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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「すのはら荘の管理人さん」 5

 おねショタ! その素敵な好奇心がジョジョを行動させたッ! こんな恥も外聞もなく直球しか投げないアニメ、久しぶりじゃないか! そうでもないか!

 えーとね、やってることはベタを超えた何かだ。「おねショタっていうテーマを設けますので、その中で思いつくシナリオを作ってください」って言われて10人中25人くらいが思いついて最初に設定しちゃうやつだ。ある意味おねショタのイデアだ。ネイキッドおねショタだ。しかし、素材の味をそのままで! 食べればいいじゃないの!

 個人的には、実は点数はもっと上なんですよね。1点も2点も上なんです。何度も言っていることなんですが、僕の人生は、サトリナに甘やかされていたいだけの人生なんです。サトリナが優しく甘やかしてくれるだけで、他に何もいらないのです。これまで数々の「おねいさん」を演じ続けてくれたサトリナですが、実は最近、割と強めの役が多くなっていたのでここまで激アマいのは久しぶり。もちろん「P5」のマコトさんみたいなのだって文句なしに可愛いんんだけど、やはりサトリナは姉だ。慈母だ。無限の癒しなのだ。どれだけ阿漕だろうと、どれだけむちゃくちゃな設定だろうと、それさえ守っていただければ、私はそのまま眠るように息をひきとることができる。そんな待望の「サトリナセラピー」が臆面もなく摂取できるのがこの作品なのである。

 さらに、狙ってなのか偶然なのか、この作品は「姉」に満ちている。例えば主人公の姉役はかやのんだ。こちらもただひたすら甘やかされたいだけの人生だった。俺、基本的に甘やかされたいだけの人生だった。そして商店街のお店で出会ったお姉さんはタマ姉(伊藤静)であるし、同居しているロリッ子までも奈津ねぇである。どこに逃げようとも、姉的なイデアから逃れることができない。そんな罪深き業のかたまりこそがこの作品なのだ。

 それなら、もっと配点を高くすればいいのでは、と思われるかもしれないが……いや、だって別に面白くは……ない……。一応スタッフは大沼心が総監督を務めたりはしているのだが、ここ最近、大沼さんは「総監督」というクレジットになって作品に色濃く「らしさ」を出すことが減ってしまった。今作は淡めの色彩設定なんかに一応それっぽさが見えるが、あんまり大沼さんっぽい演出方向ではない。話がベタの極みなので盛り上がりどころは特になく、あとすげぇ個人的なところをぶっちゃけると奇乳はあんまり好きじゃないので。うん、それを否定するならこのおねショタはダメだと思うんだが……切り離せ、絵と声を!

 というわけで、僕の中でのベストサトリナ姉キャラは「幸腹グラフィティ」のリョウちゃんです。彼女の場合は姉ですらないんだけどね。こちらの管理人さんも、リョウさんのような圧倒的な優しさと姉味(あねみ)を発揮して欲しいところ。現場からは以上です。

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○「Back Street Girls -ゴクドルズ-」 5

 なんやこれ……タイトルから想像してたのと全然違う……そして、違ってよかった気もする。今更普通のアイドルアニメが始まっても厳しいだけだし。しかしこれ、ヤンマガに載ってるんか。やっぱり俺、興味のあるところしか読んでないんだな(ハンチョウとカイジくらいしか読まない)。

 それにしても妙な偶然があるもので、前クールのアニメと色々と接点があるような、無いような作品である。イメージとしては「ヒナまつり」に「魔法少女俺」を足して「監獄学園」で和えたみたいな作品だ。ヤクザモチーフがかぶるのはギリギリわかるが、性転換モチーフがこういう形で繋がるのはなんなんだろう。いや、かたや魔法の力でムキムキになり、かたやタイまで行って性転換で美少女だから全然違うんだけど。笑いの質としてはほぼ同じだよな。原作絵を見たことがないので想像になるが、おそらくアニメの絵が思い切りヘタレているのは原作準拠なのだろう。製作はJ.C.STAFFなんだからもっとグイグイ動くアニメにもできるだろうに、わざわざ低予算アニメっぽい安い動画を多用して「しょぼさ」というか「胡散臭さ」を演出。いちいちキャラの顔が濃いので、妙な止め絵アニメ(変な言い方)でも不思議と味があり、そのままギャグになってしまっている部分がある。もしかしたら予算低減を狙った一石二鳥の演出法なのかもしれない。最近だと「斉木楠雄」あたりも似たようなコンセプトで作品作りしてたきがするな。

 そういう意味ではアニメーションとしては「ヒナまつり」とは別方向に突き抜けており、へちょ絵の多用なんかは「魔法少女俺」の方に近いかもしれない。あとはこの圧倒的理不尽展開を適宜笑いに変えていくだけだし、今期もなかなかパワフルでむちゃくちゃなギャグが楽しめそうである。よくもまぁ、こんな原作見つけてきてアニメ化までこぎつけたもんだ。そりゃ主人公だって「アニメ始まっちまった!」って焦るよな。

 中の人は当然ギャグなので強烈な面子を用意。特にメインの3人の濃さは尋常じゃなく、よくもまぁ、こんだけゴツい声の人間で固められたな、っていう鉄板の配置である。割と近いポジションが多いので、小野D、日野、興津の3人が共演するチャンスってなかなか無かったかもしれない。まさかこんなところで……なぁ。そして、久しぶりに出てきたと思ったらこんな役かよ、藤原啓治。まぁ、ビジュアルは完全に「監獄学園」の校長っぽかったけど。相変わらずの仕事ぶりで安心した。ここまで「中身」のキャスティングをゴリゴリにしたんだか、「表」のアイドルキャストもさらに重ねてくるかと思いきや、こちらは意外なことにキャリアの浅い若手を起用。3人中2人は名前を知らなかった。メインの子は割と下積みで仕事をこなしてるようだが、かおす先生役の赤尾ひかるも含め、ここから名前を売れるかどうかの勝負所だろう。まぁ、この作品で名前を売るのが正解かどうかは分からんが……。一応「アイドルグループ」だしな。案外いいブースターになるかもしれん。

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○「千銃士」 3

 うん、ごめん、これ無理。正直言って、観たいと思える要素が1つも無い。

 私だって経験から学ぶことはあるんだ。もちろん、何もかもを類型に落とし込んでしまうと見るべき価値を見落としてしまう恐れがあるので全てを経験で処理するわけにはいかないが、今作を「過去の経験」と擦り合わせると、あらゆる要素が「キツい」と叫び声をあげる。それは紛れも無い事実である。

 主観的な要素から見ていこう。まず、乙女ゲーである。乙女ゲーっていうか、ソシャゲである。端的に言えば銃剣乱舞である。「刀剣乱舞」は最後まで観ることが適わずリタイアしてしまった作品であり、そのコンセプトをあまりに大胆にパクったとしか思えないこのゲームにも苦手意識が芽生えるのは当然のこと。例によって「女の子が一切出てこない」という潔い設定がマイナスに働いており、「女性っぽいキャラも全部男」という振り切れ方は、「お前は諦めてもいいんだ」と優しく肩を叩いてくれているかのようだ。1つの作品で一気に代永・村瀬・高城がキャストとして登場する作品ってすごくない?(そういう意味では興味がわく部分もあるのだが)

 そして、設定自体がいかにもソシャゲらしい不安要素満載だ。毎度言ってることだが、ソシャゲアニメってのか「ゴールがない」という共通の問題をはらんでおり、筋を通して一本のアニメシリーズを作るのが難しい。さらに明確な主人公を擁さず「みんな主人公だからみんな頑張れ」みたいな展開になることも多く、個人的に「刀剣乱舞」を見るのに耐えられなかったのは、(特に「花丸」が辛かったのは)どうにも散逸的で焦点の定まらないシナリオラインが原因だった。主人公の視点など、あまり特定しすぎるとソシャゲと齟齬が生じてしまうし、目的意識や人間関係など、普通のドラマだったら基盤になるべき部分をとんでもない方法で「ふわっと」まとめなければいけない。「艦これ」「刀剣乱舞」どちらも「結局何が起こってる世界なの?」が分からず、モチベーションが維持できなかった。

 まして今作は「銃」というざっくりしたモチーフを扱っている。名刀銘刀がたくさんある「刀剣」ならば辛うじて個々の刀にキャラ付けすることも可能だったかもしれないが、幾ら何でも「銃」は分からん。当然日本国内の火縄銃だけで足りるわけがないので国籍がチャンポンになるし、銃そのものに謂れがある訳ではないので名付けの時点で持ち主の設定と銃の設定がごっちゃになってしまっている。実在の偉人たちの名を借りるなら、「銃」なんて設定にせず戦国BASARAにしてしまった方が手っ取り早い。もう、企画段階から話が成立していないのである。まぁ、あくまで1話目を見た時点での印象なので、ここからシナリオが先に進めば「なるほど、これは銃の化身でなければ出来ない話だったな」という展開になるのかもしれないが……なるかなぁ……絶対そこまで考えてないと思うんだよなぁ……。

 そして極め付けは、「画も大して良くない」という部分である。普通、乙女ゲーがベースの作品って作画だけはしっかりしてイケメン祭りを見せるものだが……なんだろ、全体的にショボい。最大のアイデンティティである狙撃シーンがショボい。今回はシナリオの要請上、へっぽこに見える必要があったのだろうが、それにしたって「銃から生まれたナニカが銃を撃っているよ」というおかしなシーンなのに、なんのフックもなしにプスプスと弾が飛んでいくだけである。ほんと、なんでこいつらは生まれてきたんだろう。

 これだけ辛そうな要素を見せつけられると、いかにフラットな目線で見なければいけないと思っていても訝しむのはしょうがないことだろう。まぁ、視聴する本数を削減するぶんには助かるのだが……、これ製作が「バキ」と同じトムスじゃん。……リソースまとめようよ?

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○「バキ」 5

 こっちのナレーションの方が圧倒的に福本漫画っぽい……でも実際に始まるのは麻雀ではないです。

 こちらもある意味で話題の作品と言えるだろう。様々な作品がリバイバルを遂げる中、こちらは一応エピソードとしては「新作」になるのか。前作のアニメの放送はなんと2001年。17年ぶりの新作ってのはなかなかの熟成期間である(間にOVAがあったらしいが)。なんで今更新作が作られたのかはわからないが、「弱虫ペダル」がさすがに原作に迫りすぎたので、何か他の作品でチャンピオン作品を広げる算段をした時に、これが持ち上がったのかも。今は原作やってないタイミングなので、その間を埋める意味もあるのかもしれないけど。とにかく、いろんな都合が重なり合って出来上がった奇跡である。

 導入の魅力では他の部の追随を許さない(と勝手に思っている)死刑囚編。終盤のグダりっぷりも刃牙らしさではあるが、これをシリーズアニメにしたらどんな仕上がりになるのだろう。今から展開が楽しみである。2クールらしいけど……ちゃんと入るよね。まぁ、1期アニメなんてマジで1話30分でコミック1冊ずつ消化してたからな。

 1話目を観る限り、特に気負った感じもなくて無難なアニメ化のように見える。もともとクセがすごい絵なので「動かす」となるとかなり難しい作品なのだが、そのあたりの整合性は一部犠牲にしつつ、潔く1枚絵のインパクトで見せる方向に展開しているのは正しい判断だと思う。1期アニメでは無理なCGが浮ついたものになったりしたが、現在の技術力なら不自然さを排して「手書きのインパクト」とスムーズなアクション展開も両立できるかもしれない。穏当な出来でもそれなりに盛り上がるだけの作品なので、「ペダル」同様に手堅い作品作りができればそれでいいかな。

 そして今作のもう1つの話題は、新たに揃えられたキャスト陣。特に注目なのはやはり死刑囚5人のコッテコテのベテラン勢だろう。もう、1話目からフル回転で楽しみが増すばかりである。想像以上に良かったのは子安ドイルかな。こいつ、こんだけイキっといてあんな戦い方やからな。いやぁ、似合う。

 しかし、なんでエンディングがころあずなんだろう……いや、新曲聴けるのは嬉しいけど……。

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○「中間管理録トネガワ」 5

 実は関西方面ではテレビ放送やってないから(録画しながら)観られないのだが、最近はキー局が無料見逃し方法をネットに流してくれているのでそちらで観ることができた。ただ、何回か言ってるようにネットでアニメ観るのが好きじゃないので、今後も追いかけるかどうかは微妙。1話目はとりあえず話題になっていたので観にいってみたのですよ。

 話題になっているのは内容そのものよりも川平慈英によるナレーション、っていうのがなかなか不可解な作品である。残念ながらネガティブな意見が多く出ているようだが、まぁ、気になるっていう意見は確かに分かる。ずっと立木ボイスで想像しながら原作を読んでいた人間がいきなりアレを聞いたら「なんやこれ!」ってなもんだろう。そこは確かに、無理して曲げる必要のない部分だったのかなぁ、とは思う。

 でも、そこまで悪いもんでもないと思うのだがなぁ……だってギャグだしなぁ……。真面目に読み上げる立木スタイルはすでに「ゴールデンカムイ」あたりでお腹いっぱいなのだし、新しい切り出し方にチャレンジしてみるのは別に構わないと思う。「下手だ」って意見もあるんだけど、そもそも何を見本にして「下手」なのかわからん。こんなもん、そもそも正解があるのか? だったら、とりあえずやれる全力であさっての方向に突っ走って、話題になった方がネタ作品としては正しいんじゃなかろうか。多分、あと2、3週間も聞いてれば慣れると思うよ。もともとこういう「実況」業がメインの人なんだしさ。「気になる」のは事実だけど、「気になる」ということはネガポジ両面があるわけで、僕はこのナレーションで構わないと思ってます(2、3週間後に意見が変わってる可能性もあるが)。

 ナレーションのことを置いとけば、あとはまぁ、原作のネタをそのまま取り上げてやってくれればいいんじゃないかと。そんなにお金かかってない風の映像ではあるが、武富士みたいな小ネタ挟みつつ、ゆるい感じとクドい感じの合わせ技をうまいこと笑いに昇華させてもらえれば。中の人の森川社長、ものすげぇ頑張ってるんだけど、聞いてたらだんだん玄田さんみたいに思えてきたな。今後、この方向性で新しい境地を開拓することになるのかどうか……。あと、「芹ざわ…優」ってなんだ。ちくしょう、笑っちまったじゃねぇかよ。これ、録音したやつが毎週流れるってことなんでしょうか。このためだけにアフレコ現場行ったのかよ。もしくは、なんかスタッフロールにナンバリングされていたので、下手したら毎週違う「ざわ」が集められるって可能性もあるんだよな。あと誰がいるだろう……相ざわ…舞とか井ざわ…詩織に出番があるといいな。

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○「ヤマノススメ サードシーズン」 5

 もこたんの歌は元気が出るね! わぁい、サードシーズン。また15分。これくらいでちょうどいい!

 ショートアニメの記事は立てないんだけど、これはまぁ、いいんじゃないでしょうか。ちょうど少し前にAT-XではOVAの「おもいでプレゼント」の放送もやってくれており、自然な流れでの3期に復帰することができた。放送形態が5分枠と15分枠、そして30分枠(0VA)というなんとも不思議な構成で進化してきた本作だが、やっぱり15分くらいが程よいのでしょうね。

 特に大きく変わった部分はない。むしろそこそこ間は空いたのにスタッフがほぼ続投してくれているのはとてもありがたい。作画演出も手馴れたもので、ちょっと油断すると「こいつら女子高生なんだよな」ってことを忘れてしまいがちな可愛らしいあおひなコンビも、しっかりと活動的な可愛らしさを維持している。いや、もしかしたら2期までよりも可愛くなったかもしれませんね。1話目はいきなりのナイトハイクということで画面の雰囲気もこれまでとちょっと違っており、ヘッドライトの光の使い方なんかが印象的。直近では「ゆるキャン」という近いジャンルでのヒット作があったが、こちらも負けず劣らず、よい「萌えホビー」アニメである。でも、山をなめたらいかんよ。その辺りが「ゆる」くない今作の特徴でもあるからね。

 強いて残念な点を挙げるなら、2期で最大の(?)見どころとなっていたオープニング演出が今期は何だか普通になってしまったことくらいだが、まぁ、曲は変わらず良いものだし、エンディングの方が演出も凝っていて面白い。これまで通りに、様々な点からちょっとした楽しさを見出せる作品になることだろう。

 もこたんの歌は元気が出るね!

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○「ISLAND」 5

 なんか潔すぎるタイトルだな。青マナめっちゃ出そう。ちょうど同じタイミングで「ヤマノススメ」があるので赤マナの確保にも成功。1期前には「ピアノの森」で緑マナも出せる。あとは沼と平地を待つだけだが……「平地」っていうアニメが世の中に存在するだろうか(なんちゃらプレインズだったらもしかしたら)。

 さておき、なんとも判断しにくい1話目。原作はゲームらしいが、とにかく「それっぽい断片」が大量に出てきて何も分からないというスタートなので「様子を見る」という選択しかないのである。主人公が記憶喪失、なおかつ本人の言を信じるなら(そして展開からしてほぼ間違いなく)未来からのタイムトラベラーであるという。もう、何が起こってもおかしくない世界設定なので、あとはこの脚本をいかにアニメとして料理するかである。

 正直いうと、スタッフの名前の並びだけを見れば割と期待できる陣容である。一番の肝になるシリーズ構成は荒川稔久が担当。監督は「萌え」を描かせたら失敗なしの川口敬一郎、なんと助監督として池端隆史までクレジットされている。制作のfeel.もここ最近は萌え系のアニメを中心に安定した作画体制を維持しており、1話目を見る限りでもキャラの見せ方、描き方は一定の品質を維持してくれそうである。外側を包むリソース部分に不安はないので、あとは本当に脚本部分での勝負ということになるんじゃなかろうか。個人的にこの手のノベルゲーの映像化はあまり相性が良くないのだが……なんとかうまい落としどころを期待したい。

 キャストは、なんだか最近本当に大忙し、出演すれば必ず歌うよ、田村ゆかり大先生がトップにクレジットされている。前クールはプリキュアになったりジジイになったりデブになったり世界を滅ぼしたりと大活躍だったが、今期もまだまだその勢いは止まりそうもない。そして二番目にクレジットされているのが阿澄佳奈である。こちらもいつも通りに力のある仕事ぶり。この2人の共演ってあんまりパッと浮かばないんだけど、個性の強い2つの声をぶつけ合って、一体どんな結末を迎えるものか。とりあえず、島2つでカウンターマナ立ててエンドです。

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○「はねバド!」 6

 まだ最終回の処理も終わっていないというのに、新番組はどんどんやってくる……マジで業界は一週間くらい休憩する週を作ればいいと思うの。

 そんなわけで今期一発目の新番組はこちらのスポ根である。奇しくも「ウマ娘」の後番組で登場した今作が同様のスポ根な空気を纏っているのは何かの縁だろうか。しかし、不思議な華やかさを持っていた「明るい熱血」ウマ娘に対し、こちらのスポ根はしょっぱなからドロドロとしたマグマのような熱気を滾らせる不穏なスポ根。少なくとも萌え萌えウィニングライブには縁がなさそう。

 1話目の幕開け、アバンパートから一気に引き込まれる素晴らしい動画。バドミントンの動きってスポーツの中でも独特で、特に手首の返しなんてテニスとも野球ともどれとも違うもの。手癖だけでこれを描いたら、下手したら「それっぽい別物」になってしまう恐れもあるのだが、今作は「バドミントンの動き」を何とかアニメに落とし込もうというところを徹底的に描き込んでいる。目の覚めるようなシャトルの動き、躍動感あふれる筋肉のしなり(そして存分にエロい乳)。1話目とはいえ、これだけの動画が出てくるなら大したもんだ……と思ったら制作はライデンフィルム? マジか。これが前シーズンに「LOST SONG」作ってたところと同じスタジオとは思えないが……まぁ、「キリングバイツ」と同じとこです、って言われればちょっと納得するかな。これだけの動画演出が今後の試合シーンでずっと維持されるなら、それだけでもかなりハイクオリティな作品といえそうだ。奇しくも、シリーズ構成を担当している岸本氏はあの「ハイキュー!」シリーズも務めていた人。動画とシリーズ構成になんの因果関係もないが、なんだか不思議な縁を感じる部分である。

 1話目は導入なので人間関係をなぞるところから始まるが、特に言葉を費やさずとも嫌という程伝わってくる重たい青春のドロドロぐちゃぐちゃ。「たかがスポーツ」という身もふたもない台詞も聞こえてくるわけだが、いっぺん落としておいてからが青春の幕開けでもある。「才能はあるけどプレイしたくない天才」と、「天才に打ち負かされて競技にしがみついた努力家」という、1つのパターンといえばそうかもしれないが、無条件でハラハラさせられるマッチアップだ。メインの巨乳ちゃんのイノシシっぷりも悪くないが、それを脇で支えるメガネの献身も個人的には大好物の要素。女同士の友情パワーを高め合いながら、存分にスポ根していただきたい。

 中の人はほとんどが若手で構成され、初めて見る名前も結構いる。そんな中で気になるのは、メインの巨乳(なぎさっていう名前だ、ちゃんと覚えよう)を担当している島袋美由利という名前。初めて見る名前だがそれを感じさせない落ち着いた仕事ぶり。経歴を確認したら、どうやらほぼ実績なしの状態から、今期一気にメインキャストとして第一線に躍り出た様子。そして注目すべきは、この子の所属が大沢事務所だという部分だ。とんでもない新人を、いきなり第一線にぶち込んでスターダムへと引っ張り上げる展開は、能登・花澤・茅野・種田などなどの爆弾声優を生み出した大沢の定番ムーブである。この子、もしかして天下を狙う人材なのでは……(夢想)。

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○「実験品家族」 4

 さぁ、ようやく今期最後の新番組にたどり着いたぞ! って思ってたのに、予想に反してショート枠だったわ……。まぁ、一応放送枠としては30分とってるからセーフってことで。半分は中の人バラエティで埋めてますけどね。今期執筆した新番チェックは過去最多となる48本。これに長短含めて継続視聴の作品17本を加えるとなんとトータルで65本……え? 何その数字? おかしくない? ちょっと待って、何が起こったの。これ、普通の人間が耐えられる数なわけないじゃん。絶対何本かは切っていく必要があるやつじゃん。誰か、私に決断力をください……。

 というわけで最後の一本だが、まぁ、ぶっちゃけ切る決断力を求められる側の作品である。なんとも不思議な独特の雰囲気は、今作が完全に中国で製作されたものだから。過去にも中国が制作に関わる作品はいくつかあったが、「霊剣山」なんかはスタジオは日本だし、スタッフも多くは日本人。しかし今回はスタジオもスタッフも何もかも向こうの人間が作っており、それを日本向けにアレンジした状態での放送が始まっている。こうした作品を見るとアニメ制作の国際的な広がりが見られるし、かつては「三文字作画」などと揶揄されたような海外の製造技術も、日進月歩で今や日本に追いつけ追い越せの状態になっていることもうかがい知れるのである。

 しかしまぁ、個人的にはまだまだ「追いつけ追い越せ」はリップサービスの域を出ないとも思っている。全体的な雰囲気作りはクオリティが上がっているものの、未だディティールの部分では日本のスタジオと同質のものを作るには至っていない。それは純粋に絵のテイストが違うことが原因でもあるので「好みの問題」と切り捨てることもできるかもしれないが、おそらくそれだけでは済まされないものだろうと思う。アニメーションを見せる際の動画の引っ張り方、そしてその画を最大効率で見せるためのコンテワーク。そうした根源的な部分では、やはり日本のアニメは一日の長がある。本作は決して悪いものではないのかもしれないが、やはりどこか画面が単調になってしまうし、せっかく動かしているのに動きの魅力に乏しいというか、なんとか出来事を伝えようとしている段階で苦労しているように見える。15分程度の尺だがそれでも退屈してしまう程度のものであり、お話の方もなんだかあまり引き込まれないのだ。結局、この兄弟たちはどういう過程から、この1話目のような状態に落ち着いたのだろう。周りを取り囲む設定がよくわからないので、なんだか全ての場面で地に足がついていないのである。フォークの存在すら知らない奴が何で一軒家で5人暮らしを平然としているのかとか、散々テーブルの上のものを食い漁った犬のにいちゃんがその後にみんなと一緒のタイミングで食べ物を口にして「おいしい」というのはおかしくないかとか。何だか、全体的に制作理念は雑である。まぁ、これこそが大陸由来のおおらかな心で作られたデザインなのかもしれないが。

 ただ、質は決して高くないとは思うが、別にこれが面白くならないとも言わない。設定は「狂乱家族日記」みたいなもんで割とハチャメチャであるし、もしキャラの見せ方が勢いに乗れば、「城下町のダンデライオン」みたいな萌え作品になっていく可能性もあるのだ。今後の動向には注目していきたい(だから、切れない)。

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