最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「タイムトラベル少女〜マリ・ワカと8人の科学者たち〜」 5 土曜朝7時から放送の純正子供向けの清く正しいアニメ作品。だが、私にとっては全く異なる意味を持つ記念碑的作品。 朝番組はスルーすることが多いのだが、これはチェックしなければならぬ、何故ならこれは我々の業界では全く別な売り文句とともに始まった作品だからだ。それは、「『夏色キセキ』以来、4年ぶりにSphereメンバーが勢揃いしたアニメ」だからだ! やったぜ! 久しぶりにこの4人の揃い踏みアニメが始まったんだ! 何でこんな枠にそんな売りがあるのかはよく分からないが、もらえるもんはもらっとこうな! ……1話目、彩陽は出てきませんでした……。 まぁ、そんな邪道な動機から見始めた作品なので全く知識も無い状態での初見だが、なんと、今となっては懐かしい、正真正銘のお子さんのための、科学的お勉強番組である。クレジットを見ると「磁石と電気の発明発見物語」という書籍名が現れ、そうした科学史についてのアニメであることが分かる。オープニング映像にはファラデーやらボルタといった偉人達が並び、こうした科学者の発明の物語を、伝記+愉快なアニメとして描いていく方向だろうか。製作会社の「ワオワールド」はかつて「おもいっきり科学アドベンチャー そーなんだ!」にも携わっていたらしく、よくよく考えれば歴史の長いジャンルである。 今更科学史のお勉強なんて……と思う大人もいるかもしれないが、考えてみれば、伝記本なんてものを読んでいたのも小学生までの話。私がボルタやらグラハムベルについてなにかを知っているかといえば、ほぼ何も知らなかったりする。それなら、ここでお子さん達と一緒に科学のお勉強をするのは悪くないんじゃなかろうか。それもアニメで、可愛い女の子と、素敵なキャストつきで。おぉ、これはとても良いアニメ視聴習慣ですね。これがあたって続々「お勉強アニメ」が登場すれば、私もライフワークついでにお勉強が出来てラッキーだぞ。いや、てめぇで自主的に勉強しろよ、って話だけども。 そんなお勉強作品ながら、もちろん無理矢理押しつけるようなデザインにはなっておらず、さりげない導入から、自然にドラマとしてあれこれ学べるようになっている。1話目はなんとAEDの使い方に触れており、これはガチで勉強になるやつだった。さらに「磁石はなんで北を向くの?」といったさりげないクエスチョンも作中に混ぜ込まれており、娘さん、息子さんと一緒に見ていたお父さんも、咄嗟に答えられなかったらあたふたしてそうだ。理屈は分かっていても、案外小さい子供に分かるように教えるのって難しいしねぇ。今後は、僕みたいなお馬鹿さんにも分かりやすく、楽しいアニメ展開を期待してますよ。いわゆるアニメ的作画なんかで深夜アニメに匹敵するようななにかが出てくるわけじゃないので評価軸は随分変わってくるだろうが、案外可愛らしい画もあるし、ドラマの展開も結構ハードでスピーディ。監督は「薄桜鬼」シリーズのヤマサキオサム。シリーズ構成も全部監督がやってくれているみたいだし、退屈せずに見られるんじゃないかしら。 さぁ、あとはとりあえず彩陽を出せ。っつうか「スフィア4人の共演!」っつってメインヒロインの豊崎・美菜子の2人に対し、戸松がまさかのお母さん役とは思わなんだよ。これ、彩陽はどこに入ったらいいの? PR ○「はんだくん」 4 せんせー! 早く五島に帰ってきて! なんか違うよね。僕らが見たい半田先生はこれじゃないよね。……なるちゃんはどこにいってしまったんだ……。 いや、違う作品だってのは分かってるんだ。観るテンションも変えなきゃいけないし、目的意識を切り替えて、「ばらかもん」との関係性を断ち切るべきなんだ。でも、人間ってのはそう簡単に割り切れるもんじゃない。可愛さ余って、みたいな感情はどうしても避けられず、警戒心を高めにして観てしまうと、なかなかギャグってのは心の中に入ってこないもんだ。 言われてみればまぁ、あの問題児である半田清舟先生に繋がる部分はあるのかもしれないが、やっぱりこのアニメの主人公はあのせんせーとは接続しづらい。この高校時代から、あの大人になるものかと言われれば……まぁなるのかもしれないが、ギャグの方向性が全然違うので何とも妙な気分だ。完全にパラレルワールドとして受け入れた方が良い気もするし、それだったら主人公が「半田」である必要は欠片も無いし。どういう経緯でこの漫画が始まって、どういう経緯でアニメ化までこぎ着けたのか、そのあたりの謎は、作中のキャラ達も思い悩んでいたようだが、どっちかっていうと視聴者側の感想である。 Aパートは内容が内容なのでどう考えてもアニメオリジナルだろう。いきなりアニメオリジナルからぶっ込んでくるというのは自由度の高い作品とポジティブに受け取れなくもないが、アニメ化する際に、その程度の重要性でしかない原作なのだ、という風に穿った見方も出来る。そこで採用されたネタもやたらメタ度が高い選り好みの激しいもので、ただでさえ不安視していた私のような「ばらかもん」しか知らない人間にとっては、無駄に体力の消耗の激しいネタ回し。こういうのってハマるとでかいが、はずした時のリスクもまたでかい。今作の場合はどっちかというと後者になってしまっている気がするのが……うーん、これも先入観なのかなぁ。 まー、そんなわけで「はんだくん」のキャラについてはまだ10分ちょっとしか描かれてないわけで、学園物語ももう少し観て余計な先入観を取っ払ってからでないと正統な判断は難しいだろう。お気楽ギャグを目指しているのだろうし、馴染んでくれば気にせず肩の力を抜いて観られる作品になるのかもしれないしね。 でも、だからといって「ばらかもん」の2期を諦めたら駄目だぞ。原涼子ちゃんが立派なレディになってしまう前に、早う。早う。 ○「ベルセルク」 5 ある意味で今期の注目作といえるだろうか、「うしおととら」に続き、こういう有名作品を引っ張り出してアニメ化する動きは今後も続いていくのだろうか。まぁ、今作はちょっと前に映画もやってたので、その延長線上とも言えるわけだが。 「有名作品」とか言ってる割に、私は原作未読。情けない話だが基本的に視野の狭さには定評があるため、興味が湧かないと一切フォローしないのである。ヤングアニマルっていう掲載誌はチェックリストから漏れてるからなぁ。回りに好きな人間も多いので噂程度には色々と聞こえてくるのだが、基本的には知識ゼロの状態からの視聴である。 とりあえず、映像については「すごい」と言っておくしかないだろう。CGベースで構築されたキャラクターのインパクトはかなり強烈で、初めて「アルペジオ」で見たサンジゲンの映像、「シドニア」で見たポリゴンピクチュアズの映像と同じような驚きがある。今作のCG制作を務めるGEMBAという会社はこうしてシリーズアニメの映像製作をするのは初めてのようだが、どこにこういう制作力が潜んでいるかはわからんもんだ。CG以外の部分はミルパンセというスタジオが担当しており、なんとここ、主な制作実績が「てーきゅう」シリーズのみという……どんだけギャップあんねん。これまでは断続的に「てーきゅう」の仕事が続いていたが、ついにそれも切れたためにこんなところに名前が出てきたってことなんだろうか。そして、そのミルパンセと関係が深いのが、当然ながら「てーきゅう」シリーズの板垣伸監督ということになる。30分アニメの監督は実に久しぶり。てーきゅうばっかりやってたら普通のアニメの勘とかおかしくなりそうなもんだが、大丈夫なんですかね。 そんな制作陣で作られたアニメの一本目、とにかく映像の強烈さに目に行くため、シナリオ部分については正直どうでも良い気もする。そもそも長期シリーズになるって分かっている作品だし、この一本だけでなにかを言えるもんでもないだろう。ということで映像面だけでの評価になるが、「すごい」、のは間違いない。ただ、個人的には「すごい」と「観たい」はまた別なんだよな、というのが素直な感想。そりゃ「シドニア」の時だって驚いたものだが、観たいと思ったかというと当初はそうでもなかったし。今作のCGは、「シドニア」なんかに比べると圧倒的な線の多さが特徴で、おそらくこれは原作再現のために心血を注いだ部分なのだろう。モーションに合わせて「影」を表す線を自然に描出するのは相当面倒な作業になると思うのだが、そのあたりのシステムを開発することが出来たのだろうか、どのシーンも隙無く、クドいくらいの線が大量に描き込まれている。女の子を含めてキャラの表情も強烈な個性が出ていて、(名前分からないから相変わらず中の人でいうと)日笠ボイスの子の映像なんかは、好きか嫌いかは別として、「すごい」と思ったのは間違いない。 ただ、そうした映像がずっと続けばいいかというと……そうでもないんだよね。力点を置くべきポイントを区別しているのだろう。馬車の中の幼女のモデルなんかは割と適当な造形になっていて、CG丸出しのもっさりした動きもあるのでなんだか世界から浮いている感じがしてしまう。この手の「浮いている感じ」はCG作画の場合には避けて通れない課題なのだが、本作の場合、力を入れる部分に入れすぎてしまっているため、その「浮き方」が際だってしまっているのが悩ましい。だからといって全部に心血注ぎ込むわけにもいかないしなぁ。 とりあえず、この映像表現に馴染むまでが一仕事だろう。落ち着いて受け入れられるようになれば、後はどぎついであろうお話の方を少しずつ観ていくことにする。新しい表現を追求していることは間違いないのだし、なにかここから貴重なものが得られればそれでよいのではなかろうか。 中の人については、主人公が俳優畑の人だが、特に違和感は無いので文句もない。調べてみたら2代目シャリバンの人だった。特撮やってる人は割とアフレコも達者な傾向があるよな。劇場版でも同役を務めていたらしいし、大丈夫なんじゃないか。あとはお供妖精役に久しぶりのレギュラーな気がするぱぷりおーん水原さん。やっぱり妖精役が似合うね!(遠い目) ○「91Days」 5 今期硬派枠。いや、そんな枠があるのかどうかしらんが。 大分前からCMで宣伝してたので気になっていた作品である。製作は「デュラララ」シリーズの朱夏、監督は「君に届け」や「となりの怪物くん」の鏑木ひろ、そしてシリーズ構成に「ハイキュー」や「僕だけがいない街」の岸本卓である。この構成だけでも割と楽しみな部分が多く、アニメオリジナルってことで何がでてくるかさっぱり分からない。「家族を殺されたことへの復讐を誓う若者の話」というので、じっとりと暗い話が展開するんだろうと予想しており、実際、冒頭のシーンはそんな印象だったのだが、その後ストーリーが進むと、なんだか陽気な禁酒法ギャングな展開になってちょっと驚いた。そりゃま、ずっとクローゼットの中から両親を殺される現場を見続けるようなお話でも息が詰まってしまうが、どっちかっていうとクライムサスペンス要素よりもバイオレンスなドンパチ要素を見せる作品にするつもりなんだろうか。現時点では方向性は見えてこないな。 まぁ、1話目で見えてこなくともさしたる問題ではないだろう。とりあえず主人公の状況設定が出来上がり、彼を大切に思ってくれるけど普通なお友達と一緒に、タフにこの世界を生き抜いて無事に復讐を果たすまでの物語。お相手がマフィアのファミリーとなると、流石に1人でこつこつ準備をして密やかに復讐を実現させるってわけにもいかないのだろう、今回は御陽気なお仲間を少し増やして、当面の財力やコネクションを蓄えていくことになるのかな。朱夏の製作ってわけではないのだが、何となく「バッカーノ!」のテンションを思い出しますね。 1話目時点ではお話もスムーズに入ってきたし、進行に大きな問題はないが、現時点ではそこまで惹かれる要素も無いかな。ドンパチのシーンのディティールがちょっと弱いのは、朱夏の作画力の限界が垣間見えるやや辛い部分。「デュラ」の時もなかなかスタミナが保たなかったからなぁ。まぁ、アクションなんかで見せるアニメになるのかどうかもまだよく分からないんだけどね。禁酒法時代の世界設定なんかは悪くない品質で描けているとは思うので、最低限、今回のクオリティを維持してくれるなら、お話次第でもっとのめり込める展開も可能だろう。色々と期待はしているよ。 中の人は、メイン2人に近藤隆と斉藤壮馬という実に手堅い配置。気付いたら近ちゃんも随分キャリア積んだなぁ……斉藤壮馬とはちょうど一回り歳が違うのかよ。その他、小野Dも割とおいしそうなポジションにいるし、何と言ってもチンピラやらせて天下一、津田健次郎大先生によるイカレヤクザがいい感じ。やっぱツダケンは何人か殺しててもおかしくないなぁ。 ○「スカーレットライダーゼクス」 4 これは何アニメってまとめたらいいんだろう。変身ヒーローアニメなのか、バンドアイドルアニメなのか……いや、アイドルではないな……。 軍人さんがわちゃわちゃやってる時点でまたロボものかと思ったら、ロボではなくて変身ヒーロー。でも、変身した姿での活躍を見せるのがメインなのかというとそうでもなく、むしろ変身後のスーツ姿はダサい。モンスターの方も明確な主義主張がある存在には見えず、エイリアンとの戦いはビームがメインのふわっとした戦い方だ。序盤を見てた段階で「キャプテンアースみたいな話なのか?」と思ったらそうでもなく、「アクティヴレイド」みたいな治安維持が目的かと思ったらもうちょっとばかりサイバー度外視。別にレッテルを張る必要もないのだが、何アニメと言っていいのか分からずにWikiを見に行くと、「原作は恋愛アドベンチャーゲーム」と書いてあり「ふぁっ?!」ってなった。え、ナニコレ、乙女ゲーが原作だったの? ……最近の乙女は色々なジャンルへのアンテナをお持ちで……。 でもまぁ、確かにそう言われて見てみれば、野郎キャラの配置なんかは乙女ゲーム的と言えなくもないのか。ここまで大量に製作されて食傷気味だった「王子様的」「アイドル的」野郎キャラに溢れるゲームから外れて、今度は「戦隊チーム応援ゲーム」だと思えば、確かにニーズはありそうだし、脈々と受け継がれる「アニメファン」的な女性の要望に応えるポイントとしては正しいのかもしれない。まぁ、そうして女性向けゲームの前提を考えれば考えるほどに、私のニーズからは離れていくわけだが……。 製作はサテライト。CGバトルの製作は手慣れたものだろうが、今作はロボメインじゃなくて男の子メインなので、あと楽器演奏とかかな。……マクロスやんけ! 監督はこれがシリーズアニメ初担当ということでまだよく分からない。1話目を見る限りでは演出方向になにか尖ったものがあるわけではなさそうなので、後はこの作品の狙っている方向性に上手く噛み合うかどうかだなぁ。まだちょっとよく分からない部分が多すぎるのでしばらく保留。出来れば「幕末ロック」みたいなアホな方向に突き抜ける作風になると見やすくなるんですけどね。 中の人は、鈴木達央・宮野真守という、言われてみれば完全に歌うことを前提にした構成。実際にOPはこの2人のデュエットというやたら濃い設定である。他にもまぁ、お約束の面々が名を連ねているかな。女性陣はいつも通りのポジションに明乃さんがいてくれるのである程度満足です。あとやっぱりいつも通りに脳天気なあけこの笑い声とかも聞こえてくるし。でも、キャストクレジットで一番上に名前が載っているのは何故か清水彩香。「迷家でマイマイ役だった人だよ」って言われたときのピンと来ない感じ。今回で覚えられるかなぁ。 ○「魔装学園H×H」 4 よし! これはラノベだな! まごうことなく、どこをどういじってもラノベだな! 特にコメントの必要も無さそうな一本。油断するとすぐに海の上に学園を作りたがるのは日本人の悪い癖だよナー。そして地上波放送で見たおかげで久しぶりに遭遇した露骨な修正、ビーム、丁寧なフォロー。おっぱいだね。とてもおっぱいだね。でも、当方そこまでおっぱいを求めてないね。窓を全開にして視聴してしまったせいで冒頭の喘ぎ声のところはやばかったかもしれないね。 アバンを見て、OPで野水伊織の声が聞こえて来たあたりで、やんわりと「あー、これ多分製作がアイムズだわ」と察する。そして無事にその読みは当たった。おっぱいだったらアームスとかに任せた方が良い気もするのだが、おそらく業界でもその辺のパイの取り合いは熾烈なんだろう(上手いこと言えた)。個人的には、アイムズは今期「アクティヴレイド」もやってるはずなのでそっちに集中してほしいものですがね……。おっぱい部分に惹かれない人間からすると、その他の部分はお世辞にも褒められた作画にはなっていない。崩れていると言うほどではないかもしれないが、学園防衛のために出てきた兵器の描写やらなんやら、やっぱりどこか絶妙に安っぽいのである。ここからなにか大番狂わせが起こって劇的に面白い要素が出てきたりとか……しないだろうなぁ。まー、巷の噂では「紳士枠」ってのは一定のニーズがあるという話も聞きますし、そういう層に訴えかけるなにかがあれば、存在意義が認められるのかもしれません。 中の人は、メイン担当が「海老名ちゃんの中の人」こと影山灯。さらにアイムズ繋がりだとテイルイエローっぽい姿の赤﨑千夏とか、ワイフこと長妻樹里の名前なども挙がっている。ま、中の人要素が良ければ私としては視聴に問題はないのだが、影山灯の実力がいかほどのものか。1話目では……うー、まだ分からない、とだけ。 ○「レガリア The Three Sacred Stars」 6 開始数秒でロボットが登場し、「あー、これロボものかー」と警戒心を強めてしまう、ロボットがいまいち分からない私。……あれ、でも、これなんかいいんじゃない? 調べてみると、なんとラノベでも漫画でもなくアニメオリジナル作品の様子。製作は「ガルパン」でお馴染み(?)のアクタス。実はガルパン以来元請作品は製作してこなかったようで、4年ぶりに自社製作で再びのオリジナル作品となっている。なかなか攻めるスタジオだ。そして、このロボものがなかなかにイカしているのである。 最初に幼女姉妹が登場してのんびりお茶してるシーンあたりは、特に誘致要因があるわけではない。テレビの天気予報に映る地名なんかは全部カタカナで異国情緒を醸しているにも関わらずそれ以外の文化様式が全部日本で、そこら中の表記もカタカナだったり漢字だったり。そのくせ王家らしき部門に関してはやたらと西洋意識で、町並みの様子も日本よりはヨーロッパ文化圏をイメージさせる。「なんか行き当たりばったりで変な世界観やな」と思うし、幼女&ロボなんて阿漕な設定やないか、と斜に構えて見てしまう出だしだ。しかし、シナリオ運びの部分において、いくらか平均的ラノベアニメと違うところがある。一番ありがたいのは、設定を押しつけてこないところだ。原作ありきのラノベアニメだとどうしても1話目から必死で世界観を説明し、設定を説明し、物語を回さなきゃ、っていう意識が働いてしまい、駆け足気味で「やらされてる」シナリオになってしまいがちだ。今作はそうした息苦しさが無く、冒頭の姉妹の朝ごはんの様子なんかものんびりだし、クライマックスとなる戦闘シーンにもたっぷりと尺が割かれている。1話目で分かったことといえば姉妹のお姉ちゃんの方が実は人間ではなくてロボの精霊みたいな存在で、カミングアウトした記念すべきこの日、妹に操縦を託して姉妹での魂の結合が行われたということ。それ以外に、あのロボが何だったのかとか、妹ちゃん王女かよ、とか、そういう部分についての説明はまだ一切ない。でも、それでいいんじゃないかな。今作で見せたいのは最後に流れたエンディング(オープニング)映像からもロボの立ち回りであることは明白だし、顔見せのエピソードでその部分を見せつけてくれるのはありがたい。 ロボについても、ロボだロボだとはいいながら、別にあれ、ロボでなくてもいいんだ。空中から突然召喚して、一切機械のイメージ無しのしなやかな動きでのバトルになっているので、「ちょっとでかいスタンド」みたいなもんだと思えばそれでいいんじゃなかろうか。チンピラの方の脳筋ロボは登場シーンも含めて絶妙なダサさだったが、主人公機の方はオサレさにキレがあって個人的には良いものだと思う。ボロボロのマントをまとっての登場シーンは水を媒介にしており、まさに召喚獣みたいな趣き。若い人は誰もわかっちゃくれないだろうが、「魔動王グランゾート」で初めてアクアビートを召喚したときの高揚感が蘇る。ロボ的な機械設定などすっぱりと切り捨てて、一種の能力バトルものとして先鋭化してくれれば、ロボが苦手な私でもバトルが楽しめるんじゃなかろうか。すでにOP映像に大量の「変な」ロボが登場して個性的な攻撃方法を見せてくれているため、今後の展開に期待がかかる。 まー、言うても設定事態になにか尖った部分があるというわけでもなし、途中ですぐに飽きる可能性もあるが、何はともあれオリジナル作品である。期待を込めて見てもいいんじゃなかろうか。中の人は、あやねる幼女と、その妹さんは本渡楓。最近いい感じでメインが増えてきてますね。他にもズラリと今をときめく女性キャスト陣が名前を連ねており、今後の女の子フィーバーも楽しめそうだ。あんまり露骨なエロ萌え方向に押し出さなくていいので、ガチでぶつかる「ロボットで戦う女の子」が見たいですね。 ○「orange」 6 今期のアニメ一覧を見て「orange」って書いてあったから昔チャンピオンで連載していたサッカー漫画がアニメ化?! って思った人間は日本に俺だけではないはずだ。まぁ、今更あれをやられてもこまるんだけど。 素直に、「続きが気になるアニメ」だった。未来の自分からの手紙を読んで、未来の姿をほんのちょっとだけ知った状態で都合のいいルートを選んでいく。その部分だけ見れば近年はやりのループものに通じる部分もあるが、何の変哲もない学園ドラマにこの「ちょっとだけSF」要素を混ぜ込んでいるのが新鮮。聞けば今作は映画化までしているようで、なかなかの人気作品ということなのだろう。そこまで斬新というほどの設定でもないのだろうが、色々と工夫の凝らしがいがあるし、この先のストーリーがどう展開していくかが楽しみだ。 別に奇を衒った驚きのストーリーが展開する必要はない。「未来の自分」の情景も同時に描かれているということは、おそらく「手紙による指示がなかった世界線」と「手紙を読んだ世界線」という2つの軸があり、今作は後者を中心に描くというデザインだろう。そして、「本当はこうだったけど、ちょっとした差からこんな未来になったよ」という枝分かれの様子が見えるというだけでも充分面白い。もちろん、描かれる「ほんのちょっとの差」の部分は学園ドラマ以外の何ものでもないので、そうした青春ストーリーを飽きさせずにアニメーションの俎上にのせる技術は必要になるだろうが、1話目を見た段階では、今後もちゃんとストーリーから引き離さずに見せてくれるだけの素材はあるんじゃないかと期待している。監督の浜崎博嗣については、「どっかで見たけど何の人だっけ」って思って調べて直近に「テラフォーマーズ」とか「ブレイドアンドソウル」っていう名前が出てきて「やべぇ」って思ったが、「シュタゲ」なんかにも関わってた人ではある。シュタゲとコレ、奇しくも世界線の間で揺れ動くお話ですね。まぁ、テラフォーマーズは不幸な事故だったと思って、改めて観ようじゃありませんか。1話目段階では、友達どうしで集まってわいわいやってるところの描写なんかは楽しかったし、適宜アニメなりにシーンをつまむ裁量も問題なさそうなので、尺の問題も押さえてきちんとシリーズをまとめてくれることを願っています。 中の人は、まぁ、安定の花澤ボイスである。今期メインはこれくらい? 実は、「26歳の声を演じる花澤香菜」ってすごい貴重だよ。これまでの仕事で二十歳以上の役って本当に数えるほどしかないんじゃないかな。実年齢に近い役なんてかなりレアだ。まぁ、実際は高校生役なのでいつもと変わらないんだけども。そして、個人的にやっぱり良いなぁと思うのはパン屋の子ですね。っつうか高森奈津美ですね。奈津姉ぇは相変わらずエネルギーの塊みたいな役が回ってくるなぁ。美味しいポジションですよ。正直、キャラデザがちょっと特徴的なので慣れるまでに少し時間がかかるかと思ったんだけど、パン屋の子に対するハードルが声のおかげで一気に下がり、すんなり受け入れられました。声オタ釣るのってホント簡単やね。 ○「ツキウタ。 THE ANIMATION」 4 今期2チーム目のアイドルグループが登場。もう、最近はそっち方面のアイドルが増えすぎて、誰がどこのメンバーだかもさっぱり分かりませんわ。キャストがどれくらい被っているかなんてのも昔は確認してたかもしれないが、もう確認する気力も湧かないな。カッキーが「B-PROJECT」と被ってることは分かった。 アイドルアニメの花盛りはまだまだ続くようだが、これだけ大量のアイドルが押し寄せてきて、ファンは消化しきれているのだろうか。わたしゃせいぜいラブライブとアイマスちょこちょこ見ている程度だし、それらだって中の人中心に見ているので混乱は少ないのだが、こうして見るとやっぱり男性キャストって選択幅が狭いようで、多分3つ4つとアイドルグループを並べたら、その中で2つ3つを兼任しているキャストなんてのも沢山いるんじゃなかろうか。アイマス系、ラブライブ系がほぼキャストを分けて存在してるのって、やっぱり女性声優の選択肢が多いことの現れなんだろうな。もし2つのグループにまたがってるキャストがいて、その人のファンだった場合、やっぱりどっちのグループも追いかけることになるのかねぇ。 中の人のことばかり気にしてしまうが、アニメ作品としてはまだ先が見えない部分が多い。1話目ではまさかの「いちファンの弟」という予想外過ぎる切り口から攻めてきたため、アイドルグループ全体の姿はさっぱり見えないまま終わった。いや、散々見せてくれてたんだろうけど、中の人以外の識別要素がないので(そしてそもそも覚える気があんまり無いので)キャラを「個体」として識別するには至らない。次週からアイドルグループ中心の話になれば少しずつ浸透していくのかもしれないが……どうなるんだろう。「B-PROJECT」は中心に女の子がいてくれたおかげで見やすかったが、多分今作はあの弟君のお姉ちゃんがずっと出てくるなんてことはないよね。ひょっとして1話1話でヒロインポジションが違うのかな。いや、そもそも女の子はもう出てこないのかも。どういう展開になるか予想出来ないので、今後も予断を許さない状況です。個人的に「監督が川崎逸朗」の時点で警戒心強めなので、ここからはまり込むことは無いと思うんだよね。 映像面についても、ちょっと柔らかめというか、ユルめのデザインになっており、うたプリとかに比べるとより「アニメ的な」デザイン。そしてこれがCGモーションになって動くのが個人的にはなんか馴染まない。いや、アニメ画っていう意味では男性向けアイドルアニメの方がずっとアニメ寄りなんだけど、野郎がメインのアイドルものだと、もっと線が細くてシュッとしてる方が見やすい気がするんだよね。絶妙に「かわいい系」を狙ってるデザインなのかな。こればっかりはターゲット層じゃないからよく分からないや。多分俺にピンと来られても困るだろうしな。「全員に月の名前がついてるから覚えやすいですよ」っていう配慮があるみたいだけど、それだったらいっそ「十二ヶ月擬人化アニメ」の方が見たい。すげぇ暑苦しい8月君とかが出てくんの。「血液型くん」と同じノリやな。実際、もうどっかでやってそうだな。過去には「長男」から「十三男」までの全員兄弟で覚えなさい、っていう恐ろしいアニメもありましたよね……。 というわけで、「B-PROJECT」との差別化は難しいのだが、第一印象ではちょっと焦点がぼやけたのでしばらく様子見。多分、「どっちもやっぱり辛い」で終わる気はするんだけど。ちなみに、1話目は弟君のCVが松井恵理子っていうのが一番のサプライズだった。全然気付かなカッター。ちなみにお姉ちゃんはブリドカットセーラ恵美だった。色んな情報が素通りして最終的に女性キャストの名前しか残らないタイプの脳です。 |
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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