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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「インフィニット・デンドログラム」 5

 ん? デンドロビウムがなんだって?(難聴かつ乱視) 何だかどっかで見た要素をつぎはぎしたようなタイトルだし、どっかで見た要素をつぎはぎしたようなアニメである。

 確認したらこれもなろうなのかぁ。今期なろうアニメは異世界に転生せずにあくまでもゲームにログインしているだけってことになるな。知ってるよ、この世界では最初に防御力に極振りした後に毒竜を食えばチート能力が手に入るんでしょ? まさか、こんなに短期間で「初心者がひたすらポーション開けまくって回復しながら耐える」という展開が被るとは……なろうチームはもう少しアニメの放送タイミングとかで気ぃ遣ってくれないもんなんですかね。それとも、単に流行り廃りの問題で似たような方向性の作品が同時期に人気になって、同時期にアニメになるんですかね? よくわからん現象だ。ちなみに今作は「井澤詩織の猫キャラアニメ」というのも被ってたりするのだが、そこはまぁ、むしろ良い。しーたむは猫だ。

 ただ、なろう系だの被りだのとやいやい言っては見たが、不思議と今作の1話目にはあんまり抵抗はない。最初からゲームだと割り切ってるので余計なツッコミ要素はないし、その上で「AIだとわかっていても、なんだか寝覚めが悪い」っていう非常に曖昧かつ感情的な理由だけで、「どうせゲームじゃん」という批判を吹き飛ばしながら素直な主人公が行動している。一応「AIも進歩してるから自分で思考できるし、現実の存在と変わらんよ」という予防線も張っており、主人公たちが単なるゲームバカになりかねないところには注意も払っている。まぁ、AIが進歩しすぎて(しかも時間の流れが早い状態で)新たな世界を築いているのだとしたら、それって完全にアリシゼーションなわけだが。しょうがないよな。ナーブギア被ったら誰だってそういうことになるしな。ちょうどSAOが中休みしてる間にMMOアニメを2本同時に駆け抜けさせようって魂胆なのかしらねぇ。

 そんなわけで、特にゲーム要素とかは強く出さず、「よくわかってないファンタジー世界でクエストこなすよ」というだけのお話になった。まぁ、ステータス画面とかレベルの概念とかがあるので結局なろうはなろうなのだが……今後どういう方向で差別化を図っていくかが勝負でしょうね。1話目では悪感情は抱かなかったが、特に引っかかる部分もなくてそのままフェードアウトっていうのは充分あり得る話なのでね。掴める部分があるとするなら、主人公のチートの見せ方ってことになるんだろうが、結局女の子頼みの展開になってしまったので、その部分はがっかりではある。チートに理由がないのはしょうがないけど、こんな雑なゲームバランスでいきなり初心者が勝っちゃったら、他のプレイヤーが引退待った無しなのでは? まぁ、どこぞの盾娘も同じことが言えるのだが……あっちは「偶然強くなっちゃったー!」っていうのがわかるように書かれているからいいけど、こっちの主人公がやたら強い女の子兵器を手に入れたのは本当にラッキー以外の何物でもないからな……大丈夫かな……。

 書いてたらだんだん不安になってきたけど、ほら、監督が小林智樹っていうのはプラス要素だし。きっと大丈夫。大丈夫だと思う。大丈夫じゃないかな。まちょと覚悟はしておけ。

 

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○「ネコぱら」 5

 猫耳娘がメイド服でスイーツショップを経営しているとな? そこそこキュアマカロンの領域だな……。

 まだまだ押し寄せるケモな流れ。ほんと、何か大きな力が働いてるんじゃないかと思うくらいに一気に来てるんだよな。「猫耳娘なんてテンプレみたいなもんだろ」と思われるかもしれないが、じゃぁここ最近のアニメで「猫耳」を押し出した作品があったかって話で。しかも今作は「猫耳娘」じゃなくて「猫」なんだよ。なんなんだそのこだわりは。

 あまりにも潔く、中身よりも見た目で勝負を仕掛けてきた作品。きららアニメが変質を果たした現代、かつては脳死アニメの代名詞だった「美少女動物園」も、それほど脳死状態ではなくなった感がある。しかし、そんな現代アニメに息苦しさを感じたかのように、ここにきて全力で脳を殺しにくるアニメである。どこぞのうさぎの街の喫茶店同様、ここは猫の街のスイーツショップである。こころにゃんにゃんするかもしれない。しないかもしれない。

 はっきり言って、目立って見るべき点はない。どこまでいっても本当に単なる「猫耳娘」だし、「猫の原点に近づくかのような描写」がもっとあるのかと思ったら、別にそうでもない。せいぜい喧嘩シーンを見て「これ、アフレコ現場楽しそうだな……」って思う程度だ。せっかく微妙なところで「猫の生態はこうだから」みたいなネタ振りしてんだから、せめて喧嘩シーンはネコキックの応酬くらいしてほしかった。なんで取っ組み合いでマウントとってんねん。そんな猫おらんやろ。他にも都合のいいところ(?)では猫になり、それ以外は女の子になり、BEASTARSの爪の垢を煎じて飲ませたいが、飲ませてあんな作品になったらそれはそれで困る。多分正しいツッコミは「5分枠でやれよ」だと思う。

 ただ、そうして「何もないなー」といっそ晴れがましい気分で見ていたら、最後の最後でちょっとストーリーが動き出した。一応、前に進む部分もあるみたいだ。そうしてみれば、実はこの導入の1話目は案外悪くない。何しろあれだけ大量の猫が出てきたのに、特にキャラの多さを苦に感じることもなかったからだ。最初から大量の猫を出すにしても、一度2チームに分けて「メインとそれ以外」がきっちりわかるようにしているのでストレスにならなかったのだろう。このあたりの「中身がなさそうなものでも可愛ければ何とかできる」っていうのは山本靖貴監督の本領発揮ポイントなのかもしれない(イカよりは描きやすいだろうよ)。まぁ、この調子で視聴のモチベーションが1クール保つのかと言われれば甚だ疑問ではあるが、せっかく番組後に実写猫コーナーまでいれてくれてるのだから、せいぜい猫好きが満足できる作品になることを祈ろうではないか。個人的な希望として、どのキャラよりもずっと本人の方が猫っぽい井澤詩織に実写パート参戦させてください。猫耳メイド姿で。

 それにしてもポン酢売ってる店遠いな!!!!(突然思い出したのでつっこむ)

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○「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」 4

 まず気になったのがキャストロールでモブとかモンスターを全部担当している「松井暁波」という名前だったので試しに検索したら、何とあの鷹森淑乃の娘さんだってよ……。それが今作を見て一番驚いた話です。二世声優、着実に版図を広げている……。

 さておき、多分観た人みんなが「デバックせーよ」と突っ込まずにはいられなかったであろう作品。私もそうだった。ちなみに私の場合、漫画で読んだ時にそうだった。つまりこいつも「慎重勇者」同様に原作既読である。ただし1巻だけ。うん、すまない、いつもの漫画喫茶なんだ。そういうもんやねん、私の行動パターンってのは。今作は幸い「ダーウィンズゲーム」と違って読んだことははっきり覚えており(割と最近だからな)、漫画で読んだ感想とアニメ1話の感想はほぼ一緒。「デバックせーや」である。違う部分と言ったら「わぁい、楓役の楓ちゃんの声だー」って思える部分くらいだろうか。同名キャラやるときの声優さんってどんな気持ちなんでしょうね。まぁ、逆に自分と同じ名前のキャラの相手役だったときの方が変な感じになりそうだけども(たまに見る図だ)。とにかく、誰もが思った通りに「どないやねんこのゲーム」ということばかりで頭がいっぱいになり、そこから情報は進まない。

 ただ、これはこれでおっそろしく潔い設定ともいえる。チートをチートらしくして、なおかつ嫌味にしないための手段として、今作は「本人に悪意も害意も功名心もないから、強くなっててもピンとこないし、周りの人間が別に不幸にならない」というデザインを取っている。異世界転生でもないし、命がけのデスゲームでもない。本当に単にネトゲに潜ってチートできゃっきゃしているだけのお話。それが面白いのかと言われたら至極微妙ではあるのだが、角が立たないのも事実である。角が立つとしたらそれは主人公への文句ではない。「デバックせーや」しかないのである。

 いわゆるラッキーマン的展開で、やることなすことがたまたま全部うまいこと働いちゃったもんだからゲームの制作側の意図を突き抜けたチート能力を手に入れてしまうという設定自体は別に不満はない。万に一つくらいはそういう可能性が無いとも言い切れないし、別に嘘だったとしても「そういう話」なのだからしょうがない。あとはそうして手に入れたチートを使って、この後どんなドラマが広がっていくかというのが問題である。だって、普通に考えてエンドレスチートが面白くなるはずもない。それこそ「慎重勇者」で持ち出したような、「全体でどんな物語を作れるか」っていう話。そして、今作は多分そのゴールは特に見据えていない。まぁなぁ、女子高生がネトゲやってるだけの話にドラマもクソもねぇよなぁ。

 ちなみに今作は大沼さんが監督で製作がSILVER LINKといういつものチーム。なんかもう、こういう仕事ばっかり回ってくるようになってしまったな? ここはもう、開き直ってそういう道を極めるしかないのだが……1話目はただひたすら主人公が自己満足プレイを繰り返すだけの展開なので山もなければオチもなくてなぁ……周りで見てるプレイヤーのチャット部分なんかはアイキャッチとかで一気に飛ばす処理にしたようで、そういう端折り方や見せ場の強調の仕方が今後吉と出るか凶と出るか。奇しくも、似たようなチートにがっつりシリアスドラマも組み込んだ前クールの「平均値」とは好対照をなしそうなので、大沼VS太田という監督作品対決がどんな結果になるかは見ものである。

 

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○「プランダラ」 4

 なんだろ、このよく分からない「刺さらなさ」は……見れば見るほどにどんどん冷めていくような不思議な感覚はあまり感じたことのないものだ。自分でも言語化しにくいので点数は最低限のものにしておくが、第一印象はかなり難ありです。

 あの「そらのおとしもの」の作者の作品。クレジットでそれを確認して「おっ、懐かしいな」と思い、キャラ絵を見て「確かに面影あるな」と認識。さらに監督に神戸洋行の名前を確認してこちらも「おっ、懐かしいな」となり、なんだか良さそうな要素が多いんじゃないかと期待した。そして、その期待の落とし所が見つからない。この作品は……ここから面白くなるんだろうか? 自分でも何が刺さらないのかは判然としていないが、個性を発揮するための設定がいちいち釈然としない。数字の設定と世界観がかみ合っているように見えない。第1話なのだから何も分からないのは当然のことで、今期だって「ID」のようにさっぱり分からないけどあまり気にせず見られるアニメもあるというのに、今作の場合、「説明すればするほど分からなくなる」という奇妙な現象が起こっている。まぁ、その説明すらも作中のキャラがしゃべっているわけで、もしかしたらどこかに大きな嘘が混ざっており、それが齟齬を生じさせている(つまり意図的に作者が作り出している違和感である)可能性はあるのだが……どうかなぁ……。

 手っ取り早く例を挙げるなら、最初にヒロインがカウントのことを説明されるくだりに強烈な違和感があった。酒場の主人から数字の話が出た時に「カウント?」みたいな反応をして「あんたそんなことも知らないのかい?!」と驚かれていたのに、話が進んで「あんたは何をカウントしているんだい?」と聞かれた時にはすらっと「歩数だと聞きました」と答えが出てくる。他にも数字の大小関係を知らないとか、肝心の尋ね人の情報をこれまでの長い長い旅で一向に集めていないとか、この子の持っている知識状態が全然イメージできない。

 また、世界設計自体も釈然としない部分が多い。一番の問題は「数字の小さいものは大きなものに逆らえない」という謎設定で、こんなとんでもないルールがまかり通る世界なら、もっとずっと殺伐とした世の中になるに決まっている。人は、自分に逆らえない人間がいると知っているならそこに上下関係を生み出さないはずがないのだ。にも関わらず、女主人は77なんて大したことなさそうな数字をおおっぴらにひけらかして歩いている。しかもでかいおっぱいに貼り付けて。あんなもん、78以上の人間が出てきたらエロ漫画展開待った無しである。普通の感覚を持つ人間なら、自分の数字は極力見えないように隠して生きるはずだ。まぁ、そんなことをしても、出会った人間全てに片っ端から「数字を見せろ」「従え」と言えば従えられることになるので、無意味ではあるのだが……。「逆らえない」がどの程度の条項なのかがよく分からんのよね。

 てっきりあの不良騎士がヒロインに命令された時に「そんなとんでもないルールがあるわけないだろ!」と開き直ると思って期待していたのだが、結果は「まぁ、そのルールは基本的に守るんだけどね!」というお利口さんの対応。その上で公式試合を挑むことだけが数字のルールの抜け道だとか言い出す。そんなもん、この世界で受ける人間がいるわけがないのに。つまり、彼はたまたま出会った女の子が数字のルールを全く知らない奇跡的な情弱田舎娘だったからたまたま助かったが、よそで数字の大きなちょっと賢い子に出会っていたらアウトだったのである。そんな奴が、大手を振って詐欺を働こうとするだろうか?

 まぁ、これらの疑問は全て今後出てくる情報で正当化される可能性はあるのだが……少なくとも1話目ではそうしたフォローの気配は匂わせておらず、「すげぇ適当に設定を繋いでるだけ」という印象が拭えない。うん、だいぶ言語化できたわ。胡散臭すぎて何を見どころに定めればいいのか分からないのよね。やたらと開脚シーンが出てきてパンツパンツ叫ぶことでごまかそうとしてるけど、すでに我々は大量のパンツが空を飛ぶシーンをたっぷり見ているわけで、今更そんなごまかしが通用するわけもない。うーむ、大丈夫なんだろうか……。

 

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○「Number24」 4

 オープニングのクレジットに出てきた「堂紫社大学」っていう表記を見て「これ、どうししゃって読むのかしら……」って思ったら冒頭で映った校門が2億%同志社で笑った。わぁい、京都にありがちな、聖地巡礼が超簡単に出来るタイプのアニメだ……。いや、別に巡礼しようとも思わんが。

 狙いすましたようなラグビーアニメ。いや、もっと狙い澄ますならもう1クール早く放送すべきだった気もするが、それよりさらに1クール早く始めたラグビーアニメがおっそろしいクオリティで爆死したなんてことも風の噂で聞いたので、別に時期は関係ないのかもしれない。まぁ、このタイミングでラグビーが題材のオリジナルアニメが出来上がってきたのだから、どっかの誰かが手を回しているのは間違い無いのだろうが。ちなみに私はこれっぽっちもラグビーに興味がありません。最近はバラエティでもCMでもやたらラグビー選手が映るようになって「さすが日本」と腰の軽さに感心することしきりだが、だからと言ってラグビーに興味はわかない。

 そんな状態で見るラグビーアニメ……かと思ったら、そんなにラグビーしてない。さらに次回予告では主人公自ら「次回もラグビーしないよ」と言い切った。その潔さは良いな。そして、なんと「怪我して一線を退いてマネージャーになった選手が主人公」という割と新鮮な設定。スポ根ものとしての取り扱いではなく、あくまで部員同士の心の交流を中心としたドラマを描こうという方向性の表れと見ていいだろう。これはこれで気になる設定である。しかも、わずか1話でマネージャーが増殖しやがった。なんやこれ、最終的に全員をマネージャーに落とし込むことが目標のアニメなんじゃなかろうか(どんな状況だ)。

 色々興味を惹かれる部分は多いのだが、そうした部分から、「今作は男と男の間の行き過ぎた関係性をお楽しみいただくアニメです」(オブラートに包んだ表現)というニュアンスが見え隠れするので、現時点ですでに「俺は楽しめない奴やろなぁ」という気がしているので期待はしないでおく。これまで挫折した経験からして、あんまり興味が長続きしない設定だと思うんだ。スポーツの試合中心だったら見るべき部分も増えるんだろうけども……なんか1話目から面倒臭そうな野郎が大挙してるしな……。これで可愛い女子マネが出てくればもうちょい興味も湧くんだけど。そして制作スタジオはこれが初の制作元請という状態らしい。幸い1話は悪くない画面だったが、ここから飛び抜けたアニメーションが出てくるという期待もあまりなさそう。まぁ、興味が維持できる間は追いかけたいと思うけども。一応「オールアウト」は最後まで見られたはずなので、そのくらいの水準で収まってくれれば。

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○「魔術士オーフェンはぐれ旅」 5

 今期もあります、リバイバルの流れ。だいたい90年代がホットスポットな感じはあるんだが、これ、ちょっとずれたらもうゼロ年代アニメのリバイバルも始まるんですかね? 「宇宙のステルヴィア」のリメイクとか、観たくない?(俺は観たい)

 こちらの作品だが、「封神演義」なんかと同じパターンで基本的にノータッチの作品。繰り返すが、私はそんな時代にはまだアニメをさっぱり観ない人間だったのだ。ただ、実はノータッチってのは嘘で、旧作アニメは見たことがある。これがどういう流れだったかというと、ちょうど私がアニメを観はじめてこの取り返しのつかない人生のルートを選んだ時期、世はまだまだ「レンタルビデオ」っちゅうんが全盛期だったわけですよ。そこで私は時に自分で、時に親の金でレンタルビデオで安くなったアニメを適当に借りて観まくっていた時期があったのです。今みたいに地上波放送している深夜アニメがそこまで多くなかった時期だし、若かりし私は探究心に満ち溢れていたので、そういう余力もあったんですな。当時借りたタイトルでなんとなく覚えているところだと、例えば「NOIR」がそうだし、「宇宙戦艦ヤマモトヨーコ」「エルフを狩るモノたち」「宇宙海賊ミトの大冒険」etc.……前2つは傑作タイトルですな。そうして色々と消化した中に、間違いなくこの「オーフェン」も含まれていた。含まれてはいたんだが、十把一絡げでまとめて観ていた中に入っていた上に特に印象にも残らなかったために、内容は完全に記憶からフェードアウトしてしまっている(どこまで観たのかも定かでない)。今回久しぶりにその世界を見直したらなんとなく聞き覚えのある名前なんかもたくさん出てきたし、「あぁ、こういう話……だったっけ?」ってなったけど、変なところの記憶だけは残っているのだ。私にとっての森久保祥太郎は間違いなくオーフェンの人だし、飯塚雅弓はクリーオウの人なのである。あと、オープニングはねっとりしたつんくのイメージ。そういうところは覚えてるんだ。やたら声優を認識してるってことは、当時からそういう見方してたってことなんだろうけど。

 まぁ、自分語りはそんなもんだけど、とにかく「あんまり接点はないけどなんとなく知ってるような、知らないような」という作品である。そういう意味では「うしおととら」が一番近いかな。ただ、アニメとしての評価は「うしおととら」よりも上にしてもいいかも。何もかもがとにかくレトロ感に溢れており、ネタ回しも設定も構成も全部が懐かしさに満ちている。そして、そんなレトロな世界観を特に華美に飾り立てることなく、素材のままでお届けしようというのがスタッフの狙いだろう。スタジオがディーン、そして監督は浜名孝行氏。絶対に目の覚めるような傑作は出てこないが、手堅く、外しにくい配置だ。1話目は作画もしっかりしており、焦ったような設定羅列もなければ極度のわかりにくさもない。脚本構成も本当に無難な滑り出し。欠点が見つからないというのは、現代アニメでは美点である。

 それじゃ、本当に安牌安牌で刺激がないかというとそうでもなく、例えば日本語の文章として成り立っている呪文の詠唱なんてのは当時は割と斬新な設定だった気がするが、実は今聞いても案外追随した作品もないので新鮮だったりする。コミカルな展開を主軸にしながらもしっかりとヒューマンドラマを入れ込むという作劇も卒がなく、そりゃまぁ人気作品になってもおかしくはないんだろうな、というくらいの期待感はあるのだ。多分、私からしたらこれって「ロードス島戦記」と同じなんだと思う。ラノベ的な世界設定を比較的早い時期で切り出して責任を持って成立させたファンタジー作品で、タイミングがピタリと合えば楽しんでいた可能性もあるのだろう。今「ロードス島」を一作目からアニメ化されたらすごく熱心に観ちゃうだろうなぁ(まずディードのキャストが気になる)。

 まぁ、そんなわけで「ろくに知りもしないけどノスタルジー」という妙な立ち位置で生暖かく見守っていければ良いかと思います。飯塚雅弓の後釜に大久保瑠美っていう配役、考えた人はセンスあるよね。良いよね。

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○「ダーウィンズゲーム」 6

 今期2本目の「1話目から1時間やるよ」作品。現代アニメは色んな工夫を凝らして客引きに精を出しているが、とりあえず観てもらうっていう意味では初回1時間って案外有効なのかも。観ている方も得られる情報が多いから、確かにこれで「切る/切らない」っていう判断をする人は多そう。まぁ、そういう人らは30分見ただけでも切るもんは切るんだろうけども……切るっていう選択肢がほぼ無い人間からすると、「ちょっと新番チェックが書きやすい」っていう利点が。世界中でこの利点を享受できる人間が何人いるんだ。

 さておき、原作は既読……多分、読んだことある……気がする……いや、序盤のパンダ戦のところは間違いなく見覚えがあるんだ。でも、それも見るまで全然気づいてなかったし、「あれ? 見たことある?」くらいな印象で細部は何も覚えてないし、この後どういう展開になるのかなんてわかるわけもない。多分あれだ、いつもの漫画喫茶の奴だ。ここ2年くらいは漫画喫茶で読んだ漫画のログを残すようにしているのだが、そのログに残ってないので、おそらく3年以上前にコミックの1巻を読んだことがあるはず。だってほら、デスゲームものだから。「王様ゲーム」しかり「奴隷区」しかり、なんとなく手に取ったのは間違いないと思うのよ。ただ、その後読んだ記憶が消えているってことは続きを読んでないのは間違いないのだが、その理由が「①つまんなかった」「②まだ続刊が出ていなかった」のどちらかなんだよな……。確認したら1巻の発売が2013年だってさ。その当時は……どうだったかなぁ……。7年前……。多分、2、3巻出てるくらいで手に取って、特に興味を惹かれずにそのままゲダウェイってのが真相ではなかろうか。いや、誰も答えはわかんないけど。

 そんな微妙な接点の作品なので、開始直後は「あれ、ダメなやつかな……」という不安からスタート。だって上にあげた例の作品もそうだけど、ろくなもんないじゃん。これもダメだと思ったよね。多分最初の30分で終わったら評価としては平均かそれ以下だったと思う。ただ、全体的に作画の質は良いのよね。調べてみると、制作のNexusってスタジオはなんとあの「グランベルム」の制作。あれ、だったら割と品質は良いのでは? さらに監督は「こみっくがーるず」で初監督を務めた人物であり、それまでの経験も豊富な職人さんの様子。これね、結構良い条件ですよ。「意外と面白い……」と思えたのは後半の廃工場戦のところで、ヒロインの使うチェーンアクションがアニメとしてきちんと際立っていて格好良い。演出のメリハリも効いていて、粗製乱造になりがちなデスゲームバトルのどこか間の抜けた設定もちゃんと緊張感を維持しながら展開できている。また、話の筋も最低限のラインはクリアしており、デスゲームにありがちな「とにかく設定だけずらずら出してきて頭でっかち」みたいな状態になっていないのが抵抗感を減らしているんだと思う。主人公が少ない情報から試行錯誤している状態に視聴者もついていきやすいし、バトルにはラッキーもあり、実力の部分もあり、緩急がはっきりしているので1時間枠でもダレることがなかった。こういう「ありがちな導入」でも無理なく動き出せるってのは、案外ありがたいことなのである。

 まぁ、この後どうなるか全然わからないし、情報を見たら原作が19巻で以下続刊(!)とあるので、とてもこのアニメだけでどうこうなるもんでもなかろうが、是非ともこのままの勢いでひさしぶりのデスゲームアニメを盛り上げて欲しい。え? ナカノヒトゲノム? 知らない子ですね。

 あと、多分これは書かなくてもなんとなく伝わる部分だが、「人を人とも思わない上田麗奈」が好きすぎるので楽しいっていうのは大きな加点要素ですよね。うえしゃまだけで加点しますよね。前クールも「ノーガンズライフ」がそれで繋がった感ありますしね。あ、グリッドマンの続編おめでとうございます(何一つ関係ない締め)。

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○「群れなせ!シートン学園」 5

 とりあえず群馬サファリパークにはちょっと行きたくなったわ。世の中にはいろんなプロモーションの仕方があるもんやね……。今サイト見に行ったら年パスでも5400円ですってよ?! まぁ、素敵な施設! ……で、どこにあるんや(群馬だろうよ)。

 それにしても、前クールから続くこの熱いケモナーの流れは一体なんなんでしょうか。これだけのアニメが作られているとはいえ、まさか2クール続けて「オオカミ」が主人公のアニメが放送されるなんて、ちょっとした奇跡である。まぁ、どっちかっていうと「けものフレンズ」の方が作品の流れとしては近いわけだが……間にBEASTARSを挟んだせいで、なんか色々どうでもいいことが気になってしまうことになった。

 ここから書くことは全部「そんなこと気にしてもしょうがないやん」な奴なのだが、やはり「獣の学園」という設定がBEASTARSと同じなのでどうしても気になること。最大の違和感は「なんでメスばっかり擬人化されてんの?」という部分だが、他にも「この世界における人間と動物の関係とは?」とか、「登校初日にクマに襲われるような学園に娘を入学させる家庭ってどうなの?」とか、「なんで獣どもは自分たちのオリジンをしらねぇんだよ」とかとか。おそらくBEASTARSならなんの問題もない部分が、なんだか引っかかってしまう。けものフレンズならサンドスターという要因があったし、全体像が統一されていたので気にならなかったが……これ、単体のギャグ漫画としてはすごく普通なのに、それが先んじて「異質な」作品を見てしまったせいで逆にこっちが珍妙に見えるという、なんだかすごく稀有な現象が起こってるのよ。

 まぁ、繰り返しになるが、そんなこたぁどうでもいいのである。そういうギャグだからそういう世界になったのはしょうがない。今後はこの設定でお付き合いしていこう。割り切ってしまえば「ふつーのギャグアニメ」以外の何物でもなく、ネタ回しも凡庸だし、映像部分も割と普通。特に肩肘張る必要もなさそうなので、ようやく今期ホッとする作品に巡り合った気がしますね。いい意味か悪い意味かはさておくとして。とりあえずオープニングの出だしが高知県室戸市名物シットロト踊りから始まるところがファニー。いや、シットロト踊りではないが。

 そして、そんなファニーさを一気に加速させるのがキャスト、というか木野ちゃんなわけだが、木野ちゃんもだいぶ戻れないところまで極まってきてるな……(当初からそうだったのでは?)。そして次週から本格始動するのが、なんと木野&久野という禁断の加算。いや乗算。脳がおかしくなるで。大丈夫か? エンディングテーマ、初見では「ひでぇwww」ってなるのに3話目くらいでクセになるタイプのやつだよな……。

 

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○「pet」 5

 まだまだ続くよ、今期の一筋縄ではいかなそうな作品群。またまたよくわからんもんが出てきたぞ。「ID」と続けてみたせいで、ほんと何が何だか。

 調べてみると、原作は2000年代に発表された漫画作品で、連載はスピリッツ。申し訳ないがさっぱり知らない作品なのだが、これをアニメ化しようとしたのがツインエンジンってのはわかりやすい。「いかにもツインエンジンがやりそうな仕事だな」という印象を受けたので、ぼちぼちこの人らのプロモーションの傾向が定まった気がする。近い作品としては「刻刻」なんかがあり、あちらも2000年代のメジャーじゃない漫画原作だ。さらに近いところでは「バビロン」だって「少し前の、誰もアニメ化しようと思ってなかった作品」の1つだろう。原作が枯れたと言われ続けるアニメ業界で、こうして予想もしないところから「価値ある作品」を掘り出してくるのが、ツインエンジンの制作理念なのだろう。

 こうした「マイナー路線」は非常に良い側面があり、それは「尺が短い」ということである。たとえばリメイクアニメの流れはもう1つ大きな動向があり、それが「封神演義」「からくりサーカス」「真・中華一番」などの過去の人気作品、すでにアニメ化された作品の再活用。これはこれで意味があるのだが、どうしてもこうしたメジャータイトルというのは長大化する傾向にあり、改めてアニメ化しようとすると製作側にとって大きな負担となる(実際の製作行程でも、経済的な面でも)。「フルーツバスケット」のようにしっかりと時間と労力をかけたプロジェクトならファンにもありがたいが、なかなかそこまでのリスクを背負えないというのが現代アニメ業界の正直なところだろう。それに対し、ツインエンジンの取るプロモーション方式は、「アニメ化しやすい作品」を拾ってくることが可能である。「刻刻」は本当に良いサンプルになるのだが、何よりもまず、尺がちょうどいいのである。無理せず1クール脚本に書き出せるし、多少好き勝手やっても、前例がない上にコアなファン層が暴れるリスクも低い。その上で中身がちゃんと「面白い」のだから、いいことづくめであろう(まぁ、知名度が低いのでアニメが話題にならないという最大の問題はあるのだが……)。そうして次に白羽の矢が立ったのが、この全5巻というちょうど良い長さを持った作品だったのだろう。

 まぁ、ぶっちゃけ原作知らんからここから面白くなるかどうかは全く分からないのだが……一応、そうした理由があるので今後の展開には期待したい。ぶっちゃけ、1話目では何も分からなかったのでね。「人の記憶をどうこうできちゃう奴がいる」という情報だけが提示され、それがどれほど恐ろしいものなのかがまるまる1話を使って意味深に伝えられている。個人的に興味があるのは「タバコ」というツールの使い方で、今回はメインの被害者が禁煙をしていたということもあり、様々な方向からタバコというツールが印象的に使われている。「その辺りでくわえタバコしてる」という絵面だけで、その人物が極悪人に見えるように印象が変わったのは、まさに時代の変化である。

 映像面はあまり特筆すべき部分がないのは残念だが、それこそ「刻刻」を製作していたのがジェノスタジオなので、最低限のラインは保持できるように祈ろう。監督が大森さんの作品なので、それだけで応援したくはあるんだけどね。唯一気になるのは、メインキャラと思しき金髪の中の人が下手なことである。調べてみると「王室教師ハイネ」でハイネやってた人、つまり舞台中心のキャストであった。舞台俳優ってそのまま声優業に移ってきても案外うまいことが多いのだが、この人はまだちょっと……。

 

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