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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 下の世代の話もあるのか! 第8話! いや、考えてみりゃ確かに「絹枝さんたちが一番の未来です」とは一言も言ってなかったな……。てっきり「この世界の終端は若菜と絹枝さんだ」ってこっちが思い込んでただけで。それにしてもこの構成は驚いたが……絹枝さん、ゴリゴリに影響力を持つセレブになっててびっくりなような、納得なような(若菜どこ行った)。

 というわけで、いきなり良子さんの結婚報告から飛び出す今回のお話。個人的に「なんか百合匂わせな茅野愛衣キャラからの結婚報告」の時点でだいぶ心臓にクるスタートだが、別にこの世界の良子さんは百合ではないのでふつーのご結婚をされるのは全然問題ない(百合でも問題ないやろがい)。素直な祝福を送る絹枝さん(未来の姿)は芸名を小鳥遊陽と定め、今や淡島の看板男役として大活躍である。そうなれば、当然そんな絹枝さんに憧れる世代が繋がってくるのが自然な流れでして……。

 1人目・良子さんとは叔母・姪の関係になった小鳥遊紗羅。CV市ノ瀬加那でこの世界では若菜以上の人懐っこさとコミュ力を持つ「人たらし」。おめめぱっちりで実に可愛らしい容姿をしており(今作の女の子はワンポイントの個性が際立ってみんな可愛い)、犬っころのような独自のコミュニケーション戦略でどんどん矢印を繋いでいく脅威の吸引力。おかげであんまり陰がある話なんかは出てこないが、今回の「雪崩式3点エピソード」の起点となった。こんなに短い1話分の尺に、個性的な3人の「新世代」が鮮やかに描かれるいつも通りの技巧に惚れ惚れしますわ。

 淡島に入ってもあの独特の神妙な空気に一切気圧されない紗羅のエネルギーに当てられたのが、2人目のスポット・藤沢江里(CV清水理沙)。こちらはうってかわって地味さを強調したようなキャラデザで、2つ結びの髪型もどこか野暮ったさを感じさせる。生まれながらに自分の「ここが惜しい、こっちが羨ましい」と少しずつ劣等感を感じさせているかと思えば、実はそれは単に「ちょっとそう思った」程度のもので、実際には周りの世間に負けないだけの太々しさを持つなかなかの剛の者。憧れていた「絵莉」ちゃんや「澤乃井くん」との人間関係を意図せずぶっ壊して「人間関係リセット」を余儀なくされたが、「別にあたしが悪いわけじゃない」とケロッとしてるのはぶっちゃけ性格の悪さではある。とはいえ実際に責任を問えるようなものでもないし、余計なことで余計なウジウジを見せないあたり、舞台役者向きのメンタルを持っているのは間違いないのだろう。しれっと淡島に受かってマウントをとりにいく所作がやたら手慣れているので、今回語られた以外のこれまでの人生でも、もしかしたら似たようなことをやらかしているのかもしれない。こういうタイプの人間は合わない人間には徹底的に合わないのだろうが、うまくハマるとこんなにわかりやすくて助かる人間もいないのである。願わくは、紗羅、そして雅楽川さんはベストフレンドになれますように。

 というわけで3人目、サイレントアドバイザー・雅楽川静香(CV泊明日菜)。ここまで3人をCV付きで表記してますが、なんかどのキャラもすげぇしっくりくるし一筋縄じゃ行かない感じも出てて今回も神がかったキャスティング(雅楽川さんエピソードに出てくるカノンちゃんは井上ほの花、図々しい友人は富田美憂である)。雅楽川さんはいわゆるクールビューティーに見られがちな性格で、率先して人間関係を構築しに行かないローンウルフタイプ。それでも中学時代は人並みに平熱のコミュニケーションはとっていたが、女子特有のジメジメコミュニケーションが苦手でずっと閉口していた。そしてそんなジメジメが度をこしてヌケヌケになったところでぷっつん切れて「は? なんかキレてない? 意味わかんない」されてしまったという。自分のためならセーフティを維持できるのに、他人のためにそれがぶっ壊れるあたり、この子も良い子には違いないのだが、どこかで人とは違う部分があるのだろう。

 雅楽川さんも流し目が素敵な目のインパクトが強烈なデザインで、3人集まったら誰が1番の美人かで盛り上がりそうなビジュ。人間関係をリセットした上できちんと一番大切な友達は作って淡島に進学しているあたり、彼女もきっと人生の勝者たり得るのだろう。藤沢は羨ましがっているが、彼女の太々しさがあれば、おそらく小鳥遊・雅楽川という強烈な友達をも出し抜き、最終的にてっぺん取るのは藤沢なのかもしれない。流石にこれより先の未来の歴史はなさそうだが、新たな世代の淡島を想像するのも実に楽しいのである。

 そして、今回の「3人分の新規エピソード一気にやる」という無茶苦茶な構成を下支えした名バイプレイヤーが実は上級生の小清水さん(CV Lynn)。彼女が紗羅のパスを受けて意外なところから雅楽川に繋ぐ視点の連携があるおかげで、「この世代」の解像度が上がって一気に見やすくなった。こういう構成がしれっとできるのが今作の巧さ。ちなみに今回のコンテは3話と同じ「銀さん」である。無限に繋がる人間関係をずっと見ていたい。

 

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 このタイトルだけどどうしても四方木田さんに注目してしまう、第7話。今回はそういう話じゃないのは分かってるんだけどさ。もつれ、絡み合う人生行路の妙よ。

 今回は現役世代の若菜たちに一切関わらないエピソードで、そのセンターにいるのは4話で登場した山県沙織(芸名は鏑木夕希)。4話で登場した時にはちょっとしたサイドストーリーみたいな扱いで、淡島を出てからも一線で活躍を続ける沙織と、学生時代に舞台から去ってしまった四方木田かよとの付かず離れずの絶妙な関係性が描かれ、「行くもまた人生、去るもまた人生」という「学園の先にある未来」を描く一編となっていた。

 しかし今回は、そんな2つの矢印の隣に、もう1本複雑に捻れた矢印が存在していたことが発覚する。それが武内実花子。学生時代には沙織と人気を二分したスター性を持つ役者だったが、生まれつきの身体の弱さが災いして一時は完全にこの世界からドロップアウトしていた人物。彼女のことはただただ「残念な」思い出として沙織・かよの記憶に残っており、いつしか2人もそんな実花子については語らなくなったという。しかし、奇しくも沙織が無理をして倒れてしまったそのタイミングで、懐かしい強敵(と書いて親友と読む)の名前と再会することになった。そう、何も人生行路には「行く」「去る」というワンウェイがあるだけじゃない。「行って戻る」って可能性だってわずかながらも存在していたのだ。

 卒業後も一線を走り続ける沙織については、4話時点で「続けられなくてやめてしまった」かよとの対比で描き終わったと思っていたのだが、世の中にはそんな沙織を上回る、さらなる剛の者も存在した。一度は諦めたかに思えた役者の夢。それを「親に申し訳がたたねぇ」という思いから一念発起し、最高のタイミングで返り咲いた武内実花子。相変わらず今作品では「いかにして実花子がカムバックしたか」なんて奮闘記が語られるわけではないが、そこに並々ならぬ苦労があったことは語られずとも想像できる部分。そうまでしてステージに這い上がってきたのは、そりゃ親御さんへの恩返しの気持ちもあっただろうが、忘れられない学生時代の「盟友」の存在もあったに違いない。「恩返しができる」という(本来なら的外れな)母親の言葉も、そんな旧友との繋がりを必要以上に想起させるものだった。切磋琢磨という言葉はあるが、そんな直接的な接触がなくても、互いに心におく要石ってのはあるものなのだ。

 今回初登場の実花子さん、CVが甲斐田裕子だったもんで「また甲斐田ちゃんかい!」と叫んでしまったが、テンプレ的甲斐田キャラと比べるとだいぶ穏やかで優しげな人物。こういう甲斐田ちゃんも良きかな。そして実花子さんのお母さんはCVが本田貴子だったという……親が本田貴子で娘が甲斐田裕子なんて遺伝、異世界転生者でも手に入れられないふざけた設定である(当然のように幼少期の実花子ちゃんには別キャストが当てられるところが甲斐田流)。ちなみに沙織さんが寺崎裕香、四方木田さんはなんと朝井彩加でした。あやちゅはこの音域でも面白いお仕事が出来ててよかったなぁ。

 今回は前半と後半のサブタイトルが反転構図になっているというのが面白い試みで、同じシーンを互いの視点から切り出して対比させたりもしているが、全く同じシーンを繰り返すわけじゃなく、それぞれの視点で何がどう見えていたかを丁寧に振り返っている構造はギミックに溺れておらずかえって興味深い。最初に「沙織視点」で事態の概要を描いておき、後から振り返るのが今回の主人公たる実花子さん視点での「彼女の物語」。こういうテクニカルな構成もしれっと展開しちゃう原作の強度はもちろんだが、それを30分のアニメ枠に収めて膨らませているアニメスタッフもさすがである。

 でもやっぱ最後は四方木田さんで締めてくれる。ほんとにいいポジションなんだよ彼女は。

 
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 生きてる人間の方がずっと、第6話。よく引用される言説ではあるけど、その話をこういう使い方にしてくるのか。

 初の「個人名に言及しない」サブタイトル。別にやろうと思えば今回だって絹枝さんをセンターに置いた話だと見ることもできるし、伊吹先生と小さな因縁を持つかつての学生、伊福部(住吉)との関係性を描いた物語としても切り取ることができる。いくらでも個人名のタイトルをつけられたとは思うのだが、今回はそうではないということ。

 本作は淡島を舞台とした群像劇であり、それ即ち最終的に描かれるべきは舞台上の役者の1人1人ではなく「淡島」という世界そのものである。だからこそ、本作は個人のエピソードも鮮烈ながら、俯瞰して見た時には異常なくらいにディティールに言及しない。ここまで描かれてきた人々の人生についても、大枠で何があったかは全て伝わってくるのだが、その大部分は視聴者の想像の余地を残しており、まるでスモークガラス越しの像を見るかのように、淡い輪郭でもって描かれている。この描写で何故毎回何らかの感情に肉薄できるものかと不思議ではあるのだが、5話が終わった時点でも、未だ「この人はこんな人で、周りのこういう人たちとの関係性がこうで」みたいなことを仔細に説明できるようなキャラはいなかったはずだ。それもこれも、今作は「淡島」を描く作品であり、個人の人生の過程も結末も、あくまでそのためのいち素材にすぎないためである。

 そう思っていても、いざ名前無しのサブタイトルが出てくると面食らう。今までと何が違うのだろう、と。そして「怪談」というタイトルが示すものがこれまたスモークガラス越しに輪郭を作り始めると、小さく焦点を結ばないが故に見えてくる景色があることを殊更に気づかせてくれるのである。

 「淡島」という学校が舞台の世界で、「怪談」がしっくりくる題材であることは作中で散々語られた通り。この手の施設で怪談が流れない場所などないし、歴史の重みも、その存在意義も、普通の「学校」以上に「怪談らしさ」を持った場所だ。しかし、今回は別に花子さんも出てこなければ血まみれの死体やおどろおどろしいおばけが出てくるわけでもない。校舎内に「過去の学生の思い残し」がコロリと転がっているだけ。結局、ここで生活している人間は分かっているのだ。生きている人間の情念以上に、何かを生み出したり、何かをダメにしてしまうものは無いということを。

 普段から「個人にスポットを当てることで世界を描く」作品だからこそ、そのピントを少しずらして淡島という世界そのものに当てたような今回の話は、かえって一人一人の顔がよく見えるような気がするのは何とも逆説的。文字通り舞台の中心に立つ絹枝さんのところに、久しぶりに良子が訪ねてきた。かつて舞台を退かざるを得なくなってしまった伊吹のところに、かつての顛末を知っている者たちが集まった。それぞれが淡島に「残る」「離れる」を選択した人たち。そこには決して明るいばかりではない人間の生の感情が渦巻き、淡島という空間/世界に押し流されるか、飲み込まれるかで今の立ち位置が決まっている。

 絹枝さんと良子の間には、「淡島に来てしまった者」と「来る前に忌避した者」という溝がある。それでも、良子は溝を跨いでこの校舎へとやってきた。そこにいる絹枝の姿を見て、「あり得た自分」の姿までもを幻視したかもしれない。本来なら淡島には縁もゆかりもなかった良子に、何かしらの「懐かしさ」をも与える絹枝の力。彼女は後悔を抱えたままで良子と再会を果たしたが、彼女が抱える良子への想いは、この先また淡島に1つの「怪談」を積み重ねるものになるのだろうか。

 「淡島を去った者」の歴史を知るのは、自分同様に娘を淡島に送り出すことになった伊福部(旧姓:住吉)。「怪談よりも厄介な生きている人間」に絡め取られて淡島を去ったかつての自分を思えば、娘に対してキツく当たるその態度も仕方ないものだし、淡島なんて二度と見たく無いとすら思っていたかもしれない。しかし、いざ「怪談の地」に再び訪れてみれば、そこには何かに縛られたようなかつての知人たちが指導者として立っている。岡部絵美を追い出してしまった伊吹。そんな伊吹の「悪行」について一緒に嘆息していた押上。当時は恐れるものだったり、恐れられるものだったり、立場は違った者たちが、図ったようにこの地で過去と向き合い続けている。そんな連中を見てもなお、伊福部はやはりこの地を「懐かしい」とは言い難い。どこまで行っても押上の気持ちは理解できないし、もちろん伊吹の感情など理解する気もない。それでも、この地には「懐かしさ」に類する何かがあるのだ。それが何か分からずに時ばかりがすぎていくせいで、結局はそれが「怪談」として落ち着くのだろう。

 「異界」は都市伝説の1つ。この世にはまだまだ、理解の及ばぬ世界が横たわっている。

 
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 攻めたテーマ設定やなぁ……第5話。まぁ、確認したところ今作の発表自体は10年以上前からなので、某事件が起こるよりも前のことではあるのだろうが。

 今回の主人公は珍しくカップリングじゃなく単体でサブタイを冠された大久保あさ美。冒頭はインパクト抜群のお風呂シーンからスタートするが、これが1話の若菜のお話で出てきたシーンだったってのがちょっと面白い。あの時は「寮暮らしってぇといろんな人が集まるもんだわねぇ」くらいの印象だったのだが、そんなモブだった子が今回はセンター。しかも「人の入ったお風呂に入れない」という潔癖要素はあくまでもサブであり、彼女の人生を紐解くための最も重要なテーマはなんと「宗教二世」だったという。なんかもう、なんでもありの作品である。

 なかなかにセンシティブな題材なので私もここで深く取り上げるつもりもないのだが、基本的には「信教の自由は尊重されるべきだろうが、周りに迷惑かけないようにね」というのが普通のお話なら出てくる論調だろう。かくいう私もそれくらいのスタンスであり、二世の気持ちは当然分からんけど、「宗教の人」は一応親戚に1人だけいたことを思い出した。年に数回しか会わないレベルの人だったので別に迷惑は被ってなかったし、ふつーに理知的で話の分かる「親戚の人」だったから子供の頃から全然抵抗はなかったのだが、ある日私が風邪をひいて寝込んでるところにたまたま来た時に、枕元でなんやらよう分からん儀式をやられた時だけ「えっ」とは思ったくらい。あそこで風邪が治ってたら、私もそういう道に進む可能性があったんだろうか。

 あさ美さんのご家庭は別にそこまで深刻な問題を抱えていたわけじゃないが、幼少期〜思春期の女の子にとって「他のご家庭と違う」はやっぱり後ろ暗さに繋がってしまう。それが爆発したのが淡島受験の際の母とのやりとりで、どれだけ自分が頑張っても「宗教のおかげ」と言われたらたまったもんじゃないし、もしかしたら母や父だって、自分たちの頑張りを他人に預ける人生を送ってきたのかもしれない。そう考えると、今まで「なんかヤだ」で済んできた両親の生き様が、「すごくヤだ」になるのもしょうがない。二重の意味での「自我の目覚め」である。そこでお母さんにどうやって自分の気持ちを伝えるかは大事なところだとは思うのだが……あさ美さんは残念ながらあまり良くない方法でぶつかってしまった。

 「なんでこんなことで悩まなきゃいけないんだろう」というもっともな嘆息。ただでさえ閉鎖的な淡島において、ことさらに他人と分け隔てられる要因が増えてしまうことは望むことではないし、直接自分のことを知っている熊谷洋子の存在もネックだ。「周りと違う、周りと交われない」という過度な拒否感が、彼女を湯船から遠ざけてしまった原因なのかもしれない。四面楚歌にも思えるその状態から脱却するには、この淡島という特殊な環境において、なんとしても他者との繋がりを作り、「成り上がって」いくしかないのだ。そのために、彼女は芸事に身を費やすことになるのだろう。他の神は知ったこっちゃないが、きっとミューズなら、信じられるはずだから。

 大久保あさ美の物語の結末はまだ分からない。彼女が若菜たちと出会って明日への希望を繋いだところで物語がふいと終わってしまったからだ。この続きが語られるのか、彼女の話が「それはそれ」で群像の中に埋没していくのか、ここからの展開も楽しみだ。

 そして残り数分でいきなり挟まれるCV花澤。憧れのスターに出会うために一生懸命頑張った女の子の話。……これこそ1話目でやるようなめっちゃ分かりやすい「少女の夢」の話だったが……なんでこのタイミングでぶちこまれたんだろう……人間、憧れの人を目の前にするとマジで口から言葉が出なくなりますよね(私も経験がある)。

 

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 サクッと味変、第4話。ここまでの2話が「鰻重の後にすき焼き」みたいな超ヘヴィーなお話が続いていたので、ここらで軽くおつまみ感覚で味わえる掌編を3つまとめて。これはこれでありがたい配慮ですね。そのくせ脚本に綾奈ゆにこ、コンテ演出がいしづかあつこというガチ面子での提供なの、ほんとに総力戦仕掛けられてる感じがたまらない。

 1本目「四方木田かよと山県沙織」。ある意味で今作に一番望んでいるかもしれない、ストレートなタイプの同性間のクソデカ(かどうか分からない)感情を扱ったエピソード。学生時代からの「腐れ縁」の2人が、大人になってもなんだかんだでいい距離感でバディを続けてるかもね、という絶妙な匂わせ。こういう寸止め劇場がいっちばん妄想捗って楽しいまである。まぁ、実際には作中の描写を見ればこの2人は全然「そういう」関係じゃないってのは分かるんだけど、別にあたしゃガチ百合だけが正義だと思ってるわけじゃないんで。同性間の「価値ある友情」はそれはそれで素晴らしい(当然男性間でもですよ?)。この2人は本当にツーカーで何でも言い合える仲だし、言わずとも分かるくらいの関係性。その上で本作の大テーマである「淡島という世界を描く」という目的もきっちり果たしており、途中でその道を諦めた四方木田かよの方がどちらかというと王子様ポジションに見える牽引役で、相方の山県沙織はそんな相方に引っ張られる形で今でも役者の道を進んでいるという構図が2人の人生行路を色々と想像させてくれる。事務方に回った四方木田も、憎まれ口みたいなことを言いながらも、舞台で輝き続ける相方を見るのがとても楽しいのだろう。そういう理屈抜きの信頼関係がほのかに見えるくらいの距離感、とても心地よい。四方木田さんの厚ぼったい唇、とってもセクシーで良いキャラである。

 2本目、「田畑若菜と田畑佐江子」。まさかのお母ちゃんエピソード。一応、ここまでの構造から今作の中心に据えられるべきは若菜(と絹枝)だと思われるが、そんな若菜を淡島に送り出してくれたお母ちゃん目線での「淡島」を描くお話。ほんとになんてことないエピソードだし、中心に全く触れないことから2話目と同じくこれまた枝葉末節ではあるはずだが、とても素朴な感性で偏見も何もなくしれっと娘を淡島に送り出してくれたお母さんの温かみが感じられる。淡島文化(現実では宝塚)って危険な沼だから、親戚に1人ハマってる人がいると、その人が周りを巻き込もうと布教し始める流れなんかもあるあるだし、そこから娘をきっかけにして新しい世界を垣間見ちゃったお母さんの少女のようなときめきっぷりも愛おしい。このお話、お母さんのCVが生天目仁美だっていうのが最高にハートウォーミングな雰囲気の構築に貢献してるんですよ。

 そして予想外の3本目、「柏木拓人と吉村さやか」。なんと今作のサブタイトルに男の名前が出てくるとは。そして何なら2人とも男だったとは! 主人公が「たまたま街中で若菜とぶつかっちゃったモブ少年A」というだけでもちょっと面白いが、そんな一般人から広がるのが「男だって宝塚が好きでもいいじゃない」というお話だったという。ほんとに若菜たちの生活には一切影響を与えない話なのだが、これによって完全に外から見た淡島、お客さんサイドの存在というものが明示化されているのが興味深い。そうなんだよね、結局どこまでいっても舞台演劇なんてものは「客商売」である。どこまでいってもオーディエンスがなければ成立し得ない。であれば、淡島文化を描くためにはそれを享受する観客サイドのドラマもあってしかるべきなのだ。今回はたまたまその白羽の矢が「男の子」に刺さっただけである。

 宝塚といえばやはり女性ファンの方が圧倒的に多いイメージがあるが、私の知り合いにも男性でヅカ好きな人は一応いるし、純粋に「演劇好き」であれば特に違和感なくヅカだって応援できる。かくいう私だって機会の少なさとか経済的なハードルの高さとか(重要)が理由でヅカにハマる機会こそなかったが、ライブのおっかけやってる時点で当たらずといえども遠からず。もし私の人生の進む道がもう4°くらいずれていたら、その道のどこかでヅカ沼に沈んでいた可能性もゼロではないはず。美しいものを愛でるのは根源的な欲求であるし、「人が作り上げるもの」を見るのは楽しいものだ。拓人くんにはこれからも胸を張って淡島ファンを続けてほしい。まぁ、その場合にはチケットがちゃんと取れるだけの経済的な基盤も必須ではあるのだけど。

 まさかの角度からいろんな「外堀」を埋めてもらえたお話。こうして百景は広がっていくのだなぁ。

 

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 ねぇ、無理、第3話。ほんとに正面から受け止められない。ただ、ボロ泣きしてた。なんでこんなに生の感情が溢れ出してしまうのだろう。

 ごめんなさい、今回のお話についてはどうあがいても客観的に視聴したり分析したり出来なかった。その理由は大きく2つ。1つはテーマ設定そのものが他人事として見守れないものだった。常々私は「母親」というテーマに弱いという話はしており、これはまぁ、男の子に生まれたからには大なり小なり共感してくれる人はいると思うんですよ。極論すれば世の男なんて全員マザコンだと思っているし、「母子の関係性」なんて、そりゃ鉄板の題材ですよ。

 でもね、これが「母親と娘」の話になるとまた複雑なんです。私は姉も妹もいるんですが、その女きょうだいの母との関係性って、息子の私とは全然違うものなんですね。私は「息子として」「兄弟として」どちらの視座も受け入れねばならず、超簡単に言えば「板挟み」ではあるわけです。今回の2つの「母娘」の物語(さらに上の世代までいけば3つか)は、どうしたって色々と考えてしまいます。さらによし子(夏子)に至っては「嫁姑問題」なんて話にもなりまして……これもまぁ、身内の恥かもしれないんですが実は割と近いところに転がってるもんで……ほんとに客観視出来なかった。よし子の感情、ルリ子の感情、そして桂子の感情。それぞれを一元的に割り切るなんて出来やしない。もう、私のハートの感情ストレージがだばだば溢れて受け止めきれない。

 一応必死に今回描かれたドラマの要点だけを掴もうと努力はしてみるが、まずスタート地点は前回の岡部絵美の物語から繋がり、まさかの伊吹桂子先生スタート。前回の感想で「彼女が実際にこの学校で何をしたのかは語られてないけど」と書いたのだが、今回それがまた少し描かれ、挙句そのバックグラウンドにある桂子本人の心境までもが、あまりに痛々しい形で描かれてしまった。「いじめっ子」なんてあらゆる媒体で悪役でしかないが、この人のしでかしたことは、単なる「悪さ」で片付けられない、人生の積み重ねの結果だった。目の前にいる同胞を見る目線に、祖母との関係性が重なってしまった若かりし桂子。「謝罪の言葉は口にするほど軽薄になる」とはなんとも心に痛い認識であり、彼女はかつての過ちを未だ消化できずにいる。

 そんな桂子を生み出してしまった大女優の日柳夏子(よし子)の破綻しているとすら言える生き様。大女優にもなれば「歪んだ人格」も個性のうちと面白おかしく語られることも多いが、それが家族、そして一番密接に関わる娘ともなるとたまったもんじゃない。母の呪縛から逃れるために1人の女としての幸せを見つけることに終始した娘のルリ子。そして祖母を単なる呪いとしか捉えず、燻る母の姿に忸怩たるものを覚えていた桂子。そこには「離れたくても離れられない」、家族という呪縛がある。家族愛なんてものは往々にして「良いもの」「美しいもの」として語られるが、世の中そんないい話ばかりじゃない。血が繋がっているからこそ、離れられない苦しみもある。母の死に面して涙が流せなかったルリ子、祖母の今際に呪詛を吐いた桂子。彼女たちは確かによし子を憎んでいた。その裏に家族「愛」があったかどうかなんて、もはや誰にも分からない。それでも、切ることができないから付き合っていたという以上の何かが、それぞれの間には横たわっていたのだ。それをいちいち重たい言葉で吐き出させているのが、この作品の一番エグい部分である。

 長くなったが、最後に私が今回のお話を正面から受け止めきれなかった理由の2つ目を挙げておこう。……………………キャストだよ! なんやそれ! よりによって今回中心に据えられ、2つの「母娘」関係を繋いだキーパーソン、人生を通して山路よし子を見守り続け、現在の淡島と桂子のつながりを残した人物、そのルリ子が、よりによって桑島法子である。勘弁してくれ。幼少期/思春期〜青年期/壮年期、全部1人でやってるんやぞ。ルリ子が登場してた時間はトータルでも10分程度だと思うのだが、それで1人の人間の人生を描ききってしまっている。こんな仕事が任せられる役者がどれだけいるってんだい。もちろん桂子役の常松あゆみも凄まじかったし、ルリ子の学生時代の友達がゆーみんだったりするのもなんかもう……。とにかく今回のキャスティングも凄まじかったです。誰だ、こんな配役考えてるの。

 毎週この密度でドラマを展開されると、ぼちぼちそのグラビティで内臓砕けそう。早く楽にしてくれ。


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 まさに百景、第2話。もう、これ好きです。2話目で一気に今期トップクラスまで躍り出た感覚がある。「違国日記」が終わってしまった穴を埋めてくれる鮮烈で繊細な人間ドラマ。

 何がすごいって、今回話がスタートした「エッちゃん」こと浦上悦子さんは、マジで淡島歌劇学校とは縁もゆかりもない人物。単に「はるか昔、淡島に進学した女学生にちょっと憧れてた友達」ってだけ。枝葉末節としか言いようのない人物なのだが、そこを起点に話は広がり、わずか30分の中に2つも3つも人生ドラマが見えた。もちろん、かつてほんのちょっと憧れた友達と疎遠になってしまったという悦子の人生だって、立派なドラマである。彼女が友達だったはずの絵美と連絡を取らなかった理由、そんな彼女の葬儀で感じたノスタルジーと悔恨が入り混じった感情。そして、その上で親戚を淡島に送り出すことを勧めることになる手筈。彼女の数十年の人生の中にも、きっと折に触れて(見たこともない)淡島を思う時間があったに違いない。

 そんな悦子の友達にして、早々に淡島からドロップアウトしてしまった人物・岡部絵美が一応は今回の中心人物と言える。彼女が具体的に学園内でどんな仕打ちを受けたのかは描かれていない。顔の怪我を見ればかなり激しいところまで行ってしまったのだろうことは窺えるし、それが平然と行われ、最終的に絵美が学校を去ることになってしまうという閉鎖空間の恐ろしさも感じさせるが、今作においてそうした「狭い世界での窮屈さ」や「陰湿な思春期のやり合い」は大きなテーマではない。あくまで、その辺にありふれた設定の中で、1人の人間が何を選び取り、何を捨てたのか。そんな漠然とした「人の思い」から、逆算して「舞台演劇との関わり」を想像するだけである。

 絵美は学校の体制に嫌気がさして、演芸の道を捨てた。その決断に至るまでに筆が割かれていないということは、彼女がそれを選んだこと自体はさして重要ではない。しかし、彼女はそんな自分の選択を友達のエッちゃんに伝えることができなかったし、思い出したらバスで1人涙も流した。「やりたかった」「成し遂げたかった」という気持ちも大きかったに違いない。けれども、大勢の人に看取られて人生を終えるまでの間に、彼女の中の小さな悔しさは日常に埋没していく。かつて呪いのように「役者になりな」と言葉を残した小野田の手紙だけが残され、後は家族が彼女の想いを勝手に想像するばかり。結論は出ないし、それで誰かの人生に影響を与えるでもない。悦子の人生、絵美の人生、それは全て別なお話。

 かつてこの学校で演じられた1幕のドラマ。それが絹枝さんに影響を及ぼした可能性はゼロではないが、それはそれで些細なこと。あの時代を生きて今に伝える人物は、意外にも伊吹桂子の方であった。彼女は舞台女優としてはきっと大成しなかったのだろう。今やいち教員として後進の面倒を見ているが、年を経た桂子は雰囲気から生徒たちに恐れられつつも、当時のような高飛車な様子はない。これもまた彼女の歩んだ人生の結果であろう。当時「絵美を追い出したこと」は、彼女の中にどんな影を落としているかは分からない。しかし、きっと彼女が今の学生を見る目には、きっと何かしらの影響を与えているはずなのだ。それが現代の絹枝や若菜にどう関わってくるのか、それともなんの影響も与えないのか。気まぐれな蝶の羽ばたきのように、それは誰にも分からないのである。

 この脚本、1話分に詰め込んでこれだけ「綺麗」なの、すごくない?

 
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 お風呂上がりの垂れ耳フリーレン様可愛くないですか? 第話。あ、それが言いたかっただけです。話は以上です。

 ってことで、前シーズンから積極的に単発のエピソードを切り出してなんか書くことは無かった作品なんですが、久しぶりに観てて何とも味わい深いなぁと思ってしまったのでこの機会に1回記事立てしてみた。これを前回のエピソードじゃなくて今回やるあたり、私のこの作品への接し方が何となく分かりそうですね。

 ぶっちゃけ、感想があるとしてもAパートの秘湯探しについては特に無くて(陸生キングギドラ、3本同時クリア以外無効は生物として有能すぎるだろ)、触れたいのはBパートのワクワクデート回(序章)だけである。このくだりになんか色々と感じ入ってしまったのは、ここ最近の「若者のいちゃいちゃ青春模様を見守るだけ」作品の評価の高さに何か関係があるんだろうか。あるのかもしれない。

 ただ、今作の場合は「ただ見守るだけ」と言っても、完全両想いとは言い難い絶妙な距離感の2人なもんで独特の風味を伴う。世間的には……というか薄い本界隈では飽きるほどイチャイチャしているフェルンとシュタルクだが、原作ではご覧の通りのプラトニックっぷり。というかシュタルクの精神年齢が低すぎて未だ恋愛要素に辿り着くことすらできない(その点をネタにした薄い本もいっぱいあるけどな!)。そこが「ただ見守るだけ」作品群ともまた違うところで、「恋に恋するお年頃」の2人に「そもそも恋ってなんでしょうか」なエルフババアのちぐはぐな組み合わせの妙味が楽しめるのはこの作品だけである。ファンタジー業界に波紋を投げかけたことで知られるこの作品だが、何よりも一番のファンタジーは2人のピュアピュア関係なのだから。

 いつも通り、攻め込んだのはフェルンの方。ここまで露骨にアピールしてるくせして、シュタルクがピンときてないだけならまだしも、フェルン側も自分の中の感情にまだ明確な形を作ってないのがめんどくせぇ。おかげでシュタルクが珍しくカウンターを入れたところで、処理できなくてフリーズしちゃうあたりがマジフェルン。めんどくせえ女だ。そんな状況で何していいか分からずに結局「おばあちゃん」の方とデートしてしまうあたりがシュタルクのほんとにアレなところでして……フリーレンも親切心でやってやってるのに、こいつも変なところで子供だからコントみたいに噛み合わないんだよな。シュタルクもさ、三日三晩かんしゃく起こし続けるような人間にアドバイス求めちゃダメだろ。かんしゃくフリーレンも可愛いんだけどさ。あれ、ヒンメルたちが何をどうやったらあの状態のフリーレンを引き出せたんだろう。今後のパーティーの目標は、フェルンとシュタルクが力を合わせて再びフリーレンをかんしゃく状態にさせることかもしれない。もう、師匠の威厳もへったくれもないな(既に無いが)。

 
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 いい、最終回だったね……第3話。ただ、どうしても気になることがあるんだが……このアニメ、来週から何するん?

 今週は「上しゃまボイスを浴びるようにごくごく飲みたい」ウィークだったので、こちらの作品が心に沁み入ります。ちなみに似たような「王宮ラブストーリー」である「後宮の烏」でもポジションの違う上しゃまボイスを楽しむことができるぞ。いろんなタイプの上田麗奈を堪能しまくったわけだが、こうした深窓の令嬢タイプもまた良き。回想シーンでしっかりと芯の強さも見せているのでまた良き。

 1話目時点の感想で「これって追放系になるんだよね? まぁ、どう見ても『面白くねー女』だからヒロインの自業自得だし、しょうがないやろなぁ」という感想を書いていたのだが、残念ながらそんなファーストインプレッションはことごとく的外れで、あまりに綺麗な「おもしれー女」ラインに乗せられてしまった。2話目時点で「話が違うぞッ! 性悪ライバル女、もっと頑張るんじゃないのか? まさかの2話目で退場!?」と見事に予想を裏切られ、思いのほか早く俺ツエーのチートフィールドに突入してしまった。「オレツエー」はなろうテンプレを表す分かりやすい表現なのだが、これの女性向け版ってなんていったらいいんでしょうね?「アタシカワイー」かな。まぁ、実際可愛いからしょうがないんだけど(特に声が)。

 というわけであとはいろんな男からちやほやされるだけの展開になりそうなのであんまり先への期待はないのだが、この3話までの起承転結というか、下げて上げるのリズムは非常に明確でドラマになっていたので、「3話完結のアニメ」としてそれなりに満足しました。これくらいなら別にベタでもいいんですよね。主人公のエリィも「わたし、またなんかやっちゃいました?」って言ってるシチュエーションではあるんだけど、彼女の場合は生まれ育ちからして本当にそういうところに「気づかない」んじゃなくて「興味がない」娘なのである程度は正当性もあるし。その上で、ヒロイン攻略のために王子様の方が頑張ってくれたことも伝わってきたし、ラブストーリーとして良いお話でしたよ。

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