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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変」 ―→6

 正直いうと1期時点で細かい部分が把握できてなくて割と見方は適当になってる作品。なにぶん出てくるフレーズがややこしい漫画だからさぁ、アニメだけで理解しようとしても限界があるのよねぇ。1期が終わった時点で復習しときゃ良かったんだけど、それもせずに2期がいきなり過去編から始まったもんで色々とちんぷんかんぷん。劇場版まで観に行った割にはふわっとした接し方。

 しかし、そんな接し方でも今作の凄まじさは流石に理解できる。ことに「渋谷事変」に突入してからというもの、毎回劇場版クラスの異次元の動画。しかも作製者サイドにやたらとこだわりがあるらしく、種々のオマージュを含むらしい、とにかくクセの強いハイパー動画で問答無用に目を惹きつけて離さない。合うだの合わないだのと議論はあるらしいのだが、地上波アニメで毎回これだけとんでもねぇ映像が見られるってんなら、単なる動画博覧会として見ても充分な価値がある枠だった。もちろんそんなトンデモ映像で描かれるドラマ自体も充分すぎるくらいに刺激的。刺激的すぎる……。

 最近はジャンプアニメにそういう感想を持つことがやたら多い気がするんだけど、鬼滅に始まりチェンソーに今作と、やたらエグい描写が多くて「少年ジャンプとは……」みたいな作品が増えてきた気がする。時代の流れって過激な表現とかを忌避する方向に動いてる印象があるんだけど、単体でのコンテンツを見ていると、平気でエグい作品も容認される傾向があるのかもしれない。鬼滅はまだ最終的に少年漫画的な落とし所はあるだろうけど、この作品における虎杖にほんとの意味でのハッピーエンドが訪れるとも思えないのだよなぁ……あぁ、でもナナミンの最期とか、要素だけとりあげたらきっちり少年漫画してるとも言えるのかなぁ。

 まぁ、なんにせよ現代アニメの技術の粋の1つには違いない。続編もまた刺激的なものが楽しめるんでしょうかね。その間に原作確認できればベストなんだけど……例によって原作絵は苦手です。

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16bitセンセーション ANOTHER LAYER」 5→5

 プチ破天荒な作品ではありましたな。今期やたらと乱立していた「過去に戻ってやり直す系主人公」ではあったけど、やり直し方やタイムリープのルールなどが独特で、次にどう転ぶか分からないドキドキ感があった。

 まず良かった点を挙げるなら、やっぱりそういう思い切りの良さだと思う。まずもって「萌えに振った女性主人公+エロゲ」という設定自体が新鮮だったが、エロゲを愛する少女コノハのキャラも思い切りがよく、言動が見ていて気持ちのいいものだったのは純粋にプラス要素。テーマがエロゲのくせして最終的にやってることは愛を叫ぶスポ魂みたいな展開になっていたわけで、ストレートな愛情を伝えられるだけの下地を作れる設定になっていたのは良かった。まぁ、この企画自体が元々「古いエロゲ製作者たちがあるあるを語る」っていう目的で生み出されたものらしいので、その部分の描写にある程度説得力が出るのも当たり前ではあるけど。

 そうして出来上がったベースを今度は1クールアニメにしたてあげるわけだが、そこで導入されたタイムリープ&トンチキSF設定。これもまぁ、表裏ある要素ではあるのだが、例えばず〜っとコノハがタイムリープしていたのにいきなりその対象がマモルになったあたりで誰もがちょっとは意外に思ったんじゃなかろうか。「あれ、そっちの展開あり?」と思わせた時点でインパクト勝負は勝っている。その後の「過去改変→未来改変→現実修正」という流れもまぁ、お約束の時間跳躍ものの中ではまとまった雰囲気を出せてはいるのでシナリオも大きな失点はなさそう。

 ただ、その裏返しとして当然引っかかる部分もあって、宇宙人(?)を引っ張り出して最後に丸め込んだハッピーエンドはやはり唐突というか、「まぁ、そうするしかないよな」みたいな妥協も感じられる。元々矛盾なんて気にしないような設定なのだから細かいところを突っ込む意味もなかろうが、「エロゲを使ってタイムリープする」という最初の設定が面白かっただけに、できることならそこに絡めてもう1つ納得感のある「ならでは」の解決策が見てみたかった気もする。また、「エロゲをテーマにした設定が新鮮」とは言ったものの、やはり地上波アニメとして穏当に処理するため、あまりエロゲのエロゲらしさに踏み込んだ描写ができず、結局「別なテーマでも良かったのでは?」という印象を抱いてしまったのも事実。宇宙人がやってきて地球の文化に興味を持ったのがよりによってエロゲっていう時点でなんかこう、「どこまで掘り下げていいものやら……」みたいな遠慮が出てくる。これ、アキバ文化・オタク文化を象徴するならもうちょい穏当なキャラクタービジネスとかじゃダメだったんでしょうかね。まー、それだとインパクトが弱いのか……過去にアキバ・オタク文化をテーマにして成功したアニメが少ないんだよなぁ……。

 トータルで見ると個性派のテーマ設定を活かせた部分あり、肩透かしの部分ありで賛否ある結果。いや、でもこういうチャレンジングな作品自体は嫌いじゃないので、一定の評価を得られるといいな、という気持ちもある。キャラも可愛かったしね。

 
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「ウマ娘 プリティーダービー Season3」 ―→5

 「そういえばウィニングライブなんて文化あったっけなぁ」と思い出す年始。改めて意味不明な世界である。

 ウィニングライブもそうだし、最終回のレースはなんだかんだ言ってダイナミックで見応えがある映像に流石の貫禄を感じる。これだけのクオリティのものを出されてるのにこの点数はいくら何でも酷じゃないかという気もするのだが……でもまぁ、「お前の実力はこんなもんじゃないだろ!」という逆方向の贔屓目があるのでジャッジはここに落ち着いた。まぁ、世間的にもノリきれてない人も多かったみたいだし、おそらく私の独りよがりではないはずだ。

 大人気シリーズの第3期、果たしてこれまでと何が違ったのか。頑張ってそれを考えてみたいのだが、当然シリーズが3つも重なってくるといい部分と悪い部分が出てくる。例えばシンプルな難所として「なんべんも同じことやってたらそりゃ飽きるやろ」というマンネリ化の問題。それを低迷の原因と見る人もいるかもしれないが、私は「続けたこと」自体はそこまで足を引っ張ってないと思っている。だって、今作はもう1期からして「単なるかけっこ」を延々やり続けるアニメなのだ。マンネリ化して飽きられるなら1期時点で既に退屈になり、2期で捨てられているはず。それが実際は2期が一番盛り上がったのだから、何かしら「単なるかけっこを面白くする方法」があったはずなのだ。

 個人的には、一番の原因はキタサンのキャラそのものにあったんじゃないかとは思う。別に可愛くないとかじゃなくて、「現実にリンクしたドラマしか描けない」という本作の制約上、どうしたって実際の競走馬の人生(馬生?)に筋書きは引っ張られる。競馬素人だから全然知らんけど、どうやらキタサンは「強すぎた」馬のようである。筋書きに山と谷を作ろうにも、無敵の勝利を続けた馬を盛り上げ続けるのはなかなか難しい。テイオーみたいなシンプルな復活劇があった方が筋は立てやすかっただろう。

 あと、これが個人的に一番大きいと思っているのだが、過去2作で綺麗にシナリオを補強してくれた「メインウマ娘2人の関係性」が今作ではなりをひそめていた。1期ではスペちゃんにスズカがおり、テイオーにはマックイーンがいる。これらのペアの関係性がドラマを引っ張り続けていたことは、ファンなら御承知の通りだろう。今期ももちろんキタサンの隣にダイヤがいたわけだが、どうにも関係性がピンとこない。「サトノ家の悲願」というキタサンとは全く別軸の目標を持っていたことで2人の足並みが揃っておらず、何なら別陣営での活動になってしまったことで、これまでシリーズが積み上げてきたマンネリズムの武器が最大限に活かせていなかった。同様に、サブで控えているキャラの押し出しもピンと来ない部分が多く、2期におけるライスみたいなでかい山場が中盤に作れなかったのはイタい。ただまぁ、これも何が原因なのかはよくわかってないんだけど。「他のウマ娘に筆を割く量が少なかったのかな?」とは思ったが、例えば2期ではターボなんて時間だけ見れば大して出ずっぱりだったわけじゃないのに1レースでファンの心を鷲掴みにしたわけで、やっぱり筋書き次第でキャラを盛り立てることは出来たはずなんだよな。なんか、今回はキタサン周りのふわっふわした「頑張れ」がずっとうねっていた印象で、キャラが多いのにあまり世界が広がらなかったような感覚がある。

 あと、やっぱり「ピークアウトって何!?」っていうのはどうしても引っかかって……相変わらず謎が多い世界なんだよなぁ。キタサンが旬をすぎるだの何だの言ってるってことは、当然先輩連中はロートルの極み。テイオーもスペちゃんもみんなご隠居さんである。ならなんでずっとトレセンに入り浸ってるんだよ、っていうのが謎また謎。ウマ娘の中でポジションの変化が明確なのってシンボリルドルフくらいなのでは? ゴルシの移籍話も結局後に影響を与えなかったし、この世界で「現実的な何か」を描こうとすると、どうにもハナから無茶苦茶やってる世界観とバッティングすることが多い気がする。

 ただ、こんだけ「なんかダメな気がした」要素は多いのだが、盛り上がるとこでピンポイントに好きな描写なんてのはちょこちょこあるし、他では真似できないだけの映像を見せてくれていたのは事実。今期は題材の処理の仕方がまずかったのかも、くらいで一旦飲み込んでおいて、4期5期とプロジェクトが続けば、また何か起死回生の一手を編み出してくれるかもしれない。何はともあれまずは劇場版とのこと。これは……まぁ観に行くかなぁ。

 
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「ミギとダリ」 5→5

 アニメの感想として全く意味をなさないとは思うけど、一番の印象は「へぇ、1クールで収まるんだ」でした。コミックで全7巻て結構な分量だと思ってたんだけど、きちんとゴールイン出来る配分になっていたのはちょっと驚き。

 尺の話以外ではおよそ予想通りに落としてくれた作品。こいつに関しては原作既読だったことがちょっと悔しくて、多分未読で展開を全然知らない状態で見ていたらふつーに先が気になってもうちょいハマっていた可能性がある。残念ながらオチまできちんと知っていたおかげで、どうしても筋を追うばかりになってしまいそこまで引き込まれることがなかったのである。まぁ、アニメーションとして何か突出したところがあるわけでもないし、そうして尖ることが求められる作風でもないし、適材適所できちんと映像化してくれたのだから文句があるはずもないのだが……それだけに大きな加点もしにくいというのは心苦しくはある。

 しいて評価すべきポイントをあげるとするなら、これだけ突拍子も無い話を1クールでまとめ上げるとなると一番の問題はギャグからシリアスへ、特にサスペンスホラー風味に移行させながらもギリギリのところでギャグの要素を残すという「どこに力点を置いたらいいのかを見定めにくい」作風だったにもかかわらず、その辺りのブレが一切感じられず毎回安定して「同じ世界の話をしているなぁ」と思えたところ。この辺は映像の載せ方や音響などの種々の演出の統制がうまいこと取れていたことの表れなんじゃなかろうか。1本のストーリーとして受け入れやすかったために、「初見の人たちはもっと楽しめただろうなぁ」と思ったわけである。まぁ、無いものねだりは良くないですけどね。

 大きな失点もなく、完結作品を綺麗に完結させてくれたありがたみ。原作者の方も、草葉の陰で喜んでいることを願うよ。お疲れ様でした。

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「星屑テレパス」 5→5

 きららが繰り出す高品質百合アニメ。のはずだったのだが……なんだろ、あとワンパン、ワンパン足りない。そんな口惜しさのある作品。

 そのワンパンが何なのかがよく分かってないのが悩ましいのだが……だって、スタジオ五組の繰り出すアニメーションは非常に高品質。きちんと原作から持ってきているだろう可愛らしいデザインはアニメーションとしても活きているし、1クールを通じてそのクオリティを落とすことはなかった。過剰なほどに盛り込まれた百合要素もすっかり見慣れた光景ではあるものの、各所にマシマシでこれでもかというくらいにサービス旺盛。ほのぼの日常要素だって適宜取り入れ、きららアニメに必要な成分はほぼ摂取できる完全栄養食みたいな状態。これで足りないなんて言い出した日にゃ全くの贅沢病であり、充分に満足できるものになった……はずなんだけど、何故か今ひとつ乗り切れない。グイと心にコない。こいつぁいったいどういうことだ?

 まー、あと考えで逆算していくしかないのだが……やっぱ題材の馴染みの薄さが1つ足を引っ張ってはいたよね。キャラクターたちの最大目標の「ロケットを飛ばす」も既にピンとこないところだが、そこから必死にペットボトルロケットを飛ばし、さらにロケット競技会に出場して好成績を狙う部活に邁進する段になり、「えっと、何がしたいんだっけ?」とちょい迷子。「きらら大好きおじさんなんて女の子がわちゃわちゃなんかやってるのが見たいだけであって、題材なんて何でもいいやろがい」と思われるかもしれないが、そんなこともない。「何でこの子ら、こんなに頑張ってるんだっけ?」という足元がおぼつかないと、やはりその上に構築される人間関係に埋没するのは至難。

 また、どうしてもキャラの心情が追いにくい設定になってしまったのも事実だろう。引っ込み思案がすぎる主人公の海果には結局最後まで理解が及んだ感がなく、完全なるモンスターとして描かれていた(?)後藤ひとりともまた違ったレイヤーでの処理を余儀なくされる。中盤以降にストーリーの中核を握った雷門のツンっぷりもどうにも極端で、単なる友情物語として理解しようにもなかなか足跡を追うことができなかった。そして全ての設定を丸め込もうとするユウの「宇宙人」設定。どの要素を取ってもびみょーにふわふわしていて、「ここ1点に決めて見たらええねん」という焦点を絞り込むことができなかった。これは原作が未完であるが故に起こっていることなのか、4コマ漫画をアニメシナリオに落とし込むに際して処理しきれなかった不具合なのか、どうにも原因は定まらぬ。ただ、単なるバイアスかもしれないが、どーしても「シリーズ構成:高橋ナツコ」の1文は気になるところで……やっぱシナリオがとっ散らかって見えたのはそこに理由があるんじゃないかねぇ。

 繰り返しになるが、単純な画面クオリティだけなら悪いものではないし、何かしらの成分は補充できる作品だとは思っている。ただ、せっかくここまで着実に進化を重ねてきた「きららアニメ」というカテゴリの旗手を担うにはいささか力不足だったと、それだけのことである。最近は飛び道具めいたタイトルも増えてきているので、なまじっか王道を行こうとすると比較されて潰されるリスクが出てきたなぁ。

 
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「ダークギャザリング」 6→7

 今期たくさんあった「原作買っちゃおうぜ作品」の1つ。電子書籍のおかげで本棚のスペースを気にせず良アニメの原作を追えるようになったのは技術の発展に感謝だが、残念ながらそれを買うための経済的な進歩が私個人にみられないのが悩ましい。アニメ終了セールとかやってくれないかしら。

 というわけで毎回楽しんで感想を書かせてもらったので改めて書くことは特にない作品。一応まとめ的なことを書いていこうと思うが、まず前提条件として気をつけなければいけない事実として、「俺、ホラーはめっちゃ苦手」というのがある。「この程度の漫画をマジで怖がってる奴なんていないでしょwww」と思われるかもしれないが、俺のホラー嫌いはそんなもんじゃねぇんだ。これも前に書いたけど「闇芝居」を見て夜寝付けなくなっちゃうくらいにほんとダメなんだ。ただ、グロはマジで生理的に受け付けないけど、ホラーに関してはそうして「マジで生活に支障が出るから無理」であって、その面白さ自体は認める部分もある。今作はむしろホラーの「怖さ」部分で幾らか配慮してくれていて、「確かに絵もシチュエーションも怖いけど、古式ゆかしいジャパニーズホラーの技法を、謎の妖怪ポケモンバトルに落としこんだらいっそバケモンがポケモンに見えるかもしれませんよ」という異次元の解決法で寝つきを改善してくれている。1枚絵の怖さなんかは維持しているが、あんまり「夜寝られない怖さ」になってないのでむしろありがたいし、下敷きにあるのはあくまでベタなホラー要素なので、きちんと従来型の面白みも残している。その辺りのチャレンジが上手いな、というのが評価点。

 そしてジャンプ漫画的な面白みを最大に発揮してくれたのがなんと言っても主人公の夜宵ちゃん。小学生とは思えないぶっ飛びマインドの恐ろしさは本当に毎回言及させてもらうくらいには気に入っていて、彼女の行き過ぎゲーム脳のおかげで世界の見え方があまりに斬新すぎる。怪異の方は律儀にルールを守って出てくれているのに、それら全部をシステムとしか見ておらず、良いも悪いも飲み込んで自分の利益のみを追求した運用方法を見出すという、従来のジャンプ漫画なら絶対に怪異の怒りを買って身を滅ぼす悪役タイプのキャラ。こいつを成立させた時点で今作は間違いなくオンリーワンである。アニメ化に際し、ちんちくりんな夜宵ちゃんがバキバキに動いて見せるアクションシーンだけはとにかく気合いを入れて作られており、「痛快幼女ホラーアクション」という謎の新ジャンルも打ち立てて見せた。自分の身長ほどもあるバールのようなものを振り回して幽霊を薙ぎ払う小学生は見てて楽しすぎる。他にも詠子のキャラもいいフックになっていたし、まだまだ掘り下げていけばオンリーワンになりそうな要素が眠っている作品。期待は薄そうだけどアニメ2期を強く希望しておきますね。

 こんだけ面白かったのでもう1点くらい加点できそうなもんだったけど、どう足掻いても映像クオリティに限界があるのでここで留めとくね。リソース配分間違えてるぞ集英社。

 

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「東京リベンジャーズ 天竺編」 ―→4

 まぁ相変わらずですよ。こちらは途中で終わっても原作が読みたいとはさっぱり思わないので助かるといえば助かる。

 特に印象の更新はない……いや、正直最終回だけはちょっと笑ってしまった。これまで謎に包まれていたキサキのキャラが想像以上にショボく、犯行動機も「考えるのめんどくなって今適当につけたやろ」くらいの本当になおざりなもの。筋金入りのナード出身みたいなやつがどうしてここまで厄介な敵に見えていたのか。単に武道の勘違いだったんでしょうかね。それとも奥底にまだ謎が眠ってるんでしょうかね。今作に整合性の取れた謎の解決など期待はしてないですけど。っつうかもうタイムリープできない設定になってるからこれ以降のシナリオってマジで単なる不良漫画になるしかないんだよな。

 「不良漫画がそもそも嫌い」と常々書いているのだが、今回のお話もその感情がストレートに発露するムカつく話が多かった。一番すごかったのはマイキーの実の妹が不良同士の抗争に巻き込まれてなんのけれん味もなく殺害され、これにてマイキー無力化かと思ったらすぐに喧嘩の現場に出てきて牛耳ってしまったシーン。まるで武勇伝のような演出になっていたが、そもそも自分の素行不良が原因で妹を殺しておいて、その死にも懲りずに傷害の現場の真っ只中に出てくるような人間は頭がおかしい。もちろん「この社会」においてそれは英雄なのだろうが、私の倫理観では全く飲み込むことができない設定である。

 他にもどんどん抗争の規模が分かんなくなり、元々「クソ弱いけど優しさと根性だけでなんとかしてきた」みたいな武道がやたらと打たれ強くなっており、ふつーに抗争で殴られ続けても立ち上がれるようになっているのもよく分からない。結局不良漫画ってのはこうして「殴られたけど立ってたら勝ち」を延々やらねばならず、理屈も筋立てもあったもんじゃないので受け入れ難いのだ。もしかしたらちゃんと追いかけてたら納得いくだけの何かがあるのかもしれないが……こればっかりは分かんねぇや。まぁ、分かろうとしてないのは認めるけども。

 どうしても制作側は大看板を維持したいようで、作り自体は非常に大掛かりで、それなりに気合を入れてシリーズ制作を続けている様子。もうこうなったら腹を決めて最後まで見届けるしかないんだろうなぁ。今回のラストから何が凄まじいどんでん返しに繋いでくれたら、手のひらクルーする可能性もあるよ。

 

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「デッドマウント・デスプレイ(第2期)」 ―→6

 2クールついてきた甲斐はあったかな、と思わせてくれる作品。こちらも未完作品なのでおれたたといえばおれたたなのだけど……。今期は本当に原作が買いたくなる作品が多くて幸せではあるが辛い。

 1期終了時点では「なんかすげぇゴチャゴチャしてるけど不思議と見てて混乱してる感はない」という不思議な満足感があったのだが、転じて2クール目はその「ゴチャゴチャ」がある程度収束し、きちんとまとまるところにまとまっていく気持ちよさがある。この辺りについては、ズボラで申し訳ないが「流石の成田良悟」という一言でまとめられそうだ。「バッカーノ!」「デュラララ!」に続いて3本目の成田作品のアニメにお付き合いさせてもらったわけだが、毎回毎回「絶対処理できねぇだろ」っていうくらいのキャラが湧いて出るのに、不思議と全部まとまるんだよ。「デュラララ」については特に1期目の収束が見事だった印象があるんだけど、今作も同様に2クールで見られるドラマとしては「ここしかない」っていうところに落としてるのよね。こういう技術ってどうやって磨けるんだろう。完成図が見えてから書き始めてるんだとしたらめちゃめちゃ下準備が大変そうな作風。ただ、今作は連載漫画作品だし、全部が全部出来上がってからスタートしてるとも思えないんだよね。行き当たりばったり、というかある程度ライブ感まじりで進行してるとしたら、やっぱりとんでもないスキルだとは思うわ。

 全くの想像でしかないのだが、この芸風で大変なことは「まとめること」よりもむしろ「散らかすこと」の方だという気がする。厳密には「破綻しない範囲で散らかす」ことかな。群像劇ってのは当然大量のキャラクターを同時に展開することになるわけだが、その際にあまりに野放図に展開しすぎると読者(視聴者)側で「もう訳わからんわ!」ってんで認識するのを放棄するおそれがある。そこをギリギリ「ちゃんと意識は向けられるし、後から描写しても興味を維持していられる」ラインで描き分けるのがすごく難しそう。「デュラララ」なんかの場合、例えばオタクのワゴントリオみたいな「こいつらどう考えてもモブだろ」みたいな奴らが出てくると「なんでこんなん出てきたんだろう……」って思うけど、なんとなく覚えておこうか、ってなって後からそのキャラが効いてくるわけですよ。今作の場合はそこまで「モブっぽい」キャラはおらず、大きくポルカ(屍神殿)サイド、警察サイド、その他厄ネタサイドに分かれるんだけど、それぞれに「なんでこんないっぱい人がいるんだよぅ」ってなりつつも、きちんと「混沌とした新宿の1因子」として印象に残したまま、関係ないと思っていたラインを少しずつ繋いでいって最後の絵図に辿り着くことになる。今作は「デュラララ」と違って分割2クールだったのでその辺りの「認識の保持」がさらに際どいことになっており、よくもまぁ乗り切ったもんだと思うわけよ。

 こうした課題の一番シンプルな解決法はとにかく濃いキャラを並べ立てることなんだろうけど、そればかりでも胃もたれしちゃうし、1人の作家が同時に動かせる「濃いキャラ」なんて限界があるはず。そこで重要なのが、とにかく物事の中心にくる「めっちゃ濃いキャラ」を核にしたパート分けで、今作の場合、その任を余計なまでに勤め上げた1人は間違いなくソリティアであろう。放送開始当初からCMに出ずっぱりだったソリティア。「初見組に対してそんなに大っぴらにキャラをアピールすると、かえってハードルがあがっちまうぞ」と苦笑しながら見守っていたが、ばっちり期待に応える活躍ぶり。マジで作中で一番愉快なキャラなのは間違いないし、ソリティアパートだけ明らかに空気が変わるため、陰鬱になりがちな今作のガス抜きを見事にこなしてくれる清涼剤の役割も果たしてくれる(全く清涼じゃないのに)。こういうキャラが1人作れるだけでも充分なのに、「あっちの世界」も含めて見事に人間関係をコントロールし切ったなぁ。お見事でした。

 結論・サメは可愛い。

 
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「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」 6→6

 ゾンビになるまでに付き合いたい100人の彼女。……100人も出るならそのうち1人がゾンビは無い話でもないな……。

 というわけで無事に2つの「100」が終わった。まぁ、こちらはすでに2期の準備体制に入ってる状態なのであくまで途中経過だが、どちらの「100」も映像クオリティは文句なしで、こっちの「100」はそこに全力フルスイングのバカ要素が綺麗に乗っかって芸術点。素直に2期目が楽しみな作品になった。

 繰り返し書いているので今更まとめることもないが、やはり最大の武器は作画の精緻さ。バイブリーによるハイコストな作画は、こんなバカ作品には勿体無いと思っちゃうくらいのものだが、こんなバカだからこそ、そこに惜しげもなくリソースを注ぐことによってよりその切っ先の鋭さが際立つことになる。アニメ原作に貴賎なし。どんなネタだろうとも全力で作り込んでくれれば、良いアニメになる(可能性が高い)のだ。まぁ、結論としては「原作者はガチャであたり引いたよ」という話なのだけど。

 もちろん、原作がしょーもないと言うつもりもない。私が既読の部分は綺麗にこの1期目で全て消化してしまったので2期以降の展開は全く知らないが、ほんとにバカが考えたとしか思えない「100人の彼女」という設定に真正面から挑み、少なくとも現時点までは作品として立派に成立している。すでに「男女交際とは?」という哲学のレベルにまでなっているが、普通ならここまでやって「交際でもなんでもない、単なるポケモン集めみたいなもんやろ」と匙を投げそうな部分を、それでもなお「いや、これは男女交際のお話なんだ。きちんと主人公は惚れるし、女の子の方も恋太郎を好きになって100股を受け入れるだけの理由があるんだ」という(ギリギリの)大義名分を切り捨てていない。この生き様を貫けるのか。作品として破綻せずに逃げ切ることができるのか。我々は見届けなければなりませんよ。

 個人的には、マジで完結までアニメを作ってギネスにでも載ってほしいと思っているが、その場合に一番気になるのは「100人分の女性キャストがどうなるんだろう……」という部分ですかね。あ、でもアイマスのソシャゲアイドルとかってすでに100人超えてるか?(声優名鑑に載ってる女性声優は1000人超えてるからな)

 
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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