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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF」 6

 さぁ、なんとも珍妙な巡り合わせ、「2本目」のスタートだ。

 内容に入る前に2点ほど。まずは「リメイク」の中でも非常に特殊な今作の立ち位置について。近年、過去の原作付きアニメをリメイクする流れはさまざまな作品に見られるが、今作はなんとも不可思議な「再挑戦」が行われている。アニメ第1作の放送が2008年、2クール目が2009年で間には15年のブランクがあり、リメイクを企てるには充分な時間が経過してはいるのだが、なんと今作はその15年前と監督が同じなのである(厳密には当時監督を務めた高橋丈夫が今作では総監督名義になっている)。普通、リメイクってのはガラリとデザインを変えて作り直すもので、こうして同じ人の手によって「全く同じ内容」がリメイクされるというのは非常に珍しい。そのあたりの評価をどうしたものか。

 そして2点目は、そんな旧作を私もがっつり見ていたという個人的な事情。リメイク作品は間が空くものなので、世代的な問題で「旧作は知らんけど」という場合が多く、直近なら「るろうに剣心」なんかは「前の作品を知らんから」というので忌憚なく見守ることができた。ギリ「旧作も見てたかも」という作品だと「HUNTER×HUNTER」があったが、あれも1作目が微妙に世代じゃなかったからほぼスルーだったし、どっぷり浸かった作品が似たような体制から作り直されるという経験は初めてのことと言っていい。

 私と本作の関わりについてはここで記録しておく必要があるかと思ったのだが……今確認してめちゃめちゃ驚いたのだが、なんと旧作の2期の感想、このブログの初期も初期に掲載されてるんですよ! 興味がある人は「狼と香辛料」でブログ内検索すると出てきます(もしくは「高橋丈夫作品」のカテゴリタグでも追える)。私も流石に時代的に残ってないと思ってたのだが、まさかの15年越しのヒット。こんなところで無駄な長さが活きる展開があろうとは。流石に印象は忘れちゃってたから自分でも確認しに行ったが、2期の評点は「6→7」とのことでたいそう満足しているようである。確かに「いい作品だった」という印象はやたら残ってるんだよな(ここだけの話、さらに昔のログを辿ったら1期の評点は「4→5」だった。当時の私はラノベというだけで評価を下げるラノベ大嫌いマンだったのである)。

 流石に離れて久しいので自分でもあんまり覚えてないのだが、確かアニメ1期が終わった時点で「まぁまぁ面白くない?」という評価になり、2期には始めたばかりのブログのために記事まで書くほどに入れ込んでいたようだ。また「原作1巻だけ読んだ」と書いてあるので、1期2期の間にノベルは1冊は読んだみたい(覚えてない)。確かその後は小説は2巻とか3巻くらいで止まったような気がするが、それは多分コミック版が出たから。「漫画で読めるならそっちでいいやー」ってんで漫画を読み始めたが、ご存知の方もいるかもしれないが小梅けいと版の漫画は途中で止まってしまっていて、途中でモチベがなくなって売っちゃった気がする。今Wikiで確認したらこの春にアニメ化記念で新装版が出たとのことなので、改めて買い直してみてもいいかもしれない。

 とまぁ、前置きが長くなったが、「好きだったけど記憶もおぼろ」という面倒な立ち位置の作品なのですよ。何が面倒って、前作の時点でもう満足してしまっているため、わざわざリメイクされて何を楽しめばいいのかがよく分からないという部分。例えば前作1期OP「旅の途中」が大好きだったのでOPはそのままでもいいくらいのノリだったが、今作のOPが悪いとも全く思わない。アニメの中身も、マジでやるなら旧作のデータを引っ張り出してきて1話ずつ比較しながら観たい気持ちもあるが、流石にそこまでやる元気もないので「前は1クールでどこまで行ったんだっけなぁ」みたいなことを思い出せないままに見守ることになるだろう。うーむ、どこまで寄り添ってみたものか。

 とはいえ、1話目時点ではとりあえず期待票を投じておこう。前クール「異修羅」の感想からも分かる通り、私は基本的に高橋丈夫氏を信頼している。彼がわざわざこうして15年越しで再び今作に手をつけたのだから、そこには何か意味があるのだと信じたいのだ。頑張ってくりゃれ。あみっけ、ホロの登場シーンのところの声質が「若い頃に合わせなきゃ」ってんでちょっと高くなりすぎてなかったか? 多分今のゴッドボイスで自然に演じたらより賢狼っぽい素敵ゴッドな小清水ワールドが広がると思いますよ。

 
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○「神は遊戯に飢えている。」 4

 合間のCMで「ノゲノラ」の宣伝してるのはちょっとおもろかった。

 なろうじゃないよ、ラノベだよのコーナー。まぁ、こちらはあんまりなろう味は強くないけども(カクヨムらしい)。ただ、「なんか知らんけど神が定めしゲームをしよう」というデザインも別に新鮮なものではないし、いつものように「天才の頭脳戦を書くのって死ぬほど大変なんだが大丈夫か?」という心配ばかりが先に立つ。さらに制作はライデンフィルムなのだが1話目時点であまり作画に力が入っているようには見えず、それこそ1020年前のラノベアニメみたいな風味がある。さらにさらに、監督が今作で監督初挑戦とのことで、あまり先行きに希望を持てる要素になっていないのも不安材料。「なんか最近似たような虚無のゲームアニメ見た気が……」って思ったら「ライアー・ライアー」だな。嘘つきだったり、実力至上主義だったり、みんなして大したプランもなしにゲームの話書きたすぎだろ。

 まぁ、1話目時点で目の覚めるような内容が出てくるとも思えないので「今後の展開を注視」という当たり前のコメントしかできないのだが、少なくとも1つ目のゲームとして取り上げられた「3D神経衰弱」とやらはツッコミ待ちにしか思えない展開だったので印象は悪い。そりゃゲームですらない、本当に自己紹介のためのコミュニケーションツールだったと言われてしまえばそれまでだが……主人公がいちいち「なるほど、このゲームの本質は……」みたいに訳知り顔で語ってることがいちいちピンとこなくて「結局、これって何もしなければいいだけってこと?」という虚無な結論に。「配置が決まってると瞬殺されてしまうから」って言ってるくせにその次の展開が「じゃぁ、空を飛ばして絶えず動かしてれば場所が特定できないよね」だったのに、2人してそんなこと意にも介さずサクサクカード引いてる時点でなんの意味もないし、単にアニメ的にカードがぐるぐる回ってた方が間が保つからそういう画にしていたとしか思えないクソルール。1話目時点で今作における「ゲーム」のセンスはなんとなく察してしまったような。そりゃなぁ、今更神経衰弱で面白いゲームを作れって言われても難しいけどさぁ……でも、作ってる人もいましたよ。保健委員長の赤青黄さんていうんですけど……。手ブラジーンズ先輩元気かなぁ。

 
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○「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」 4

 今期も容赦なく訪れるなろうタイム。今期なろうはじめは、八男ならぬ第七王子。この辺の数字もそのうちあっさりコンプできそうやな。

 まず断っておくが、予断を抜きにすればアニメとしてのクオリティが思いの外高い。1話目ということも考慮する必要はあるが、キャラ作画の精密さはバカにできないし、わざわざ「アクション監督」というクレジットを立てていることから気合の入り方も分かり、動くシーンでの見せ方はかなり気合が入っている。そうでないシーンもコミカルな見せ方はかなり手の込んだ演出を見せてくれていて、ちょぼらうにょぽみじみたデフォルメキャラの置き方など、見ていて退屈しないだけのバリエーションに富んでいる。このアニメを制作しているのが「つむぎ秋田アニメLab」という謎のスタジオなのだが、なんとこれ、前クールでは「明治撃剣」を作っていたスタジオである。監督の玉村仁氏も「撃剣」と同じ。この人の名前は以前もたまに見かけていたが、過去に「落第騎士の英雄譚」や「あかねさす少女」など妙なところで監督を務めた経歴が確認できる。評価は難しいところだが、決して消化試合の捨てなろうにはなっていない様子。地方で頑張る小規模スタジオが元請けで色々とチャレンジしている様子が見えるのは応援したくもなる(実際に小規模かどうかは知らんけどさ)。

 しかし、しかしである。やはりなろうラインが辛い。私が受容できるなろう成分のギリギリ。いや、多分ギリギリアウトか。最強マウントと才能イキりのまっすぐなフォーマットに魅力は一切感じないし、むしろ潔いとすら言える「そのチート性能に特に理由もつけません」という姿勢のせいで言い訳も考察もできず、ただ「俺つえー」と言ってる主人公が好き勝手やってるのを見守るだけ。「そういうギャグ」だとしても飲み込めるものではないだろう。今作は異世界転生ならぬ「同世界転生」パターンなのだが、現時点ではその転生者がなんでチートを手に入れたのかはよく分かっておらず、ほんとに「ただ生まれながらにめちゃめちゃ強い魔力を持ってました」という状態(後から説明が入るかもしれないが)。まさに才能にあぐらをかいているだけのキャラ。どうしたらええねん。第七王子という立場は「余計なしがらみがなくて気楽」らしいのだが、しがらみがないということは冒頭の騎士たちが言っていた通りに権力争いなどに絡まず、立場が弱いことの表れのはず。だったらなんで周りに女の子をはべらせているのかも分からん。ほんとに「おっさんが可愛い男の子になってちやほや可愛がられたい」という幼児退行の妄想を見せられているようでキツい。もうこれ、ギャグにもならん「治療」だよ。

 というわけで今後の処遇は微妙な作品だが……ただ、作劇はいいんだよなぁ……途中でスタミナ切れでヘロヘロになってくれた方が楽に切れるのだが……。

 
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○「終末トレインどこへいく?」 6

 まぁなんやかんや言うてますけど、新番は容赦なくやってくるわけです。そして今期我が家で一発目を飾ったのは……こちらの何とも悩ましい作品。いきなり難しすぎやせんかね。

 「なるべく事前情報を入れない」というのが私のアニメ視聴スタイルなのだが、TwitterTLなどから流石にちょこちょこ情報は流れ込んでくるため、こちらがあの水島努の新作であるということは分かった状態で視聴開始。そうして事前情報があったせいかどうかは定かじゃないが、第一印象は「あぁ、ツトムだ……」という。いやー、でも案外「水島努の作家性」ってどこに本質があるのかを示すのは難しいのよね。

 私の中で水島努といえば「ジャングルはいつもハレのちグゥ」に端を発している。あの作品の身も蓋も無いギャグ、そしてくにゃくにゃと捉えどころのない動画の処し方。水島節の真骨頂はやはり動画もコミカルさだと思うのだが、その辺りの「くにゃくにゃ感」みたいなものが今作でも早速発揮されており、もはや感覚としかいいようのない、不思議な快楽は間違いなくある。その上で、水島努が積み重ねてきたまた別なテイストというか、持ち味というものも考える必要があり、それはどこか突き放したようなシニカルな視点というか、何もかもを小馬鹿にしたような見方と圧倒的自虐のアンビバレント。それが露骨な時事ネタに表れたりもするし、視聴者をケムに巻くための珍妙な虚飾に表れたりもする。過去作を例にとれば、まっすぐなコミカルさが活きた作品が例えば「イカ娘」や「アザゼルさん」あたり。後者のヒネた視点から出てくるのが「BLOOD-C」や「ケメコデラックス」ということになるだろうか。また、ギャグに振り切らずにこの手の厄介さが発揮されると「迷家」が出てきたりもするのだが、個人的にはあれも別に嫌いじゃなかったので「シリアスな部分から笑いに直結しない興味を引くとなるとやはり人を選ぶものだ」という印象。

 そして今回出てきたものは、どうやら人を選びそうな気配があるのだ。女の子がたくさん出てきてわちゃわちゃするデザインだけを見ていれば確実に「ガルパン」の空気があり、メイン4人の絡みはウサギさんチームのメンバーの掛け合いを見ているかのよう。しかしその周りを取り囲む異様な空間は何もかもが意味不明であり、理屈を早口で捲し立ててはいるが、2話目以降に今回押し付けられた「常識」が容易くひっくり返る危険性を孕んでいる。よくもまぁ、こんな気の狂った設定を思いついたもんである。まぁ、脚本は信頼できる横手さんに任せているので大きな失敗にはつながらないだろうとは思っているのだが、監督がこの四方八方に散らばるような野放図な世界を最後まで飽きずに統制し切ってくれるかどうかだけが心配である。

 違うわ、もう1つ心配があった。それは制作スタジオのEMTスクアード。ちらほら名前を見かけるようになったスタジオだが、ぶっちゃけるとここまでの履歴で成功作と言えそうなクオリティの作品はほとんどないのである。最近でもなろう系作品を中心に作っているせいもあってあまり印象は良くなくて、ただでさえ遅筆でスケジュールにプレッシャーをかけまくる水島進行に耐えられるものかと余計な心配をしてしまう。

 まぁ、1話目は余計なまでにバリバリで完璧な作画でしたが……。しかも今回、情報量が多すぎることは監督もわかっているようで、桜井弘明もかくやというとんでもねぇ密度で脚本をねじ込んできやがった。このテンポ、この内容でもギリギリ着いていける作劇になっているあたりは流石の手腕だが、本当に1秒たりとも油断できない、とんでもない緊張を強いる作品になっているのも実にスリリング。来週以降もこれが続くとしたら今からお腹が痛い思いである。

 まぁ、私はつねづね「やりたいことが分かるのは評価できる」という主張をしており、今作は「やりたいこと」こそよく分かってねぇけど「何かやりたそう」という未完の気迫はビリビリ伝わってくる。何とかこれが立派な形をなせることを祈っています。あとさっさとガルパンやれ。

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○「わんだふるぷりきゅあ!」 6

 ねぇ待って、最初に追及しなきゃいけないんだけど、種さんがいることは聞いてたけど、うえしゃまは聞いてない。事前に言っといて。だってさ、「ニチアサで幼女に種さん」の時点で割と法律すれすれのラインじゃん。劇場版でギリ許されるラインじゃん。例えるなら「小学生に大学院の院試を解けと迫る」みたいなもんで、違法性はないけどだいぶ無茶な虐待を強いているわけですよ。そして残念ながら上田麗奈ははっきりと違法です。例えるなら覚醒剤を黙って摂取させるようなもんです。日曜とか朝とか関係なく違法です。つまり今作はまとめると「日曜の朝から幼女に覚醒剤を打ちながら大学院の院試を解かせるような作品」となるわけです。我が国の治安はいったいどうなっているんだ。

 (どうやら酷く混乱して話が通じる状態ではないようだ……)

 さておき、今年も新たなプリキュアを迎え入れる季節となった。前作ヒロプリはとんでもないものを出してくるかと思われたが案外無難なところに落ち着いた、良くも悪くも手堅い作品といった印象。プリキュアは戦隊シリーズと違ってあんまり前年度の影響を受けて作風に幅を設けるような印象はないのだが、今作は新たにさまざまなところにメスを入れたチャレンジングな作品になりそうである。まずそうした革新を評価しよう。なにしろ史上初の畜生プリキュアである。まぁ、過去にも妖精だの赤子だの地球の意志だのがプリキュアになっているので今更純正の獣がプリキュアになったところでそこまでびっくりするようなものでもないのかもしれないが、変身第1号のレギュラーから動物というのはやはり興味を引く部分。「飼い主とペット」という関係性があまりに強固であり、おそらく今作も伝統的な「2人キュア」フォーマットになるだろうと思われるが、そこに明確な「主従」があるというのは今後のシナリオ展開には色々な影響を与えそうである。ペットじゃ学校連れていけないし、プリキュアで必須の学校パートとかどうなるんだろう。

 もちろん「ペットは下僕じゃなくて友達なんだから、主従も上下もないよ」というのが基本路線の主張にはなるだろうが、そうした精神性とはまた別に、確実に「人と犬の差」は描かれるであろうし、描かれなければならない。奇しくも同じ日曜日に放送中の「ドッグシグナル」は愛情を持ちながらも非常にクールな視座に立っており、「犬はどこまでいっても犬。その線引きをきちんと理解しない奴がペットを飼う資格はない」という至極真っ当な価値観を教授してくれている。今作はそうした教育的配慮はあまり意識する必要は無いが、近年はペットの扱いなども何かとセンシティブなご時世である。単に可愛い可愛いと礼賛するだけの「ペット関係」で終わらせるわけにはいかない。まぁ、それこそ「種族を超えた友情」ファンタジーを現実レベルを超えて描くことに真骨頂があるのだろうが。是非ともその辺りで上手い処理を見せていただきたい。

 などと鹿爪らしい顔で考えては見たものの、私の脳内では主に「長縄まりあをプリキュアに使おうと思うんですが……」「いいですけど、ちょっと幼くなりすぎますよね……」「……犬、ならどうでしょう?」「犬……ですね」みたいな企画会議があったんじゃないかとまで妄想してしまうくらいに犬キュアの愛らしさが気持ちの良い先制攻撃を見舞ってくれた。興味深いのは、通常1話目なら最大の注目が集まるはずの変身バンクが、思いの外軽かったこと。今作におけるプリキュアの衣装というものは「身に纏う過程」はそこまで重要ではないのだろう。だって元々全裸なんだし。変身アイテムとしてリップが今後フィーチャーされそうなのだが、「でも、どうせ犬だし……」みたいな気持ちになれば、今までと違った部分に注目を集めることになるのかもしれない。

 犬キュアといえば当然思い出されるのはどこぞのショコラさんであるが、あの子はどっちかというと大型犬の愛らしさ(そしてチョロさ)。今回は目一杯小型犬の愛嬌に振っているのでだいぶ印象が違うのが面白いところ。あっちの忠犬は(相棒の凄まじさもあって)充分面白い存在だったが……気になるのは、「犬だし」ってんであの時代に大量に作られたショコラの薄い本の量。……今回の犬も、そりゃなぁ……。今後の展開が楽しみですね(意味深)。

 で、改めて中の人である。うえしゃまの扱いに関してはまだ2、3週は様子を見る必要があるので一旦は経過観察(死の宣告)とするが、やはり見逃せないのは声優アワード2冠声優・種﨑敦美のお仕事ぶり。今更種さんをことさらに持ち上げるつもりもなかったのだが、今回のお仕事、また今までと違うところから声が出てるのを聞いて舌を巻いた。種さんといえば、失礼な言い方になるかもしれないがベースは間違いなく「陰」なんですよ。地声というか、本人のキャラというか、代表役を見ても声のトーンを抑えて聞かせるフリーレンとかみぞれとか、チセとか双葉みたいな役が真骨頂じゃないですか。そしてその逆に「振り切れた萌えボイスジャンルの種さん」という軸があって、その代表がアーニャだし、クルムや、イカレた芥子ちゃんのテンションになるわけです。今までその「両極」は見てきたつもりだったのだが……今回はニチアサ主人公ということで、明確に「陽」の方向で打ち出しつつも、地に足つけた種﨑ボイスを維持するっていう別次元のキャラ作りになっています。多分アーニャしか知らない人間はこの声を聞いても種さんだとは気付けないし、逆にフリーレンだけしか知らなくても気付けない。ほんとに間のラインを見事に撃ち抜いてる。声の高低だけじゃなくて、やっぱり呼吸の持って行き方に「ニチアサヒロイン」の温度がある。ほんと、こういうスキルってどこでもぎ取ってくるものなんでしょうね。

 ニチアサの感想なのにあさっての方向に感想が飛んでしまいましたが……仕方ない、院試レベルなので。世のお父さんお母さんは、きっちり受験対策にプリキュアを活用してください。

 
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○「明治撃剣-1874-」 5 

 なんとも珍妙な作品を観ちゃったが、その前に、一旦ここで(プリキュアを除く)今期新番チェックが一段落。だいたい2週間で全部収まったので、前クールとかに比べてだいぶまとまってる方。まぁ、昨今は番組の発信方法も多様化しているので、どこかでまた私の手から漏れてしまった作品もあるのかもしれないが。今期新番チェックの本数は44本。頭のイカれていた前クールから比べると20本と大幅減だが、冬クールということもあるし、夏クールの42本と並べればほぼ変わらぬ推移と言えるだろう。これに前クールからの引き継ぎ作品11本を加え、55本がとりあえずの今期視聴本数ということになる。ちなみに前クールは史上最多のトータル68本から途中で11本が切られて57が最終的な数だったので、どう転んでも前期よりは楽だ。もちろん、週50本以上のアニメ視聴を「楽だ」と言ってはいけないことは承知している。……今期も何本か切ってしまいたいが……。

 閑話休題。本数を減らしたいとか言ってる割に、最後に出てきたこの作品はすごい。なんとこちらの作品、テレビで視聴しようとしたら「BS松竹東急」というよく分かんないチャンネルしか放送してるチャンネルが無い。今確認したら配信サイトはちょいちょいあるようなのでそちらで視聴することは可能だが、テレビ放送でこれを見てる人間、世界中で何人くらいいるのだろうか。私も普段世話になっている「アニメの新番組を網羅してくれる情報サイト」にたまたま載ってなかったら200%スルーしてただろうよ。当然「BS松竹東急」なんてチャンネルにチューナー合わせたのも初めてのこと。ちゃんとうちで加入してるケーブルテレビで入って良かったよ。おかげでこのよく分かんないのチャンネルで「ユーフォ」と「とらドラ!」の再放送をやってることも知れたし。いや、観ないけども。

 とにかくそんなチャンネルのみで独占配信してる上に、専用のホームページすら存在しない、現代に作られたとは思えないドマイナー作品。制作体制も不思議なもので、「つむぎ秋田アニメLab」という聞いたことのない謎の地方スタジオが制作を担当。「もしかしたら地方発信のくそクオリティ同人アニメなのでは?」と不安にもなったが、幸いにして監督の玉村仁氏という名前は見かけたことがあったし、いざ放送が始まったら映像部分は(お世辞にも褒められたもんではないが)決して同人レベルとかではない。キャラ作画・動画は物足りない部分も多いが、きちんとタイトルにある江戸と明治の狭間の時代の風景はきっちり作り込んでくれている。

 ぶっちゃけ、そこまで面白い導入だとも思わないような「マジで時代劇作る気やんけ」というレトロタイプの第1話。わざわざ他人におすすめしようとも思わないのだが、だからとて決して悪いものでもない。これまで「時代劇アニメ」はほんとに成功例に恵まれなかったのでどうしても不安が先立つが、こうして訳のわからんところから世間の評判なぞ知ったことか、みたいな気骨の作品が出てくるなら、いっそここから何か新しい風を吹かせてくれることを期待してもいいんじゃなかろうか。いや、まぁ、どう新しくなるかは全くのノープランですが。

 奇しくも時代設定が「るろうに剣心」とほぼ同じというのがちょっと面白いところで、うまいこと「明治剣客浪漫譚」の分割の合間にスルッと滑り込んできた。厳密にはるろ剣がこないだ紀尾井坂の変(1978年)だったので、あの4年前ということになるか。こちらの大久保卿はまだ元気なご様子で、部下の川路さんがまさかのメインキャラというのがちょっと面白い。あと、歴史に疎いんで知らなかったんですが、川路さんって写真が残ってるから和月版も実際に即したデザインだったのね。今作で登場した川路さんがるろ剣で見慣れた川路さんと全く同じ顔だったので妙におかしかった。とりあえず、今作は最低限るろ剣程度には時代劇としてちゃんとやろうとしているということ。これまで歴史アニメは数多くあったが、ここまで捻りなしで大河をやろうとしているのは珍しいので、後学のためにも追えるところまでは追わせてもらおう。よろしくBS松竹東急チャンネル(多分4月以降に使うことはないと思うが)。合間のCMで「リモコンにプリセット設定するとすぐにこのチャンネルが選べるようになるんです!」って必死に訴えてて、おじいちゃんおばあちゃんに観てもらうために頑張ってんなぁ、ってほのぼのしました。じいさんばあさんにユーフォを観てもらうためのチャンネルなのかもしれない。

 
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○「姫様“拷問”の時間です」 6

 なーんか北海道で金塊探してそうな姫と剣だな〜と思って見てたら合間のCMでちょうど金カムの映画CMやっててちょっとワロタ。こちらのアニメはず〜っとヒンナ。

 「バス江」の後にこれを観て「まぁ、同じようにあんまり長い枠に向かないタイプだしアニメにしにくそうなジャンルだよな」とは思ったのだが評価の方向性が180°違うのはまさに好みの問題なのだろうか。実はこちらも原作はやや既読で、以前なんかのタイミングで「ふつーにネットで無料で読めるじゃん」というので数話分くらいダラダラ読んだ記憶があるので中身のおおよそのデザインは知った上での視聴。確か原作読んだ時も「これ、どう考えてもこのパターンで長期連載とか無理じゃん」とか思ってたしアニメ1話目を観てもやっぱり同じことを考えたわけだが、それでもアニメ化までこぎつけているってことは1クール分くらいは続けるだけの銃弾が揃っているってことなんだろうか。

 無理やり型にはめてみるなら、今作は「魔王城でおやすみ」の亜種と言えなくもない。敵の居城に閉じ込められたちょいとユルめの王族の姫が様々なアメニティに触れていくという大枠が同じで、大きく違うのはスヤリス姫が自らの力で快眠を手に入れるために奮戦していたのに対し、こちらの姫は一方的に拷問官に素敵経験を押し付けられるということ。でもまぁ、結末はだいたい同じである。スヤリス姫は「睡眠欲」を中心に(多少拡散しながらも)「安眠」を突き詰めるストイックな性格だったが、こちらはすべて御前演じる拷問官の采配次第なので、1話目はすべて食欲に関するものだったが、確かここから色々と「なんか楽しい」が降りかかってくるはず。そう考えると、スヤリス姫よりかは話が作りやすい設定ではあるのか(今確認したら「魔王城」は既刊26巻もあるってさ!!!!)。

 さて、そうして事前の情報を持った上で「あんまりアニメにする意味もない作品では……」と思っていたのだが、無事に1話目が楽しそうだったので予想は裏切られた。ほんと、こうしてギャグがいい具合にハマるか否かってのは本当に好みも運もあるのだが……やっぱり何が描きたいかっていうコンセプトがしっかり刺さってるかどうかなのかなぁ。冒頭部分は割と冷めた目で観ていたつもりだったのだが、トーストの「サクッ」が本当に美味しそうに見えて(聞こえて)しまったので私の負け。1話目に相応しい、万人が理解できて突き刺さる見事な「快楽」の表現。まぁ、2つ目のたこ焼きの時点で「言うほどか?」というポイントに行った気もするが、その次のラーメンでは拷問官さんがすごく丁寧にラーメンを食べてくれる手つきがお見事だったのでやっぱり観ていて楽しい画面だった。監督の金森陽子さんという名前に見覚えは無かったが、焦点を当てるポイントのセンスは良さそうな気がする。制作はここ最近評価がうなぎ登りのPINE JAM。エンディング映像も可愛らしくてすごく好きだし、素直に楽しみな作品になりました。惜しむらくは、何故か関西が冷遇されてて本放送が関東に比べて1週間遅いこと。この手の関西いじめ、久しぶりな気がする。いや、AT-Xでみりゃいいんだけどさ。チューナーの予約状態が問題なさそうならどこかで切り替えるかも。

 ちなみにどうでもいい話だが、1話目のキャストクレジットの「生地/胃:貫井柚佳」っていう意味のわからない表記で爆笑してしまった(その下に「タコ:根本京里」もある)。もう、今後絶対担当することがない兼ね役だろ。

 
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○「スナックバス江」 4

 明美ちゃんってこんなに巨乳だったんだ……全然そんなイメージなかったわ。

 さぁ、面倒くさいアニメが始まったぞ。何が面倒臭いって、今作は私には稀によくある、「周りにやたら好んでる人間が多いけど何がいいのかよく分からない作品」の1つだからである。そんなんどうでもいいだろ、と思われるかもしれないが、こういう作品って周りの人間がさも共通認識みたいにしてネタを言い合う時に「いや、俺別に好きじゃないから振られても……」みたいな思いをするのが困る。角を立てるのもアレなのでいちいち言わんけど、この機会にちょっと漏れたね。まぁ、ギャグ漫画の好みってのは本当に「合う合わない」だと思うので、こればっかりはどうしようもないよね。特に私の場合は「絵が嫌い」が一番の理由だからどうしようもない。

 そんな作品がアニメ化され、これで「アニメになったらこれはこれで面白いじゃん」みたいな展開になったらさらに面倒だったのだが、1話目を見たら原作同様に特に刺さることもなかったのでむしろほっとしている。高橋李依ボイスが聞こえてくるだけで加点しちゃうんじゃないかと思ったが、割と真顔のままで終わったので今後追いかけるかどうかも微妙なライン。合わないネタをダラダラと流されるのって、ストーリーラインがない分だけ余計に辛そうな気もする。

 ちなみに、そんな環境下なので視聴前からTL上にちらほらファン層からの感想も流れており、アニメに対しては「違う、そうじゃない」みたいな意見も多いみたいですね。確かに、俺も視聴前はなんとなく桜井弘明作品みたいなマシンガンネタアニメになるんじゃないかと想像していたので(そして桜井作品として突きつけられたら好きになってたかもしれないので)意外ではあったが、まぁ、こういう方向性の演出で行くと決めたのだからそれはそれでいいんじゃなかろうか。30分の使い方が難しいが、そもそも今作を30分でやろうとしちゃったことが無茶なのだし、任されたスタジオも監督もずっとショート枠のアニメばかり作り続けているところ。ハナから時間配分がどこかちぐはぐだったのは分かっていたはず。それでもなお30分枠をとっているということは、原作者含め制作側は「こういうバス江」を見て欲しかったということなんじゃなかろうか。あとはまぁ、ファンの人たちに評価は任せることにする。

 りえりーは高木さんと明美ちゃんで違う世代の懐メロを歌う権利を獲得してんのがちょっとおもろい。

 
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○「月刊モー想科学」 4

 よく分かんないアニメ。万人に伝わりにくいように例えるなら(だからなんで)、「なんか高松信司が関わってそうだな、って思うようなアニメ」。実際は全然関わってなかったので単なる見当違いだが、実はその高松さんの片腕とも言える(?)宮脇千鶴監督作品だったので当たらずといえども遠からず。まぁ、単に「美男高校」なんかにイメージが近かったっていうだけなんだけども。

 どこで連載してる漫画なんだろう、と思ったらなんとオリジナルアニメだという。この辺の「どういう思いつきで誰が作ろうと思ったのかよく分からない」という部分も「美男高校」によく似ている。ただ、あちらが露骨に女性向けを標榜したヘンテコギャグ路線だったのに対し、こちらは一応(おそらく女性向けには違いないが)「妄想科学」という縦軸が存在しており、ここから何かしらのまとまった物語は展開するのかもな、という印象は抱く。トータルすると「美男高校」からクドめのギャグ要素を抜き、マイルドに仕上げた路線ということになるのかしら。いや、ほんとに適当な印象なのでここから全然違う方向に進む可能性もあるが。

 先が見えないし、1話目では映像クオリティもまぁ最低限といった印象。特段評価を下げる要素もなさそうではあるのだが、やはり過去の「そこまで合わなかった作品」に全体的な雰囲気が似ているのでどうしても印象は悪くなってしまう。多分ここから野郎連中が多く登場することは目に見えているし、現時点でヒロインらしい姿がなく、ちょい歳がいったくぎゅマダムしか女性キャラがいない状態。どこかレトロな雰囲気のネタ回しもドはまりするような代物には見えず、「上ブレが期待できなそう」というので評価は厳し目である。まー、どうとでもなる設定がいきなり弾ける劇物になる可能性もゼロではないが……座組みからしてそこまで無茶しようという作品にも見えないんだよな。「原作担当」でクレジットされてる名前でググったけど特に代表作っぽいものもヒットしないし、ほんとに誰が何をもって作ろうとしたのかが見えてこない、現代のエアポケットみたいな謎の空間が広がっている。でもたまーにこういう枠って出てくるんだよな。少し前にも「Fairy蘭丸」っていうなんか怖いアニメやってたしな。……あれ、今確認したら「Fairy蘭丸」の原作が「馬谷いちご」っていう名前で今作が「馬谷たいが」っていう名前なんだ……これ、同根じゃねぇか。

 
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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