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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 じりじりじりじりじりじりじりじり、第3話。なんなんだろね、このアニメ。よく作ったもんだと感心したり、途方に暮れたり。

 1話目時点で気になってたことが3話目になってもまだ気になる、なんともヘンテコなアニメ。果たしてこれをどこから切り取っていいものか困ってしまい、前回はその結果何も書かずにスルーしたのだが、今回のお話は一応1つの節目にはなっているはず。ここで一旦「変なアニメだよね」という感覚をいくらか言語化しておきたい。

 やりたい方向性は何となく伝わってくる。ただひたすらに「義兄」と「義妹」の関係性を描く、ただそれだけだ。2人の関係性を描くのであれば、周りにキャラは必要ないし、大仰なアクションシーンなんて要るはずもない。必要な周りのキャラなんてせいぜい両親くらいのものだし、あとはただ、それぞれが何を考えているかという独白、そして2人の対話。これだけでも、我々が実際にはほとんど見たことがない「義理の兄妹」という関係性を掘り下げることができる。

 ただ、当然そこには大きな問題が立ちはだかる。「そんなんアニメにして面白いんかい」問題である。そしてこのアニメは、そこに大きな勝負をかけた作品と見ることができる。「アニメする必要なくね?」と言われたらアニメにしか出来ない表現を持ってきてねじ伏せるしかなく、今作は「動き」による表現を事実上放棄した。画面に動きなどほとんどなく、必要最低限の挙動だけで話は繋がっていく。それじゃぁアニメにしか存在しない表現とは何かと言えば、それは実際の時間を使った「間」の表現である。そして、映像はそんな「間」を生み出す2人の関係性について、どの視点から見るかというカメラのポジションだけを提供する。極力2人の関係性に介入しないよう、ひっそりと床近くからロングで抜くだけのカメラ。必要な情報を影でひっそりと隠してしまうようなアングル。そして溜まりに溜まった感情を一気に吐き出させるためのフィルムリール。本当にこれはただの「記録」であると、映像は全力でそれを伝えている。

 正直、今以って今作の面白さは表現しきれない。いや、そもそも面白いかどうかすらよくわかっていない。面白くないかもしれない。しかし、何かしら「やってやろう」というクリエイターの熱意は伝わってくる。この作品に相応しい映像表現はこれなんだと、必死に伝えようとする情念が滲み出ている。でなければあれだけの大胆な間の取り方はできないだろうし、どのカットについても、いちいち視聴者に考えさせるような「引っかかり」を与えてくれている。つい最近「菜なれ花なれ」の感想で「カットのもちが悪い」という表現を使ったが、今作のカットは持ちが良い。良すぎて不安になるくらいに時間が注ぎ込まれている。そこに言葉を乗せるか、音を乗せるか、それとも次のカットを乗せるか。考えた末に出てきた流れが、この奇妙な空気を生み出している。何が起こっているのだろうか。私はまだ噛み砕けていないが、少なくとも、歪な兄妹の関係性に思いを馳せる際にはこの「見え」は邪魔にはなっていない。

 もうちょっと、時間ください。

 
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