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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 みっこ! 元々は「新井里美」→「さとみっこ」→「みっこ」という変遷があった愛称ですが、そりゃもうね、我ら学園都市監視団からしたらサトリナボイスで都度囁かれる「みっこ」が一番馴染み深いですからね。見逃しがちですが、彼女の「代えが効かない」存在感も案外声優業界の中ではディープなものですよ。

 




・馴れ初め

 なんとなく年齢不詳な感があるみっこだが、御歳で言えば中原・千和らと同じゴールデンエイジの80年生まれ。デビュー時期に関しても、およそ彼女らと同じくらいだがWiki情報だとアニメデビューが2003年とあり、上述の2人に比べると1〜2年くらい遅いイメージ。まぁ、これは事務所とかそこまでのキャリアの差だろう。アイム界隈はデビューまでのルートが整っているが、みっこが長らく所属していたゆーりんプロは声優業の実績こそ長いが、やはりいくらかマイナーのきらいはある(人員規模で言えばそれなりにでかいのだが)。むしろデビュー後からそこそこの期間でメイン級の役をゲットして現在のように業界に根付いたことはラッキーな方なのかもしれない。

 そんなみっこが日の目を見た作品といえば、なんといっても「まほらば」である。ここで彼女の芸に、彼女の声に初めて触れたという私と同じ経験をした人も(ある程度のおっさんならば)多いんじゃなかろうか。知らない人のために説明しておくと、「まほらば」は主人公の男の子が美人な大家さんをはじめとした騒がしいアパートの住人たちとドタバタを繰り広げる、長屋もののハーレムコメディ(?)である。そんな作品で看板娘である大家さん・青葉梢役に大抜擢されたのがまだデビュー1、2年のみっこだったわけだ。

 今の若い人の感覚でいえば、新井里美がCVを任されたとなればさぞかし変なキャラなのだろうと思われるかもしれないが全くそんなことはなく、梢ちゃんはお淑やかで気が利く、正統派の大和撫子ヒロイン。彼女の可愛らしさもあってアニメはとても良い出来だった。ただ、唯一彼女が五重人格であることを除けば。

 そう、この主役大抜擢、なんと「1人5役」の無茶振り配役。これを綺麗に乗りこなしたことで世間には新井里美の名が知らしめられ、当然私の記憶にも強く残った。そして、この当時は私もまだいわゆる「アニラジ」を聴くだけのバイタリティがあり、作品が面白かったので当然その番組ラジオも聴きに行く。そして改めて、「変な声の生物」に出会うのである。

 それからもちょこちょこと「変な声」の仕事は続くが、「まほらば」から空くこと4年。みっこボイスは満を持して学園都市に襲来。みなさんご存知、白井黒子の爆誕である。まー、やっぱりどう考えても彼女の役者人生において黒子は外せないでしょうね。当時の反響は凄かったですもんね。ちょうどニコニコ全盛期と時期が重なっていたこともあり、黒子の「ババア声」という蔑称はあっという間に拡散。普通に考えたら単なる悪口でしかないのだが……「ババア声」「ババア声」と口汚い言葉を使っていた誰もが、きっと同じことを考えていたに違いない。「ババアみてぇな声だけど、もうこれ以外の黒子は考えられない……」と。さぁ、改めて、彼女の「ババア声」の魅力とはいったいなんなのだろか。今回はその謎に迫る!(答えが出るとは言っていない)

 

 

 

・良きところ

 ということで、彼女のいいところは「ババア声」ですね。……わざわざ100人に選出して悪口書いてるとか思われたらヤだな……。ちなみに私は「まほらば」でメロメロにされてしまったおかげもあって、一発目から全肯定の姿勢でした(証拠はこちら)。ちなみにここで言及している他のみっこのキャラは「諜報員忍者メイド→ギアスの咲世子さん」「万能コスチュームロボ→ToLOVEるのペケ」「ネットゴースト→ネットゴーストPIPOPAのポット」「野球が上手い外国人女教師→大正野球娘のアンナ先生」のこと。ここまでも穏当な女の子なんてなかなか配役されてこなかったことからもすでにみっこイズムは表れていたが、ガチレズ愛が重すぎるド変態テレポーター中学生はみっこヒストリーの中でもホームランを放った。黒子の変態性に見事にブーストをかけたことも評価ポイントではあっただろうが、別にギャグシーンだけで評価されたとも思わない。なんかね、みっこの声はギャグ向けだと思われがちだけど、その実意識すればスッとノイズ部分を低減できるかなり繊細な調音機能を持ってるんですよ。シリアスの時にはシリアスなトーンを、そして愛が重い時には思い切りラブカオスに振り切って。まるでカートゥーンと実写ドラマを行き来するかのような両極性。これはもう、彼女が生存戦略としてもぎ取った一撃必殺の技だ。

 彼女の来歴を調べると、幼い頃には自分の「変な声」が嫌いだったという。まぁ、変な声声優のあるある話だとは思うのだが、こういう経験をした人たちって、果たして声優になり、その声を武器にできたからとて、幼い頃から抱えていたコンプレックスを完全に解消できるものなのだろうか。仕事場で輝いていても、ちょっとしたことで表に出て声を出す時に余計なことを考えてしまったりとか、そんなこともあるんじゃないかと勝手に妄想する。多分みっこも、声優になれたからといって、自分の声との付き合い方を考え続けることはきっとやめなかったと思うのだ。その結果彼女は、「この声、ちゃんと調音したら、すごく綺麗でいい声になってるのでは?」という(今となっては広く認知された)事実に気付いたのではなかろうか。

 そうして改めて見てみると、「変な声の変なキャラ」にばかり配役されていた初期みっこから、いつの間にやら「ナレーションやシステム音声までなんでもござれのクリアボイス」新井里美への変遷は割と明確だ。個人的にはターニングポイントに「キルミーベイベー」があると思っていて、「綺麗なナレーションなのにギャグ」という矛盾だらけのエトセトラガールズは、新井里美ボイスだったからこそ成立した脅威のバランス感覚。あそこから「大人ボイスのおねーさん・みっこ」の快進撃が始まった。

 その後も時に騒がしく、時に妖艶に振りかざされるみっこボイスは一切の隙をなくし、そのニーズは止まるとこを知らない。また、通常の声優は若手時代・アイドル時代から少しずつ声質が変わることで業界での立ち位置をうまく調整する必要があるのだが、生まれ持っての「ババア声」からスタートしていたみっこの場合、それが全く必要ない。元々求められていた役にさらに「エイジング」までが可能になり、今やいろんなご家庭のママンにみっこ。犬猫にもみっこ。そして当然ババアにもみっこ。

 「変な声声優」の生き様、かくあるべし。

 

 

 

・お勧めキャラ3選(上でだいぶリストアップしちゃったよ)

 

・「まほらば〜Heartful days」より「青葉梢/赤坂早紀/金沢魚子/緑川千百合/紺野棗」

 というわけでここからスタート。改めてすげぇ役だな……。上でだいたい書いちゃったので余談なんですが、わたしゃこの「まほらば」の作者さんの漫画が割と気に入ってて、2作目3作目も買ってたんだけどなんか活動が途絶えちゃったんですよね。「まほらば」はとても良い作品なので、機会があればぜひご視聴ください。

 

・「ToLOVEる」シリーズより「ペケ」

 みっこボイスの活躍の場として「マスコットキャラ」というのも定番で、ペケはシンプルに可愛いやつでしたね。続編(??)の「あやかしトライアングル」でもきっちりマスコットポジションで起用されてたり。みっこが休養してた時に代打を担当したのが同作モモ役の豊崎愛生だったのもなんかジャッジメントの絆を感じる。

 

・「生徒会役員共」シリーズより「畑ランコ」

 ぼそぼそ系みっこ。変態度合いで言えば黒子に近い部分もなくはない。こういう声の使い方ができるのがほんとに良い。

 

・「百合星人ナオコサン」より「ナオコサン」

 突然のOVA! でもこの作品も衝撃だったよ。理不尽をまるっと飲み込んで顕現させたみっこボイスに乾杯。

 

・「キルミーベイベー」より「エトセトラガールズ」

 上述の通り。イカレた作品に一服の清涼剤を盛ろうとしたけど「清涼剤も味濃いめでお願いします」という謎のオーダー。

 

・「Re:ゼロから始める異世界生活」シリーズより「ベアトリス」

 今なお続く、みっこ的ロリババアの代表格。最初あんなんだったのに、今やバルスにベッタベタなのよ。可愛い。

 

・「魔法つかいプリキュア!」シリーズより「魔法の水晶」

 この辺りからの「システム音声的みっこボイス」。まぁほら、基本的に魔法使いそうな声してるじゃないですか。鍋とかぐるぐるしてひっひっひって笑ってほしい。水晶さんはそんな役じゃない。

 

・「3月のライオン」より「高城の母」

 これは他の役とかと並べるの絶対おかしいんだけど……1話だけ、しかもメインの筋とはほとんど関係ない、一言しか台詞がないお仕事。なんだけど、みっこボイスの「母親」が凄まじく悪辣なことを言い放つっていうキャスティングがやたら印象に残ってまして……この話はしんどかったなぁ。みっこたちに責められて壊れちゃう担任教師役がさぁやなのがまたなぁ。

 

・「mono」より「春乃の祖母」

 せっかくなので直近から純正の「ババア」でも。多分、こっから先の人生でみっこは数々の「ババア」をやっていくことになるのだろう。それができるだけで、業界的には凄まじい強みなのである。

 

・「とある科学の超電磁砲」シリーズより「白井黒子」

 というわけで、やっぱりみっこはずっとここにいてほしい。それはサトリナの項目で最後に御坂を挙げたのと全く同じ感情である。24話、どれだけ見返しても名シーンすぎる。変態ルームメイトフォーエバー。

 

 声優なんてババアになってからが本当の勝負ですよ。

 

 

・関連リンク集

新番チェック・大正野球娘

とある科学の超電磁砲2話「炎天下の作業には水分補給が必須ですのよ」

新番チェック・もっと To LOVE

新番チェック・キルミーベイベー

「新井里美&原田ひとみトークイベントin同志社~さとみとひとみと修学旅行!~」

3月のライオン(第2シーズン) 第12話

 

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