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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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学術論争/Academic Dispute
 これまた面白いところから新機軸。「相手にブロックを強要する」は緑が1種色、赤が2種色の能力だと思われるが、相手クリーチャーを対象に取るタイプの使い方はほぼ緑で、赤が使った事例は「死相」くらいである。そして、何としても絶対にブロックしてほしいとの切なる願いが、相手クリーチャーにすら到達を与えるというよく分からんサービス精神につながった。これにより、例えばドラゴン単体で殴った場合、「飛んでるからブロックできないんすわー、残念ですわー」とかいう相手の言い訳を聞かずに済むわけだ。まぁ、それで返り討ちにあったら笑うしかないが。本当に最低限の効果ではあるが、状況設定さえきちんとできていれば1マナの除去呪文として機能する。使いこなせるデッキを目指したいが、実は「1マナインスタントで履修するだけでもよくね?」という雑な逃げ道があるので使いこなす必要もなかったりする。あと、自軍クリーチャーに使うと到達付与のコンバットトリックとしても使える。やっぱり色々新機軸。
 
 
献身的な塵語り/Ardent Dustspeaker
 「塵語り」がどんな職業なのかはよく分からない。単なる歴史家っぽいのだが、塵芥から情報を得てるのかしら? なんとも珍妙なアドバンテージ狙いのクリーチャー。攻撃時に「衝動的ドロー」するというだけなら最近ではありがちな赤のカードで、攻撃誘発だから割と死ぬ可能性が高いけど、一応2枚「ドロー」出来るのでそこでアドを狙いたい、という方向性は分かる。出来ればここで火力やコンバットトリックをめくって生存し、次のドローに繋げたい。で、そこまでなら分かるが、何故か攻撃時にこっそりライブラリにカードを戻している。この部分はどういうつながりがあるのかがよく分からんのだが……2枚ずつ削るとすぐにライブラリがなくなるかもしれない、っていう配慮なんだろうか? もしくは墓地のカードが「コスト」として必要というニュアンスか。よく分からんが……「ミノタウルスならもっとまっすぐ殴ればいいのでは」みたいなことを思うのは差別感情なのかしら。
 
 
血の時代の将軍/Blood Age General
 なんとまぁ、コモンからこんな能力が生まれようとは。2マナ2/2のクマボディで通常業務をこなしつつ、ロアホールド的スピリットエンジンが噛み合うととんでもないダメージを弾き出す不穏な将軍。制限があるとはいえ、恒常的に使えるノーコストの全体増強がコモンで与えられるってのは驚きだ。まぁ、今回のスピリットトークンは「1/1飛行でどんどん出るよ!」みたいな小兵じゃなくてどっしりした3/2なので、そこまで数を伸ばすこともできないのかもしれないが……あまり見ないタイプのデザインなので、リミテッドでどれくらい働けるかは気になるところ。
 
 
陰謀の理論家/Conspiracy Theorist
 なんか不思議な書式の赤ルーター。上の能力、「攻撃するたび、(1)を支払っても良い」っていうのがこれまでの書式だった気がするんだけどちょっと変化してるね。まぁ、日本語はかっこ書きの方が能力が見やすいか。「攻撃時にルーター」は例えば「炎樹族の蛮人」がおり、1回使うだけでもそれなりだし、複数回起動できれば割とラッキー、くらいの生き物。今回はそれがレアになったもんだから無駄に豪華仕様になり、なんとルーター時に捨てたカードを衝動的にドローできるようになった。いや、ルーター時だけじゃないんだな。とにかく捨てたカードは全部効果範囲内なので、どんな理由であれ捨てられたら再利用が可能。効果範囲が広いので、こいつのルーティングを使わずとも悪さをするギミックは色々考えられそうだ。例えば今回、プリズマリには「捨てると宝物が出るよ」という重めの呪文が用意されており、それらを2面で使いこなすなんて技もあるかもしれない。マッドネスみたいな能力になってるが、マッドネスとは一切シナジーはないのでそこは間違えないように。
 
 
弾ける力/Crackle with Power
 こちら「注目のストーリー」。双子の片割れ、ローアンがチャンドラばりにガンぎまりで火力爆発させてるらしい。今回のクライマックスでしょうかね。で、そんなローアンの最終奥義は「霊体のヤギ角」に続くトリプルエックスカードで表現された。なんでも爆裂すればいいってわけじゃないが、流石にこのコスト設定は笑うわ。X呪文の良さは状況に応じてコストを払い分けられるところにあるわけだが、このカードはもう、ほぼ選択肢がない。「5マナで1体に5点」というコモン火力っぽすぎるモードがほぼ全てであり、次に「8マナで2体に10点」の可能性があるくらい(一応2マナで0体に0点与えてもいいけど)。5マナモードだったらもっと他にないんかい、と思ってしまうので、そうなるとなんとかして8マナモードを目指すしかないだろう。もちろんプレイヤーにも飛ばせるので、そこまで辿り着ければ勝ちに直結する必殺呪文だ。是非ともプリズマリのコスト軽減カードなどでサポートしてゴールを目指してほしい。統率者戦では「曲りくねりのロシーン」デッキに是非どうぞ。
 
 
ドラゴンの介入/Draconic Intervention
 創始ドラゴンのプリズマリさんがちーっす、ってんで大人気なく現代の問題に介入してきた図。焼かれているのは例によって「魔道士狩り」でしょうね。「コストのなんらかの値を参照しての全体火力」というデザインで、類例としてはエルドラージがぶっぱした「災難の範囲」(手札のクリーチャーカードのマナ総量でダメージが決まる)や、もっとシンプルな「破裂」(サクったクリーチャーのパワーでダメージが決まる)などがある。今回のコストは当然インスタントかソーサリーだが、墓地のカードを参照することでコストの負担を軽減しているのがレア的な気遣い。4マナ5マナくらいのカードが追放できれば、およそ全体除去として機能するだろう。「安定感を考えたら「嵐の怒り」でよくない?」という疑問が当然出てくるが、そこを差別化するために「ドラゴンは除外」「追放効果」という2つのボーナスで差別化を図っている。ドラゴンデッキの構築は難しかろうが、多相なんかでごまかしてやれば多少は有利な盤面も作れるかもしれない。どうせなら、ついでにPWにも火力が届けばベストだったのだが。
 
 
ドラゴンの接近/Dragon’s Approach
 予想外の方向から現れた「何枚いれてもいいよ」カード。「執拗なネズミ」からスタートしたこのギミックは「影生まれの使徒」など黒の特権なのかと思われていたが、その後「しつこい請願者」で青クリーチャーにも拡張。そして今回は、なんと赤のソーサリーに拡張された。フレーバー的にもなかなか面白いギミックで、ちょっとずつ熱風が吹きながらドラゴンが近づいてくるドキドキ感がうまいこと表現されている。5度目の熱風でついにドラゴン様降臨となり、相手は逃げ場を失うのである。馬鹿馬鹿しいギミックだが、もちろんご丁寧に5回唱えてやろうなんてプレイヤーがいるはずもなく、専用のデッキを組むならライブラリを削るなり、ルーターで捨てまくるなりしてさっさと墓地に4枚貯めてしまうことになるだろう。何枚いれてもいいんだから、これ36枚と「ドラゴンの暴君」だけのデッキとか成立しないもんだろうか。
 
 
白熱の熟達/Fervent Mastery
 「熟達」サイクルの赤は2つのモードの差が1マナだけで、割と誤差。軽めのモードで唱えると相手が好きな枚数だけ赤ルーター出来てしまい純粋に損するので、出来れば5マナ溜まってから唱えたいところだが、この効果を見るとなるほど、さっさと唱えたい気持ちも分かる。何しろ三倍「ギャンブル」。決めるタイミング次第で成否は大きく分かれる。一番重要なのは、これを1ターン早く唱えることで、「手札に土地を1枚ストックできる可能性が高い」ということだ。手札が多い状態で撃った方が強いのは確実なのだから、少しでも余剰カードがある早い段階で唱えて最良の結果を狙いたいところ。まぁ、どこまでいってもランダムなので採用するかどうかは勇気が試されるが……3枚もサーチできるってのは割とおばけ。墓地もざっくり肥えるし、リミテッドでも狙えるなら狙ってみてもいい気がするな。
 
 
発煙する肖像/Fuming Effigy
 ロアホールド名物「墓地離脱」誘発のアタッカー。4マナ4/3の実に赤らしいボディを持ち、よく見ればクリーチャータイプがスピリットなのでサポートが充実しているのは○。能力がどの程度役立つかは微妙なところだが、基盤コモンとしてとりあえずデッキにはいれられるんじゃなかろうか。なお、日本語版が脱字あり。もう、最近の品質管理ガバガバ。
 
 
マスコットの横取り/Mascot Interception
 大人気スポーツのメイジタワーはお互いのマスコット(トークンクリーチャー)の奪い合いがゲームのメインなので、こうしてインターセプトするのもゲームの盛り上がりの1つだ。というわけで今回のパクり呪文枠。ベースになっているのは「裏切りの本能」で、4マナとちょい重いがその分パクったクリーチャーのパワーが増加して決定力が増す。今回はそんな「裏切りの本能」にコスト削減ギミックを導入した純正上位互換。トークンをパクる時ならなんと1マナ。この使いやすさはイコリアの「一時的な連帯」で味わった通りで、他の火力などと併用できるため、一気に相手の戦線をガタガタにすることができる。今回はどの大学をやるにしてもトークンの運用は避けられないだろうから、リミテッドでは活躍の場も多いのではなかろうか。ちなみにこれも注目のストーリーだったりするのだが、単に「双子がスポーツにハマった」というだけの話。キャンパスライフ充実さすな。
 
 
色素の嵐/Pigment Storm
 少しずつ数を増す「呪文トランプル」付きのシンプル火力。5マナで5点のソーサリーはお手本のようなコモン品質なので、それなりにとってそれなりに使おう。残りライフ4点の状態でタフネス1のクリーチャーを出しちゃうとかえって死ぬ、なんてシチュエーションがあるかもしれないので、本体火力としても一応警戒すること。
 



 
柱落としの番人/Pillardrop Warden
 がっちり系の番人。1/5という赤らしさの欠片も無いステータスに到達という完璧なディフェンスパッケージ。「どこが赤やねん!」とは思うが、ニュアンスとしては「石の壁」のような赤の高い高い障壁のイメージだろう。ロアホールドのフィールドワークを進めて墓地から遺産を掘り出すがっちり戦術を構築するまでの時間を稼いでくれる。もちろんそれだけでは芸がないってんで、これ自体にも発掘技能を付与。4マナのカードをサクってまで拾いたいカードがどれくらいあるかは分からないが、フライヤーをちまちま止めているよりは火力でスッキリした方がいいに決まっている。だいぶもっさり気味なので、相手の速さとも相談した上で。
 
 
回収するフェニックス/Retriever Phoenix
 今回のフェニックス。4マナ2/2速攻はステータスとしてはそこそこレベルだが、履修でアドが稼げるのでレアとしても文句の出ないところ。そして今回の復活条件はなんと履修。よく分からん概念だよな「よっしゃ、授業受けよ!」→「フェニックス!!!」……どんな状況やねん。ありえないくらいの履修呪文を詰め込み、「もうサーチする講義がないよ〜」という状態になってもフェニックス! できるようになる。まぁ、パワー2なので突破できない状態になっちゃうと意味なしフェニックスだが……。どうしても「履修」「不死鳥」の並びは「再履修」という言葉が脳をよぎるので健康によくない。
 
 
ご破算/Start from Scratch
 カード名の「start from scratch」ってのは「最初から始める」という意味なので「ご破算」って和訳は微妙な気がするのだが……まぁ、イラストとフレーバーでは「作品が気に入らんからぶっ壊す」というルーカさんの陶芸家スピリットが確認できるので、ニュアンスからすると間違いではないか。こちらもわかりやすく「モード選択でニッチな業務をまとめるよ」というカードで、アーティファクト破壊をメインにいれておき、どうしようもなくなったら1点火力として使うというデザイン。3マナソーサリーで1点火力という、なかなか見たことがないレベルの低スペックなのは気になるが……一応ほら、講義だし。サイドボードからアーティファクト破壊が用意できるのは悪くないですよ。このシーンを講義というのは無理がないか?
 
 
秘本破り/Tome Shredder
 ほーら、うちのワンちゃん可愛いから。絶対に公式ハンドブックで真木孝一郎が可愛がる方に1宝物。3マナ2/2速攻というコモンにしてもおとなしい性能だが、犬のくせにインスタントとソーサリーが大好きなので、パクパク食べてすくすく育つ。速攻があるおかげで、出したターンにタフネス3になれるのでそこそこの耐久力があるのは悪くない。タップ能力なので育ててる間は攻撃できないのが悩みのタネだが、5/5くらいまで食べたら満足して攻撃できるようになるだろう。墓地のリソースが必要ないデッキなら案外面白い忠犬。ロアホールドをやる人は、追放していいかどうかは一応考えてから採用すること。
 
 
双巻物のシャーマン/Twinscroll Shaman
 エルドレイン環境でちょいちょい活躍した「怒り狂うレッドキャップ」の種族変更再版。「レッドキャップ」の持つ「人間じゃない」や「騎士」といったクリーチャータイプはリミテッドで大いに意味があり、さらに装備品やオーラが豊富だったエルドレインでは二段攻撃の価値が高かったが、今回ドワーフにもシャーマンにもあまり意味がないし、赤が絡む大学はあまり明確なサポート手段がないので評価は下がりそう。+1/+1カウンターがらみのデッキが組めればいいのだが。
 
 
成し遂げた錬金術師/Accomplished Alchemist
 成し遂げたのかぁ、そうかぁ。何を成し遂げたのかなぁ。ダイナミックなマナソースおばちゃん(お姉さん?)。普通の世界であれば「4マナのマナソースってなんやねん」の一言で終わりだが、どうやら今回はそのあとのマナ域でも割と試合が白熱しそうな環境。1マナの追加程度ではまだまだ冗談だが、ライフゲインと絡めて3マナ4マナが出始めると割と成し遂げ。ただ、ライフを得るのにマナを使っていては本末転倒なので、何かコスト無しで2点以上のライフを得る手段を模索したい。……成し遂げるの大変。
 
 
増強者の拳闘家/Augmenter Pugilist
 & 残響方程式/Echoing Equation
 「大学の二面性」を表すのが両面カードの役割ではあるのだが……まずもってこのトロールが「数学専攻」にはとても見えないっていう。能力も力こそパワーだし、言ってることもよく分からんし、こんなやつ大学に置いとくなよ。3マナ3/3トランプルと普通のボディに、後半限定のドーピング持ち。あまり役立つ場面が想像できない、普通の肉。転じて裏面は青いのでなかなかトリッキー。効果は一世を風靡した「鏡編み」がかなり近いが、「伝説でもコピーできる」「対象に取れるのも、変身するのも味方限定」という違いがある。単に自軍で一番強いクリーチャーを対象にとってトークン軍団とかでまかり通るのが手っ取り早い使い方だが、レジェンドまで増産できるので何か爆裂コンボも作れそう。軽めのクリーチャーの方が確実なので、例えば「牙持ち、フィン」をコピーするのはどうだろう。他に2体クリーチャーがいる状態でフィン×3が攻撃して全部通ると、毒カウンター2個×3×3で相手は即死。さぁ、デッキを作ってみよう。
 
 
使役学基礎/Basic Conjuration
 ちょい探し講義。「6枚見てクリーチャー1枚選ぶ」って、どう考えてもコモンでやること。「暴走の先導」なら5枚見てクリーチャーを全部手に入れられたわけで、アド無しでレアを名乗るのはちゃんちゃらおかしい。3点のライフ程度じゃ騙されない。まぁ、つまりこれくらいのスペックが講義の調整点ってことだろう。手札に入る確率がかなり高い講義呪文であんまり無茶しちゃダメってことで、こうしたサーチ系カードが強い状態で手札に入っちゃうと、プレイが均一化して盛り上がらなくなっちゃうのだ。
 
 
湿地帯のグロフ/Bayou Groff
 2マナ5/4とかいう化け物中の化け物。こんなもんコモンで出てくるのかよ。もちろんそこにはタネがあるが、例えばウィザーブルームなら2マナで邪魔者トークンを出す「検体探し」なんかがある。3ターン目に5/4は割と現実的なレベルだ。もちろん、1ターン目に1マナクリーチャー、2ターン目にこいつのジェットストリームも普通にアリだろう。コモンなのでやろうと思えば簡単に狙えちゃうのはハイパーな可能性。どこまで通用する戦略になるだろうか。何が偉いって、別に5マナ5/4でも全く悪くないという点。リミテッドの台風の目となるか?
 
 
大技/Big play
 名前は大技だけど、ゲーム的には確実に小技。でも確かに「大きな技」には違いない。メイジタワー、これがルールとして認められてるならなんでもありなのでは。さておき、2マナでトータル+3するコンバットトリック。2マナなら「剛力化」の+4がスンタンダードなんだから弱体化やんけ、となるところを、「うち1点は永年保証」と「ついでに到達」いう魅力を打ち出して大きくアピールしている。この恒常性はかなり大きな改良で、刹那的なコンバットトリックというスロットが無駄になることがほぼなくなった。今回はインスタントが多いことにも意味はありそうだし、多少のリスクを覚悟で多めに採用してみるのもいいかもしれない。
 
 
厄介な害獣、ブレックス/Blex, Vexing Pest
& ブレックスの捜索/Search for Blex
 見た目は可愛くないけど可愛いカードを描いたウィザーブルームなりの両面カード。「伝説の邪魔者」というだけでも相当なものだが(何が?)、実際は全然邪魔なんかしない。そこに書かれているテキストは優しさの塊。まぁ、狙って指定の仲間クリーチャーを集めるのは難しかろうが、この環境なら邪魔者トークンのロードとして活躍できるだけで充分だろう。そして、優しさ満ち溢れるおもて面に対し、裏面は試練の時。効果としてはより厳しくなった「月光の取り引き」で、5ドローしようとすればライフが15点消し飛ぶ地獄の沙汰。その苛烈な支払いに耐えられるくらいのライフを得てこそのウィザーブルームということか。基本はブレックス君本人に登場願いたいところだが、これだけを理由に「邪魔者デッキ」とか組もうとしてもろくなことはないので、あくまでも癒し要員としてほどほどに見ておくのが吉。
 
 
本のワーム/Bookwurm
 「ブックワーム/bookworm」とは、本の紙を食べてしまう害虫、日本語でいうところのいわゆる紙魚(しみ)のことを表す。過去にもMagicには「腹黒い紙虫/Insidious Bookworms」というカードが存在している。で、こちらのクリーチャーはそうした実在の虫のパロディで、デカブツの代名詞であるワームを本の中に潜ませてしまったというわけだ。ちなみにフレーバーテキストの「本を貪る/debouring a book」も通常なら「貪るように読み漁る」という意味だが、このワームは多分実際に食べちゃってると思われる。そんな不思議な本の虫は、そこそこペラッカの領域。1マナ重たいが7/7トランプルというボディが同じだし、死亡時でなく場に出た時にすでに1ドローも可能。ライフゲインが4点減ってる分は、もう1つの能力で賄えているはず。リミテッドで一度8マナに到達してしまえばまさに生きる悪夢。殺しても殺してもいつかまた本から出てきてしまうし、その度にアドを取り、ライフも引き戻していく。1枚で勝ててしまう魅惑のアンコモン。もしかしてペラッカ超えた?
 
 
突っ走り/Charge Through
 一目見て「突っ走ってるなぁ」と分かるイラストが目印。例によってメイジタワーのワンシーンである。ちなみに僕が推す歴代第1位の突っ走りイラストは「さらなる速さ」です。まぁ、そんなどうでもいい日常を描いているので効果も至極どうでもいいのだが、1マナキャントリップのインスタントという露骨な設定で「とりあえず魔技カウントの足しにしてくれ」という狙いは見え見え。そりゃトランプル付与が嬉しいこともそれなりにあるが、だいたいはターンエンドにカード引くか、魔技誘発のために使い捨てられるだろう。別にそれで悪くないのである。
 
 
封印突破法/Containment Breach
 おまけ付きのユーティリティ対策。ソーサリーなのでそこまで目覚ましい強さではないのだが、講義って書いてあればオールオッケーという風潮だ。サイドボードに控えて自由にこうした対策カードが出し入れできるってのはかなりの安心感があり、アンコモンになるのもやむなしといったところ。なんの授業なのかよく分からないというのが難点なのだが、フレーバーをみる限り、「封印突破」ってのは害獣目線で語ってないか?
 
 
貪る触手/Devouring Tendrils
 これまたどっかで見たようなカード名なのだが、やっぱり新しいカード。「触手/Tendril」ってカード、たくさんあると思ったらこれでまだ史上6枚目だった。そして、そんな触手が絡むといわゆる「一方的格闘」が発生する。触手には痛覚がないので(?)格闘扱いにならないのだ。「強行突破」などの先輩カードと比べて密かにバージョンアップしているのは触手がPWにも届くようになった点。この呪文はまだアンコモンだが、黒のコモン同様、着実にPWに手の届く呪文は増えているようだ。あと、こっそり2ライフももらえる。細かいライフゲインを大事にするところからウィザーブルーム学が始まる。
 
 
生態学的な理解/Ecological Appreciation
 新たに世界に挑戦する、「けちな贈り物」の遺伝子を受け継いだチャレンジ魔法。一応直接場に出るところが緑っぽさであり、「集合した中隊」ニュアンスもあるかもしれない。「けちな贈り物」同様、4枚の選択肢を提示して2枚が獲得できるギミック。ただ、ケチは選択次第で相手がどう選んでも詰む状態が演出できたが、こちらは「クリーチャーしか選べない」「相手が拒否した2枚が墓地じゃなくてライブラリに戻る」という部分がネックになる。そして最大のネックは何と言ってもそのコスト。まぁ、これでケチと同じように固定マナにしちゃったらいくらでも壊れパターンが存在してしまうのでしょうがないが、念入りに調整された結果、ケチと同じ4マナだと1マナクリーチャー4種を探さなきゃいけなくなってしまった。コンボ狙いだとしても、やはり最低6〜7マナは必要だろう。ブンブン活躍させるには厳しいコストだが、一応こいつだけの利点として「墓地からも選べる」というのがあるので、あまり悪巧みを考えず、マナを爆裂ブーストしてとにかく理不尽な選択肢を叩きつけるパワームーブに徹するのが正しいんじゃなかろうか。ただ、それはあくまでスタンレベルの話で、下の環境ならたとえ1マナ4枚でも何かできちゃうんじゃないかという懸念もある。多分、開発チームもその懸念がぬぐいきれなかったからこそのこのコスト設定なのだろう。調整がうまくいっていることを願うが……。
 
 
創発的配列/Emergent Sequence
 こりゃ面白いね。久しぶりに登場した2マナでのマナ加速。基本デザインが「不屈の自然」なのだから骨子からしてまず強い。そして面白いのは、この土地が単なるマナソースじゃなくてクリーチャーとしても与えられるところ。サイズはそのターンの土地プレイに比例するので大体は2/2。下手したら1/1、変なデッキだったらそれ以上も一応あり得る。ウーロ禁止してない世界だったらどうするつもりだったんだ。そして、この「クリーチャーになる」という効果がプラスなのかマイナスなのかが微妙にわかりづらいのが面白い部分。2マナでマナ加速+2/2って言えば強そうではあるのだが、せっかくサーチした土地が「霜噛み」とかで簡単に除去できるようになったのもまた事実。純正のマナ加速を狙いたい人からすれば余計な足枷をつけられたとも言えるわけだ。まぁ、現状で既に「不屈の自然」はスタンだと強すぎる認定なので、さらにプラス確定の能力はつかないわね。ただ、相手が除去を使うならそれはそれで損してるわけでもないのだから、やっぱり撃っとくだけ得じゃね? という気もする。フェッチがある環境にこれが出てくるのは刺激が多いなぁ。
 
 
指数関数的成長/Exponential Growth
 カード名とマナコストだけを見て「いやいや、それだと指数関数じゃなくて単調増加じゃん」と思ったのだが、効果を見て納得。なるほど、これなら確かに指数関数である。パワーを倍加する効果というのはこれまで何度か登場しており、最近では「憤激解放」がまさかの構築レベルで活躍を見せる呪文となって話題を呼んだ。そして今回はレアリティを上げてさらなるお馬鹿を楽しもうって話。4マナでパワー2倍はコスパが悪いが、6マナで4倍なら人を殺せるレベルになる。8マナで8倍はギャグのレベルで、どんなクリーチャーをベースにしても人を殺せるようになるのだ。まぁ、8マナだったらそりゃ人が殺せないと困るけどさ。コンセプトを突き詰めた愉快なカードには違いないので、誰か活躍させられる人募集。
 
 
節くれだった教授/Gnarled Professor
 ツリーフォークでも教授になれるという、真の意味でポリティカルにコレクトネスを持つ次元である。ただ、残念ながら植物性の教授は季節に左右されるらしく、年間を通じて授業を行う時期は限られている。……そんなやつ雇うなよ。で、そんな季節感のある名物教授だが、なんと単なるボディに履修付きという地味の極み。いや、そりゃ損しないけどさ。ステータスもそこそこだけどさ。いうほどレアか? 先生、今度花見に行きましょうよ。
 
 
優等生トロール/Honor Troll
 「優等生」要素を表す記号ってやっぱりメガネなんやね。おそらくMagic史上初の眼鏡トロールである。知らんけど。ベースとなっているのは確実に「生命力の天使」。ライフゲイン1点追加能力、そして25ライフ越えの際のボーナスと、いろんなところが一致している。ただ、並べて比較すると天使の方が役者は上っぽい。2/3地上よりも2/2飛行の方が価値が上だし、4/4警戒よりもやっぱり4/4飛行の方が強いだろう。ただ、こっちのトロールの利点はその堅実性。警戒持ちがそのまま維持できれば、25点以上に押し上げたライフを戻される確率が下がる。天使の場合には殴っちゃうとボディが無防備になるから殴れない、というシチュエーションもちょいちょい起こったが、優等生に抜かり無しだ。その眼鏡は伊達じゃないぜ! いや、伊達かもしれんけど。
 
 
カロークの世話人/Karok Wrangler
 フレーバーテキストが面白い。先生、バイク通学は禁止ですか? 緑らしくシンプルかつ大胆な魔技持ちで、リミテッドならキーとなりうる1枚。似たようなカードでパッと思い出したのは「キヅタ小径の住人」で、あいつはコモンのくせに割とゲームブレイカーだった。今回は空気を読んでアンコモンだが、シルバークイルを中心にカウンターがらみのシナジーは散見されるので、そちらへ向かう際の指針としても機能しそうだ。
 
 
力線の発動/Leyline Invocation
 ソーサリーを経由したクリーチャー呪文というこの世界ならではのデザイン。「土地の数に等しいサイズのクリーチャー」ってことは全力でマナを払った時の「キヅタの精霊」と大体存在価値が一緒だが、これはコモンなので6マナ固定で柔軟性に欠ける。まぁ、6マナ6/6クリーチャーを何枚デッキインするか、っていう検討で問題ないだろう。それにしても、どっかで見たようなカード名だな。「力線/Leyline」っていう概念、割とどの次元にもあるのな。
 
 
魔道士の決闘/Mage Duel
 効果としては「勇壮な対決」と全く同じ。ティムール郷の勇者スーラクが誰を殴っているかで話題になった先輩呪文との違いはコストのみで、2マナだった先輩に対し、こちらは3マナor1マナという分かりやすいバランスの取り方である。条件が「何か他のインスタント/ソーサリーを唱えていたら」なので、流石に2マナ以下で賄えることはほとんどないと思うが、正直この効果なら3マナでも別に文句はないので、1マナモードは本当のおまけだと思っておけばいいだろう。なお、呪文は顔に向けた撃ったらダメらしい。ドッジボールか。
 
 
草むした拱門/Overgrown Arch
 心安らぐ癒し系のセラピークリーチャー。0/4の壁は序盤の攻防を優しく包み、門が開いたら、ほら、履修登録しなさいね。……嫌な次元だなほんとに。行きている限りはずっと酸素を放出して癒してくれるので、履修したい科目が確定するまでは草むしててもらおう。授業にいくために門を開けるなんて、そんな。
 
 
獣魔術の教授/Professor of Zoomancy
 可愛いコモン熊。いや、「獣魔術」って多分獣を使役したり、獣に関する魔術であって、獣が使う魔術ではなくない? まぁ、可愛いからいいんだけどさ……。4マナで4/3と1/1(能力付き)。カルドハイムの「古葉の導師」と比べても色々と優れている。緑をやるならとりあえず採用できる超安心コモンだ。ちなみに、フレーバーテキストの「彼女は少々高圧的だが」の部分は日本語だと伝わらないが、英語版だと「if a bit overbearing」。つまり「ちょいとクマすぎる」という言葉遊びになっている。それにしても可愛い。
 
 
無謀な増強術師/Reckless Amplimancer
 自力で指数関数的に成長しようとするクアンドリクスの一学生。ただ、自力での指数関数は流石に無理があり、普通に考えると「5マナあると4/4になれる学生」でしかない。一応、+1/+1カウンターや装備品なんかでサポートしてやれば5マナ揃った時の破壊力が増すので、積極的に利用したいならカウンター戦術がセオリーだ。あとは一応次元を超えて「黎明起こし、ザーダ」に指導を求めるという手もある。これなら6マナで8/8。割と頑張りマン。
 
スカーリドの群棲/Scurrid Colony
 こんなんリゼロに出てきたな、って思ったけどクリーチャータイプはウサギじゃなくてリスだった。まぁ、どう見ても数合わせの穴埋めコモンにしか見えないが。土地8枚並ぶ可能性が低いっていうのももちろんあるんだけど、その上に「8枚並んでも別に強くない」というのが最大の問題。一応到達持ちなので防御に不安があるなら採用してもいいかもしれないが、できればそういう後ろ向きのピックはしたくないな。
 
 
有刺カローク/Spined Karok
 汚れきったこの世の中に突如産み落とされたバニラ。一応「コロッソドンの一年仔」の種族変更再版である。マナレシオは悪くないのだから決してバカにできないクリーチャーだが、やっぱり守備寄りのステータスなので積極的に採用しにくい。ちなみに、今回収録されているバニラはこいつ1体のみ。そういう意味では貴重と言えば貴重。
 
 
春たてがみのサーヴィン/Springmane Cervin
 こちらは「森の刷毛履き」の種族変更再版。ビーストから大鹿への変更って、なんの意味があるんだろうか。ライフゲインデッキでは手軽に組み込める基盤戦力。それにしても、角が春めいてる鹿ってゼンディカーにもいたんだけど、もしかしてどこの次元にも共通するカテゴリなんだろうか?
 
 
絡み罠/Tangletrap
 絶対見たことある名前や! って思ったのに新カード。必死に探したら「絡め取る罠/Wntangling Trap」っていうカードが見つかった。もう、記憶のストックも限界よ。さておき今回の緑のユーティリティ対策。見てわかる通り、「壊れた翼」からエンチャント破壊を取り除き、さらに飛行対策も不確定にしたダウナーバージョンである。これが何を意味するかというと、今回緑単色のコモンでエンチャントに触れるカードが無いということ。まぁ、おそらくリミテッドではエンチャントへの遭遇率はかなり下がると思われるし、わざわざ対策せずとも大丈夫ということなのだろうが……逆に自分が何かやべぇエンチャントを使っている場合には、緑には対策されにくいということを覚えておくといいだろう。

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