忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[1] [2] [3] [4] [5] [6]

「銀河特急ミルキーサブウェイ」 ―→7

 そうさ! 実は今期の「なんか分からんけどどハマりしちゃったギャグ枠」、通称ヒーラー枠はこの作品だったってコト! 作品の存在を教えてくれたデュッセルさん、改めてありがとうございました。なのに邪険にしてほんとすみません。私は心の狭い人間です。

 いやー、変な作品だった。でも凄まじく完成度が高い。なんかね、映像&脚本の良さはもちろんなんだけど、これこそYouTubeで3分枠を毎週更新っていう構造も含めて全部のプランニングがプラスに働いていた気がするんだよね。

 ざっくりと各要素を処理していくと、映像美については言わずもがな。もともと専門学校生の自主制作? かなんかだという話で、なるほどCGワークを学んで作るアニメっていうならスタートは理解できる。でも、結局ツールがあったとしてもこの画面を作れるのってやっぱりセンスだよね。「レトロフューチャー」の醸し方が絶妙で、おっさんたちのノスタルジーを刺激しつつ、それをどこか小馬鹿にしたようなガジェットとしてしれっと置いとく全体構造が憎らしい。だってこれ、作ってる人は別にそこまでおっさんじゃないわけでしょ? いいセンスしてるわ〜。そんで「レトロ」とか「自主制作」風味を押し出すとなると全体的に下手ウマというか、しょぼさを売りにする方向にしちゃうのが手っ取り早いだろうに、キャラデザとかモーションの付け方とか、アニメとしてのディティールはいちいち完成度が高いの。やっぱ女の子キャラが(リョーコちゃんも含め)全員可愛いってのがでかくて、個人的にはアカネちゃんのお顔がマジ美人だったのがほんと最高。カナタがいじめられた時(いじめられてない)のどうしようもなくオロオロしてる表情とか、めっちゃ可愛くてさぁ。ほんと、総長は可憐な乙女でしたよ。

 もちろんチハルも大好きだけど(衣装がエロ可愛い)、そっちは造形に加えて脚本の力も大きくて。本作最大の見どころは前作(ミルキーハイウェイ)から続くチハル・マキナのコンビなのは間違い無いんだよ。この2人のけだるーい雰囲気の会話のテンポとか言葉選びのセンス、これまたナイスですよね。他のコンビも多分細かいところまで設定は決まってるんでしょう、いちいちバックグラウンドを想像させる含みの持たせ方が上手い。そんで毎週毎週訳のわからんところで切って「つづく」になる構成が組めてるのも実に現代的。「こんだけむちゃくちゃやってたら流石に食傷気味にならないか?」って心配になるんだけど、なんなら回を増すごとに笑いのポイントが増えていった感すらある。最終話とかマジで爆笑しちゃったもんな。短いからとはいえ、このテンションでずっと「おもしろ」が続くのすごいわ。

 で、こうした長所をフル活用したのが、多分3分枠1クールというショート枠の構造だったと思うんだよね。さらにYouTubeの(コメント解放の)無料配信ってのも大きくて、どんだけ飽きっぽい現代人でも、流石に3分だったら最後まで見ちゃうじゃん。ほんで色々と考える余地を残した「いろんなニュアンスが漂いまくってるアニメ」なんて観ちゃったら、そりゃ気になってコメント見にいくわけですよ。そうしたらみんなして好きポイントを語り合ったり、気付きや考察をばら撒いてたり。こういうところで二次的な発見や交流につながって面白さが増幅するのは、まさに「配信」世代の王道の楽しみ方なのよね。ギッチギチに情報を詰め込んだ脚本・映像が「語り」にちょうどいい材料で、1週間みんなが繰り返し視聴しながら「あれが好き、こっちがいい」と盛り上がっている様子は、さながら全盛期のどこぞの掲示板やニコニコ動画のごとく。私は常々「アニメなんて一人で鑑賞するもんだろ」というスタンスで硬派を気取っているが、こうしてメディア全てをまるっと構造の中に取り込むエンタメの形ってのは、受け入れられるべきものだし、決して作品の本質を損なうものではないな、と感じた。

 そうして「3分だから」ってんで何度も繰り返し観ちゃうと、ますます愛着も増していくわけじゃないですか。多分私も全編通してこの1クールで3、4週くらいはしてる。ほんとに何の気無しに「またあれが観たいな」って思った時に見られちゃうのよ。多分さ、これが「週刊ラノベアニメ」がやりたかった「好きな時に、好きな方法で楽しめるアニメ」っていう新たな形の1つの正解なんじゃないかな……。

 さて、こんなアホみたいな作品を今度は劇場に持っていくってさ……。まぁ、再編集版ってことになるとそこまで期待するもんじゃないとは思いつつ、流石に40分程度じゃ劇場にもっていけないだろうし、何をどう追加してくれるんでしょうね。まぁ、観に行きますよ。

 
Amazonアフィリンク

拍手

PR

 選択科目って定員とかあるんか……第11話。それが理由で進みたい進路に進めない学生が出てきたらどうするんやろ。少なくとも私の高校ではそんな心配はなかった気がするけど……。まぁ、音楽美術の芸術選択ならワンチャン?

 などという話はさておき、今回は本作の持ち味であるアカデミックな「探究と発見」の面白さが前面に出た分かりやすく魅力的なエピソード。驚くべきは、それだけの中身をやっているのに前回に引き続いて凪さんがほぼお休みだったという部分。今回伊万里さんが担当した様々な解説部分は別に凪さんがやってもよかったパートだとは思うのだが、そこであえて凪を不在にすることで、独立独歩で進んでいる瑠璃の成長をはっきりと描く目的があったように思う。ブレずに自分の「好き」を追求できる瑠璃ちゃんの気高さがよりよく伝わってくるようだ。

 伊万里さんに憧れている硝子ちゃんは、早々に進路を研究職に定めている。まー、ここまではっきりと興味の対象が定まってる高校生なんてかえって珍しいくらいだろうし、少なくとも現時点で目標をブラす必要もないだろう。唯一の懸念は「専門職にはしてほしくないわねぇ」と言っていたご両親がその進路に納得してくれるかどうかだが……まぁ、よほど偏った大学でもない限り、進学後の進路は選択肢が残されているだろうし、親はやんわり説得しながらこっそり趣味に邁進するコースが良さそうだ。

 でも、多分硝子ちゃんはもう止まらないよね。何しろ高校生の身分ながらコネをつないだおかげで、大学レベルの研磨機や偏光顕微鏡などの専門器具を使い放題。……大学の管理体制を考えるなら、厳密には部外者に備品を貸し出すのはあんまりよくないのかもしれないが……まぁ、その辺は自由な学術機関としての特権だろうか。「うちにも研磨機が一台欲しい」とか考える素人なんてそうそういないから問題はないだろう。ただ、各研究室はそうした機材や研究費を勝ち取るために日夜たゆまぬ努力を続けているということだけは忘れてはいけない。もちろん、瑠璃や硝子のような「後進」を見つけて育成する「教育」というのも重要な業務の1つなので、この大学はちょっとそこが秀でているということにしておこう。

 研磨機の使用は単に「宝石をキラキラにしたかったから」というだけの理由だったが、そこから伊万里さん経由で薄く削った資料を活用する新たな調査方法に触れる瑠璃。思いつきの反射で「私もそれ作りたい!」が出てきたあたり、当人も自覚していたが「昔だったら考えもしなかった」興味の広がり方だ。「母岩」とか使い慣れない言葉もしれっと出てくるようになったし、硝子たちは気づいているが、瑠璃だって今やいっぱしの研究者である。

 瑠璃の興味は以前頑張って手に入れたサファイア鉱床へと向かっており、お気に入りの宝石であるサファイアの「先」とやらが気になったらしい。「石の声」とか「石の先」とか何気にポエティックな言い方ではあるが、その言葉が示すのは純粋に「資料から得られる洞察」のこと。「声が聞ける」とは「資料から多くの情報、手掛かりが得られるようになる」ことを意味しているわけだし、「石の先」とは洞察から得られたものを確認するための行動原理を指している。新たな検証方法が手に入り、そこから発想を飛ばして新たな可能性を見つけることができたのだから、そりゃ「確認しに行こうぜ!」という「先」が見えるのは当然のことであろう。

 凪さんがアメリカ出張でいなかったもんで(ちゃんと教授いるんだな、この研究室)、前回同様に伊万里さん引率の3人チームでかつて調査した青龍神社の現場へ舞い戻ってきた瑠璃。あのエピソードは充分に完結できていると思っていたので、改めてこの地に戻ってきて「その先」がある展開、謎解きイベントで最後の大謎がここにあったのかよ、感があってなんか好き。そこからの発想も広げ方も、すっかり現場での調査に慣れた瑠璃だからこそできるもの。硝子はさておき、伊万里さんが気付けなかったことを柔軟な発想力を持つ瑠璃が次々に見つけていく様子は、ちょっとできすぎではあるが成長が分かりやすい良い展開である。もちろん伊万里さんだって的確なサポート役として機能してますよ。塩酸使った時の怒涛のワーニングメッセージはちょっと笑ったけど。その辺の告知義務はきちんとこなす、ハウツーアニメの鑑である。

 見事な洞察と地道な調査から特大のサファイア鉱床を掘り当て、最大目標である「綺麗な石」を存分に手に入れることができた瑠璃。もうこの時点で満足してもいいはずだが、今の瑠璃はここで終わりはしない。綺麗な石が手に入ったら、まだその「先」があるかもしれないのだ。是非とも、大学は2人の有望な研究者を手放してはいけませんぜ。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「クレバテス -魔獣の王と赤子と屍の勇者-」 6→6

 なにはともあれ2期決定おめでとうございます。尺的には五分五分かなぁ、と思っていたので分割で決まっていたっぽいのは喜ばしい限りである。

 半端に原作を読んでいたせいであんまり個別の話数についてのコメントはできなかったが、安心して観ることができた作品だった。「勇者と魔王」という、なろう界隈のせいで手垢でベッタベタの題材ではあったが、その上できちんと作品の個性を発揮し、魅力的なストーリーが展開できるのは熟練の技である。ことに「勇者」という題材は昨今本当になおざりにされがちなので、作中でのアリシアさんの苦闘激闘の数々は尊敬に値しますよ。世の中の有象無象の勇者どもは死してなお虐げられ続けるアリシアさんを見て胸襟を正していただきたい。

 というわけでやっぱり見どころはアリシアさんでしたね。個人的には岩原裕二のパキッとしたデザインがアニメでガンガン動くというだけでも満足できただろうが、終始作画は高品質で線のクドさをうまい具合に魅力として昇華できていたと思う。また、1クールという尺はあまり調整が効かなかったところだとは思うのだが、そこまで展開が間延びしたようにも、逆に詰め込んだようにも感じさせず、実に自然に程よくクライマックスまでをまとめてくれていた。この辺りの脚本の下ろし方なんかも実は隠れた評価ポイントになっている。まぁ、このクライマックスが「劇場アニメかよ」ってくらいしっくりくる綺麗な幕引きだったので、学園編となる2期目をどうまとめるのかは気になるところだが……。

 そしてなんと言ってもアリシアさんを褒めるなら中の人の話は避けて通れない。今作MVPは文句なしにアリシア役の白石晴香で、ぎゃんぎゃんに喚き散らし、叫び続けなきゃいけない不遇の勇者様を熱演。こんだけの太い声でゴリゴリにバトってた人が、同時期には勇者を担ぎ上げてふわふわしてるゴアさんと同じ声だとはとても思えまい。くっころ力の高さを遺憾なく発揮してくれていた。他にもルナ役の会沢紗弥の「実はほんとに幼児なのでは?」と思えてくるような限界サウンド、ネルル役の悠木碧に姫様役の豊崎愛生などなど、声優ファンにも嬉しい作品。あと珍しく男性キャストにも触れるのだけど、曲者・メイナードを担当した重松千晴っていう人が名前を知らなかったけどなんか印象に残る仕事ぶりでよかった。今後ちょっと注意してみてみたい。

 さて、こうなると問題は2期がいつになるかですね。……なるべく早く帰ってきてね。

 
Amazonアフィリンク

拍手


 人様を毒虫よばわりするのは失礼に当たるのでやめた方がいいです、第11話。……やっぱあいつとんでもねぇタマだったじゃねぇか。CVの時点でヤな予感はしてたんだよな……。

 という王塚家執事の存在はおいといて、れな子・紫陽花・真唯の3人の中で交錯するライクとラブのお話。まぁ、必然的にこうなっちゃうだろうな、というのはなんとなく分かってはいたが……ほんとにれな子が「お前、中学時代に陰キャぼっちだったとか嘘だろ」と突っ込まざるを得ない「たらし」っぷりが尋常ではない。まぁ、ほんとに偶然色んな要素が変な風にハマっちゃった結果なんだろうけども。

 しっぽり温泉旅行に乱入した真唯。当人は基本的に「れな子と楽しい夏を満喫するゾ!」というモチベーションしかないはずなので、その傍にいる紫陽花はオマケみたいな存在。もちろん、友達グループの仲間なので邪険にするつもりもないだろうし、真唯は真唯なりに紫陽花のことを認めてもいるだろうから、ある意味で紗月よりかは当たりがソフトではある。彼女が牙を剥くとしたら、それはれな子争奪戦のライバルだと認識したタイミングであろう。そういう意味では、現状でれな子から紫陽花に向けられた感情が特大の「ライク」であることが確定しているため、真唯も積極的な行動に移らずにすんでいるというのは幸運なのかもしれない。あれだけ普段から自分がアプローチしてるのにYESと答えてくれない(一応は)ノンケのれな子が、ここで不義理を働いて紫陽花になびくことなどないと、真唯はとても「信頼」しているのである。

 相変わらず盤面を支配しているのは真唯だ。しょうがない、警戒位置にいる紫陽花がそもそもプレイヤーとしては積極性に乏しく、自分の感情にある程度は気づいていながらも、れな子に気を遣って攻めで手をこまねいている。いや、普通に考えりゃそうなるのが当たり前なんだけど。夏祭り浴衣デートという最上級のセッティングにしても、真唯が先んじて牽制してしまっているので良い雰囲気になどなりそうもない。

 しかし試合巧者の真唯はそこで手を緩めない。思い切り紫陽花に揺さぶりをかけるために自分とれな子の現状を暴露。グループ内に「そういう関係」があることをはっきりと意識させる。そしてそれが呼び水となって紫陽花は自分の感情と向き合わざるを得ず、自然とれな子への感情を意識する。ここで紫陽花がはっきりと「ラブ」に転じたことを宣言していれば、普段の好感度の高さかられな子攻略の大きな障害として立ちはだかる可能性もあったはずだが……そこが真唯のうまいところで、他人に譲ることを是とする生き方をしてきた紫陽花に対し、先んじて自分の愛情を告白することで、自然に紫陽花の感情を「横恋慕」にしてしまった。こうなったら紫陽花は前に出られない。真唯はしっかりと「事実を伝えた」というアリバイを獲得しながらも、ライバルを牽制して蹴落とすところまで同時にやっているのだ。

 まー、別に真唯は極悪人というわけではないので紫陽花を傷つけるためにこんなことをしているわけではない。あくまでフェアネスの問題であり、ここでもし紫陽花が「それならば私も」ってんで前に出てくるようなら、以前の紗月の時よりもさらに公平に勝負を挑み、なんなら3人での最大幸福まで考えたかもしれない。しかし、紫陽花は出てこられないのである。友への牽制は、友への発破でもある。これで出てこないのであれば紫陽花はそれまで。存分にれな子を好き放題させてもらおう、というのが真唯の表明の意図だろう。

 そんな戦いが繰り広げられているとはつゆ知らず……旅行が満喫できてご満悦のれな子さん。難聴系主人公スキルまで発動させ、もはや彼女のハーレムは止まらない。こうしてみると、ハナから「割り切れる関係」になっている紗月のスタンスはありがたいまであるな。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「ネクロノミ子のコズミックホラーショウ」 5→4

 とりあえず、安元は楽しそうにしていた。大々的にニャルラトホテプを演じた声優2人目である(いや、他にもいるだろうけど)。

 なんだろ、まぁ、クトゥルフ関係のお話ってのはどこまで行っても「混沌」なわけで、あんまり端正な構造の作品は成立しないんだろうなぁ、という感覚はあった。それでも世間的にはCoCといえば多数のシナリオが生み出され続けているジャンルなわけで、何か一筋縄ではいかないような凝ったものも出てくるかもなぁ、という期待もちょっとはあったのだが、残念ながら本作はその舞台ではなかったらしい。私が全くクトゥルフ関係に明るくないせいかもしれないが、「これをクトゥルフものの文脈で作る意味ってあったんかいな」というのが正直な感想。「混沌」を雑多な世界観の言い訳に使っているように見えてしまい、あまり印象が良くないのである。

 おそらく根源的な神話の目的は人の恐怖や苦痛など、精神的なあれこれを描くためのツールこそがクトゥルフだと思っているのだが、あんまりドラマとして盛り上がるポイントが無かった。一応途中で味方の裏切りと、敵の裏切りとか、色々とヒネりを加えよういう意識は見えたものの、よりによって正式に「デスゲーム」と組み合わせてしまったところが座りの悪さ。「命(SAN値)のやりとりなんてまさにデスゲームにピッタリじゃん」と思うかもしれないが、カイジやライアーゲームなどの「知略ゲームもの」って、一番混沌からは縁遠いジャンルなのよね。ゲームを面白く描こうとしても、そこで描けるのってせいぜいお約束のヒューマンドラマ止まりで、「ゲームをイレギュラーにするか、精神をイレギュラーにするか」のどちらかを選ばなければいけないはず。その2つの題材が並んでしまった結果、本作はどちらもイレギュラーになり切らずに中途半端なままで終わってしまった。

 まぁ、色々と文句は言っているが、まとめると「とにかくゲームがつまらないんだよ」というのが一番の不満点。1話目のFall Guysの時点でやっつけくせぇな、とは思っていたがその後も「知略で勝てる!」みたいなゲームはほぼ登場せず、どこかで見たようなゲームを雰囲気でなんとなく描いているだけ。一番の見せ場であるはずの「配信中のゲーム」に見栄えがしないなら、「配信者もの」というジャンルを選んだのもなんだかなぁ、という話で。色々と思いついたものをくっつけてはみたが、足し算に終始して相乗効果は生み出せなかったというオチである。

 映像部分についてはそこそこのこだわりは見られたと思ってるんだけど、そこもあんまり魅力として加算はしてない。画で頑張れる要素も結構あったとは思うんだけどなぁ。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「まったく最近の探偵ときたら」 6→6

 多少強引ではあったが、最終的にタイトルで締めてくれる作品はなんとなく「締められたな」感が出ていいですね。

 ギャグアニメなので刺さらない人には全く刺さらないテイストだが、個人的には第一印象そのままに悪くなかったアニメ。ちなみに毎クール1本くらい「なんかよく分からないくらいに刺さっちゃうギャグアニメ」ってのがあって、私はそれを「ヒーラー枠」と呼んでいるのだが、残念ながらヒーラー枠には一歩届かずかな。そこまで手放しで愉快愉快と見ていたわけじゃないけど、本当に手数で攻めるタイプのギャグだったのでその中の何割かはクスリと笑えるものになっていたし、アニメになった時に大仰な画風いじりとかアホみたいなアクションのテンションなんかは画面に映える要素であり、その辺の勘どころをしっかり理解した上でアニメにしてくれてるな、というので印象は良い。ライデンフィルムは今期「よふかしのうた」と今作の2本並行だったが、どちらも作画については大崩れしなかったので助かりました。

 あとはまぁ、時節柄なんかいじりにくい雰囲気が出たり、なんならもっといじって欲しそうにしているが花澤香菜のテンション芸に全振りした作品というのも強烈なインパクトではあった。どこまでぶっ壊れ花澤ボイスが通用するかの実験みたいな部分があり、これに変則的なギャグ絵を載せた時にクドさマシマシで刺さる人にはより刺さるネタ回しになっていたんじゃなかろうか。この辺りは、やはり長年のキャリアへの信頼を寄せられる部分である。もちろんそれ以外のキャストの面々も良い仕事をしており、個人的にはなんか渋いところで存在感を見せてきたハナさん役の平野綾の仕事っぷりに「そうなんだよな、この人、声綺麗だし仕事できるんだよな……」ということを再確認させてもらった。過去には色々あったり無かったりだが、声優業にもうちょい力入れていい仕事してほしいね。

 ちなみに唯一文句があるとしたら、「35歳でそんなにジジイの自覚持って卑下するなよ!」である。「30過ぎたら色々クる」は事実ではあるが、流石に名雲のあれこれは35歳にしちゃぁ酷すぎると思うので……世の中の35歳、もっとずっと元気やろがい! ねぇ、花澤さん!

 
Amazonアフィリンク

拍手

TO BE HERO X」 6→8

 今期もぼちぼち最終回ラッシュに入っていくが、まず最初にゴールテープを切ったのはこの作品。まぁ、内容的には中間ゲートくらいなのだが……再開がいつになるか分からないのでとりあえず現時点での評価は必須である。

 とはいえ、毎週感想を書いていたのでディティールには今更触れなくてもよさそうだが……とにかくすごい作品だった。ここ最近は中国アニメに驚かされることが多くなってきていたが、その最右翼と言ってしまってもいいんじゃなかろうか。個人的に「中国アニメすごいなぁ」と思った履歴をざっくり確認しておくと、まずは単品作品として「羅小黒戦記」は動画クオリティが非常に高く、しかもアニメーションの質感も日本のそれにどこか共通するものは感じさせつつも充分にオリジナリティが出ていたところが評価点。そこからしばらくは細かいコメディ作品で評価することが多くなり、「万聖街」や「Call Star」、「フェ〜レンザイ」といった細かな秀作が続く。さらに「時光代理人」ではシナリオラインの運び方も新鮮さを感じるようになり、直近では「RINGING FATE」でいよいよ「こりゃぁ日本では出てこない作品だなぁ」と舌を巻くことになった(ついでに「この恋で鼻血を止めて」もシナリオラインだけ見たらその破天荒さは充分に主張できていた)。

 こうして着実に培われてきた「チャイナ・オリジナル」の1つの完成形がこの作品だと、個人的な観測結果として認識している。大きく分けて「シナリオ部分」と「映像部分」に分けて見ていくが、まず、シナリオについては「多数のヒーローがくんずほぐれつ、時に殺し合いながらも複雑に絡み合う群像劇」という構造が実に興味をそそる。時系列シャッフルもうまい具合に興味を引く要素になっていたし、毎回の引きが衝撃的で「どうなっちゃうの!?」というインスタントな興味の惹かれ方で常に引っ張り続ける形は、刺激が強くないとすぐに見限られてしまう現代エンタメ消費社会でもハートを掴み続ける強烈な要因となっていた。普通に考えたら10人以上の「主人公」が入り乱れる構造はすぐにでもとっ散らかって破綻してしまいそうなものだが、毎回ちゃんとメインのヒーローに際立ちがあり、単発の物語としても成立していたのは素直に脚本のうまさだ。まぁ、強いて言うならジョニー編とかは単発ヒーローの力で引っ張る形ではなかったが、その辺りからはもう、「この世界はどういう全体像を構築するのだろう?」っていう興味の方が強くなっていたからね。

 それと、これは「時光代理人」あたりからぼんやり思っていたことなのだが、「えげつないこと」「悪を悪として描くこと」に関しては、中国作品の筆致というのは日本人の(少なくともアニメしか見ていない私の)視点からするとかなり強烈に映る。なんだろ、根本的な道徳観の持ち方の違いなのか、はたまた日本のアニメ業界が「鬱」にやたら敏感になってしまってソフト路線を強く押す流れがあったのか、「刺激の強いもの」をあけすけに見せる手管は中国アニメは共通して上手い……というか、やっぱ「えげつない」印象がある。今作でもナイス編の常にありえない悲劇に叩き込まれる展開とか、謎のはらみつつも圧倒的な闇堕ちを描き切った魂電編の構造あたりは、普段はなかなかえられない刺激にゾクゾクしてしまった。脚本の引っ張り方、これがまず素晴らしい。

 続いて映像面だが、これはもはや説明不要だろう。最終話に全部出し切っていたが、「アニメのデザインそのものを作中でコロコロと変える」という「アニメでしか実現しえない」表現を大胆に展開するその表現が、ほんとうに刺激に満ちた斬新なものになっていた。思い返せば「RINGING FATE」では平気で「実写映像」をぶっ込んできたわけで、そりゃアニメのデザインの変化など、まだまだ優しい方である。しかもそれを単なるこけおどしではなく、「Xの能力」に絡めてしっかり意味のあるものに仕立て上げているというのも念が入っている。ぼんやりと眺めてシナリオの展開が分からなくなったとしても、このファンキーでぐるぐると目まぐるしく入れ替わる画面を見るだけでも、本作は楽しめてしまうのではなかろうか。いったいどれだけの手間と人員を割いて作られているのか分からないが、こいつぁ新しい時代の、新しいアニメの形だと胸を張って言えるだけの成果を残したのではなかろうか。

 さて、こんだけ褒めてしまうと後半戦でぐだった時にちょっと恥ずかしい思いをしそうだが……この作品の監督ならきっとやり切ってくれると信じている。待ち遠しきー。

 
Amazonアフィリンク

拍手

 美菜子でございます。この段階でようやく気づいたのだが、当企画も最終コーナーを回らんとするこのタイミングで、実はまだSphereメンバーって戸松しか登場してなかったんだな。というわけで秋生まれの多いグループからはまずは美菜子が出陣。美菜子はいつの間にやら「美菜子」呼びになってましたね。別に「コトブキ」って呼んでもいいんだけど、ブログ上で表記した時に「寿」だとめちゃめちゃ読みづらいというのもあってあんまり使ってない。Sphereメンバーの中でも「ミナコ」とか、あっきょが「みなちゃん」って呼んでる印象があるのでこちらもそれに合わせてる。さて、美菜子については何度か触れる機会もあったせいで、繰り返しになる話も多いかもしれないが……この人も紆余曲折があった気がするなぁ。

 


拍手

 30過ぎるとね、身体の内側からくっから! 第11話! 大丈夫ですよ、杏子さんはまだまだお若い!

 いいですね。今回はマジで「活躍して欲しかったキャラ」が存分に活躍してくれたエピソードになりました。いや、最後の詩魚ちゃんの大活躍は意味分からんかったけども……ほんと、ナチュラルに妖怪じみたキャラがいるのズルいよな。まぁ、あの超絶フィジカルのためにいろんなものを犠牲にしてるみたいだし、そこは認められるべきなのだろうなぁ。

 活躍して欲しかったキャラ第3位、モグラ。いや、正直言うと活躍してほしいとそこまで思ってたわけではないんだけども……今作は「主人公がやたらと口数が多いだけで微妙に冴えないおっさん」というのが特徴で、モグラがシャキシャキ活躍しすぎてしまうとそれはそれでなんか違うという話になっちゃう。それでも蓄えた知識とか持って生まれた達者な口ぶりとかはやはり武器なわけで、それを振り翳して主人公らしいところも見せてほしかった。となれば、「そこまで無茶せずともフィジカルで勝てるジジイを対戦相手にすればいい」という斜め上の解決法があるわけで……一応鮫島の爺さんも「傀儡にしちゃぁ頭が回る」ってんで最低限の抵抗力を持ってる設定にはなってましたし、包丁とはいえ一撃必殺の得物もあったわけで、命の危機に瀕してよく戦った。まぁ、死ねるなら死んでもよかったのかもしれないが……つくづくめんどくさい主人公だな。

 そうしてモグラがじいさんを退治して地上は一旦セーブされたところで、いよいよマギーくんの防衛能力にも限界が。真木たちが大ピンチ! というタイミングで駆けつける猫附親子。そんなわけで活躍して欲しかったキャラ第2位、化け猫コンビ! やー、いいですね。にゃんこが暴れ回って好き放題してるシーン、可愛いですね。いや、怖いはずなんだけど……特にイケブクロさんはぐりっとしたおめめがキュートなもんで、ガチホラーテイストになってもちょっと可愛さは残るんだよな。さらにナベシマさんにしても、行動原理が「カッコイイ」ということが分かってさらに愛嬌マシマシ。食い物で釣れる猫は簡単だなー、と思ってたけど、「こうしたら格好いいぞ」だけで動いてくれるともっと簡単だ。古の島にわだかまった怨霊の塊が相手だってのに、たった2匹で蹂躙しちゃう化け猫さんたちの強さはやっぱり本物だった。まぁ、人魚の「魚」の方はついでにエサにもなりそうだったしね(よりによって食いしん坊のイケブクロさんは頭の方に噛みついちゃったけど)。

 人魚伝説の底が割れ、ついでに鮫島のジジイがモグラのせいで一番酷い状態で人魚様の姿を視認してしまうという。そりゃまぁ、人生ひっくり返される光景だもの。SAN値ゼロになるのもやむなしですわ。それにしてもいろんな言い回し知ってたり古文書もどきの書物をスラスラ読めたり、ヤエちゃんはほんとによくできた子やね。

 というわけで、当然活躍して欲しかったキャラ第1位は杏子さんである。いや、こちらも正確にいえば「まさか活躍してくれるとは思ってなかったキャラ」だけども。なんとまぁ、一番難攻不落だと思われていた鮫島の娘、ユイと単身でぶつかり合うことになった杏子さん。いや、本人は別にぶつかるつもりがなかったのかもしれないが……どうやら森くんの姿を見て色々と察した杏子さんは、自分なりの義侠心から黙っていられなかったようである。狭い世間しかしらない小娘を相手に、人生経験を振り翳した大人げゼロのマウント。しまいには指輪をひけらかして出来た旦那の惚気自慢で小娘の恋愛観をボッキボキにへし折った様子。こんなことが真正面からできるのはほんとに杏子さんくらいだろうよ……。教授はでかい化け猫に憑かれて短命の呪いにかかっているのは同情するが、だとしても出来すぎた奥さんですわ。末長くなくてもお幸せに。

 さて、人魚の「声」と「首」は落とした。残すは胴体のみだが、ここまできちゃったらあとは素っ裸みたいなもんだ。多分フィニッシュは島の状況に責任を持つヤエちゃんたち御一家が決めてくれるんじゃなかろうか。

 
Amazonアフィリンク

拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
08 2025/09 10
S M T W T F S
20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[09/19 とみしの]
[09/17 とみしの]
[09/03 とみしの]
[09/01 とみしの]
[08/25 とみしの]
バーコード