最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
だからさぁ……第7話。マジでナニ獄少女なのさ。倫理観がどうこういうレベルじゃねぇぞ。 ただ、これまでのダイナミックモラルハザードなインパクト勝負と違い、今回はだいぶ演出も強めに異質さを押し出してきている。理不尽なのは相変わらずだし、このはがやってることには何一つ正義などありはしないことは変わらないはずなのに、どこか寂寥感が滲む演出方向。止め絵の細かいカット割りとガジェットの配置でアイコニックな画面構築を見せる演出方向は、ちらほらシャフト的なフレグランスが漂っていた今作の中でも、一番シャフトらしさが強めに押し出された回と言えるかもしれない。 最後のこのはの依頼遂行からのエンディングパートなんてのは、むしろテンプレ的な悲哀感の演出だからそこまで珍しいもんでもないんですよ。個人的にやたら気になってしまったのは、このはが問題のクラスメイト(吉田さん)のお宅を訪問し、その友達の佐藤さんと交流とも言えないような交流を深めるシーン。この一連のシーンはことさらに止め絵のつなぎが多いパートになっており、部屋の様子などはほぼ1枚絵の連続で繋ぐことで両親がいなくなってがらんとした空間が広がることを示し、吉田さんの生活の異質さを伝えている。 特に印象的なのは玄関の描写で、2人が帰宅した時点では似たような靴が2足並べて置いてあり、後から佐藤さんのちょい汚いスニーカーが2人に割って入るようなポジションに追加される。スニーカーは後になって佐藤さんの登校シーンでも大写しになることで彼女の存在感を強めに押し出すのと同時に、そのボロボロの様子から彼女の生活が決して楽ではなく、苦学生が必死に勉強して結果を出そうとしている背景を匂わせる。軽めのクラスメイトに絡まれてタジタジする佐藤さんの描写も挟まり、彼女の人生が決して順風満帆ではなかったが、それでもヒネずに精一杯生きてきたことが伝わってくる。また、ついでに吉田さんと佐藤さんが特別に強い友情を結んでいることも匂わされており、このはは持ち前のメンタリティのおかげでそんなイチャイチャを見せられても特になんとも思ってはいなかったが、普通に考えたら「なんで私呼ばれたんだろ」と思ってしまうくらいに2人の世界は特別だ。白のスニーカーが玄関の中心に割って入った構図も、決して吉田さんとこのはを近づけまいとする佐藤さんの心理の表れとも取れるだろう。 そうして短い時間で描かれた佐藤さんという1人のキャラクターが、今作では「いつも通りに」ふいと消えてしまうという。もちろん、依頼を見た時にこのはも一瞬動揺した可能性はあるが、それでも次の瞬間にはスンと冷静に戻り、特に葛藤した様子もなくすんなりと任務を果たすことに。それがこのはというキャラクターのブレないアイデンティティ。奇しくも「趣味とか、好きなことはないの?」と尋ねてきた佐藤さんに対し、「好きでもない」殺しの稼業でその口を封じてしまった形。 今回はそんな「このはとクラスメイト」のいびつな関係性の裏でさとことこのはの対話が逐一挟まれ、その中で「趣味と生きがい」についていちいちこのはが正論を吐いているのがあまりにも虚しく響く。彼女がいう「楽しくないならやらなければいいのに」「今のさとこちゃんは苦しんでるように見える」といった助言はいちいち的を射ており、ソシャゲの課金に四苦八苦している哀れな現代人には平等に刺さる一言だ。さとこは、お金の使い方にも、人生の歩み方にもある程度正しい自己認識ができている。さとこと2人でのショッピングはそれなりに楽しそうだし、カメラのレンズに向かっていい表情だってできる。ご飯を食べている時の笑顔なんて値千金だ。彼女は、本来なら「有意義な人生」を歩む才能を持っているのだろう。 しかし、そんな彼女はたった1つ「殺し屋」というステータスのおかげで全てを無に帰す。楽しくもない、ただ業務として粛々とこなす暗殺業の結果として、彼女の日常生活には不必要で暗い暗い影が落ちている。それでもこのはは殺しをやめない。それが彼女の日常になってしまっているから。 このお話は殺しの是非を問うようなものではないことはこれまでのお話から自明であるが、それでは何を語るべき作品なのだろう。今回のお話では、それを考える1つの手がかりとして、「殺すこと」ではなく「生きること」の方に焦点を当てているのかもしれない。もちろん、あまりにも不遜で、ピント外れな焦点ではあるが。ざわりとするこの視聴後の感覚、7話目でもまだ慣れません。
PR なんなん? 第6話。当方、巨乳は嫌いじゃないですが奇乳はあまり趣味ではありません。まー、今作の場合は完全にギャグだからね……。 引き続き困惑しまくりの今作。前回ほどの「この感情をどこにぶつけたらええねん!」感は無いが、相変わらずガワとして出てくる要素はいちいち頭がおかしいのに、その裏で描こうとしてるヒューマンドラマが意外と真っ当なものなのでどうにもバグる。なんというか、「こんだけの問題作ならそりゃアニメ化もしたくなる……けど、アニメ化できると思わないよな」という理解と不可解がセットになっているような感覚である。連載誌は「コミック電撃だいおうじ」というらしいですが、ほんとにどんな雑誌なのでしょうか。 今回のテーマ(?)はサブタイトルにある通りに「巨乳」。今作の場合はまずもってこのはが巨乳キャラであり、これまでも一応さとこがこのはの乳に言及するシーンもいくらかあったと思うが、「人の心も愛想もない冷徹でどっかズレた殺し屋メガネ女子高生が何故か巨乳属性まで付与されている」という余計なおまけ感が逆に程よい感じではあったのだ。これが露骨に巨乳を売りにするようなキャラだったらこれまた作品性が違うものになっていただろうし、アニメの画面でも、なんとなく「あぁ、そういやこのはっておっぱいでかかったんだっけ」と時々思い出せるくらいでちょうどいい。 そこに、完全にギャグなさとこの奇乳がぶっ込まれる。まぁ、彼女なりの「成長したい」という願望の現れであり、「大きくなる」ことがすなわち成長であるという安易すぎるメタファーとも解釈できるのだが、よりによってその表現におっぱいを選んでしまうあたりが今作の病巣。「背伸びして頑張ってる女の子を、少しずつパートナーが認めていく」なんて女の子どうしのドラマとして非常に良いセッティングだし、今作でも応援できる部分のはずなのに、そこにおっぱい要素が紛れ込んでるせいでな〜んか変な空気になるという。この独特の「ハズし」の感覚、あと何話かみてたら完全にマスターしてクセになったりするんだろうか。 単なるおっぱいバカ話だったら1話限りのネタとしてスルーしてもいいのだが、本作の厄介なところはこんなアホな設定でも次回へ持ち越しそうなところ。そして、前回のロボ子騒動が根強く尾を引いているところ。あの騒動のせいでさとこが焦って変なことやっちゃった部分もあるし、ロボ子と比べられる悔しさから必死に頑張るさとこの見当違いの努力でどんどん転げていく様子も、おっぱい(とロボ)が中心になければ割といい話というか、飲み込みやすいプロットのはずなのだ。でも画面に映るのは無限のおっぱいと、余計なまでの擬音の嵐。「ぜってぇ真面目な雰囲気になんかさせてやらねぇ」という歪んだ情念が表れているかのようである。 そうしてドタバタしながらも必死にコミュニケーションを図るさとこ。色々と失敗しているのは間違いないのだが、一見すると修復不可能じゃないかと思われた「ロボ子を介した関係性」も、ちょっとずつ解決の糸口が見えてきた。興味深いのは、マリンが開発したロボ子があまりにもよくできすぎていたせいで、「常人の数倍の速度で成長していたかもしれない」という可能性が提示されたこと。つまり、このはは短期間でロボ子にぞっこんになって現在でもロスに心を痛めているわけだが、そうして憧れたロボ子という存在は、もしかしたら「さとこの成長した未来の姿」である可能性が出てきたわけだ。目先の便利さや心地よさからどうしてもロボ子の方を選んでしまいがちだったが、その事実に気づけたことで、このは側からも「いつかはあの良き思い出をもう一度作れるかもしれない」というので少しだけ前向きにさとこと接することができるようになった。まぁ、冷静に考えるとそれだってロボを媒介した関係性ではあるのでいびつなのは間違いないが……とりあえずさとこ目線はそれでよしとしておきましょう。 ほらぁ、なんか百合アニメとして成立してる感出してくるーーー。 なんて美味しそうなクロックムッシュ、第5話。今回は実写演出も多めでだいぶ昔ながらのシャフト風味を感じましたね。4:3の画角の昔風作画のクオリティが高すぎる。 もう、ほんとになんなんだこのアニメ(定期)。ほんとにさ、我々の情緒をどうしたいの? ギャグアニメなんだよね? 確かにギャグだよ、面白いよ。でも毎回めっちゃ後味悪いの。いや、悪いってのも違うけども……「えっ、これ、笑っていいやつだったっけ?」って最後不安になって終わんの。こえぇよ。毎回倫理観をぐらんぐらんに揺らして何を考えさせたいの? 道徳の授業なの? これまでのお話では主に「人を殺すということ」を考えさせられ、まともな倫理観を持たないこのはと、それに振り回されていいように死体遺棄の手伝いをさせられながら、どうしようもない依存関係から抜け出せないさとこの悲哀を描いていたが(?)、今回はそこに新たなる恋の鞘当て(??)、ロボ子が追加された。普通に考えたらロボとの入れ替わりなんてのは鉄板のギャグ進行だし、このはが入れ替わりに全く気づかずにロボを重用する様子なんてのも「まったく絆がないのだなぁ」と笑い飛ばして終わりのはず。実際、さとこサイドはショックこそ受けていたが、最終的にはそうして「まったくこのはさんてばァ」ちゃんちゃん、で終わらそうとしていた。 しかし、アニメの演出はそうはなっていない。よりにもよって、今期は健気なロボット女子が奮戦する「アポカリプスホテル」と同時の放送。我々は「人を思い続けるロボット」に対して非常に免疫が低下した状態だ。そんな中、ただただ従順にこのはに従い、尽くし続けたロボ子にどんどん味方したくなるのは致し方ない流れである。というか、普通に考えてポンコツさとこ本人よりも優秀なロボを雇いたくなるのは自然な流れ。ちょっと電気代がかかることなんて大した問題じゃないし、制作者のマリンも別にロボを譲渡することにさしたる抵抗もない様子。それならもう、最強ロボがこのはのサポートに付き、さとこを多少なりとも人間扱いしてくれるマリンの方にさとこがついた方が世界は平和なのである。トータルで「さとことこのは、一切くっつく必要ないよね」が結論になるはずなのだ。一応、百合的脳みそは多少そんな展開を拒否はしてみるものの、そもそもこのは自身がロボとさとこの区別がつかないくらいに薄情な奴だし、もはやさとこがこだわる必要はないはずなのである。 それでもさとこはこのはの下に戻ることに執着した。おそらくマリンとの生活の方がQOLは上がっているにも関わらずだ。それはおそらく、最初に拾ってくれたこのはに対する恩義と一種のインプリンティング、そしてこのはを取られてしまったという嫉妬心からくるものだろう。言ってしまえば割と独りよがりで子供っぽい独占欲。少なくとも今回の話だけをみると、あんまりさとこに肩入れする理由はなくなってしまうのである。そんな状態で、ロボ子はさとこによって「殺されて」しまう。さぁ、視聴者はこの状況をどう考えればいいのか。 タチが悪いのは、そんな状況でもこのはは受け入れて、形の上ではさとこと元鞘になったという結末だ。これで愛着が湧いたロボを殺された恨みでこのはがちょっとでも怒り狂う様子を見せれくれれば「オチ」として清算もできただろうに、このはは「愛するものを殺された」ショックをごくりと飲み込み、次善の「正しい判断」を受け入れる。ロボ子はもはやいないのだから、そうなればサポートについてくれるのはさとこしかいない。だからそのさとこを受け入れて、何事もなかったかのように自分の間違いを認めた。この合理的判断が、このはの本当に恐ろしいところだ。私としては最後の最後まで、この子に理解が及ぶかどうかがとても怖いし、それだけにこの先の展開が気になってしょうがない。 果たして、ロボにだけ話したこのはの事情を、さとこは聞くことができるのだろうか。……できない気がすんなぁ。あ、マリンちゃんは良いキャラでしたね。汚ねぇセリコボイスがたまんねぇこの感覚、「上野さんは不器用」以来ですね。 終わることなきモラルハザード、第4話。いい加減「倫理観どうなってんねん」というネタでは引っ張れないだろと思ってるんだけど、毎回必ずこちらの想定の斜め上(斜め下では?)なことをやってくるのが恐ろしい……。 懲りずに襲ってくる里の刺客。今回はさとこが「自分はこのはにとってどういう存在なのだろう?」と悩み、その過程でうっかり夜間に1人外出してしまったことでだいぶ狙いやすくなってしまった。さらに、今回の刺客さんは「実はさとこの忍術にはact.2があるかもしれない」というとんでもない情報をも持ち込んでくれた。その辺の設定はどうなってんだよ、みたいな話を前回ツッコんだわけだが、きちんと「忍者の里で学ぶのは一通りの基礎忍術だが、さとこの木の葉変化のような固有スキルは1人1人で異なっている」という懇切丁寧な設定説明を行なってくれた。ありがとう、名も知らぬ刺客の人。 その知見があった上で、「過去にさとこと似たような忍術を使った例を振り返ると、それは木の葉を介して物体を修繕する力であった」という事実に行きつき、そこからさらに「ということはさとこだって1度木の葉に変えたものを戻せる可能性がある」という希望を繋ぐことに。これまで一切のためらいなくさとこが葬ってきた相手たちだったが、なんと全員分の葉っぱを御丁寧にかき集めて保管していたらしい。……それが出来てたんなら里の総力を結集してこのはを潰すことも容易だった気がするのだが……そんへんの足並みは揃ってないのかしら。 とにかく、これまで散々ブレイクしてきた倫理観こそ戻らないが、さとこの所業に救済の余地が生まれたことで少女1人の人格を救えるかもしれない……と思ったら、次のシーンではもう葉っぱを全部燃やしちゃうこのはとかいう女。ほんと、どこまでも徹底的に倫理を踏み躙っていく。人の命をなんとも思っちゃいない(まぁ殺し屋だからな)。この悪辣さ、冷静に考えればアインズ・ウール・ゴウン様すら超えてしまっているのではなかろうか。史上最も救われない、救いたくないヒロインである。 そしてそんなこのはの所業に一切の疑問を挟まないさとこ。むしろ「木の葉変化が可逆かもしれない」という情報でさらにこのはの役に立てるかもしれないと必死に練習を重ねるという健気さを見せるが、結果は当然の家出ルート。人の命も戻らなければ、なけなしの家具も戻ってはこないのである。家を失ったさとこがリーダー宅に転がり込んで生活することになった結果、このアニメは濃厚なガチレズアニメへと姿を変える。ここまでダイレクトな百合カップル、最近では久しぶりだった気もするが……もう、時代的にも作品背景的にも、百合だからって何か特別なことも感じなくなってきましたね。強いてリーダーと百合子さんのカップルについて言えることがあるとするなら、「今作はこのはと百合子が2人とも巨乳だけど、中の人たちはびっくりするくらいにすっきりしたキャスティングだ……」ということくらいである(若手の三川華月については知らんけど)。でもキタエリとるみるみのガチ百合とか、ありそうで無かった意外と貴重なシーンである。 ただ、せっかく百合のあれこれを堪能しようにも、カップルの片方がパチンカスのヒモとなるとどうにも身が入らんな……百合よ清廉であれ。刺客(?)の爆撃でうやむやにはなったけど、別にリーダーはその素行の悪さについては何一つ反省してないし、変わる余地もないんだよな。まぁ、百合子さんのお財布が厳しくなったらもうちょい頑張ってくれると信じるしかないか。 ガチ百合を間近で眺め、命懸けのハプニングが重なったこともあり、ひとまずさとことこのはの関係は修復。できることなら、リーダーが見定めた通りにこのはさんはちゃっかりとツンデレであることを願うばかりである。
死体絡みのバイトって実在するんでしょうかね……第3話。←と思って調べてみたら「死体洗いのバイト」っていうWikiのページが存在してて笑った。結論としては「無いとは言えないがほぼ無い」ってとこですかね。偶然これを引き当てられたさとこはある意味で豪運だな。おそらく死体と何かしらの縁があるのでしょう。 というわけで「働くとは何か」を考えさせられる社会派アニメ(ではない)。何も知らない無垢な少女にさまざまな外界刺激を与えて反応を見る社会実験アニメと言えるのかもしれない。まぁ、「アルバイトしてみたーい」は幼少期になんとなく通るルートではありそうだし、その際にはあんまり金銭的な側面は考慮してないというのも頷ける。秒で数百万稼げてしまうさとこたちにとっては一般のアルバイトなんてなんの意味もないものだが、社会経験を積み、情操教育を施す場としては決して悪くないものだ(死体洗いのバイトじゃなければ)。ただ、その際にも最低限の常識は必要だよ、というのが今回のゲスト忍者が教えてくれた厳しい現実なわけだけど……せっかくニートが社会復帰しようとしているのに、それを全力で止めにくるアニメ、容赦ない。 そして今回はそんなさとこに加え、リーダーのとこも面倒なニートを抱えての2人暮らしであることが明かされた。リーダーのお相手はなんと女性。よく分からんところでガチ百合成分を提供してくれるありがたい作品だ。また相手の女性(CV大久保瑠美)がなんかエロそうなのがなぁ。るみるみの巨乳キャラはなぁ。まぁ、里抜けしたリーダーが楽しそうに日々をエンジョイしているなら何よりである。多分彼女に全部養ってもらってる状態だろうから、さとこもこんなやつにやいやい言われたくはないだろう。一瞬でも職を持ったさとこの方がカースト上位である。 そして、もうこんな脳内お花畑な抜け忍は放っておけばいいのに、里は引き続き刺客を送り続ける。そして忍者の里の刺客、いちいちバラエティ豊かである。どうやらさとこの木の葉変化を筆頭にくノ一たちは個別のスキルを保有している事例が多いようなのだが、そのスキルがあまりにも多岐にわたっており、ほんとに念能力を開花させてるとしか思えない多様性。流石に学校では教えてくれてないだろうし、もしかしたら忍術学校の皮を被った能力者養成機関なのかもしれない。 今回送られてきたのは無敵手甲を装備した状態でターゲットを絞るとステータスが急上昇するというよく分からない(微妙に使いづらい)スキル持ちで、一番のポイントは「CV:羊宮妃那」。こんなにくっきりハキハキしゃべる羊宮キャラは初かもしれない。そしてそんなコテコテのキャラでも1話で退場するのが今作の宿命。勿体無い気もするが、スーパー戦隊の怪人と同じ枠だと思えば諦めもつくか。怪人と大きく違うのは、死亡後にも「彼女が生きた足跡がそこ、ここにも……」みたい過度にアンニュイなエピローグが差し挟まる部分である。どゆことやねん、いちいち視聴後の感情をネガに落とし込んで終わるんじゃねぇよ。
エンディングを担当する「ハコニワリリィ」の「はにわり」の部分、第2話。……人間、語彙力がついてもろくなことないですね……。 1話目の「なんやこれ」という不穏な印象をそのまま維持しているなんとも珍妙な2話目。今回のコンテは八瀬さんということで、前回よりも旧来のシャフト味がやや強く出ている印象がある。やっぱりクセの強い演出の方が脳が「シャフトっぽい」って思っちゃうよね。そういう意味で八瀬さんの演出はやっぱりシャフトに向いてる。背景の実写素材の置き方とかもそうだけど、わざわざ細かいところでシャフ度を演出してくれるのはもしかしたら単なるファンサなのかもしれない。 さて、そんな画面で綴られるのは引き続き倫理観メタメタのアサシンコメディ。1話目はさ、「まぁ出だしで設定を説明しなきゃいけないし、ギャグとして無茶苦茶な設定をここで全部消化しちゃうつもりなんだろうな」くらいに思ってその不条理さを飲み込んだわけだが、なんと2話目でもまだこの世界における「殺人」というファクターに落ちた暗い影は残ったままである。いや、当たり前なんだけどね! 殺人は悪いことなんだけどね! ただ、そこはもう、まともな倫理観で視聴してても100%ギャグに落とし込めるわけもないんだし、なあなあで済ますと思うじゃん。もはや引き返せないところまで裏稼業に手を染めてしまったさとこは、これでいいって割り切ったと思うじゃん。 でもそうじゃない。まずはリターンの大きさを「大金」という分かりやすいご褒美で示し、「何も考えずにこのまま殺し屋を続けてればニートくノ一も余裕やで」という事実をちらつかせる。そしてさとこが何の悩みもなく殺人サポートに回れるようにした上で、今度は逆ベクトルとして「ある程度まともな倫理観を持つ先輩」を引っ張り出してくる。まぁ、このリーダーも聖人君子のごとき清らかな精神を持っているわけではないのだが、何も考えずに「殺したら金がもらえたよ」と喜んでいるさとこを見たら、まー止めたくなるのも理解はできる。「それは汚い金なんだよ」と。「ずっとこんな生活してたらおかしなるやろ」と。 そしてさらに、今度はさとこという便利アイテムを手放したくないこのはによって、「いやいや、稼いでなんぼでしょ。使えるスキルを最大限に使って生計を立てることの何が悪いんだよ」というアサシンマインドにコントロール。まぁ、どう考えてもこっちの主張が倫理的にアウトなのは論を俟たないところだが、リーダーだって元々そういう稼業の斡旋機関の忍びの里にいたわけで、一般人よりは「殺しという稼業」についての理解はある。おかげで最終的には「価値観の違い」という「んなわけないだろ」という結論に丸め込まれてしまうわけだ。 まぁ、このはの理屈が通ってないことなんて別にどうでもいい。要はさとこがそれで納得するかどうかの問題なので、世間一般の尺度に照らし合わせる意味はないのだから。ただ、そうして改めて「再検討してみようか?」という流れを作り、「殺しの是非」を単なるギャグ漫画の一要素に落とし込まずに向き合ったのが意外だったのである。さらにさらにはCパートで殺されちゃった可哀想な追手さんたちについて「彼女らが存命だった頃のキラキラした思い出」なんてものを見せてきやがるので、視聴者目線では「これ、どっちに肩入れして観たらいいんだよ……」と情緒が不安定に。どこまで狙って描いてるんだこれ。 まー、すぐにギャグに落とし込まれるよりもよっぽど不安だけど、その分気になる展開なのは間違いない事実なわけで……これ、放送が終わった時に幸せな気持ちになれるエンディングってあるんだろうか。
「混浴」の意味は男女が一緒に入ることであって、決して違う学年の女学生が入ることではない、最終話。この世界はバンドリ次元と違って比較的男性性が確認できる世界だと思うのだが……いや、でもバンドリ世界も男キャラって「美竹父」と「湊父」が確認できるから、学園長代行とか数名の上層部が男であると確認できるこの次元も大差ないか? さておき大団円となった最終話。あまりに潔いメリハリのつけ方で、Aパートでサービス精神旺盛なヒュージを極大規模のゴレンジャータイフーンで倒して圧巻のアクションシーンを見せつけ、Bパートは夢結様が過去と決別し、梨璃との新たな契りを結ぶことをしめやかに見せつける。緩急極まりすぎて、とんでもない駆け足で一気に2つもの偉業を成し遂げたことがどうでもよくなる展開である。今作はどうにも話運びが拙速になる部分が気になることはあったが、最終回となる今回は「やらなきゃいけないことをやりきったな」という達成感の方が大きいだろうか。 Aパートは「結婚式」である。ダインスレイフを担いで駆けつけた夢結様と梨璃は、シュッツエンゲルになって初めての喧嘩をする。喧嘩といっても軽口程度のじゃれ合いだが、壮絶なハイスピード空中戦の最中に行われる言い合いは、ようやく何かが吹っ切れた夢結様が余計な身構えを解いてまっすぐに梨璃と目を合わせられるようになったことの表れ。そこに「列席した親友の方々」も祝辞を送り、学園全体が2人の初めての共同作業である「ヒュージ入刀」を演出してくれる。レギオン以外の学生たちがどこの誰なのかはよくわからんままではあるのだが、お祭り騒ぎのようにして学園中のチャームを渡り歩いたマギの塊は、なるほどタイトル通りの「ブーケ」となっているのだろう。次の展開を見るに、花嫁からのブーケを受け取った次の人間はミリすけだったようだ。 鮮烈なアクション作画で最終回らしさを引き立てたAパートから一転、Bパートは「離婚式」だ。結婚式と違ってあまりなじみのないイベントだが、離婚式はそれまでの生活に別れを告げるためのもの。それまでの二人の思い出の品を粉砕したりもするらしい。夢結様はようやく顔を上げ、正面から梨璃を見ることができるようになった。ついに美鈴との決別を決心する時だ。彼女の遺品であり、此度の騒乱の元凶となったダインスレイフを携え、美鈴が産み落とした萌芽たるヒュージの元へ。そこで改めて、梨璃と二人での「入刀」を行い、ヒュージを粉砕し、ダインスレイフを水底へと沈めた。結局、美鈴の幻影は夢結に取り付いた最後の情念であり、美鈴だって別に夢結の不幸を望んでいたわけではない。梨璃の目から見た美鈴の姿は、ようやく夢結に夢から覚めるきっかけを与えてくれたのだ。最後の別れを告げた二人はまた違った未来像が見えている。梨璃は、悲しい別れをした「妹」たるユリの幻影を見る。そして、夢結はもう、美鈴の姿を見ない。向かう視線は、未来だけなのだ。 まぁ、そうしてめでたく「結ばれた」シュッツエンゲルに対して、楓さんがどんな顔して付き合っていけばいいのかっていうのが今後の最大の課題なのだけども……。楓さん、ラストは今まで以上にスキンシップ狙ってたんだよな……夢結様がダイレクトに梨璃の所有権を主張するようになったので、それに対抗するために少しアクセルを踏んでもいいと判断したのだろうか。願わくは、楓さんにとっても幸せなレギオンでありますように。そしてミリすけはめでたくモユ様とのご婚約。最後にぶっこんできたな。いや、みんな幸せになれるのが一番良い最終回ですからね。どなた様も、末長くお幸せに。
よく出来たシュッツエンゲルは、狂気と区別がつかない、第11話。まぁ、夢結様がこうなるかな、って方向に行ってしまったけれども……結構いろんなところで核心を貫いて裏側まで行っちゃってる気がするぞ。 川添美鈴とは結局なんだったのか。そこがすべての問題だ。彼女はどうやらリリィという存在の苦しみにいち早く気づいていた人間だったらしい。戦うために生み出されたかのような性質、そして人類の敵であるはずのヒュージとの共通点。自分はヒュージと何が違うのか。自分は将来に何を残すことができるのか。そんな疑問を胸に抱えた上で、さらに自分の妹である夢結に対して並並ならぬ感情を抱いてしまった。その感情の行く先は行き止まりであるとわかっていてなお、自分たちはリリィだけで何かできることはないかと考えた。その結果、リリィと同等の存在である(と思われる)ヒュージに爪痕を残し、その後の「革新」に望みを託した。ヒュージが外部から手を加えられてその性質を変えるならば、リリィもまた変われるのではないかと。そしてそれが、現在のヒュージの異常に繋がっている。 なんとなく考えてみたけどこんな感じなんだろうか? 美鈴が「死んでいる」のは間違いのない事実として受け入れていいだろう。その上で夢結が見ているものは、ただの白昼夢なのか、夢結の妄念なのか、それともなんらかの美鈴の能力なのか。かなり具体的な部分にまで受け答えしている様子を見ると「夢結の中に思念体を埋め込んだ」という考え方もできなくはないのだが、あくまでレアスキルが1人1つという制限を信じるなら、彼女にできるのは記憶操作。となれば、死後に至るまで夢結を支配し続けるのは難しいのではないか。あくまで、「記憶の残滓」として夢結の脳裏にこびりつき、彼女をかき乱していると考えるのが自然だ。そうまでして亡霊に成り果てた美鈴という存在を、リリィたちは「今の力」だけで打ち破らなければならない。 美鈴の唱えていた問題意識は、実はかなりセンシティブである。何しろソメイヨシノに自らとヒュージをたとえ、「何も残せない」ことを嘆いているのだ(実際には、ソメイヨシノは多種との交配が可能らしいが)。ヒュージはヒュージどうしで子を残せない。そして当然、リリィはリリィどうしで何も残せない。つまり、どこぞの議員が行っていた「生産性」の問題に踏み込みかねない考え方なのである。まぁ、実社会の問題とこの世界のリリィの存在はもちろん接続しないのだけども。 とにかくそんな嘆きから彼女の妄念は末期に「残すこと」への執着を生み出し、チャームによるヒュージの革新へと足を踏み入れたのだろう。そんな美鈴の執着を知っているからこそ、夢結はその亡霊から逃れられない。自分が彼女を死地に立たせなければ、自分がシュッツエンゲルとして彼女と2人で何かを残せていれば、こんなことにはならなかったのかもしれない。そう考えれば考えるほどに、夢結は自分を責めてしまう。ひたすら内へ内へと入り込むその性質は、「ただ暴れるだけ」と評したルナティックトランサーに接続してしまう。自己さえ御しきれぬ自分の能力に自棄を起こせば、他者すら取り込む美鈴の能力、そして我が妹の能力は彼岸の存在。彼女の目に映る梨璃の背後に常に美鈴が現れたのは必然だったのかもしれない。自分がコントロールできない自己を、他人が操っているかもしれないという恐怖に、夢結は壊れてしまう。自分すら信じられない状況で、どうして他者を信じられようか。 あとは、そんな夢結に対して梨璃がどのように踏み込むかの問題だ。ここで梨璃が強く信じるべきは、「美鈴はもういない」というその点に尽きる。そこさえ見間違わなければ、梨璃には「今」という強さがある。これまで頑なに立ち入ることがなかった夢結の自室の左側のスペースに、今回、梨璃と夢結はついに立ち入った。そこは美鈴の領域であり、彼女の支配下である。どうやら夢結はまだ呪縛から抜け出せてはいない。マギを失った彼女の頭によぎるのは、あの日美鈴に託し、舞い戻ってきた忌まわしきチャームの存在。これを打ち払うことで、夢結は初めて「自分」を手に入れられるのだ。どこまでが自分で、どこからが他人なのか。溶け合った百合には、もうそれすらもわからない。
楓さんの捲土重来! 第10話。ほらぁ、やっぱりいい女だよ。彼女の人間性が振り切れた素敵なお話でした。 前回のユリちゃん特攻がさすがについていけず、「ちょっとお話が性急すぎるんだなぁ」と思っていたのだが、今回は一転してゆっくりと時を刻む。ただ髪飾りを探すだけのお話で1話ってんだから緩急の激しさにはびっくりだが、まぁ、あんだけ急転直下でどん底まで叩き落とされた梨璃が立ち直るためには、これくらいたっぷりと時間を費やしたケアが必要だっただろう。そう考えると、前回の5分間インスタントキルも、そのあまりに絶望的な世の無常を刻むための時間だったと考えることもできるな。安易に「悲しみから立ち直ったよ」というだけでなく、その悲しみが簡単に癒えるようなものではなく、今後の梨璃の人生には常に影を落とす事になるだろうが、ちゃんとその意味を考えながら生きていけ、という決着はなかなか含蓄に富んだものである。さらに、そうして「死者と向き合うこと」がテーマとして取り上げられたことで、ラストパーツである夢結のお姉様、川添美鈴へと接続していくことになるのである。うむ、良い引きだ。 そして、今回はそんなことよりも何よりも、楓さんの独り舞台というのが最大の注目ポイントである。この人、見た目には割と破天荒な言動が多いのに、誰よりも他人のことを考えて、影から支える気遣いがあるんだよなぁ。今回の一件だって、もしことがバレてしまえば自分がレギオン全員から怒られるかもしれないということは最初からわかっていたし、おおごとになってしまい、下手したら学園全体からもフルボッコにされるリスクさえあったというのに、楓さんは当初の計画を曲げることがなかったのである。自分一人で背負い込むことによって、少しでも梨璃が救われればそれで良いと思っていたのである。これだけの無私の奉仕ができる人間はなかなかいないだろう。喜ばしいことに、彼女の頑張りに対して周りの人間はきちんと賛辞を送ってくれたし、最大のご褒美として、梨璃さんがちゃんと気持ちを受け止めて立ち直れそうだとまで言ってくれた(そしてハグしてくれた)。もう、これだけで楓さんは報われたはず。彼女の未来に幸多からんことを。まぁ、残念ながら夢結様がいるのでゴールインは出来ないんだけども……。大泣きし始めた梨璃を見たら、誰もが「最大の慰めチャンス! ここで抱きしめにいけば落とせる!」くらいに思いそうなものなのに、そんな最大級の餌を前にしても、楓さんはきちんと夢結の立場を考えて梨璃に近づかずに見守るだけにとどまっていたのである。鉄の精神と女神の慈しみを持つ女、それが楓・ジョアン・ヌーベルなのだ! とまぁ、楓さん一本で引っ張ってみましたが、個人的には工廠課コンビの関係性も割とツボ。モユ様はあんな調子だけど、不思議と二人で支えあってる感じが出るのがね。 さて、クライマックスはどういう方向に転がっていくのかな……この感じだと最後に夢結様にもう一波乱か。ルナティックトランサーバチバチの姉妹対決みたいな展開が待ち受けてそうだけど、「単に暴れるだけ」のスキルで天下を取れるかどうか……。
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HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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