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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「義妹生活」 6→7

 端正な作品だった。何よりもまず、今というこの時代にこの構造のアニメを発表できたこと自体が一番評価できる部分だと思っている。

 感想はだいたい書いてしまっているので改めてディティールを振り返るつもりはないが、大枠でまとめると「画による語りを信じて画面を作り続けた」ことが最大の功績。筋立てだけを見ればあまりに地味だし、画面の動きも、音響の働きすらも現代アニメの傾向に逆行するような非常に淡白なもの。「義妹との恋愛関係」なんて手垢のついたテーマについて、安易な考えでアニメを作れば、けばけばしく、陳腐な時間が流れそうなものだが、今作においては油断して画面から目を離す瞬間がほとんど無い。感情を抑えたモノローグを中心に展開する作劇の中、画面が何を語るかを常に考えながら視聴を続け、そこから細やかな「兄妹」の心情を拾い上げていく行程はとても魅力的だった。この作品、原作時点で色々とチャレンジ精神がある作品だったらしいので……これまた原作がどんな性格なのかはちょっと気になるところ。

 繊細なライティングと巧妙なカット割りで回す今作の映像、実際の作業としてのリソースはそこまでかかっていないだろうから製作のディーンについては「まぁ出来るかな」くらいの印象なのだが、興味があるのはこちらの作品を引っ張った上野壮大氏という監督について。経歴を確認すると制作進行からのキャリアらしいのだが、割ととんとん拍子で監督役にまで上り詰めている感がある。そしてその重積を見事に果たす今作の構造。コンセプト時点で大枠の方向性は決まっていたのかもしれないが、この路線に乗せて作品を成立させるのは非常に難しかったと思う。その手腕が今後も別な作品で活かされることを切に願っている。

 心穏やかに、されど刺激的に、そんなアニメをお求めの方はじっくりゆっくり味わって欲しい。

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