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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「みぞれ目線」で大草原、第11話。いや、そりゃ視聴者みんな分かってたことだけども。わざわざ動画まで使って表現したかったのがそこかよ。ありがとうございます。

 関西大会と全国大会の間をつなぐお話、そして久美子の進路捜索という大きなテーマに1つの決着をつけるお話でもある。ドラマの筋書きとしては狭間のお話ではあるが、それだけに重要な要素が着実に積み重ねられ、非常に印象深いエピソードになった。今回のコンテ演出はベテラン・北之原さん。安定のお仕事ぶりに感謝。

 色々と取り上げたい要素があるが、まずは軽めの素材ながら絶対に無視できないOG組のお話。もう、中吉川の衣装コンセプトのギャップだけで昇天ものの満足感。音楽性が違いすぎるのバンド組んでる2人、その衣装でステージ上がったらどう考えても不協和音にしかならん。デカリボン先輩のブレない趣味はさすがだが、冷静に考えると夏紀の正装もかなり極まったコンセプト。そう考えると希美のチョイスが一番バランスのいいところ(そりゃみぞれだって大好物だろうさ)。かつての盟友の晴れ舞台に浮かれる3人と、そんな仲間たち(のごく一部)との久しぶりの再会にテンションが上がるみぞ先輩。今期初登場だが大学生になっても1ミリもブレない安定感は問答無用の鎧塚ワールド。元気そうで何よりである。

 そんな先輩との邂逅で大きな転機を迎えたのが久美子の進路相談。関西大会という大きな山場を乗り越えて多少現実的な問題を見据える余裕ができた(というか現実を直視しなきゃいけなくなった)が、未だ定まらぬ久美子の未来図に親友たちも流石にちょっと不安げ。緑輝はド安定のその才能を武器に早々に推薦入学を勝ち取り、葉月も以前決めた保育士路線のために進学先は決まった。そして麗奈はアメリカへの留学を決めており、彼女の姿勢にもやはりブレはない。この時点ですでに三者三様、この春をもって4人の人生は確実に分たれる。4人で切った巨大なピザのピースは、そうして離れていく4人の未来を暗示したものであるが、葉月たちにはそうした「分断」を憂う気持ちは一切ない。希望に溢れた未来が見えている。

 久美子はギリギリまで音大という選択肢が目の前にぶら下がっている。あれだけ麗奈から熱烈に勧誘され、「私と一緒にいたいならユーフォを続けろ」とプロポーズを受けている状態。はっきり断る要素も見つからず、隣の迷惑な友人に流される形で音大に進むのも1つの選択肢。自分1人では決定打を出せないこの問題に、人生の先輩2人から大きなエールが贈られた。まずは実姉の麻美子。単にコンサート前のメイクをセミプロの手でやってもらっただけだが、やはり血のつながった姉妹でしか出来ない対話というのはあるもので、これまで久美子が溜め込んでいた部長としての鬱憤や、何も決められない自分への苛立ちなどを、ひと足先に大人になった姉にポロポロと漏らしていく。そしてそんな妹の辛さを軽々と受け止め、ひょいと流して魔法のようなメイクを施してくれる麻美子。ほんのわずかな年齢の違いだが、麻美子は大人で、久美子はそうじゃない。しかし、その違いは微々たるもので「大人になるってのはそういうこと」。麻美子の言葉を受けて、久美子の中で進路選択という高い高いハードルがグッと下がったような、そんな手応えがあった。

 そして決定打となるのはやはり怪物・鎧塚みぞれ。先週が田中あすか、今週がみぞれ、この世界を支配する2人の怪物の力をフル活用して黄前久美子の人生は動く。全てを見通し、何もかもを分かったかのようにアドバイスをくれたあすかと違い、みぞれはどこまで行ってもみぞれでしかなく、彼女に見えている世界は相変わらず非常に狭い(エンドカード参照)。しかし、だからこそみぞれにしか見えない世界があり、みぞれの視界には久美子の未来など映らない。視野の狭いみぞれだからこそ、「見えているならわかるはずの世界」が見えない。久美子へと叩きつけた強烈なヘッドショットは、みぞれからしたらそんな当然の世界を伝えただけのことなのだろうが、久美子にとってはあまりに衝撃的な事実である。みぞれは理解しているのだろう。久美子は、この先音楽の世界でやっていく人生を選択しないということを。

 道は絞られた。唯一の心残りはこれで麗奈との関係性が1つ決着を迎えるということ。それが嫌だと麗奈は訴え、とんでもねぇ痴話喧嘩みたいな台詞を久美子に叩きつけるが、久美子の意思はすでに固まっている。彼女は横断歩道で麗奈の「背中を押した」。それは一見すれば突き放すような行為でもあったが、2人の距離は決して離れていない。横断歩道の先、2人の向かう先は分かれている。それでも未来で再び交わることが無いなんて、そんな決めつけをする必要はないのだ。希美とは決定的な別れを経験しても、みぞれは今、笑っていた。2人の未来には、まだまだたくさんの可能性があるのだ。まぁ、よりによってみぞれが登場するエピソードで「大好きのハグ」はやってほしくなかったけど(この2人は今更ハグなんかでいちいち驚かんからええけどな)。

 さぁ、久美子の進路については1つの問題が片付いた。残す最後の課題は、ラスボス・黒江真由との決戦だ。今回も鍵を握ったのは忠犬(忠猫?)・久石奏。ユーフォ3人が直線で並んだ真由との対決シーンは今作らしく露骨なエゴのぶつかり合う緊迫のシーンである。今回の対峙シーンで気になったのは光源の位置である。いつも通り日陰で練習している久美子と、同じゾーンに踏み込んで対話を持ちかけた真由。2人の立ち位置を考えると周りに主だった光源はないはずなのだが、2人は明らかに下から照らされるようなライティングで描写されている。角度を考えると、2人を照らす光を放っているのは、久美子の手にあるユーフォニアムである。日陰なのでいかにユーフォとて反射光は薄いはずなのだが、まるでユーフォ自体が発光しているかのように2人の鬼気迫る表情が照らされる。2人の未来を決めるもの、それは互いに相容れぬ人生観を持ちながら、ただ一心に取り組んできたユーフォという楽器だけ。真由がこれまで再三久美子にぶつけてきたあの行動の欺瞞を奏が看破した。互いに自分のユーフォの実力というものに信頼を寄せ、そこだけは譲れないからこそぶつかり合うエゴとエゴ。

 全てを決めるのは最後のオーディション。ユーフォにかけたその青春に、次週、決着がつく。

 


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