忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[11434] [11433] [11432] [11431] [11430] [11429]

○「週刊ラノベアニメ」 ?

 ごめんね、評価の仕方が分からないや。なんか、よく分からんプロジェクトが始まったぞ。

 視聴中はとりあえずぽかーんだったのだが、CM中の情報なども集めて、さらにWikiも確認したので知らない人のためにまとめていくと、こちらは複数のラノベ作家によるオリジナルストーリーを、スマホで隙間時間に楽しむような「ショート形式で」「縦型配信画面で」お送りする新たなアニメプロジェクトとのこと。そいつをテレビ放送用に再構築して、4つの新規タイトルを展開していくのが、私が視聴した「テレビ版」である。

 普通、ここまでの内容を理解したら「なるほど、1クールで4本のショートストーリーなのね。だったら1つの作品に平均2〜3話程度使うことに……」って思うじゃん。違ったのよ。なんと、30分の枠に4本全部入れてきやがった。単純計算で1本4〜5分前後。最初の話が始まったところで「まぁ、是非はともかく趣旨は理解した」って思ってたのに、5分くらいで一回切れて2本目が始まって「???」ってなった。つまり、今作第1話は、「4本分のオリジナルアニメの」冒頭5分を細切れにして垂れ流す形である。これこそ、まさに私が日頃からやってる「電書無料試し読み」みたいな形式になったわけで……どうにも凄まじいプロジェクトだ。

 ちなみにせっかくなので4本のタイトルを並べていくと、1本目は記憶を失った男が突然取調室のような空間で目覚め、すぐさま真っ黒な人影に刺殺されるという苦闘のタイムリープを繰り返す「Jack the Reaper」。こちら、原案が「リゼロ」の長月達平。2本目は付き合うことになるかと思ってた男子と結局付き合うことなく高校生活を送り、最後に3年生の冬に告白したらフられちゃった女子高生が高校生活をやり直す「傷心タイムリープ」。「原案協力」のところに丸戸史明がクレジットされている。3本目は仲のいい親戚の女の子が男にフられたことに義憤を覚え、自分がその男に惚れさせてからフってやろうという謎すぎる目標を抱くデブ男の奮闘を描く「ファムファタル育成計画」。原案はなんと「薬屋」の日向夏。そして最後の4本目はタイトルで全部説明しちゃうなろう風「マリー・アントワネットに転生したので全力でギロチンを回避します」。こちらは原作者はよく知らんが、キャラデザに藤真拓哉がクレジットされている。

 ……こうして4本並べて、多分みんな思うだろう。「なんでよりによってタイムリープでかぶるんだよ」と。その辺、プロジェクト全体で統制とってねぇのかな……まぁ、元々まとめて見る前提じゃないのかもしれないが……散々殺害ループされる男の話の直後に女の子の恋のお悩みタイムループが流石に笑っちまったわ。まぁ、それくらい自由に作ってしまった4タイトルということなのだろう。

 さて、こちらのプロジェクトをどう評価したものか。まず「肯定的に」考えてみると、エンタメの需要形態は歳月と共にものすごいスピードで変化しているのだろうから、タイパ重視の消費社会に合わせたセールスというのはあってもおかしくないし、そういうものを生み出そうという企業努力は評価すべきだ。これまで、たとえば「縦読み漫画」なんかは本当に箸にも棒にもかからないようなよく分かんないコンテンツが垂れ流される部分が多かっただろうが、当プロジェクトは形の上ではしっかりと中身を作ろうとしており、わざわざオリジナルのシナリオを4本も一気に出してきたのはかなりの贅沢。コケたらもったいないな、とは思うし、「とにかく短い時間でもアニメに触れてもらいたい」という攻め方は何かしら芯を食った考え方かもしれない。テレビ放送を前提としていないなら、変な形で視聴しちゃってる私みたいな人間が戸惑うのもしょうがない、必要経費のうちだろう。

 ……と、最大限にプロジェクトの理念を汲み取れば認めたい部分もあるのだが……現時点では残念ながらあまり私が観たいアニメの形ではない。まぁ、これは単に私が老害なだけかもしれないので、この形がフィットする層がいるかもしれないことは理解した上での話だ。なんかね、これだったらそれこそ漫画とか、せいぜいラジオドラマでもよくない? って思っちゃうんだよね。アニメはちゃんとついてる。このプロジェクトのためだけに独立部門を設立したとかで、4本の作品にある程度差別化を図りつつ、最低限のアニメとしても成立している。ただ、どうしてもそれは「作品」というよりかは「製品」と言った方がいいような方向性。CGフル活用の画面は「とりあえずキャラがどのように動いて、何をしているかがわかればいい」というレベルのもので、良くても安価なJ-POPのMV程度、もっと言っちゃえば「ニュース番組の再現VTRくらい」の印象。私はもっと「作り手が何かを見せたい」アニメが見たいので、こちらのプロジェクトの「最低ライン」の制作理念はあまり受け入れたくない。これでも、どん底レベルの作画アニメよりは安定して見られちゃうのが悲しいところだが……。

 結局、こうして「すぐに目の前を流れていく映像情報」にそんなにコストをかけてられないってのが作り手側の本音なのだろう。偏見にまみれた妄想だが、万が一こうした「流し見するだけのなんらかのコンテンツ」を求めている層がいるとすれば、多分そうした層に作画がどうこう、演出がどうこう言ったところで意味はないのだから、削ぎ落とせる部分は削ぎ落とすのが正解なのである。そうした理念を理解した結果、私は今作について「評価不能」という評価を下すことにしたのである。まぁ、最終的にはなんらかの感想を落とすかもしれないし、フェードアウトする可能性もあります。

 でもねぇ、実際にシナリオには気になる要素もあるし。特に1本目の「Jack the Reaper」はどこに着地させたいのか予想もつかないし、最後まで追いかけたい気持ちはある。もしかしたら、2ヶ月後くらいには電車の中でショートアニメを視聴してる僕がいるかもしれませんよ。

 
Amazonアフィリンク

拍手

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


忍者ブログ [PR]
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[07/16 とみしの]
[07/13 デュッセル]
[07/13 デュッセル]
[07/12 seachicken]
[07/09 とみしの]
バーコード