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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 相変わらず激烈に魅せるねぇ……第17話。よくもまぁ、毎週こんだけの展開をやって成立するもんだ。シナリオ的にも、映像コスト的にも。1話1話の単体でのクオリティだったら1期より2期の方が高いんじゃないかな。

 いやいや、凄まじい内容だったとはいっても、冷静に考えりゃ「脇にいたどうでもよかったサブキャラの成長エピソード」である。本筋から考えたら別にどってことない話だし、「才能(ルックス)にあぐらかいて人生舐めてた奴が心を入れ替え、努力したら結果が実りました」というフォーマットだって大きな捻りもなくフツーの話といえばフツーの話。これを特筆すべき30分にまで持ち上げられるのはマジでアニメのパワー。今回のコンテを務めた「猫富ちゃお」っていう変な名前の人は前期から助監督名義で参加してる人らしいんだけど、動画工房周り、平牧監督周りにはまだこんだけエグい人がいるもんなんやね。

 今作の面白いところ、というかズルいところは、その面白みをあけすけにメタレベルをあげて視聴者に意識させてしまっている部分。何しろ今回のお話だけで言えば、何が面白い要素なのかを全部アクアが作中でしゃべっちゃっているのだ。「それまでどうってことないと思ってた奴がいきなりすごいことやったらすごかろう」って、そりゃアクアはメルトに向かってアドバイスしてるだけなんだけど、作中で観劇しているお客と同じように、アニメを観ている我々視聴者だって、メルトという「どうってことなかった奴」が頑張って見せ場を作ったからこそ引き込まれる。「そういう話ですよ」って堂々と言われちゃってるもんで、見せ方次第ではそれがノイズになりかねないと思うのだが、本作はそうしたメタをまるっと飲み込んじゃう構造が原作時点で完成してしまっており、もう視聴者は「そういうサンプルだー!」と思いながらもビリビリと肌でその迫力を堪能するしかない。実に図々しい構造ではないか。

 もちろん、こんだけしらこいことをやって成立するのは入念な配置と、全てを下支えしてなお予想外の画面を見せられる地力があればこそ。個人的にいい配置だな、と思ったのは客席にいる吉祥寺先生のポジション。彼女はメルトに対して人一倍の憎悪を抱き、彼が舞台に上がることを許していない人物であることが事前に鏑木さんから語られているわけだが、そんな彼女すら打ちのめされるのだ、という事実がメルトの成長の証として外堀を埋める役割を果たしている。ご丁寧にこないだメルトがお宅訪問した時に露骨に嫌悪感を剥き出しにして雪解けしてないことは示していたしね。そうしてキャラの置き方と演劇論でもって「メルトの成長」を示唆しつつ、そこにアバンギャルドすぎるチャレンジ映像で彼の熱情を表出させる。情理に訴える見事な演出であった。

 まぁ、ここまでしてメルトというサブキャラの成長譚を掘り下げたのって、多分ここから繋がる「アクアの感情芝居」の前振りだとは思うんですが……メルトがここまでやっちゃったってことは、アクアはそこに届かない結果になりそうな気がするな……。

 
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