最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「水属性の魔法使い」 4 皆さんは水属性の能力者と言われたら誰を最初に思い浮かべますか? 私の場合はねぇ……えっと……あれ? あんま出てこないな……氷属性と差別化しちゃうと純粋な水属性ってあんまり……あ〜、水鏡凍季也とか……あっ、湾内絹保さん!(よりによってそこかよ) ということで、どう考えても一般名詞にしか見えないタイトルですが、考えてみればそこに主眼を置いた設定は案外珍しいのかもしれないね、という間違い探しみたいななろう作品。過去には冰剣が関わる似たような設定があった気もするが、俺は観てないのでノーカンとしておこう。いつも通りに子安に誘われ、また新たなスローライフ希望者が異世界に転生した。 正直、案外悪くない要素はいくつかある。その1、オープニングで最初に絡むのが女性じゃなく男性。「そんなとこ評価すんなよ」と思われるかもしれないが、「本作はハーレム構築を主眼においたものではありませんよ」という表明があればちょっと安心できるわけですよ。加点までいかずとも、減点が小さくはなるだろう。その2、それなりに修行してる。いわゆる一発チート付与ではなく、ざっくりと世界のシステムだけを教えられてから自力でレベルアップを行い、創意工夫を見せようというのは最低限のサバイバル展開として一応は評価に値する。その3、映像は割と綺麗。制作が颱風グラフィックスで、ちょいクセはあるがなおざりにはなっていない。過去に「彼女が公爵邸に行った理由」や「魔導具師ダリヤ」などを制作したスタジオの新たなデザインは、一応なろうラインナップの中では中位以上においてもよいクオリティだろう。 以上がプラスポイントで、一応途中までは評価してもいいかなと思っていたのだが、残念ながらストーリーラインは後半で一気に急落。「なんや結局いつも通りの、なんならいつも以上のなろうやないかい」というのでダメ寄りに落ち着いてしまった。まぁ、プラスの要素としてあげた「修行」に関しても、実際は「どないやねん」要素が多くてあんまり加点はしてないんだけどさ。「水を出せる魔法があります」→「分子の結合を意識したら氷も出せるようになりました」は100%間違いとは言わないが理屈がおかしいし、「逆の発想でお湯も出せました」はもっとおかしい。そして、後半では修行の成果もあってさまざまな武器やシールドを展開して戦うことができるようになっていたが、実際は「水がどうこう」「氷がどうこう」は戦闘シーンにおいてあまり問題ではない。アサシンホーク戦で見せた氷の盾などの能力は、「氷を出すこと」ではなく「強い衝撃を受けても氷が壊れるだけでそれが飛散しないこと」であり、それって「何かしらのものを空間に強く固定する念動力」でしかなく、別に「水属性の力」ではないのである。「水分子を結合させて」の理屈と同じレベルで「氷を空間に固定させて」が可能であるなら、この世の物理法則の大半は無詠唱でコントロールできることになり、すでに現時点でチートである。 その後も「なんか知らんけどデュラハンと仲良くなる」「実はそれが精霊王である」「気さくなドラゴンに話しかけられ、認められる」「実はチートで不老の能力を付与されていた」などなど、主人公由来でない文字通りの「チート」が出血大サービス。これまでの流れはなんだったのかとアホらしくなる。ま、結局そういう文法ってことだよなぁ。今後の展開で必要以上のドヤが出てこなければまだお話は成立する可能性はあるが……期待値は低め。 芳忠さんボイスで気さくに話しかけてくるドラゴン、どこぞの作品のせいで全く強そうに見えないのがなんかおかしい。 PR ○「よふかしのうた Season2」 ― エンディングが「よふかしのうた」じゃなくなったのはちょっと意外。そこは貫くと勝手に思ってたんだけど。 お久しぶりです。確認したら1期の放送が2022年とのことで、気づけば3年も経ってしまっているが、いまだに「実によかった」ということは印象として残っているくらいには好きだった作品。あの年は「ぼざろ」があったせいでグランプリ受賞こそ逃したが、それでも次点に選出するくらいははっきり評価している。 3年も待たされてしまった2期についても、おそらくその良さが変わることはないだろう。原作未読なのでストーリーがどのように進行していくかはさっぱりしらないけど、原作はすでに完結しており、きちんとゴールを見据えた演出ができるはず(今期で終わるかどうかは知らんが)。その上で1期の良さをそのまま踏襲してくれていればなんの不満もない。改めて確認しておくと、今作最大の魅力はそのタイトルに冠されている「夜」である。こんなにもナイトシーンしか描かれない作品というのは前例がなく、1話目でコウくんも言っていた「自分たちの時間」である夜という時間帯そのものが主人公と言える。ただ薄暗いだけでなく、怪しげな光を放ち、どこか幻想的で蠱惑的な夜。その世界に生きるヴァンパイアを主軸に、青春と恋愛と怪奇が交差する。監督の板村さんの演出はちょっと前に「にんころ」でも言及した「ポスト新房」の分かりやすい代表例となっており、美麗な1枚絵の魅力を伝えるための効果的なカット割と印象的な画面作りが限られた「夜」という時間を鮮やかに切り出している。 今回改めてこの世界に触れて気付いたのだが、本作は徹底して「会話劇」である。もちろんヴァンパイアの能力がらみで壮絶なバトルシーンが展開されることもあるが、それはシリーズ全体を通じてほんの数パーセント程度だろう。ただひたすらに「夜景」を背景に、キャラクターたちが自分の生き様、自分たちの「夜」との付き合い方をあーでもないこーでもないと垂れ流すだけの情景。それこそ西尾維新作品に負けないくらいに会話の比重が重たい作品なのだが、それでいて、1期目では「間が長い」とか「画面が退屈」と思ったことは1度もない。イメージビデオのようでありながらしっかりと時が刻まれていくその画面構成は、やはり単なる「絵の連続」ではないのだ。この辺りの技巧については改めて堪能させていただきたい。 オープニング映像を見る限り、2期の中心はおそらく沢城(餡子)との対決要素になるのだろう。そのあたりでなずなちゃんとコウがしっかりと大人の階段を登ることができるのか、それとも、あくまでも子供のいたずらの域を出ない「よふかし」であるのか。できれば最後まで見届けたいドラマである。 ○「陰陽廻天Re:バース」 6 いろんな要素が渋滞してるタイトルのせいで何がなんだかさっぱり分からないまま視聴を開始し、実際に要素は渋滞してるんだけど案外分かりやすいアニメになっている。 どっから出てきたもんかと思って調べてみたがどうやらこいつはオリジナル。現時点ではWikiすらないので公式サイトを見に行くしかないが、それによれば「david proが放つ初のオリジナル作品」とのこと。なんでオリジナルアニメってこういうヘンテコ設定ばっか出てくるんだろう、とは思うが、そりゃまぁ、他との差別化に必死な企画会議を通過してくるのだから致し方ないか。でも、最近でもヤンキーものは「ぶっちぎり」ってのがありましたけどね。あっちは最後まで何がやりたいかよく分からんヤンキーものだったが、こっちはヤンキーがヤンキーとして存在してるのが最序盤だけで、あとはどっちかというと戦隊ものとかのヒーローアニメの第1話テンプレートといった方が良さそう。そうした点を総合して「分かりやすい」とは思う。余計なこと考えなくていい1話目って、実は結構大事なんですよね。 昔から「ヤンキーものはあんま好きじゃない」ということは常々書いており、最近では「WIND BREAKER」なんかがしんどくでギブアップしてしまったのだが、今作は主人公の設定の割には特に抵抗もなく、すんなり入ってくるものだった。まぁ、上述の通りに「ヤンキーもの」と言いたくてもそもそも異世界転生しちゃったらヤンキー要素が外的に無くなっちゃうからね。後に残されるのは「単に頭が悪くて手が早い少年」だけである。直情バカの主人公なんてそれこそヤンキーじゃなくても世の中にはたくさんいるわけで、そちらの見方で眺めていけばいいんじゃなかろうか。 と、ラスト1分までは思ってたわけだが……Re:バースってそういうことぉ? うーん、急に設定ぶっ込んできたな……異世界&ループというどこぞのバルスと同じ体験をしちゃうわけか……きちんとこっから差別化が図れるかどうか。生半可なシナリオ構成ではどこをどう齧っても「パクり」とか「二番煎じ」と言われてしまいそうだが……何か勝算があるんでしょうか。今からだいぶハラハラである。 その上で一応評価点を加えているのは、david proによるアニメーションが相変わらずかっちりしているおかげ。キャラデザもパチっとしてて好みだし、自社制作のオリジナルってんなら今後クオリティを落とすこともないだろう(ないよね?)。ヘンテコサイバー平安京のデザインなんかもちゃんと見た目に楽しいものになっているし、式神バトルが今後も迫力を維持してくれるならアニメとしては楽しめそうである。まぁ、ヤンキー+ループというとどこぞのアベンジャーがどうしても脳裏をよぎるため、あんなしょーもない流れになったらさっぱり切れそうでもあるけど……。流石にこんだけのトンチキ世界を作っておいて、しょんぼりな尻すぼみ展開にはならないと期待したいね。 ○「ダンダダン(第2期)」 ― ほんとになんの遠慮もなしに、こないだ半端に終わったところの続きから始まりよった。そういう意味ではまごうことなき分割2クール。不親切には違いないが、今作は余計な気遣いなど無用の精神がよく似合う気もする。 ぶっちゃけなんの話してたかなんて忘れてたんだけど、この半端なところからの突然の鉄火場で半年前の記憶が一気にフラッシュバック。即座にこの空気に入ることができた。ほんとに良くも悪くも強烈な作品で、元々原作からしてアクの強い芸風だろうに、そこにサイエンスSARUがこれまたくせつよな作劇をプラスしてくれているのでいい具合にファニーな刺激が絶えない。やっぱ面白いなコレ。 1期終了時には「もはやエロ漫画でしか出てこないシチュエーションになっちゃったけど、ここからちゃんと少年誌に戻ることができるんだろうか……」と不安になったものだが、きちんとオカルトに戻し、さらに「日本の因習村」みたいなレトロな雰囲気から突然大陸系UMAへと話題をぶっ飛ばす変幻自在っぷり。ホラーやオカルトを扱った漫画なんて山ほどあるが、この「怪談系&ムー系」という合いそうで合わない足し算の不協和音ははっきりと今作の売りになってるわ。今期はもうちょいちゃんと追いかけてみようかしら。ちなみに今回は1話目からコンテが許琮氏である。どういう繋がりか分かんないけどスタッフも贅沢なのよねぇ。そしてなんと言っても治安の悪すぎる若山詩音のガラガラボイス。気持ちいい〜〜〜〜。 ○「神椿市建設中。」 5 「歌の力で謎の化け物を倒していく女の子を描いた作品」…………、つまりはだいたいシンフォギアってことでよろしいですね?(オタクはなんでもかんでもシンフォギアにしたがるッ!) といった話は半分は冗談だが、それにしたってよく分からない作品である。ググってみると、まず「神椿市」というのが大きなメディアミックスプロジェクトの名前になっているらしく、来歴を辿ると最初にTRPG、その後ゲームや小説などが展開され、この度いよいよアニメが登場という流れ。そしてその裏にはさらにプロラクションまるまる1個を作る形でバーチャルシンガーを囲っており、この度のアニメではその5人のアーティストにスポットを当て、メインキャラとしてほぼ同名義で登場もしているという、中心にあるのがゲームなのかアニメなのかシンガーなのかなんなのか。初めて触れる身としては謎ばかりが多くてとっつきづらいが、まぁ、所詮アニメユーザーは眼に見えるアニメだけをみて今後の展開を判断していくしかないのだ。その結論が「シンフォギアかぁ」というずぼらなものになってもしょうがないじゃない(しょうがなくはないよ)。 とはいえ、実のところ完全に初接触というわけでもない。中のアーティストの名義はそこかしこで見かけたことはあり、接触した際にちょろっと来歴をのぞいて「……なんやらよく分からんな」と思っていたのは事実である。例えばメインをはっている花譜は「うる星やつら」の楽曲で名前を見かけたし、直近では「中禅寺先生〜」のオープニングも担当していた。もう一人「理芽」というアーティストは以前「5億年ボタン」のエンディングテーマを担当していたので結構聞き入っていたりもする(チクタクボーイ好きなのよ)。ほんとにどういう距離感で観たらいいか悩む作品だが、少なくとも「中の人、専業声優じゃないからクソだわ」みたいな拒否反応は今のところ無い。そりゃうまくはないが、みんなしてそこそこ達者である。 一旦周りの話は置いといてアニメとしての中身を見ていくと、ゴリゴリのCGデザインに柿本監督という、「なんか新しいことするで」という座組みは色々と気になるところ。柿本さんは「菜なれ花なれ」に続きサンジゲン以外での舵取りになるが、今作の制作はSMDEという聞いたことのないスタジオ。確認すると「小学館ミュージック&デジタルエンタテインメント」とのことで、どうやらゾイドとかシンカリオンあたりのCG制作を務めていた部署の単独元請という形。これまで短編アニメなどがメインだったようだが、CGデザインの雄・柿本さんの下でどんなデザインを見せてくれるものか。まぁ、1話目で一番衝撃だったのはスタジオをはみ出して制作されたエンディング映像でしたけどね。 まだ作品全体の概形も見えていないので評価は難しく、とりあえず「様子見」とだけ。ヘンテコ世界観が加速していけば面白い作品になる可能性もあるか? ○「自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う 2nd Season」 ― 友希那さんがこんなところでお仕事を……。あいあいのソロ名義の仕事、久しぶり。 というわけで(?)おかえりラッミス(あとついでにハッコン)。1期は想定外に楽しませてもらったヘンテコなろうだが、さて2期はどうなりますかね。相変わらずの揮発脳なので1期を楽しんだとか言いながら細かい設定はだいぶ忘れちゃってるが、まぁ、1話目で出てきた人間関係とか、思い出さなくても大して問題ないやつが大半だろう。今期から改めてその辺は覚え直していこう。まぁ、2期続けて真剣に追い続けるほどの作品になるかどうかは分からんが。 ぶっちゃけ「思ったより良かった」てな印象なので今作が2期で一気にグダったとしてもさほど驚きはしない。元々「自販機変身ネタでどんだけバリエーションが作れるんだよ」って部分については割と懐疑的だったし、さらに何か新しいアイディアが繰り出せるならばいよいよ大したものだ。ちなみに1話目はいきなり「自販機というか単なる質量存在として勝負」という禁じ手を出しており、「それでええんか」と思いつつも相変わらず頑張ってることに感心もしてしまった。「日本最大」をここで使ってしまったら、これ以上の大技が存在しないことになってしまうが……まぁ、「世界最大」とかなら。ちなみに試しにググってみたところ世界最大の自販機はシンガポールにある「中古自動車の自動販売機」らしい。まぁ、これももはや自販機というか単なるビルなのだが、あとはハッコン自身が自販機と認識できるかどうか。あと、生前にみたり聞いたりしてないと変身できないんだっけ? 質量とか完全無視で変身できる時点で超すげぇけどな。 強いて今後の懸念点を挙げるとするなら、すでにハッコン本人もセルフツッコミした通り、「念動力」を手にして自らのパーツを動かせるようになってしまったハッコンはだいぶ自販機としてのアイデンティティを失ってしまっており、今後今作のオリジナリティを貫き通せるのかという部分。まぁ、あんまりチートになりすぎるのは問題だけど、「しゃべれない」「移動できない」の制限があればそこらへんは問題じゃないのかな。ことさらにラッミスが「ハッコンがいない状態を想定して……」って動いてたのがちょっと気になるのだけど……。 ま、こんだけ「どうなっちゃうんだろう……」と不安になってるのはそれだけ先の展開を気にしている証拠でもある。過度な期待を持たないように気をつけながら慎重に見守っていこう。 ○「追放者食堂へようこそ!」 4 大量の飯アニメが終わって、新たな飯アニメが始まる……まぁ、趣はだいぶ違いますが。 いわゆる異世界グルメもののシンプルなろう。しかしそこに別路線なろうの定番である「追放」を加えることで新機軸の作品に……なるとは思えないってのが最大の懸念点だよなぁ。何でもかんでも追放すりゃいいってもんじゃねぇぞ。単なる「余生」の話じゃねぇか。 「異世界グルメもの」ってのはなかなか難しい題材で、「ダンジョン飯」まで振り切ってしまえばファンタジー作品としての要素を満たして問題なくオリジナルタイトルとして機能するが、「異世界転生」だった場合には単なる異世界マウント、下手したら「日本食マンセー」みたいな下手な自己満作品にまで堕してしまう可能性が高く、実際にここまでアニメ化された作品で成功例の記憶がない。多分、なんだかんだで一番オーソドックスで基準点を作った「異世界食堂」が穏当な成功モデルと言えるんじゃなかろうか。 今作は「異世界転生」ではなく「追放もの」なので、単なるファンタジー世界の話ではあるが、もちろん現時点で追放された設定がどう機能するのかは全く分からない。主人公が単なる「新規出店します」っていう若者じゃダメだった理由はなんなのだろう。先が分からないから先入観バリバリで想像したら、それってやっぱり「流行ってるから」であり、「それしか知らないから」である可能性が高い。とりあえず追放されておけば、その分だけ手軽にザマァが稼げるのである。もはや物語の起承転結に必須レベルで追放という概念を捉えている可能性すらある。……これまでの追放系といえば「追放された苛立ちを、そいつら以上の冒険者になって見返してやるぜ! 無能だと思って勝手に俺を外したことでパーティー崩壊してザマァ」という構図であり、「憎らしいやつよりも実力で上を行く」が一応の目的地として設定されていたわけだが、今作の場合は「冒険者として上を行く」とか「俺たちが世界を救う」とかもないため、ほんとにただ純粋に「俺がいなくなってパーティー崩壊したんだろ? ザマァ」しか残らないという、あまりにもドス黒いというか、捻れた自己愛だけから構成されているように見えてしまう。 さらに、これまた必須要素だと捉えているのだろうか、最初のパーティーメンバーは奴隷少女である。この際「ハーレム作る目的しかないでしょ」という部分は飲み込むとしても、「ただ無条件に主人公を慕う存在にしなきゃいけないから」ってんで奴隷設定にしてるならこれまたヤバい。なんで「最強パーティーにいた最強キャラ」に設定してるはずなのに、その上でなお「金で買った優位性」に保証されなければいけないのか。せめて元のパーティーから足抜けした「元々主人公に敬意を持っているやつ」を連れてくればよかったのに。この設定だと単に「奴隷少女」というなんのバックグラウンドもないキャラの方が扱いやすかったから、という理由に見えてしまう。そして「なんとなくその辺の道端で奴隷オークションが行われてる世界」もヤバい。もちろんそういう世界にを選択すること自体は問題ないが、普通はそうした世界を描くということは「現実とは全く異なった倫理観であり、既存のモラルはこの世界では意味をなさないから気をつけろよ!」という世界構築のサインであるはずだが、どうにもこの作品はそこまで考えておらず、「やっぱウェイトレスは奴隷少女だよね。その辺で買ってきたことにしよ」くらいしか考えてないように見える。そのたった1つのシーンのせいで、この街全体の倫理観がガタガタになるというのに。 というわけで、ごく真っ当に「なろうだからなぁ」という不安が先行する形。ただ、今のところ映像制作のレベルは割と高め。ここから先、「作画に不快感がない」というだけで視聴のモチベになるかどうか……。「女騎士が面積極小マイクロビキニの上にロングコート羽織ってるのヤバすぎだろ」は別にアニメ制作側に問題があるわけじゃない……と思いたい。 ○「強くてニューサーガ」 4 今期なろう始め。今から暗澹たる気持ちではあるが、その幕開けはまだマシな方なのかもしれない。 まず、タイトルはあっさりしている。まぁ、これで多分内容の8割は説明しちゃってるのだろうが、1話目時点ではまだ「強くて」要素がわかっていないので、ギリでなろう的テンプレから逸脱した何かが起こる期待はなくもなくもなくもなくもない。まぁ無い。でも話作りの空気感でそこまでやっつけ臭さは強くないんだよな。最低限のキャラをつくろうとか、心情を描写しようとか、そういう意識は確認できる気はしていて、展開次第ではストーリーラインに興味を持てる可能性はあるかもしれない。 本作は「同世界転生」のフォーマットで、いわば「異世界シュタゲ」とでもいうべき状況。余計な異世界マウントなどはなく、あくまで「未来を知っている」というアドバンテージだけで戦うのであれば、お話としてはそこまで頓狂なものでもなかろう。現時点で気になるとすれば、主人公のループの動機面がやや弱いところ。「完膚なきまでの魔王軍に叩きのめされた歴史を悔い、強い後悔からタイムリープした」じゃないんだよね。一応主人公目線では魔王軍の中枢は叩いたし、やっつけて目的は果たしたと思った状態で、真っ白な灰になるとほぼ同時にタイムリープ。一応「目的は果たした」後のはずなのだ。転移後の世界で「彼女(?)の仇は絶対取る」と言っていたが、一応、元の世界線でも仇をとってはいるはずなのだ。まー、その辺に関しては「最終的にどうにかなった認識でも、一族郎党、人類の大半を皆殺しにされた歴史は改変したいやろ」と言われたらその通りだし、それがモチベーションになるならお話として破綻はない。特段面白いとも思わないが、現時点で噛み付く要素はない。 ただ、そこを認めた上でやはり評価しづらいのは、1話目からすでに残念要素が漂っている作画部分のダメージがでかい。制作の「スタジオクラッチ」という名前はググっても本社の素っ気ないホームページが出てくる程度でどのような出自かもよく分からない、おそらく新興のスタジオ。制作協力にクレジットされているスタジオマスケットは一応過去作のサンプルもあるが、全体的に期待感は薄いこれまた実績に乏しい会社だ。それがはっきりわかる1話作画は、頑張って画面を成立させようとしている努力は認めるが、どうにもモーションが拙く、中割りも荒い。「見様見真似で、とりあえず既存のアニメっぽい絵を再現しています」みたいなレベルで魅力に欠ける。ほんとに最近のアニメは「超絶作画で売る有名スタジオ」と「その他有象無象」の二極化が進んでいるようで……これって消費者側がどんどん贅沢になって一部の作品にリソースが偏ってるのが原因なのだろうから、無辜なる消費者としてもちょっと申し訳ない気持ちはあるのだが……いや、制作本数減らせよ、っていうだけなんだけどな。 ま、ほどほどにね。 ○「地獄先生ぬ〜べ〜」 5 このアニメを放送してるのがテレ朝の「“イマ”ニメーション」枠ってのが一番のギャグだよな……。 ここ最近稀によくある「なぜ今更?」作品の最新版。有名作品のアニメ化といえば「うしおととら」「からくりサーカス」「うる星やつら」「らんま」「YAIBA」とサンデー作品が一歩先んじていたが(全部成功したとはいってない)、ジャンプだってできるんだぞ、と気を吐くのがこちらの作品。まぁジャンプだってリメイクしたもんね、「封神演義」とか……。流石に色々と反省はあったらしく、今回の「ぬ〜べ〜」については制作がスタジオKAIということでそれなりのコストはかかっている(と思う)。映像部分は最低限の責任は感じられ、まぁまぁ悪くない出だしだ。ただ、やっぱり頭に残るのは「なぜ今更?」なんだよな。 「ぬ〜べ〜」といえば私もターゲット層だった幼少期には楽しませてもらった作品であり、私の現在の大のホラー苦手性質の一部を形成した作品と言っても過言ではない。ちなみにこれより前の時代に黒岩よしひろ作「不思議ハンター」っていう漫画もあったんだけど、流石にそっちの話題は現世で聞いたことはないな。幸か不幸か、我が生家はあんまり子供にアニメを見せないご家庭だったもんでアニメ版のぬ〜べ〜はほとんど見た記憶がないのだが、今確認したら元々のアニメも1年(4クール)程度なのね。なんか、もっとだらだらやってるのかと思ってたわ。 今回のアニメ化はとりあえず2クールを予定しているとのことなので、今後の編成でどのあたりまでのシナリオ展開を狙っているのは気になるところ。旧作や原作を知っている人間からすれば、「玉藻おるんかいwwww」は盛大なツッコミどころだっただろうし、そのあたりに今作の狙いは透けているようである。まぁ、別に原作と同じように進めることばかりが正義ではないし、玉藻やらゆきめやら、一通り出して活躍させたいキャラを混ぜ込んで尺に合わせた再構成をやるのは別に悪いこっちゃない。ただ、個人的には「今更深夜アニメで甦らせたい作品ではないよなぁ」という印象は強い。 一応理由をざっくり書いておくと、1つは「ホラーギャグ漫画」という今作の性質そのものがある。この手のホラーって、やっぱり少年誌に載ってるんだから「子供向け」のデザインなんだよ。高橋留美子作品とかだったら「当時楽しんだ子供たちがおっさんになっても楽しめる」可能性はあるが、どうしたって「学校の怪談」はおっさんには楽しみにくそう。「そもそもお前の歳のおっさんはアニメを楽しむこと自体がイレギュラーだろ」といった正論は受け付けておりません。 もう1つの理由としては「世代感」の問題もある。他のジャンルでも大なり小なりそういう要素は働くだろうが、子供向けのホラーって、ことさらに「世代に敏感」な気がするんだよ。幼い頃の恐怖心の対象って、ほんとに短い期間で受けたショックが根強く残るもんで、それって時代によって目まぐるしく変わっていくものだと思う。口裂け女や人面犬は(何かしらのネタ的に生き残っているとは言え)今の子供が怖がる対象じゃないでしょう。そうして「今の子供達に向けて発信するホラー」は、多分今作が狙っている方向性じゃないと思うんだけど、その割に帳尻をあわせるために「YAIBA」と同様に舞台は現代に移されている。スマホを巧みに操る響子は多分当時と同じものに怖がることはないと思うので、そうなると思い切って「現代ホラーぬ〜べ〜」をいちから作っちゃった方が早いと思うのだが、きっとそうした「改変」というか「更新」を許さない層も絶対にいるし、少なくとも1話目を見る限り、根本的なシナリオラインにメスを入れるつもりはなさそう。どうにも半端で、「義務的なアニメ化」に見えてしまうというお話よ。 まー、なんとかこれを現代の子供達にも語り継ぐしかないんでしょうかねぇ……。こう、キャスティングされたぺっちゃんとかともよ様が自分の子供世代に受け継ぐ運動とかしたら分からんかも。最終的な作品感想が「ともよverの美樹の小生意気さはとても理想的だな」でfinです。 |
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HN:
Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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