○「カラオケ行こ!/夢中さ、きみに。」 5
長きにわたる新番チェックもようやくゴールにたどり着いた。今期執筆された新番チェックは、ショートアニメまじりとはいえ怒涛の63本! この数は、危機感を覚えてN話切りをするきっかけとなった23年1月期を上回り、最大値をとった23年10月と同じ数である。しかし、この時ですら前クールからの継続作品を加えても68本だったのに対し、今期は引き継ぎ作品も加えると史上最多の71本を記録することに!!!!!!! ……週70本は人間の所業じゃねぇのよ。1日にアニメ10本ペースやぞ。毎日やぞ。無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理。現状でもすでにN話切りはスタートしているが、今期はなかなか選別が難しく、未だ7本しか切れていない。早急な対策が待たれる状況である。頑張れ俺。
閑話休題、そんな地獄の視聴環境に最後に訪れたのはなんとも珍妙なプロジェクト。どうやら原作がたった1巻分しかない漫画ということで、後から同じ作者の別タイトルを繋げてオムニバスとして1つの枠を構成するようである。しかも確認したら後に続くタイトルは短編集なんだそうな。随分珍しい形式だが、多分それだけこの表題作品をアニメ化したかったということなのだろう。流石に劇場版にするわけにもいかないし、OVAが売れるような筋でもない。となれば、強引にでもシリーズアニメにしてしまえと、そういう発想なのではなかろうか。もしこれがヒットしたら同様の短編作品をまとめてアニメにしてもらえる漫画家とかも現れるかもしれませんね。
で、こちらの作品なのだが、原作既読。確かこの作品は「この漫画がすごい」だかどっかで名前が取り上げられてて、当時は書店でも平積みされてることが多くて気になっていたんですよ。何しろ、タイトルに「カラオケ」が入ってますんで。カラオケ大好き人間としては「おっ、カラオケ漫画か?」ってんで気になるじゃないですか。その上で1巻しかないと知り、「ほな読んでみよか」ってことで漫画喫茶で読んだ……はずなんだけど………………びっくりするくらい中身は覚えてない。ほんとに印象だけの話なら、多分悪印象は持ってないとは思う。つまらんとは思わなかったけど、数年間も記憶を持続するほどに印象に残る話でもなかったと、そういうカテゴリ。だからこうしてアニメ化されてまた1から楽しめるといえば楽しめるのだが……まぁ、普通じゃないっすか。1話目時点ではギャグのテンションはちょっと肌には合うかも、くらいの印象しかないです。
一応無理やり特徴を捻り出すとするなら、それはやはりタイトルにある通りに「カラオケ」ということになる。1話目のカラオケボックスの雰囲気は割としっかり出せてた気はします。まぁ、それくらいしか描写に力入れるところないし、ロケハン簡単だしな。ちなみに作中で登場する機体はずっとJOYSOUND。私はDAM派なのでそこはややマイナス(んなことはない)。ちゃんと一番新しいタイプのデンモク使ってるし、実際のカラオケ画面も完全のJOYのものだと分かるので全面的に協力は得てるのかな? ただ、今時いちいちインターホンでフード頼むカラオケボックスもあんまなくない? とは思ったけど。その辺は作中の時代に合わせて、って感じですかね。
こういう細かい描写でしっかり「それっぽさ」を出していけば、さしたる画面映えもなさそうな作品でも成立はするだろう。そういう意味では、ディレクションは割と正しい作品な気はしている。あとは後半戦の別作品が肌に合うかどうかだよなー。
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