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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 甘酸っぱくて綺麗極まりないお話だったのにオチが下衆汚ねぇの流石だ、第9話。この学校、しょっぴこうと思えば結構な数の犯罪者が見つかるんじゃなかろうか。

 頑張れ小鞠編、事実上の大団円だろうか。小鞠ちゃんが複雑なのは、自分が負けヒロインであることを完全に認めつつも、部長とBL先輩への恩義も絶対的なものなので関係を断ちたくないっていうジレンマがあるところ。まぁ、焼塩だって朝雲さんとマブダチになったように、フラれたからってそのカップルと絶縁する必要もないのだけど、小鞠の場合は先輩たちとは「卒業」という強制お別れイベントが待っており、別れたくないのにその関係性にけじめをつけなければならないという別な苦しさがある。もはや自分のことは忘れてもらったって構わない。2人の幸せを最優先して身を引いた自分の立ち位置はあくまで思い出の中だけでいいという甲斐甲斐しい決意。それを先輩たちもよく分かっているからこそ、距離が計れずに苦しむことになるのだ。思い合っているが故の優しい苦しさ。これが小鞠の人となりを一番よく表している。まぁ、あんな弟妹がいる時点で良い(善い)ご家庭なのは間違いないでしょうからね。彼女の唯一の負け要素って、そんだけ心根がいい奴だったのに何故か圧倒的陰キャになってしまったという部分だけ。小鞠の可愛さに気づく人類がもっと増えるといいですね。

 もちろん、一番気づいてあげられるポジションなのは温水であり、ちらほらと主人公的ムーブをかまして小鞠の好感度も上げているはずなのだが、この温水という男、「マケインの主人公」という厄介極まりない役柄を任されたが故に、正統派主人公として振り切れたお約束ムーブが取れないという面倒な制約を課されている。具体的には、小鞠があれだけ苦しんで「1人でやらなきゃ」と塞ぎ込んでいるというのに、温水は2人きりのシーンで面と向かって「俺たちに任せろ、俺たちは友達じゃないか」という定番の一言を切り出していないのである。最後には小鞠弟に無理やり背中を押される形でようやく「友達」というワードを絞り出す始末で、この男がもう少し真っ当な主人公体質だったら小鞠の苦労ももうちょい少なくて済んだとは思う(そしてその結果として小鞠が主人公に惚れるとこまでがテンプレ)。まぁ、そうならないからこそ、温水の周りには3人の負けヒロインたちが付かず離れずの距離感でうろうろしているのだろうけど。焼塩の鼠蹊部はもはや放送コード的にアウトなんじゃなかろうか。きちんと年相応の恋愛感情とかは持ち合わせているのに、何故か自分がエロいという認識が無く、羞恥心が足りてない焼塩、生物兵器かよ。

 小鞠ちゃんが頑張っているという合意のもとで集まった温水周りの最強パーティ。まさかの朝雲さんたちまでが参戦し、1日で準備できる限界突破したハイクオリティな展示室の構築を実現。高校の文化祭ってこんなにレベルの高いものが求められるもんだったっけ。また文化部でもないくせに綾野・朝雲ペアはこの展示を作るのにめっちゃ向いてる人材だったのはラッキーだったよな。まぁ、集合シーンにすら登場してなかったくせして一番大活躍してたのは妹ちゃんだった気もするが……妹の高性能っぷりが兄のダメっぷりをさらに際立たせているのがなんとも不憫である。

 そして、負けイン勢の中でもどこをどう活躍しているのかよく分からない八奈見杏奈という存在。今回彼女は温水のサポートという役割はそれなりにこなしていたし、決して無能ヒロインではないはずなのに何故か善行ポイントがなかなか加算されないという人徳をお持ちである。ツナマヨはまぁ、偉大かもしれないけども……それこそほんとにコンサルとして温水周りの人間関係をとろ火で加熱し続けるみたいな役割が一番しっくりくるのかもしれません。当人どうしでどういう感情を持ち合ってるかが未だはっきりしないけどさ。温水目線でもちゃんと「八奈見はまぁ、4Kではある」という事実は認めてるんだけどねぇ。

 今日のまとめ:保険医、どうやら作中で一番ヤバい(知ってた)。

 

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 心って、なんだろうね、第9話。ほんと、水菜萌さんはいちいち的確なことを言ってくれるなぁ……。

 というわけで、結局前回までで愚痴愚痴と考えてたようなことが堂々巡りである。アトリは間違いなくプログラムに従って動いている。そこに心は無さそうだし、実際、今回夏生からクリティカルな質問・命令を受けたらあっさりとこれまでのキャラを崩壊させた。「本当に心があると思っているのか」という質問と「心があるふりをするな」という命令。これだけであっさりと様子が変わってしまったことで、夏生が余計にショックを受けるのはしょうがない。自分で勝手にやったことなのにね。アトリのプログラム上の優先順位ってのも悩ましいところで、「主人の命に従え」がおそらく最上位コマンド。その下に「夏生が喜ぶことをせよ」などがあると思うのだが、例えば「本当に心があると思っているのか、YESNOで正直に答えよ」という質問が夏生から飛んできた際に、「主人の命に従え」が優先されれば答えはNOになる(実際そうなった)。しかし、もしここで「夏生が喜ぶことをせよ」が優先された場合、適当に嘘をついてYESと答えることだってありえたのだ。アトリがヒューマノイドのくせに嘘をつけるというのはこれまで散々示されてきたことである(まぁ、もしかしたらほんとにロケットパンチが撃てる可能性もあるが)。

 結局はプログラム。それは間違いなくその通りなのだが、しつこく言っている通り、今回の水菜萌の台詞に代表される「でもそれって人間と一緒じゃない?」もまた真理。相手の反応を見て、都度最適解を選んでいくという戦略性は人間どうしのコミュニケーションでも必須であり、そのオンオフの判断のどこまでが「理」でどこからが「情」なのかなんて簡単に割り切れるものではない。結局は「どれくらい理解が及ぶか」によってそれを振り分けていくしかないのだ。

 人と人との間には「情」のコミュニケーションが存在しているという前提、いやさ幻想。これは「自分は感情を有している」という前提と、「おそらく相手も同様に感情を有している」という前提から成り立っている。だからこそ相手を慮りもするし、想定と異なる反応が返ってくれば不和も生じるだろう。「想定している感情と異なる人間」なんてのは世の中にたくさんおり、わかりやすいところでは宗教的な思想の違いや生育環境の差から生じる文化の違いなど、「そんなこと思うわけがない」という誤った他者認識が世に溢れかえっている。それらの不和の種がありながら、それでも人と人とがコミュニケーションを取れると信じられるのは、どこかでヒトという種に共通の感情基盤が横たわっているという強固な前提があるためだ(往々にしてこれらの前提は犬猫のペットなどにも拡大するが)。転じて、「相手が人に造られたヒューマノイドである」という理解はこの前提構築を大きく阻害する。もしそのロボに積まれた思考回路がヒトと酷似していて「感情がある」と認定するに充分な機能を備えていたとしても、ただ1点、「それがロボである」という前提によって感情のコミュニケーションは成立しなくなる。今回夏生がぶつかった壁は、ただそれだけのもの。とはいえ、直感のレベルで軽々と乗り越えられる水菜萌のような人間の方が少ないのかもしれない。

 ぶっちゃけ、この問題は平行線だ。心なんてものは定義し放題でいくらでもその所在は変わりうるものなので、あとは夏生がどう自分に都合のいいように納得できるかというだけの話なのだろう。そこで一番手っ取り早い解決方法として、「とにかくもうヒューマノイドが憎くてしょうがない」という非常にわかりやすい(ある意味安易な)外部刺激が投入される。これにより、夏生はロボを忌避する感情を外において観察することになるのである。自分は目の前の男と同じ感情をアトリにぶつけていたと感じた時、その対象たるアトリをどのように見ることになるのか。まぁ、1つのお話としての落とし所は、この辺りが無難だろうなぁ。

 
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 確定演出アツい、第9話。やっぱアニメ版キン肉マンにとってシンボルとなるのは「キン肉マンGo Fight!」なんでしょうかね。個人的にはシリアス味が強い「炎のキン肉マン」の方がどっちかってぇと印象深い派です。そっちも是非どこかでリメイクしてほしいな。なんならセンセーションの方も。串田アキラが元気なうちにやれること全部やろうぜ。

 毎回きっちり原作3話分ずつ進行しているので今回も大きな改変などは無く進んでいるのだが、原作首っ引きで確認しながら視聴している身としては、今回が今までで一番細かい編集が多かった回かな、という気がする。ざっくり言うと台詞のカットがかなり多く、詰められるところをぎゅぎゅっと詰めまくった感じ。これは改めて原作を丁寧に読むと理由が分かって、今回展開された3話分、とにかく設定の説明が必要な話なので他のエピソードに比べて圧倒的にネームの量が多いのである。説明しなければいけない要素としてはまずは「ピークのトンデモな性質」について、そして「キン肉マンとカメハメの関係性」「カメハメがキン肉マンに伝えたこと」「その精神がなぜピークを凌駕したのかという理屈」「ピークと武道の関係性」「完璧超人の掟とピークの変心」と、丁寧に掬っていかないと訳のわからなくなる要素がてんこ盛りなのだ。そのどれか1つを完全に切り捨てるという措置がありえないため、それぞれの要素からちょこちょこ抜ける部分を抜いて軽量化を図っているのである。改めてこういうのを見て、「やっぱアニメの脚本家って難しい仕事だよなぁ」と尊敬の念を新たにする。いや、うまくいってる作品だからこそだけども。

 要素が多いのでいちいち全部は回収しないが、毎度のことながら過去エピソードでも切り捨てていい部分は容赦なく切っている。具体的には今回「ジェシーメイビア」という名前は1回も出てこない。まぁ、無くても問題ないのでしょうがない。一応そのために回想シーンのキン肉マンがカメハメに言った文句が「お前の代理でジェシーメイビアと戦ってやるのに」みたいな内容から「お前の技を受け継いでやるというのに」とだいぶ恩着せがましくなってる部分だけがちょっと気になったくらいか。まー、ここで「カメハメが1度ハワイ王者を譲り渡した」みたいな面倒な説明いれてられないしな。

 他には、バッファローマンの「こうして私はキン肉バスター返しを誕生させました」みたいな丁寧な解説もカット。これも画面を見てれば不必要な要素なので問題ないし、当然風林火山の歴史の説明なんかも、そもそも「あんま覚えてる人はいないだろうけど!」って言ってるくらいだから端折ってもいいだろう。まぁ、原作読んでる時は「確かに、風林火山ってアニメでめっちゃ使ってた印象あるけど、原作だと出てきたの1回だけなんだよなぁ」ってしみじみしたので、その辺の要素が響く人からしたら残念な修正かもしれないが。でも、そんな「アニメ版の象徴たる風林火山」にメインテーマ重ねるのはやっぱアツいのでナイスな演出でしたよ。地味に、技の説明にその後カメハメが捕捉してくれた「それぞれの技にどんな意味があるのか」を織り交ぜてくれた改変も○。そして何より、カメハメの声で風林火山の文言を詠唱してくれたのが◎。もう、我々にとっての最大級のご褒美でした。ありがとうございます。

 こうしてきっちり主人公の帰還を印象付けてくれたマッチメイクは素直にとても良いものだったと思う。キン肉マンにおける超人レスリングって、作中でキン肉マンも言うようにどんどんド派手なオリジナルホールドの応酬になってジャンプ的な能力バトル感が強くなっていくと思うのだが、根っからのプロレスファンであるゆでたまごはそれをあんまり良しとしてなかったきらいがあるのよね。その揺り戻しが「2世」で露骨に出てきて、2世の時代って、現実のプロレスの流行り廃りもあるのかもしれないけど、やたら渋いグラウンドでねちっこく展開する試合描写が多かった。画力の向上もあってそれでも作品としては成立してたんだけど、やっぱ活劇漫画としてどうしても地味なところがあって、2世の頃の間延びした雰囲気は試行錯誤の過程だった気がしている。そしてこの新シリーズ。キン肉マンという象徴を使って「渋い技も見せたい」という主張を声高に叫びつつ、それをしっかりギミック超人の打開策として意味を持たせ、ドラマを膨らませているストーリーテリングが実に綺麗。「ゆで、やれば出来るやん」と本当に感心したものだが、まぁ、有能すぎる若手編集のアイディアがどれくらい関わってるのかは不明。なんにせよ、この辺のバトル展開、シナリオ展開で新シリーズキン肉マンがその支持を磐石のものにしたのは間違い無いだろう。

 こういう話をすると2世を馬鹿にしてるように見えてしまうが(まぁ、実際その傾向は否めないが……)、別に2世も嫌いじゃなかったんですよ? いろんなテイストをまるっと飲み込んで、老境にいたり完成したキン肉マンが今のシリーズ、それでいいじゃないですか。だから、次の確実に消化試合にしか見えない魔雲天の試合だってちゃんとフックがあるんですよ。たとえ「まぁ、こんだけ男気を見せた魔雲天も、十数年後には可愛いオーバーオール着込んでトラックで息子の部活の送迎してくれる子煩悩なパパになるんだけどな」とか思っちゃってもね。あれはあれでいいエピソードだ。

 
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 そういや先週で沙季さんも私のツボである「作中でヘアスタイルが変わるヒロイン」になってましたね、第10話。髪の毛を無造作風にいじってる感じが少ない筆数でちゃんと表現できてるキャラデザは偉いと思う。

 あいもかわらずじっとりしっとり進むお話。そして毎回なんとも不思議な構図が多くてどうしても画面に見入ってしまう。変な言い方になるけど、ほんとに度胸のある画作りだ。とても理にかなってる部分もあるし、大胆に視聴者に委ねて余白を残している部分もあるし。ほんとにきちっと考えてるスタッフが作ってるんだろうなぁ。

 まぁ、ここまで10話も積み重ねてきた作風なので今更追加で何か語るべきこともないかとは思うし、そもそも語られるほど方法論についてのまとまった見解もないのだけど、やっぱりどうしても目を惹かれてしまうのは、兄妹をはじめとした家族の交流の中心地として描かれるリビングの風景。今回は特に兄と妹だけではなく、そこに「母」と「父」も絡んだおかげでその重要度はいや増している。今までずっと「ママン」とか「うえしゃま」としか言ってなかったキャラだが、ちゃんと「亜季子さん」「太一」と名前で認識してやる必要があるかもしれない(今更)。

 最大の焦点となったのは、母・亜季子さんと三者面談の絡み。父・太一が忙しいらしく、沙季の分も悠太の分もどっちも保護者として参加しようってことなのだが、学校での2人の立場を考えての気遣いがとても甲斐甲斐しい。悠太たちからしたら「そんなん気にせんでもいいのに」だけど、その辺りが親世代と少年少女の認識の違いでもありますね。そしてそんな案件から「母と息子」の距離感を定めていくというのが今回のお話。

 そして、そんな対話が発生するのは当然リビングなのである。今回もやたらと存在感を放つ位置に置かれているのは、以前も言及したカウンターの上の花瓶である。ここ最近ちょっと認識してなかったことを考えると(確認してないけど)多分最近はあそこに花がないこともあったんじゃなかろうか。その花がまた強調されるようなライティングで画面の端に戻ってきており、母と娘の対話をじっと見守っている。ここでの花の存在感は、おそらく生けた本人であろう、亜季子さんの存在を示唆しているように見える。ここでは「母」に当たったスポットがそこから派生するあれこれを暗示させており、娘との対話では当然微動だにすることなく、同じ灯りの中におさまっている。しかし、こと悠太との対話となるとまだ構図が不安定なのか、画面の中を花が移動していたり、そもそも部屋の外からの超遠景の静止アングルで切り取っているので花自体が見えない画角だったりする。亜季子さんの出勤前のシーンは悠太との位置関係が「手前」と「奥」になるカットがあり、画面上では重なり合っているかのようにも見えているのだが、周りの灯りは暗く、2人の距離・すれ違いみたいなものがまだ印象に残る描き方。これは同じようにバイトに出ようとした沙季の時の描写と対比するとわかりやすい。

 また、悠太の作った晩ごはんを沙季と2人で食べたシーンも興味深い。このシーンでは当然カウンターの上の花も見えているのだが、2人の食事が終わり、肩を並べて後片付けを始めるシーンになると、それまで色彩豊かに画面内で存在感を放っていた花がスッと消えてなくなる。まぁ、未だ間取りがよくわかってないので「映ってない画角」なのかもしれないが、その場合でも意図的に花の存在を画面から消していることになる。上述の通り、花の存在感が(少なくともあの夜は)亜季子さんの存在を含意するとしたら、皿洗いシーンにおいては親の存在などかき消えた、完全に「2人の関係性」に言及していることの示唆ととることができる。……2人とも、いつどうやって親御さんに相談するんでしょうね。

 他にも、次の夜に今度は「娘と父」の2人での食卓になった時にもやたら遠景でとって「この2人の関係はどんな距離感なんだ!」とヤキモキさせられるし、不思議な距離感が続くこの4人家族の内実が、何気ない描写からしっかりと刺激を持って伝えられている。なんかもう、ずっとこのままこの家の壁として行末を見守りたいですね。

 
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 奇跡的な偶然、第10話。いや、ほんとそれが言いたかっただけなんで特に中身のない話なんですが……。

 いや、でもやっぱこの上田麗奈絶賛応援ブログ民からすると今回の事件は神がかった何者かの意思を感じてしまう出来事ですよ。視聴してた皆さんもそう思いませんでしたか? それともこれって単なる声ヲタの悪い病気? まぁ、ゆっくり療養してもろて……。

 なんのことやら分からない方のために説明しておくと、今回のお話は赤猫の店員、ハナの元飼い主が店に押しかけてよりを戻そうとする話なんですよ。そんで、その元飼い主のCVが上田麗奈だったってだけの話なんですが、ハナちゃんはスマートでキュートでプリティーな白猫なんですよ。元は長毛種なんだけど、ラーメン屋で働く都合上短く刈っているので見た目はまぁ、普通の猫。お腹にあるハートマークの模様が特徴。

 ……お分かりですね? 設定があまりに猫屋敷だったんです。しかもハナちゃんは元々ネットでアイドル猫として活躍してたということで、2人は「インフルエンサー」だったわけですね。もちろん、どちらの場合も猫が人語を解するのは当たり前のこと。まとめると、「CV上田麗奈の人物が真っ白でキュートな猫を飼っていて、その子は人間の言葉を話すネットアイドル。チャームポイントはハート型の模様。お互いのことを思い合って、本音を伝え合うまでは距離感が難しかった」と。ここまで設定が合致するというのは、これはもう奇跡というしかないのではなかろうか。まぁ、1クールに1、2回くらい奇跡が起こってる気がするけど……。

 ちなみに、ハナちゃんと飼い猫のヨーコは思いのすれ違いから別れ別れにはなってしまったけど、そんな様子を見たからこそ、ユキまゆには末長くにゃんだふるでいて欲しいという思いを一層強くしました。結局これ、にゃんぷりの感想では?

 
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 冒頭の文芸部室内、中の人だけならそこそこ北宇治吹部、第8話。圧をかける側とかけられる側まで一緒だけど綺麗さ、汚さが随分違う。こんなドラムメジャーは嫌だ。

 前回で焼塩編が一段落し、次なる展開は学園ラノベの定番・文化祭、そして小鞠を中心とした文芸部のお話へ。どうにもラノベ的高校生による学園祭ってベッタベタの定番描写ばかりが多くて飽き飽きするものだが、今作の場合はまずクラス企画からしてよく分からんし、文芸部の展示とかいうクッソ地味な企画もしっかりいちから作ろうとしてくれているので割と新鮮な気持ちで見守ることができる。まぁ、どんだけ頑張って展示を作ったとしても「どーせ文芸部の地味展示なんて文化祭じゃ客こないんだよなぁ」の気持ちは拭えないが。そういう意味ではなんとかして風穴を開けようとするコンサル様の試みもあながちとっぴな思いつきってわけでもないんだけどな。

 こないだの焼塩の話は「負けヒロインが負けたかどうかわからなくなる話」だったが、小鞠さんは部長との関係性が今更どうこう変わる見込みもないため、負けは確定した状態からのその後のお話である。部長もBL先輩もいい人たちなので過保護なくらいに小鞠ちゃんのことを心配してくれているが(BL先輩は怖いくらいだが)、そんな2人の「勝ち組」のために慣れない業務を必死にこなして晴れ姿を見せたいという小鞠ちゃんの姿勢はとても立派。普段があんなんだから、なんとか自分の足で独り立ちしようとしている様子は眩しくもあるし、それを純粋な気持ちで手伝ってあげようとしている温水もいいやつだ。普通の男子高校生だったら「文芸部の展示作りぃ? めんどくせー」で終わっちゃいそうなところを、純粋に小鞠のことを思って手伝ってあげてるんだもんな。まぁ、一応次期副部長という肩書きではあるようだが。

 とはいえ小鞠と温水だけではできることにも限界があるためもうちょい人手が欲しいところなんだが、焼塩はメインの陸上部だけでも随分忙しいだろうから、残った選択肢はカロリーの伝道師・八奈見しかいない。発する言葉の1つ1つが適切に残念なこの女、やっぱ純正負けヒロインはオーラが違う。いやまぁ、流石に今回は忌まわしきカップルの見せつけが強すぎたせいで八奈見にも同情するとこあるが……。クソけしからん高校生どもめ。

 そんな八奈見のアイディアもうまいこと取り込みつつ、なんとか形になってきた企画展示。温水はハイパー妹ちゃんパワーでお菓子の問題をクリアしたので、あとは小鞠がしっかり展示を作れるかどうかにかかっている。いや、ああいう展示物って基本的に全部1人で作るもんじゃないが……普段から人とコミュニケーション取らない人間は、こういう時に負担を抱えがちである。そんで潰れてさらに内へ内へとこもってしまわないかと心配だが……そこはうまいこと温水がサポートしてやるしかないか。襲来する盗聴保険医、そして絵に描いたような強権生徒会長。まだまだ前途多難で、小鞠が潰れてしまわないよう祈るばかりである。

 追伸:ラッコを恋人にする選択肢があってもいいじゃない。可愛いし。

 

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 さまざまな物資が不足しているはずだけどYES/NO枕はちゃんとある島、第8話。いや、現実世界でもどこで売ってるか知らんが。

 他にも「70回分以上の肉じゃがの材料」や「キャサリンのくっそエロい水着」など意外に物資は充実しているこの世界。どうも最初期に描かれた「スーパー跡地に物品回収」の光景のせいで必要以上にカツカツのイメージがあったのだが、存外生活に困らないくらいの供給はあるのかもしれない。

 さておき問題はそんなことではなく、今ある最大の資材であるアトリをどう扱うべきかというお話。前回がデート回で、今回仲間内にもすったもんだがあったことを(強制的に)シェア。夏生とアトリの関係は全員の知るところとなった。こうなってくると俄然気になるのはそばにひっそりと控えている水菜萌さんの存在である。何しろこのご時世は「負けヒロイン」というものにやたらスポットが当たっており、今作における水菜萌さんのムーブもそりゃもう模範的な「負け」。あの某作品のせいで「水菜萌視点をメインにした展開も見てみたいのだが……」なんて気になってしまう。まーとても気立の良い水菜萌さんのこと、話してる言葉もだいたい本心だろうし、そもそも今回のケースは「いうてもアトリはロボやぞ」という最後の切り札があるせいで根源的に「負け」に陥らないという不思議な状態ではあるのだが。このポジションの水菜萌さんが「でもアトリには心があるって言ったよなぁ」って言質取ってくるムーブ、ほんとに自傷行為みたいに見えて怖いのよね……。夏生の選択が自身だけでなく周りの人間も大きく傷つけたり、救ったりするかもしれないってことを肝に銘じとけよ。

 でもまぁ、残念ながら夏生さんも今は周りの人間のことなんて考えてる余裕がない。前回の顛末でやっちゃったことはもう認めるしかなく、それならいっそ自分の認識を根本からひっくり返して「OK、アトリは人間と同じだ」にしてしまった方が面倒がなくていい。まぁ、そうなると今度はロリであるという問題が上乗せされるのだが……そこはおいおい考えるしかない。何度かのテストを重ねた結果「うーん、心があると判断しても問題ない気がするんだよなぁ」というところまで進行したため、夏生さんも(自分の心を守るために)一大決心でアトリに対し「人として扱う」宣言。その結果がカーテンなのはちょっとズレてる気もするが、まぁ、大きな一歩を踏み出したと称賛して然るべきだろう。

 ……とまぁ、そこまでなら話は簡単だったのだが……割と急転直下で問題点に辿り着いてしまいましたね。私もすでに先週時点で書いていた話だし、「心あるアンドロイド問題」ではお約束の話ではあるのだが、結局アトリの反応は全てプログラムである。学習と対策を重ねてベストを探るという愚直なトライアル&エラーはコンピューターの得意分野であり、アトリも常々そうした方法論で動いていることは肉じゃがが明確に示していた部分。高性能ヒューマノイドなのでそうした反復行為が料理や計算の枠を超え、人と人とのコミュニケーションにまで及んでいたというだけの話。アトリに与えられた最上位命令が「夏生の願いを叶える」であればこそ、アトリの反応は積極的に夏生の「好きな」方向にチューンされるのは至極真っ当な計算機の働きなのである。そんなこたぁずいぶん前からわかっていたはずなのだが……目の前でアトリと接していた夏生からしたらそう簡単に割り切れる問題でもなかったのかもしれない。最悪のタイミングであまりに機械学習が露骨すぎるアトリのログを見てしまったことで、いきなり有頂天からどん底に叩き落とされた気分になった夏生くん、ほんとにロボ付き合いが下手な男だ。

 まー、ここまで来たらアトリの行動原理の是非を簡単に判断することはできないが、今作がこうして大上段の命題として掲げているのだから考えてみる価値はあるだろう。そして個人的には、ここまでのアトリの積み重ねがあるのだから、計算だろうがなんだろうが、それはもう、1つの人格が導き出した戦略として認めるべきではないかという気がしている。「全てを計算づくで、学習しながら最適解を探す様子がキモい」というのは人間的な感情ではあるが、冷静に考えれば生身の人間とのコミュニケーションだって同じこと。どのような線引きをするかはもはや哲学のレベルだが、人間だってトライアル&エラーを繰り返して最適解を探すしかない、ポンコツな計算機の1つでしかないのだ。これまで必死に「心」の所在を考えてきた夏生であれば、アトリの行動に「心」を認めてもいいような気もするのだが……これももしかしたら「不気味の谷」的なものなのかもしれませんね。「人は人、ロボはロボ」と、はっきりと行動原理が分かれていればその構造の類似性から目を背けやすかったが、ロボの方が歩み寄り、人間的な行動原理に近づき、一定のラインを超えてしまったがために感じる薄気味悪さ。こればっかりはなかなかロボには理解してもらえないかも。

 まー、どこまでいっても最終的に「キスはクリアできたみたいだが、その先は身体機能的に無理なのでは?」という問題にぶち当たりそうなんですけどね。エロ漫画のロボならデフォで搭載してるだろう機能を、アトリが備えてるとは思えないよなぁ。

 
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 武道の殴られ続け記録更新中、第8話。原作だと最初の武道の台詞のところで魔雲天のパンチをカットしてカウンター入れる描写が入ってるんだけど、その後もひたすらマウント取られ続けてるっていう矛盾が発生してしまってるおかげでアニメではカットされている。おかげで武道さんはここ3週間くらいずっとおねんねしっぱなしである。

 Aパートはアトランティス戦の決着。いいですね、ちゃんと格好良かったです。アトランティスの全身緑色で皮膚なのか鱗なのかもよく分からない形質ってなかなかアニメで表現するのが難しそうなんだけど、ちゃんと「緑色の筋肉」みたいな躍動感が出てたんじゃないでしょうか。それはマーリンマンも同じなんだけど、こいつら「水棲超人」って括りだけ同じくせに何もかもが違うのはどういうわけなんだろうな。まぁ、超人世界に進化の系統樹とかの話を持ち出してもなんの意味もないんだけど。ちなみに今回アトランティスはアイキャッチのTIPSでも「古代アトランティス帝国の系譜」っていう触れられ方をしているんだけど、多分古代アトランティス帝国の人に魚要素はないぞ。あと同じくTIPSで「セントヘレンズ大噴火、昔はネックハンギングからしか出せなかったけど、キン肉マンとの試合の後でトレーニングしてどっからでも炸裂させられるようになったんだ!」というフォローまで。ありがとう謎TIPS。まぁ、理屈は1ミリも分からんけどな。

 そんな頑張り屋のアトランティス、多分タワーブリッジの練習は1回もやったことないと思うけど(多分やってたら友達から冷やかされる)、土壇場であの技を炸裂させたということはやっぱり当人の思い入れが強かったということなのだろう。イイハナシダナーと思ってしみじみ聞いていたが、ふと今回冷静になって考えたら、アトランティスが固執するのってむしろロビンじゃなくてキン肉マンが正しいんだよな。負けてんだから。苦汁を舐めさせられたキン肉マンのことをさっぱり話題にせず、自分の勝ち星の記憶であるロビン戦を擦りたおすアトランティス、考えようによっては単なるヤな奴のはずなのだが……それ以上に「えっ、テムズ川で戦わなきゃいけないの? ほなロビン風味出してあげないとお客さんも可哀想かぁ」みたいな気の遣い方に悪魔なりのショーマンシップを感じる。多分、素直にそのまま受け取ってふつーにイイやつなんだろうな。ちなみにどうでもいい話ですが、こんな可愛いアトランティスは先ごろ発売された「悪魔超人熱海旅行殺人事件」で被害者役です。かわいそう。

 心臓を2度も貫かれながらも気合のタワーブリッジで痛み分けまで持ち込んだアトランティス。そのメンタルは本当に凄まじいものがあるが、もっと凄まじいのは無惨にマーリンマンの背骨を粉砕し、死にまで至らしめたタワーブリッジの威力。本家ロビンでもダイレクトに死に直結するタワーブリッジなんてほとんど出したことないだろ。これまでの完璧超人の死因が自殺&赤き死のマントと分かりやすい殺処分だったのだが、マーリンマンだけは直でフィニッシュホールドから死亡という壮絶な最期を遂げた。アトランティスさんは「地獄でやり合おうぜ」と言っていたが、マーリン目線ではご勘弁被りたいところだろう。まぁ、鏡を使えば死の国からこっちに簡単に出てこられるんですけどね!

 転じて一気にユルい雰囲気になるBパート。今作では貴重な主人公の試合である。だいぶ長いシリーズになったが、現時点でスグルの直接のバトルは4回。まぁ、決して少なくはないが多くもない。そしてそのうち1戦が「2世でよく見たやつだ……」というちょっと不安がつきまとうギミック超人とのバトルである。でもまぁ、ピークアブー自体の設定はそれなりに面白そうではあるよね。コピー技とか使うキャラはどんな格闘漫画でも定番だけど、こうして「相手を模倣し、さらに上をいく」という「青眼虎」戦法(俺は本当にこの表記が好きだな)はキン肉マンでは初めてだろうか。まー、「んなわけあるかい」っていうギミックではあるんだけど……スグルの現役復帰第一戦ということで「基礎から思い出してスグルのいいとこを出していく」ギミックとしてはちょうどいい。

 ただ、やっぱりちょっと油断するとギャグバトルっぽい流れはゆでらしいトンチキシチュエーションが出がちなのは注意が必要で、これも原作ではスルーしてたんだけど、突然観客が「可哀想だろ!」「あやしてやれよ!」ってヤジ飛ばすのほんとゆで。どゆことやねん。「リング上に何も分からない赤ん坊が上がってる」っていう前提をなんの疑問もなくスグルも観客も受け入れられるのすごいよな。さっきまでボコボコふまれてたやないかい。まぁ、次週からはシリアス一辺倒になるので雰囲気は安定することでしょう。

 この試合でも注目せざるを得ないのはやはり中の人の頑張り。石下翔弥くんのピーク、程よくキモい感じが演じてて楽しそうでいいですよね。そしてようやく本腰を入れて聴くことができる宮野真守のキン肉マン役。まー端々で「マモやないかい」ってなるのは付き合いが長すぎるのでしょうがないが、そっちよりもむしろ所々で「えっ、すごいきっちりキン肉マンになってる」って思う瞬間があることを褒めるべきでしょうね。別に神谷明の模倣をするってわけじゃなくて、むしろ「キン肉マンはこういう話し方をする」に合わせてる感じがちゃんと伝わってくる。面堂役に続いての配役ってことで、元々神谷明との相性は良かったとは思うんだけど、そこで似せるだけの作業にしないのがマモのお仕事ですよ。そしてそんなキン肉マンのためにカメハメが出てきます。どっちかと言ったらそりゃカメハメの方が先代には似てないわけでな。今回はもう「このキン肉マンに何かを伝えるにはこの声しかない」ってんで兼ね役で任されてる状態なわけで。ちなみに今調べてて初めて知ったのだが、元々カメハメ役をやっていた蟹江栄司さんという人(ラーメンマンなどとの兼ね役)、当時めちゃめちゃ早逝してたのね。神谷さんはそうした過去のお仲間の分も背負ってるんだから、歴史の長さにドラマを感じるなぁ。

 
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 一応確認しとくけど、義妹となら問題なく結婚できますからね、第9話。まぁ、2人にとってはそういう問題じゃないってことなんだけども……。

 その感情に名前をつけたなら。2人の中にわだかまっていた感情に、それぞれが認識を与える。プールを巡るすったもんだのおかげで、悠太は沙季の過去に触れることになり、彼女のことを想い、彼女の立場を考えて行動することになった。「裏方さん」と言われてはいたが、そうしてさまざまな視点から客観的に見て最大限のサポートを施すことができるというのが悠太の人としての強みであるようだ。その結果、これまでの人生で与えられてこなかったものが久しぶりに手に入ったことで沙季はすっかり悠太を尊敬の眼差しで見るようになる。自分では思いもよらなかったことをやってくれた人、そして最大限に自分のことを考えてくれる、世界では母親に次いで2番目の存在。そんな特別になった人間に、素直に賛辞と感謝を送れるのは沙季が純粋に人として出来た部分なのだろう。

 そうして沙季からまっすぐな感情を返されたことにより、まず悠太が明確な「名前」を与えてしまう。まー、そりゃ花の高校生、男女複数人でのプールイベントなんてうらやまけしからんことをやれば誰だってテンションも上がるし、色んな妄想も膨らむ時期ではあるのだが、そんな時に隣に寄り添った水着女子から素直な褒め言葉をいただいたら、その結果完成する感情は「好き」に違いない。はっきりとそこに形を与えてしまったことにより、悠太は思い悩むことになる。

 まぁ、「好き」にも色々あるわけで、妹が好きな人間だってたくさんいるのだからその感情自体に何の問題も無いはず。なんなら上述の通りに義妹だろうがなんだろうがふつーに結婚までできるんだから、堂々とLOVEを育んでしまうことだってOKなはずだ。しかし、現状ではどうしてもその感情に負い目を感じてしまう。親同士の再婚がほんの数ヶ月前のこと。それまでの父親の人生を見ていればこそ、「男女関係なんて……」と面倒臭さばかりが先立つ状態。そんなタイミングで「実は妹になった子が好きになってしまったのですが」なんてことを家族で話したら、両親だってワタワタするだろうし、やはり社会通念上どこか変な目で見られることは避けられない。「裏方」の人間だからこそ、悠太はそうして渦中に飛び込む選択はどうしても躊躇ってしまう。そして何より、あの「契約」を結んだ沙季自身が、悠太のそんな感情に一番戸惑ってしまう被害者になり得る。そんな状態で、悠太は「妹」に負担をかけることなんてできない。

 と、悠太が一方的に思っているだけで……沙季は沙季で、ほぼ同じベクトルなのにちょっとレイヤーがずれた状態で悩みを抱えている。彼女はまだ、自分の感情に名前をつけていない。悠太同様に、はっきりと形を与えてしまうと心の中で無視できなくなってしまうという危機感は感じていたのだろう。これまでずっとつけていた秘密の日記、おそらくあと少し筆が進んでいたら、そこには明確に名を与えられた感情が表れていたに違いない。しかしすんでのところでブレーキがかかり、沙季は自分の感情にも鍵をかける。あえて明確に形を与えるために、口に出した言葉は「兄さん」である。尊敬もした、敬愛もした。ただ兄として。妹が頼れる兄を好ましく思うのは当たり前のことなのだ。そしてそれ以上ではない。そうして自分の心に別な名前を与えることで、沙季は何かを守り抜く決意をした。その決心に、2人の意志が寄り添っていないとしても。

 まー、2人同時に「緩やかな禁忌感」からすれ違い思いとどまる兄妹関係という形が明確になったので、ある意味ではフィクション的妹ものとして分かりやすい構図にはなった。そこまで明確に提示されていない「禁忌」なのだが、それも致し方ないと思える程度の交流であるし、ここまで形作られてきた2人の人間性を見ればこれもやむなし。視聴者目線だと、「多分この親連中なら、息子娘が付き合い出しても何も文句言わんだろうけどなー」と思ってしまうのだが、たった4人の家族の中の話、そう簡単に処理できるものではないだろう。悠太は「沙季が迷惑に思う」というので自制し、沙季は「悠太から言われたら断れないだろう」と相手のアクションを待つかのような姿勢で自分に蓋をする。互いが互いを言い訳に使いながら、奇妙な距離感は熱を増していく。

 今回もいい具合の演出が多くてじっとりしながらもただ見守ってしまう画面。結構色んなところに工夫が施されてるので使い回しのカットを繋いでるだけでも含みを持たせられているのが偉いね。個人的には、花火を見る2人がほぼ隣同士だってのにわざわざカットを割って別々に映るところに「どちらからでもない断絶」を感じとるし、その後の駐輪場のシーンで悠太がライトの光の中に入れず思い悩むカットなんかも悠太の人間性がよく表れていて興味深い。決して望んで「裏方」になってるわけでもないのだが、なかなか自分の人生においても「主人公」に足を踏み込めてないご様子。沙季がこんだけの内容、こうした構成のお話でことさらに「主観:客観」という言葉を使っているのも暗示的で、今回のように沙季視点から始まって悠太視点にスイッチしたりするカメラの置き方も、今作のじりじりした心情劇の表出として面白い。

 まー結論としては「さっさと付き合っちゃえよ」しか出てこないんですが、世の中の義理兄妹の皆さんは、マジでどんな距離感で接してるんでしょうかね。それとも、年頃男女の義理兄妹なんて、ほんとにラノベの中のフィクションでしか存在しない概念なんでしょうかね。

 
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