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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 夜の意味を問う、第12話。吸血鬼って善いもの? 悪いもの? そして夜って良いもの? 悪いもの?

 吸血鬼という種を一面的にしか見せられていなかったコウ。ナズナはある意味で「勧誘」をしていたわけで、そんなに簡単な話じゃないことが初めて提示されたのはこないだの吸血鬼女子会でのこと。この世界にはナズナちゃん以外にもたくさんの吸血鬼がおり、人間との関係性も多種多様。セリちゃんが友達であるメンヘラさん(あっくん)との付き合い方に思い悩んでいた甘酸っぱい部分、ミドリちゃんが職場の同僚を病気だと断じながらも、ケロリとその存在を肯定していたドライな部分。人間同様に吸血鬼との関係性だってそれぞれだが、ただ、それでも1つだけ共通することがあるとするなら、それはやっぱり「人間とは違う」ことである。完全なる理解が難しい異種間のコミュニケーション。そして、人間の血を吸うというその一点でもって、吸血鬼は古来より「悪である」という見方が一般的なのもまた事実。超常的な力を使役し、人間の血を啜って生きる生き物。それは確かに普通に考えれば「化け物」には違いない。コウが真夜中の学校で見せられた衝撃のシーンは、そんな常識の一部分に過ぎない。

 同じものを見せられた真昼からは常識的な忠告が下される。「吸血鬼なんて恐ろしい化け物に近づいちゃいけない」という当たり前の助言。しかし、コウはむしろ「怖くない側」から「怖い側」に足を踏み入れたばかりであり、何がどうダメなのかは頭で理解できていない。確かにアキラを危機に陥らせたあのシーンは衝撃だったし、恐ろしくもあったが、それがナズナちゃんたち吸血鬼という種とすぐさま同一視されるかというと、それも難しい。だから今回は考えるターンだった。真昼の意見を聞き、そしてナズナちゃんの話も聞く。可能な限り自分以外の視野を持って自分の置かれている現状を考える。その結果、ナズナちゃんからだって別に「吸血鬼になりなさい」なんてことは言われないのである。彼女の方からコウに「眷属になれ」と言ったことはこれまで1度たりともない。コウが勝手に盛り上がっていただけで、ナズナちゃんはその関係を否定もしないが、積極的に引っ張り上げようともしてこなかった。それはナズナちゃん特有の「恋愛苦手」感からきている部分もあるのだろうが、やはり「人間が吸血鬼になること」はそんなに簡単なことじゃないってのは承知しているのだ。こないだセリちゃんが涙ながらに眷属を増やしていたことを考えるなら、吸血鬼にとっても「他人と吸血鬼」の関係を変えることは、想像以上に負荷の大きな出来事なのかもしれない。

 「非日常も続けば日常」。ナズナちゃんの冷静な分析により、コウの持っていた夜の神秘性は薄らいだ。自分が何故吸血鬼になりたかったのか。「よふかし」にも慣れてこれが当たり前になったコウは、改めて問われると答えづらい質問だ。周りに積極的にそれを止める人間がいるならば、改めて目的意識を考え直さなければいけない。しかし、探偵・鶯餡子はコウにそんな時間的余裕を与えてくれるのだろうか。どうにも彼女の「吸血鬼対策」はかなり急進的で、過激なものに見える。あれだけコウのことを調べ上げておきながら、未だそのお相手であるナズナちゃんのところに姿を見せていないことは気になるが……。

 夜のままで残るのか、それとも朝を迎えるのか。クライマックスはどちらに転がるものか。

 

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 さぁ佳境、第11話。吸血鬼の物語なのだからそういう側面ももちろんあるに決まっている。単にエロティックで、インモラルなだけの話ではない。そこにあるのは怪物のお話。そして死のお話。

 最終回に向けての山場はどこに用意されるかと思ったら、意外にもガチシリアスな核心へ迫る展開が待ち受けていた。吸血鬼とはなんぞや、という話はナズナちゃんにセリちゃんなんかを絡めてここまでちょいちょい議論されてきたところだったと思うが、振り返ればここまでの話は全て吸血鬼が中心で進んだお話だった。吸血鬼から見た世界はどうか、吸血鬼はどう生きたいのか。コウはそのあたりのとんでも話に不思議と耐性があり、異種族とのコミュニケーションもしれっと取れてしまう主人公。おかげで視聴者目線でもその辺りの異常性ってのはすっかり忘れてしまっていたが、改めて眺めてみれば、あくまでもこれは化け物のお話なのだ。そこには常に死のリスクが付き纏っている。

 この展開を支えるために登場した新たなメインキャラ、鶯餡子。ふざけた名前だがキャラとしてはガチで、クライマックスを盛り上げるために大々的に持ち出されたことがよく分かる登場シーンだった。冒頭の歩道橋での光の演出、久しぶりに今作の持つパワーを感じさせてくれる素晴らしい画になってましたね。これまでコウが見てきた「夜」って、アキラちゃんの「朝」なんかと対比するために当然「暗く」はなっているのだけど、コウの見ている夜ってのは常に幻想的で、どこかキラキラと輝いたような彩りがあった。しかし、餡子の背負っている「夜」には色がない。登場時はタバコの火だけがかろうじて見える真っ暗闇だったし、その後も常にベタッとした灰色を背負って常にモノトーンを意識した色彩になっている。彼女がもたらす新たな「夜」の姿に、コウは今までにないくらいに動揺するのである。

 キャラCVは圧巻の沢城みゆき。彼女がかつて藤原啓治からタバコを借りて「タバコを吸うキャラの呼吸」を模索していたなんてエピソードが懐かしくも思い出される。今じゃすっかり業界のご意見版。そんな沢城節がこれ以上ない形で炸裂する。みゆきちが出てくるとやっぱり在りし日のシャフト文化、というか「化物語」シリーズの空気に立ち返るような印象がありますね。今作は1枚絵と会話劇で見せる部分が大きいので、一声で世界を持っていくだけのパワーを持つキャストが出てくるとそれだけで空気が変わる。1話限りのゲストだったが殺された教師役が山路さんだったのも強烈だ。考えてみると、添い寝屋に勧誘された客って「日笠→沢城」っていう黄金世代コンビなんだよな……やっぱりこのジェネレーションのパワーは桁違いだ。

 閑話休題。そうして出てきた探偵は一旦置いといて、突然真昼から呼び出されて学校探検に駆り出されるお友達3人組。朝・昼・夜の3人が集まると時間感覚がバグるのだが、ご丁寧にアキラにだけはちゃんと「おはよう」と挨拶しているのがこの3人の関係性の表れだろうか。青春を謳歌したいという素朴な願望は、妙なところで気が合う3人には案外共有されていたらしく、一見無茶苦茶な真昼の学校ツアーも3人なら笑い合えるくらいには楽しい。見方次第では単なる「素行不良」でしかないのだが、それを楽しめるのも若者の特権といったところだろう。

 しかし、残念ながらお話はそれだけでは終わらなかった。朝・昼・夜が混ざっていたとしても、世界は間違いなく「夜」であった。人ならざるものの時間を侵してしまった3人には罰が与えられる。偶然の出会いは、「吸血鬼」という存在についての別な視座をコウに与えることになる。以前もセリちゃんの死闘は見ているし、吸血鬼集団に殺されかけたことだってあるコウだ。今回のおっさんの襲撃もそうした吸血鬼の暴虐の一側面だと思えればよかったのだが、問題は「アキラが襲われた」という事実である。自分のことだけなら、死のうが吸血鬼になろうが、あまり頓着しないのがコウの精神性。しかし、それはどこまでも一人上手な独立思考であり、そこに親友が絡んで危機に陥ったとすると、さすがに無視できる話ではなくなるのだ。楽しいと思っていた吸血鬼への道。それが自分の将来に暗雲を落とし、さらには親友にまで迷惑をかけるかもしれない。そんな事実を前にして、コウは今まで通りにナズナちゃんとの関係性を続けられるのだろうか。吸血鬼のおっさんの死に際に彼が朝日に照らされた「十字架」を背負って退場したのはいかにも象徴的。吸血鬼と十字架は切っても切れないモチーフだが、今作の場合は、人の道を踏み外してしまった者の懺悔の表れなのだろうか。無遠慮に並んだ「止まれ」の看板。中盤のシーンで描かれていた「一方通行」の文字。この辺りも、もろにシャフト演出ではあるね。さて、ナズナちゃんは今頃何をしているのかしら?

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 突然のミステリドラマ、第10話。本人らは茶化して言ってたけども、コウくん、割と探偵の素質はあると思うよ。彼の場合、一番の強みはどんだけとんでもない状況でも物おじせずにいられる胆力の強さ。ナズナちゃんに振り回されてるうちに、ちょっとしたことでは動じないようになっちゃってるのでね。今回の事件だって、本当なら一介の中学生に解決を依頼するようなもんじゃないしなぁ。

 前回が純情ヤンキーのセリちゃんのエピソード、そして今回はあざとメイドのミドリちゃんのお話ということで、この辺の話数は「他の吸血鬼ヒロインの個別エピソード」で埋めていく展開になってるんでしょうかね。コウ・アキラちゃん絡みで真昼の話をもうちょい掘り下げると思ってたのだが……その辺はまだ後でやるのかしら? とりあえず、吸血鬼ガールズの中では一番能天気っぽかったミドリの話なので、今回の話は犯罪がらみであるにも関わらず基本的にはアホが先行する展開になっている。

 手慣れたメイド業務をこなすミドリちゃんの方にはあまり見どころはないので、気になるのはどっちかといえば慣れないが故に変な魅力が突き抜けるナズナちゃんメイドの方だろうか。彼女だって一人で「接客業」をやってるんだから基礎的なスキルはあるはずなのに……何故か客の呼び方の時点でひとしきり悩んでしまうという。まー、あんまりお客の呼称で悩む職種ってねぇもんなぁ。「初めてのご帰宅」みたいな独自のワードをうまく使いこなせないと、もしかしたらメイド喫茶は大変な職業なのかもしれません。まぁ、あれからもちょくちょくバイトに入ってるってことは、ナズナちゃん自身も手応えがあったってことだろうし、それを受け入れる風変わりなお客さんもいたってことなんだろう。世の中需要と供給が噛み合えばそれでいいのです。

 で、そんなナズナちゃんは今回も単なる賑やかしであり、一応話の焦点はミドリの同僚であるアリサちゃんというメイド。ちなみに中の人で言うとジャヒー様と式守さんなので、やたらテレ朝っぽい番組構成である。なんとなくいい人っぽい顔の裏にちょっとした問題を抱えた少女だったのだが、それを看破したコウ、そして、病巣をなんの抵抗もなく抉ったミドリのおかげで無事に大きなトラブルにもならずに立ち直れたようである。今回の最大の見どころはやはり「人間なんてだいたいの奴が病気」とのたまうミドリちゃんの精神性だろう。吸血鬼サイドから見れば人間なんてものはどれもこれも大した差はなく、勝手に悩んで、勝手に死んでいくどうでもいい存在なのだろう。だからこそ永久に理解できないその精神性を「病気」とバッサリ切り捨ててあまり興味もなさそう。これも吸血鬼のスタンスの典型の1つなのではなかろうか。前回のセリちゃんとは好対照を成しており、あまりに相手との関わり方で悩んでしまったが故に殺意にまで転じたセリちゃんに対し、ミドリは「おかしいのが当たり前なんだし、そんなんでいちいち悩むなんて馬鹿馬鹿しい」と興味すら持たない。普通に考えればそんな奴とコミュニケーションを取ることすら難しいはずなのだが、それでも人気ナンバーワンメイドに君臨してるあたり、やはり吸血鬼は強いのである。

 コウのやつも、改めてそんなミドリから「お前も病気みたいなもんだ」と言われてちょっとショック。でもまぁ、こうしてよふかしを続けて吸血鬼との珍妙な交流を続けている人間は確かにまともではないか。コウがきちんと自分の特異性を受け入れて今後のあり方を考えた時に、もしかしたらナズナちゃんとの正しい付き合い方も見えてくるのかもしれない。

 

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 いろんな価値観、第9話。そうかぁ、今作も言われてみれば異種間コミュニケーションの話なのだね。ドラゴンほど見た目の差がないからあんまり意識してなかったな。価値観にも色々あって、例えば生死観であったり、恋愛観であったり、倫理観であったり……あと、カラオケ観。

 今回の主役は吸血鬼ギャルのセリちゃん。模範的戸松キャラとしてノリの軽さが前面に出ていたキャラだったが、なるほど吸血鬼のメンタリティというのは一筋縄ではいかないものだ。自分のことを「世界で最もモテる生物、JK」と名乗ったが、人付き合いだって普通のJKのそれとは違う。おそらく寿命も違うのだろうし、この世界の吸血鬼にはよくわからない「1年制限」があるので付き合う時に相手が眷属なのか、友達なのか、贄なのかを考えなきゃいけない。単なる「友達」で終われないからこそ、その関係性に辟易するのも致し方ないのだ。そういう意味では、すでに「ナズナちゃんのもの」という前提を持って付き合っているコウとの関係性は、セリちゃんにとっては気楽なものだったのかもしれない。

 一悶着あったがなんだかんだで遊びにいく許可が出たセリとコウ。深夜に遊べる場所は限られているが、今回は(今回も?)カラオケに行くことに。そこで現れるのがまずは「カラオケ観」である。いや、これは吸血鬼だとはどうだとかは1ミリも関係ないイデオロギーの話になるが……遊び慣れているセリのカラオケスタイルは模範的なもの。流行りの曲をみんなで盛り上がって歌う。それがカラオケのベーシックなスタイルなのだろう。しかし、まだ中学生で遊び慣れていないコウからしたらそんな「常識」は知ったこっちゃない。他人が歌ってても反応しないし、歌いたいから歌う。本来ならカラオケってのはそれでもいいはずなのだが、何故かそれが「普通じゃない」と思われる世の中なのだ。私もカラオケジャンキーとしてこの辺りの価値観ってのはとても悩むところではあるんですよね……まぁ、私みたいに大前提としてヒトカラがメインの人間はどうでもいいのかもしれないが……他人とカラオケに行く時、自分のエゴと、他人との融和のバランスはどうしても考えてしまう。それがいつの間にか自分を縛り付けるものになっているかもしれないとは思いながらも。でも、それが人間関係なのだよね。

 次に現れる価値観、それは倫理観。ドアの外に登場したダル男(秋山君)のおかげで、セリとコウは人付き合いの何たるかを議論する。そして初めてみる男を前に、コウは人付き合いのなんたるかを考え直す。画面は色調を変え、セリが殺意をあからさまにする。アンディ・ウォーホルのような色調の世界は、明らかにセリの意識が切り替わり、人間との温度差が際立つ世界。人間は殺してもいい生き物。というか、人間どうしの関係であったとしても、そこに「殺してはいけない」という前提が何故存在するのか。お仕着せの倫理議論ではなく、それを説けとセリちゃんは言っている。そんな難しいことを一言で説き伏せられるはずもないのだが、それでもコウは、自分の信じる倫理を訴え、秋山を連れて一旦離脱。

 秋山とセリ。2人の関係性の中に生き死にが常に付き纏うのは、吸血鬼として生まれたからには避けられないものだった。生死観は人間どうしなら擦り合わせられるかもしれないが、吸血鬼と人では決して交わらない。あまりにも種としての存在が異なる二者の間での命の議論は、どこまで行っても平行線だ。では恋愛観はどうか? こちらもセリが訴えるのは圧倒的に吸血鬼が優位な関係性の歪みであるが、その歪みを生み出すのはあくまでも吸血鬼自身のエゴである。そのことに納得できないコウは、命を賭けて真っ向からセリに反抗する。そして、本気で命をとりにきたセリはナズナに制圧されてしまう。

 生き死になのか、善悪なのか。ややこしい言葉を振り翳していたセリだったが、根っこの部分まで突き詰めれば、それはなんと恋愛観に着地した。人との関係を常に惚れた腫れたでしか語れない宿業を背負ったのが吸血鬼。あまりにもそんな関係性が多すぎて疲れてしまったとはセリの訴えである。男となればそれは眷属か否かの判断しかない。それが嫌なら、関係性を切るしかなかった。

 しかし、それすらもセリのエゴであるとコウは説き伏せる。そんな難しいもんじゃない。やりたいようにやって何が悪いのかと。どうにも、コウはまだ幼いこともあり、その辺りのストレートな欲求への信頼が強い。だからこそこうしてナズナちゃんとの奇妙な関係性も維持されているのだろう。しかし、今回の顛末で秋山とセリの関係性が綺麗に着地したことは、当然コウたちの関係性にも影響を与えるはずだ。目の前で結ばれた眷属契約。「吸血鬼を好きになること」のなんたるかが、非常にわかりやすいサンプルとして目の前に提示されたのだ。のほほんとした顔の2人だったが、これから先、どこかでケジメをつけなきゃいけないということを再認識させられる流れである。ナズナちゃんにはセリのような気疲れは無さそうだが、セリにはたっぷりある経験値がナズナちゃんはほぼゼロ。同じように経験値ゼロのコウとの間に、理想的な眷属関係は築けるのだろうか? まぁ、それぞれに自由な形があるならそれでいいとは思うけどねぇ。

 

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 朝昼夜と揃い踏み、第8話。コウとアキラちゃんがいることはわかっていたが、その合間にまさか「真昼」も入ってくるとは思わなかった。しかもエンドロールをみると「夕真昼」って名前らしいし……綺麗に揃ったもんだな。アキラちゃんは「暁」からきているだろうから、もしかしてコウって「更」なのかしら。

 さておき、前回大量に登場した吸血鬼勢力との講和は無事に結ばれた。元々「なずなちゃんが吸血鬼にしてもおかしいやつだった」というのが原因らしく、吸血鬼サイドもその辺りは重々承知している様子。その全てをコウにおっかぶせて殺すってのも流石に問題があるし、吸血鬼サイドだって別に好きで人を殺したいわけじゃない。とりあえずの執行猶予の形でこの場は収まった。ただし、1年という猶予期間はかなり短いのだが……。なんだよ1年制限って。吸血鬼にそんな制限があるなんて設定はこれまで聞いたことがないし、どういう仕組みなのかもよくわからん。まぁ、それを言い出したら「恋してないと眷属になれない」も聞いたことない設定だけども……1年間で本当の愛を手に入れるための物語だって言われたら、なんか急に邦画っぽくなってきますね。中学生男子を恋に落とすのなんて割と簡単だと思うんだけど、ナズナちゃんが全力で後ろ向きなのがなー。

 というわけで、コウの身の上が面倒臭いことになったのでめでたくアキラちゃんが再登場。よかった、使い捨てキャラじゃなかった……。しかも、朝を象徴する彼女の背中を追ったら、今度は「昼」を象徴する新キャラにぶち当たった。ご丁寧に、コウとアキラちゃんが合うのは明け方の白んだ空の下で、そこからアキラちゃんの登校シーンが描かれて完全に「朝→昼」と変化し、明るい世界の中でアキラちゃんが真昼に会うのだ。仲良し3人組と言ってるくせに、各々の受け持ちが綺麗に分かれてるのは面白いな。

 真昼はどうやらアキラちゃん同様に「悪い奴じゃないし、コウに対する理解もある奴」というとても便利な存在だが、3人が全てを理解し合う親友同士かというとそうでもないようで、お互いにどこか不干渉というか、よく分かってない部分もあるらしい。真昼はコウ目線だと万能で非の打ちどころのない人間みたいに思われているが、アキラちゃん目線からはそうでもないみたいだし、まだ踏み込まれてない影の部分も残っていそうな雰囲気。昼の象徴たる彼が、時間をずらして夜に迷い込んで偶然コウと出会ってしまったのも、おそらく真昼の「生活サイクル」がズレてしまっているからだ。おかげで普通だったら絶対に交わらないはずの朝・昼・夜が公園で一堂に会した。久しぶりの再会でコウの直面している問題も少しは触れられたが、どうやらここからは真昼の抱えている何かにフォーカスがあたりそう。こうしてキャラが増えてお互いのすれ違いが描かれ始めると、ビジュアルイメージの影響もあるが、いよいよ「物語」シリーズっぽくなってきたな。

 

 

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 流れ変わったな……第7話。流れっつうか雰囲気っつうか……先週までのしっとりよふかしアニメとはだいぶ印象違ったぞ。

 あと、今回になってふと気づいたんだが、もしかしてアキラちゃんってもう出番ないの? 前回までの白河さんの流れと今回の展開から察するに、どうにも今作は女の子が入れ替わり立ち替わりする作品な気がするんだよ。ってことはもうアキラちゃんパートは終わってしまったということに……いやいや、常にコウの身近にいるのはアキラちゃんなんだから、もっと出てきてよ。彼女がいないと本当に今作は「夜」のままだぞ。

 さておき、そうして「少しずつ女の子と接していく」みたいな展開になるのかと思いきや、少しずつでもなんでもなかった。それぞれのパートが、先週までのこの作品とは全く違う姿を見せてている。Aパートはまるで「傷物語」のような本格吸血鬼バトル。こういうところでもやっぱり「監督が板村さんだから……」っていう接点がある気がするけど、最近のシャフトよりもよっぽどシャフトらしい描画で急にハードな「夜」の姿が展開される。まさかこの作品で腕がちぎれることになるなんて思わないじゃん。まぁ、そんなスプラッタも吸血鬼女子たちから見たら日常の風景だったみたいだけど。コウももっと驚いてもいいと思うんだけど、彼からしたら「腕がちぎれる吸血鬼バトル」も「ヤリモクナンパ待ち女子高生」もそこまでファンタジーレベルは変わらんのかもしれんな。まだまだ少年には早すぎる夜の姿がいっぱいあるよ。

 そうして突如現れた「ナズナちゃん以外の吸血鬼」という存在。そりゃま、ナズナちゃんが1人でこんだけ奔放な姿を見せているのだからオンリーワンでないことは想像できたが、まさかこんなに気さくに集まれる女子会みたいな吸血鬼サークルがあるとは思わなんだ。しかも、その中でもナズナちゃんは異端扱いを受けており、蓋を開けてみれば「変な吸血鬼と変な人間の少年がくっついてる」という構図に。ふむ、ここまでの流れで感じていた「吸血鬼ものとしてはな〜んかズレてる雰囲気がクセになるよな」という楽しい違和感は、ひとえにナズナちゃんのキャラによるものだったわけだね。残りの吸血鬼の皆さんは、まだなんとなく「常識レベル」というか、「どっかで見たことがあるような」吸血鬼の思考を見せてくれたしね。

 と言っても一気に5人も出てきたもんだから吸血鬼の中にもいろんな奴がいることはよく分かる。毎度のことで申し訳ないが、やはりこうして登場したヒロインズについては中の人の話題が先んじてしまうなぁ。まず、真っ先に襲撃してきたギャルが戸松という奇跡的必然。ナズナちゃんとは事務所の先輩後輩コンビで、意外に共演が少なかった組み合わせ。いつの時代も戸松ギャルの安定感は異常。そしてそこからコウを輸送したのは「もう吸血鬼とか妖魔とかやり尽くしてるだろ」でおなじみの伊藤静で、さらに集合場所にはキタエリ・そらそら・和氣ちゃんという、全員一枚看板クラスの連中が膝を寄せ合い待ち構えているという状況。そんで何故か「男の子攻略法講座」みたいな展開になってみんながみんな互いにちょいちょいディスりあってるのも面白いな。なるほど吸血鬼ってぇのは現代社会で生き残るためにユルい同盟関係にはあるが、別にそこまで仲良しってわけでもないのね。それならナズナちゃんがあれだけ奇行に走ってても放っておいてくれればいいのにね。

 吸血鬼と眷属という太古の昔からの命題を振りかざす吸血鬼一同に対し、全てマジレスのみで対抗していくコウくんと、そんな様子を見て単に顔を赤らめるだけのナズナちゃん。大丈夫、吸血鬼から見ても変な関係かもしれないが、人間から見てもよっぽどおかしいから。もうちょっと人生経験を積めば変わってくるんでしょうかねぇ。こんだけ吸血鬼がいっぱいいる空間なら、1組くらいの例外は無視してそっとしといてあげたらええやんね。

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 エロ水着にてなおエロからず、第6話。いや、エロいことはエロいんだろうが……考えてみりゃ、吸血鬼って割とスレンダーなイメージが強いような。いや、現代アニメにおいてはその限りじゃないけど、エロに特化したサキュバスとどこかで棲み分けしてる気もする。「月詠」「ダンスインザヴァンパイアバンド」と、幼女吸血鬼の例も多いしなぁ。

 でも、残念ながら(?)なずなちゃんは立派な大人だけどこの体型。女子中学生なくせにやたら巨乳なアキラちゃんとは明確な差別化がなされているし、今回メインだったOLの白河さんも日笠ボイスなので(?)それなりに乳はあった。そんなふつーのOLに初対面から物おじせずマッサージ出来るコウ、かなりの大物なのかもしれない。

 夜という絶対的な時間の素晴らしさを謳うこのアニメは「朝」との対比がよく用いられてきたが、今回の対照関係にあるのは「大人」と「子供」だろうか。単純に区分けすれば、夜は「大人の時間」である。子供がおいそれと立ち入れない禁忌の領域だからこそ、子供は夜更かしをすることに罪悪感を覚えるとともに、他では味わえない特別な味も覚える。中学生のコウが初めて夜に家を抜け出した時の「特別感」は、子供から大人へ、脱却しようという成長願望の表れとも言える。そんな夜に待ち受けていたのが大人とも子供とも取れぬ境目の存在であるなずなちゃんだったというのも面白い話だ。

 対して、フツーの大人である白河さんは、ただ当然のようにして夜を享受する。いや、享受していたはずのものが、いつしか当たり前になり、夜の持っていた「特別感」は失われて久しい。そこに再び「特別な夜」をもたらしてくれたのはやはりなずなちゃんであり、ストレスまみれでボロボロになった白河さんは、一時の解放を求めて再びなずなちゃんの下へやってきた。しかしそこは気まぐれ吸血鬼のこと。現れたのは夜の使者たる吸血鬼ではなく、明らかに夜の住人として異質な男子中学生。しばらくは戸惑っていた白河さんだったが、なんとなく流されてマッサージを受け入れ、「夜の中学生」という奇異な存在によって、次第に自分の抱えていた澱を吐き出すことになる。

 この時のコウ君はあまりに空気を読まないというか、遠慮がなくてかなり強い存在に見えるのだが、ひとえに「夜の特別感」を持ち続けているが故の強みなのだろう。既に惰性で夜を過ごし、夜を忌むべきものと見てしまっている白河さんにとって、純粋に夜を楽しめるコウは眩しすぎる。その対比のあまりの無情さに泣き出してしまったわけだが、そこはなずなちゃんの荒療治とコウの無遠慮なカウンセリングによって無事に解消へと至る。「同じように普通じゃない存在なんだったら、面白い方がいい」という彼の台詞はけだし名言であろう。世間も知らぬガキの発言だと言われればそれまでだが、彼の中の「夜」の特別感というのは、そうして自由を謳歌し、許されるものなのだ。「道路の真ん中にも立てる」と言って裸足で路面に立つ2人。残念ながらその間にはくっきりとセンターラインが描かれ「大人」と「子供」の埋められぬ溝を描いているが、最終的に現実に戻ろうと白河さんが背を向けた時に、コウは易々とそのラインをも飛び越えている。「大人」と「子供」の過渡期である中学生だからこそ出来る芸当だ。彼のマッサージが白河さんに効いたかどうかは微妙だが、間違いなくリフレッシュ効果はあったはず。

 で、それだけで終わってれば「コウは強いな……」で終わる話なのだが、なんとBパートはナイトプール。こちらはコウが言っている通り、夜は夜でも明確に「大人な夜」。そして、残念ながらまだまだコウには理解し得ない世界だったようで……いやしょうがねぇじゃん。俺だってあんな世界は理解できんわ。そういう「夜」もあるってことよねぇ。なずなちゃんはその辺りも使いこなせているのはさすがだが、Aパートでちょいと持ち上げられたコウ君も、まだまだ「夜」の世界に片足を突っ込んだだけの子供であることが再確認できるわけだ。3歩進んで3歩戻される。そんななずなちゃんのプレイに、まだまだ振り回されそうね。

 

 

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 ふしだらなアニメですね、第5話。そりゃこのタイトルでこの内容なんだから当たり前だろ、という認識を今さら更新したが(思い立って初めて原曲の歌詞も確認したが)、とはいえ単にあけすけのエロではないあたりに色んな関係者のこだわりを感じる。

 なんと前回までの盛り上がり(?)をなかったことにするかのように、今回はアキラちゃんが全く登場しないというとんでもねぇ展開。せっかく彼女のおかげで色々捗ったのに! いや、何がどう捗ったかはよく分からないので一旦落ち着こう。第3のキャラが登場しなかったということは、当然第1、第2のキャラの絡みが濃密になるということ。冒頭、珍しくナズナちゃん視点から始まり、彼女がコウとの「夜ふかし」をどのように考えているのかがちょっと垣間見える内容。これまで彼女は掴み所の無い態度でのらりくらりとコウのアプローチをかわしている印象だったのだが、どうやら少なくとも現状においては彼女もこのヘンテコな夜を楽しんでいるようである。しばらく「退屈な夜」「やることがない夜」というニュアンスのシーンが続いて「あれ? 夜の使者たるナズナちゃんが夜に退屈してたらどうしようもなくない?」と不安になったのだが、それってつまり「コウがいないと物足りない」ということだったらしい。おかげで今回のコウいじりはいつもに増してあけすけでひどいものが多く、理不尽さが限界マックスであった。

 そんな2人のいびつな交流の中で、彼女の「前職(現職?)」である「添い寝屋」の存在が発覚。「エロい商売でしょ」と言われて否定していたが、まぁエロい商売だ。そんなエロさを積極的にアピールするためか、マッサージプレイからのふともも描写がこれまでに無いエロさでこれまた限界マックスである。なんだろ、これまで今作にあまりエロスを感じたことはなくて、どっちかっていうとアキラちゃんのおっぱいに希望を見出すことが多かった。ナズナちゃんはコスチュームこそエロいものの、何故かあんまり性的にそそられる部分がなく、なんなら今回の入浴シーンも別にエロくない。しかし、マッサージシーンはそこから一歩進んでエロくなっている。彼女の中で何かスイッチを切り替える能力があるのだろうか? まぁ、単に演出スタッフがどこをどう見せたいかって話ではあるのだが……露骨に見えるお風呂姿よりも、見えそで見えないコスの太ももの方がエロい。これが真理ですね。

 そして、そんなエロ業務を生業にしていたというナズナちゃん宅へついに「第四のキャラ」となる新たなお客さんが到来。まさかの女性客、まさかの百合展開!? かと思われたが……ナズナちゃん、それはあまりに理不尽な対応だよ……。中学生相手の2000円はあまりにリアルな数字だけど、そんな中学生にいきなり真似事マッサージさせるのはかけらもリアルじゃないよ……お客さんもそれでは納得しないだろ、とは思うが、考えてみりゃ自宅に連れ込んであれこれやってる時点で、すでに風営法とか色々アウトな気がする。健全な精神で健全なお金を稼ごうよ。吸血鬼には無理かぁ? でも、別に日光浴びても灰になるような性質だとも思えないんだよな。単に眠くて朝は寝てるだけなのでは……。

 

 

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 今期3大幼馴染ヒロイン、藤宮さん・アキラちゃん、あと一人は? 第4話。ちなみに条件に「巨乳」を付け足しても結果は同じになります。にゅうぼうが大きい幼馴染しか世界に存在しないのかしら。

 少しずつコウ・ナズナ・アキラのトライアングルの接点が強くなっていますね。興味深いのは、アキラちゃんが積極的に絡むようになって作中でも「朝」や「昼」の時間帯は描かれているのだが、そこに決してコウが存在しないという部分。あくまでも朝昼はアキラちゃんの時間であって、ラストシーンではナズナちゃんが見送りのために起きてはいたが、やはりメイン2人の活躍の舞台は夜に限定されている。本来なら朝の象徴たるアキラちゃんと夜の象徴たるナズナちゃんが交わることはないはずなのだが、そこは前回同様、「夜ふかし」なのか「早起き」なのかというボーダーな時間帯を描くことによって接点を見出している。とはいえ、今回のアキラちゃんは早起きってレベルじゃなかったから明らかに夜と呼ばれる時間だったのだけども……これって、なんやかや言ってアキラちゃんはコウのことが心配なので、自分は朝の住人であると主張しつつも、少しずつコウのナワバリににじりよってるってことなのかもしれない。彼女の「早すぎる早起き」は偶然なのか、それともコウを想うが故の行動なのか。まー、普通に考えれば後者なのだよね……実に健気で献身的なヒロインだが、唯一の心配は、そんなタイムスケジュールで起きてちゃんと学校での活動が出来るのかって部分である。0時起床、帰宅後の17時くらいに即就寝のスケジュールなら一応睡眠時間は足りてる計算になるが……多分、そのスケジュールでも人間の生活リズムはどっかおかしくなる気がする。ちゃんと早寝早起きの習慣をつけろという高校の先生の指導は全くもって正しい。

 でもまぁ、あれだけいろんなことを見せつけられたら、そりゃ「コウが気になる」とかどうか以前に、何が起こるのかって部分に好奇心が抑えられなくてもしょうがないよね。そうでなくてもナズナちゃんのトンチキなキャラクターは放っておけない危うさを感じさせるし、まさに「1日に満足できていない」という物言いは、「どうにもナズナちゃんが気になってしょうがない」の置き換えな気がする。このままナズナちゃんとアキラちゃんがくっつくっていう斜め上の展開でもわたしゃ嬉しいくらいだが、絶対そんなことないよねぇ。ナズナちゃんはあんまり明確な吸血衝動は無いみたいなんだけど、試しにアキラちゃんから吸う、みたいなことはしないんだろうか。それとも破廉恥すぎて出来ないんだろうか。

 破廉恥といえばもちろんアキラちゃんのおっぱいであるが、今回はたいそう丁寧に彼女の入浴シーンが描かれたのに、なんだろう、どこかエロに振り切っていないような、不思議なアンニュイさも持ち合わせているのが逆にそそる画になっていた(結局エロいんやんけ)。そして、アキラっぱいはブラ外して床に着いたあとにも形が崩れなすぎるあたりがちょっと若さに極振りすぎる気もする。あんなおっぱい、なかなか無いやろ……。ちなみに今回やたらおっぱいにばかり言及しているのは、今作を見ていて、過去に女性から直接おっぱいの好みについて問われた際のことを思い出したためです。女性の方、男に「おっきい方がいいの?」みたいな質問をする際は、きちんとその後のトークの処理まで責任を持つつもりで質問してください。私の場合、「これは……ミスったらやられる質問だ」と思い、熟考の上、とてもとても真剣に答えたところ、「そこまで聞いてねぇ」という引き気味の対応で流されました。おっぱいは……そんな軽い問題じゃないだろ!

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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