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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 この子は「ここちゃん」という呼ばれ方が一般的。ラジオとかでもだいたいそう呼ばれてるイメージだけど、残念ながら私はそんな呼び方したことないので最終的には「小原」と呼ぶ以外にない。厳密に言えば「こはら」姓だと被る人物もいるんですが(「おはら」も加えるともう一人増えるが)、まぁ、そこはご容赦。

 


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 これにて銀河楼十二則コンプリート! 最終話!!!!!!! 笑ってグッバイ、さよなら人類。

 正直さ、先週のあの最高のエピソードを見せられて、最終回がどんな形なら納得できるだろうってずっと考えてたんですよ。ハッピー、バッド、いろんなエンディングがあると思うんですが、どれを選んだとて、僕らはヤチヨさんとのお別れに耐えられない。お為ごかしの幕引きなんて、どんな形でも寂しさだけが残っちゃうんじゃないかと、そんなことを考えていた。

 でも、これでこそアポカリプスホテル。そう、僕らはこれが見たかったんだろう。銀河一を目指す最高のホテル。その数百年に及ぶ歴史が、たかが最終回で終わってたまるもんか。ヤチヨさんがせっかく耐用年数を向上させたんだ。これから100年でも1000年でも、ホテルは続いていくんだ。

 「人類の帰還」という節目のイベントで飾る最終回。しかしヤチヨさんの様子はどこかおかしく、壊れてしまったんじゃないかと自問自答するまでに。その理由を色々と考えてみた結果、「数百年も待ち望んだイベントだったのに、おもてたんと違う」という心理状態の矛盾が彼女を悩ませていたという。冒頭、念願の地球人であるトマリとの対話で色々と自分の心理状態を探っているヤチヨさんはやっぱりどこか不器用で、シャンプーハットのくだりなんかは無理やりでもテンションを上げて齟齬を解消しようとする動きに見える。「人類が帰ってきたけどそこまで嬉しくない気がするぞ?」→「いや、でもやっぱ地球人だったら特別嬉しいよな」→「そうそう、シャンプーハットの良さがわかるのはやっぱり地球人だよ!」→「でも被ってくれないんだ……」→「多分、シャンプーハットが全部悪い」というとんでもねぇロジックを繰り出してきた彼女の心中はお察しである。

 結局、どれだけ耐久性の高いヤチヨさんとて、「不変」ではなかったということ。12話の物語を常に体当たりで、全力疾走してきたヤチヨさん。彼女はもはや1話目でシャンプーハットを指差し確認していたヤチヨさんではなく(まぁ、多分その行動は今でも毎日やってるけど)、目的意識だって少しずつ変わってくる。あまりにも長すぎる年月の中で少しずつ起こってきたその変化を本人も認識できていなかったが、わずかな問答だけで完璧に言語化してくれたのが盟友のポン子。ヤチヨのあのお悩みを受けて、ネガティブな言葉を一切使わず、「それって、地球人と同じくらい他の星のお客さんも大切になったんだね!」という言葉をかけてあげられるポン子の精神性、とても尊い。

 地球人もずっと大切。でも、数百年も袖にされ続けて、その間にホテリエとしての成長を続けたヤチヨさんにとって、今はお客様の相手もとても大切。それならもう、いっそのこと地球人も「お客様」の列に並べてしまえばいい。これで万一オーナー本人とか、その直系の子孫とかが出てきたら考える余地もゼロではなかろうが、そりゃまぁ、数百年も地球を離れ、住めなくなっちゃった連中はもう「おかえり」ではないわけで。「愛しい人では、もうありません」。新しい地球、新しい文明。ヤチヨさんは、たった1人でここまでのものを作り上げたのだ。もはや銀河楼というホテルだけじゃない。「地球はホテル」。とんでもない規模になっちゃったそのおもてなしは、今後も容赦なく続いていくのだろう。

 ぐるり回って最後のタイトルは十則の第一項。1話の頃から、いつだってヤチヨさんはがむしゃらに叫ぶ。突然駄々っ子のように暴れ回る。そんなヘンテコな彼女を、ドアマンロボがドア占いで支え、ハエトリロボさんも、お掃除ロボさんも、シェフロボさんも、環境チェックロボも、そしてポン子たちも、みんなが支えてくれる。

 地球の文化をもう一度作り直そうよ。でも、海に向かってバカヤローと叫ぶ文化だけは、残っちゃったみたいだけど。


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「ユア・フォルマ」 5→―

 大変申し訳ありません。正直に白状します、なんか評価できるほど真面目に観てませんでした。

 ……着実に切る作品が増えて日頃の視聴本数を絞ってるならなおざりに観る作品なんてなくなるはずだろ、と思ってたんですが……あれだよね、働きアリの理論だよね。視聴するアニメの数が変わろうとも、その中で「サボる」作品が一定確率で発生してしまうという……いや、単なる言い訳なんですが。

 「じゃぁなんで切らずに一応は視聴姿勢を維持したのか?」という部分を考えないと供養にもならないので必死に言い訳を塗り固めてみると、とりあえず「積極的に切る理由はなかった」という訳のわからない答えになる。実は今期4作目となる「ミステリっぽい作品」であり、最後まで視聴すれば何かおっきなどんでん返しがあるかも、とかいう期待もあるじゃないですか。今期作品群の中では取り立てて作画状態が酷いわけでもなく、毎週ただぼんやりと垂れ流してるだけの状態でも「……なんかもうよく分からんけど終わったな……」みたいな状態を繰り返すだけ。何度か「今週はちゃんと観なきゃ」と思ったタイミングもあったのだが、「……まぁ、アリーナでピックしながら観るか」とかになっちゃって、そうなるともはや頭に入ってこないわけで。多分、これについては「なんか盛り上がりそうでそうじゃなかった作品に責任がある」とかじゃなく、単に私の不真面目の結果だと思います。改めて、大変申し訳ありません。

 ……面白かったんだろうか。でも、なんか横目で見てても特にその断片は感じなかったのだが……仔細に分析しながら観てたら色々と伏線や含蓄のあるナイスSFサスペンスだったかもしれない。ちゃんと観てた人は感想を聞かせてくれ。ほんと、「こっちの山寺宏一もどうせ悪人だろ」とか思って観ちゃダメなんだよ。「今作はとにかく小野・花澤夫妻がイチャイチャしてる様子を眺めてればそれでいいんだよ」とか思ってちゃダメなんだよ。

 よし、反省したから許してもらお。

 
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「阿波連さんははかれない season2」 ―→7

 あいも変わらず、といえば全てなのだけど、このテイストを2クールの間貫き通し、いろんな感情を巻き起こしてくれたそのカオス・メイカーっぷりは本当にお見事。おそらく、今作をずっと観て得られたこの感情の総体のことを、「あはれ」というに違いない。

 テイストとしては1期と同じではあるが、ミルフィーユのようにその層を重ねてどんどん厚みを増していく世界は不条理のパワーに満ちている。タイトルに名を冠するのはヒロインの阿波連さんだし、そりゃ彼女を中心に作品は展開されるが、今作において真っ当な意味で「主人公」なのは間違いなくライドウ。この手の作品で男側主人公がの方がイカレ野郎でネタを振り回すのも締めるのも投げっぱなしなのも自由自在というのは本当に異質な設定。そしてライドウという男はそんなとんでもないポジションを1人で抱え込めるだけの謎の才能を持っているのである。

 もちろん、ただライドウ1人の手柄というわけではない。2期からの新規参入である玉那覇さんを代表とするお友達軍団は時にちゃらんぽらんなノリに便乗して話を膨らませるし、時に2人の異次元に歯止めをかけるべくツッコミにも回る。石川・佐藤がサブでお届けする「ふつーに真っ当な恋愛ドラマ」はなんならメイン以上にさりげなくて刺さっちゃうくらいにキュンな物語。生徒たちを温かく見守る先生陣もガヤとして一線級の働きをこなし、この手の世界では忘れがちな「大人の責任」も要所でしっかりと果たしたりする、よく見れば教育者としては割と立派な人たち。阿波連シスターズ(?)も姉を盛り立てるために幸せな家族模様を演出し、初登場となる阿波連母はまさかのCVをサプライズ披露。あの時点で既に未来予想図は描かれていたのかも。最終的に繋がれた血脈がCV悠木碧に帰着するという恐怖の家系図もワクワクもんだ(名前がまどかなのはちょっと怖いですが)。

 各所に刺激を抱えて退屈しない2クール目。それでもなお、やはり立役者は阿波連さんか。どれだけの紆余曲折があっても、無駄に壮大で不可思議な人生サーガが紡がれようとも、今作を全て見終わった後の結論は「阿波連さんは可愛いな」でいいのだ。あいがとうスタッフ、そしてありがとう水瀬いのり。いのすけヒストリーに、この「はかれない」1ページを。

 
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「ざつ旅 -That’s Journey-」 5→5

 今期やたら重なった「ゆる旅行&ゆる飯アニメ」三部作の1つ。個人的には3本の中では一番「雑」に観ていた作品で、「あんまおもんないなー」とは思っていたのだが、終わってみれば、まぁ、これはこれで悪くないのかな、という気もしている。

 最大のネックは作画クオリティ。まぁ、多分ロケハンは繰り返しているだろうし、各観光地の細かい描写はそれなりに責任を持って描いていたのだろうが、旅の情景が一番のセールスポイントになる作品なのでそれ以外の部分で手を抜いてもいい、という話ではない。「女の子の雑な趣味アニメ」なのでたくさん出てくる女の子たちが可愛いと思えるかどうかが一番の勝負所なわけで、キャラ作画の弱さはダイレクトに評価に影響する。多分、そこに一番気が入ってなかった作品なのは間違いない。

 とはいえ、作品全体で全くもってなおざりにしていたかというとそうでもなく、「旅のおまけ」として描写されるはずの女性どうしの様々な友情関係などの構成は(これまた安易ではあるが)それなりのウェイトを持って描かれている。裏に透ける「お前ら百合百合してるのが好きなんだろ!?」みたいな製作意図を感じ取っちゃうとこれすらも違和感になってしまうが、ユルさのおかげで「そっちの要素もそこまで真に迫ったものを描きたいわけじゃないんです」という妙な免罪符が機能し、「なんとなく友情・なんとなく愛情」みたいなぬるっとした温度感が続き、これはこれで悪くない雰囲気になっていた。まぁ、端的にまとめすぎると「結局しゅがぴか最強」という中の人補正があまりにデカすぎた可能性はあるんですけど(いつものオチ)。いや、マジでここまで濃密なしゅがぴかは久しぶりだったもんでさ。

 
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「紫雲寺家の子供たち」 4→4

 なんというか……、これの作者って「サムネ作るのが上手い人」っぽいよね。ガワだけ見せると「おっ、なんか綺麗だし、エロいし、面白そうだな」って思わせる。ただ、中身を開けてみると耐久動画みたいな内容。もしくはびみょーな差分が山ほど入ってるけど中身が薄いエロCG集みたいな。

 動画工房による作画は今期では文句なしに安定側。エロいシーンのエロさも担保されており、「いろんなタイプの女の子と名目上の血のつながりにちょっとした禁忌感を覚えながら無限に寸止めプレイを繰り返すのみのシチュエーション図鑑」という構造を飲み続けられる人にはいい「サンプル」なのかもしれない。ただ、「じゃぁ、ちょっと本腰入れてみてみるか」と思って中身を探ろうと思っても、「いや、まぁ、お話の方はとにかく先々へ続けるためになんとなく設定されてるだけなのであんまり気にしないでくださいよ」とか言われる。「整合性とか気にしないでください。エンドレス天丼でずっと同じようなシーンが続くのは仕様です」って言われる。まぁ、マガジンラブコメってそういうとこあるからね(今作はヤングアニマルらしいけどね)。改めて、「作者はカノカリの人」と言われたら「あぁ、なるほど」と納得できる作品であった。

 一応もう1つのセールスポイントは、製作スタジオ同様にぎちぎちに恵まれた環境を整えたキャスト陣の頑張りで、もしかしたらサムネじゃなくてドラマCDのパッケージがうまい可能性もあるな。まぁ、「さりとて」って話ではあるんだが。

 最近はエロ絵を漁ろうと思ってもAI絵が増えて色々大変ですよね(明後日の方向の結論)。

 
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「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」 6→6

 まずもって、「面白かったです」。ただ、このinterestingにはいろんな要素が絡んでまして……この中に「ガンダムおじさんたちを巻き込んでのあれこれ」も含まれているのでご注意を。

 しょっぱなから「よく分かんねぇ」というスタンスを取ることを決めた私。面倒なので書いてなかったが、今更白状すると「シャリアブルって誰?」っていうとこから始めなきゃいけないくらいに知識はついていかず、やはり幼い頃のSDガンダムの知識だけではどうしようもないことは明白。作中で活かされた知識なんて「あ、ブラウブロだ! ……いや違うんかい」くらいなもんである。

 そこで開き直って「よし、このガンダムについては完全に外様を決め込んで対岸から眺めていよう」と決めたおかげで一気に状況は楽に。余計なことを考えずに「むちゃくちゃやっとる」とケラケラ笑いながら見られる愉快なパーティー作品になった。こんな暴挙、そりゃカラーじゃなきゃ無理だわ。

 壮大な同人誌を公式(?)が発信し始めたとなれば、もうアキバレンジャーみたいなもんじゃないですか。作品周りのメタ現象まで眺めてればさらに愉快な現象は広がっていき、ガンダムおじさんたちの悲喜こもごもがいろんなところで観測できる。積極的に情報を取りにいくことは戒めていたためにそこまでがっつり観測していたわけでもないのだが、Twitterのトレンドを見てるだけでも「あっ(察し)」なことは多く、真面目に取り組まなきゃいけないガンダムおじさんたちはさぞかし大変だったことだろう。

 改めて、これはカラーだからこそ任された壮大な同人だ。勝手な想像の中では責任者たちが「既存のガンダム像をぶっ壊す作品を作っちゃってくださいよww(定型句)」「おかのした(完全理解)」みたいなコミュニケーションがあったんじゃねぇかとすら思ってる。今まで誰もが恐れ多くてさわれなかったところに平気で踏み込めるこの姿勢、なるほど「シン・ガンダム」はここにあったわけだ。思いついたならやってみりゃいい。しかもそれが天下の榎戸テイストを多分に含んだカラー謹製の高品質バトルアニメとして産み落とされるなら、私のスタンスからは特に不満はない。強いて言うなら「結局マチュってなんやってん」くらいなもんだが、全体像を見た後ではマチュだのニャアンだのシュウちゃんだのといった外付け要因って、単に「ガンダムぶっ壊し作業」に必要なツールだっただけであんまりその存在に重きを置かれてるわけじゃないもんな。なんなら視聴者と同じ視座になってヤジを飛ばす単なるガヤだった可能性すらある。

 こうして私は「変なアニメだったなー」で満足してしまったが、1つ今作を見ながら考えたことがあるとするなら、「なんでガンダムおじさんたちはその熱量をその他の作品に向けてくれないんだろう」ということだろうか。いうて40年以上前に作られたコンテンツに対して、未だ異常な執着を見せる層がおり、これは決してリアタイ世代だけでなく、その後の若い世代にもなぜか伝播している。これだけブランドについてのこだわりが(良くも悪くも)強いコンテンツって、もはやアニメ媒体ではガンダムくらいしか残ってないんじゃなかろうか。個人的にはライダー・戦隊あたりの東映作品がギリ近いこだわりを発揮できるコンテンツである可能性はあると思うが、あれは毎年常に更新が行われるから、あんまり固着化せずに流れがはっきり読み取れる文化になっているのに対し、ガンダムって、局所的に発生してなんかを爆発させて去っていく台風みたいなコンテンツなのよね。同じくらいの熱量を新規タイトルにも向けてくれる層がもう少し増えてくれれば、日本のオリジナルアニメも新しい時代を作りやすくなると思うのだが……なんとももったいない話である。みんな、もっとアニメ観て(他人事)。

 追伸:こないだ「100人名鑑」で「あんま似てない」と書いたんですが、久しぶりに新規音源で聴くことができた潘恵子の絶叫、今にして思えば割と娘さんに繋がるテイストがある気がしました。羊宮ララァの座を奪いにいく有馬かなの同人誌を楽しみに待っています。

 
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「中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。」 5→4

 今作の新番チェック時の締めの言葉は「あとは作画スタミナが切れないことを祈るばかり」だった。あんま聞いたことがない新興スタジオが制作だったからだ。そして……

 スタミナが切れた。そりゃもう早々に切れた。今期3本目のミステリアニメの感想となるわけだが、とにかく「どうやって画面を作ればいいか」ってぇ話にばかり注意が向く性質の作品に、ヘタレた作画では旨みなど出るはずもなく。せっかくのアニメ化が、ほとんど作品の魅力をプラスできなかったというのは、他のミステリアニメ群と比較して実に残念だったところである。

 ……とはいえ、元々地味な作品には違いないので、もしかしたら作画がかっちりしてたとしても大きな差はなかったかもしれないが……「日常の謎」を昭和中期の風土の中でやるという元々のコンセプトは一応の個性として成立しており、そのあたりの描写をいくらかでも真に迫ったものにできれば独自のカラーは出せたと思うんだよなぁ。やっぱちょっと勿体無いよ。わたしとしちゃ、今作の志水アキデザインの京極ワールドは嫌いじゃないんだよ。特に関口。彼の唯一無二の絶妙なダメさというか、「ダメなところが最大の個性として光る」人物像はこのキャラデザで正解な気がしている。それに千鶴子さんを筆頭に女性キャラもふわっとしてて可愛らしいし、1回だけ個別感想で言及したスーパーゆきよタイムみたいな注目に値する回もあった。もうちょい「見るべき」作品にもできたかもしれないのはちょっと残念。

 原作はまだまだ続いているが、はてさて2期はあるかどうか。流石に無理かなぁ……。

 
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「前橋ウィッチーズ」 4→6

 だーいぶ採点には悩まされたが……まぁ、やっぱ中盤から後半にかけてのなんだかんだで楽しんじゃった経過はインプレッションとして大事にしたいので、それを尊重しての加点。何はともあれ「思い切ったことをやるオリジナルアニメ」は積極的に評価したいとは思っている。

 先にダメだった点を挙げてしまうと、基本的には1話目での印象と変わらない。クドいキャラの造形はだいぶおざなりで「女子高生を描こう」という理念が捻じ曲がっている気がするし、何よりも「ご当地アニメ」としての誘致要因はかなりグダグダ。前橋である必要が全くなかったし、今作をみて前橋に聖地巡礼者が押し寄せるとも思えない。もしも自治体から出資されて今作が作られてたりしたら、構造自体が手酷い裏切りである。シナリオラインだってとにかく毒の強い要素を盛り込んだだけで立て付けはだいぶガタガタだし、思いつきレベルの設定が消化されていない。ことにアイドルとしての設定は本当に余計な要素にしか見えず、「アイドルアニメは売れる」みたいな(割と間違った)思い込みから強引にアイドル設定にしちゃったとしか思えない。ウマ娘のライブくらいのちょっとした要素なら作品の邪魔にもなるまいが、今作はライブシーンと楽曲はそこそこのウェイト。そこに大きく意味を持たせられず、「とりあえずなんか歌っとけ」になってしまったのはセールスの方向としても問題があるんじゃなかろうか。

 と、ここまでスラスラとネガティブ要素が溢れることからも、決して手放しでほめられる作品でないことは分かるし、1話目で不安に思った要素が改善されないままで終わりを迎えた部分も多い。多いんだけど……なんかね、そうしたディティールをぶち抜いて「うるせえ、俺たちはやりたいことをやるだけだ」とフルスイングした結果、たまに飛距離が出ちゃうのがなんか楽しい、みたいな付き合い方になった。上で挙げたネガティブ要素も、「まぁ、それって裏を返せば……」みたいな解釈になっちゃってるところもあり、特にグダグダなキャラクター造形については、いつの間にやら「薄さ」という信じられない要素を最強の武器として振り翳したユイナ、初っ端に大きなインパクトを残してくれたアズ、そして作品の拠り所、ぐう聖だったチョコちゃんなど、気づけば案外キャラが嫌いになれない自分に気づく。あんな嘘くせぇキャラのくせに。絶対に隣にいたら殴りたいくらいムカつくはずなのに。こうした「開き直り」によるネガティブな雰囲気の「消臭」ならぬ「爆散」は、もしかしたら制作側の思う壺だったのだろうか。

 いわゆる「魔法少女モノ」のダークな部分を少しだけ拝借して「オタクはこんなん好きなんでしょ」を匂わせつつ、最終的には「まぁ、それも全部茶番でしかないけど」と別軸からちゃぶ台をひっくり返されてしまい、腹を立てたらいいのか、呆れたらいいのか、笑い飛ばしたらいいのかもよく分からない。ただ、そうして何かしらの感情を逆撫でしてくる感覚はもしかしたら小さな小さな「感動」の一部といえるのかもしれない。こういう経験を繰り返し積み上げることで、傑作は作られていくのかも知れませんよ。まぁ、作中の言葉を借りるなら「無理無理の無理」ですけど。

 クソガエルがよりによって2期の可能性まで匂わせて終わりやがったし、設定上、もしかしたらマジで2期が出来ちゃうんじゃないかと思わされるのがなんか悔しいが……。わざわざ最後のお客が花澤ボイスなんだもん……。

 
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