最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「転生したらスライムだった件」 5 異世界転生業界で大活躍のトラック先輩に無理をさせない良心的な作品である。まぁ、別にどっちでも大して変わらんが……ちなみに、刺して逃げていった通り魔のCVは手塚ヒロミチ。私がここ最近密かに「実はここ数年で日本一たくさんのアニメに出てんじゃねぇかな……」って過労死を心配しているハイパー脇役声優さん。この人、本当に器用なんだけど何故かほとんどメインで起用されないんだよなぁ。 全然関係ない話題から入ってみたが、まだまだ元気な「なろう」作品。そしてこれはなんと原作(コミックは)既読である。例によって漫画喫茶で何となくパターンだが、漫画版のイラストが割と綺麗だったので、本当に何となく手にとって、一応新刊は出るたびに読んでるというか、眺めてるというか。ぶっちゃけ、そこまで好きな作品ではない。いまいちピンとこない理由は明白で、「スライムである必要性が欠片もない」というお約束のもの。最初に村を支配したあたりから、本当にスライム設定がどうでもよくなっていつも通りの無双になるだけだからな。どんどん話が傍に広がってサブキャラメインとかになると、もうこの作品を読む必要もなくなっちまうんだよな。 ただ、私のミニマムな知識で言えば、この手の「クソみたいなオブジェクト転生」ものって多分このあたりの作品がパイオニアになるんじゃなかろうか。他にも杖やら温泉やら訳のわからないものに転生してる作品もあるらしいが、普通の人間じゃなくて「より使えない(気がする)もの」になるっていう流れは一応新鮮な設定だったはずだ。そして、アニメ1話目を見ると確かに何となく面白そうには見えるんだよ。何もないプレーンなスライムからの成り上がりを本当に一から描いた作品だったら豊臣秀吉もびっくりの立身出世絵巻としてそれなりに見応えがあるだろうが……まぁ、開始時点でチート予告されてるしなぁ……スライム設定を活かせよ。何ですぐに万能の才を与えちゃうんだろうね。面白くならないじゃんね。 というわけで、この先の展開も割と知っちゃってるので今ひとつアニメに食指が動かない作品である。でもまぁ、どうやら業界的には期待されている作品らしく、1話目を見る限りでは映像部分によくわからない方向性の気合が入っている。特に大賢者の演出は独特のもので、「異世界スマホ」だとノイズレベルの演出になっていたステータス処理が全て大仰なインターフェイスで描かれる。途中から鬱陶しくなりそうだが、全部文字で書いてしまうという潔い判断は、説明としては分かりやすくなるので一長一短だろうか。今作は大賢者との語らいが重要な役割を果たすので、多少クドいくらいでもその存在が前面に出ていた方がいいだろう。他にも登場シーンでのスライムの無駄な質感のこだわりとか、退屈になりがちな説明パートをいろんなイラストレーションを挟み込むことでごまかす画面構成とか、割と「アニメとして面白く」しようとしている意図は感じ取れる。監督は菊池さんだし、まぁ、大外れにはならないんじゃなかろうか。 中の人は、スライムを担当するキャストが若手の岡咲美保が担当。来歴確認したら「音楽少女」でもメインを張っていたようだが……全く覚えてないなッ!! あかん、最近はこういう若手声優のチェックに割く労力まで減衰してる……もうちょっと頑張んないとなぁ。でもなぁ、あの作品で個人を認識するのは無理だったよなぁ……今回は頑張ります。まぁ、他にもまだまだたくさん(ほんとたくさん)キャラが出てくるはずだし、賑やかになることを期待しましょう。ぶっちゃけ、前野がやってるドラゴンが一番可愛い疑惑もあるので、このまま洞窟で一生を終える展開でも構わない気がするんだけどな。 PR ○「DOUBLE DECKER! ダグ&キリル」 6 全国のおかっぱに喧嘩を売っていくアニメ。ほぼ悪口かどうかはしらねぇけど、あだ名がそうなるのは確かに嫌だな。 あの「TIGER & BUNNY」に続く「バディもの」としてサンライズが世に送る完全新作! という鳴り物入りでスタートする作品。ただ、監督はさとうさんじゃなくなってるし、「なんとなくヒットしたものの美味しいとこをとって作る作品」という以外にそこまで共通点はなさそう(あとはキャラデザが桂正和っていうことくらいだろうか)。ただ、さすがにタイバニの放送&大ヒットからはそれなりに時間が経っているし、今更純正の2世シリーズを作っても旬を過ぎてしまっているのは事実。そこまでダイレクトに似せたものを作るよりも「同じようなコンセプトで作っていくで」っていう姿勢だけを見せた新作の方が手応えはありそうだ。どっちかっていうと、個人的にはお笑い中心のバディ刑事ものというと「アクティヴレイド」の方が近いんじゃねーかって気がする。やっぱりタイバニといえば燦然と輝く太麺堂々のイメージだからね。 というわけでタイバニとの比較はあまり意味がないだろう。意図的に「ずらし」が行われており、映像部分はかなり似せているものの、シナリオコンセプトは大きく「刑事ギャグもの」に寄せている。ワイルドに吠えるおじさんは三枚目キャラの中にも哀愁と貫禄をにじませていたが、今回は完全に青二才だし、単なるわがまま小僧なのでシリアスするにしても熱血要素が中心になって来るだろう。まぁ、何をするにしても耀司さんのナレーションでぶっ壊してくれそうではあるが。 さすがのサンライズ作品で、タイバニの血を引くだけあって映像は一級品。当時シュテルンビルドの町並みを見たときにもその描き込みに感心したものだが、完全にフィクションの町並みとしてこの規模の作り込みがあると、今の時代でもやはりすごいとは思う。ヒーローがどったんばったん大騒ぎしていたあの街よりも被害規模は小さそうだが、さてさて、どんな騒動が巻き起こるだろうか。1話目の時点でメイン2人のキャラはしっかり固まったので非常に見やすい。突然鳴り響くけたたましいナレーションには賛否ありそうだが、これが制作側のスタンスであると見ればわかりやすくはあるだろう。あとはネタ部分で滑らないことを祈るばかり。まぁ、その辺りこそサンライズのこれまでの実績の積み重ねでいくらでも作り込める部分だし、おそらく大きな失敗にはならないんじゃないかと期待してますよ。 あとは中の人。野郎のメインキャストは特に問題なさそうなのでこのまま見られそう。「ハイスコアガール」のハルオがすぐにまたこんなところで出て来るあたり、やっぱり男性声優って選ばれしものだけが出てくる世界なんだろうな。そして女性陣は……わぁい、メインでクレジットされてる面子がどストライクだぁ。完全やさぐれで放送禁止用語を連発する早見沙織って、単に願望の中の存在でしょ、誰だよ、キャスティングしたスキモノは。そしてちかぺがおり、種さんがおり。ちょっと待て、ここって北宇治高校吹奏楽部じゃん。 ○「爆釣バーハンター」 ー 夕方放送、清く正しく礼節に則ったコロコロの玩具販促アニメ。普段ならあんまりチェックしない枠なんだけど、ビルドダイバーズの後番組っていうついで感覚と、あとちょっと確認したら主人公役が涼さんでマスコットがゆーみんとかいう良すぎるキャスティングだったもんだから1話目だけでもと思ってチェック。 うむ、これだな。本当に様式美に則った販促アニメの1話目であった。コロコロ風の変顔とか、うんこネタ(メインはおならネタ?)なども適宜挟み、テンポよく玩具の導入からタスクの提示、そして冒険の目的の設定まで。さぁお母さん、子供さんにバーハンターを買ってあげましょう。それにしてもバーコード関係の玩具ってのも息が長いよなぁ。ちょうど私なんかは初代「バーコードバトラー」には憧れた世代なので特別な感覚があるが、その後もちょこちょここういうコンセプトの商品って出てるんだろうか? やっぱり手っ取り早くバリエーションを見せられるし子供にも理解しやすいから、発想は秀逸な商品よな。そして、今回はなぜか「釣り」というテイストも絡めている。釣りゲーも昔から脈々と受け継がれ続けているジャンルだし、この2つを組み合わせるのも半ば必然だったのかも。まぁ、とにかくそういう玩具だ。 あとはこのテンションでどこまで引っ張れるか。個人的には、もう涼さんの主演作品が久しぶりすぎるのでそれだけでも追いかけたい気がする。ヒロアカの峰田だけでも楽しいけど、もうちょい欲しかったところなのよ。さらに追加でゆーみんのへんてこキャラでしょ。語尾がついてるのでヘボットとかポチローのお友達として仲良くやってもらいたい。ちなみに検索したけどこの2人の共演作品って過去になかった様子。涼さん、ゆーみんに心労かけないようにだけよろしくお願いします(2人で飲みに行くとすごいことになると思う)。 さらにさらに、なぜかエンディングをみかこしが担当しているなんて謎要素もあり、もしかしたら彼女もそのうち出てくるのかもしれない。なんか、「渋いバイプレイヤー総出演」みたいな作品になりつつあるな。 キャストの話しかしてないけど、いいじゃない。僕ですもの。 ○「あかねさす少女」 5 夏番組が終われば、すぐに秋作品がやってくる……このサイクルに隙間は無い。我々に、休みはない。 というわけで今期一発目の作品はこちらです。関西だとMANPA枠なので録画整備とか色々と面倒な枠なんですが、なんか、MANPAっぽくない雰囲気の作品である。放送中のCMにソシャゲの広告が入ったのでソシャゲ原作なのかと思ったが、事前登録受付中ってことは同時展開のメディアミックス。「刀使ノ巫女」ともちょっと違うスタンスで勝負をかけにきた作品ってところだろうか。製作スタジオもあんまり聞き慣れないところだし、なんだか今までの経験知が通用しにくい作品。 第一印象は決して悪くない。女子学生集団と並行世界、それをつなぐラジオやカセットテープといったガジェットの配置。「なんだか分からない」タイプの1話目ではあるが特に不安になる要素もないし、キャラが伸び伸びとしゃべっているので「この後色々と楽しいことができそう」という期待感はある。ただまぁ、さすがにチクワはねぇんじゃねぇかとか、若干鼻につきすぎる要素もあるのでこのままのめり込んでいいものかどうかと警戒する気持ちがあるのも事実。1話目でキャラを魅力的に見せるのって本当に難しいよね。 そして映像部分についてもわりかしクセが強いタイプ。CGベースのデザインになっているので特有の「硬さ」はありつつも、一昔前に比べればぐっと親しみやすくなっており、バトルシーンでのフルCGとシームレスにつながる技術力は大したものだ。この部分だけを見れば「刀使ノ巫女」よりもレベルが高いといってしまってもいいかもしれない。こうしたCGモデルの場合、作画崩壊というのは起こりにくい、否、起こり得ない、否、起こっちゃうとマジやばいので、今後も作画部分については1話目と同等のクオリティが維持されることが保証されている。この部分を良しと見ることもできるし、どうしても特有の「硬い部分」に馴染めない場合にはややマイナスになることもある。現時点では「慣れれば親しみやすそう」という期待が強いので一応プラスに解釈しておいて良いのではなかろうか。馴染まない場合は……まぁ、諦めるしかないな。今後戦闘シーンがどれくらい出てくるかでモデルの動かし方の重要性も変わってくるだろう。 トータルで見ると、1話目として筋の置き方は悪くないし、映像もそれなりに楽しめそう。ただしキャラ立てに不安が残り、ソシャゲがらみだと成功した前例がほとんどないのがネック、というくらいの総評。プラスありマイナスありで、結局様子見の配点にしているのだった。まぁ、1本目から目の覚めるような体験はなかなか出来ないよ。 ただ、一つ注目すべき点があるとするなら、毎度のことで申し訳ないがキャストのことである。主要な5キャラのキャスト……おっそろしく重いな。全員がメインを張れる看板声優。しかも上二人(あみっけ・麻里奈)は歴戦の猛者でありながら、わざわざサブキャラに置いてさりげないサポート役に回っている。この2人って割と声質が近いこともあるのであんまり共演の印象がないのだが、1世代下の面々との絡みでどんな仕事を見せてくれるか。そして圧巻なのは(これまたいつもの話で申し訳ないが)主演の黒沢ともよ。1話目で最も注目すべき要素は「異なる世界線の主人公との対話」という部分だろうが、この一人二役の置き方がべらぼうに上手い。普通、こうしたアニメで「二役」と言われると声質を変えることで演じわけようとするのが常だが、ともよちゃんの場合、そうした上っ面の声質で勝負せず、本当に「声の表情」だけで差別化を図る。もともと同じキャラだから、という縛りの中で、声質を変えず、それでいてどちらがしゃべっているのかがはっきりわかるレベルでの差分を作る。言うだけなら簡単だが、実際にやれと言われたら相当のスキルを求められる仕事だろう。これができるからこその座長よなぁ。あ、もしかしてサブキャラたちもこういう「2役展開」が待ってるんだろうか。そのための配役なのだとしたら、今から楽しみの多い作品である。 ○「進撃の巨人Season3」 ー 今期最後の新番チェックがこれになるのか。しまったな、シリーズ物が最後に入るとなんだか座りが悪いや。一応今後も新番組はあるのだが、時期が半端になってしまうのでひとまず「2018年夏クール」はこれで一区切り。今期新番チェックの執筆本数は40本。実は2話目時点で既に切れてしまっているものもあるが、とにかく継続も諸々混ぜてトータルで55本が今期視聴作品数ということになる。……「頭おかしい」って思うやろ? これでも断腸の思いで色々切った前クールより少ないんやで?(前クールは一応60本) 頭がおかしいのは私ではなくて現代アニメ業界なのです。 さておき第3期。2期の放送が去年の春クールとのことなので、約1年のブランクが空いたことになる。1期〜2期間のブランクに比べれば大したことはないのだが、2期の時点で既に色々と切れてしまっていたこともあり、なかなかとっつきにくい1話目だ。しかも何故か今回は放送がNHKという謎体制。まぁ、CMを入れずにシームレスに見られるのはありがたいことなのだが……裏で何があったのかが気になってしまいますな。というか、こんな人道に配慮しない作品を日曜日の夜中に放送していいのかNHK。 放送局が変わっただけで基本的なスタッフはだいたい同じなのでこれまで通りのクオリティになるはずなのだが、なんだろ、ちょっとイメージが変わった気がする。久しぶりに見たから完全に気のせいかもしれないんだけど、全体的にキャラクターデザインの線が細くなったような……。いや、別に悪いところは特に無いんだけども。単にオープニングがリンホラじゃなくなって勢い任せに押す要素が減ったからちょっと繊細な印象になっただけかも。 お話の方はお掃除兵長おっかない話からスタートし、もう、巨人も何も出てこない人間VS人間のど真ん中。原作の記憶もあんまり無いせいで結局誰がどこで何をしてどんな謎があったのかもさっぱり覚えていないのだが、ここからどういう方向にアニメ的な盛り上がりを見せてくれるだろうか。まー、立体機動でシャキシャキ動く分、やっぱり「アニメにすべき作品」の代表格みたいな雰囲気はあるのだけどね。1話目からアルミン大ピンチはちょっと笑った。 ○「つくもがみ貸します」 5 なるほど、NHKらしい教育的な内容だな!(そうでもない) なんでこれの次の番組が「進撃の巨人」なんだろうな! 個人的な好みから言えば、好きな作品です。「江戸時代のわちゃわちゃした庶民文化」っていうモチーフは好きだし、妖怪変化の類を扱った作品も好き。とどのつまりは「怪異いかさま博覧亭」が好きっていう結論なんだけど、今作は「博覧亭」に近い設定の作品なので間口は広いと思う。 本作オリジナルの特徴としては、いわゆる「妖怪を使役してこの世の謎に挑むぜ!」というタイプのお話のくせに、主人公たちと付喪神たちが面と向かっては絡まないという不可思議な設定があり、単なるポケモン扱いとは一線を画す物語になっている。あくまでも付喪神たちの自由意志を尊重した上で諜報活動に従事させているので、付喪神の権利委員会の査察が入っても安心だ。まぁ、結果的にやってることは「使役して諜報」と大して変わらないのだけど、元来ものに魂が宿った付喪神というのは使役する対象ではなく崇める対象。少なくとも人間とは対等以上の関係のはずなのだ(ここたまを参照するといいと思う)。そのあたりの絶妙な距離感が保たれているのはなかなか面白い設定だ。 映像部分は製作がテレコムということでびっくりするようなものは絶対出てこないと思うが、キャラクター原案が星野リリィという時点でちょっと面白い。どこかガーリーな雰囲気は「江戸」を古臭い街として描写する方向ではなく、むしろ賑々しく、垢抜けた中にもどこかおかしみがある舞台として描いている。実際の江戸の町並みなんて見たことある人間はいないわけで、無理にその「古臭さ」や地味さを押し出すのではなく、当時は世界最大規模の人口を誇り、独自文化の発信地にもなっていた江戸の町を、今でいう秋葉原みたいな方向性で描いてしまうのも案外面白い判断なのかもしれない。少なくとも浮ついて不快になるとかいう心配もないし、全体的にポップな印象すら与えているおかげで、ちまちました付喪神たちのアクションも違和感なく映える。割と好きな方向性の演出になっています。 作品の性質を考えるとここから何か見たこともないようなものが炸裂するということもなかろうが、NHKが関わっているアニメはここ最近ではハズレがない。のんびりと楽しめるものになれば良いのではなかろうか。それにしてもゆかちウサギは相変わらずのウザさを維持しつつも可愛くてよいな! ○「ロードオブヴァーミリオン 紅蓮の王」 4 最初に殴り合ってたコンビが釘日野だったおかげでなんかとてつもないノスタルジーに浸れたので、その時点で満足しました。最近あんまり無いんだよな、釘日野。いや、こないだ銀魂で殴り合ってたけどさ。 なんかどっかで聞いたことあるタイトルだなと思ったら、わざわざ番組後に解説コーナーが入って「十年続いてるオンラインカードゲームやで」とのこと。うーん、だったら知らんな。見たこともやったこともないはずなんだが……まぁ、どこかで小耳に挟んだのかもしれん。なるほどゲームと言われれば納得するのは、冒頭のことごとく相打ちになって死んでいったよくわからない連中がやたらと豪華キャストだった理由である。あれはゲームキャラが一瞬顔見せする原作ファン向けのサービスなわけね。いや、今後も出てくるのかもしれんけども。 十年前からスタートしていると言われて納得していいものかどうかは定かでないが、なんか一昔前のラノベとかガンガン系アニメの匂いがする懐かしい導入。端的にいうと「設定が忙しくて何が起こってるかよくわからない」というスタートで、ファンタジー要素の扱いがすごくふわっとしている。色んな1話目の感想で「分からなくていい『分からない』」という話をしているのだが、今作の場合、「分からなくてもあんまり興味がわかない『分からない』」かなぁ。特に不安感や不快感を覚えるというわけでもないのだが、淡々と進行する事態にあまり興味がわかない。おそらく設定云々よりも全体的に画に力がないのが原因なんじゃないかな。汚いってほどでもないのだが、わざわざアニメにして動かす必要もなかったんじゃないか、っていうレベルの出来になっており、終盤で出てきたモンスターとの戦闘シーンも止め絵が多くてなんとももっさりしている。そういう部分も含めて「十年前のアニメ感」があるのかもしれない。一気にキャラを出しておいて、その上で「必要なメインキャラはこの辺やで」と焦点を絞り込んでくれた設計はありがたいのだが……まぁ、まだ様子見としか言いようがないなぁ。 とりあえず、「日野聡と梶裕貴が並んでて梶の方が強キャラ」っていう設定になかなか慣れないと思うので、そのあたりを乗り越えるきっかけをください。 ○「少女歌劇レヴュースタァライト」 6 1話目で一番可愛かったキャラはツダケンボイスのキリンです。なんやねん、あの提クレバックは。 事前の宣伝の多さなどを考えると、今期の注目作と言って良いのではなかろうか。ここ最近はガルパ関係などでがっつり稼げるコンテンツを量産しているブシロードが満を辞して送るキラーコンテンツである。私は全然知らなかったが事前特番などによるとプロジェクトのお目見えはすでに一年以上前に終えており、そこからリアル舞台などの経験を重ねてのアニメ化。スタイルとしては事前にリアルライブを行ってからゲームやアニメへ展開を見せたバンドリと同じ方向性であり、キャストとの密なつながりはお得意のセールスである。今作の場合、今やすっかり一大アミューズメントとなった「アニメ系コンテンツの舞台」、いわゆる2.5次元舞台との連携が主眼におかれており、作中でもそのものズバリ「舞台」がテーマになっているのはひねらず分かりやすい設計。これによってリアルとアニメがシームレスに繋がることになるが、さて、問題は「舞台」というテーマでどんなアニメにして行くか。これが「アイドルアニメ」だったら先例は山ほどあるので簡単だが、「舞台演劇」となるとそうもいかない。普通の舞台を描くというなら一応アイドルアニメでも「少年ハリウッド」みたいな事例があるが、それだけを先鋭化させる作劇は可能なのかどうか。 そこで今作が打ち出した方向性は、「2.5次元舞台のファンタジー性をアニメに逆輸入する」というデザインである。2.5次元舞台は、ここ数年で進化を繰り返してきたまさに成長過程のコンテンツであるが、アニメという「非現実」をいかにして「現実の舞台」にすり寄せるかが肝となる。設定処理が少しでも甘くなれば単なるコスプレ歌劇へと堕してしまい、やれ侮辱だ、やれ原作レイプだと揶揄されることになりかねない。簡単なように見えて、舞台とアニメはなかなか相入れないジャンルだった。 そんな高いハードルも近年では演出側のたゆまぬ努力や、ファンの理解によって乗り越えられるようになり、女性向けを中心に舞台企画は数を増している。そんな追い風を利用した作劇が今回の目玉になっており、「現実をアニメに寄せる」という舞台の「幻想性」をアニメの次元にそのまま転写した際、今度は「アニメの中でも幻想を舞台にする」という転化が起こったのである。現実+幻想≒アニメ舞台であるなら、アニメ+幻想≒アニメにおける謎空間。突如主人公が放り出された謎闘技場は、まさに舞台に求められる「幻想」そのものだ。 すでに様々な感想がネット上にも上がっているが、よく見かける評価が「ウテナっぽい」というもの。確かに舞台の厳めしさを現実にリンクさせて異空間に放り込む流れはウテナっぽいし、「センターバミリ」などの馬鹿馬鹿しいネーミングセンスや、主人公が舞台に出撃する際のあまりに仰々しい製造過程(マシンインダストリアル)は、榎戸脚本における「なんかそれっぽいこけおどし」の投射である。今作の監督は「ピングドラム」で脚本担当、さらに「ユリ熊嵐」で副監督を担当していることから、幾原邦彦の薫陶を受けているのは間違い無いだろう。 しかし、だからと言って今作がイクニ作品と同じ方法論に立つのかと言えば、決してそうではないだろう。幾原作品の厄介なところは、すでに彼の中では現実が舞台なのである。幻想性はキャラクターたちの立つ「現実」をはじめから侵食しており、そこには寸断し難い密接なリンクと曰く言い難い不和が同居しているのが最大の見所なのだ。今作の場合、シリーズ構成の樋口さんが主にサンライズ作品の脚本を担当していることから想像するに、そこまで「面倒臭い」構造は取らないような気がする。あくまで今回主人公たちが戦った「スタァダスト」は別次元として区切られており、それは「舞台のセンターをかけて争うこと」のメタフォリカルな分断であろう。こうして世界を「現実」「舞台」と区切ることで、上述の「現実」「幻想」を分かりやすく提示する働きを持っているのだ。そういう意味では、同じ榎戸脚本でもウテナよりは「スタードライバー」に近いものになるかもしれない(まぁ、スタドラも最終的に次元の境目がぶち壊されたが)。 色々と見るべき点の多い作品なので無駄な邪推ばかりが多くなってしまったが、1話目では「とりあえず映像部分に気合が入ってるな」ということがわかればそれでいいのではなかろうか。舞台との親和という新しい試みにも注目が集まるし、最初は期待票を投じておく。そうなると当然気になるのはキャスト陣の素人臭さであるが……まぁ、そこはしょうがない。これからじっくり鍛錬してアニメでも舞台でも堂々と振る舞えるようになれば良い。その辺は「ラブライブ」とか他の媒体でも同じ道を辿ってるわけだし。友希那さんの中の人が「下手とまでは言えない方」に回れるキャスト陣ってすごいよな。いや、でもあいあいは地声(地の性格?)との兼ね合いで友希那さんよりこっちの方がやりやすそうだけども。 ○「ゆらぎ荘の幽奈さん」 4 なんでナレーションが日笠なのか、っていうのが最大の引っ掛かりどころ。他の役で登場するんだろうか。それとも、単にこのためだけに呼んだんだろうか。ナレだけやらせて暴れさせないなんて無駄遣いが許されるか? 原作は未読……既読? もうこれわかんねぇな。いや、読んだことはあるよ。ジャンプ漫画だし。多分、3話目くらいまでは一応読んでたんじゃないかな。でもほら、中身がこれだし……ぶっちゃけ、すぐ打ち切られて終わるんじゃないかと思ってたんだよ。確かに絵は綺麗だけどさ、ジャンプでこの手のラブコメ枠って結構残すの難しいし。まぁ、万が一続いたとしても、これを読んでなくて「畜生! 最初からちゃんと読んでおけば良かった!」って悔しがることもなさそうだし、読まずに放置してもあんまり心が痛まなかった。いやー、まさかその作品が気づけばアニメ化ですよ。ジャンプ作品もいろんな展開があるもんだ……。 露骨に「TO LOVEる」枠であり、あんまりディティールにこだわる必要もない作品。これが人気作品になるのならそれはそれで結構なことであるが、残念ながらおっさんはジャンプ読むのにもエネルギーを使うような脆弱な身体なので、改めて読み直すことはないと思う。ならアニメは追いかけるのかっていうと……うーむ、どうしよう……前クールでついに「ハイスクールD×D」は視聴を辞めてしまったのだよな……今作はさらにユルい少年向けエロだしな……しかも地上波放送だと湯気バリアも元気だしな……うっかりしてたね。とりあえずAT-Xでの放送を見てから最終決定をくだそうと思うよ(見るんかい)。 原作の可愛い系の絵柄はそれなりに再現できているし、そこさえ守れば他の部分は特に求められてもいないはず。ファンに向けてはこれで充分だろう。ファンじゃない人間は……何をやられてもあんまり充分だとは認識しないだろう。こればかりはどうしようもない。私が個人的に注目するとしたら、おそらくメインヒロインの幽奈を演じる島袋美由利がどのように演技の幅を広げていくかという部分である。最初は「はねバドのおっぱいがまさかの幽奈さん役かよ!?」とびっくりしたものだが、まぁ、わかりやすい萌え声なので作るのにそこまでの苦労はなさそうだ。その上で、地声のちょい低めのところも出せていれば紋切り型のヒロイン像の中にも少しは個性的な仕事ができる……かな? どうだろ。まだわからん。残りのヒロイン勢はこの後ますます増えていくはずなので、キャスト部分でもその辺りを楽しめれば、ワンチャンあるかもしれない。ないかもしれない。 |
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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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