最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「スイートプリキュア♪」 4
惜しまれながら言ってしまったキュアサンシャイン、もとい、ハートキャッチプリキュアに変わって今年1年間のお仕事を務めることになる新たなプリキュア。前に書いた通りにプリキュアはなかなか1年を通して視聴することが無いので、今回の新作がシリーズ中でどのような立ち位置になるのかはイマイチ分からないが、はてさて。 率直な感想からいえば、まぁいかにもプリキュアらしいプリキュアという感じがする。ハートキャッチが異端すぎただけな気もするが、キャラクターデザインも記憶の片隅にある初代にかなり近いものになっているし、導入やメインヒロイン2人の関係性なども、どこか初代のそれに近い。変身バンクはそれなりに力の入ったものだろうし、今後物語が進めば、少しずつ世界が作られていっていい土壌が仕上がるのだろう、という期待感もある。 でもなぁ、やっぱりプリキュアって見続けるモチベーションがあんまり起こらないんだよなぁ。良くも悪くもお約束だからね。この後なにかとんでもないものが飛び出すんじゃないか、みたいな期待はあまり持てないから、朝アニメを必死で追いかける必要性も感じられないのですよ。しばらく視聴して、自然なフェードアウトっていういつものお約束パターンになりそうな気がする。 気になる部分といえば、1つは音楽というモチーフを扱ったことで、変身アイテムがドからシまでの7つ存在しているという点。メロディがドでリズムがレ、ドドとレレを妖精として使役って、それこそおじゃ魔女じゃないか。そして、ミ〜シがまだ残っているわけで、残りの5つを誰が使うのか、というのが焦点である。ひょっとして最終的に7人の最大規模プリキュアになったりするってことか? 流石に多すぎるだろうなぁ。オープニング映像を見る限りでは怪しい人が1人しかいないしな。 そして、もう1つの誘致要因は、やっぱり中の人である。小清水・折笠コンビっていうことで、考えてみりゃあの因縁のナージャキャストということになるのだが、最近はおりさんの声を安定して聞ける場所も少ないので、ここに来れば一定の満足感は得られるわけだ。冬の間は「プリキュア」→「スタドラ」と繋ぐことで夢のスーパー小清水タイムを演出することが可能に。また、豊口・折笠のR*Lコンビとしても発信されているのはここだけなので、あの何とも奇妙なノリを夢想しつつの視聴というのも悪くない。そして、最大のセールスポイントは意外にも敵ボス役の賢雄さんだったりする。ギャグケンユウとシリアスケンユウの絶妙な中間地点を行き来するキャラクターで、聞いてるとなーんか不安定な気分になる。ちょっと楽しい。 さて、来週以降どのような動きになるのかは気にならないではない作品だが、このまま追いかける自信は、正直あんまり無い。 PR
○「放課後のプレアデス」 5
何度読み返してもコンセプトが全く分からない謎のWeb配信アニメ。アニメ製作のガイナックスと、自動車製造が主であるスバル(富士重工)によるアニメプロジェクトって。しかも第1弾って。一体この業界で何が起こっているのかさっぱりだが、ま、新作アニメが公開されるというならこちらとしてはありがたいだけですわな。特にグッズ展開とか、これとコラボしての自動車販売なんかは考えていないらしいのだが、はたして費用対効果が見合っているのかは想像も出来ない。 で、肝心の中身の方だが、ま、普通だ。ガイナ製作ということでディティールはよくできているし、最近はWeb配信といっても充分満足のいく画質で提供されるので、画面に不満は無い。ほぼ地上波アニメ1本分の長さなので大した内容ではないのだが、この長さで、この内容で、この構成ならこんなもの、という感じ。特に悪印象はないが、さりとて大きく興味を引かれる要素も無い。やはり、どこをどう2社の利益につなげていくのかが分かりにくい。 時節柄、「シンプルな魔法少女もの」というのはフラットな状態で干渉しにくいのがややつらいところで、冒頭、状況が全く理解出来ない時点ですばるが「魔法少女になりたい!」と駄々をこねる部分なんかは、「お前……そんな軽率な行動をして、世の中には後悔しか残ってない魔法少女だっておるんやぞ」と余計な心配をしてしまう。ただまぁ、そんなメタな視点をさておくとしても、すばるが仲間を追いかけてすぐに魔法少女になりたがったモチベーションもいまいち分からないし、メインの掛け合いとなるあおいとのいざこざについても、2人の関係性がピンと来ないので物語として伝わってくるものはない。あくまで「それっぽい魔法少女エピソードのお約束」を固めて解いて、広げただけという感じである。他のキャラクターも特に立たないし(部長以外)、敵キャラみなと君(みなとちゃん?)のテンションもよく分からないしな。 一応見るべき点としては、一応自動車メーカーとのコラボってことでちょろちょろ車要素が盛り込まれている部分。やっぱり一番インパクトがあるのは空中でブーストした時のエンジン音でしょうかね。あのステッキのどこに燃焼機関があるのかと小一時間。ま、下手にまんま車アニメにしないで、こういう妙なところにモチーフとして出すくらいだと、ミスマッチな感じが逆に新鮮で面白いかもしれない。そして、こういう企画アニメだからこそ実現したユニークな部分として、エンディングで流された各種設定画やイメージイラストがある。まだ30分程度しか作ってないのに内部資料全公開ってのもどうかと思うが、こうして「1からコンセプトを立ち上げて作ってますよ」っていう手作り感が伝わってくるのも良いものだ。何となく親近感が湧いて応援してみたくもなるじゃないか。 トータルで見ると、「まぁ、悪いものじゃないのは分かる」っていうくらいのレベルか。個人的に興味があるのはやっぱり中の人のことで、主人公すばる役の鷹森奈津美は、「メリー」の部長役の子か。まだ「どっかで聞いたことがあるな」レベルのものだが、基本線は悪くないと思うので今後に期待。そして部長役との2役を難なくこなす小器用な藤田咲や、未だにスタンスがよく分からないけど気付けば馴染んでいる牧野由依など、絶妙にもどかしいキャスティングが秀逸。みなと君の中の人だけ浮きすぎてる気もする。そして、圧巻はあおい役の大橋歩夕であろう。最近は新人声優のベースレベルもあがってきたので、ある意味絶滅危惧種ともいえる貴重な棒である。エイラ役のときから少しは成長してるかと思ったが、ぜんぜんそんなことはなかったぜ! なんで声がかかるのかよく分からない1人だな。でも、なーんか気になるんだよね。
○「IS<インフィニット・ストラトス>」 4
ようやくたどり着いた、今期レギュラー放送では(多分)最後の新番組。関東よりも2週遅れてのスタートという、ちょっとした嫌がらせのような放送である。今まで読売系以外でここまでずれることはあんまりなかったんだけどなぁ。 で、そんな最後の1本であるが、よく分からないもどかしさがある。これだけの新番組を見て疲れ果ててしまったのか、新番組の時期を乗り越えたせいで緊張感が切れたのか、1話目を見ても、ことごとくピンと来ない。どの要素についても平均レベルくらいは維持している作品だと思うのに、何故か面白いと思う瞬間が無い。恥ずかしながら、その原因がイマイチ分からないのである。ま、ラノベ原作だと昔からおよそこんな感じになるのだが……今期のラノベものは各々が一応独自の武器を持っていたおかげで評価軸を定めることが出来た気がする。この作品の場合は……うーむ。 冒頭、アバンで流れる戦闘シーンは、おそらくスタッフがそこを売りにしたいのだろう、ということが伝わってくるきれいな画面。流れるようなISの動きはCGモデリングで描かれて滑らかだし、似たような機体の形状をしていた「スカイガールズ」や、監督が同じ「マクロスF」なんかに比べても、かなり画面との融和性が高い。頑張っていることが伝わってくる動画である。ただ、冒頭にいきなり流されたために、それが何を描きたいのかがさっぱり分からない。誰が誰で、どこに敵がいるのか、目的は何だったのか。そうした起点が分からない状態で「とにかく動いてるでしょう!」というのを見せられても、どうしていいのか分からないのである。 「俺以外全員女子」という潔い舞台設定にしても、昨今では驚くに値しないレベルであり、そこから普通に物語を紡いでいけば何の抵抗もないのだが、現時点で「男がいない意味」が特になく、加えるなら「主人公がそこにいる意味」も分からない。「ISは女性しか動かせない」という設定を前提としても、「軍事利用が禁止されてもっぱら競技として使用される、女性専用の装甲兵器専門学校」に、「たまたまISが動かせるから」という理由で男子が入学する意味がないのだ。後半のクラスメイトの話を聞く限り、「ISで男子が女子に勝てたのなんてずっと昔の話」とのことで、「より高いレベルの学生を」という目的なら男子を入れる意味がない。そもそも、仮に主人公が他の生徒よりもずっと上手くISが使えるのだとしても、結局使用目的は「軍事使用を除いた競技目的」であり、当然周りの競技者は全員女性だ。となると、レギュレーションを考えればたった1人の男子がそこに割り込んでくることに何のメリットもない。「動かせて凄いけど、お前が動かせても仕方ないからもう2度と乗らなくてもいいや」ってなもんである。何より、女性しかいない全寮制の学校に男子を一人放り込むなど、面倒ごとしか起こらないことはわかりきっているのだ。わざわざ入学を認める意味が分からない。 もちろん、今後主人公の有用性、希少性が立証され、学園側が主人公を登用する意味が出てくるのだろうとは思うが、それにしたって、主人公の不真面目が過ぎる。特にISに対して熱意があるようにも見えず、特例を認められたからといって肩身の狭い学院に来る意味が分からない。どうせ動かせたとしても何の役にも立たないISのことなどさっぱり忘れて、普通の高校に進学した方がよほど青春を楽しめると思うのだが。 他にも、無遠慮に男女同衾を認める学園の姿勢だとか、馬鹿馬鹿しいにもほどがあるイギリス娘の性格だとか、なんだかラノベである云々以前に気になる要素が多すぎるし、笑いを取るタイミングもなんだかずれている。おかげで「どうせいつものノリ」と分かっていても、あんまりストーリーを楽しむという風でもないのである。ま、「ドラゴンクライシス」あたりと何が違うかと言われても答えられないのだが……やっぱり導入がヌルいってことかなぁ。今後のメカニックバトルでの、独自の客層の確保に期待したいところです。今期は他にロボットも居ないし、とりあえずそこさえおさえておけば最低限のラインは守れる気もするしな。 あとはまぁ、キャストの話。主人公一夏役は、「屍鬼」でステップアップを果たした内山昴輝。最初聴いた時には誰だか分かりませんでした。順調に技術の基盤を固めている印象。そして相方にはぴかしゃこと日笠陽子。ぴかしゃの黒髪ストレート率は異常。今年度だけでも澪、マヤ、シノ、セラ、そしてこいつで、黒髪ロング5段活用である。さらに武器をもって襲いかかってくる率と釣り目率も高い。ここまで安定感があると、役者業としては不安になるよね。でもエンディング歌唱の安定感も異常。仕事があるのは何よりです。
○「放浪息子」 6
今期のノイタミナの密度はものすごいものがあり、ヤマカン・岡田麿里のコンビがお送りする「フラクタル」の後には、この作品が待ち受けている。監督があおきえい、シリーズ構成はなんと、岡田麿里だ。……関西だと「フラクタル」と同じ時間に「GOSICK」もやってるんですが、こちらも構成は岡田麿里だ。1時間で彼女の仕事が1時間半分楽しめるという、矛盾した状態だ。……マリー、過労で死ぬなよ。 さておきこの作品。原作は未読で、実家にいた時に実兄がこの作者のファンだったので漫画は置いてあったのだが、何かの作品をちらちら流し読みして結局触らずじまいだった。後になってから「ささめきこと」のいけだたかしが対談をしており、そこで「男の娘」について熱く語っていたことで改めて興味をもったのだが、結局この作品がアニメ化することになり、「まぁ、アニメになるならその前に原作は読まない方がいいよな」ってことで保留していた。あおきえいの監督作品ってことで、少なからず期待もしていたし、ニュートラルな状態で観たかったのである。 で、1話だが、なんと言っても特徴的なのは画面の配色だろう。ホワイトバランスを間違ったんじゃないかと思わせる、徹底的に光でトバした白、白、白。ものすごい光量だ。そんな状態だから一瞬「これって作画の手抜き?」とか思ってしまうが、実は白い中にもものすごいクオリティの描き込みが施されている。予想外の方向から、「見たことのない画面」が現れたものである。そんな中で微妙に顔の区別が付きにくいキャラクターたちが動くわけだが、白い中でキャラクターまでもが白く、ちょっと油断すると浮き上がるかのような不安定さを持っている。そして、そんな状態なのに、一切の「浮き」が感じられないのが紙一重。 「フラクタル」との連続視聴だったということもあろうが、特にこの作品、一切緊張感が途切れる瞬間が無かった。1話目だというのにとんでもない人間関係が説明無しに流れていったことも理由としてあげられるが、中学1年生という微妙な年頃のキャラクターたちの落ち着かない心情がこちらにも伝染してしまったかのように、終始そわそわしてしまうのである。確かに思い返してみれば、6年という長い小学校生活を追えた後の「大人の第一歩」である「中学校」という舞台は、子供心に不安一杯、期待一杯の奇妙なフィールドであった。こういう年代を描いたアニメって案外少ない気がするのだが、普段なかなか刺激されないような奇妙なノスタルジーもあり、少年少女たちの多感な精神の揺れが、白い画面にジワジワとしみ出してくるのを止める術がない。初めての自己紹介でのやきもき感や、旧友との下らない会話での安堵感、そして過去の「恋人」との奇妙な関係性。女装男装というイロモノ要素を取り除いたとしても、この作品で描かれているモノは、どこか敏感な部分に触り続けている。 そして、ぶっ飛び要素としての「男の娘」。今となってはオタクの萌え要素の1つみたいに拡散したファクターだが、おそらくこの作者にとっての「女装趣味」はそんな浅薄な理念から描かれたものではない(「バカテス」の秀吉のような、単なるキャラクターの1要素では終わらない)。女装趣味は主人公修一の人生を表すものであり、この作品のテーマそのものである。1話では恐ろしいことに「女装」という言葉はほとんど使われず、気付けば修一は「男の子」と「女の子」を自然に行き来する存在となっている。かろうじて姉からは責めを受けているものの、他の登場人物たちは、そんな修一の趣味について、完全に許容している状態になっているのである。 おそらく今後の展開で改めてこのことについての「禁忌感」みたいなものは出されてくるのだろうが、これだけ「濃い」設定が「進学」という緊張感の中でするりと入ってきてしまう導入はどこか異様だ。おそらく、こういう「濃い」テーマを描くための1つの裏技が、画面を覆い尽くす「白」なのだろうと思われる。桜が舞い踊る「白」の中を闊歩する女装少年。そこには奇妙さ、異様さはあるのだろうが、どこか美しく、尊いものであるようにも見えてくる。この背徳感と隣り合わせの甘美さこそが、この作品そのものなのではなかろうか。予断を許さない作品です。 最後は一応キャストの事。主人公の修一役は、完全に素人の子。微妙な年頃の微妙な声音を表現する手法として、まさかリアルで中学生男子を持ってくるとはおもわなんだ。確かに、このポジションをやろうとするとどうしたって女性声優になるのだろうが、それだとあまり切迫感が出ない可能性はあるので、キャスティング側の英断といえる。小学校からあがりたての幼さが残る感じは、拙いながらも面白い配役。同様にヒロインよしの役も新人だ。このあたりの先入観を抱かせない布陣が、今後吉と出るか凶と出るか。他の面々も色々と面白い名前が並んでおり、例えば千葉紗子・南里侑香のtiarawayコンビが久し振りの共演。千葉さん、産休明けで久し振りの顔見せでしょうか。また、南里侑香は南條愛乃と並べると南南コンビで、やたらアーティスト色の濃い布陣である。なんか、新鮮。
○「フラクタル」 6
個人的には、今期最も注目している作品である。何しろあの山本寛の監督作品。しかもその喧伝手段が「引退も辞さない」というのだから穏やかではない。脚本構成には岡田麿里や東浩紀の名前が連なり、アニメオリジナル作品として、どこまでの完成度になるのかというのは本当に楽しみでもあり、怖くもあり。 1話目を見ての感想は、「まず確実に面白い」というそれなりに好印象なもの。先んじて放送された関東の方の感想などはちらほら流れてくるものの、なるべくフラットな体勢で見るために出来るだけ耳を塞いでいたのだが、そんな中で「なんかジブリっぽい」という文言が漏れ聞こえてきていた。確かに、冒頭部分からの雰囲気はパッと見にジブリ作品を連想させる。ちょっと古めかしくて牧歌的な印象の舞台設定がそうだし、キャラクターデザインもどこか前時代的なものを感じさせるように見える。「ドッペル」と呼ばれる奇天烈な電子存在のデザインにも、寓話的でありながら、どこかイカれたような独特のセンスが伺える。そして、飛行機械から落下した少女と、主人公の少年の出会い。何ともテンプレートな印象を与える、「ジブリ的な」出だしと見られないこともないだろう。山本寛が目指していたものはジブリの模倣なのかと、些か不安になる部分ではあった。 しかし、少しずつ視聴を続けるうちに、どうやらそうでもないぞ、というのが見え始める。「祈り」を強制する奇妙なフラクタルシステムと、何者かに追われる美少女の存在。そこに見えるのはシンプルな「頑張れ男の子」を予感させる構図であり、もっとあけすけにいえば現代深夜アニメに通底する「萌え」路線の布石。なんだかとんちんかんな行動を続ける少女フリュネのキャラクターも、デザインのおかげで微妙な「今風」とは違うように見えながら、その根本は分かりやすいヒロインになっている。さらに、その後に出てくる謎の幼女と取り巻きの黒服なんかは、もう、ストレートなギャグアニメのテンポになった。作品は、少しずつ、良く馴染んだ「深夜アニメ」の空気をまとい始めるのである。やはり、このメンバーで考えて作り上げた作品が、フワフワと俗世から浮いたようなものになるはずはないのである。 そして、作画面、演出面において、ヤマカンはいつも通りのディレクションを徹底している。「ジブリみたい」と言われているのは作画枚数の多さと詳細なキャラ動画の質による部分が大きいと思うのだが、例えばフリュネが飛行機械から飛び降りるシーンなんかは、独特の浮遊感に卓越した作画の勘が見える。その後の追跡側の飛行船が空中で制動する様子なんかも、普通ならなかなか描ききれない部分。これまで数々の「リアル」を生み出してきたこだわりが生きる場面である。そして、キャラの掛け合いの時に見せる独特の台詞の被せ方なんかも、おそらくヤマカン本人のディレクションによるものだろう。「あるキャラがしゃべってから他のキャラの台詞を入れる」という「芝居的お約束」をあっさりと打破して、多少クロストーク気味に被せた演技の見せ方は、そこに何ともいえない「現実感」みたいなものを持ってくる。過去には松尾衡の手によるプレスコ録音などで実現していた方法だが、これをかなり意図的に組み込んでいるのも「挑戦」の1つの現れととれそうだ。 こうした細かいながらも難度の低くない様々な努力によって、この作品は世界作りの厚みを増している。一応説明がちょろっと出たものの、結局何がなんだか分からない「フラクタルシステム」はわずか1話でその全貌が何となく染みこんできているし、冷静に考えれば無茶しかやっていないフリュネの行動にしても、主人公クレイン同様、いつのまにやら巻き込まれて慣れてしまいそうな自分がいる。1話における「世界の導入」のバランスは、まずまず良いものだったといえるのではなかろうか。 と、色々褒めてもいるのだが、勿論不安も多い。一番の不安は、「これ……売れるのか?」という部分。このまま壮大な物語へと繋がっていく期待感こそあるものの、この作品は1クールであることが既に発表されている。わずか12〜3話程度で、この独特の世界観をどこまでまとめきれるのか、1話の流れがゆったりとしていたこともあり、今からちょっと怖い。また、期待感から1話は終始楽しく見られたのであるが、いわゆる「アニメファン」の目にこれがどう映っているのか。シナリオラインだけを追えば、前述したようにシンプルなボーイミーツガールであり、何か劇的なサプライズがあるとか、未だかつて無かったものすごい技術力で圧倒的な戦闘シーンを描けるとか、そうした部類の作品にはならないだろう。あくまでヤマカンの武器はその精緻な世界作りと、計算に計算を重ねた(上でこしゃくなマネをしてくれる)癖のあるコンテワークだ。「ハルヒ」「かんなぎ」などの阿漕さを押し出した作品作りならばこれも活きるだろうが、この「フラクタル」の世界はどこまでヤマカンワールドとしての受容体を持つものか。実に余計なお世話ではあるのだろうが、そうした「先の見込み」が見えてこないのは不安要素である。 ま、ノイタミナ枠なので最低限の売上は確保出来ると信じているし、別にヤマカンが今後どうなってしまおうと問題はないのだが、自分テイストを充分にもった貴重なクリエイターなのは間違い無いので、今後も忌憚なく作品作りに専念できるように、何とか一発当てて欲しいものである。 一応最後はキャストの話。画伯の話はもういいとして、ヒロインフリュネ役はどうやら新人さん。歌まで含めた1話の中身は可もなく不可もなく(技術的にはやや不可気味だが)といったレベルで、癖のあるディレクションの中でどのように芝居の腕を磨いていくのかが注目。他にキャラクターはほとんど出てきていないが、やっぱり井口裕香ボイスじゃないですか? いやぁ、うざ可愛い。このゆかちは間違い無く良いゆかち。今後も是非作品をかき回して欲しいもんです。でも、次からかき回し役は最後にちょろっと出た花澤香菜になるのかな? ヤマカン作品で花澤が出るんだったら、もうついでに戸松も出してよ。
○「レベルE」 6
今期はこの「レベルE」から土曜日の「バクマン。」へと繋ぐ謎のジャンプアニメ連鎖が楽しめます。ほんと、ジャンプなら何でもアニメになるよな。 もちろん、この作品の場合にはアニメ化される権利は充分にある、冨樫義博作品の中でも屈指の名作と言われるもの。改めてアニメで見て、やっぱりド頭から面白いということを思い出させてくれる納得の出来である。しばらく原作は読み返してないし、手元に無いから確認も出来ないのだが、原作独特の人を喰ったようなテンポの良さが健在で、元々絵は見やすい部類なので、そのままアニメ絵に落とし込んでも何の違和感もなく動いてくれる。見れば見るほど原作のパワーを感じる。 もちろん、それだけではアニメとして成立しないわけで、ちょいちょい改編を挟みながら、アニメスタッフもなかなか悪くない出だしを飾ることが出来たのではなかろうか。掛け合いのテンポを重視して多少台詞をいじった脚本部分や、王子の突飛な言動を前面化する悪ふざけ的なコンテワークなど、原作ファンから見ても不満のでない仕上がりになっている。コンテを切ったのは監督の加藤敏幸で、個人的には好きだったのに一切世間的に注目を集めなくてちょっと残念な思いをした「CODE-E」「Mission-E」の監督だった人だ。原作有りでアニメ的に見栄えのする一工夫を加える、という作業だけを考えれば、今後も充分に期待できそうである。 一応の懸念材料としては、今後も襲い来る本当にひどい、あまりに冨樫的な内容があるわけだが、「冨樫的なネタ」を普通の感性の人間が再構築する、というのはかなりハードルが高いような気がする。例えば1話でいえば、王子が自分を治療するために発光するシーンなんかがあげられる。原作では室内に戻ってひっそりと治療をしていたはずだが、アニメでは見た目の派手さを優先するためか、芽吹いていない桜の木の下で発光し、その効果で桜まで咲いてしまう、という演出になっている。確かに宇宙人としての王子の異常性を示し、さらに雪隆が王子を信用してしまう流れの中で「清廉さ」みたいなものを(偽りであれ)見せる効果としては面白いのだろう。アニメクリエイターとしてこういうカットを入れたくなるのはすごくよく分かるのだが、やっぱりちょっと安易である。それまでのかっ飛んだ内容と比べると、なんだか浮いているような気もしてしまうのである(ただ、王子が雪隆の心情まで考えて「宣伝効果」としてあそこまでやってのけたと考えると、妙に納得も出来る)。 まぁ、あくまで原作ファンのあら探しレベルだとは思うけどね。今後の非人道的内容や、直接的なグロをどのように表現するのかは見ものである。そういや、脚本と言えば今回ラストに語られたクライヴのくだりだが、原作よりも随分台詞を割いて雪隆との掛け合いをしているのだが、流石にそこまで言い切ってしまうのはアンフェアなような気も……いや、奴の下衆な性格ならあのぐらいのホラを平気で吹くか。 色々と不安あり、楽しみありの本作だが、1話では中の人のバランスもなかなかよろしいことが分かった。なんと言っても、雪隆役の細谷佳正と王子役の浪川大輔が、両方とも「微妙に滑舌が悪いコンビ」なのが苦笑ポイント。細谷の方はまだキャリアも浅いし、この1年で少しずつ安定感は出てきている気もするが、浪川先生は……芸歴何年目だと思ってるんですか。この微妙なもにょもにょ感が癖になるんですけどね。ナチュラルに「まだこの星の言語には慣れていなくてね」を演じられるのはチャンナミ先生だけ! 馬鹿にしつつもやっぱり好きです。 他にもヒロイン美歩役には最近出番が増えてきた明坂聡美。色々と引き出しはある子なんです。来週からは子安クラフトも加わるぞ。さぁ、盛り上がって参りますよ。
○「フリージング」 4
他人の血を噴き出させるためならばパンチラも全裸も厭わない乙女たちの戦いを描いた、血みどろエロアクション。なにやらさっぱり分からないとは思うが、大丈夫、書いてるこっちも分かっちゃいない。原作は漫画らしいのだが、聞いたことのないタイトルだと思ったらコミックヴァルキリーの連載とか。そりゃ知らんわなぁ。 監督は毎度お馴染み渡部高志。ただ今回は珍しく製作がJ.C.STAFFではなく、A・C・G・Tというあんまり聞いたことのない製作会社。ちらっと過去の業績を見たが、あんまり期待できるようなラインナップにはなっていない。渡部高志もどちらかというと目の醒めるような何かを見せるというよりはとにかく平々凡々と原作有りの作品をこなしていく「ラノベの使者」みたいなイメージが強いので、スタジオが非力だとあまり力を発揮出来ないような気がするのが今から不安ではある。渡部さんコネクションでどこまでいいスタッフを引っ張ってこれるものかね。 で、肝心の作品はというと、エロ描写にしてもグロ描写にしても、そこそこハード。ただ、エロの方は作画がそこまで入念でない上、「とりあえず見せとけ」みたいなポリシーの感じられない描写が多く、あまり必要性が見いだせない。キャラデザが悪いわけではないと思うのだが、なんだかパンツに色気がない。昨シーズンの「To LOVEる」とかでちょっと食傷気味になっているのも理由なんだろうか。でもまぁ、同じグロとの組み合わせでも「学園黙示録」はもう少し艶めかしい部分もあったんだけど。 グロ描写の方はそこそこの部類で、首を切って血が噴き出したり、化け物相手に腕や足がもげたりと結構容赦無い。そういうのが好きな人は(オイ)それなりに楽しめるかもしれない。ただ、不思議なことに「グロ気味だな」とは思うのにあんまり「うわ、痛い」とは思わないので、そこまで真に迫った残虐描写という感じでもないんだ。これについてはどの辺が勘どころなのかがイマイチ分からない。ただ、1つ懸念材料として考えられるのは、現時点で化け物と戦う理由はあるが、女の子同士で命の取り合い(厳密には死んでいないらしいが)をする理由が全く分からない、というのが、どこかピンと来ない原因かもしれない。彼女達が戦っているのはあくまで化け物対策の模擬訓練。それなのに鬼気迫る表情で互いの命を削り合う意味が全く分からない。今後説明が有る部分なのかなぁ。どう考えても戦闘力の育成よりも衰退に拍車がかかっている気がするんだが。 というわけで、あんまりピンと来ない1話目になってしまいましたが、今後シナリオラインが落ち着いてきたらもう少し見どころが分かりやすくなるのかしらね。中の人的には、まず目に着くのはメインヒロインの能登麻美子の起用だろう。単に冷徹、というだけなら能登ボイスも納得なのだが、今作のヒロインはかなり動きを要する「アンタッチャブルクイーン」である。なんかちぐはぐな印象なのだが、ここから能登がどういうキャラ作りに持っていくのかは注目したい。他にも井上麻里奈、喜多村英梨など、サブ以上のキャストがなかなか充実しているのだが、1話目は流石にキャラが多すぎて把握しきれませんでした。全員同じ学生服だから区別がつかねぇんだよ!
○「GOSICK」 5
OK、今期も無事に悠木碧成分を補充するあてが出来た。しかも、実に濃厚な。週に一度のあおちゃんアワーがあると分かったんだから、もうそれだけでいいじゃない。 というのは流石に嘘で、こちらはボンズ製作で監督は「HEROMAN」の難波日登志。キャラクター原案が武田日向ということもあり、例えばオープニングを見ただけでも、そのきれいな画面にうっとりする。ボンズは本当に世界構築のレベルが高く、まるでジブリ作品かと見紛うような丁寧かつ親しみの持てる背景などで息づく世界を描いてくれる。特にこの作品の場合は戦後の(仮想)ヨーロッパという珍しい舞台設定を設けており、独特の世界観はリアルとファンタジーの絶妙な境を縫っている。それが美麗なアニメーションで見られるなら、もう充分であろう。 で、お話の方であるが、原作桜庭一樹っていう時点で気付くべきだったのかもしれないが、なんとミステリであった。まさかここまで露骨に「推理っぽいこと」をしてくるとは思わなかったので、1話でいきなりアームチェアディテクティブされたのはちょっと面食らった。与えられた謎自体はコテコテの密室であるし、これをちょいと生意気な幼女(しかもあおちゃんボイス)が颯爽と解決してくれるというなら、評価は爆上げだ。なんて素敵なゴシック様式。 ただ、残念なことに推理の方は「メインなのに添え物」という実に微妙なレベルの扱い。ヴィクトリカはさも当然のように謎を解決してみせたわけだが、どこをどう考えても与えられた情報からその推理は出てきやしないだろう。「被害者は殺害時になんで声を出さなかったの?」「犯人は何故鍵穴を撃つことが正当化出来たの?(そもそも鍵が閉まったドアって、鍵穴を打ち抜いて開くの?)」など、どう考えても分からないことだらけ。確かに密室トリックとして(成功するなら)なかなか面白いネタだとは思うのだが、セッティングがあまりに適当すぎて、全くトリックの面白さは感じられないのである。あくまで「ヴィクトリカの天才設定を何となく示したいんだろうなぁ」ぐらいの雰囲気ツールになってしまっている。 他にも「殺害の動機は一発目に撃ったものを見れば分かるわ」と得意げに語っていたヴィクトリカが、後になって警察から「箱の云々」の話を聞いてさも意外そうにしていた意味も分からない。これは推理云々の話でなしに、単純にシナリオの齟齬である。それとも「知恵の泉」とやらの機能が何か限定された情報しかもたらさないレベルのものなのか……うーむ、なまじ理屈っぽく語る部分がある作品なだけに、細かい設定が気になってしまうのは難点である。 ま、この作品はそのくらいのさじ加減で、というなら別に文句を言うような部分でもないのだろうが、せっかくヴィクトリカが可愛いんだから、話の中身も真剣に楽しめるレベルを期待したくなるのが人情というもの。なんとか盛り上げてほしいものである。いやぁ、それにしても素敵だわ。退屈そうにごろごろするヴィクトリカとか、荷物の多さを指摘されてふくれるヴィクトリカとか、全部可愛い。特に声とかが可愛い。幼女成分と淑女成分が同時に楽しめるお得感はたまりませんね。 そして他のキャストでは、主人公一弥役のキャストが初見なのが気になる。江口拓也という名前だが、少なくとも1話目を見る限りでは本当にそつなくこなしていた。閉塞感の強い男性声優業界には貴重な「新しい名前」である。他にも鹿野優以の名前を久し振りに見たとか、根谷さんの声が聞こえてきたとか、絶妙に渋いセールスポイントが光るキャスティング。さぁ、来週以降もあおちゃんの声を聞くのだ。
○「これはゾンビですか?」 5
なんだか珍しいけど、今期は2本連続でディーン製作のラノベ原作アニメである。最近はディーンっていうとなんちゃってホラー風味か腐女子向けなイメージがあったので、こうして普通にラノベ枠を確保してくるとちょっと新鮮。 さておき、何とも妙ちきりんなタイトルから分かる通りにちょっと捻くれたラノベ原作。最初はちょっとシリアスだと思わせておきながら、お約束となる「車に轢かれそうな動物を助ける」というシーンをきっかけに一気にギャグへと転がす。そのまま魔法少女ものなどのパロディ要素を詰め込んで、一気に最後まで押し切った。ギャグ作品としてのテンポは割とよくて、「まぁ、これくらいのネタ回しなら原作もそこそこ売れてるんだろうな」と思える。アニメとしても画に不備はないので、導入は悪くないレベルになっているのではなかろうか。 ただ、気になる点が2点ほど。1つは、メインヒロイン(?)の魔法少女の方はいいとして、もう1人のネクロマンサー少女の存在がさっぱり分からないところ。例によって1話から詰め込み過ぎるよりはやんわりと流された方が個人的にはありがたいと思ってはいるが、それでも「ヒロインと主人公」という関係性はこの手のアニメを見る際には重要な基準点となるもので、この作品のように、「落ちもの系魔法少女? いや、それとも居候の無口キャラの方がメイン?」と視点が散ってしまうと印象がぼけてしまう。原作がどういう構成になっているかは知らないが、全ての起点となる「主人公がゾンビになったくだり」については、もう少し詳しく説明してもらえなかったものだろうか。 「訳の分からない状態で一気に押し切る」というテイストのギャグだとして、「不条理に不条理を重ねる」という方策も分からないではないが、そうすると、中途半端に理性的な部分が残っているのが気にかかる。主人公はありきたりな「ちょっとモノローグがくどい平凡な学生」なので、非日常へのジャンプアップが自然に出来ないのだ。最後に女装姿の主人公が校舎から墜落してきたところを生徒がよってたかって写メるシーンがあるのだが、普通に考えたら、あのシーンでは回りの生徒は墜落してきた主人公が無事であることに驚いたり、心配したりする必要がある。それをしなかった(それどころか親友は単に気持ち悪そうにしていただけ)ということは、あの世界は「死ぬ」「傷つく」という要素が我々の知っている現実世界とは異なる認識の下で成り立っているという解釈でいいのだろうか。どこまでが世界設定で、どこまでがギャグなのか、そこの線引きが出来ないと、不条理系ギャグは受け入れがたい。 そしてもう1つの気がかりは、いかにも安易なラノベ設定がそのまま垂れ流しになっている点。前述の主人公のキャラクターなんかはそうだろうし、「ゾンビだから死なないよ」なんて単純な設定も気がかりと言えば気がかり。車に轢かれても死なないのと、チェーンソーで真っ二つにされて死なないのはレベルが違うだろうに。失われた血液なんかはどうやって補充したんだろう。全て魔法(ネクロマンシー)の力で説明をつければいいのか? それとも、ギャグだから、というので全部流せばいいのか? そこが分からない。他にも「ゾンビだから身体のことを気にせずに100%以上の力を発揮出来る」なんてとってつけたような設定も邪魔だ。仮にそれが事実だったとしたら、身体を保護する目的で備わっている人間の「痛覚」が失われていなければならない。それなのに主人公は切られたり殴られたりすると痛がるのである。痛みを感じる時点で、リミッターは全くはずれていない。そのへんの設定について、作者はちゃんと考えているのだろうか。 とまぁ、重箱の隅を突いていちゃもんをつけてはみたが、結局「いや、ギャグなんで」と言われればそれで終いである。ただ、1話ではそのあたりの指針がはっきりしなかったので、初見の視聴者としてはもやもやしてしまったと、そういうことです。2話目以降に何も考えずに見られる「そらのおとしもの」クラスの馬鹿作品になれば、それはそれでいいかと。 キャストの話になると、一番面白かったのは妄想の中だけにわざわざ名前入りで登場した三石琴乃だったような気もするが、その他オープニング歌唱をそつなくこなしている野水伊織の躍進も期待が持てる。どうやらプロダクションエースの一押しは美名ではなくてこっちのようだね。そして、何故か嬉しかったのは「最も有名なファン代表」でお馴染みの間島淳司の久し振りの主演。なんか、落ち着く。 |
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