忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[214] [215] [216] [217] [218] [219] [220] [221] [222] [223] [224]

○「ファンタジスタドール」 4

 聞いたこと無い名前の作品だったので、忙しい土曜日曜のラッシュが終わってからようやくの視聴。……なんだこれ?

 パッと見は「アイカツ」とか「プリティリズム」なんじゃないかと思うようなキャラクター設定とストーリー。しかしやってることは「カードバトル」らしいので、つまり「ヴァンガード」とか「遊戯王」とかそっち系ということになる(?)。まぁ、真っ先に思いつく突っ込みは、「朝番組でやれよ」だよね。いや、一応女の子がいっぱい出てくるし、ドールの衣装デザインなんかは大きなお友達向けなのかもしれないが、このデザインで薄い本が捗ったりするような展開になるとは思えないし、あんまり深夜番組に紛れ込んでくる意味がないような気がする。よりにもよって「進撃の巨人」とか「物語シリーズ」「超電磁砲」に混じって。出自のよく分からん作品だが、一応アニメオリジナルってことでいいのかな? しかも企画に参加しているのが谷口悟朗というのも謎だ。谷口さんらしさが今後どこかで出てくるのだろうか。この中身で? 想像もつかない。

 アニメとしての画面はそれなり。監督は斎藤久ということなので萌え方向での見せ方には期待したいところだが、1話目では残念ながら特に盛り上がるようなシーンは無かった。一応ドールがあられもない姿を見せているはずなのだが、そこに残念ながら萌えもエロも感じられない。単なる見せおっぱいである(そんな言葉があるのか知らんが)。そして、シナリオラインがあまりに謎過ぎるのが、真面目にやってるのか笑って欲しいのかが分からないので反応に困るという。まぁ、こういう巻き込まれ型主人公の場合は往々にして導入が不自然になってしまうものだが、今作の主人公も、「何がどう上手くいったらそんな状況になるんだよ」という不可解な巻き込まれ方である。変なカードリーダーを押しつけられたのは不可抗力だろうが、その後、追跡者を振り払うためになし崩し的に契約に至るくだりはどう考えても不自然過ぎるだろう。「得体の知れないものに追われてるから誰か助けて!」っていってる状態で(この時点で既にびびりすぎだが)、何で別な得体の知れないものの言うことを聞くんだよ。しかもあまりに事細かなアンケートにまで回答し、最後には有無を言わさぬ一方的トレード。まだ「巻きますか?巻きませんか?」の2択の方がうっかり契約しちゃう流れが分かりやすいだろう。

 その後も「カードゲームが得意だった過去があるから何とか戦える」という謎設定があったり、ドールのシステム自体もさっぱり分かっていないところにメインチームが横並びでずらっと揃ってしまったり、視聴者の突っ込みすら振り切る速さであさっての方向へ向かっている筋立て。でも最後に締めてくれたのが「ラフレシアの君」だからなぁ。タキシード仮面様みたいなものだと思えばいいんだよね。うん、やっぱりギャグなんだろうな。果たしてどこの層を狙った作品になるんだろうか。まぁ、あんまり期待しないで見守りたいと思います。ただでさえアニメシャワーは重たいのに、こんな不安定そうな作品が出てくると気疲れしそうである。

 中の人については、おねーさんドールの中の人さえいればあとはどうでもいい、というのが正直なところだが、主人公に大橋彩香、というのは見ておくべきところだろうか。最近少しずつキャリアを重ねてきているが、ここで一気に上がってくるだろうか。下手な子ではないが、まだ個性が出せる段階ではないので、要精進。その他、三澤紗千香やすみぺなどの年齢の近い子も多く、ハラハラしながら見守る現場になりそう。

 それにしても……今期は人形でバトるアニメが2本あるのか。倉田雅世の名前を久しぶりに見て思いだしたわ。

拍手

PR

○「有頂天家族」 6

 何とも不思議な違和感を満載した作品。こういう謎かけみたいな作品が出てくるあたり、まだまだアニメ業界もおかしなことはあるものだ。

 違和感を大きく分けると2つある。1つは、森見登美彦作品で元々原画など無いはずのところに、何故か久米田がキャラクターデザインを起こしたということ。久米田デザインのキャラが動く世界といえば当然「絶望先生」(あとちょっとだけ改蔵)しか無いわけで、当然話の中身も久米田なんじゃないか、と思ってしまうという違和感。見事に画面上を動いているキャラクターは久米田絵なのに、何故かそこにはネタの箇条書きも酷い時事ネタも登場せず、淡々と京都の町並みが流れていくというのは、これまで1つの方向性しかなかった絵柄についての違和感。

 そしてもう1つの違和感は、これを動かすのがP.A.Worksのお仕事ということ。P.A.といえば石川県に本拠地を置く「地方復興アニメ」の大家ともいえるスタジオなわけだが、そのP.A.が、なんと同じく地方スタジオとしてブランド名を欲しいままにする京都アニメーションのお膝元、京都に殴り込みをかける形になったのだ。描かれているロケーションは「たまこまーけっと」の舞台になった出町柳商店街を皮切りに、鴨川を下って二条、三条、祇園まで。当然「たまこま」で出てきた風景も、「けいおん」で出てきた風景も描かれている。更に、P.A.といえば目の覚めるような背景美術と繊細なキャラクターデザインを持ち味とした映像美が売りであるが、キャラクターが久米田絵の時点でこれまでのP.A.作品とは似てもにつかない表現として表れることになった。これが2つ目の違和感。

 こうして、様々な「アニメとして知ってるはずなのに、気付けば見たこと無い要素」が混ざり合い、何とも不可解な世界が立ち現れることになった。面白いのは、それぞれアクの強いクリエーター集団が違和感の中に個性を紛れさせながらも、最終的にはどぎつい個性を隠しきれず(隠しきらず?)、全てが結果的には表に出てきているという部分である。久米田絵については言わずもがなで、序盤の商店のおっさんの顔なんかは本当に「絶望」のキャラによくありがちなパーフェクト久米田デザイン。

 P.A.も、この絵じゃさぞかし仕事もしづらいだろうし、個性なんて出せないだろ、と思って見ていたのだが、そこはやはり一家言あるこだわりの制作集団。久米田絵を殺す方向には動かさず、それを受け入れた上で「自社風」を発揮してきた。具体的には、簡略化の度合いを絶妙にセーブして「いかにも」なディティールを維持しながらも、前面に出たキャラクターが浮かないように調整された背景絵があげられる。「P.A.といえば背景美術!」と言えるくらいにとにかく圧倒的な美術を見せつけるP.A.だが、今回はキャラ絵に合わせてまた新たな独自性を生みだした。このバランス感覚はやはりプロの技である。また、シンプルなデザインのキャラクターのモーションでもきちんとP.A.らしいこだわりは見えており、たとえば序盤に弁天さんが芝生を滑り降りてくる細かい仕草や、師匠の部屋を片付ける主人公の手慣れた手つきなど、特にシナリオの前面に影響しないはずなのに、きちんとそこにリアルが生まれるように描き込まれている。このあたりのこだわりは流石の一言。

 また、現在アニマックスで再放送中の「四畳半神話体系」との比較も面白い。原作者が同じとはいえ、アニメとしては全く作り手が異なっているはずなのに、やはり通底する何かがちゃんとあることが感じられる。偶然なのか意図があるのかは定かでないが、オープニングの演出なんかはどこか似た空気が感じられるし、主人公の少年のしゃべり口調は、「四畳半」の「私」を彷彿させる。湯浅デザインと久米田デザイン、どちらもアクの強いふざけたデフォルメといえばそれまでだが、こうしてみるとどこか似ているような気がしてくるから不思議だ。

 とまぁ、色々と見ていて退屈しない作品なのは間違いないが、1話目は本当に捉えどころのないシナリオライン。ここから何が起こるのだろう、というのがさっぱり分からないし、大仰な語りから入った割には「何も起こっていない」と言ってしまっていいくらいの走り出し。よくもまぁ、しれっとこういう1話を作れるものである。思い返せば「四畳半」のときも「何がしたいんや、これ」と思って見始めたものだった。さて、この作品もあのときのように「最後まで見ると色々凄いな!」とびっくりさせてくれるものだろうか。期待して待とう。

 中の人については……まぁいいや。麻美子マジ麻美子。あ、オープニングが割と好きです。bambooさんの歌って、ふざけてるように聞こえるけど実は上手いんだよな。

拍手

○「ハイスクールD×D NEW」 4

 こちらも2期目。今期は続編がやたら多いシーズンなのだが、最近はとにかく分割2クールや売れた作品の追撃が多いので、放っておいてもこういう状態になっちゃうんだよね。まぁ、別に悪いことじゃないとは思うんだけども。こうして「そこまで興味もないけど一応観てた」作品の2期が始まったときにどういう顔をしたらいいか分からないの。

 というわけで、天下無敵の乳アニメの2期目。今期も気合いが入った乳が見どころになっており、冒頭からいきなり全裸のリアスでスタート。そこからアーシアも脱ぎ、明乃さんもエロい衣装になり、治療と称して小猫も脱ぐ。つまり、チームメンバー全員脱ぐ。シカタナイネ。当然、AT−Xは年齢制限有りのおかげで規制が一切入らず、見事にあけすけな画面が展開されているわけだが……個人的に、こういうあけすけなものにそこまで食指は動かないんだよなぁ。もっとこう、なんというか、背徳感がある方がいいというか……。だって全員が乳だしてたら単なる裸族の村でしかないじゃないですか。結局イッセーはことに及ぶわけじゃないからその先も無いわけだし。まぁ、明乃さんの指チュパとか、「2期だから遠慮せんでも良いだろ」みたいな炸裂っぷりは見応えがありますけども。中の人たちはむしろ楽しいって言ってたからなぁ。

 スタッフが一緒なので、基本的に中身に差は無い気がする(1期の出来をあまり覚えてないから定かじゃないけど)。だから基本的な評価は1期と同じになると思われる。予算が出てればちょっとクオリティもあがるかな。一応、特番なんかでやっていた事前情報だと、「1クールだけど2部構成!」っていうよく分からない宣伝文句で売り込んでいたわけだが、それって普通なんじゃないか、と思う。それゆーたら「化物語」なんて1クールで5部構成だよ。一応オープンエンドなんかも全部入れ替えて雰囲気を変えてくる、ってことなのかな。今時珍しくもないけど。

 中の人的な部分も1期と一緒だけど、特番で出てきてた若手連中が絡んで来るのがちょっと楽しみ。1話では2人が登場したわけだが、真礼、なんかキンキンしとるな。みんな、とりあえずエロいことゆーとけ。

拍手

○「<物語>シリーズ セカンドシーズン」 6

 安心のブランド、西尾維新の物語シリーズが再びの帰還。アニメでのシリーズファンとしては素直に嬉しい限りだが、「セカンド」と銘打たれているということはファーストシーズンの話も前提にして進められることになるんだろう。ぶっちゃけそこまでのディティールを覚えていない身には大丈夫だろうかとちょっと不安。まぁ、そんなにややこしい話にはならないと思いたいが、「偽物語」の時は1クールで実質エピソードが2本だったから余裕があったものの、今回はそうもいかないだろうから、1期ほどではないにしろスピードは上がるだろう。頑張ってついていかないとなぁ。

 昨年末に放送された「猫物語」のときからそうなのだが、シャフト作品には珍しく、今作は「監督」のクレジットに板村智幸が入り、新房昭之は「総監督」という肩書きになっている。シャフト作品なんてものは大体「監督新房=コンセプトデザイン・統制」「シリーズディレクター=監督」みたいな印象だったのだが、「シリーズディレクター」と今回の「監督」は意味が違うのだろうか。それとも、流石に分かりにくいと反省して今までディレクターと呼び習わしていたポジションを正式に「監督」としたのか。自作以降のシャフト作品でそのへんは明らかになるかな? 板村さんは「偽」の時に既にシリーズディレクターの名義だったので、実質監督みたいな存在であろう。「偽」のときにはたっぷりとした尺をフルに使い倒して扇情的だったり躍動的だったり、色々な新しい「物語」シリーズを見せてくれたわけだが、まぁ、そのデザイン性はファッションとしての要素が強い人だという印象がある。個人的に1期で同職だった尾石さんへの愛着が強いので、その差分で違和感があったのかもしれないけども。尾石さん、結局「傷」はどうなったんですかね……早く仕事を見せてくれ……。

 今回の1話目もやはり板村さんらしいデザイン性が現れており、最大限に活かされるのが羽川・戦場ヶ原という2人の美女が開けっぴろげに脱ぎ散らかすシーンである。まぁ、とにかく眼福。惜しげもなく繰り出されるガハラさんの裸体のつややかでエロティックな様子は本当にけしからん。流石の渡辺明夫デザインである。どストライクである。道ばたで妙なポーズを見せる八九時も健康的にぴっちぴちしており、こちらも充分。そして、これらの勢力に対抗するため、最後の最後にこの物語の主人公である羽川がおもむろに脱ぎ、伝家の宝刀を見せつけるという阿漕極まりない展開。もう、これでいいです。正直、もう話とか細かいことはいいです。シリーズヒロインたちの阿漕な痴態をこれからも楽しみに観ていこう。もう、「偽」から既にそういう作品になってたしな!

 いや、もちろん中身も大事ですよ。羽川さんのエピソードからなのでどうしても暗いイメージが後ろにつきまとうことになっているわけだが、冒頭のルンバが動き回る室内のイメージや身も蓋もない羽川の独白などで、相変わらず一筋縄ではいかない彼女の家庭事情がよく分かり、短い時間の中でも彼女の抱える問題と、それを完全に感情の外にシャットアウトしている精神性が良く見える。そして、それを打開するために見たこともないような表情で迫ったひたぎさんの真っ直ぐな態度も印象的だ。この2人の絡みってこれまでいうほど多くなかったわけだが、間に「助けてと言わなくても助けてくれる」という信頼を一身に背負った阿良々木を挟み、不思議な友情がきちんと構築されつつあるようである。この2人のタッグでの活躍、是非じっくり拝みたいものです。阿良々木さんはこれまでのシリーズで働きすぎたんだから、少し休んでても良いだろ。

 そうそう、当然オリジナルのオープニングが羽川モードになっているわけだが、今作のオープニングも実にキャッチー。曲は相変わらずmegrockの提供で羽川らしい曲に仕上がっているし、今回はオープニングの演出もかなり好み。誰が担当したんだろう、と思ってみたら「URA」っていうよく分からないクレジットだった。誰なんだろ。

拍手

○「ロウきゅーぶ!SS」 5

 2期目にSSという文字が付くパターンは過去にも例があって、普通に捉えると「Second Season」の略。アマガミだと「Short Stories」の略なんて話もあった。この作品の場合は何の略かというと、「Syogakusei ha Saiko daze!」の略という噂が。まったく、なんて国だ。

 そんな小学生愛玩型危険指定対象アニメであるが、2期目ということで特に導入に気を使うこともなく、なんか1クールアニメだったら6話目くらいにありそうな、フツーの夏祭り話になった。正直、1期目を見ていたとは言ってもそこまで真剣に見てたわけでもないので智花の家庭環境の話なんて全く覚えてなかったのだが、一応ご両親公認の仲になるという、それなりに大事そうな要素もこの1話目で片付けてしまっている。いや、小学生が主人公のアニメでそんなところの心配をする時点でおかしいのだが。

 改めてアニメで見て思いだしたのだが、作中の昴は割と普通の好青年だったりするんだよな。智花に関しては色々あるかもしれないが、残りの4人に対してはあくまで「コーチとして」の接し方になってるはずだし。つまり、別にロリコンアニメなんかじゃないはずなのだ。でも、1話ではこのアニメに期待したい(?)要素の1つであるバスケットにかかわる描写はほとんど無し。その分、夏祭りでパンチラを見せかけたり、チョコバナナを喰う小学生の描写に尺を割いたりした。まぁ、マジョリティのニーズを考えればこれが正しい方向性なのだろう。流石にわたしゃこのレベルまで来ちゃうとちょっと理解しがたい世界なので、「まぁ、普通のハーレムもののテンプレだなぁ」というだけの印象で見るしかない。作画はそこそこだし、中の人ポイントはかなり高いので、これはこれで不満はないのですがね。どうせ単なるハーレムものなんてそのへんにあふれかえってるのだから、やはり今作のオリジナリティはスポ根要素で見せて欲しいものである。

 ちなみに、今回から草川監督が「総監督」になっており、監督には柳伸亮氏という名前がクレジットされている。一応1期にも関わっていた人のようだし、勘所は心得ているのだろう。1話もバスケ描写に萌え描写とそつのないスタートであるが、唯一、昴が智花と出会うシーンの「SHOOT!」がかかるタイミングだけは謎過ぎたな。あれ、一体どんな演出意図があったんや。せっかく人気があったオープニングテーマなんだから、もっと大事なところでもったいぶって使うべきだと思うのだが、なんだかブツッと切れて違和感しかなかったのよね。テーマソングついでに書いておくと、今期もオープンエンドは我らが声優ユニット「RO-KYU-BU!」が担当。またも「曲がらない膝」タグがお仕事をする時期になりました。エンディングテーマは歌詞が酷すぎて笑ってしまったが、安定のモモーイのお仕事であった。そういや1期もモモーイだったっけ。やりたい放題やな。

 中の人要素で盛り上がるポイントの多い今作。復活したRO-KYU-BU!の面々は、稼ぎ頭の座を花澤から奪った感のある日笠を筆頭に、残りの面々も今や多忙を極める人気声優ばかり。ある意味すげぇ贅沢なユニットである(まぁ、歌唱が聴きたいかどうかは別問題として)。ロリロリしい作中での絡みは見事であり、特に日笠はなかなか普段聞けない音域の仕事をしてくれているので、その点でもこの作品は唯一無二である。キャラ被りが多い日高・小倉の濃い絡みが楽しめるのも見逃せないぞ。小学生が最高かどうかは分からないが、小学生をやって違和感の無い声優は最高だぜ!

拍手

○「義風堂々!!兼続と慶次」 5

 首ふっといなぁ。冒頭の入道姿をした慶次の首の太さ、というか顔の小ささに爆笑してしまったよ。まぁ、割と乙女ゲーアニメとかではありがちなデザインなんだろうけど、やっぱりあの比率はすげぇと思う。

 そんなどうでも良い話から入ってみたが、実は色々な系譜を継ぐ不可解なポジションの作品である。まず、前クールとの繋がりでいうなら、タイトルが表す通りにこの作品はぐつぐつさんとまえだけさんのお話である。先輩が乳の揺れる作品だったのに対し、こちらは筋肉が躍動する。そして、原作の掲載誌やアニメの製作元を見ればコミックゼノン関係であり、更にアニメのくせに「総監督:原哲夫」というクレジット。つまり「DD北斗の拳」に続く刺客ということになる。更に更に、アニメ監督としてはボブ白旗が起用され、当然制作はディーン。「緋色の欠片」に続くディーンの野郎成分いっぱいの作品でもある。なんか、アニメの多角化もここに極まれり、という感じの「色んなところの思惑が絡んだダークホース」といった印象の作品だ。

 1話目、とにかくキャラ絵に笑いを堪えるだけでも大変なのだが、いわゆるディーンの乙女ゲー関係とは違い、もう、容赦無い男臭さが胸を打つ。そりゃ原哲夫が頑張ってる時点でいわゆる「BL」なんて言葉とは縁遠い作品にならざるを得ず、敢えて外見だけを見てそういう要素の名前を付けるなら、古き良き「薔薇族」というのが一番しっくりくるだろう。いや、別にディーンが関わってるからって無理矢理BLに関係づける必要も無いのだけども。とにかく、「前田慶次〜雲のかなたに〜」の続きとして産みだされた、濃度の濃い原哲夫ワールドが、現代のアニメとして蘇ってきたのだ。これは、ギャグとしてはなかなかレベルが高い。

 普通のBL作品や、マイナー制作が作る歴史物(例:幕末義人伝浪漫)なんかは簡単にスルーしてしまってもいいものになるのだが、この作品はスルーしてしまうことを許さない嫌な存在感がある。やってることは本当に「原哲夫のテンション」でしかないし、流石に歴史アニメもボチボチ食傷気味にはなっているはずなのだが、そのむさ苦しさ、馬鹿馬鹿しさがどぎつく画面に出ているので、なんやかやで楽しそうに見えてしまうのである。突然新居に押し寄せて斧を突き刺して「だからおもしろいんじゃないか!」って、ホントにどうしようもない展開なのに、周りの人間が平身低頭、なんか良い話風にまとめちゃう力業が本当に慶次さん。また、出だしのエピソードとして「後妻打ち」なんて愉快で不可解な風習が絡んで来るのも、いかにもなセッティングで興味を惹かれる。最終的には「兼続ゥ!」「慶次ィ!」っていう話になるだけなんだろうが、それを一体どんなアホな形で描写してくれるのだろう、という興味が、今後への期待感を駆り立ててくれるのである。これ、シナリオ次第では結構面白いアニメになる気がします。原作はどうなってるのかな。

 中の人については野郎ばかりなので触れるべき点も少ないかと思ったが、なんか無闇に渋いところやエキセントリックなところのネタが容赦無い。兼続の従僕である小男に川本成って時点でなかなか良いセンスだが、一番びびったのはナレーションだろう。「聞いたことない声だけど、なんか面白いテイストやな」と思ってたら、スタッフロールで「吉川晃司」とクレジットされていて度肝を抜かれた。こんなとこでなにしとるんや。こういう訳の分からないところがいいのかもしれません。あ、あと根谷さんのはんなり京言葉はやっぱりエロい、違う、色っぽい。女性キャラは少ないだろうけど、このまま大人な女性のしっとりエロスが見られることにも期待出来るかも。まぁ、あの画だから興奮はしないだろうけども。

拍手

○「犬とハサミは使いよう」 5

 タイトルですぐにそれと分かるラノベ作品。そして、今期のGONZO作品である。監督の名前に記憶は無かったのだが、割と生粋のGONZO人らしい。つまり、頑張って欲しい。

 内容はなんだかどっかで見たことがあるような要素の寄せ集め作品で、ラノベらしい薄っぺらさは主人公の設定に出ている。まぁ、「異常といえるほど本が好き」っていうキャラをリアルに描くのって案外難しい気がするけども。「R.O.D.」のように「リアル本好きあるある」みたいなのが出てくるとそれっぽくなるんだけど、少なくとも今作の主人公はすごく分かりやすいパーツを集めた結果に見えてしまうのである。まぁ、まだ1話の時点でやいのやいの言うのもおかしな話だけども。

 いや、文句は言ってみるものの、「ラノベ原作だからとりあえず噛み付いておく」っていうのがお約束なのでね。何を差し置いても「麻里奈のドSキャラ」っていうだけでも見る価値はあるんですよね。見た目には夕子さんにしか見えなかったり、台詞回しからは夜空あたりにしか聞こえなかったりするけど、それが悪いことじゃぁないんだ。何となく気になるタイミングで次回に続いたし、今後のストーリー展開はひょっとしたら面白い方向に行くのかもしれない。出来ることなら、To LOVEるもどきみたいな「犬だから」ラッキースケベハーレムとかにならないでほしいもんだけど。この主人公ってもう人間に戻る選択肢がないからむしろ大丈夫なのかも。犬状態は割と可愛いよね。ミニチュアダックスってアニメで動かしてももとがアニメっぽいから違和感ないわ。画のレベルでいうとそこまで期待度は高くないけども……。

 中の人要素については、とにかく麻里奈っていうのが1話目。回りを固めるキャスト陣もチョイ役でたくさん出てきていたが、まだどういう役回りなのか分からないから何ともいえないかな。あ、でもエンディングテーマが芹澤優ちゃんの一人歌唱だったということ。声優としても面白そうな若手だけど、歌唱の表現力も楽しげ。今後ぐいぐい来そうな注目の新人です。

 あと蛇足だけど、今期はハサミが武器のドSな女の子が流行る予感! うん、以上!

拍手

○「サーバント×サービス」 5

 今期は木曜夜がホントにしんどい、これが最後の時間帯、史上初(?)の地方公務員お仕事アニメだ。「お仕事もの」アニメも着実に空きスペースが減ってるなぁ。

 原作は1巻だけ既読。あの「WORKING!」の高津カリノの漫画ってことで1巻は買って読んで、別に嫌いだったわけでもないのだが「まぁ、この人の漫画ならWORKINGおっかけてればいいか」ってんでその後買ってないのである。漫画もスペースや経済力の問題があるので、出来れば買う数を減らしたかったのでね……。というわけで、1巻を読んだのもだいぶ昔のことなので中身なんかはすっかり忘れていたのだが、見ているうちに何となく思い出した。そうそう、こんな感じだったけど、やっぱり「WORKING」に比べるとパンチはちょっと弱いかな。

 同じ作者の漫画で比較する必要も無いんだろうけど、この人の場合は本当にテンションが同じなのでどうしても比べてしまう。WORKINGが面白いポイントは、かたなし君を中心に据えて、男女のキャラがバランスよく無茶をやってるところだろう。真ん中にそれなりに常識を持った視点人物がいるおかげで、ぽぷらだの伊波さんだの山田だのという変人奇人が目立つ。萌え方向へのとがらせ方も分かりやすい。他方、こちらのアニメは女性主人公。しかも「アニメになったのに白黒!」という地味が信条みたいなキャラなので、そこまで大きな原動力にならない。回りの変人レベルもそこまで高くないので、「区役所の公務員ネタ」というオリジナリティで売っていく方向性になるのだが、そりゃ、そこまで近しい存在でもないし、笑いに繋げるのは難しいよね。現時点では、「区役所あるある」に加えて、何となく新鮮な設定面での見せ方を模索していくことになるのだろう。まぁ、中身に派手さが無い分だけ、ダラダラと続けても破綻は少なそうだけどね。

 監督は「イカ娘」の山本靖貴。制作はA-1と、大崩れはしないだろう、安心のセッティング。1話目を見るとオープンエンドのデザイン性なんかはなかなか面白い。あと、当然といえば当然だが山神さんの胸の描写には無闇に力が入っている。でも彼女の場合それが萌え要素に繋がるかどうかは微妙。タイトな仕事着を着ているので、見方によってはエロいとは思うのだが……。個人的には、もう山神さんの中の人を辱めるアニメ、っていうのでいいんじゃないかな、という気がする。エンディングもかやのんの1人歌唱、今期も茅野旋風は収まらぬ様子で、真面目な中にもどこかポンコツ風味を漂わせる山神さんの声はベストマッチである。実は昨日BS11でメインキャスト3人のトーク番組があったらしいのだが、全く知らずにスルーしてしまっていて衝撃。慌てて確認したら明日再放送がある模様。助かった! オールハイル中原麻衣!

拍手

○「恋愛ラボ」 6

 今期のアニメイズムはカロリー高いなぁ……こちらは今期芳文社枠である。

 原作未読、「ゆゆ式」が終わったのでその次にくるユルい系4コマなんだろうなぁ、と思っていたのだが、制作陣が太田雅彦監督率いるいつものメンバーであった。太田監督+あおしまたかし+動画工房ということで、自然に打点は高くなる。普段得意としているキャラクターより若干等身が高いために最初はなんだか不思議な感じがしたのだが、「あぁ、太田さんなのか」と理解出来たあとはいつも通りの楽しさが戻ってきた。キャラの表情が細かく動くし、阿漕なまでにキャッチーなモーションとデフォルメキャラを並列させるいつも通りの賑々しい演出で、アニメならではの楽しさが充分に表れている。「ゆゆ式」もじっくり見てみれば悪くない作品だったろうが、素直に視覚に訴えて訴求力の高いこちらの方が、より感覚的に楽しめそうである。

 作中の設定については「萌え4コマだし」という一言で片付けてしまってもいいが、「女の子グループのわいわいがやがや」をやるこの手の作品では久しぶりに、メインメンバーの間に面識が無いパターン。「ひだまり」なんかもゆのっちと宮子の出会いからスタートしたわけだが、導入としては当然こうして1から説明してもらえる方がありがたい。「既に出来上がった関係性」を見せられるよりも、「スタート地点からなんか相性いいなお前ら」という方が追いかけやすいからだ。1話目はほぼ2人だけで回すという潔さも好印象で、メインとなるリコとマキの2人のキャラクターは大体理解出来た。マキの壊滅的な性格はいかにもだが、八重歯が印象的なリコも実に可愛らしい。リアルに寄せたときの表情が、いわゆる4コマ系と比べると非常に細かく描き込まれており、良い意味での違和感がアクセントになっている。へちょ顔からマジ可愛いまで、この落差を活かせるのが太田演出ですよ。

 あとはまぁ、舞台設定がありがたいってことですかね。①万能の力を持つ才媛のくせに②なんだか百合百合しい雰囲気を醸し出しつつ③色気づいているのは間違いないのに④結局喪女。っていう設定は非常に都合の良いものです。中の人の影響か真っ先に思い出したのが自演乙部だったわけだが、あらすじを追いかけると、流石にあれよりは男のウェイトが増すのかな? そりゃ百合百合しい方が好みだが、全く男が絡んでこない世界よりはある程度バランスよく振り分けてもらった方が良いので、今後のキャラの増え方にも注目。

 中の人については、1話目は完全に2人の独壇場。主人公のリコを演じるのは、ついに主役の座をゲット、我らがぬーぬーこと沼倉愛美。キャラとの親和性も高く、今から色々と楽しみ。そして不思議な友人、マキ役は、意外な使われ方の赤﨑千夏。ちーちゃんは本当に器用な子で、マキは森サマーあたりのイメージから多少崩していわゆる赤﨑キャラにちょっと寄せたくらいの配分なのだが、声の出し方は割と新しい。やっぱり色々出来る便利な子である。そして、最後に出てきた書記の子はなんと水瀬いのりらしい。誰も覚えてないかもしれないが、「世紀末オカルト学院」で幽霊少女あかりちゃんをやっていた子である。当時「あれ、この幼女わりと面白いな」と思っていたのだが、ようやく2度目に名前を見ることが出来た。一体どんな仕事を見せてくれるのだろうか。色々楽しみです。

拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
24 25 26
27 28 29 30 31
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[07/22 NONAME]
[07/18 とみしの]
[07/16 とみしの]
[07/13 デュッセル]
[07/13 デュッセル]
バーコード