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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「黒執事 -寄宿学校編-」 5

 とりあえず今期新番チェックはこちらで一段落。どういうスケジュールなのか分からんがジャンプの看板タイトル2本(ヒロアカと鬼滅)が5月からスタートするが、ちょっと先になるので一旦まとめておこう。この2本を含めると今期新番チェックの執筆(予定)本数は全部で51本。前クールよりは多いが、数が多い春・秋クールの中では割とおとなしい方で、たとえば昨年秋クールの63本、1年前の57本に比べると常識的な(?)数である。ちなみにその前の秋クールは史上最多の68だ。今期は多分配信落ちの放送がなかったおかげで本数が抑えられた部分もあるし、N話切りを始めたおかげで「すでに切ったシリーズの続編」についてはもう最初から見ないという判断も行なっているので少しずつ本数が減らせている(具体的には「魔王学院の不適合者」など)。結果として今期はこの51本に前クールからの引き継ぎを加えた55本ぐらいが今期視聴本数になる……予定ではあるが、そこにさらに以前宣言した本数削減目標を推し進めたいとは思っており、すでに現時点で1本は切った(N話切りリストは随時更新)。とはいえ、果たしてここから14本も削る意思の力があるかどうか……。まぁ、努力目標ですからね。頑張れ私。

 閑話休題、こちらは最近妙な流れとしてある「昔作ったアニメの続編、今更出てくる」シリーズの新作。「はたらく魔王さま」、「青の祓魔師」、「魔法科高校の劣等生」などの10年選手が並ぶ中、こちらも作品は1期が2008年という15年選手。大ベテランである。確認しておくとアニメ1期が2008年、2期が2010年、3期(Book of Circus)が2014年だ。その後OVAやら劇場版を挟んでいるらしいがそこまでフォローしてないので詳細は分からぬ。ただ、最後の劇場版にしても2017年とのことなので、なんだかんだで7年ぶりの新作。よくもまぁ、こうして息絶えずに続いているものである。

 当然私は細かい設定など何一つ覚えていないが、坂本真綾演じるシエル坊が主人公で、そこに出世作となった小野Dセバスチャンが付き従ってるんだよ、ってことだけ理解してれば問題ないんじゃなかろうか。「多分そこまで興味なかった作品だよなー」と思って確認したら9年前の3期評価は思いの外高かった。楽しんでんじゃん俺。感想読んでも全然思い出せないけど。今回も1話目を観た限りでは完全に区切られている独立したエピソードのようなので、旧作の記憶なしで見られるならそれはそれで助かります。まー、「学園の男子寮」とか、なんかなろうっぽいテイストになってしまってる気もするけど……そこは格の違いを見せつけておくれよ。

 ちなみに今回から製作体制も変わっており、ずっと監督を務めていた阿部記之&A-1の体制からなんとCloverWorksにバトンタッチ。監督はシャフトのイメージが強い岡田堅二朗氏。どういうテイストが飛び出すかはまだ計りかねるが、1話目クライマックスのねっちょりした質感はなかなかに悪くない。どしりと構えたベテラン作品の貫禄を見せつけてほしいね。

 

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○「ザ・ファブル」 4

 先にどうでもいい情報から出しておくと、なんでか分からんけど1話目の録画をミスってしまいアマプラに頼ったという事実がある。最近はだいたい1クールに1回くらいこうしてキャッチミスしてしまう作品があるのだが、だいたいの理由はファッキン読売テレビの放送日程のせい。

 原作は一応既読といえば既読。久しぶりの「漫画喫茶で読んだ」パターンで、私の「漫画喫茶読書記録」によると、6年前に10巻くらいまで読んでた。接触はそれきりなのでディティールなんて覚えちゃいないがおよそどんな雰囲気の作品かはおさえたつもりだし、当時も10巻くらいまで続けて読んでるってことは、まぁつまらなくはなかったのだろう(その後続刊を追ってないということは特別気に入りもしなかったのだろうが)。その後、確か今作は実写映画化して、さらに原作も完結しているわけで、一通り「終わった」作品だという認識だったのだが、何故かこのタイミングでアニメ化された。その結果……

 こんなんだっけ? なんかすげぇピンとこない1話目だったな。元々どこかヌケた雰囲気を楽しむ、どっちかというとシュール系の味わいだとは思うのだが、それにしても流石に間延びしすぎちゃいませんかね? あと、多分原作のクドい表情絵とかを丁寧に拾おうとした結果なのか、キャラ作画の付け方もなんか鬱陶しいというか、「そこ別に大仰なにしなくてもいいのでは?」みたいな、妙に違和感のある演出になっている。いや、ほんとに大昔に1回触れただけの人間でファンでもなんでもないから俺のセンスの方がズレてる可能性も充分あるのだが、少なくとも1話目はいろんなところが「合わない」作品になってしまっていた。なんで今更アニメ化してこれを出したかったのかはよく分からん。

 もうちょっと具体的な部分で書いてみると、すごく違和感があったのは車上荒らしを退治した後に妹が戻ってきたとこ。なんで2回悲鳴あげたの? あれ、もしかして放送版だとCM跨ぎで配信だと違和感出ちゃったとかなのかな。よく分からんけど、他のシーンでも舌打ちの繰り返しがくどかったり、そもそも主人公のしゃべりに尺を取りすぎて全体的にもっさりだったり。気だるそうにしゃべるキャラだってのは分かるんだけど、そこ優先させてギャグアニメのテンポ崩しちゃうのはどうなんだろう。

 作画に関しても(単に俺が劇画調が苦手ってのはあるけど)そこまでパッとしないし、わざわざアニメで見なくてもいいかなぁ、というのが正直な感想。みゆきちのこういう役は最近減ってきてるのでそこだけ貴重。

 
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○「THE NEW GATE」 3

 娯楽ってのは、ずっと同じように快楽だけを享受しててもすぐに慣れて飽きちゃうんですよね。だから質のいい娯楽ってのは程よい刺激の緩急がある。スポーツ観戦とかはわかりやすいし、釣りの「待っている時間も楽しい」みたいな感覚もそういうものじゃないでしょうか。アニメ視聴って趣味だって、ずっと同じように楽しい作品の刺激ばかりを受けていては飽きてしまうんですよ。だからね、こうしてね、たまに辛い時間があっても……。

 やめたい。逃げ出したい。何の情報もない状態から視聴するようにはしてるわけですが、アバンの時点で「もう電源切りたい」と思ってしまう、なろうでは割とよくある現象。その中でもかなり質の高い苦痛。なろうアニメを見て「作ってる人たちもかわいそうだなぁ」と思ってしまうんですが、特に主演を任されやすいキャストは何回も何回も何回も何回も転生して同じくだりを繰り返させられて災難だなぁ、と思うわけです。小野賢章まだはそこまで多くはないかもしれないが、どっちかというとヒロイン役の本渡ちゃんの方がかわいそう。

 どこかで見たような要素のラッシュになるのはもうお馴染みだが、導入部分の説明の完全放棄はむしろ清々しい。「SAO要素を隠そうともしないのか? 主人公のその出で立ちで?」と思ったが、最終的なゴールはむしろその先で、どっかで見たと思ったらまんま「リアデイル」だ。「パクるにしても潔すぎるだろ。リアデイルもつまらんかったが、あれは一応なろう業界の草分け的存在でリスペクトとかあるんちゃうんかい」と思ったのだが、確認したら何とこの作品もスタートしたのは10年以上も前だったわ……まぁ、じゃぁしょうがないかな……。今期は「Re:MONSTER」もそうだけど、古のなろうがじわじわと地表に這い出すようにアニメ化されてるの何なの。ちなみに一応確認したら「リアデイル」は2010年から、SAO2009年からなのでパクりといえばパクり。でもまぁ、その2作がそこまでメジャーじゃない状態で後追いでスタートしただけなら……と思ったけどSAOのアニメが2012年じゃねぇか。余裕でアウトだわ。

 まー、いまさら設定被りでどーこーいうような業界じゃないんだろうなぁ。問題は被ってるという事実じゃなくて、被せるにしても雑で幼稚なその中身。流石に「この1円玉が今は1億の価値があるんですよ!」は小学生レベルで笑ってしまった。もう、いっそそういうギャグだと思えば笑えるんだろうか。冒険者ギルドの説明とかさ、もう「あ、いつものやつです」で終わらせても視聴者は理解してくれるぞ。

 多分早晩切り捨てる作品になると思うが、私のただ1つの願いは、今作の制作が「ささやくように恋を唄う」と同じ横浜アニメーションラボなので、もう無駄な労力を使わずに百合のクオリティアップに全力を注いでほしいということだけです。

 
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○「ささやくように恋を唄う」 6

 みんな、丸太は持ったな! くるぞ! ド直球の百合がッ!!

 というわけで百合です。そりゃもう百合です。こないだオメガバース絡みで必死に「同性愛を描いた作品の好悪とは」みたいなことを考え込んでいたんですが、こうして百合姫作品をごくごく飲んだら割とどうでもよくなりました。やっぱりさ、きれいな女の子とかわいい女の子が幸せそうにいちゃいちゃしてりゃ、そりゃ幸せになるんだよ。そこに愛はあるんだ。

 というわけで脳死で受け入れてしまった作品なんですが、変な言い方になるがすごく「普通の」スタート。古今東西ラブコメ多々あり、百合作品も多々あれど、実はアニメ化した百合作品って、導入から設定まで、だいたいは妙な設定が絡むものである。そりゃま、関係性の物語なのだから個性を出すために例えばバイトだったり、例えば学校の設定そのものだったり、例えば主人公の性癖だったりといろんなところに「この作品の中心はこれです」っていうフックがあるものだが、今作はそうした要素が見当たらない。普通の学校(共学)で普通の女の子が普通に女の子に惚れて、普通に接している。これだけ「普通のラブコメ」としてスタートした百合作品ってのは珍しい。過去の記憶を辿ると一番近いのは「あさがおと加瀬さん」あたりだろうか。古代の地層から「桜Trick」を取り出してもちょっと違う気がする。

 そうして明確に「攻めのポイント」を見せないということは、純粋にストーリーテリングのみで勝負する姿勢の表れであり、ここから先で特に浮き沈みがなければ空気になっていくリスクはあると思っている。女子高生の幸せそうな恋愛模様を見てれば幸せではあるが、必須栄養素でないと判断されたら愛着が薄れる場合もあるだろう。でもまぁ、1話目のクオリティが維持できるなら信じてみてもいいかな。制作は何かと刺激の多い横浜アニメーションラボで、前クールの「魔女と野獣」は1週休んじゃったけどクオリティは維持してくれていた。今作はそこまでゴリゴリ動かす必要もないし、1話のバンド演奏シーンでも無理に派手に見せようとせず、無難に「案外いい」くらいの見せ方で乗り越えていたので、むしろ余計な飾り立てをしないで素材の味をそのまんまで提供してくれるんじゃなかろうか。やはりこういう作品はキャラ作画の良さが大事だし、それ以上に雰囲気を盛り立てる印象的なコンテワークの勝負になる。全力で成立させてくれることを祈っている。

 主人公の元気っこ役のキャストのみ名前に覚えがなかったがこちらの作品が初主演とのこと。いい仕事を期待しています。そんでこの子を除くと、登場人物、全員プリキュア。プリキュアしかいない4ピースバンドは流石にビビる。でもいい配置だよね、ベースにセレーネ、ドラムにミルキー、キーボードがプリズム、そしてギターボーカルがフラミンゴ(そして主人公の脇にマジェスティ)。色のバランスも良い。……ギターボーカルが不在になって突発で代打頼めるのすごいよな。そんなバンドある?

 
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○「怪獣8号」 6

 エンドロールにTARAKOの名前が。もしかしてこれが遺作ってことになるんでしょうか。

 ジャンプ掲載(?)とのことで名前はしょっちゅう見かけていたが、多分未読。話題になった時に1話くらいは読んだような気もするが、内容を見たことがある気がするのは、もしかしたら実写映画の方で「怪獣をお掃除しますわ〜」みたいなおんなじようなタイトルがあったので、そっちの予告を見たイメージが残ってるだけかもしれん。もう、ネットの試し読みとかで見た奴はぐちゃぐちゃになって記憶が曖昧である。

 というわけで何もしらんつもりで視聴することにしたが、やはりこの「怪獣映画っぽい出だしだけど、実際はその後始末の方がメイン」というアイディアは秀逸だ。怪獣ものという非日常の極みに急に「事後処理」という現実レベルの高い内容を打ち込むことによるミスマッチが演出できるし、そこを克明にかくことで今までになかった「怪獣」像のアプローチにもなる。「怪獣+政治」を描いた「シン・ゴジラ」が新しかったように、こちらも新機軸の置き方自体が非常に面白い。あの実写映画が何でコンセプトがもろ被りだったのかは知らん。

 そうして始まった斜め上(斜め下?)の怪獣アニメ。当然一番注目されるのは「怪獣」の描き方であり、注目作だということはスタッフも重々承知しているだろう。Production I.G.の手によるダイナミックな作画演出でもって、冒頭の怪獣シーンのスケール感は実によく出ていたし、そこに矮小な人間が混じって戦う嘘くさいシーン展開にも特に違和感を与えず描き切っている(あのハイパーランチャーは何やねんとは思うが)。映像部分だけでもある程度満足できる作品に仕上がったんじゃなかろうか。キャラクターデザインはどっちかというと線が少なくてシンプルな部類だが、不思議と細密なCG作画から浮いてるような感覚はあんまりなくて、ばっちり自然に動けているのも良い。

 あとはそうして作られた新たな時代の「怪獣アニメ」の画に、どんなお話をのせていくか。いうてジャンプ系列なのだからそこまでおかしなストーリーにもならないとは思うが、1話目ラストは予想外の「怪獣になる」という展開。なんや、エレン・イェーガーか。てっきりこのまま後始末の掃除の苦労を語る、史上初の清掃業者の清掃がメインになるお話だと思っていたが……変身ヒーローみたいになっちゃったので、そこはちょっと想定とはズレていきそう。やっぱり最終的にはなんやかんやでふつーのバトルものになってしまうのかしら。そうはならないことを祈ってはいる。いや、バトルして盛り上がってくれるなら構わないんだけどさ。

 
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○「ただいま、おかえり」 5

 いちいち触れるのが面倒だったので最近は書かなくなっていたが、こんなところにも手塚ヒロミチが。一時期に比べて多少出演数は落ち着いた気もするが、それでも油断するとすぐにエンドロールに名前が出てくる。世界に何人いるかよく分からない脅威の声優である。

 などという話題から入ってみたが、タイトルから全く予想もしていなかった、オメガバースを扱った作品。何の説明もなくぬるっとその世界に突入したのでちょっとビビったぞ。私としてはオメガバースという存在は知識としては知っていたし、何作か触れに行ったこともあるのだが(当然百合で)、アニメとしてまとまった形での接触はこれが初。というか、多分大々的にオメガバースを扱ったアニメはこれが史上初なのではなかろうか。

 あまり積極的に接してこなかったジャンルなので「何となく基本設定は知ってる」というくらいだったが、いい機会なので今作も含めてオメガバースの理解を深められるいいチャンスだと思っているのでちょっと嬉しい。今ざっとググってみて、まだまだ私の知らない設定の複雑さや、そこへ至る歴史的変遷なんかもあり、真面目に学習しようとすると結構なボリュームである。「アルファ」の概念がまさに「最上位/Alpha Status」の概念からきているなんて事実も初めて知りました(別にMagicは関係ないよ)。そうして色々と学びの多そうな作品なのだが……。

 実は一番の興味関心というか、不可解なことは、今作を視聴している時点での自分自身の心のありようである。まず、私は百合が大好きだがホモは別に好きじゃない。前クールの「ちぇりまほ」を見た時に体がびっくりしてしまったことからもわかるように、どっちかと言えば苦手である。そしてその理由については、シンプルに「そりゃ可愛い女の子が2倍楽しめる百合の方がいいにきまってるやろがい。男が2人いたって萌えられねぇから意味ないし、共感ゼロだから見ててキツいねん」という理由づけをしていたのだが、どうやらこの理屈も(もちろん真理もあるだろうが)完全な説明にはなっていないようだ。というのも、自分でも意外だったのだが、「ちぇりまほ」などの一般的なBL作品と比べて、こちらの作品の1話目は驚くほどに抵抗なく飲み込めてしまったのである。

 これはおかしな現象だ。元々「野郎2人でイチャイチャしてるのを見て何が楽しいものか」というのがBLを忌避する理由だとしていたはずなのに、今作はその抵抗が明らかに軽くなっている。作中でダイレクトに子作りもしてるはずだし、キスシーンやら何やらもガンガン登場しているにもかかわらずだ。なぜこのような感覚になるのか、自分でも分かってないので全く言語化できないのだが、「普通のBL」と「オメガバースにおける男性性の恋愛」で何が違うのかを考えると、単純に「作品世界内での機能の違い」であるはず。通常のBLではありえないとされるような現象がオメガバースならば発生し、社会的にそれが意味を持つのである。何故そこに印象の差が出てくるのかはやはり分からないのだが、少なくとも自分が何らかの「社会的、もしくは生物学的機能によって同性愛というものの受け止め方を変化させている」可能性があるわけで、ここから自分の内面に迫ることができるのではないかと思ったわけだ。まぁ、そんなことが分かったところで自分以外の誰も興味はないだろうが……ほら、これで自分の好悪が判断できれば、よりコアな部分で百合に接することも可能になるかもしれないじゃん。

 とまぁ、そんなことを考えながらこのアニメを見ていたおかしな人間が私です。アニメとしては全て「割とちゃんとしてる」というレベル。ちょっと前に心配したスタジオディーンもこの作品ではちゃんとしたが作れているし、監督の石平さんは「佐々木と宮野」などを担当した実績もあるのでこうした作品の舵取りにも抜かりはない。ちょっと心配なのは現在石平さんは「月が導く異世界道中」の監督もやってるという部分だが……まぁ、制作時期が同じかは分からんしね。そんなにカロリー消費の多そうな作品ではなさそうなので、きちんと原作がやりたいことを追ったアニメ化にしてくれれば……地味で飽きない限りは追いかけていきたいところ。

 
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○「時光代理人 -LINK CLICK- Ⅱ」 ―

 お久しぶりです。例によって久しぶりすぎて1期の内容は忘却の彼方なわけだが……「思ったよりもゴツい作品だった」「なんかとんでもないとこで終わった」という微かな記憶が。そして今回は超スピードではあったが一応1期の振り返りも挟んでくれたことで、なんとなくどういう状態かは思い出せた。そう、とんでもなかったんだ。

 今期中国アニメ枠ということになるが、やはりシリアスな中国アニメの中ではこのタイトルが頭一つ抜けている感がある。まぁ、単に「天官賜福」とか「魔道祖師」みたいな系統があんまり合わなかったってだけなのだが、現代を舞台にしたサスペンスで、伏線もりもり、どんでん返しも詰まっているという作品なので、何故日本でもっと話題にならないのかが不思議なくらい。やっぱり届くべきところにあんまり届いてないんだろうな。1期のディティールも覚えてない状態なのでくっそ適当なことを言うが、うまいことハマってたら「中国版シュタゲ」くらいの評価にはなっていたんじゃなかろうか。

 2期は時と光という2人の主人公の能力が完全に理解され、さらにそれが敵側(敵なの?)に漏れて能力者との軋轢が生まれたというところからのスタート。しかも敵側の能力が半端なく、絶体絶命の状態で2年ものお預けというとんでもないスケジュールだった。おかげでこの再開1話目の時点で作画のカロリーも凄まじく、「中国人はこういうの好きだろうな! 日本人も好きだけど!」という拳法メインのナイスアクションで独自の魅力を発揮。この作画ができるなら、そりゃ面白い作品だって作れるだろう。

 今作はシナリオラインでの惹きが魅力の中心なので確か1期はそこまで作画に言及しなかったはずだが、久しぶりに見たら画面の作りが随分オシャレになってて、「あれ? 1期はここまでのクオリティじゃなかったよな?」と不安になってる(1期からこれだとしたら全然真面目に見てなかったことになっちゃう)。多分、空いた期間で中国のスタジオが貪欲に最新技術を取り入れまくった結果だと思うのだが、冒頭のサブタイトル表示のカットなんて、多分あれAIのフル活用じゃない? いや、わたしゃ素人なんで軽々に適当なこと言ってもうしわけないのだが、いかにも「現代的」な、ちょっと雰囲気が違ってようがリアルに思い切り寄せて雰囲気を出す作画を見せたい、という意思がバシバシ伝わってくる。他のシーンも多分背景の調整とか、遠景のモブの動きあたりに人の手だけじゃない何かが感じられるので、多分日本だったら物議を醸すようなツールも遠慮なく使ってるんじゃないかと邪推してる。それがいいか悪いかは別軸の問題だが、やれることを全部やるというそのサービス精神は評価したいところ。実際に見てて綺麗だしね。

 さらにシナリオラインでもいきなりちょっとしたサプライズで視聴者の足元を狙ってくる作劇になっており、いちいち油断できない。1期の視聴体制が半端だったことは反省しているので、今度こそしっかりとその行く末を見守らせてもらいたい。

 
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○「怪異と乙女と神隠し」 6

 パースが狂っちゃうくらいの無茶苦茶な巨乳に笑っちまった。ムチムチ巨乳とロリを巧みに投げ分ける幻惑投法にメロメロだぜ。

 なんか、好きです。ハイ。いや、巨乳がじゃなくて。いや、ロリがでもなくてね。全体的にいい要素が多いです。まず、今作が今期を代表する「怪異もの」と認定してしまっていいでしょう。「となりの妖怪さん」がどう展開するかは分からんけどあっちは私の求めるものと微妙に狙いがずれているように感じたのに対し、こちらが描いている「怪異」のヤらしさというか、得体の知れない感じは実に私好み。「ダークギャザリング」で空いてしまった(埋めんでもいい)胸の穴を綺麗に埋めてくれそうである。

 テーマとして扱っている怪異は「妖怪」とかではなくていわゆる現代怪談、フォークロアと呼ばれる類のものじゃなかろうか。過去には「裏世界ピクニック」という不思議な味わいの作品もあったが、こちらはよりダイレクトに現代社会に現れる「奇妙なもの」が描かれそう。いうたら「闇芝居」が近いのかな。

 そんな「ちょっぴり怪談」という要素は素直に興味が湧くし、何よりも主人公の菫子さんのキャラがズドンと刺さっちまった。画面すら歪める巨乳もさることながら、強調された太眉が凛々しいちょっとイモくさいビジュアルも際立っているし、置かれた境遇が本当に共感しかなくて、あまりに切実で1話目から胸がキリキリした。「神童と呼ばれ〜」というお約束の人生行路、ほんとに身につまされて辛い。「何もないと気付かされた時には時すでに遅く、ただの社会性のない大人になっていた」。もう、ほんコレ。死にたい。でも菫子さんは死なないで。きっとあなたにはまだまだ未来があるのだから。28で絶望しないで。

 そんな悩める巨乳さんが禁断の秘技でロリとの間を行ったり来たりしているビジュアルも面白かったが、この「若返りの呪書」というトピック1つ取り上げてもちょっとヒネた部分があり、これまでフィクションの中では腐るほど描かれてきた「幼児化」とは一線を画した描写になっている。「若返りで記憶をなくす」「若返りで昔の才気を取り戻す」までやってるのに、その状態は無理やり本当の自分を幼児の殻に押し込めているだけで、そんな歪な封印はそのうち内側から弾けちゃうという。「そりゃま、あんなでけぇおっぱいが収まるもんかよ」という妙な納得感もあり、その怪異の不可解さ、理不尽さも同時に伝わってくる。そしてそれを語るもう1人の主人公・化野のキャラもなかなかによろしい。1話目がほぼこの2人のやり取りだけで展開したのに退屈しなかったのは期待していい部分じゃなかろうか。

 制作のゼロジーは正直最近あまりいい作品に恵まれていないのだが、決してショボいスタジオというわけではない。「つぐもも」のような手堅い作品もあったし、少なくとも1話目時点での作画を見れば期待できる方に向かっていると思える。オープニングやエンディングなども全部面白い映像が出てきてくれているし、なんとかこのまま突っ走って欲しいと切に願う。監督の望月智充氏は久しぶりに見た気がするのが、確認したら監督はなんと8年前の「バッテリー」以来だってさ。なんで名前を覚えてたんだろう、と思ったら「ふたつのスピカ」とか「さらい屋五葉」とか、ピンポイントでいい仕事してるからなんですよ。久しぶりの出番に、なんとか良いお仕事を刻んでいただければ。

 中の人はまだ2人しか出てきてないようなものなので触れにくいが、まぁ今回はファイルーズ劇場ということでいいんじゃないでしょうか。ナチュラルにやさぐれ成人女性とハイテンションロリを行き来できるのは彼女のセンス。また新しい伝説を打ち立ててくれい。

 
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○「喧嘩独学」 5

 なんでか分かんないけど、こういう絵柄で漠然と「なんかフジテレビっぽいなぁ」と思ってしまうところがある。「ノイタミナっぽい」って言いたいんだけど、厳密にはノイタミナではないのがややこしい。

 何度も書いてるが、「青年誌っぽい絵柄」は私の苦手とするところ。今作はその直球ど真ん中にあり、こないだも「アンダーニンジャ」が今ひとつハマらなかったように、どんだけかっちりした作画でもそれだけでハードルが高い。さらに「不良もの」も苦手ジャンルの1つで、暴力のみでの問題解決はあたしゃ生理的に好かん。「喧嘩」なんてタイトルに冠してる時点ですでにハードルを1個余計に設置されたようなもんである。

 と、2つも苦手ポイントがある割には悪くないスタート。「生理的に無理」な部分は全部そのまま無理ではあるんだけど、それを踏まえた上でもなかなかに興味をひいてくれるスタートにはなっている。「動画配信もの」は昨今の創作ではすっかりお馴染みになったジャンルで、YouTuberが憧れの職業第1位になるようなこの社会で、エンタメの1つとして配信者を扱った作品が出てくるのは至極当たり前のこと。これまでアニメ作品としては配信者そのものをテーマとして扱ったものは多くなかったが、ようやくアニメ化の波がその時代まで追いついてきたということだろうか。

 「配信者もの」と一括りにしても見せ方は色々あるのかもしれないが、「配信」そのものをテーマとして独自色を出すのはなかなか難しい。何しろ最終的には「いかに視聴者数を稼ぐか」という問題に帰結するわけで、そこで工夫できるポイントに限界があるからだ。明け透けな「動画の内容」で勝負する作品としてたとえば「DEAD Tube」なんて変な漫画があることは知ってるが、それ以外にどんなパターンがあるか。そこで今作は「喧嘩」というテーマを盛り込み、格闘漫画+配信者ネタというコラボでオリジナリティを出そうとしたわけだ。この組み合わせは素直に興味がある。「暴力で全てを解決する不良ものは好かん」とは言ったが、こちらの作品は「暴力で全てを解決する」わけではなくて「問題解決のための暴力をいかに扱うかを考える」作品なので、おそらくウェイトを置いている部分が異なるのだ。

 そうした筋立ての漫画、確認したら原作は韓国のWeb漫画とのこと。作中で思い切りでけぇ金属鍋に辛ラーメンを作ったり、その中にまるまんまのキムチをぶちこんでる様子になんか違和感があったのだが、そういうことならなんか納得。サムゲタンを作るだけで謎の炎上をする理不尽な時代から随分と時が流れたものである。個人的な主義主張として唯一疑問があるとしたら、何故か韓国漫画は日本に入ってくるとキャラクター名だけローカライズされて日本人にされる傾向がある。これ、別に現地の名前のままでいいと思うんだけど、わざわざそういうことするから余計なところに違和感が出ちゃう。確か「俺だけレベルアップな件」もそういう処理が施されているらしいのだが、中国アニメとか、もちろんアメリカ産アニメとかでもそんなローカライズはそうそう起こらないはずなのに、なんで韓国だけそういう流れになっちゃったんだろうね? 「韓国名は日本人に馴染みがないから」とかなのかな。でも、韓流がこんだけ浸透した現代にそこはあんまり理由にならん気もするし、その理屈なら中国名だって覚えにくいし。今後のメディア展開で、この傾向はなくなればいいけどなぁ、とは思う。

 まぁ、こうしてみると配信者の立ち位置やスクールカーストの扱い、それを取り巻く諸々の文化など、やっぱり日本と韓国は近いところが多いのが見えて面白い。妙な形での国際理解を繋いでいけないもんですかね(もうちょいいい方法があるやろ)。

 
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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