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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」 5

 筒井康隆のカメオ出演とか、世界中で誰が喜ぶねん。いや、わろたけども。これ、毎週なんやかやで出続けたらそれはそれでおもろいな。毎週アフレコスタジオに呼ばれる筒井康隆。

 さすがノイタミナ、相変わらず斜め上すぎるところからのアニメ化である。正直、これまた誰が喜ぶのか全くわからんところではあるのだが……いや、でもこうしてみるとアニメ向きな作品なのかしら? 考えてみると、私は筒井康隆ってほとんど読んだことがない。短編くらいは読んだことがあるし、何よりメディアでちょいちょい姿をみるので「身近なおっさん」みたいなイメージがあったのだが、どんな作品が主なのかはよく知らんのよな。そういう状態でみると……うぅむ、これを70年代に書いてたの? ……なるほどパンクである。

 正直、面白いかどうかと言われるとよく分からん。単にこち亀の中川(後期)みたいなやつがが常識もなしにひたすら金の力で無茶をやるっていうだけのお話だし、リアリティもなければ頓狂な笑いが頻出するわけでもない。ただ、それでも何だか変な笑いには繋がる気がするし、ここ最近やってた推理もの、刑事アニメの中では一番アニメっぽいけれん味がある。なるほどノイタミナスタッフの見る目は確かである……かどうかはよく分からん。これ、1話目の時点で相当な出オチっぽいのだが、この後1クール面白さを持続できるのだろうか。

 悩ましいのは、ノイタミナ枠なのでスタッフも制作もむやみに充実しているというところ。監督は伊藤智彦、シリーズ構成に岸本卓を迎え、製作はCloverWorksだ。1話目もすっきりとまとまった画面は見やすいし、野郎ばかりの世界なのに不思議と見ていて退屈もしない。いや、主人公が持ち込んでるわけのわからんデバイスのインターフェースなんかはやたらチープで、「過去の作品を現代風にリメイクするとこういうシーン出てくるよね」って感じで苦笑いしかないのだが。でもまぁ、アニメ的な表現としては妥当なレベルよね。少なくとも過去に乱歩がアニメ化された某作品群よりはよっぽど見やすい改変になってると思う。筋書きの部分での安定感は保証されているということだろうし、これはこれで面白い試みの作品といえるかもしれない。

 ちなみに、ほんとどうでもいいことだが、日笠が下の名前の「ヨーコ」で呼ばれてるのって、なかなかみる機会ないよね。いや、ごめん、ほんとどうでもいい。

 

 

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○「BNA」 6

 勢いを優先したBEASTARSBEASTARSは「きたねぇズートピア」だったので、代入すると「勢い任せのきたねぇズートピア」である。うむ、だいたいあってる。

 中島かずき、吉成曜が主体で制作するTRIGGER作品。つまりだいたいプロメアである。いつも通りの画風・芸風で展開される新たな世界は昨年度なぜか大流行した(?)ケモノアニメ。今となっちゃぁこれがベタに分類されるわけだが、まぁ、このスタジオが手がければどんだけベタでも異彩を放つので無問題。一応、ズートピアやBEASTARSと違って、この世界は「獣人」と「人間」が両方存在して争っている様子。つまりシートン学園の方が近い(そうでもねぇよ)。舞台は獣たちの楽園から幕を開けるが、果たしてここからどういう展開になっていくのか。どうしても「ズートピア」「プロメア」と並べると市長が悪い人に見えてしょうがないのだが……今回の描写からして、普通にいい人……なのかしらねぇ。

 「いつも通りのTRIGGER」といえば話はそれまでなので書くことはあまりない。とにかく勢い任せで、見ていて気持ちの良い動画が流れればそれでよかろうという世界。今作は「プロメア」に引き続いて色彩設定にもかなりクセがあるので合わない人にはちょいキツいかもしれないが、すぐに馴染んで独自世界のビジュアルを楽しく眺められることだろう。あと気になるのは、これまで大量のケモ作品が出てきたことを踏まえて、今作ではきちんと「獣の多様性」というか、いろんな動物がいることの意味を作品に与えることができるかっていうのが気になるところ。その辺りのうまさがBEASTARSの最大の武器だったし、獣トリビアでクスリとさせてくれた「シートン学園」みたいな独自性の押し出しかたもある。単に「なんとなく人間と違うフォルムの連中が殴り合いをする」というだけでは設定の意味が薄いので、できればいろんな動物の姿を描いて楽しませて欲しいもんである。まぁ、主人公がタヌキ少女っていう時点で割と可愛くてOKなんだけどね。タヌキヒロインといえば黄前久美子(or久石奏)というのが不動の頂点だったが、ダイレクトタヌキがこれを超えてくるだろうか。

 ちなみに中の人は諸星すみれちゃん。なるほど、タヌキかわいいところを狙ってやがるな。あと、こっちの世界のレゴシ(レゴシではない)は細谷である。まー、すげぇすんなりハマってたのでそのあたりの鉄板っぷりも楽しみの1つか。そして何と言っても、やはりTRIGGER作品には欠かせない(?)、へんてこミンク役に村瀬迪与。この声を聞くだけで「おっ、変な世界に紛れ込んじゃったぞ」っていう雰囲気が出るのはさすがである。

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○「無限の住人-IMMORTAL-」 5

 こちらは「ケンガンアシュラ」「7SEEDS」なんかと同じネット配信済みの作品なので厳密には新番組じゃないのだが、我が家の視聴環境だと地上波におりてきた時点で新番組なのである。

 「波よ聞いてくれ」の感想のところで書いたが、私は沙村広明は好きだと思うのに今作を読んでいないという、どうしようもない偏りを持つ者。おかげでこうして漫画以外のメディアでいよいよ出てくるとなると「おっ、向こうからやってきたぞ」ってんで受け入れ態勢を取ることになる。ほんと、ここまで徹底してパッシブな姿勢でアニメを受け止めてるのも病的な状態であるな。まぁ、もらえるもんはもらっときましょうよ。

 原作を読んではいないが、流石に有名作品なのでなんとなく概要は見聞きしたことがあり、それを確認するための1話。導入方向として「どろろ」に近いものがあるな。そして、大体イメージ通りには違いないのだが、なんだか作品作りがやたらストイックな方向性で笑ってしまった。なんというか……全盛期のGONZOみたいなイメージだな、良くも悪くも。おそらく原作に対する敬意は文句なしで満ちているのだろう。じっとりとしたダークな雰囲気を醸し出しつつ、グロとバイオレンスはきっちり再現し、印象的なコマの取り方を意識してアニメ的な見えよりも止め絵としての美学を追求している印象。線の荒い沙村絵をそのままアニメに乗せるのは難しいが、墨を流したような風合いを残すために画面のトーンは薄暗く、常に目を凝らさなきゃいけないような明度で進行していく。なるほど、雰囲気はばっちりだ。

 ただ、そうして作品世界は文句なしで構築できていると思うのだが、あとはそれがアニメ的な面白さに接続できるかどうかという部分。「用心棒もの」としては割とありきたりなプロットであるし、ここから作者独自のこだわりがどのように出てくることになるのか。まぁ、人気作品なんだからそのあたりもある程度の保証ができている状態なのかしれないし、今後の展開に期待しながら待ちたいとは思う。1話目の敵の時点で、割と沙村的変態レベルは高かったと思うので、毎回こんなんばっかり出てきたら……それはそれで困る気もするが。

 あとはまぁ、スーパーツダケンアワーってことで。最近はいたるところにツダケンアワーが転がってるので別にここにこだわる必要もないのだけど。

 

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○「放課後ていぼう日誌」 6

 MVの明坂大先輩の制服姿……いや、これはこれでギリギリいけるのか……もう、そういう企画モノにしか見えないような気がするが……まぁ、本人も苦しそうにしてたしなぁ(声優って大変だなぁ)。

 稀によくある、きらら系だと思ったけど実際はきららじゃない系作品。最近だと「ライフルイズビューティフル」あたりがその枠だろうか。あっちはヤングジャンプ系列だったが、こちらはヤングチャンピオンだそうです。いろんな雑誌でいろんな漫画が連載されてるもんなんですね。まぁ、きららでないとはいえ、その志はきらら系で間違い無い。「ゆるキャン」と同様の、「おっさんのものだと思われている趣味をとりあえず女子高生にやらせてみよう」という方向性で、今回の趣味は釣り。キャンプよりもさらにおっさん度合いが高まったような気もするが、まぁ、天文学よりは現実の参加人口は多いんじゃなかろうか。

 面白かったのは、そんな釣りアニメの主人公が何と生き物苦手属性を与えられていたということ。狡猾な先輩の罠にはまったり、強引な同級生に引っ張られて無理やりマイナー部活に入らされるも、実際にプレイしてみたら面白くて結局入部しちゃいました、というのもお約束といえばお約束の展開で、「あまんちゅ」なんかはそっち方向の作品だっただろうか。今回はその「苦手」感がかなり強く、しかも手芸部に入りたいという明確な他の目標があったのに丸め込まれてしまったので、主人公は何だかかわいそうである。1話目のあれだけの経験でコロッと落ちてしまったのはちょっと解せないレベルだ。でもまぁ、こういうアクティビティって、実際やってみると楽しいのは間違いないからなぁ。まぁ、わたしゃ釣りなんて1ミリも経験したことないんだけどさ(そもそもこれまでの人生において海との接点がほとんどないのである)。

 そうして出来上がったきらら系(もどき)のスタンダードな出来だと思うのだが、1話目時点で4人のメインキャラがきちんと立っているし、のんびりした趣味のお話にも関わらず全く中だるみせず、ゆったりした心持ちで全編が見られたので印象は良い。制作が動画工房ってんだからそりゃ安定もするだろうし、監督は何とこれまでしばらく太田雅彦のチームで主要なポジションをこなしてきた大熊孝晴氏がいよいよ監督としてクレジットされたもの。いわゆる太田組とはちょい違うテイストにはなりそうだが、これもきちんと目的意識のあるアニメを作ってくれることを期待して良いのではなかろうか。

 ちなみに、方言の強い先輩役を担当しているのは、舞台となっている熊本出身の篠原侑。「神田川JET GIRLS」では長崎出身の主人公の方言を担当していたが、いよいよ完全に地元に降り立ったわけだ。やっぱり方言キャラをスルッとできるってのは声優の武器の1つに違いないよね。あと、あけこはまた巨乳の役だ。なぜだろう、こういうのって巡り合わせが絶対にあるんだよね。日笠とかさ。

 

 

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○「白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE」 5

 ソシャゲアニメに成(略)。一体何回書けばいいんだ(もういいんじゃないかな)。

 とはいえ、そうして十把一絡げにしてしまうのは思考停止である。きちんとそれぞれの違いを確認していかなければ視聴する意味はない。今作の場合、タイトルだけはそりゃもう昔から聞いたことがある有名ソシャゲである。ただ、内容については1ミリも興味がなかったので全然知らなかったのだが、「ネコぱら」みたいな猫が関わるゲームかと思ったら冒頭部分以外さっぱり猫が出てこなくてがっかりした。普通のファンタジーやん、タイトル詐欺やんけ。

 「ファンタジー設定のRPGソシャゲのアニメ化」の時点で解散したくなるところだが、実はこれがそこまでひどいもんでもない。今期は特に傾向が偏ってきているが、最近のソシャゲアニメはもうソシャゲであることを隠そうとせず、おおっぴらに「そういうアニメプロジェクトだから」という強気のスタートが多い。「しゃちばと」「プリコネ」と今期すでにスタートしている2本は、「あぁ、これはソシャゲだから色々突っ込む意味がないよね」という1話目だった。それに対し、こちらはきちんとファンタジー世界でのサーガを描こうという意識が見て取れる。主人公の青年とおっさんの対話に関しては正直クエスチョンマークが飛び交うところだし、何で最後にあの騎士が主人公を受け入れたのかもさっぱりわからないが、そのあたりは後から説明される部分だろう。何となくこの世界の暗澹たる状況を伝え、そんな中で克己する一人の少年を描いたオープニングストーリーとしては、それなりに引き込まれる部分もあっただろう。「光と闇の世界があるよ」っていうこと以外には露骨にセリフだけでつらつらと説明しちゃうようなサボり脚本になっていないし、闇の青年、光の姫という双方から世界の難局に立ち向かうのだ、というシナリオラインは、いずれどこかで交錯する二人の運命を予感させる、妥当な1話目になっているんじゃなかろうか。

 製作はproject No.9。動画クオリティは悪くないスタジオである。そして監督はなんと神保昌登氏である。このあたりのスタッフの揃い方を見れば、多少、襟を正して視聴するのも良いのではなかろうか。

 

 

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○「シャドウバース」 4

 パーマネントのテキスト読まずに「なんだとォ!」って驚くのはお前の注意力不足だろ、ってこの手のバトル見るといっつも思うよね。ルールテキストくらい把握しとけよ(インクのシミだった可能性があるな)。

 「ソシャゲアニメに成功無し」とはいうものの、これはそういう文脈じゃねぇな。「ソシャゲの世界の中のアニメ」じゃなくて「ソシャゲ狂いの少年少女のアニメ」だからな。ほら、WIXOSSはゲームの内容がさっぱり分からなかったけども面白かったじゃん。ってことはルールがさっぱりわからないこのアニメだって面白い可能性が?

 ……どうなんでしょうかね。私はMagicはやってるけどシャドバは守備範囲外。どっちもやらない人からみたら「似たようなもんだろ」って思うかもしれないし、実際そうなんだろうけど、ルールも何もしらない状態で見ても、バトルは面白くないよね。いや、この手のアニメはルールわかった上でバトルを見て面白いか分からないけど。多分Magicがアニメ化してもあんまりバトルシーンは克明に描いて欲しいとは思わんのよね。試合が見たいなら実際の試合動画見るし。そういう意味で、バトルの内容がスピリチュアルだったWIXOSSはやっぱり良いバランスだったんだな。今作はちょいバトルシーンが長くて、ルールも何も分からないで見ていると飽きてしまうのが最大の難点である。結局どういうシチュエーションだったんだろう。あれかな、最終ターンでクラガンウィック出したらエムラクール捨てられたみたいなもんかな(ほら、例えてもやっぱり分からない)。

 夕方アニメだし、あまり細かい部分をどうこうするつもりはない。この手のゲームアニメでおなじみの「たかがゲームに支配されすぎた世界」の狂気に満ちた情景を楽しみつつの観戦だ。WIXOSSもそうだったし、「ビルドファイターズ」におけるガンプラもそう。この世界の住人、シャドバが好きすぎる。当然のようにクラス中でシャドバがプレイされているし、チンピラは突然「シャドバやろうぜ」って因縁つけてくるし、そのまま負けたらスマホを奪っていってしまう。いや、それゲームとかじゃなくて単なる恐喝やん。刑事事件やん。この世界におけるスマホ、シャドバの専用機か何かか? でも「スマホゲームだから」っていうところを徹底的にフィーチャーしてるのはそれはそれで斬新なんだよな。何故か蔵の桐箱からスマホが出てくるくだりは笑ってしまうし、デュエルディスク(スマホ収納)のよく分からないデザインとか、マジでCygamesが開発してないんだろうか。この狂った世界の情景をもう少し見守っていきたいという気持ちにはなれるし、うまくいけばお子さんたちがこれを見て「僕もシャドバやりたい!」って思うかもしれない。オモチャ買わなきゃいけない従来の販促アニメに比べると、とりあえずアプリを入れればいいだけのソシャゲ販促では、もしかしたら後者の方が有利かもしれないね。今のご時世、親御さんたちも子供が家でゲームやることに文句言えないし。

 あ、あと今期本渡ちゃんヒロインはここです。

 

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○「フルーツバスケット 2nd Season」 5

 はいこちらもお久しぶり。こちらは半年の休憩を挟んでの分割2期目。品質保持のための分割だというのに、よりによってこんな時勢下で帰ってこなきゃいけなかったのは災難であるが……なんとか頑張って欲しい。

 1期と同じ品質、同じデザインなので特に追記することはない。あまり大きなプラス要素が無い作品だが、昨今のリバイバル作品の中では恵まれた方で、きっちり、時間をかけて原作をなぞってくれているので取りこぼしが少ない。この後半戦からはいよいよ旧作アニメではやらなかった部分がメインになってくるので、ここからの作劇で存在意義が発揮されるかどうかの分かれ目となるだろう。

 とか言ってたら、復帰第1話がまさかの皆川先輩メインでちょっと笑ってしまった。この人ら、初登場時は多分由希のステータスを表現するためだけに存在してた「取り巻き」だったと思うのだが、みるみる存在感が増して結構良い(?)扱いを受けた面白いキャラである。ついでにピッキングが得意な謎の女生徒も登場するのだが、こちらのCVがちかぺでちょっと嬉しかったり。いよいよ旧作では喋らなかったキャラも声がつくんだよなぁ。紅野が誰になるかなぁ。

 

 

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○「プリンセスコネクト!Re:Dive」 5

 まさかの2週続けてのゴッドブロオォウ!である。いや、こっちの世界はプリンセスブロオォウ!かしら。最近の女の子は拳で語ることが多いな。

 はじめにさっさと「ソシャゲアニメに成功無し」と書いておくが、さて、今作はそんな中でのブレイクスルーとなるだろうか。色々な意味での問題作である。巷の噂はちらほら聞いており、今作の名前が最もよく出てくる文脈は「FGO」との比較だった。あちらのアニメが始まり、主人公がイキリ鯖太郎などと揶揄されるようになると今作の名前があがり、「よりひどい事例があるぞ」などと引き合いに出される。そんな情報だけを見聞きした状態だったのだが、まぁ、イキリ鯖太郎だって揶揄というか単なる悪口みたいなもんであり、今作における「主人公はもう赤ちゃんのレベル」という話だって、結局は揶揄やネタみたいなものだろうと思っていたのだが……。

 思った以上に赤子であった……なるほど確かにこれは怖い。ファンタジーRPGというよりも子育てゲームである。いや、でも考えてみりゃ女の子を迎え入れて育てていく子育てアニメは過去にもあったのだし、それの男の子バージョンがあってもおかしくはない。献身的なコッコロお母さんの手厚い庇護の下、主人公はすくすくと健全に成長していく……というお話だとしたらやっぱりキツいのは事実。作中でも「流石にこれはちょっと脳が軟化しすぎているのでは……」と不安になり、主人公がコインを食い始めるくだりではいたたまれなくなって心臓のあたりがキリキリしたものだが、最終的に「少しずつ記憶を取り戻して強くなっていくんやで」ということが暗に示されていたので、それなら成長物語として成立するかも、という気もする。考えてみりゃ、世に記憶喪失の主人公なんて廃棄されたタピオカの数ほどいるが、ここまで本格的に、生活に支障をきたすレベルでの記憶喪失ってのはなかなか見ない。そうした「病的なまでの記憶喪失主人公の介護アニメ」だと考えれば、もしかしたら新しい扉を開けたと言えなくもないのだ。まぁ、それが見たいかどうかは別問題だが……。

 そうして「ここまでやるのか」という徹底した「初期化」状態からスタートするRPG。かなりデリケートな取り扱いが求められる部分だが、なんとアニメの監督を任されたのは「このすば」金崎貴臣氏であった。1話目では当然のようにカズマさんと荒くれさん(の中の人)がゲスト出演。やってることもだいたいこのすばと被るように作られており、この世界ではカエルじゃなくてキノコとの因縁の対決を繰り広げる。要所でのコミカルな演出は相変わらずだし、ゴッドブロウのような本気の戦闘シーンで気合いが入るバランス感覚もお見事。アニメーションとしては楽しい部分が多い。制作はそのものズバリのCygamesPicturesという、サイゲームが自らアニメ制作をコントロールするために立ち上げたスタジオで、過去に「マナリアフレンズ」を制作していたが、正規枠でのアニメシリーズはこれが初となる。1話目を見た印象だと、やはり金持ってる業界が作るアニメは札束で殴りつける感じのクオリティになるのでその部分はかなり安心して見られそう。こうなると、このすばの時のチープ演出がなくなり、そこに本気のアニメが入ったらどうなるのかという、ある種実験じみた比較もできそうである。

 何が起こるか予想がつかないという意味では期待の枠。ただ、やはり「でもソシャゲだしなぁ」という部分は最後までひっかかる。ここからどのようにシナリオを構成していくかで、ついにソシャゲアニメの新時代を迎える可能性も出てきた。鬼が出るか蛇が出るか。女神が出るか姫が出るか。確かに、「ヤバい」かもしれん。

 

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○「アルテ」 5

 アルテの中に人に、「わかった! この胸を切り落と……せない……切るまでも……ない……」って泣き濡れてほしい。みかこしの最大の魅力はでかい尻(自己申告)。

 下世話な話題から入ってみたが、どうしても女の子の貧乏生活物語が始まるとなると、その衣装などの扱いにドキドキせざるを得ないので下心丸出しでの視聴である。まぁ、こっから先、別にエロい展開は無いことは知ってるんだが……。というわけで、実は原作は1巻だけ既読。確か、過去に買って読んだことがあるんだ。なんで買ったのかはあんまり覚えてないのだが、多分漫画の装丁が森薫とか久慈光久とかのビームコミックの雰囲気に似てて、「ああいう濃い画風の漫画かしら?」ってんでジャケ買い。中身を読んだらそうでもなくてお話は特に引っかかる部分もなかったので続刊はスルーしたのである。多分、1巻だけ発売した直後の出来事。まだその当時は漫画喫茶で試し読むっていう文化がなくて、書店で目についたコミックをなんとなく買うことがあったのよね(現在は誰かにあげてしまったので手元にも無い)。

 そんなわけで、ここから先の展開をちょっとだけ知っている。ジャンプ漫画なんかでもよくある展開なので非常にわかりやすいが、「中世ヨーロッパの社会風俗をできる限り描写したい」というモチベーションが少年漫画との大きな違いだろうか。それこそ「エマ」とかに近い印象ではあるのだが、なかなかこの時代の「工房の弟子」なんてものをテーマにした漫画作品は無いわけで、お勉強半分で歴史的な風景を見るだけでも割と楽しそう。多分、原作漫画買った理由にそういうモチベもあったんじゃないかな。漫画は縁がなくて切れてしまったが、アニメになって、改めて最初から追いかけることができるんじゃなかろうか。

 1話目は可もなく不可もなくといったところだが、特に悪い印象も無いし、アルテはちゃんと可愛くできていると思う。ヨーロッパの街並みを描いた背景はそこまで手が込んでるものでもなくて印象が薄いのがもったいないのだが、これからもっと世界が広がっていけば色々と見えてくる部分もあるだろう。監督は最近まで「オーフェン」を担当していた浜名さん。オーフェンの2期も決まってる中で、間にこの仕事を挟んでいるのかしら。また、制作会社の名前はぱっと見で見覚えがないな、って思ったけどよくみたら「Seven Arcs」って書いてあってよく知ってるあそこだった。なんか色々と業務形態が変わったり統廃合したりして、現在はこの表記になってるらしい。よくわかんないけど、最近は草川啓造も離れてるみたいだし、どの辺のクリエイターがいるのかしらね。今のご時世、どこのスタジオでも構わないけどとりあえず走りきってほしいもんである。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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