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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ぽんのみち」 5→4

 なんとも気にさせられる作品だった。何が気になるって、「大の大人が寄ってたかって企画会議とかしたその果てに、どこがどうなったらこういう作品が出来上がるんだろう……」という部分。

 この疑問は別に「なんやこのクソ作品」という揶揄ではなくて、ほんとに気になるんですよ。これを完成させて放送にまで至らせるまでにはたくさんの人の手が入り、たくさんのクリエイターの思惑が込められているはず。その「思惑」がどうにも分からない。どのような理念があったのかを妄想してみると、まず、「麻雀をテーマにしたアニメをやりましょう」という大前提からスタートしたとする。これは分かる。麻雀アニメがウケるかどうかは計算できなかろうが、これまでそこまで多くの麻雀アニメが作られたわけでもないし、新たな鉱脈を狙った挑戦としてはあり得る選択肢。「主人公をむさ苦しいおっさんとかじゃなく、女子高生集団にしましょう」、これも分かる。まぁ、アニメなんだし、過去の成功例を模倣して「女子高生麻雀もの」を始めようというのも安易ではあるが分かりやすいプランニング。「あまりひりついた勝負などを描かずに、いっそ日常ものにしてみては?」。これは面白い。どうしたって比較対象に「咲」が出てくるなら差別化要素になるだろうし、「日常系アニメ」というジャンルが大きな派閥であることも理解しているはず。「日常+女子高生+麻雀」、この足し算で新しいアニメを作ろうという発想に問題はなかった。

 ただ、だとしたら本当に「日常もの」としてのエッセンスを追求すべきであって、そこに余計な麻雀擦りが求められていたものか。ただでさえ「おっさんの趣味を女子高生にやらせてるだけ」なんて言われる作品が多い中、せっかく女子高生を集めてくるなら、出来うる限り「おっさん臭」は消した方がコンセプトには合致していたはず。にもかかわらず、1話目時点からなーんか気になっていた変なパロディ要素は毎週のように必ず打ち込んでくるし、そこを擦り倒すでもなく、ただ茫洋たる日常の中に、異物のようにゴロリと転がっているだけ。このデザインがどうにも不思議なのだ。何故、「日常もの」として確立させようとしていた空気を自ら壊すような方向性に持っていくのか。何故、無味無臭にして色を抜くことをよしとしなかったのか。その辺りがどうにも噛み砕けず、「変なアニメやなぁ」ということばかりが気になったのだ。

 別に作り手側に責任感がなかったわけでもない。大して目を引くようなもんでもないが映像のクオリティは低いものでもなかったし、巨乳女子高生たちの阿漕な日常を描くアニメとしてみれば決して悪いものではない。にもかかわらず、やっぱり途中でノイズが混ざる。「おっさん趣味」がダイレクトに顔を出す。そこを、どっかで止めてくれる人はいなかったんだろうか。……まぁ、これも1話目時点で感じていたことだが、多分「麻雀もの」をやる時の手癖というか、蓄積みたいなものって、結局は「過去の名作パロディ」に終始してしまうってことなんだろうなぁ。脱色したいという欲求がありながらも、どこまで行っても作り手側の「おっさん」を排除しきれなかったと、そういう結果だったのかもしれない。特に何かが残る作品でもなかろうが、なんかちょっと、もったいなかったな、とは思う。

 追伸:最後の最後で当て逃げみたいなノリでうえしゃま出すのやめて。

 
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「葬送のフリーレン」 6→7

 説明不要。……いや、ほんとはこういう作品の方が言葉を尽くして説明するべきなんだけどね。全盛期の俺なら全話がっつり感想書こうとしてたかもなぁ……。

 感想書くのが難しい作品なんですよ。表層をサラッと撫でると「日常もの」みたいなテイストがあるじゃないですか。実際第1話の時の2時間枠の時は「なんかのんびりしたアニメなんやなぁ」と思って構えを解いてしまった感もあるし、ただ環境音楽のように美しい風景を流しておくだけでも得られるものがある作品。ただ、それだけにしっかりと要素を掴んで引っ張り出すのにはかなり神経を使う。その労力を惜しんで感想からは逃げてしまったのである。まぁ、世間でも充分騒がれてる作品だし、別に俺なんぞが触れなくても問題なかろうよ……(いつものことながら、どういうスタンスなんだろう)。

 というわけで、以上が「触れてなかったけど好きだったんですよ、楽しんでましたよ」の言い訳コーナーでした。改めて2クールの放送を終えてまとめようとするとやっぱり大変なことは大変なのだが、1つだけ間違いなく言えることは、今作をもって間違いなく作家・斎藤圭一郎の地位が不動のものとなったな、ということである。私も存分にニワカなので彼の名前を意識したのは「Sonny Boy」のあたり……いや、確認したら「ACCA」のOVAのコンテでその片鱗は感じ取っていたが、それでも履歴としてはやっぱり「ぼっち・ざ・ろっく」の1本で一気に脚光を浴びた印象が強い。そしてぼざろはあの通りの飛び道具というか、何かしらの反則を働いた可能性も拭いきれないつくりだっただけに、氏の本当の実力が確認できたのがこの「2発目」だった。ぼざろのような飛び道具は絶対に使えない作風の中、期待から1ミリたりともずらさず、予想を遥かに飛び越える結果を残した氏の手腕は間違いなく本物である。

 もう少し具体的に評価点を挙げるなら、今作で多用されたサイレント作劇の持ち込み方が個人的にはすごく好み。「長い長いフリーレンの一生の中のほんの一瞬」を切り出している本作は、人間の時間感覚で言えばとんでもなく長い時間でも、主人公から見たら瞬き1つ。「時間尺度のズレ」そのものが大上段のテーマになっている本作において、いかにして「長い時間を短く詰めるか」というのは大きな課題になるのだが、そこを端的に示すべく、セリフなしの情景の切り取りだけで描く構成がさまざまなシーンで登場していた。別に珍しい表現でもなんでもない、そのままさらりと流してしまえる描写なのだが、これを「流してもいいが、流せない」ウェイトに置くのがすこぶる上手い。下手な作家が構成したら単なるシーンの断片の羅列になってしまいそうなところを、存分に物語性を含めて、要所で効果的に見せてくれる。こういう緩急というか、見せる部分と削る部分のバランス感覚というのは本当にセンスだと思う。原作ありアニメってのはそうしていかに原作のエッセンスを搾り取り、そこにアニメ独自の肉付けをしていくかの勝負だと思うのだが、ぼざろにおける最大限の「盛り」に加え、今作では「詰め」の妙味を味わわせてくれた。「カットの美学」みたいないなものを感じさせてくれる実に見事な采配。

 改めて、「葬送のフリーレン」は不思議な作品である。魔王討伐の「その後」のお話、魔法もバトルも盛り盛りなのに、決して倒すべきラスボスを用意してるわけでもなく、あくまでも主体となるのはほわほわフリーレン一座のロードムービー。あまりに掴みどころがなく、ともすれば単なるぼんやり日記で終わってしまいそうな作品が、これだけ刺激に満ちた作品になったのだ。本当に恵まれたアニメ化だったんじゃなかろうか。

 ……2期とか、あるんすかね。

 
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「アンデッドアンラック」 6→6

 いいアニメだったよね。あんまり言及するチャンスはなかったんだけど、嫌いじゃなかった。むしろ好きな部類。

 今作で最大のハードルがあるとするなら、それは絵柄そのものだった気がする。これはアニメ云々じゃなくて原作時点での話で、なんかこう、微妙にチャチいというか、コロコロコミックっぽいデザインというか。作品の風合いに合ってるならいいのだが、ちょっとギャグ寄りの見た目の割にやってることはかなりハードだったりSFだったりと詰め込まれているため、どうしても雰囲気とのギャップが出てしまうのは勿体無い。むしろそこを持ち味だと思えればいいんだろうが、残念ながら特にそこをプラスに感じることは出来なかった。ただ、アニメ班はそうしたデザインをビハインドだと捉えておらず、ただ真っ直ぐに原作を「いい映像」にすることだけに腐心してくれている。八瀬さん&david proの座組みは複雑な「セカイ系」作品の難解さをそのまま画面に叩きつけるクセの強い演出で、別方向からデザインと内容のギャップを埋める働きをしているし、昨今のジャンプアニメの傾向である「とにかく資金があればアニメはクオリティが上がる」を地でいくガッツリ系の作劇。絵柄に騙されがちだが、やってることは鬼滅・呪術に負けないくらいにハイカロリー。コンテンツのボリュームに負けないだけの完成度を誇っていたんじゃなかろうか。

 あとはまぁ、内容が合うか合わないかじゃないですかね。こういう「無茶苦茶異能バトル」はきちんと作者が舵取りできてるかどうかで評価が大きく変わると思うのだが、今作はちゃんと作品全体のスケールをわきまえた上で作劇できていると思う。やってることはどこかで見た内容のツギハギみたいに見えなくもないが、ジャンプ漫画の文脈でここまで思い切った「セカイ」を作っているチャレンジはプラス評価。分かりやすいところだと全ての能力に(多少強引でも)「Un/不」というラベルを貼って「否定者」という括りにしているところなんかがデザインとして綺麗だし、最初にアンディと風子の2人が出てきた時点で「いやいや、そんな設定の能力は無茶苦茶だしすぐにコントロールできなくなるじゃん」と思ってたところに、同じくらいに無茶苦茶な能力を並べたて、セカイ全体をより無茶な方向にもっていくことでセカイそのものを調整したデザインは刺激が多い。中盤に円卓ミッションでうだうだしてる間はちょっとダレた感もあったのだが、そこからビリーの反逆に繋がり、世界をぐるりと回して安野の物語に繋げる全体像はむしろ綺麗。原作を知らない身からすると最初から「ゆーみんがナレーションって珍しい起用だよなぁ」と思って観ていたので、その「種明かし」がちゃんと出てきたのが単純に嬉しかった。

 こんだけちゃんとアニメ化されると、当然続きの部分が気になるのだが……2期目はあるんでしょうかね。ずっと先になっちゃうと色々ややこしいことになるんだろうなぁ……。

 
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「異修羅」 6→6

 楽しかったですよね。個人的にはバトルロワイヤル形式とかデスゲームと呼ばれる概念が好きなんだと思うけど、今作もごちゃっと主人公候補が大量に登場して「誰がどうやって生き残るんだァ〜!?」っていう興味をひいてくれたと言う意味では似たような部分はあったのかもしれない。

 正直、もう1点あげたろかと悩んだくらいには好きだった作品。一応今後の展開が読めないこと、そして導入時に2話目あたりで「これ、何をどうやって楽しみゃいいんだ?」とぽかんとして乗り遅れてしまったことなんかがやや気になったので一応据え置き。まぁ、5話までの「選手入場!」展開の長さと、臆面もなくそれをやり切る胆力はコンテンツ消費の速度がどんどん上がっている現代ではかなりの異端児。決して悪いことじゃないとは思うが一応は一長一短と解釈しておこう。

 そこさえ乗り切れば、あとは「なんか無茶苦茶な能力を持ったやつがいっぱい出てきてダイレクトに殺し合うよ」という分かりやすい異能バトルもの。ただ、それにしたって万能無制限魔法のキアとか即死チートのナスティークとか、どう考えても処理しきれねぇだろ、と思うような設定がてんこ盛りで、扱い方を間違えればあっという間に設定崩壊して単なるクソなろうに堕してしまうリスクがある。実際、この後どうなるかを全然知らないのでクソなろうに成り下がってる可能性もあるのだが……少なくともこの1クールは成立してたし、面白かった。現時点でこんだけ盛り上がった要因としては、まずキャラを飾り立てる文脈の作り方がこなれていることが1点。即死チートを即死チートとしてへろっと紹介する凡百のなろうと違い、なんかよく分からん設定でケムに巻きつつも、「すげぇ奴が出てきたぜーーーッ!」ってなテンションで見栄えを良くする技術がある。そしてこれが盛り上がったもう1つの大きな要因として、やはりアニメ作りがうまったというのが一番の評価ポイントだろう。

 個人的にはどうしたって注目しちゃう高橋丈夫総監督作品。彼の作りの上手さは「狼と香辛料」の時からベタ惚れしていて、少し前にも似たようなファンタジー設定(?)で「六花の勇者」というコケおどしから見せてくれる作品を印象的に描いてくれた。今作はそんな「コケおどし」の重要性がさらに増しており、たとえ翌週に瞬殺されちゃうようなキャラであっても、とにかく強そうに、化け物じみて紹介することで刺激がグッと増す。この世界で「強さ」がどれほど重要なファクターであったかは最終回感想で書いた通りで、とにかく異次元の強さを発揮させることで「弱い奴」の悲哀が対比的に鮮明になるのだ。そのあたりの「世界の見え方」を作るのがとてもうまい。最後まで完璧な作画クオリティで走り切ったパッショーネの仕事ぶりがお見事だ。

 そして、実はパッショーネだけでなくて作画クオリティを下支えしていたのは、おそらくCG制作を担当していたサンジゲンだと思われる。全編通して多くの話数でコンテを担当していた高橋成世氏と言う名前。ラスト2話の見栄えの良さが気に入って確認してみたのだが、多分この人はサンジゲンに軸足を置いている人で、バンドリアニメなんかの制作にも深く関わっている。おそらく高橋丈夫率いるパッショーネの総合力に、どこまで絵のクオリティが上げられるかをクレバーに見極めて素材を提供した高橋成世氏を筆頭としたサンジゲン勢のナイスタッグというのが、今作の成功要因だったんじゃなかろうか。

 さて、2期目はいつになるのだろうか……早く見たいけど、間隔が空きそうなら原作を追っちゃうという選択肢もある……あ、でも今確認したら漫画版はアニメのラストにすら追いついてないな……小説なぁ……。

 
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「ドッグシグナル」 4→5

 もう最終回シーズン!? 早いわぁ、とは思ったが、こちらの作品はEテレという自由さも活かして20話完結という変則編成。のんびりやってちょうどシーズンの口火を切るタイミングになったってこと。

 さて、楽しんで見させてもらった作品には違いない。「ペットを飼うということ」への視点に一本筋が通っていて、教育番組としての完成度は非常に高かったし、ペットをめぐるドラマとしても過不足ない。自分が動物好きだからってのもあるが、こうして様々な観点から「犬との付き合い方」を切り出してくれる作劇は新鮮なものだった。是非とも、ペットを飼うかどうか家族会議してるようなご家庭には見ていただきたい模範的な教科書である。

 テーマもしっくりきたし、シナリオも良い。本来ならもっと加点してもいいくらいには好きなのだが……残念ながらアニメとしては2流3流。やっぱり「なんか教育番組に適当なをつけた程度」のクオリティなのでアニメとしてビシッと評価しちゃうのはどうしても抵抗がある。これで犬がもっと可愛くて、キャラの表情ももっと豊かだったら動物アニメに革命を起こせるビッグタイトルになった可能性もあったんだけど。……ただ、枠の理念を考えるとそういう作品は目指してないんだよなぁ。多分作り手側から言えば「適材適所」で程よいクオリティなんだ。まぁ、肩肘張らずに見られるので子供向けの入門アニメとしてもいい塩梅ではあるのだが。将来的に、「本物よりも可愛い動物アニメ」みたいなものが観てみたいもんだなぁ。

 改めて、ペットを飼っている皆さんは今作を見て「家族」との接し方を振り返ってみるのはいかがでしょう。あと、麦穂あんな・松田健一郎の2名の評価をもっとやっていきましょうよ。

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「豚のレバーは加熱しろ」 5→4

 最終回は突然やってくる!! というわけで、なんと1ヶ月以上ものブランクを空けての最終話がいきなりやってきました。こうして間が空いちゃうパターンは見逃すことも多いのだが、今作はたまたまどっかで「やるよ」という告知を見つけたのでなんとか視聴が叶いました。……まぁ、内容は当然この1ヶ月で雲散霧消してしまったわけだが……。

 とりあえず評価できる部分から触れていくと、やはりなろう小説とは一線を画す「何か物語を紡ごう」という意識の部分だろう。最初から「無力で文字通りの豚野郎」に転生してしまった時点でなろうチートとは無縁の展開であり、自販機になりつつも強引に多機能性でチートを匂わせたりもせず、本当に最初から最後までブヒブヒ言ってるだけで必死に危機を乗り越える主人公。なんでこの設定でお話を作ろうと思ったのかはよく分からんが、とりあえずそれを成立させたというのは評価できるポイントだろう。また、序盤は本当に手探り状態で何を見ていいのかもよく分からずに置いてけぼりをくらっていた感覚があったが、そもそも「世界の成り立ちと仕組みを探査していく」という目的意識の物語であったというのも気づけば面白ポイントではあり、普段なろう小説に「どんな世界やねん!」「そんな物理法則あるか!」「倫理って概念がないのか!」「そこは日本と一緒かよ!」みたいなツッコミを散々に入れまくっているわけだが、そうして「当たり前のように雑に与えられる設定」がほぼ無く、ほんとに1から10まで主人公が自分の頭で考えて、世界の「常識」を辿っていかないとハッピーエンドにたどり着くためのルートが見出せないというのは「異世界」をきちんと異世界として処理している部分。

 考えてみりゃこうして「ここはいったいどんな世界なんだ?」っていう真っ暗の状態からちょっとずつ生き延びるための策を探していく展開ってのはなろう以前のファンタジーでは珍しいものでもなかっただろうし、「ロビンソンクルーソー」みたいなサバイバルな物語の文脈にものせられるものかもしれない。これだけなろうファンタジーにまみれた現代アニメの環境下で、そうした思考停止のお仕着せ世界ではなく、「見通すことでひらけていく世界」を作ったというのが今作の眼目だったのであろう。

 とまぁ、なんとなくやりたいこととその意義は分かったつもりではあるのだが……その上で、なんでこの設定だったんだろうね。冒頭2話3話目あたりの豚ダンスのくだりとかのノリがキツくてキツくて……そこで変ななろう根性というか、オタクに気を遣ったような卑下を含んだような描写が多かったのが個人的には一番きつかった。これ、多分持ち出す例としては間違ってる気もするのだが、「【推しの子】」で最初の30分だけ見たら「アイドルの子供に生まれ変わる気持ち悪いオタク妄想」に見えるのと似ている問題かもしれない。「豚に生まれ変わって幼女にまたがってもらいたい」とかいうキモ妄想を固めただけの作品だと思われたら、もうそこで作品としては終わりだし、少なからずそういう要素も売り出したかったんだろうし……そこが楽しかった視聴者っているのかしら?

 そして筋立てだの演出だのと色々言うてますけど、結局アニメとして破綻したのが一番の問題点で……ほんと、いくらなんでも同時並行でこんだけのアニメ作れるわけないだろうに、なんで受けちゃったのかね。「お嬢と番犬くん」「ひきこまり」、そして今作。全部作画で崩壊しちゃったじゃん。その中でも特に被害が甚大だったのが今作であり、その結果が1ヶ月以上の延期、そして中盤から終盤にかけての地獄作画。最終回は満を辞しての放送だったからちゃんとした形で出てくるかと思ったら、別に作画リソースなんて全然割かれてなかったし。いや、別に最終話はそこまで枚数いらない内容ではあったけど。もうちょいこう、言い訳めいた仕上がりにしてきてよ。「とりあえず終わらせました」みたいなの出されても……。このキャラデザでばっちり動くアニメになってたらもうちょい評価変わってたと思うんだけどなぁ。

 そんで最終話のオタク3人が杉田・種さん、信長ってのが一番のどないやねんポイントだったわ。ここで終わっとけよ。2期とかやるつもりちゃうやろな? これ原作未完なの?

 
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「ひろがるスカイ!プリキュア」 6→5

 「終わりよければすべて良し」の精神で、最終回だけ観て点数そのままでもいいじゃんとは思ったけども……一応1年通しての総評ってことで、評価はアベレージくらいに落ち着かせてもらおう。それにしたってラストバトルのスキアヘッドの作画とかどないやねん。

 点数は下げたが、決して大きな不満を抱えるようなシリーズではなかった。ちゃんと評価できる点はあったし、いい1年だったとは思うのだが、そこは諸々のプラスマイナスがあるので、少し要素を分けて見ていこう。まず、ざっくりいうと「思ってた方向性と描きたい要素がだいぶ違ってた」という食い違いがある。これはまぁ、ほんとに好みの話なのだが、私は戦隊レッドで言えば歴代1位にあげるのは明石チーフである。多分その下にマベちゃんとかがくるのかな(朝加圭一郎をどこに置くかが悩ましい)。あまり意識していなかったが、どうやら戦隊においてはシンプルに頼れるリーダー像が好きなようだ。今作が始まった時にも、「ヒーローガール」という耳慣れないフレーズを手がかりに、「きっと痛快なヒーロー活劇を繰り広げるヒロインなのだ」と期待していた。ただ、1年を通して見ると、ソラ・ハレワタールはどっちかってぇと悩めるヒーロー像の方だった気がする。晴れ渡らずに曇ってる時間も結構長いし、他のプリキュアに比べて押し寄せる困難のシリアスが強めだったので簡単にゲンコツ1つで解決できない問題にぶつかり、曇ったり淀んだりで大変だった。そりゃまぁ、シャララ隊長の一件とかどんな罰ゲームだよ、と思うし、ラストのカイゼリンを巡るいざこざもソラさん1人の手に委ねるにはあまりに大き過ぎる国難。どんな女の子だって曇るし折れる。そこはしょうがないのだが、「あぁ、そういうヒーロー像の方ね」というのはちょっと想定とずれてしまった。どっちかというと1年通して強かったキャラはましろんだった気がするのよね。彼女の優しさと強さを併せ持った心の力こそが象徴的なプリキュア的パワーであり、そう考えると、ガワの割にはオーソドックスな作品だったのかもしれない。

 そう、オーソドックスだったんですよ。スタート時には色々と鳴り物入りで始まったはずだったのだが、ツバサの扱いとか、割と途中から無難な推移になったじゃないですか。まー、「男の子プリキュアだから!」ってんで特別扱いしちゃったら本末転倒になってしまうし、しれっと扱うのが正しかったとは思うのだが、その辺もやっぱり「せっかく入れた割には……」みたいな肩透かしはあった。なかなか度肝を抜くような革新ってのは難しいものだが、ここ最近は「ドンブラ」「キングオージャー」と戦隊シリーズが殻を破り続ける快進撃を続けているもんで、プリキュアにも思い切った転換があるかと期待してしまった部分はある。

 ただまぁ、例えばツバサの立ち位置にしても、ベースが4人だったチームを大胆に2:2に分けるというアイディアは面白かった。ソラ・ましろがいわゆる「2人キュア」のフォーマットを取るに際し、どうしたって残りのメンバーの陰は薄くなりがちだし、絡みを作るにしても2人の添え物みたいになってしまいかねないのだが、そこをバッサリ切って「少年とあげはさんのおねショタペア」と定義づけることによって、全く別軸でのドラマの拡張を可能にしていた。この辺の構造はもしかしたら「ドラマ性が散逸的だ」という批判にもつながりかねないが、個々のエピソードに何かしらのフックをつけていかなきゃならない長丁場のアニメにおいて、わかりやすい関係構築はいい処理だったんじゃないかと思っている。「ましろを中心として苦難のヒーローを支えながら、共に戦う」というプリキュアのベースとおねショタ。……こう考えると充分に挑戦的ではあったのか。

 あと、これもどっちかというと好みの範疇の話で申し訳ないのだが、アンダーグ側の描き方はもうちょいいじって欲しかった。というのも、多分これもどこかで書いた気がするんだが、私は悪の組織の面々がわちゃわちゃしているのを見るのが大好きである。現在進行形なら(もう終わりかけてるけど)宇蟲五道化の絡みなんかは好きだし、プリキュアで言えばディストピア3幹部とか、後回しの魔女様の配下衆の仲良く喧嘩してる様子なんかがとっても好きなのですよ(あ、ビョーゲンズはガチでギスギスしちゃってるからちょっと……)。悪の組織サイドでも関係性の物語が進むというか。しかし今作は残念ながら幹部クラスが1人ずつ出てきては討伐されていく、私が勝手に「ギンガマンシステム」と呼んでいる構成で倒れていった。まぁ、最後にはカバトンさんも帰ってきて私の見たかったわちゃわちゃを少しは演出してくれたが、どうせならもっと最初の時点からカイゼリンをトップに据えてカバトンとバッタモンダーとかの絡みがあれば、もっと終盤のアンダーグの物語にも色々と要素が加えられたんじゃないかと。……まぁ、それが煩雑すぎるからこういう構造を採用したんだろうけど……どうしてもカイゼリンが出てくるタイミングが遅かったもんで、ミノトンあたりは単なる繋ぎ役にしか見えなかったのがねぇ。バッタモンダーの地上生活奮闘記みたいなやつが、もっと他の連中でも見られたら面白かったんだけど。なおバッタモンダーについては、ましろんの活躍を引き立てるいい仕事をしてくれたので感謝している。

 というわけで、トータルでそこまで悪いもんじゃないが、「もっとこれが見たかった」っていう要素がちらほら。結果は「まぁ普通」でFAでした。オールスターFの素晴らしさを見るに、威風堂々とした勇姿でもって立つソラは歴代プリキュアでも屈指の格好良さを見せつけられるポテンシャルはあるはずなので、出来れば今後の劇場作品などでの活躍にも期待したい。

 来週から犬ですってよ。日曜に犬アニメが2本放送されるようになるな……。

 
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「ひきこまり吸血姫の悶々」 6→5

 年を跨いでしまったし大方予想通りの展開だったので最終回感想は省略。とりあえず、現時点での最終評価は(プリキュア待ちだが)一旦出揃った……のかな? 1クールか2クールかよく分かってない作品もあるし、あと万策尽きたせいでスケジュールが間に合わず先送りになった作品も2本あるので相変わらずの消化不良ではあるが……今期番組感想の執筆本数は44本。前クールとだいたい同じくらいの本数だが、前提条件として今期は死屍累々のN話切りの果ての結果であることは肝に銘じておかねばならぬ。普通冬クール前って1年通して見ると3/4の時期だから本数は少なくなるもんなのだが……切って捨てた11本を加えたらどんな惨状になっていたか。恐ろしい話である。

 それはさておき今作の話。点数が下方修正されたのは当然作画がヘタったから。誠に遺憾ながら最終話にまでへなちょこ作画の波が押し寄せ、せっかくのコマリ様の見せ場もなんだかケチがついてしまった。1話目時点ではキャラデザもよくて期待してたし、シナリオラインはまぁ、手放しで褒めるようなところもないが「古き良きラノベ」の雰囲気を残していたので高評価を与えることもやぶさかではなかったのだが……流石にあの作画が続くとどうしたって熱は冷めてしまうのでなぁ。残念無念。

 それでもまぁ、コマリ様が可愛かったという事実は揺るぎないものだし、最初は単なるヘタレだと思っていたところに案外主人公らしい気骨も見せてくれたのは見どころではあった。出来ればそこに即死チート能力がなくて問題解決も自分の手でやってくれたらベストだったのだが……まぁ、それだと引きこもり設定が意味をなさなくなっちゃうからなぁ。いっそ徹底して人たらし能力にだけ磨きをかけて、全部が全部他人に助けてもらうヒモみたいな主人公でも良かった気もする。ヴィルがまさにそのターゲットポジションにいたのだし、サクナのヤンデレっぷりもそれで磨きがかかる。最後にマブダチになったネリアも、最終的に同陣営にならざるを得なかったミリセントも、「コマリ様がいうならしょうがない」という空気に飲まれて親衛隊に加わっちゃえば皇帝が言ってた「コマリを軸に世界征服を目論む」っていうアイディアも大言壮語じゃなくなる気がするし。

 まぁ、原作はだいぶ長いこと続いてるみたいだし、もしかしたらこっから先は本当にコマリがただ座ってるだけで周りの人間が勝手にいいように解釈して問題解決してくれるフェイズに突入するかもしれない。また、そうして長尺の原作があることを考えれば、どう見ても(特に後半部分が)駆け足だったアニメは尺の関係で物足りなく感じるのも致し方ない部分だったのかもしれない。一応、コミック版もあるらしいのでそっちで続きを追いかけてみるのもいいかもしれませんね。(って言ってからコミック情報見に行ったら、作画がふつーに好みだったのでこれはこれで読みたいかも)

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「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle Rhyme Anima +」 ―→5

 おめー脳がヒプマイか? 「Paradox Live」と同時期に放送されていたのであっちの真剣さが際立ち、こっちのちゃらんぽらんさも際立った。各々の持ち味ではあるのだが、個人的には前者が好き。こっちも嫌いじゃないが……なんか時折、ほんの一瞬「俺は何を見せられてるんだ……」って正気に戻る瞬間があるのよな。

 まぁ、どっちのヒップホップ作品も「ヒップホップに世界の命運賭けすぎだろ」とは思うわけだが、「Paradox Live」は言うても個人レベルでの「人生かかってる」。こっちは文字通り、世界のあらゆる条理がマイクにかかっているのでちゃんとこの雰囲気に乗ってあげないと遥か遠くへぶっちぎって置いて行かれてしまう危険性を孕んでいる。さらに今回は2期目ということで「1期目でこの世界のことは全部分かってるよなぁ!? 空気読めよ!」という圧が増しており、味が濃くてよりクドいテイストで増し増し。2期目としては至極正しいインフレ。ラップバトルこそが今作の看板だということは作る側も観る側もわかっているわけで、ひたすらマイクパフォーマンスの時間を伸ばしまくって毎回ゲップが出るまでリリックを紡ぐ。ファンにとってはほんとにたまらないゴテゴテ画面のオンパレードである。

 そこは最高だと思うんだが……そこまで熱心なファンじゃない場合は「もう、いいかな……」ってなるのもご理解いただきたい。1期の時は「こういう表現になるのかぁ!」と素直に感心したバトル画面だが、2期目になり、毎回たっぷり放送されるおかげで「まぁ、毎回そういう演出だからなぁ」という「普通の画面」になってしまったのはちょっと勿体無い。また、今回は正統続編の派生として「チームの垣根を超えたコラボ」が多数発生したのも一長一短で、おそらくファンからしたら「新しい絡みだぁ!」というので盛り上がるポイントなのだろうが、実際の楽曲(?)としては個性際立つチームのカラーが混ぜ合わせることで均されてしまい、より差異や際立ちを見せるのが難しくなってしまった。何一つ間違ったことはしてないはずなのだが、やはり作品のテイストがクドいとどこかに振い落としの機構が発動してしまったということだろう。

 いや、でもやっぱオンリーワンには違いないので毎回笑ってしまったのだけどね。もし3期があったら今度はどうなってしまうんだろう。観たいような、怖いような……。

 

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自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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