最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「ケンガンアシュラ Season2 Part2」 ― 最終回処理も全然終わってないのに、ひと足先に新番がやってくる。しかもこれ……先週から始まってたらしいです……1話見逃しちまった。いわゆるネトフリの「地上波落ち」なのでどうにも放送が変則日程。そんな半端な時期に始まるなんて、思ってませんやん。 まぁ、逆になんとなく知ってる作品を1話落としただけで済んだのはラッキーだと思おう。データを確認しておくと、ケンガンはネトフリでSeason1が2クール分、Season2も2クール分が配信終了(既に1年前には終わってるようだ)。地上波ではSeason2 part1が1年前に放送済みである。残り16話あるってんで、他の新番組に先駆けて放送を開始した様子。おかげで大事な「思い出すための」1話目を見逃してしまったのだが……はてさて試合はどこまで進んでたんだっけ……と思ってみたらコスモVS王馬戦が決着。どうやら準決勝からのスタートっぽいですね。まぁ、こちとら原作も1回通読しただけだからどこでどんな試合が繰り広げられたかさっぱり覚えてないんですけど。公式ページにあるトーナメント表(もう最後の結果まで全部出ちゃってるネタバレ資料)によれば残る試合は若槻VSムテバ、サーパインVS黒木玄斎、初見VSアギトというマッチだそうです。……初見泉って準決勝まで残ってたんだっけ……原作は「ケンガンオメガ」の方まで読み進めちゃってるもんで、ほんとにいろんな記憶がごっちゃである。 そう、「オメガ」まで読み続けていて改めて感じるのは、今作最大の特徴はとにかくキャラを使い捨てにしないということ。普通、トーナメント戦を描いた漫画なんて初戦敗退の雑魚枠が山ほど出て、この構成の金字塔である刃牙だってシットパイカーみたいな奴がわんさかいるわけだが、今作は初戦敗退の連中も「オメガ」までずっと出続けて、いちいちエピソードを挟んできたりする。よく言えばとにかく物語の構造が厚く、悪く言えば「そんなに全部覚えてられるか! とっ散らかるわ!」である。熱心なファンだったらいいことばっかなんだろうけど、こうしてたまに触れる程度のライト層はちょっと困ることもあるんですよ。久しぶりにみて「雷庵とかもう敗退してたんかよ……」で結構びっくりだしね。 というわけで適当な視聴者で申し訳ないくらいだが、「アシュラ」のラストシーズンとなる今回もクオリティはいつも通り。フルCGのクセつよ作劇は賛否あるだろうが、画作りでサボってないな、というのは伝わってくるので特に不満はない。今回の「2話目」で言えば、放送時間のうち5分以上はひたすら「マウント状態からポジションの取り合いでバタバタ暴れる野郎2人の図」を延々映し続けるという、冷静に考えればクッソ地味な絵面なのだが、この「バタバタ暴れる」もちゃんと「全力のマウントとその返し」の動きに見えるから説得力があるのよ。監督の岸誠二が格闘技に対して並々ならぬこだわりを持っていることもあり、その辺の細かい描写の力は決して惰性で作られたアニメでは出せないもの。こっから先はキャラの数もドラマの方向性も絞られてだいぶ密度が濃くなってくるとは思うが、せっかくなので最後まで見届けさせてもらおう。 ちなみに……原作読んでての感想なんですが、いまだにガオランがずっと最強キャラとして説得力持ち続けてるのすごいよね。戦績だけで言えば結構負けてるくせに。やっぱ格闘漫画描く人ってボクシングには特別な思い入れがあるのかしらねぇ(どこぞの烈海王を思い出しながら)。
PR ○「カラオケ行こ!/夢中さ、きみに。」 5 長きにわたる新番チェックもようやくゴールにたどり着いた。今期執筆された新番チェックは、ショートアニメまじりとはいえ怒涛の63本! この数は、危機感を覚えてN話切りをするきっかけとなった23年1月期を上回り、最大値をとった23年10月と同じ数である。しかし、この時ですら前クールからの継続作品を加えても68本だったのに対し、今期は引き継ぎ作品も加えると史上最多の71本を記録することに!!!!!!! ……週70本は人間の所業じゃねぇのよ。1日にアニメ10本ペースやぞ。毎日やぞ。無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理。現状でもすでにN話切りはスタートしているが、今期はなかなか選別が難しく、未だ7本しか切れていない。早急な対策が待たれる状況である。頑張れ俺。 閑話休題、そんな地獄の視聴環境に最後に訪れたのはなんとも珍妙なプロジェクト。どうやら原作がたった1巻分しかない漫画ということで、後から同じ作者の別タイトルを繋げてオムニバスとして1つの枠を構成するようである。しかも確認したら後に続くタイトルは短編集なんだそうな。随分珍しい形式だが、多分それだけこの表題作品をアニメ化したかったということなのだろう。流石に劇場版にするわけにもいかないし、OVAが売れるような筋でもない。となれば、強引にでもシリーズアニメにしてしまえと、そういう発想なのではなかろうか。もしこれがヒットしたら同様の短編作品をまとめてアニメにしてもらえる漫画家とかも現れるかもしれませんね。 で、こちらの作品なのだが、原作既読。確かこの作品は「この漫画がすごい」だかどっかで名前が取り上げられてて、当時は書店でも平積みされてることが多くて気になっていたんですよ。何しろ、タイトルに「カラオケ」が入ってますんで。カラオケ大好き人間としては「おっ、カラオケ漫画か?」ってんで気になるじゃないですか。その上で1巻しかないと知り、「ほな読んでみよか」ってことで漫画喫茶で読んだ……はずなんだけど………………びっくりするくらい中身は覚えてない。ほんとに印象だけの話なら、多分悪印象は持ってないとは思う。つまらんとは思わなかったけど、数年間も記憶を持続するほどに印象に残る話でもなかったと、そういうカテゴリ。だからこうしてアニメ化されてまた1から楽しめるといえば楽しめるのだが……まぁ、普通じゃないっすか。1話目時点ではギャグのテンションはちょっと肌には合うかも、くらいの印象しかないです。 一応無理やり特徴を捻り出すとするなら、それはやはりタイトルにある通りに「カラオケ」ということになる。1話目のカラオケボックスの雰囲気は割としっかり出せてた気はします。まぁ、それくらいしか描写に力入れるところないし、ロケハン簡単だしな。ちなみに作中で登場する機体はずっとJOYSOUND。私はDAM派なのでそこはややマイナス(んなことはない)。ちゃんと一番新しいタイプのデンモク使ってるし、実際のカラオケ画面も完全のJOYのものだと分かるので全面的に協力は得てるのかな? ただ、今時いちいちインターホンでフード頼むカラオケボックスもあんまなくない? とは思ったけど。その辺は作中の時代に合わせて、って感じですかね。 こういう細かい描写でしっかり「それっぽさ」を出していけば、さしたる画面映えもなさそうな作品でも成立はするだろう。そういう意味では、ディレクションは割と正しい作品な気はしている。あとは後半戦の別作品が肌に合うかどうかだよなー。 ○「銀河特急ミルキー☆サブウェイ」 ― おすすめされて不覚にも観てしまったので、ご報告代わりに。正直、「YouTubeで配信してるショート」って毎週おかっけるの煩わしそうだし、自分のポリシーからはみ出るので積極的に観ようとは思ってなかったのだが……何の因果か、ふつーにYouTubeザッピングしてたら候補に出てきてしまいまして。「これ、こないだ勧められたやつやんけ、流石にここまできたら試しに摘んでみるか」って摘んで……現状では3話まで配信してたもんで一気に見ちゃいましたね。いや、一気にっていっても10分そこらなんだけどさ。 確かにこの謎の空気感はクセになる。何がすごいって、ショートだしギャグなのに、別にアニメとしてショボくは無いんだよ。密度の高いCG描画にあんまり不自然なところがないし、キャラデザの個性もしっかり立ってて見やすい。中国系のアニメでありそうなデザインだけど、ここまで馴染むのはやっぱり日本製だからなのかしら。これ、ほぼ個人制作みたいなノリの作品なのね。今の時代、どこから伏兵が現れるか全く予測できないからほんとに怖いね。まぁ、なるべく伏兵に出会わないように気をつけてるわけだけども……。 映像とネタ回しが悪くないことは大きなプラス評価にはしてないんだけど、個人的に大幅加点要素になってるのは当然中の人である。1話目はまだ「ダルそうなみかこし最高やんけ」の方に目が(耳が)いってたんだけど2話、3話と続いていくとメインキャラの2人、特に寺澤百花の無気力ギャル口調がどんどんクセになっていく。元々寺澤百花は「ユーフォ」で出会って「負けイン」で大きく印象を更新した役者だったが、ここでも独特な舌っ足らずの発声が実に良い塩梅。相方の永瀬アンナもさすがの呼吸。多分このメイン3人の掛け合いが見たいっていうだけで追いかけちゃいそう。 ○「怪獣8号(第2期)」 ― 正式なスタート前に特別編とか番宣番組とか挟んだもんだからだいぶスタートが遅れたが、ようやく第2期スタート。1期が12話だったけど、2期は何話になるんでしょうね。 1期であんまりのめり込むことがなかったジャンプ漫画なので、2期だからとてそこまで心躍るものになっていないのは残念だが、基盤部分のクオリティは相変わらず高い。再開1発目のエピソードはその名に恥じぬド派手な怪獣討伐シーンもあり、「この方向性でしっかり舵取りしてくれればいいんだけどなぁ」という期待と不安が入り混じっている。1期はさぁ、最終的にあんまり「怪獣」らしさが無くなっちゃってなぁ。ジャンプ漫画は結局能力バトルに帰着しないとダメなのか……とがっかりしたもんである。 2期目でその方向性が是正されるとも思わないので引き続き半信半疑で見守ってはいくが、せめて何かしらすっきりする感覚が得られるようなまとめ方を期待したい。 ○「ぬきたし THE ANIMATION」 6 作品に敬意を表するなら点数も69点とか4545点とかにしなきゃいけないんだろうけど、記録がバグるので精一杯の敬意を持ってこの点数とする。「やらない愚図よりヤる阿呆」ということで、まずもって放送が開始されたことを寿ぐとしよう。 いや、もちろんエロゲー原作ということで詳細はよく分かってないのだが、このタイトルは各所で話題にもなっているので断片的な情報は耳にしており、その特質についてもなんとなくは理解しているつもりだ。我が家はワンランク上のアニメ専門チャンネルがあるので当然「青藍島ver.」での視聴となっているが、今作はおそらく地上波で観る意味はほとんどないんじゃなかろうか。いや、むしろ逆か? ここまできたらもう画なんていらないからピー音だらけの音声を聞きながら心の目で観ても一緒か? まぁ、その辺りは各々の視聴環境で判断していただきたい。 基本的に「エロゲアニメ」というものにあまり価値を見出したことはない。「わざわざ地上波のような制限されたメディアに出てきて半端なものを見せるくらいなら、R-18のフォーマットの中でのびのびやってくれた方がいい」と思っているためだ。本作もそうした視座には立ちつつも、流石に……これをアニメ化したその並々ならぬ労苦については評価せねばならないだろう。なんでアニメ化しようと思ったんだよ。まぁ、話題作だからだけども。しかし、無理だと諦めずに作りきったのはほんとすごいと思うよ……そしてまだ我が国にはこの作品を放送できる受け皿が残ってるんだな……僕ァそれがいいことだと思うんだ。いや、別に「エロくてばんざーい!」とかじゃなくてね。そもそもこのアニメをおかず目的で視聴する人間は普通はおらんやろ。 作品の特色と言える「男子中高生が全力で考えたみたいなアホなエロネタ」はやはり突き詰めたが故の鋭さがある。もはやここまできたらエロがどうこういうレベルではなく、伝統的な話芸であり高尚なレトリックの1つである「地口」を極めたダジャレの極地。インテリジェンスに富む紳士であるならば、ゆったりとアフタヌーンティーでも嗜みながら、この作品を鑑賞して溢れ出る知性と痴性を堪能できるに違いない。まー、どこまで行っても「バカギャグ」でしかないのでコメディの宿命として合う合わないの問題はあるだろうが(そしてこの作品はその差があまりにも厳然として表れるだろうが)、幸か不幸か私は面白いと思っちゃう側の人間。今後とも、制作スタッフの血の滲むような努力の結晶を見届けさせてもらうつもりだ。何がすごいって、こんなアニメのくせしてクオリティは割と高いんだよ。制作のパッショーネはこないだまで「異修羅」とか「片田舎のおっさん」作ってたとこなんだぜ。そりゃ動画だって荒ぶるってもんさ。監督に長山延好というのも良いチョイスだろう。すいも甘いもエロいも噛み分けて、良い落とし所を見つけてくれることを期待したい。 あとは普段なら中の人の話になるわけだが……「表の」声優としてはっきり認識できるのは石上静香と三宅麻理恵くらいか。まぁ、こちらの作品は裏名義でのクレジットはなさそうなので純粋に「そっちジャンル」の役者さんが多いと思われるが……別にだからとて質が落ちるとかいうことでもないしな。なんか「喘ぎ声音声専門」みたいなチームがありそうなのがちょっと笑う。「孕めオラァ専門」もいるかもしれない。 そしてなんといっても主人公役の柳晃平と石上静香の結婚報告な。流石にタイミングも何もかもが完璧すぎて「このアニメのプロモとして結婚してるのでは!?」みたいな失礼な発想すら出てきてしまう。こういうことができるあたりが石上静香の強さよなぁ。「ダイミダラー」「しもせか」、そして今作と3つとも全て主演って、もはや業界の名誉ヨゴレ担当すぎる。 ○「うたごえはミルフィーユ」 6 マクドナルドのパチモンの最大手が「ワクドナルド」であるのと同じように、YouTubeのパチモン最大手って多分「MeTube」なのだろうな、ということをふと考えました。 前々からCMなどでちょくちょくタイトルだけは目にしていた作品がいよいよアニメ放送開始。アイドルアニメが業界を席巻し、ここ数年でさらにそこに「バンドアニメ」という黒船が来航。数多の声優に音楽活動を強いてきた流れに、さらに新たなジャンルが登場。奇しくも、前クールでは「歌がなくて楽器だけ」のインストバンドアニメがあったわけだが、こちらはその裏を突くように「楽器無しで歌声だけ」のアカペラ歌唱作品の登場である。 考えてみりゃアニメには「声優」という素材が常に寄り添っており、それを活かす方向性として「声だけの表現」というのはそこまでおかしな発想でもない。アカペラ専門の作品が出てくるには遅かったくらいである(もちろん、声優がみんなして歌が上手いわけじゃないのは重々承知してるけどね)。そして、少なくとも1話目では「なるほどこれは確かに」と納得できるだけの説得力はあった。インストバンドも悪くない、そして、アカペラだって悪くない。 もちろん、アニメとして放送するからには単なるアカペラライブだけでは始まらない。ちゃんとキャラを作って、シナリオを作って、世界を作る必要がある。本作はシンプルに「部活もの」のデザインをとって女子高生にアカペラをやらせる流れだが、「ふつーの女子高生」というには随分極まったイロモノたちが集まっており、1話目時点でのキャラ立ちは充分だ。特に突き抜けているのはやはりメインヒロイン・ウタだろう。「突き抜けた自己肯定感の低さ、ネガティブ思考」という主人公像のはオタク向けのメディアではちょくちょく登場するものだが、この子は一応現代社会を生きている「リアルな女子高生」であるべきなのに、あまりにもキャラとして突出している。冒頭からしばらく続く「リア充の巣窟すぎて軽音部に全然入部できな〜い」のあたりはギャグとしてもクドすぎるんじゃないかとちょっと心配になったが、その後の部室に引き摺り込まれてからのメインキャラどうしの会話は、「こいつ、マジでこれまでの十数年間をこのマインドで生きてきた、魂レベルでのネガティブ野郎なんだな……」というのが伝わってくる凄まじいものだった。ネタとしての完成度が高く、不覚にも「あんたは?」「低レベルです」のくだりで爆笑してしまった。なんやねんこいつ。さらに部員のイケメン風先輩もキャラが強い。全体的に、今後この部活なら色々と面白い絡みが発生しそうだという期待が持てる導入だった。 映像についても大きな不備はなく、お話にも歌にも入っていくのに支障はない。制作の「寿門堂」はあまり聞いたことがないスタジオではあるが、佐藤卓哉が総監督を務めるというのである程度の安心感はあるし、スタジオが元請作品を1年以上発表していなかったということで、おそらく今作にかなり時間と労力を割く布陣になっていると思われる。きっちり走りきれるんじゃなかろうか。 そして注目すべきはやっぱり中の人。このプロジェクトのために集められた人材であり、特に主役のウタ役の子はこれが事実上のデビュー作。なかなか面白いお仕事を見せてくれそう。部長先輩役の人は実写ばたけからの引き抜き、そしてキラッキランランな現役プリキュアの中の人もいる。やっぱ松岡美里のハスキーボイスはこのくらいの音域の方が安心するよね。どこか花守ゆみりを思わせる低音の使い方はクセになります。キャスト表をみるとここにメロロンも加わるらしいので、だいぶきみとアイドル。 私としては追っかけなきゃいけないプロジェクトを大きく1つ抱えてしまっているのであんまり「アカペライベント」とかまでは追えないとは思うが、せめてアニメ単体では楽しませてもらいたい。 ○「ふたりソロキャンプ」 4 ただでさえスケジュールがずれ込んでんのに、こちらの作品は久しぶりに「読売がサボりやがるから」という理由でどんどん視聴が遅れてしまった作品。関東圏ではすでに2話目が放送されてしまっている日程である。 一応AT-Xを利用すればもっと早く追いかけることもできたのだが、まぁ、そこまでする必要はない作品かな……という予断はあった。実は原作ちょい既読。毎度お馴染み電書試し読みパターンで、こちらは2巻だか3巻くらいまでは読めたんじゃなかったかしら。そこまで読んでるってことは、原作漫画の方は割と嫌いじゃなかったんだと思う(すでに何年前に読んだかも覚えてないので微かな印象でしかないが)。そんな作品なので、別にアニメに期待してなかったわけではないのだが「まぁ、そこまで爆発力があるわけでもないしな」ってんで多少放置しても問題ないと判断したのであった。 で、実際あんま問題なかった。んーーーアニメとしてはあまり出来がよろしくない部類じゃないかなぁ。「なんとなくキャンプ」「なんとなくメシ」という流れは前クールの「飯・旅」三連作のおかげで若干食傷気味というのもあるが、今作は一応おっさんが(おっさんも)主人公ということで、より純粋に「キャンプ」に焦点を当ててかなり絞り込んだ内容。それこそ「ゆるキャン」以上にキャンプオンリーの作品と言える。そして、そんだけ絞り込んだら純度が増し、アニメとしての表現の幅も限られることになる。もちろん、「ゆるキャン」は良いアニメだったのだからこのテーマが即ちダメということにはならないのだが、すでに先人が爪痕を残したジャンルということは、今作はそれを超えるだけの「より高い純度」で勝負するか、何かしらの付加要素で飾り立てて勝負するしかない。おそらく制作側が選んだのは(当たり前だが)前者の方である。 その結果、なんとも地味な作品になってしまった。基本はラブに主軸を置いているので男女の関係性の機微に一喜一憂できるだけの感受性がこちらにあれば話も変わってきたのかもしれないが、こちとら「勝手に盛っとれ」としか思えない性根のため、目につくのは作画部分の頼りなさ。制作はSynergySPで、しょーじき1話目からあまり絵に魅力はない。原作を読んでる時はサクサク読めるし女の子はそれなりに可愛いしで少なくともネガティブな印象はなかったはずなのだが、アニメはアラの目立つクオリティになってしまい、そんな絵でジリジリしたキャンプの夜の風景を見せられたとしても、どうにも魅力には繋がりにくい。まー正直これ以上にアニメでやれるかと言われると難しいところではあるが、残念ながら「あたり」の作品にはならなそうである。
○「気絶勇者と暗殺姫」 5 なんかこぅ……「マダミスのハンドアウトみたいなキャラ設定だな」って思いましたね。マダミス界隈、勇者が死ぬシナリオ山ほどあるし、各パーティメンバーに裏の顔があるなんてのもお馴染みなので。今作が唯一マダミスと違うところは、シンプルに「勇者が死なない」とこですね。 なんとも珍妙な設定を思いついたもんである。勇者を中心としたファンタジーなのでてっきりなろう発かと思ったが、確認したら漫画原作とのこと。そりゃね、「Lv1魔王」とか諸々、勇者・魔王の設定なんて元々漫画作品に多かったやつですからね。当たり前といえば当たり前なのだが、昨今のアニメ事情を踏まえるとなんだか新鮮な気持ちにすらなってしまうのはだいぶ病状が進行している。 ぶっちゃけ、アニメーションの質はそこまで高くはない。ただ、制作のCONNECT(現在はSILVER LINK傘下)は「望まぬ不死の冒険者」などを担当したところで、意外と平均値は低くなく、「そこそこ安定」くらいは期待していいスタジオだろう。映像クオリティが「高くない」とは書いてしまったが、全体的にチープな印象になっているのはどちらかというと動画部分よりも基盤となるキャラデザの方に理由があり、バトルシーンなどの作劇を見れば意外とアニメとしてはちゃんとしている。キャラの造形が受け入れられるなら、このまま視聴モチベは維持できそう。 あとはシナリオラインの問題。1話目時点でメインヒロイン3人は互いに手の内を全部明かしたし、どーせこの勇者が死ぬなんてことはあり得ないわけで、実質的には勇者という舞台装置の周りで3人の女の子がどったんばったん大騒ぎするコメディということになるのだろう。であればキャラの個性が浮き立ったこの設定は案外嫌いじゃない。できればあんまり勇者とのラブ要素を押し出しすぎず、女の子3人できゃっきゃうふふ(殺伐)しながら楽しい冒険ギャグを展開してくれるとありがたい。3人が3人とも全然別な方向性のキャラなので、絡みで何が起こるか予想できないところは興味を惹かれる部分である。 あとはまぁ、中の人でしょうね。一番スッと入ってくるのは殺し屋・アネモネ役の上田瞳。まぁ、いつも通りにガラの悪いところを見せてくれればOK。魔王の娘・シエル役は「処刑少女の生きる道」でメインを務めた佐伯伊織。正直まだイメージは固まってないのだが、分かりやすく両面性のあるキャラなので演じるのは楽しそう。そしてなんと言ってもエロ踊り子・ゴア役に白石晴香。今期は「勇者殺し」だったり「死んだ勇者」だったり……相変わらず八面六臂の大活躍ですわ。遠慮なくエロいことやっていいのよ。 ○「SAKAMOTO DAYS(第2クール)」 ― いきなり作品と関係ない話で恐縮だが、どうやら今期はかなりやばいクールになりそうである。新番チェックの波が過ぎ去れば多少は落ち着くかと思っていたのだが、ご覧の通り、放送と視聴のラグが現状ではかなり大きい。なんかね、レコーダーに溜まったアニメを、観ても観てもじぇんじぇん減らない。前にもこんなことがあったから「もしや?」と思って確認してみたら……どうやら今期、最終的に視聴可能なアニメは70本を超えるらしい。一言でまとめるなら「異常事態」である。速やかに視聴番組の取捨選択を行わなければ生活の破綻は免れない(現状が破綻してないとは言ってない)。そして一番の問題は、今期のアニメ、今のところ積極的に視聴を辞めたい作品があんまりない………………今期もN話切りがどうなっていくか、注視していく必要があるだろう。 で、なんでこのタイミングでそんな話に触れたかというと……「これまでジャンプ漫画だというだけでなんとなくダラダラ視聴を続けてきた枠にも、聖域無き改革が必要なのかもしれないな……」と思ってしまったから。今作については、正直言って「あんま刺さらなかったアニメの2期」でしかない。まー、幸か不幸か、取り立ててクオリティが低いってほどでもないのだろうが、かと言ってどっか盛り上がるタイミングがあるかと言われると、ぶっちゃけ無い。ふつーのジャンプ漫画だし、対象年齢は真っ当に「少年」だろう。それにしたってややベタの度合いが高く、積極的に視聴を続けたいと思うモチベがあんまり無い。 改めて再開したエピソードを観ていて感じたのは、「どうにもキャラの弱い作品だな」ということ。テーマが「殺し屋」なので一見すると頭のイカれた愉快な殺し屋たちがいっぱい出てくる作品に見えるのだが、その実、大半のキャラは「殺しをなんとも思ってないクレイジー!」みたいな売り方が主で、1人1人のバトルが映えるとか、背景に魅力を感じるとか、そういうキャラがあんまりいない。味方サイドにしても、シンやルーってそこまで個性が活かされてる印象がなく、「最強と祭り上げられてる坂本とその取り巻き」くらいの印象しかない。まぁ、その状況にテコ入れするために再開一発目がシンの覚醒エピソードだったのかもしれないが……。さて、視聴を続けるべきか否か。 |
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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