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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 この国の日曜アニメは情緒に影響を及ぼしすぎる、第8話。まぁ、私は日曜には見られてないんですが……毎週毎週このメンタルブレイクをくらい続けて、まともに勤労とかできる奴おるか?

 先に取り上げておくと、今回コンテを担当したのは3話でもコンテ演出を任された以西芽衣さんという方。なんだろう、やはりこの人の画作りはじわりじわりとにじり寄るような作劇が秀逸で、京アニのテイストというか、ユーフォのテイストにがっちり噛み合っててとても好き。出来れば何も悩まずに見られるハッピーなエピソードでもどうなるか見てみたいところなんですが……まぁ、今回はそれどころじゃないのでね。

 なまじ原作既読でどういう展開になるか全部知ってるので(まぁ、今回の展開は未読でも予想できただろうが)、ほんとにラストに向けて追い詰めていく展開が地獄。前回多少なりとも攻略の糸口が掴めたと思っていた黒江真由だったが、攻略も何も、あっちは正しいことしか言ってない慈善モンスターである。真っ向からぶつかる以外に選択肢はなく、その結果力負けしたら即死、そういうタイプの厄介極まりないステージだったのだ。そしてこの度、ついに黄前久美子は敗北した。それは部長業という多忙な役職に回されたことが理由だったかもしれないし、性格が悪くても人が良すぎる久美子が、真由という異質な存在にどこか怯んでしまった結果なのかもしれない。少なくとも付け入る隙を与えたのは間違いなく久美子自身である。

 そうして「北宇治の体制」をめぐり、さまざまな部員の思惑が交錯している。一旦オーディション云々を差し置いてそれどころじゃなかったのがコントラバス師弟。求はこないだの一件で一皮剥けてあの久石奏をして「いじりにくく」成長したが、その成長は、避けて通れぬ痛みを伴うものである。以前この世界における川島緑輝の特異性と絶対性について触れたが、そうは言っても彼女だって単なる女子高生。真正面に迫る後輩の悩みになんて、全てにおいて無敵ではいられない。求の痛みと進歩、そしてそれを受けた緑輝の進歩。一夏の経験を超えて、少年少女は強くなっていく。

 オーディションで吉報が訪れたのはチューバ組。前回の結果に涙を飲んださっちゃんがめでたくメンバー入りを果たし、これにて葉月・美玲・さつきの先輩組にすずめちゃんを加えた最強のカルテットが完成。ある意味で一番幸せな形を手にしたパートと言える。それもこれも滝センの編成判断のおかげなのだから、チューバ組は感謝しなければいけないだろう。

 しかし、全体の構成人数が変わらない限り、どこかのパートが増えればどこかが削られる。今回一番の悲劇に見舞われたのはまさかの久石奏。どこまでも飄々と、冷やかし半分みたいなテンションで物事に接していた彼女に、ここで1つの裁定が下されてしまった。まぁ、元々奏は要領の良さこそ評価されていたが、実は今まで演奏の実力についてはあまり取り上げられてこなかったんだよな。去年は比較対象として素人上がりの中川夏紀がいたわけだが……「さらに上」が来たこと、そして編成が変わったことでまさかの押し出し。流石の久石もこれには動揺を隠せなかった。この部における「本気」の度合いが上か下かなんて誰にも測れないはずだが、こうして結果は出てしまったのだ。

 今回は結果的に奏に引導を渡すお話になってしまったが、フォローというか慰めというか、そんな彼女の人となりをチラ見せするシーンが多く採用されており、特に求との絡みはなんだかんだ言って最終的に憎めない彼女の愛らしさがよく表れているパート。是非とも「次こそがんばれ」と声をかけ、今まで以上にがむしゃらに本気で取り組んでほしいところである。

 そんな奏に対して平然と「裏表がなくて好きだよ」とのたまう超越存在・黒江真由。約束されしラスボスポジションの彼女は常に「周りの空気」に合わせて自分を調整してきたが、合宿という空気、そして本番間近という部全体の空気に背中を押され、彼女は大きな一歩を踏み出した。「部長が言ってんだからしょうがない」、それが全てである。久美子が言っていたことは全てが事実。この北宇治は絶対的な実力主義を表明しており、部長がそれを曲げることなんてありえない。かつては学年の差による忖度は当然存在しており、かの吉川優子の乱で明るみに出た問題を高坂麗奈が叩き潰すという形で決着を見たはずだが、気づけばあれから2年。あの時の凄絶な空気を知らない1、2年生からしたら、「実力主義の痛み」はまだどこか遠くのお話だったのかもしれない。口では「うまい方がやる」と分かったように言いながら、現実にその裁定を叩きつけられた時、この部がどのように変容するのか。それは、当事者である久美子すら、まだ甘く見ていた部分だったのかもしれない。ソリで名前を呼ばれた時にうっかり返事しそうになってしまった久美子の油断・慢心。それら全てを押し流す黒江の濁流。名前を呼ばれた真由は、その事実を噛み締めた。久美子は、まだそれを乗り越えられていない。様子を見守っていた麗奈さんも「何してんだ久美子」と苛立ち気味である。

 次の曲を始めるために、何を超える必要がある?

 
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