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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 帝くん頑張ったやん、第11話。まぁ、前回の龍門の時にあんだけ日和ってたくせして今回発奮したのも微妙ではあるが。一応「2回目なもんでさすがに罪悪感が強くなったから」が強いとなると、そこまで含めて龍門と加来の作戦勝ちってことになるのかもしれんけど。

 三角の口からどんな奇計大計が飛び出すものかと思ったが、提案されたのはそこまでぶっ飛んだ内容ではなく、戦術として切り取ったら割とありがちな「撤退のふりしたのちに伏兵」という古来より連綿と受け継がれる「計らしい計」ではあった。まぁ、そこに斬新さを求めるもんではないよな。計略ってのは何を使うかよりもどこでどうやって使うかの方が大事なわけで、一気呵成に押し寄せてくるだろうという大軍をキャンセルしての撤退戦という想定とのギャップをいかに大きくするかが勝負なのである。

 ちょっとずるいのは、我々視聴者目線だとそうして「大和が大軍を率いて攻め込んでくるぞ」とてぐすね引いて待っている聖夷の存在を知ってしまっている部分。これが確定しているからこそ、三角の計は「正しい」ものであり、現状にビタリとハマった名案であるように見える。ただこれはラッキーといえばラッキーで、聖夷側が弥々吉の事件で立ち直っていなければ、もしかしたら金沢で現在起こっているような一触即発の総力戦だって起こらなかった可能性すらあったのだ。いくらなんでも加来の軍略がそれら全てを想定したものだとは思えず、龍門の茶会事件や殿継と菅生の頑張りなど、計算が届かないところで全てが上振れした結果得られたのが現状。そういう意味では、やはり結局「勝負は時の運」である。

 あとはいかにして「すごい軍師」であることを見せるかってのは純粋に作品の手腕。加来がどこまで見据えていたかはもはや闇の中ではあるが、確かになんちゃらさんの左遷の動きあたりは事前に要となる盤面に石を置いておいて後から効いてくる効果を狙ったものっぽくは見える。一見するとつながらないそうした道具立てを、か細いヒントから繋いだ三角の洞察も評価されて然るべきもの……なのかもしれないが、三角はどっちかってぇと天才軍師っていうよりも仕事量がとにかく多い泥臭い努力家タイプなのよな。加来の残したメッセージを紐解いて「正解」を導いた手筋も「総当たり」だったと言ってるし。なかなか「聡明な者同士のハイレベルな対話」のモデルで「相手が言ったことをダブルミーニング含めて全て洗い出して全部みる」なんて対処で乗り切るやつはいないだろうよ。

 どちらかというと三角が評価されるべきはそうした戦術眼よりも図々しく殿中に乗り込んで啖呵を切り、一歩も引かずに平を押し切ってしまった弁論の姿勢なのかもしれない。今回の論争だってほんとに1手間違えたら即殺ものだったわけだが、それをまるで何事もなかったかのように乗り越えちゃう「狂った生死感」みたいなものは四国にいた頃からの持ち味ではあった。仇討ちのために死を恐れなくなってしまっては本末転倒だが、三角は自分の命を賭けのテーブルの上に置ける胆力がある。龍門も(もしかしたら経ちゃんさんも)三角のその辺のクレイジーさを一番の評価点としているのかもしれない。

 さて、策は成り、打った手も間に合いそう。「廃車伏せ」にどんだけ意味があるかは知らんが……アニメの最終回に向けて派手なクライマックスは演出できそうだ。

 

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 節分トハ? 恵方巻きトハ? 第10話。安心しろクジマ、日本人だってその辺はよく分かってないんだ。節分ってさ、子供でも知ってるけど「なんか鬼に豆ぶつける日」だよね。本来の「季節の分け目」としての意味合いなんて感じてる人は皆無だ。恵方巻きに至ってはほんとに謎の風習だもんな。おっちゃんが小さい頃はあんなもん陰も形もなかったのに。こうして「物心ついてから爆誕した風習」ってレアな気がするから結構異質。

 というわけで、サブタイで完全なるネタバレをしている気もするけど一旦置いといて節分の風習。クジマが恵方巻きに興味を持ってしまったため、豆まきやらなんやらを差し置いて恵方巻きオンリーの節分。俺さ、結局あの風習がメジャーになってからも1回もやったことないんだよな。そもそもごんぶと海苔巻きをただ一心に食うだけのイベントって、別な表現をすれば「拷問」じゃない? 華やかな部分が一切無いからエンタメ要素薄いし、拷問が言い過ぎだとしても「罰ゲーム」だよな。あんなもんやる意味が分からん。スーパーの恵方巻きとか高いしな。

 それでも「この国の奇習」であるなら、クジマはとりあえずやってみたいらしい。アラタと2人で恵方巻きに挑むも、ルールを全部やぶってしまうという潔い結末に。恵方についても誰がどうやって決めてるんだあれ。いや、それよりなにより奇怪なのはやっぱりクジマのものの食い方だよな(今更)。あのくちばしでぶっとい海苔巻きを食うのは不可能な気がするのだが……なんか真ん中突いて吸い出してるみたいな描写になってなかった? 普通に怖いんだが? 10話目に至って未だ恐怖感を与える主人公、すげぇ。

 というわけで2月3日にガタガタやった後、いよいよスグルの合格発表。今の時代の合格発表は全部ネットで分かるんすね。おっちゃんの時代はまだそんな便利なシステムがなくて、遠隔地から受験してた私はなんか電報みたいなレタックスっていう連絡ツールを申請して大学側からの結果を自宅に送ってもらうシステムになってた。ついでに覚えてるのは、たまたま合格発表の日が高校の卒業式とかぶってて、俺自身は卒業式後の懇親会に出席しなきゃいけなかったもんで自宅に待機してた親の方が先に合否を知ったのよ。そんで懇親会場の店に電話してもらって、合格通知をもらったってわけさ。クラスのみんなが喜んでくれてねぇ……今にして思えば、まさにあの瞬間こそが我が世の春。人生で一番輝いていた時代だったなぁ……(遠いい目)。

 というわけでおめでとうスグル。多分地元でも割と大きめの国立大っぽいよね。自宅通学じゃなくて一人暮らしになるんでしょうかね。だとしたらこの春でアラタはスグルとも一旦お別れなんだけども……そういう寂しさは全然匂わせてないな。まぁ、地元大学なら近いからなんぼでも会えるからな。春が来て、いろんなところで浮き足立っちゃいますね(クジマはバレエダンスで踊りますね)。

 とまぁ、めでたいことはありつつ……春は別れの季節でもある。残されたテーマは当然もう1つ、クジマとの別離というクライマックスへと向かおう。作品開始時から確定していたこの未来、クジマの性格からして案外サラッとお別れできるかも、とか思っていたのだが、さすがに一緒に過ごした歳月は長かったようだ。クジマ自身が換羽期の訪れを認めたくないというので必死にコロコロで掃除したりして隠していたが、身体の変調は羽毛だけではない様子。「突然ソワソワしたりぼーっとしたり」と、案外鳥としての本能はしっかり機能していたクジマ。季節が変わったら、渡らなければいけないのが習性である。マクシムが積極的に日本に送り出してくれたのと同じように、鴻田家だってクジマを送り出してあげないとね。もちろんアラタは嫌がっちゃうし、なんならクジマ自身も口惜しそうだけど……そこは冷静なお兄ちゃん。スグルの言う通り、ここでクジマを引き止めるのはなんか違う。摂理に従い、別れからも学ぶこともあるだろう。……次週最終回みたいな勢いだけど、まだ終わらないよね?

 追伸:最後に提示されたクジマの成長記録。1年で成人男性並みの身長になってるのは草。マジでエイリアンかなんかじゃないかと疑うよ。

 
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 やることがいちいちエグいて……第12話。そりゃこれまでも遠慮ないミサイルぶっぱとかとんでもないこと散々やってきたけど、ヤク漬けょぅι゛ょのガチレイプはあかんて……。

 四季庁侵攻は止まらず、今週はずっとピンチが継続。一応冬組は造反分子だった可哀想な女の子(石原)をなんとか説得し、移動が可能になった上で華歳の動きについても情報を手にいれることができたが時すでにお寿司。侵攻はとめらんねぇし、四季庁への道のりも前途多難。とりあえずバイクマンばりの能力でショートカットコースを築いてはみたが……あとどれくらいの距離があるのだろう。狼星さん、ノーヘルな上にアイスバーンをじかに走行するのはだいぶ危ないと思いますよ。凍蝶のドラテクによほどの信頼があるのか。

 一方、庁舎内に閉じ込められた春組は引き続き進退極まる状態。物理的にも身動きが取れないし、周りの連中はもはや誰も信用できない。イカレた仲間となった長月率いる「彼岸西」についても、今はかろうじて拘束しないでいられるギリギリの信頼感。今回駆けつけてくれたのは冬組護衛の職員だったらしいのだが、そいつらも「春組護衛を全部ぶっ殺してきました」ってんで、もはや省庁から派遣される役人すら誰も信用できないという。冬組チームをギリで信用できたのも、ここ2年間のお付き合いのおかげでしかなく、改めてさくらさんたちはずっと孤立無縁の状態で戦い抜いてきたことがよく分かる。

 なんとか繋がった電話口では狼星が石原から手に入れた情報を伝えていく。その中には「四季庁爆破計画」なんて物騒なものも含まれていたが、雛菊さんからすると一番厄介だったのは「華歳のボス、観鈴が直接雛菊さんを迎えにいくらしいで」という情報。そこで再びフラッシュバックする、あの女との地獄の8年間。今回の回想シーンは観鈴側からも描かれており、そっちでは「観鈴さんも酷い目に遭ってきたんだから、暴れ回るのにも同情の余地があるだろ」みたいなニュアンスもゼロではないのだが、どう考えてもインプットされた悪逆に対するアウトプットされる非道の度が過ぎる。女性の尊厳を守ろうと躍起になった若かりし頃の反動が強姦教唆なのは流石にアウトすぎる。さらに撫子ちゃんを誘拐しておきながら再び雛菊に迫ろうとしてるあたりも節操なしで見てられない。この女はやはりどこをどう切り取っても狂っているし壊れているのだ。

 そんな観鈴との日々で少しずつ磨耗していった雛菊は、最後の強姦宣告でついに限界を迎える。それまでギリギリで守り抜いてきた自我(雛菊ファーストとでも呼ぶべきか)は精神的自死を選び、残された新たな雛菊(雛菊セカンド、もしくは雛菊モーティス)に代替わりする。セカンドに吃音の気があるのはこの追い詰められた環境で生み出された存在であるが故か。そして皮肉なことに、この極限状態でバトンタッチしたセカンドが代行者としての才を開花させ、状況の打開に成功したのであった。もう少しはやく、雛菊「本人」が春パワーに目覚めていれば逃げ切れる算段もあったかもしれないのだが……少なくとも現状でファーストが帰ってくる気配はない。まぁ、あれだけのことをされた過去は「無かったことに」したいのは間違いないしなぁ。雛菊さんも自我の分断に悩まされているが、さくらさんが今後どのように受け入れていくかでファーストの存在も揺れ動きそうである。

 しかし、今はとにかく現状打破が目標。春の力を操れるようになった雛菊はあの頃と違って観鈴に対抗する手段がないわけではない。しかし、純粋な恐怖に支配された現状のメンタリティでどこまで戦えるものか。彼女に必要なのは観鈴に打ち勝つ勇気なのか、それとも観鈴のありようすら認める包容力なのか。ここからは1手も間違えられない戦いだ。

 
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 「固定資産税がかかるツガイ」とかいうパワーワード、第11話。こういう生臭いところで細かいネタを回してくれるからいちいち笑ってしまうんだよな。あの迷い家、異空間にあるなら税金もなんもないやろ、と思ったけど、入り口自体は現世にあるからちゃんと不動産扱いになるんか。……売却を検討したらいいんじゃないでしょうかね。

 そんな迷い家での決戦の後始末。前回までで「追っ手は影森(アスマ)が送っていた」「それとは別に手長足長の主人がいた」ということまで判明していたわけだが、なぜ突然手長足長の襲撃を受けたのかは確かに分かってなかった。前回は忙しくて出来なかった主人探しだったが、有能なユルさんはしっかりと戦闘中にも目星はつけていたようで。手長足長の行動から主人の潜伏先を絞り込む。そこから出てきたのは、なんと年端もいかない少年。どこぞのハーフ、13歳の少年は、例によってツガイに絡む一族の面倒臭さを体現した象徴のような存在であった。

 今回のサブタイが「兄と弟」で、最初に表示された時は「アスマ周りの掘り下げでもすんのか?」と思っていたが、なんとここでいう兄弟とはまさかの田寺周り。ケンと名乗るその少年は、なんと腹違いのデラさんの弟だったという。その辺の事情はデラさんも一切認識しておらず、少年の主張を信じるしかない部分なのでちょっとだけ信憑性におっかない部分はあるが、ケン少年は見た感じ悪い人間ではないらしく、切迫した彼の訴えに耳を傾ける価値はあるだろう。曰く、「ユルのご両親に村から抜け出す方法を教えたのは先代田寺(デラさんの父親)だった」とのこと。その少ない情報から両親の足跡を追おうとしたユルだったが、残念ながら東村と現世をつなぐ仲介人の一族・田寺の長という人物は想像以上につかみどころのない人物であった様子。実の息子が2人も雁首並べてるのに手がかり1つ見つからないし、現時点では情報が完全に遮断されている。どうやら田寺の一族ってのはその仕事の内容からか、だいぶ隠密性能に優れた一族のようである。

 ケン少年のおかげで手長足長の襲撃は単なる偶発的な事故だったことが判明、あの迷い家に逃げ込んだのは単なるバッドラックだったという話。そんな偶然で手駒を削られたアスマさんにとっては痛手だった気もするが、よからぬツガイを排除した上で、影森の追っ手とは和解できたし、一応は調査のきっかけくらいは手に入れられたのでよしとするか。一旦ケンを持ち帰り、みんなして田寺の情報を突き合わせることで、次の進路を決めるしかないだろう。

 むしろ今回最大の脅威となったのはず〜〜〜〜っとユルたちの帰りを待っていた(待たされていた)ハナちゃんであった。苦労人のサポート稼業。デラさんに振り回されるのはしょうがないが、野生児ユルにも振り回され、相当に面倒な役割を引き受けちまったと今更大後悔。ケンくんちの預金通帳がなかったら大暴れしていたかもしれない。なんとか先立つ資源の確保に成功し、今回はチョークスリーパー1発で許してくれました。……油断していたとはいえ、しっかりとユルをキメて圧倒したハナちゃんはそれなりに戦闘力高そうね。

 東村・田寺、そして影森。未だこの3つの勢力の力関係ははっきりしていない。一番不安定なデラさんのところにいれば、いやでも事態は揺さぶられるのだろう。しばらくは左右様も退屈せずにすみそうだ。

 

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 さぁ、最終章だよ。少なくともガルパン・プリプリより早く完結してよかったとは思ってます。ただ、相変わらず上映期間が短くてな……ちょっと油断したら今回はもう「レイトショー1本」という地獄の日程に。しょうがないからそのレイトショーに飛び込んでの視聴。

 折り返し前に書いておくかどうか迷ったが、先に触れておくが今作はすでに「余計なこと」でなんか話題になってしまっていることは知っていた。まぁ、ぶっちゃけ櫻井絡みのあれこれで、視聴途中までは「別に櫻井を外したことの是非を問うつもりは無いけど、やるなら最後まで責任もってやらないとダメだよねぇ」というくらいの当たり障りのない感想を置いとくつもりだったのだが……うーん、これは……難しいデザインにしちゃったなぁ。その辺も込みで、折り返し後に書いていこう。ちなみに、端的にまとめると「面白かった」です。さすがに三部作の最終章ってことで、きちんと起承転結の結をまっとうしてくれていたし、広げまくったド派手な風呂敷を結構な豪腕でたたみきってくれたトータルデザインは見事なものでした。ですので、前2作を観た人はさすがにこれを観ないわけにはいかないでしょう。前2作を観てない人は……どっかで配信とか販売が始まったら観てみる価値はあると思います。ただ、その場合は全3章一気見とかしちゃうと脳がパンクすること必至なので要注意。

 

<てなことで折り返し>

 


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 人の心がない構成、第10話! これをぬけぬけとやってくるからこのアニメは油断できない……。AパートBパートでこれまでのキャラとはさっぱり関係ない脇の話を展開して「今日はそういうつまみ食い挿話の回なんだろうな」と油断しきっているところに、突然叩き込まれる核心となる伊吹桂子。こんなん、不意打ち以外の何物でもない。受け止めきれるわけがない。

 緊張と弛緩がドラマの基本というなら、1本目2本目は間違いなく「弛緩」。いきなり関俊彦ボイスから物語が始まり度肝を抜かれたが、彼のええ声で語られた「淡島の物語」は、1人の脚本家の人生に影響を及ぼした美しくも愛らしい母の話。このお話における女優・夏木詩子の物語は、別に淡島という舞台の真芯を捉えた話にもなっていないし、誤解を招く言い方をするなら(なんでだよ)「なくてもいい話」である。しかし、こうして息子という血縁者から贔屓目無しで1人の人間として「淡島に生きた女性」の人生を客観的に語られることで、その「女優」という人生の凄絶さが垣間見えるようである。息子が文筆の仕事につき、彼女をモデルにさまざまな物語を「作り上げた」ことは別に誰に望まれたことでもないし、母も息子も、互いの助け合い・依存を考えて紡ぎ上げたものでもなかろう。しかし、ごく自然にそうした「夏木詩子の物語」が囁かれることで、女優の顔は外から埋まっていく。これも1つの相互依存の形。そして、互いに幸せを分け合う家族の1つの形。

 Bパート、こちらも今までのお話とは一切接点がないポッと出のサブキャラのお話。今回の夏木詩子パートとこちらのパートの主人公・滝本由加里さんについては公式ページの人物相関図でも一番外縁部にこそっと追加されただけの離小島。どう考えても周りとの接点がない。しかしこのお話は1つ際立った特徴があり、それがサブタイトルの「本人の名前が書かれていない」というイレギュラーである。これまで通りのフォーマットであればこのエピソードのサブタイトルは「滝本由加里」、もしくは「滝本由加里と森久保沙織」あたりになっていたはず。そこをあえて「城芙美子の娘」という「淡島女優との血縁関係」で表示するところに、このエピソードの主張が嫌でも引き立つことになる。由加里が認識している通り、結局彼女は未だ「淡島生」にはなれていないし、この先もなれないんじゃないかという予感すら持っている。未だ一角の人物にならず、母がつなぐか細い接点から分厚い壁を挟んで淡島を見ている状態。ただ、それは彼女にとっての呪いであるとか、苦しみであるという描かれ方でもないのがなんとも不思議なところで、この物語には結論が無いのだ。Aパートにあった「母親と息子」の関係性と対比的に、こちらの「母娘」関係は不透明な未来に無限の可能性を残し、まだ「娘」でしかない滝本由加里の不確定性ばかりを強調する。これはこれで、希望ある描き方なのかもしれない。ちなみにキャラCVは由加里が結川あさき、森久保沙織役は高田憂希。(スクール講師のかなえさんが明乃さんである)

 そうして「いろんな言及があるものだなぁ」と油断しきっているところに突然ぶち込まれる伊吹先生。この不意打ちには飛び上がった。ここに来て再び彼女にお鉢が回ってくるのか。前回のエピソードで若菜と対話して「伊吹桂子」の人生に1つの結論が出ているものだと思っていたが……ここまで語られてこなかった、「あの当時の伊吹」がついにヴェールを脱いだ。

 そして、そこで語られるあまりにもどうしようもないお話……伊吹桂子の物語は、これまで2話目で岡部絵美を中心として「害する敵」としての描写があり、3話では親子3代をつなぐ忌まわしき血の物語として、彼女が女優を目指すことについての胸糞悪さにまで言及されていた。となれば単純な足し算だ。岡部絵美という孤高の存在、そして伊吹桂子という淡島のしがらみを煮詰めたような存在。2つがぶつかり、あまりにも虚しく残酷な結末が訪れてしまう。

 もちろん、桂子がやったことは悪いことだし、同情の余地もない。しかし、すでに我々は3話で彼女の家庭環境を知ってしまっており、その情動にはどうしたって贔屓目ができている。そしてそこに改めて「桂子から見た絵美」が語られ、その抱えきれなかった青い感情には、どうしたって一定の理解を寄せてしまう。彼女の祖母が悪かったとかいう話でもない。人は、周りの全ての人間と何かしらの関係性を結び続けているのだ。そこにほつれやもつれができてしまった時、1つのつながりに負担が寄ってしまうこともあるのだろう。今回は、たまたま伊吹桂子という絡みに絡んだ人生が、岡部絵美をプツリと切ってしまったと、それだけの話なのである。

 ラストシーン、桂子は教え子の若菜へ、「淡島へ入ったことへの後悔」を問う。現役学生には問うことすら許されないだろうし、教師が問う意味もない、病身の心の弱さから漏れ出た問いかけなのだろう。田畑若菜は、今作における語り部となった。脚本家・長谷川慎爾のヒアリングをしていたのも若菜だったし、世代を超えてかつての寮の話を現役世代に語って聞かせてもいた。しかし、改めて今、若菜はステージ上に押し戻される。1人の淡島生として、1人の人間として、桂子は若菜に問うている。淡島とはどんな場所なのか。淡島とはいかにあるべきだったのか。

 誰も正しい答えなんて分からない。若菜は、桂子の人生に救いを与える救世主となるのだろうか。

 
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 なるほどそういう配置か……第11話。的確にややこしいところにややこしい人員が補充されていくあたり、高校生ってやっぱ大変ね。

 私のように人付き合いを極限まで削りに削った世捨て陰キャが今作みたいな青春人間模様を見ていると「人間ってこんないろんなこと考えながら付き合っていかなきゃいけないのかよ〜」とため息が出てしまうくらいに、みんなして色んなことを考え、色んなことを察してコミュニケーションを図っているのがなんとも窮屈。それは人付き合いが苦手であることを自認しているこゆんだってそうだし、人付き合いのプロで数多の鍵を持つ湊だって実はそう大きな差はない。感知できるセンサーが多ければ多いで大変なこともあるもんだ。

 しかし、基本的に人付き合いはニュートラルから始まるもんのはずだが、それが「ネガ」から始まるとまた難しい。現状、その間に横たわる関係性に名前がついていないのは渦中の熱川妹(アキネ)とこゆんの間。今回こゆんの回想でたっぷりと描かれた中学時代の実態、それはもう、惨憺たるものであった。これまで五十嵐周りの出来事は色々と語られてきたが、その起点となる「なんでそもそも五十嵐なんかと付き合ったん?」の部分は謎のままだった。今回は熱川姉(マナツ)という人間を中心にその辺りの事情が紐解かれ、おそらく今作でも一番ドロドロしてて醜い感情の数々がついに明かされたのである。

 ぶっちゃけ熱川真夏は割と最低の人間だし、彼女が中学時代にこゆんにとった態度は許せるものではないと思うが、それに対し、こゆんもこゆんであまりよろしくない方法で意趣返しを目論んでしまったというのが「過去の傷」。五十嵐と付き合ったのは熱川との関係が負けっぱなしで終わるが癪だったから。関係性が決定的にぶっ壊れたのは五十嵐をいいように使って自分の武器としてしまったから。今になって振り返ればこゆんも大人気ない行動だったと反省はしているようだが、それで五十嵐という人間の尊厳が傷つけられたのも事実だし(まぁ、奴の場合はおよそ自己責任でもあるが)、陰湿ないじめに対して腹芸で返してしまうというやり方は結局おてんとさんの下で物事が解決しなかったということ。それは決して褒められたことではなかった。

 そうして「一番暗い中学時代」の記憶が明かされ、一度は捨て去ったと思っていた記憶が「妹」という形をとって再びこゆんの足元ににじり寄っているような感覚。こゆんからしたら気が気じゃないだろうが、現時点で妹さんはそうした話を一切口には出さず、ただ優希あたりから「話を聞いている」と匂わせているだけ。彼女が姉の話を聞いて「氷川小雪という最低の女がいるんだ」と思っていた場合、このような行動に出る意味はあるのだろうか。わざわざここで妹が姉の仇討ちに出向いているとも思えず、なんとも微妙な距離感だった。

 どちらかというと問題はそんな厚川秋音の隣にいる変な美少女・栗木桃香の方だろう。こちらは明確に「湊への矢印」が存在しており、数少ない機会からざっくりと湊周りの人間関係を精査している。そのセンサーの精度はかなりのもので、すでに湊がひた隠しにしているこゆんへの想いもサーチ圏内に入った様子。ここで桃香がこゆんのことを「障害」として認識した場合、隣にいる秋音から何かしらの「武器」を取り出す可能性がある。まぁ、そんなことしたって別にこゆん自身に非があるわけじゃないから痛くはないわけだが、それでもちょこちょこ中学時代の話を蒸し返されるのは気持ちのいいものではないだろう。果たして、1年生コンビの次なる行動は? そしてかわいそうな陽太くんはこゆんとの食事代ばかりがかさんで美姫との距離を縮めることはできるのか? ……青春だなぁ。

 
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 恋愛発作中の女神様はとても可愛いのに受け入れられないの可哀想、第10話。まさか1クールで2回目の発作が起こるとは思ってなかったよ。結構周期短いんやな。

 1本目「戻ってこなかったブーメラン」。でも世界観は1ミリもブーメランとは関係なしで、どこかシンエイ動画風味が漂う「日本昔ばなし」みたいなユル系アニメ。この作品においては圧倒的にスタンダードな仕上がりだし、なんなら鬼とかリスとかのキャラは可愛い部類である。さらに主人公(?)となる柏太郎のCVが我らがアスミスなので愛嬌もなんぼか増しになっており、全体的にファニー&キュート。いや、これをキュートだと思ってしまうのはもはや末期症状かもしれないが……。ブーメランはほんとに1回投げられただけで終わってしまったし、世界観的にはほとんど影響を与えない存在になってしまったが、最終的に一番大事な(?)リスを女神様にお届けできたので異世界的にはオーケーということにしておく。

 どっちかというとこのパートは女神部屋での女神様との絡みの方がメインであり、主人公はさらに女神製の宝箱を自力でぶち破るなど、だいぶ神性に近い異能も身につけつつある様子。「転生繰り返したからですかねー」と軽々しく言うてるが、ここまでの「不死性」も含めて考えると、着実にたどり着くべきじゃないゴールに近づいている感がある。女神様はその辺をわかった上で主人公をいじっているのだろうか。

 2本目「決めポーズで発生する爆発と煙」。もはや実写であることには一切の驚きはないが(いつものクリエイターである)、むしろ「こうして戦隊パロディが制作されているのに、本家となる戦隊はもういないんだね……」という歴史の陥穽を感じて寂しくなってしまうくらいである。私個人としては「ギャバン」があんまり本気でみられてないせいもあり、例の採石場だって随分久しぶりな気がするのだ(実際はちょくちょくみてるのだが)。そして、安物の既製品っぽいスーツに身を包んだお手製戦隊を見ていると「やっぱ東映が仕込むアクターの人たちの仕事って素晴らしかったんだよなぁ」などとどうでもいいことにいちいち感動してしまった。今回の戦隊演劇、ほんとにモーションがちゃちくて「慣れてない」感じが全面に出ていた。そりゃまぁ、ヒーロースーツアクションに慣れてる人間なんてこの世界には数えるほどしかいないわけでな……東映がまじでライダーもギャバンも作らなくなったら、そのうち死に絶えてしまう伝統文化なんじゃないかな。

 まぁ、今回の場合は戦隊自体がイロモノすぎるので中の人たちも「あんま本気でやらないでください」というディレクションが出ていた可能性もあるけど。レッド・ブルー・ピンクまでは別に良かったのだが、4体目がベニジャケレッド(というか紅鮭師匠)で、5体目がベニジャケブルー(山田さん)という時点でもはやこの世界は転生の順番待ちなど無くてむしろ人手不足なんじゃないかとすら思えてしまう。いや、「戦隊の5番目、紅鮭なのに青の戦士」になりたい人間がいるかどうかは知らんが。チームとしてはどうせ決めポーズでダイナマンするしか仕事がないので、個々の隊員の個性とかどうでもいいんだよな。

 むしろ今回は悪の親玉、魔王のデザインの方がやたら凝ってて格好良かったし、多分制作側もそっちに手間と予算をかけたんじゃなかろうか。爆発の特殊効果だってそれなりの専門職だし、今回の実写パートもそれなりに手間のかかる工程だっただろう。お疲れ様でした。個人的には「M・A・Oネキに特撮パートの解説させるのめっちゃ贅沢だけどな……」っていう思考がずっと脳の9割を占めていました。「いうて関西出身だから変な関西弁にも意外と厳しいかもしれんしな……」とかも思った。M・A・Oネキの関西弁はたまに聞きたくなるんだよなぁ。

 

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 レプリカだって、未来がある、第10話。……かもしれない、無いかもしれない。作り物かもしれない人生に、決着は着くんだろうか。

 今作はベリーバッドエンドかハッピーエンドしかない気がするのだが、そのどちら側に振れるかが現状の空気感からは全く分からないのがハラハラ要因。いや、そりゃハッピーで終わるだろうという予断は当然あるわけだが、少なくとも「そうなって然るべき」という流れはできておらず、このまま容赦無くナオもアキもお役御免で消されてしまう未来だって普通に存在しうる。その場合でも、一応は「愛川素直と真田秋也はドロップアウトしてた状態からちゃんと社会復帰できました。めでたしめでたし」というそれなりの「終わった感」を出すルートがあるのだ。そこが怖いのだが……一応、リョウさん事件はこの2人にとっては「未来の可能性」を垣間見せた出来事ではあったのだろうか。

 前回のラストで宣言された通り、素直はナオと入れ替わる形で再び学校に通い始めた。そしてもののついでみたいにして家で引きこもっていた秋也にまで声をかけたらしく、レプリカ「じゃない方」が2人そろって復学。まだまだ学内でのポジション取りには苦労しそうだが、ここから再びレプリカを必要とするような場面には遭遇しないだろうと思われる。2人のレプリカにとっては念願が叶ったとも言えるわけで、無条件に応援すべき「本体」の復帰は祝いこそすれ、惜しむ必要など全く無いのだが、それでも突然の廃業でしばらくは放心するしかない。ただでさえリョウの事件で打ちのめされていたところだ。悲しみは1人で家にこもっていたら何倍にも膨れ上がって処理しきれなくなってしまう。ちなみにアキの方は「これまで消されたことがない」はずなので秋也と入れ替わった後も存在し続けるのは当然なのだが、ナオが消されずに家でお留守番してた理由は謎。これまで通りであれば、素直は一度ナオを消しておいてもいいはずだが……もしかしたら、事前に律ちゃんあたりから「消さんといて!」と言われていたのかもしれない。

 というわけで、突如愛川邸を襲撃したアキと律ちゃん。塞ぎ込んだナオに元気を出してもらおうってんで、何故か知らないが向かった先は温泉施設。今作の舞台は静岡らしいですが、作中の「用宗みなと温泉」は実在の施設で、今調べたら当然のように今作とのコラボもやってました。ちょっと行ってみたいです。高校生カップルのデート先としてはなかなかに渋い場所だし、第10話の温泉回なのに「男女別々に、粛々と湯に浸かるだけ」というあまりに健全すぎる温泉シーン、まぁ今作らしいといえば今作らしいか。デートプランがびみょーにいかついあたり、アキらしさともいえるのかもしれない。

 ちょっと元気を取り戻したナオは飯を食いながらアキと一緒に「将来」を語る。もしかしたら明日には消されているかもしれない我が身。未来を語るなんて虚しくもあるし、仮に素直や秋也が存在継続を認めてくれたとしても、「実在しない」自分たちにオリジナルと別な人生なんて選択できるわけもない。進路を考えるなんて無駄なことのはずだが……それでも未来の可能性を考えること自体は自由。2人で色々と妄想を膨らませ、最終的には「修学旅行」の約束だって取り付けてみせる。明日も分からぬ儚い身の上なら、今はただ、見える未来の中で楽しいことを考えよう。

 とはいえ、実は2人の会話の中にわずかながらも「未来の可能性」は残されていた。実際、「涼未とリョウ」はあんな状態ではあったが一応2重の人生を送れてはいた。きっと両親や周りの人の協力は必須だろうが、もしかしたらナオやアキにも「自分の」人生を掴み取る方法はあるかもしれない。果たして、素直たちはそれをどこまで考えてくれているのか。最悪、これまで通りに「状況に応じたコピー」として使ってくれるだけでも命は長らえるが、今ここでアキと2人でいたいという願いは、おそらく素直には聞き入れてもらえない。何をどこまで追求するのか。決断の時は迫っている。

 

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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