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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 SeasonⅡ」 ―→4

 長い道のりでしたね……。忘れた人もいると思うので確認しておくと、本作は昨年夏クールに1度2期の放送が開始したが、その後「映像クオリティの維持のため」という聞き慣れた(聞き慣れちゃダメな)理由により放送を中止。この春、半年の沈黙を破って改めて放送が再開されたのである。おかげで1話の放送から最終回までがほぼ1年がかりという、望まざる長期作品(長期作品ではない)になった。

 そして、そこまで頑張った結果なのだが……ねぇ、映像クオリティは? 作り直したという割に、全体的な作画は明らかにショボい。ド派手なエフェクトバリバリのバトルが売りの作品なのでカロリーが高いのは理解できるが、だからとてこのキャラ作画で放送しちゃったとなると、「この半年何しとったんや」という感想しか出てこないのである。SILVER LINKだけじゃ不安だってんで(?)2期から2社体制になったというのに……マジでどういうスケジュールで制作されたんだよ。

 そんな理由で、正直話の中身はさっぱり入ってこなかった。まぁ、元々1期からブランクが長すぎたせいでほとんど覚えてなかった作品だったが、こんな経緯で、こんなクオリティではちょっとでも「思い出してみようかな」というモチベが起こることもなく。大人しく埋葬されることを願うしかない。

 ただ、ここまでの惨状の割にはまだ評価する余地はあると思ってはいるんですよ。1期の頃はチョロイン・アリスさんの可愛らしさ、チョロ従者リンさんの可愛らしさ、そしてミスミス隊長の健気な可愛らしさなんかはある程度楽しんだ記憶はあるし。2期目はミスミス隊長の活躍こそなくなっちゃったが、代わりのサブヒロイン・シスベルの活躍もあったし、あまりに悪辣に暴れ回る沢城女王の暗躍とか、筋立てはむしろ楽しそうな部類だったのだ。ほんと、スタジオとスケジュールに恵まれていれば一気に売れ線商品になってもおかしくなかったと思ってたのに……。R.I.P.

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「アポカリプスホテル」 7→9

 去年1回タガを外したもんだから割と気軽に高得点も記録できるようになりました。今作の場合はあんまり躊躇いはないです。強いて悩ましい要素があるとしたら、過去に7、8点付けた作品でも今なら9でいいかなあ、って思うことはある。多分「よりもい」あたりはエラッタ出すと思いますね。

 もひとつ現時点での悩みがあるとしたら、年度開始の春クールでこの作品が出てしまって、来年春に執筆する予定のグランプリ記事で今作を乗り越える作品が現れるか、という部分。去年の春に「まけイン」が出てきた時も似たような不安があったんですが、現時点では多分タイトル部門・ヒロイン部門・アニソン部門でぶっちぎり。エピソード部門が残ってたら多分11話がとってることでしょう。それくらいにもう、ぞっこんのメロメロ。なんだろね、こんなに最高に大好きな作品が年1本以上のペースで現れてくれるもんでアニメ視聴はやめられねーですよ。でも完全オリジナルアニメでこの結果はほんとに快挙だなぁ。それこそ「よりもい」以来と言われてもおかしくないレベル。

 今作の良さについては、もう皆さんが好きに語ってもらえばいいんですが、強いて私から1点あげるとすれば、こんだけ野放図にあっちこっちにぶっ飛んだ内容を描いたはずの作品だったのに、不思議とその根幹に「らしさ」みたいなものがあったことかな。冷静に考えて、我々視聴者がこの作品と出会ってからまだ3ヶ月しか経ってないんですよ。ヤチヨさんの顔を初めて見てからのべ時間数にして数時間分。ポン子たちに至ってはそれ以下だ。その上、毎回ぶっ壊れたり大気圏突入したりタンクったりグレたり死体遺棄ったりして、表層的に見れば「毎回予想もしないトンデモ展開だらけのイカレ作品」になってるじゃないですか。実際、毎週の視聴時には「どうすんだコレ!」と思いながらその破天荒な成り行きを固唾を飲んで見守っていたと思うんですよ。昨今のアニメだけじゃない娯楽の共通要素として「飽きられないようにとにかく刺激を与え続ける」という刹那的な方向性があり、今作もその例に漏れずに「刺激を与え続ける1クール」だったのは間違いない。

 でも、その上で「なんでもありのぶっ壊れ作品」じゃないんですよ。その根底に「アポカリプスホテルって、こういうアニメなんだよ」っていう何かしらの「らしさ」があって、なんなら僕らは1話目時点でそれを叩き込まれていた気がする。視聴者が11話を見て説明不足だと思うどころか「情報が多すぎる!」ってうれしい悲鳴をあげてたのは、きっとヤチヨさんの一挙手一投足に、背景美術の隅々にこの作品が伝えたいことがぎっちり詰まっていることを感じ取ることができたおかげだし、あれだけちゃらんぽらんな展開を迎えた最終回に至っては、「そうそう、やっぱここに戻ってくるのがこの作品なんだよな」ってありえない安息を得ていたと思うんですよ。たった1クール、否、ほんの1話か2話でその水準まで何かを伝えることができるアニメって、それだけでとんでもない話だと思いませんか。

 SF、ギャグ、アクション、スリラー、ホームドラマ。あらゆる要素が詰め込まれているのに、どの部分についても手癖でなおざりに処理することなく、奥の奥まで設定を作り、しれっと描いてみせる周到さ。そしてそれをアニメという媒体が求めている最高に素敵な「画」でもって提供してくれる技術力。何がどうなってこんなとんでもないオリジナルアニメが生み出されたのかは分からないが、まだまだ日本のアニメ業界もこういった爆発を引き起こすだけのエネルギーが渦巻いているということがとても喜ばしい。とりあえず、監督の春藤佳奈さんというお名前はしっかり覚えておいて次を待ちたい。そしてなんといっても、ヤチヨ役を本当に楽しんで、全力でやりきってくれた白砂沙帆にも最大の感謝を。

 
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「九龍ジェネリックロマンス」 6→5

 時間の関係で最終話感想とこみこみで。ぶっちゃけサボりではあるのだが、まぁ、今作はこれでいいやという気もしている。

 基本的に、今作の最大の誘致要因はシナリオラインの謎だったと思っている。ジリジリと続く幻想的な風景の中、いったい何が起こっているのか、どのような結末に辿り着くのか。それが分からないからこそ、毎回あーでもないこーでもないと妄想を膨らませて、その実態を追うモチベーションが上がった。となればその結末が非常に重要になるわけだが……これ、結局アニメオリジナルってことなんですかね? どうやら原作はまだ続いてるようなので、少なくともこの終わり方ではないはずだし……。

 そして、そんな最終回が……いや、別に納得いかないってわけでもないのだが、やはりちょっと投げやりだったなぁ、という気はしてしまう。具体的に何が足りないって要素もあげられないのだが、原作からしてアニメ1クールでまとまる話を描くつもりはなかったわけで、それが無理やり1クールにまとまるようにふろしきを畳んだら、やっぱり全体の構成は歪になってしまうだろう。最終話では色んな部分を「もぅ、工藤さんったらしょーがないわねぇ」で片付けてしまっており、いくらなんでもそれであらゆる不可思議現象を飲み込めってのは無理な話。トータルしたらやっぱり印象は悪くならざるを得ない。

 とはいえ、毎週の展開が気になったのは事実だし、個々のパーツに色々と光るものがあったのも事実。「九龍」「夏」というえも言われぬ空気感はかすむ陽炎のような情景をしっかり描いていたし、鯨井さんを筆頭に女の子が割と可愛い。なんなら男の子だってちょっと可愛い。全ての要素が飲み込めるようになったら、これらのキャラの魅力も一回りおっきくなったんだろうけども。作画については「やや良」くらいで推移したが、よりによって最終話でちょっと崩れてしまったのは惜しかったか。ことに鯨井さんのプロポーション、おっぱいがナニなもんで少しでもバランスが崩れると一気に漫画的で嘘くさいデザインになってしまうのが罪作りである。スーツ姿でも隠しきれない爆乳、ちょっと要素として盛りすぎだったわ。

 結局「みんなして飽きもせずにループもの作るわね」というのが結論になってしまうのがなんだかもったないところで、8月32日の話も「定番」の上をいくにはもう一歩。色々と惜しい作品だった。


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「神統記(テオゴニア)」 4→4

 今期の「別に面白くもなんともないけど切りすぎるのも申し訳ないと思って一応キープしておいたなろう」枠。なろうの場合「嫌悪感がそこまで強くない」が視聴動機になるのはほんとどうかと思うけど。

 ぶっちゃけ、第1話での印象がそのまま続いただけの1クール。最初に「なろうっていうか、なんかジャンプの新連載っぽい」と思ったのだが、ここまで視聴して「2、3巻くらいで打ち切られるジャンプ漫画っぽい」になった。筋立てがね、あまりにヒキがなくてね。そんでアニメとしての押し出しもなんもないから、毛嫌いする理由が少なくても、見続けたいと思う要素がさっぱり見つからなかった。

 一応、ヨイショだらけのクソなろうと違って主人公に対して色々と辛そうなイベントをぶつけていく姿勢ははっきりしているし、「他の部族との関係性」みたいな部分で世界を彩ってやろうというプランが見えるあたりは多少先行きを考えている部分だろうか。

 「前世の記憶」が何一つ意味をなしていない部分はずっと気になってはいたのだが、おそらくこの「中世アジアンファンタジー」みたいな世界観に際立ちを持たせるための1つの指標を与えるための方策だったのかな、くらいの印象。アニメの場合は放っておいても背景やらなんやらで世界の全体像をイメージさせることはできるが、小説媒体でこの世界を伝えようとするとけっこうな筆力が必要となり、どのあたりから「異世界らしさ」を見せるかというのは簡単な課題ではない。そこで「現代との差」を手っ取り早く見せられるのが「前世の記憶」であり、それを持ち出しておけば「あぁ、そういえばこれって異世界ファンタジーだったっけ」ということを思い出すことができる。あまりに端的な運用はやはり好みではないのだが……1つ1つの要素を取り出せば、多分原作者は色々と頑張りたいのだろうな、というくらいは受け止められるかもしれない。

 とはいえ、相変わらずどういう層からのニーズがあるのかは分からんのだが……。作品と全然関係ないところから貶めるみたいで申し訳ないが、この度確認のために見に行ったWikiのあらすじのテキストがマジで小学生の作文みたいでひでぇ状態になってたのがなんか可哀想だった。色々と察するよね。

 
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「ニートくノ一となぜか同棲はじめました」 5→5

 15分のショート作品は普通は記事立てしないんだけど、こちらは2クール続いたってのと、今期は似たようなタイトルの(?)作品もあって割と存在感があったのでせっかくなので記録だけでも。

 最終的に矢野妃菜喜ヒロインは前クールの「クラスの大嫌いな〜」よりも今作のしづりの方がキャラも立ってたし幸せそうだったよね。最初はタイトルのせいもあって「思いつきの出オチ設定ヒロインやんけ」って思って観てたのに、無遠慮に新キャラバシバシ追加した上にエロに任せたドギツいネタも「ギャグだからいいでしょ」ってんで平気で投げ込んできたもんだから結構な刺激になってたのよね。「ショート枠だし、細かいとこに目くじら立てんなよ」というズルい免罪符のおかげで作画のユルさもあんま気にならなかったし、1枚絵での見せ方さえ確立させちまえばむしろ頑張ってるとすら思われそうなのがどこまで戦略的にやっていたことだったのか。

 ただでさえ配信などなどの色んな放送形態が確立している今の時代、こうして30分枠にとらわれずにゆるゆる展開して飽きさせないっていうのも1つの生き残り方策なのかもしれません。

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「ロックは淑女の嗜みでして」 6→6

 きっちり求められた要件をこなしてくれたアニメ。お話を考えればまだまだここからの作品だし、まっすぐに「2期が楽しみですね」と言えるんじゃなかろうか。あるかどうか知らんけど。

 今作を語る上で必要な軸はシンプルに2つ。1つは「ロックレディ」の「レディ」の方。女子高生バンドアニメってことで女の子だらけのロックバンド活動をいかに魅力的に、真に迫って描けるか。まぁ、こちとら別作品で「ガールズバンド」のエグいまでの描写を散々浴びてしまっているので今作程度の関係性の物語は「まぁ頑張ったんじゃないすか」くらいの受け止め方になりかねないが、今作は「レディ(淑女)」とのギャップ要素という独自の軸をガッチリ固めているので、他のバンドもの、音楽ものとは差別化が図れている。ただ、こちらの要素は各キャラクターたちの「なりたち」が描かれただけなので、作品全体の評価としてはできればもっと先まで追いかけた果てにたどり着く先で見届けたい。単純に「百合」というだけで終わらせちゃダメだぞ。

 そして当然もう1軸は「ロックレディ」の「ロック」の方。ゴリゴリのCG描画によるモーションの付け方や作画の変質には賛否あったかもしれないが、現状、アニメ表現としては成立してるレベルだと思っている。確かにちょっとぬるっとしちゃって勘どころを外しちゃったかな、みたいな画面もゼロではないが、クライマックスとなるライブシーンではしっかりウェイトを置く意識があり、見せたい「ロック」の表現につながっていると思う。今作の場合、描くべきバンドがりりさ達の「ロックレディ」ただ1組だけなので、そこに思い切りリソースを割くことができるし、複数のバンドが絡み合う展開にならないので他との差別化を考えて押し引きを調整する必要もない。インストバンドというどちらかというとしんどい要素になる部分も、画面の統制という意味ではむしろ潔い部分だし、間延びしかねない演奏時間についてはとにかくクドいまでに演出をマシマシにすることで逃げ切っている。「アツさ、楽しさ、気持ちよさ」みたいなものを画面にのせるという目標は果たせていたんじゃなかろうか。

 あとは毎度のことながら中の人たちへのお疲れ様を。関根明良が座長として引っ張り、重なり合うはサブというにはもったいなすぎる島袋美由利。やっぱこのツートップの迫力が全てだったわ。


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「完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる」 3→5

 今作についても新番チェックの末尾の部分をピックアップしよう。「個人的には、妹の本渡ちゃんが恨み骨髄で元の国を滅ぼして姉のところに転がり込んできたら評価アップ」。……だいたいその通りになったので評価アップさせました。

 これはまぁ、半分冗談だが半分本質。今作の初期評価がクソ低いのは、とにかく「聖女もの」のテンプレの中でも「衆愚」の描写があまりにひどくて、1話目時点でシナリオラインの発展性に期待できないと判断したため。まぁ、根本的な部分はそこからの伸びがあったわけではないのだが、これまで観てきたほんとのほんとにどうしようもない女性主人公なろうと比較すると、ある程度のオリジナル要素は確認できたので評価を上げるに至った。強烈なヒロインage要素については引き続き「heavy smell...」と顔をしかめてしまうが、その一点に目をつぶればそれなりに「普通のファンタジー」として成立した作品である。

 大前提としてアニメのクオリティが保証されていたことは重要なポイント。TROYCAっぽさがそこまで前面には出ていないが、それでも安定したキャラ作画と手慣れたエフェクト処理で「ファンタジーバトル」と「可憐なヒロイン」は維持できている。そして最大のポイントは最初に書いた妹の本渡ちゃんの存在。聖女もののなろう作品ってとにかくヒロインを甘やかすことだけに傾注するもんだからシナリオの緊張感がだるんだるんになるのが最大の悩みなのだが、今作に関してはメインヒロインと見せかけてフィリアの方はぶっちゃけ舞台装置みたいなもの。本当の主人公は妹のミア。こちらが姉の境遇を理解し、自国の苦境を悟って自分のできる範囲で奮戦する様が真っ当な英雄譚となっている。この姉妹2人の2軸の物語は当初は想定していなかったので、そこが純粋な加点である。

 まぁ、どんだけ褒めたところで「なろうにしては」という枕詞がついて回るのはかわいそうなところだが……こうしてなんとか差分をつけていかないと視聴する意味もないからね。

 
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「ユア・フォルマ」 5→―

 大変申し訳ありません。正直に白状します、なんか評価できるほど真面目に観てませんでした。

 ……着実に切る作品が増えて日頃の視聴本数を絞ってるならなおざりに観る作品なんてなくなるはずだろ、と思ってたんですが……あれだよね、働きアリの理論だよね。視聴するアニメの数が変わろうとも、その中で「サボる」作品が一定確率で発生してしまうという……いや、単なる言い訳なんですが。

 「じゃぁなんで切らずに一応は視聴姿勢を維持したのか?」という部分を考えないと供養にもならないので必死に言い訳を塗り固めてみると、とりあえず「積極的に切る理由はなかった」という訳のわからない答えになる。実は今期4作目となる「ミステリっぽい作品」であり、最後まで視聴すれば何かおっきなどんでん返しがあるかも、とかいう期待もあるじゃないですか。今期作品群の中では取り立てて作画状態が酷いわけでもなく、毎週ただぼんやりと垂れ流してるだけの状態でも「……なんかもうよく分からんけど終わったな……」みたいな状態を繰り返すだけ。何度か「今週はちゃんと観なきゃ」と思ったタイミングもあったのだが、「……まぁ、アリーナでピックしながら観るか」とかになっちゃって、そうなるともはや頭に入ってこないわけで。多分、これについては「なんか盛り上がりそうでそうじゃなかった作品に責任がある」とかじゃなく、単に私の不真面目の結果だと思います。改めて、大変申し訳ありません。

 ……面白かったんだろうか。でも、なんか横目で見てても特にその断片は感じなかったのだが……仔細に分析しながら観てたら色々と伏線や含蓄のあるナイスSFサスペンスだったかもしれない。ちゃんと観てた人は感想を聞かせてくれ。ほんと、「こっちの山寺宏一もどうせ悪人だろ」とか思って観ちゃダメなんだよ。「今作はとにかく小野・花澤夫妻がイチャイチャしてる様子を眺めてればそれでいいんだよ」とか思ってちゃダメなんだよ。

 よし、反省したから許してもらお。

 
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「阿波連さんははかれない season2」 ―→7

 あいも変わらず、といえば全てなのだけど、このテイストを2クールの間貫き通し、いろんな感情を巻き起こしてくれたそのカオス・メイカーっぷりは本当にお見事。おそらく、今作をずっと観て得られたこの感情の総体のことを、「あはれ」というに違いない。

 テイストとしては1期と同じではあるが、ミルフィーユのようにその層を重ねてどんどん厚みを増していく世界は不条理のパワーに満ちている。タイトルに名を冠するのはヒロインの阿波連さんだし、そりゃ彼女を中心に作品は展開されるが、今作において真っ当な意味で「主人公」なのは間違いなくライドウ。この手の作品で男側主人公がの方がイカレ野郎でネタを振り回すのも締めるのも投げっぱなしなのも自由自在というのは本当に異質な設定。そしてライドウという男はそんなとんでもないポジションを1人で抱え込めるだけの謎の才能を持っているのである。

 もちろん、ただライドウ1人の手柄というわけではない。2期からの新規参入である玉那覇さんを代表とするお友達軍団は時にちゃらんぽらんなノリに便乗して話を膨らませるし、時に2人の異次元に歯止めをかけるべくツッコミにも回る。石川・佐藤がサブでお届けする「ふつーに真っ当な恋愛ドラマ」はなんならメイン以上にさりげなくて刺さっちゃうくらいにキュンな物語。生徒たちを温かく見守る先生陣もガヤとして一線級の働きをこなし、この手の世界では忘れがちな「大人の責任」も要所でしっかりと果たしたりする、よく見れば教育者としては割と立派な人たち。阿波連シスターズ(?)も姉を盛り立てるために幸せな家族模様を演出し、初登場となる阿波連母はまさかのCVをサプライズ披露。あの時点で既に未来予想図は描かれていたのかも。最終的に繋がれた血脈がCV悠木碧に帰着するという恐怖の家系図もワクワクもんだ(名前がまどかなのはちょっと怖いですが)。

 各所に刺激を抱えて退屈しない2クール目。それでもなお、やはり立役者は阿波連さんか。どれだけの紆余曲折があっても、無駄に壮大で不可思議な人生サーガが紡がれようとも、今作を全て見終わった後の結論は「阿波連さんは可愛いな」でいいのだ。あいがとうスタッフ、そしてありがとう水瀬いのり。いのすけヒストリーに、この「はかれない」1ページを。

 
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