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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
やはり鍵を握るは大場なな……第12話。どれだけ再演を繰り返そうとも、いつしか終わりは訪れる。Show must go on... 終末に向けて、なんか勝手にまとまるところはまとまりつつある。先週の一件で(痛みを伴いながらも)シャオヘイとヨウメイについては一旦決着。元々悩み多きシャオヘイは「自己との対話」もあってだいぶ吹っ切れたようだし、そのシャオヘイを見てヨウメイもなんとか自分の歩むべき道を定めた。歩き出した2人が振り返ったところで、もはやそこに後悔は、九龍はなくなっていた。正直いうと先週時点では「これ、ヨウメイはどうやって帰ってくるつもりなんやろ」と思ってたのだが、もはや彼女は九龍に戻ってくる意味はほとんどないのかもしれない。ただ1つ、大切な友人の存在を除いては。 そしてシャオヘイの一件からドミノ倒しのように事態は進み、ユウロンも多少強引に動かざるを得ない状態に。ただ、彼がジェネテラをなんとかしようと思った矢先、蛇沼グループにまさかの動き。みゆきちゃんの義父が認知症を患い、この先も定まらぬ状態だという。まぁ、それだけだったら「会社も大変だね」で終わる話なのだが、問題はみゆきのモチベーション。母親の復讐のために全てをなげうって蛇沼の懐に潜り込んだというのに、悲願を叶えるまえに相手が事実上のリタイア。さらには自身の存在がむしろ救いになっちゃったという釈然としない結末。後悔にさらに後悔を重ねたらどうしたらいいやら。しかしそこはグエンという大切な人がなんとかしてくれる。みゆきの絶望を理解できるのは、もはやユウロンとグエンの2人だけになってしまったのだろう。ユウロンは九龍自体をなんとかする方向でみゆきのために働いていたが、よりダイレクトに、彼の心を救うために動いたのがグエン。どうやら、ことここに至ってようやくみゆきも彼の救いを受け入れてくれたようだ。なんか都合のいい話な気もするが、とりあえず蛇沼の中でのジェネテラ騒動も、これはこれで解決しそう。 となれば、あとは残すところ大ボスのみ。いや、まだユウロンの動きに続きはありそうだが……。彼は今回、ついにはっきりと「ジェネテラ作った人間(の1人)は俺やでー」とCOした。本来なら「記憶のアーカイブ」という(それだけでもとんでもないだろう)機能しか持っていないはずのジェネテラが、なんの弾みかアウトプットにも成功しちゃったもんだから九龍が生まれてしまったのだと彼はいう。そんな偶発的な状態であるからこそ、その存在が希薄で、危ういものであることも承知しているのだろう。そして、鯨井とのディベートの末に「九龍の根幹には工藤がいる」ということも突き止めた。彼がなんらかの責任感でもってこの九龍にケリをつけようとしているなら、改めて工藤へのダイレクトアタックの可能性はあるかもしれない。 しかし、とりあえず現状のアタッカーは鯨井さんだ。「分かっている」ことを伝える鯨井さん。そしてその様子を、あまり快く思っていないふうに受け止めた工藤。なぜ、望んでもいないのに世界は変わっていくのか。なぜ、人は前に進もうとするのか。今の世界に嫌気がさしたなら、前に進まずに、リセットボタンを押してやり直せばいいだけなのに。 「みんな、しゃべりすぎだよね」。 PR 「この恋で鼻血を止めて」 6→5 変なアニメで、面白いアニメではあった。funnyでもあり、interestingでもあり。ただ、これがauthenticかと言われると、うーん。 シナリオラインのファニーさについてはもういいだろう。とっかかりの発想が面白くて「この方向でどう掘り下げていくんだろう」と思ったらとにかく思いついた方向にどんどんアクセルを踏み続けるような展開は、感心半分呆れ半分。どうしても色眼鏡で見ていた気がするのでなかなかフラットな評価は難しいのだが、やはり「日本人じゃなかなか振り切れない方向性だよなぁ」とは思った。小利口にまとめるよりも刹那的な享楽に任せているようなライブ感。これはこれで面白おかしく見られる部分はあるかもしれないが……終わって一歩冷静に引いてみると「結局何だったんだ?」という気持ちもある。ドタバタエイリアンサスペンスラブコメ。そこにサイコホラー風味(?)のネタも思いつく限り混ぜ合わせて……うん、やっぱりカオス。 ぶっちゃけ、この要素だけだったらやっぱりファニーが勝っているので「なんだかんだで面白かった」で終わらせたかったところなのだが、どうしても俎上に上げなければいけないのは独特の作画方法だ。1話目時点で「作画はへたれてるのにAIやらなんやら(推測)で見られる画にしている」と評したのだが、これが良くも悪くも12話の間ず〜〜〜っと維持されており、一時的な作画の保全手段ではなく、根本的に「これでアニメを作るんだ」という技術班が固定されている様子。AIっぽさ、と表現している部分は実際にどうやって作ってるのかよく分からないが、多分、そこに「動かそう」という意思はあっても「画面を作ろう」という意志は薄弱であるかのように感じる。これから先の時代のアニメーションはこうした作劇法が進化し、隆盛していく可能性は存分にあると思っているが、少なくとも現時点においては、私の求めている「アニメーション」という媒体の本質はそこにはないような気がしている。 ただ、これはただ新技術にアレルギーを示しているというわけではなく、どっちかというと既存のツールでいえばフラッシュアニメに近い何かだ、と思っているだけである。評価軸を別に取り、「こういうアニメにはこういうアニメで表したい何かがあるのだろう」と、その事実は認めて然るべきだと思うし、今後の発展次第では充分に「見たいもの」に仕上がっていく可能性もあるだろう。この方向性にちゃっちゃと着手し、可能性を模索しているのが、たまたまよその国だったというだけの話である。 引き続き、各人で動向を監視しておいてください。 「炎炎ノ消防隊 参ノ章」 ―→5 「相変わらずよなぁ」と思うことだらけ。これについては「良くも悪くも」だけど。 分割ってことなので現時点ではキリが良くないし、過去のシリーズの中でも一番座りが悪いというか、なーんも終わってない状態なので現状で評価をする意味はあんまりない。ただ、話が動いた規模で言えば特大なのでこれでなにも言えないってのも妙な話。まぁ、「世界がぶっ壊れてる〜」という大仰な節回しはこの作者の一番の持ち味だからね。それを言い始めると、今期2話目あたりで世界はグルンとひっくり返っちゃったから残りの10話が蛇足だったと言えなくもない。 今期、アニメ試聴中に「もう倫理観がぐちゃぐちゃよ」とモラルをぶっ壊される作品が多かったが(そしてそれが楽しかったが)、ある意味で元祖倫理観ぐちゃぐちゃ作品と言えるかもしれないのがこちら。「正義とは何か」に分かりやすい答えなど出さず、単なる善悪の2極対立を描くのではなく、複数の勢力がそれぞれの「世界との関わり方」でぶつかり合うのが本懐。おかげで受容する側はなかなか単純な絵図が描けずにもやもやする部分も多く、設定をかき混ぜられると「そんなん言われても」と途方に暮れてしまうことも多いのだが、そうした厳しさというか、残酷さみたいなものも慣れてくるとクセになってくる。キャラの1人1人が濃すぎるくらいにミッチミチなのでどの絡みを見ても一筋縄ではいかず、よくいえば全編クライマックス。悪く言えばメリハリがどう付いてるのかがよく分からない。これ、アニメとして構成まとめるのも一苦労だし、どの部分に作画リソースを割くかも悩ましいところだよな。Davidはその辺りの舵取りも心得たもので、独特の「炎バトル」やクセ強すぎる「創世神話」の断片なども説得力のある画で展開してたのはありがたい部分。 まぁ、こんだけクドい話だからこそ、「ブランク空いちゃう分割は勘弁してくれよ」とは思うのだけど。 「謎解きはディナーのあとで」 4→5 何か得るものがあったわけではないが、そんなに邪険に扱うもんでもないかな、というのが最終結論。これはこれでメディア化の1つの正しい形かもしれない。 ミステリアニメで毎度言及している「ミステリはアニメに向いてないんじゃないか問題」については特に変わりはしない。相変わらず、地味な部分は地味だし、あまりアニメにする旨味は感じない。ただ、本作の場合は画面のテイストに明確な方向性が定まっており、「こういうどこか抜けた雰囲気を最優先で出したかったんだろうな」というのは理解できた。1話目を観た時点では「なーんかチープで古臭いデザインだなぁ」と思ったものだが、最初から最後までそのチープデザインが安定していたし、この表現だからこそ許される雰囲気もあっただろう。あえていうならこのおふざけ混じりの雰囲気こそが「アニメ化した意義」だったのかもしれない。 そこさえ認められれば、「ミステリアニメ」というよりは「ライトコメディアニメ」として成立してたんじゃないかとは思うわけですよ。いわゆる「キャラもの」ってやつで、麗子・影山のコンビが仲良く喧嘩してるのを見るのが主目的だと思えばそこに大きな不満は出ない。まぁ、この辺は中の人たちの頑張りも大きいとは思うけども。 なんかこぅ、「中庸」が貴重に思えるシーズンだったんだろうなぁ。 「最強の王様、二度目の人生は何をする?」 4→3 分割らしいんですが、これ、2期はパスしていいでしょうかね。 一応最後まで流していた(観ていたとは口が裂けても言えない)のは、「流石になろう系ばっかバシバシ切ってるし、1、2本くらい残してやらんとフェアじゃないよなぁ」ってんでなろう系の中でもいくらか可能性を残した作品は最後まで眺めてはいた。でもまぁ、そんな措置も別に必要ないかなぁ。 今作の場合、作画状態はギリ。良くはない……いや、はっきりと悪いのだが、その落ち幅はギリ。いや、ギリアウト気味だけども……。加えて「一応純正のなろうではないらしい」というので中盤以降の展開に変化があることを(ほんのわずかに)期待していたのだが、もちろんそんな無謀な期待など叶うはずもなく。ほんと、なんでこんなに判で押したようななろうファンタジーが恥ずかしげもなく放送され続けているのだろう。 もちろん、この流れは来期以降も止まるまい。砂漠で砂金を探すような試聴姿勢は流石にギブアップ宣言した方がいいのかもしれない。でもさ、そこを落としちゃうと現代アニメ文化の一端を取り逃がすのは間違いないのだよなぁ。清濁合わせ飲む際には「清」の方を多めに飲みたいなぁ……。 にんころダンス観ないと終わった感せんな……第11話。せっかく「また来週」って言える最後のチャンスだったのに。 最終回に向けて、当然のように飾り立てられた劇的シリアス展開。いや、それでもどこかシリアスになりきれてない感があるのは、今作がここまで常に不条理と倫理観クライシスの狭間でギリギリのせめぎ合いを続けてきたせいか。さとこの態度にはどこまでも緊張感はなく、命懸けのミッションとはいえ命が綿のように軽い今作ではさしたる説得力もなく、ただ徒に、状況は流転していく。 毎回「その要素引っ張るのかよ」みたいなわけのわからない律儀さがあったが、今回は「このはさん赤子返り」の影響が思い切り後遺症を残していたというお話。やはり前回触れた通りにミナトが開発した「人生やり直し秘薬」は単なるギャグで終わらせられるようなものではなく、赤子まで強制的に戻したことによって人格形成にまで影響を与えるヤベェものだった。そのせいでこのはのアイデンティティが揺らいでしまったことが今回の全ての原因であり、人の人生を狂わせるなんてほんとに簡単なのだと戦慄してしまう。ちなみにイヅツミ姉妹が飲んだものも同じ秘薬なのだと思うのだが、分量の関係なのか、赤子まで戻らなかった場合には人格を書き換えるほどの影響力はない様子。……このはの時は「成長速度バフ」という別な効果もあったはずなのだが、姉妹はその影響がないのはなんでなんだろう。別バージョンを飲んだってことなのかしら。 ともかく、これまでの悲壮な人生を殺し屋稼業に捧げてきたこのはの生き様が半リセットされてしまった状態であり、仕事へのこだわりがなくなっちゃったもんで生計もヤバければ会社からのつき上げもヤバい。ネットに殺し屋ランキング掲載してるような運営だし、相当ユルい仕事なのかと思っていたのだが……こういうとこでは意外と厳格なのね。送り込んできたメッセンジャー2人もだいぶ怖かったわ。 「サボってたせいで抜け忍ならぬ抜けキラー認定されかけてるよ」というのでふんどし締め直さなきゃいけなくなったこのは。どうやら殺しの腕自体も落ちていたらしく、いっぺんさとこのサポート無しで「リハビリ」しなきゃいけなくなった。その過程でちょいとさとこと揉めたりもしたが、人格改変の副産物として「以前よりだいぶデレる」という性能を付与されてしまったため、仲直りは割とあっさり。まぁ、さとこが片目と歯ぁ1本削られて丹下段平みたいになってしまったので決して代償も少なくはないのだが……まさかのゲスト追手はCV新谷真弓という、なんかこれまでの路線とはちょっと違うテイスト。「お前、トランプとか武器にして戦いそうだよな」を地でいくキャラだったが、その戦闘性能はさして高くなかったらしく、なんとさとこが単身で迎撃に成功してしまっている。リーダーは「立派になったなぁ」と感慨深げだったが、多分木の葉忍術の使い方をマスターしたのが一番大きいんだろうね。思い返せば人間以外のあらゆる物体を無効化できる能力が弱いはずもなく、どこぞの魔法先生もメインウェポンが武装解除(フランス・エクサルマティオー)の状態で結構戦えていたことを思い出したり。……一応シャフト繋がり。 ロボ子という貴重なサポートもあって、さとこは単体で案外やっていける状態。あとはこのはが勘を取り戻して危うい立場から抜け出せば、生活が安定した上で二人の関係性も良好というベストコンディションになるのだが……殺し屋業界はそこまで甘くないだろうか。……でもマリンというかけがえのない友人が得られたり、案外アットホームな仕事な気もするんだよなぁ。さて、最終回でこいつらの関係性はどんなふうに落ち着くものか。
終末世界に終わりなんていらないよ……第11話! もう、ほんとに序盤から涙腺がボッコボコになるお話でして……これまで数多のトンチキ回を垂れ流して絶賛の作品ではあるが、個人的には今回のお話が一番刺さったかもしれない。あの9話の後であの10話、そしてあの10話の後にこの11話……まじでシリーズ脚本家の脳はどうなってるんだ。 「私服ヤチヨさん可愛いじゃん!」からスタートした今回のお話。まるまる1話使ってヤチヨさんのパーソナリティに迫る、1話とならぶ濃密な「髄」みたいなお話だ。ポン子はにわか知識で「なんとなく労基ってのがあるし、ヤチヨちゃんも休んでみたら」と思いついただけだろう。500年以上連勤している(一時宇宙空間の放浪やグレてた時期あり)ヤチヨにとって今更1日2日休んだところでなんの足しにもなりゃしないだろうが、「休暇」とはそんな実際的なものではない。仕事という日常から強制的に切り離される、ある種の別世界探訪なのである。そしてそんな思いつきの休暇のタイミングでヤチヨさんはシーツやシャンプーハットに向けていた意識をそらす先が必要となり、「自分と向き合う」ことを強制される。まぁ、仕事が丁寧なヤチヨさんのこと、ずっと以前から分かってはいたのだろうが……自己メンテの末に現れる「耐用年数」の文字。今作はロボと長命宇宙人による無限の時を楽しむアニメだと思われがちだが(思いたくもなるが)、すでにムジナさんの一件でその「永遠」は許されないことがわかっている。何より、1話目時点でヤチヨさんはすでに多くの同胞を「休職」にしているという事実がある。むしろ1人だけその数倍の年数を稼動し続けたことが異常なのである(しかも途中で何度も激しい戦闘や大気圏突入を経ながら)。いよいよヤチヨにも「終末」が見える。 ……もう、この時点で泣いちゃうのさ。勘弁してくれよ。ヤチヨさんは永遠でいてくれよ。今までその特権的立場を享受してきたのだから、今更ひっくり返さないでくれよ……。どうやら耐用年数を過ぎたチップはどちらかというとソフト部分だったようなので「身体にガタがきた」というわけでもなさそうだが(一回ポン子によって一部ボディパーツは更新されてるんだよな)、だからこそ換えが効かない専用部品なわけで。ヤチヨさんは全力で交換品を探しながらも、半ば無理だろうと諦めていたきらいがある。数多くの仲間と同様、いつしか自分も「休職」するのだと、そう覚悟を決めていたんじゃなかろうか。 しかし、仲間たちの部品保管庫での偶然の発見。それはたった1冊のガイド本。「自分探し」+「休暇」→旅行。なんとここで、史上最も切なくて愛おしい「銀ブラ」がスタート。まさか数百年後の荒廃銀座でもぶらり旅を満喫できるとは思わなかった。変わり果てた銀座の街中でも、ガイドに従ってありふれた観光(?)を試みるヤチヨ。ウィンドウショッピング、観光地巡り、おしゃれなオープンカフェでお茶して、カラオケやパチンコ(?!)なんかにも行ってみちゃったりして。ポン子が教えてくれたから書店巡りだってしちゃうんだ。最後はなんとソロキャンプだぜ? これがおしゃれ女子の休暇の過ごし方。銀河楼が見守ってきた銀座の街は、この世界でもどこかに輝きを持っているかのよう。 ただひたすらに無音で、仄暗く流れいく銀座の風景。ヤチヨの「終わり」の示唆もあって流れるその情景はまさに「終末」。いくら探してもパーツの替えが見つかることはなく、他の生き物たちが繁栄し、大切な仲間たちと共にある中、ヤチヨが感じるのは残された孤独と、終わりへの諦観。待ち続けた結果が望んだものでなかったことは少し寂しいが、銀河楼を復興させ、地球人の帰還を待ち続ける体制は整えることができたのだ。ヤチヨさんは自分が止まっても、残したものがあるのだから大丈夫だと、それくらいは考えていたかもしれない。それでもやはり、野生の馬たちを見て「戻るべき家族」の存在を認識すれば胸のパーツもキリリと痛むのだ。 終わりの世界に終わりが訪れてしまうのか。最終回前に殊更に終わりを意識させやがるのか。そんな涙の先に、なんとまぁ、うっかり見つけてしまった代用パーツ。ヤチヨが最後に訪れたのはおそらく当時はライバルだったであろう別なホテル施設であり、そこにはハエトリロボさんやお掃除ロボたちの同型と見られる廃品が打ち捨てられていた。そしてそこで発見した1体のホテリエロボ。おそらくヤチヨさんほどの無敵の耐久性は持っていなかったのだろう、修理こそ絶望的ではあったが、その機構にはしっかりと求めるパーツが。死体漁りのようで多少の後ろめたさはあるものの、ヤチヨさんが今更そこに遠慮なんてするわけもなく。パーツは受け継がれ、少なくともあと数百年程度なら、ヤチヨさんは戦えそうである。 都合のいい偶然だと笑われてしまうだろうか。いや、ヤチヨさんが「人事を尽くした」からこそ、今回の延命は叶ったのだと思っている。ホテリエロボであるヤチヨさんの象徴的な仕草の1つに「礼」がある。オープニングの締めとしてあまりに印象的なその優美な仕草。ヤチヨさんは本当にいろんなところに頭を下げる。今回のお話だけを見ても、廊下で通りすがりのお客に(従業員の立場でもないのに)礼をする。ボロボロになった神社ではきちんと儀礼に則り二礼二拍手一礼。「人事」の後について回る「神事」。突然集まってきた野生のアザラシたちには一芸を披露してから恭しく一礼。そして貴重なパーツを提供してくれた「同胞」については、感謝の意を示すために深く二礼。彼女は自分の業務外であろうとも、世界に対して常に真摯である。そんな彼女の姿勢に対し、世界が応えない方が不義理というものだろう。ホテリエがその業務の報酬として受け取るものがなんであるか、みなさんご存知のはず。 そう、「チップ」だ。 「履いてください、鷹峰さん」 4→4 人類にはだいぶ早いフェティシズムにチャレンジした作品。頑張る部分は頑張っていたが、残念ながらうちの宗派とはちょっと違うんですよねぇ……。 エロバカラブコメとしては、多分成立した。面白かったかどうかは別にして、ちゃんと1クール分の話があり、「この作品でなければ見られないあれこれ」もちゃんと存在してたので思いのほか触れるべき部分はあったんじゃなかろうか。普通に考えてエロ作品なんてのは「いかに脱がせるか」に全力を傾けるものであり、逆に「脱ぐ時は一瞬、その後、いかにして履かせるか」に全力を注ぐというコンセプトがエポックメイキングなのは事実。その発想は無かったという意味ではコロンブスの腐卵。このこだわりをなんとかして全人類に知らしめるべく、アニメ化までして発信した何者かの熱意は評価したい。 ……でもまぁ、やっぱ別に面白くは……。多分この妙な冷め方の一番の要因は「高峰さんのスタイルの良さ、なんか求めてるのと違う」というあまりに即物的な理由な気がする。特に今作で一番力を入れて描かれた「脱ぎかけ」、いや、「履かせかけ」の鼠蹊部がさ、やたら鍛え上げられてムッキムキなのがあんまり好みじゃなかったんだよな。そんなとこでperfect bodyを見せられてもなぁ。まぁ、多分その一点に情熱を注ぐ闇組織とかが存在してるのだろうし、「伝わる人には伝わったのだ」とポジティブに考えることにしようじゃないか。 高峰さん自身の魅力はそこそこ出せていたと思うし、特殊能力を振りかざすワンアイディアのネタ作品としてはちゃんと肉付けはできていたので「エロ枠の割には頑張った」というのが最終評価。この枠には「不徳のギルド」という秀作(?)があるので、クリエイターの方々は引き続き「バカエロだけど面白い」アニメを追求していただきたい。 「ボールパークでつかまえて!」 4→5 今期のアニメ、かなりの数が「途中から作画が……」というので評価をガクッと落としているのだが、今作に関しては、「作画は……まぁいいや!」となった貴重な枠。もちろん、これで良い作画だったらもっともっと上に行けたという意味ではやっぱダメなんだけども。 第一印象の時点で「作画がなぁ」で足を引っ張っていた作品だったのであまり良いスタートではなかったのだが、そこまで画面のクオリティに拘泥するような作品ではなく、次第に「まぁ、なんとなく球場の様子が流れてるだけでも安心するわ」という不思議な馴染み方になった。すげぇガバガバな基準で強引にくくっちゃうと、本作も「色んな人たちが1つの仲間意識で活動しているホームを描いている」という意味ではある種の長屋ものといえなくもない(いや、流石にいえない)。とにかく、こういうわちゃわちゃした群像劇は割と好きではあるんですよ。 「球場」というテーマ設定自体もきちんと責任を持った筋立てになっており、時に選手を筆頭としたわかりやすい「表の」職業のドラマで真正面から球場全体を動かし、時にあまり注目されない渋い職業を描いて「裏方」仕事をみせる。1クールという短期間とはいえ、その話作りはバラエティに富んでおり、意外に退屈せずにアットホームなヒューマンドラマを見ることができた。気づけば視聴者目線でもモーターサンズを応援しているような気になってくるし、ラスト2話の展開なんていい具合のドラマ展開でちょっと泣きそうになっちゃったもんね。 思い返せば、私もウン年前はそれなりに熱心に野球の応援をしていた時期があった。知り合いに球場に連れて行ってもらったこともあり、今作ではその時の不思議な熱気、高揚感を思い出せるような気がした。スポーツ観戦は楽しいし、多分好きな職場で働くことも楽しいのだ(こちらはまだ未経験ですが!)。人生なんて受け取り方次第でなんぼでもドラマに仕立てられるもんだな、とちょっと感心した次第。 まぁ、そうして「真っ当なヒューマンドラマ」をきちんと描ききれたのが嬉しい誤算だっただけに、「これ、もっとしっかりした制作に任せておけば傑作とまでは行かずとも佳作くらいまではランクアップできたのでは……」と悔しさもある。まー、チープだからこその味わいみたいなものがプラスに働いた可能性もゼロではないが……今確認したらコミックが既刊16巻と思いのほか長い作品みたいだし、万が一2期があるなら、いっそスタジオのレベルを一段階上げてみるのはいかがだろうか。そう簡単じゃない? そりゃそうだなぁ。 |
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HN:
Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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