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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 確定演出アツい、第9話。やっぱアニメ版キン肉マンにとってシンボルとなるのは「キン肉マンGo Fight!」なんでしょうかね。個人的にはシリアス味が強い「炎のキン肉マン」の方がどっちかってぇと印象深い派です。そっちも是非どこかでリメイクしてほしいな。なんならセンセーションの方も。串田アキラが元気なうちにやれること全部やろうぜ。

 毎回きっちり原作3話分ずつ進行しているので今回も大きな改変などは無く進んでいるのだが、原作首っ引きで確認しながら視聴している身としては、今回が今までで一番細かい編集が多かった回かな、という気がする。ざっくり言うと台詞のカットがかなり多く、詰められるところをぎゅぎゅっと詰めまくった感じ。これは改めて原作を丁寧に読むと理由が分かって、今回展開された3話分、とにかく設定の説明が必要な話なので他のエピソードに比べて圧倒的にネームの量が多いのである。説明しなければいけない要素としてはまずは「ピークのトンデモな性質」について、そして「キン肉マンとカメハメの関係性」「カメハメがキン肉マンに伝えたこと」「その精神がなぜピークを凌駕したのかという理屈」「ピークと武道の関係性」「完璧超人の掟とピークの変心」と、丁寧に掬っていかないと訳のわからなくなる要素がてんこ盛りなのだ。そのどれか1つを完全に切り捨てるという措置がありえないため、それぞれの要素からちょこちょこ抜ける部分を抜いて軽量化を図っているのである。改めてこういうのを見て、「やっぱアニメの脚本家って難しい仕事だよなぁ」と尊敬の念を新たにする。いや、うまくいってる作品だからこそだけども。

 要素が多いのでいちいち全部は回収しないが、毎度のことながら過去エピソードでも切り捨てていい部分は容赦なく切っている。具体的には今回「ジェシーメイビア」という名前は1回も出てこない。まぁ、無くても問題ないのでしょうがない。一応そのために回想シーンのキン肉マンがカメハメに言った文句が「お前の代理でジェシーメイビアと戦ってやるのに」みたいな内容から「お前の技を受け継いでやるというのに」とだいぶ恩着せがましくなってる部分だけがちょっと気になったくらいか。まー、ここで「カメハメが1度ハワイ王者を譲り渡した」みたいな面倒な説明いれてられないしな。

 他には、バッファローマンの「こうして私はキン肉バスター返しを誕生させました」みたいな丁寧な解説もカット。これも画面を見てれば不必要な要素なので問題ないし、当然風林火山の歴史の説明なんかも、そもそも「あんま覚えてる人はいないだろうけど!」って言ってるくらいだから端折ってもいいだろう。まぁ、原作読んでる時は「確かに、風林火山ってアニメでめっちゃ使ってた印象あるけど、原作だと出てきたの1回だけなんだよなぁ」ってしみじみしたので、その辺の要素が響く人からしたら残念な修正かもしれないが。でも、そんな「アニメ版の象徴たる風林火山」にメインテーマ重ねるのはやっぱアツいのでナイスな演出でしたよ。地味に、技の説明にその後カメハメが捕捉してくれた「それぞれの技にどんな意味があるのか」を織り交ぜてくれた改変も○。そして何より、カメハメの声で風林火山の文言を詠唱してくれたのが◎。もう、我々にとっての最大級のご褒美でした。ありがとうございます。

 こうしてきっちり主人公の帰還を印象付けてくれたマッチメイクは素直にとても良いものだったと思う。キン肉マンにおける超人レスリングって、作中でキン肉マンも言うようにどんどんド派手なオリジナルホールドの応酬になってジャンプ的な能力バトル感が強くなっていくと思うのだが、根っからのプロレスファンであるゆでたまごはそれをあんまり良しとしてなかったきらいがあるのよね。その揺り戻しが「2世」で露骨に出てきて、2世の時代って、現実のプロレスの流行り廃りもあるのかもしれないけど、やたら渋いグラウンドでねちっこく展開する試合描写が多かった。画力の向上もあってそれでも作品としては成立してたんだけど、やっぱ活劇漫画としてどうしても地味なところがあって、2世の頃の間延びした雰囲気は試行錯誤の過程だった気がしている。そしてこの新シリーズ。キン肉マンという象徴を使って「渋い技も見せたい」という主張を声高に叫びつつ、それをしっかりギミック超人の打開策として意味を持たせ、ドラマを膨らませているストーリーテリングが実に綺麗。「ゆで、やれば出来るやん」と本当に感心したものだが、まぁ、有能すぎる若手編集のアイディアがどれくらい関わってるのかは不明。なんにせよ、この辺のバトル展開、シナリオ展開で新シリーズキン肉マンがその支持を磐石のものにしたのは間違い無いだろう。

 こういう話をすると2世を馬鹿にしてるように見えてしまうが(まぁ、実際その傾向は否めないが……)、別に2世も嫌いじゃなかったんですよ? いろんなテイストをまるっと飲み込んで、老境にいたり完成したキン肉マンが今のシリーズ、それでいいじゃないですか。だから、次の確実に消化試合にしか見えない魔雲天の試合だってちゃんとフックがあるんですよ。たとえ「まぁ、こんだけ男気を見せた魔雲天も、十数年後には可愛いオーバーオール着込んでトラックで息子の部活の送迎してくれる子煩悩なパパになるんだけどな」とか思っちゃってもね。あれはあれでいいエピソードだ。

 
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