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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「COPPELION」 5 

 今期新番組の口火を切ったのは、来歴がなかなかに複雑なこの作品である。いや、正確に言うと夕方番組の「ガイストクラッシャー」は見たんだけど、あんまり興味を惹かれなかったのでそっちはなかったことにした。今期こそ、減らそう視聴アニメ。

 さておき、これを「新番組」と称して良いのかどうかは定かでない。詳細は分からないが、3年ほど前に発表されながらも震災の影響やらなんやらでお蔵入りになった作品であり、実際に製作されたのがいつなのかは定かでないためだ。当時作っていたのだとしたら(完成したかどうかは別にして)既にかなり昔の作品ということになるわけだ。製作スタッフは「K」とほぼ同じだが、「K」が去年の秋クール放送だったわけで、実際の製作はこっちの方が早いって事なのだろうか。

 ま、その辺は考えても意味はないが、少なくとも「古くさい」とか「時代を感じる」ということは一切無い。独特の色調を見るとなるほど「K」のスタッフが作ったということはよく分かるが、どちらが先でどちらが後かなんてのは分かるわけがない。「K」のビジュアル面は非常にレベルの高いものだったので、今作もそれに見劣りすることなく、充分な1話目といえるだろう。被災後の東京の様子は本当にディティールまで細かく描かれており、「どこかにロケハンに行ったんじゃないか?」と思えるくらいの完成度。そこに、「K」同様に無遠慮に動かしまくる大仰なアクション描写が加わり、非常に見栄えのする画面構成である。白がトバし気味のカラーリングは相変わらず気になるのだが、こればっかりは慣れというか好みの問題だろう。まぁ、幻想性を優先させていた「K」と違って、この作品はどっちかというとリアリティに重きを置いた方がいいと思うので、もう少し現実よりの風合いにしても良かったとは思うが。

 そうした「充分な技術力」に下支えされており、原作付きの作品であることも考えると、今後はしっかりと安定した作品として観られるだろうことは期待出来るのだが、何の先入観も無しで見る限りは(ちなみに原作未読)、割と地味な導入である。1話目に何をしたかをまとめて書けば「女の子がぶらぶら廃墟の中を歩いていただけ」である。ラストで野良犬に襲われたりはしたが、流石にそれだけでびっくりどっきりってわけにもいくまい。ディストピアな設定や「何もない不気味な静かさ」は、「新世界より」と同じようなスロースターターっぷりを感じさせるものである。また、1話目ということで各キャラのモーションにはかなり気合いが入っていて描き込みが多かったのだが、正直、あんまり必要ない描き込みのようにも見えてしまった。犬に襲われるシーンなんかはいいんだけど、単に弁当を食べるために座るシーンなんかは、「別に人間ってそこまで芝居じみた動きはしないよなぁ」という気がする。まぁ、ぬるぬる動いている方が見ていて気持ちが良いのは確かなのだが、今作の場合、周りは無人の荒野でどちらかというと「空虚さ」の方が際だつ画作りになっているので、無理に動きの派手さを押すと違和感が先に立つ気がするのだ。まぁ、1話目クオリティだとすれば来週以降は普通の画になる可能性はあるのだが。……でもGoHandsだとこのままのクオリティでやりきりそうな気もするなぁ。

 そして、地味な出だしとなったシナリオ面についても、いささかの不安は残る。世間の心情に配慮して色々とぼかしているのは仕方ないことだが、あまりにぼかされたおかげで、(おそらく)原作が持っている(であろう)インパクトは薄れる結果となった。何の汚染か分からないし、何が「事故」だったのかも分からない状態で悲壮感を出されても、それはやはり完全な視聴者依存だ。ただ、こればっかりはどうしようもない問題なので悩ましいところであるけど。他にも、花澤ボイスの子のテンションが乱高下しすぎてちょっとついていけない、なんてひっかかりもあって、導入としてはやや微妙。ここから1クールでどう盛り上げられるだろうか。あと、多分色んな人が思ってるだろうけど、やっぱり戸松の関西弁は微妙。名古屋県民だからそこそこ近いようなアクセントも知っているのだろうが、やっぱり持って生まれたものではないし、戸松の持ち味である語気の強さが、無理に関西イントネーションにしようとしてるせいで粗として目立ってしまっている感じ。これも慣れなのかもしれないが、やっぱり関西弁キャラならネイティブを使ってくれた方が楽なんじゃないか、とは思う。まぁ、良い経験かもね。残りはあけこと花澤ということで……3人集まるとすげぇカオスになりそう。あ、あとエンディングのangelaは荒ぶり過ぎじゃないですかね。楽しそうで何よりだけども。

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○「ガッチャマンクラウズ」 5

 この度日テレプラスでの放送が開始され、ほぼ1クール遅れでようやく関西でも視聴可能になったので、こんな半端な時期に新番組スタートである。そういや「GJ部」も同じくらいのラグがあったが、何故読売はこうも関西に冷たいのだろうか。ノイタミナの約一週間遅れでもイライラするというのに。

 さておき、放送開始から割と時間も経っているわけだが、視聴していないながらも、回りからちらほらと聞こえてくる評判は割と良いようだったので期待しながらの視聴。ただ、1話目では正直なかなか見るべきポイントを絞ることは出来なかったので、今後の展開次第、というのが正直なところだろうか。ザクザク遠慮無く間の演出を切り飛ばしていく作劇法は割と視聴者を選びそうなスタイルだが、この方向性がはたしてどうなるのかが焦点になるだろうか。流石に世代じゃないので元祖「ガッチャマン」についてはほとんど何も知らないレベルだが、この作品はあんまり過去のアニメと比べる必要もなさそうなので助かる。1話目からして「比べても何の意味も無いぞ」と宣言してるようなもんだしね。何かというと比較されるどこぞの実写映画は可哀想だな(見てないけど)

 監督は中村健治。ただ、本作は1話目から監督がコンテ担当ではなく、いつものようなアクの強い演出もやや抑えめである(あくまでも「中村監督にしては」というレベルだが)。特色としては相変わらず原色を多用したとっ散らかったような色彩センス、それに縁取りに特徴を持たせたアイコン性の強いキャラクターデザインなんかがよく出ている。「つり球」は正直言うと狙った方向が分からなくてあまり得手ではなかったのだが、今作の場合は「勧善懲悪のヒーローもの」という基本線はブレないだろうし、少なくともメインプロットは見やすくなるのじゃなかろうか。後はそうしたベーシックなライン上でどの程度個性を出し、どの程度オリジナリティのある画面が作れるか、という部分の勝負になるだろう。基本的に中村さんの尖った画作りは好きなので、今後も遠慮せずに好き勝手やってほしいところだ。

 中の人については、とにかく内田真礼がかっ飛ばしているのが相変わらず愉快。相変わらずのお馬鹿キャラだが非常に速度が出ていて、なんだか小清水のお馬鹿パワーを受け継いだような感じ。空気を読まずにイラッとさせる感じもナチュラルに出ていて気持ちが良い。相方も逢坂君だし、特に心配する必要が無い安定のキャストですな。当然のように森功至も出演しているあたりはちゃんと旧作リスペクトも出来ているので安心。まぁ、私にとって森さんというと「マジカル頭脳パワー」以外にないんだけども。

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○「銀の匙」 6

 内海さん! 内海さんの声が! そういえばこれが遺作になったんでしたっけ。ノイタミナ枠は製作が早いのが功を奏した形。思わず声を聞いて感じ入ってしまいます。同じ作品に黒王号みたいな巨大馬が出てくるのも何かの縁でしょうか。

 さておき、ようやくたどり着いた今期新番チェック最後の作品。今期はホンマにキツい。カウントしたら5分枠や再放送を除いても1週間の視聴本数が40本を超えるという……これは死ねるで。しかも、この番組のように、やたら質が高くて無視出来ない作品も数が多い気がする。充実してて幸せだなぁこん畜生。前クールのサンデー作品は割としょうもなかったのに、今期になって「神のみ」とコレで一気に完成度が上がっている。もっとバランスよく配置してくれれば良かったのにさ。

 今作は「ハガレン」作者の漫画ということで、連載開始当時から話題になっていたもの。ただ、掲載誌がサンデーってことで私は全くタッチしていなかった作品なのである。元々「ハガレン」にも愛着は無かったし(真面目に見てなかっただけだけど)、「流石に作者のネームバリューで人気でただけじゃねぇの!」と知りもせんで適当に読まない理由を付けていた。そのせいでさっぱり知らん作品だったわけだが、なるほど、確かに面白そうである。作者の実体験に基づいたドキュメンタリー風味もある漫画らしいが、狙っている路線は同じくノイタミナの「もやしもん」に限りなく近い。誰も知らない秘境の地である「北海道の農業高校の中」という非常に興味深い題材を、適度にフィクションを交えながら(であってほしい)文字通りコミカルに描いており、単純に知的好奇心が刺激されるだけでなく、普通にギャグとしても成立している。「もやしもん」の場合は作中人物全員が大学の「中の」人間で完結していたわけだが、今作は少年漫画らしく、主人公が「外部から批判的にフィールドを見る」目線を持っているため、初見の視聴者でもすんなりと作品世界に入っていくことが出来る。その上であの卵かけご飯の完成度の高さ。今期は「孤独のグルメ」だけでなくこれにも注意せにゃならんのかしら。

 制作はA-1、そして監督は「オカルト学院」の伊藤智彦。原作が面白いという保証付きなら、伊藤監督は確実に良い仕事をしてくれるだろう。ノイタミナで制作体制が安定していることはほぼ確実だし、現時点では不安要素が1つも無い。今期のノイタミナは後枠が再放送で本当に良かった。このクオリティで2本攻められたら流石にパンクするわ。掲載誌や原作絵の違いのおかげで「もやしもん」の時とは明らかにテイストが違うわけだが、どういった差が出るのか、興味深く見せてもらうことになるだろう。

 中の人については、とにかく内海賢二が出てきたというだけでちょっと目頭が熱くなるが、その他の面子も渋いながら良い仕事ぶりである。主人公の木村君は当然として、その回りの男性キャストが、「アニメではあんまりメインとかで出てこないけど、たまに脇で見かけることが多い名前」で固められている。男性声優は1枚看板になるのが大変だが、こういう仕事師の人たちというのはしっかりと役を立てられる人が多く、安心して聞いていられる。こういうキャスティングもきちんと楽しみたいもんですね。女性キャストは少ないが、メインヒロインっぽい馬術少女に三宅麻理恵。なんかすっかり安定したよね。そして、謎の丸い子には、サンデー作品で引っ張りだこ(?!)、彩陽である。このキャラで何の違和感もなく入ってくる仕事が出来るのは流石の彩陽。声聞くだけでなんか笑えるのです。

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○「ふたりはミルキィホームズ」 4

 再び帰還を果たしたミルキィホームズ。しかし、その帰還はどこかいびつであり、放送時間の前半パートは、何と中の人の顔出しバラエティが実写放送されるという、どないやねんな形態になっている。幸か不幸かミルキィについては中の人バラエティもすっかり定着しており、流石に「三十歳の保健体育」とか、そういう実写パートほどの誰得感があるわけではないのだが、やっぱりアニメシリーズで30分放送じゃないのは少し寂しい。

 そしてここはあくまでもアニメについて書く場所なので、まずはアニメパートだけに絞って書いていくことになる。「シリーズ3期目」と銘打たれているのをどこかで見た記憶があるのだが、残念ながらこの作品は僕らの知っているミルキィの3期目ではない。正確な表記をするならば、「ミルキィホームズAlternative」の続編とするべきである。基本がシリアスベースで進行し、作中ではミルキィホームズは駄目駄目のダメダメ軍団ではなく、きちんとヨコハマの英雄として描かれている。何より、怪盗帝国が登場しない時点で色々違う。この世界は、多分熊のパンチで崖下に転落してバリツしたり、ラードの神に愛された豚野郎が世界を牛耳ったりはしないのである。別にこちらの世界観が悪いというわけではないのだが、やはりミルキィといえば頭のネジが外れるどころか最初からネジをへし折る勢いでブン回す森脇・池端版を期待してしまうのは仕方ないところ。そういう意味では、残念な「3期目」になってしまった。

 もちろん、そうした期待感を取り除けば作品としては無難である。監督は錦織博、製作はJ.C.とノーマッドということで、ブシロードの源流となるブロッコリー系列を考えるならば、むしろ原点回帰で由緒正しい方向性とすらいえる。尺が短いおかげか画面のクオリティも悪くない水準で、藤田まり子の懐かしいデザインもきちんと機能している。このまま1クールやってくれるならば、ミルキィのアナザーワールドとしてある程度まとまった話は期待出来るだろう。そういう意味では、決して期待を裏切るようなものにはなっていない。あくまで「思てたんと違う」だけである。ミルキィ好きの人間ならば、これもきちんと視聴して新たな歴史としてお勉強を欠かさないようにはしたい。タイトルからも分かるように、今回はメインメンバーに白と黒が新たに加わるところが最大のポイントなわけだが、ひとまずこのシリアス世界で加入させておいて、是非とも破滅的ミルキィワールドに転写したときにどうなるのかを見せて欲しいものだ。今のところ、2人ともすげぇ普通だし。

 中の人については、白の方は今回がオーディションデビューということで、それと分かるくらいの質。まぁ、元々のミルキィだって似たような部分はありましたから。GAなんかもっともっと酷かったし。こういうデビューの仕方もある方が、業界の活性化を考えれば面白いところ。視聴者も一緒になって新人の技術向上を見守ろう。黒の方は割と普通。驚いたのは、この寺川愛美という声優は、実は歌手の愛美のことだったという。全然知らなかった。「Live for Life」とか、名曲揃いですよ。ミルキィ内でソロで歌うチャンスはあるでしょうか。その他、小衣ちゃんの部下の人が秋山殿だったりするのはちょっと楽しい。中上育実は声が個性的で楽しいね。こうしてみると彼女と井澤詩織が一緒に居た大洗ってすげぇ学校だったんだな。

 メインの中の人については今更語ることもないよね。むしろ実写パートの方が見物だし。放送開始初回からいきなり名物である「食い物を貪る三森すずこ」が見られたのは眼福。ファンサービスを心得とるなー。

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○「Fate/Kaleid liner プリズマ☆イリヤ」 6

 ローリーローリーローリ〜〜〜小学生は最高だぜッ! 「元ネタがエロゲの」「小学生キャラが」「スピンオフで」「魔法少女に!」ユーノ君! 早く来てくれー!

 というわけで、ある意味Fateの新作、ある意味「なんちゃって魔法少女」の新作である。「なんちゃって魔法少女」は今や業界では定番になりつつある枠。その先駆けはおそらく「ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて」になるんじゃないかと思っているわけだが、その流れからどこぞのサブミッション少女がおり、最近だったらマジでオタクなイングリッシュとか、魔女っ子ミラクるんとか、なんかもういっぱいいる。そんな基幹産業に、また新たな少女が入門することになった。まぁ、「新たな」とは言ったものの、既に彼女の場合は過去にいくらでも魔法は使ってましたけども。主な仕事は「やっちゃえバーサーカー!」。切嗣さん、お宅の娘さん、こんな子になっちゃいましたよ……。

 で、どんな経緯であの「Fate」シリーズがこんなアニメになっちゃったのかは知らないが、ドタバタしてるイリヤが可愛いから、なんかもうどうでもいいや。驚いたのはこの作品も大沼さんとSILVER LINKの手によるものであるということ。1シーズンに元請で2本同時並行ってのはかなり珍しい。スケジュールとか大丈夫なんだろうか。どちらの作品も1話目は割と面白かったので、出来ることなら万全の状態で最後まで乗り切ってほしいものだけど。比較は難しいのだが、こちらの作品の方が「わたモテ」よりもさらに大沼さんのテイストが薄く、基本的に「絵が綺麗でぬるぬる動く」クオリティを武器にしているように見える。特にマジカルステッキ連中の動きはマジでキモいレベルであり、胡散臭さも相まって単にしゃべってるだけでもギャグになっている。もちろんその他の絵柄も面白く仕上がっており、イリヤのぷにっとしたデザインは非常に可愛らしいし、丸っこいだけじゃなくてディティールにもこだわり、金髪碧眼美少女としての持ち味を存分に発揮している。「Fate/zero」のときのイリヤも可愛らしかったが、こちらも負けず劣らずだ。

 そして、そんな幼女が風呂場で、つまり全裸で魔法少女契約を交わすことになり、放送時間の1/3くらいはずっと裸のままという、今のご時世じゃぁ色々大変そうなところとかが素晴らしい。何せ女子高生の遠坂凜さんを年増呼ばわりしてしまう世界なわけで、そのロリ度は今後も容赦無いことになりそうである。おかしいなぁ、別な魔法少女の世界では凜(の中の人)も立派な幼女だったのに……時空管理局から八神二佐を召喚してお仕置きすることは出来ないものだろうか。

 そんな凜のデザインも割とコンパクトにまとまっているし、過去作品とデザインを比較して明らかに違和感があるのは士郎ぐらいのもの。そして士郎は違和感があっても別に問題はないので、最終的に「イリヤ可愛いな!」と言えれば万事解決。えげつない性格のマジカルステッキとの掛け合いをメインに、今後もアホな詐欺漫才が楽しめそうである。それにしても、どこぞのインキュベーターよりも酷い勧誘ってのは初めて見たな……あれ、クーリングオフは利かないのかなぁ。

 ちなみにこれまでのシリーズで見たことのないキャラもうじゃうじゃ出てきているが、もう調べるの面倒臭いので全部新キャラのつもりで見てる。伊藤静演じる凜のライバルっぽいキャラとか、果たしてこのアニメのオリジナルなのか、それとも別作品のキャラなのか。そのうち気が向いたら調べる時が来るかもしれない。イリヤのクラスで一言だけしゃべったしゅが美キャラは、多分オリジナルだろうなぁ。単なる「小学生女子魔女っ子もの」って考えると、今後登場するキャストも楽しそうである。しかし、まさかこのタイミングで門脇舞以主演作品が2本も放送されるとはね。舞太のイリヤは純正ロリ力が高くて大変よろしい。謎の詐欺ステッキの中の人は高野直子らしい。これまた随分久しぶりに聞いた名前やな。宮川美保とか寺田はるひとか、懐かしい名前が散見されるのも、独特の作品文化が感じられてよいものです。

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○「魔界王子 devils and realist」 4

 ゼロサム漫画原作、監督は今千秋。それで大体説明が付く作品。そっち向け作品って「魔のもの」っていう要素が多い気がするなぁ。「今日からマ王」「黒執事」「伯爵と妖精」(最後は違うか?)……色んな既存の作品とイメージが被るのだが、どのようなレゾンデートルを見いだすべきなのだろうか。

 この手のアニメで非常に厄介なのは、アニメーションとしては決して質の低いものではないという部分。個人的に今千秋は監督として信頼出来る人だと思っているし、制作が動画工房ということで画面もクリア、作劇も安定している。正直、1話目だけを見れば「ベタベタやな」と思ったこと以外に特に不満は無い。いや、「ベタベタやな」はそのへんの萌えアニメを見てれば大体持つ印象なのだから、それもマイナスイメージとして解釈する必要も無い。つまり、何の問題も無い作品である。

 でも、やっぱり視聴のモチベーションは上がらないのだよなぁ。結局「黒執事」って最後まで観てなかった気がするんだよ。どうしても「それメイン」のアニメは最後まで視聴する根気が続かない。最近だと「八犬伝」もかなり厳しかったし。「世界一初恋」とか「AMNESIA」みたいに吹っ切れてあさっての方向にぶっ飛んでくれればネタとして楽しむことも出来るのだが、こちらはベーシックな作りだけに、話の筋も大体見えてしまうのが辛い。そして何より、1話目で徹底して女性キャラが出てこなかったのが辛い……こういうアニメでもなんとか1人くらい女の子が出てくるものなんだけどなぁ……すみません、ちょっとこれは視聴が続かないかもしれません。今期はこれと「BROTHERS CONFLICT」と「八犬伝」のどれからリタイアしていくのか、というのが時間削減の焦点になりそうである(全部切ればいいのに、とは思う)。

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○「ステラ女学院C3部」 6

 まだまだ鉱脈は残っているのだろうか、新たなジャンルから女の子の活躍を描く学園アニメがスタートした。戦車系女子が一世を風靡したことは記憶に新しいが、今度はサバゲー系女子である。

 タイトルからは当然どこぞの拷問機械少女のアニメが思い出されるし、設定や進行は異次元の擬人化アニメ「うぽって!」に限りなく近い。女の子が持ち付けない武器を手にして荒れ野を駆ける様子はそれこそ「ガールズ&パンツァー」にも見えるだろう。しかし、あくまでも今作はよくある「部活もの」の延長線上と見た方がいいだろう。「うぽって」は武器擬人化というあり得ない着想からスタートした、「必然的に銃で戦う」世界だったし、ガルパンでは今作と同じように主人公が最初に戦うことを渋ってはいたが、気付けば西住殿は戦車道のエリート血筋、結局彼女も戦車道が常識となった異世界で戦うことに迷いをいだくことはなかった。しかし、今作はあくまでも「何も知らない女子が突然サバゲに放り込まれる」お話。言ってしまえば「カスタネットしかたたけない平沢さんがいつの間にか軽音部に入部する」物語とほぼ同じということになる。そのあたりの近さは本作でも意識されてるのだろう、入部を強いられたときの「お茶を飲んでいるだけで綺麗な先輩達と楽しくお話しする部」はそういう世界への妄想飛翔であるし、キャラクターデザインやキャラの所作についても、「けいおん」などの萌え作品を参考にしたと見受けられるポイントが多い。この世界は、あくまでも「素人目線」から始まる身の丈にあった現実のサバゲー導入が最大のポイントになりそうである。

 導入は「憧れの女学院に入学が決定した夢溢れる新入生」視点から始まるわけだが、彼女が友達作りを苦手としており、初対面の人間相手にキョドったりして途方に暮れるところはちょっと釈然としないスタート。彼女がそこまで人付き合いが苦手なキャラにも見えてこず、「そら流石に入寮初日で緊張したり、孤独感を感じるのは仕方ないだろ」と思ってしまう。そこを強引に動機にしてC3部への入部にこぎ着けるのは、まぁ、ご都合主義というか、尺の問題というか。こうでもしてある程度強引に関わりを持たせないと、なかなか「素人がそっちの世界に足を踏み入れる動機」は作れないから。そして、こうした導入の違和感を除けば、1話目のシナリオ展開はなかなか魅力的だった。なにより、ボクも男の子ですので、銃火器にもミリタリーにも大した興味は無いが、「お外で自由にドンパチやる遊びは面白そう」「いっぺん真剣に戦争ごっこをやってみたい」という気持ちはどこかにあるもので。サバゲを何の衒いもなく真剣にやれる女の子の姿は非常に頼もしく映るのですよ。

 制作はGAINAX。ガイナは最近色々ごたごたしてて制作体制なんかも過去の看板とは随分変わっており、今作の場合も、アニメに(そういう方向からは)接してこなかった若手を監督として抜擢しているあたりに、スタジオとしての革新を求めていることがよく現れている。大体においてこういうチャレンジは痛みを伴い、作品に影響が出るものだが、少なくとも1話を見る限りでは、監督の川尻将由という人はよく頑張っていると思う。C3部の個性的な面々の掛け合いから何となく楽しそうなサバゲのノリを持ち出し、そのまま勢い任せに実戦に突入。主人公の目から「何となく盛り上がりそうなサバゲの現場」を体感させることで、作品の最大の売りであるリアルサバゲの楽しさを打ち出すことにまずは成功した。きゃぴきゃぴした感じを保ちながらも真剣に戦場で命の取り合いをしている女の子たちの姿は実に真っ直ぐで心強い。こういう第一印象は大事なことだ。主人公の子についても、単なる巻き込まれ型のふりをしながら、作中の言葉を使えばどうやら「変態」に属する子であることはほのめかされており、ギャグとしてのギャップの出し方も期待が持てる。世に数多ある「部活もの」アニメの中では、悪くない幕開けになったのではなかろうか。

 映像面での出だしはぼちぼち、シナリオも興味を惹くには充分だとするなら、後は中の人のお話です。正直言うと視聴中には気づけなかったのだが、メインヒロインは牧野由依だった。うん、久しぶりの名前だ。メインで出てきたのって「宇宙かけ」以来か? ちゃんとお仕事が出来ていたのは良かったですよ。そして、主人公を囲むC3部の面々は、1人あからさまな棒読みが居たのは仕方ないとして(まぁ、新人らしいのでね)、回りを囲むのは千和・茅野・米澤、そして沢城という完成度の高い布陣。嬉しいのは、千和・かやのんあたりの配役が「定番の声」って感じのカテゴリではなく、「なるほど、こういう使い方も出来るんだな」と面白い配置になっていること。特にかやのんについては最初「えー、これ誰だったっけ……」と悩むくらいに新鮮だった。ホントになんでも出来る子や。千和もあまり押しが強くないサポートメンバーに回るキャスティングって案外珍しいので、こういう仕事が聞けるのは楽しい。みゆきちは……今回あんまりしゃべってないけど、多分次週以降はいつも通りの仕事が聞けるでしょう。非常に個人的な好みなのだが、「千和とみゆきちの絡み」ってのが凄い好きなんですよ。ゆーたらモツとシチミのコンビ。この2人だけでも、アニメ10本くらいなら全部まかなえそうな圧倒的安心感がある。新人さんはこの現場で何かものすごいものをつかめることを祈ってますよ。

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○「君のいる町」 4

 方言アニメ。当方、「47都道府犬」を応援していることからも分かる通り、「都道府県」という要素は割と好きなテーマで、当然方言が出てくるお話って結構好き。むろみさんも良かったですよね。今期は広島アニメが「たまゆら」で被っているという謎の現象が発生しているわけだが、このアニメも広島弁と福島弁という2つのツールが出てきている。ただ、作中で何となく小馬鹿にされているのを見るのがあまりよろしくない。そりゃ実際馬鹿にされたりもするんだろうが、そういうポジショニングって、すごく残念だよね。

 まぁ、そんな細かい趣味趣向の話よりも、このアニメ全体の出来だ。全体を見渡すと……ちょいと首をかしげることになる。製作スタッフは、なんと山内重保監督が参加しているというのが驚き。山内さんは非常に癖の強い作風を持つ人なので、こうしてマガジン原作のアニメ、しかも恋愛がメインテーマの「いじりにくい」作品で参加してくるというのが想像出来なかった。更に、製作スタジオはGONZOである。枠でいったら「レヴィアタン」と同じ時間帯なのでそのままGONZO枠として引き継いだ形になるわけだが、やはりこちらのスタジオも、フツーの恋愛ドラマなんてのを受け持つのはなんかむず痒い。まぁ、帰ってきたGONZOは良くも悪くも毒気が抜けてしまった気がするので、何をやっても不思議ではないのだが。

 そして、そうした意外な組み合わせから何が出来たかというと、「フツーのアニメがどこかちぐはぐに」という、あまり歓迎しにくいものになってしまっている。山内さんの独特の色彩センスは、マガジンの漫画の中でもリアル寄りのこの作品の場合、味わいというよりも違和感として先行してしまうし、持ち味である間の演出、独特のテンポについても、なんだか会話劇がもっさりして単に間延びしているように見えてしまった。まだ1話目で人間関係も分からないし、今後ちゃんとキャラが見えてくればその演出意図が見えてくるのかもしれないが、正直、1話目はなんだか退屈に見えてしまったのである。映像についても全体的にチープな印象が先んじて、毒気の抜けたGONZOに魅力が見つからないのは悩みどころ。今期は2本制作しているわけだが、こちらと比べると、まだ冗談が通じる「犬とハサミ」の方が見ていてむずむずしないで済む。まぁ、慣れの問題だとは思いたいのだけど。

 もちろん、悪い部分だけではなく、ちゃんと見るべきモチベーションも存在はしている。1番は冒頭でも書いた通り、方言を前面に持ってきた作品なので、会話劇として色々と見せ方、聞かせ方に工夫が出来るベースがあるということ。主人公のキャストはネイティブの細谷佳正が担当しており、それこそ「広島犬」が頑張ってくれている状態。まぁ、細谷君の場合は聞いてて「上手い!」って叫ぶことはあまり無いのだが、良い言い方をすればナチュラルなトーンがずっと続いているとも言える。ここから何か「広島弁独自の強み」が出てくれば面白くなるかもしれない。ほぼろさんに勝つことが出来るだろうか。福島弁の方は……まぁ、ネイティブじゃないしね。あやねるが変な言葉話してる、っていうだけでちょっと笑える。ヤツの場合は地元民を煽っているようにも聞こえなくもないが。そういえばサブキャラでパイセン出てたな。こないだちょろいで言ってた「あやねるが卑猥な言葉をスマホで検索して大声で叫んでる現場」ってここなんだろうか。男性キャストが細谷・小野程度だったら確かに問題無い気もするな。

 現時点では積極的に良い点を見いだしにくい作品ではあるが、ま、恋愛ドラマの1話目なんてそんなもんですよ。次以降のシナリオ展開をもう少し見守りましょう。

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○「ブラッドラッド」 4

 逢坂君が魔王のお仕事を終えたら今度は吸血鬼ボスになったという作品。こうして似たような仕事を続けて任されるのって、役者としては良いのか悪いのか。きちんと仕事出来てるから決して悪いことはないのだろうけども。

 全体を見て、大きく悪い部分は無い作品である。製作ブレインズベースで、奇天烈な色彩の魔界の風景とか、ちょこまか動くキャラクターのギャグテイストも決して手抜きということはないだろう。勝手な推測だが、原作ファンからしたら悪くないアニメ化になっているのではなかろうか。あとはこの手の設定のギャグが合うか合わないかという好みに依る部分が大きい気がする。そして、個人的にはあんまりその好みに合わなかったかな、というのが第一印象。具体的にどうと指摘するのは難しいのだが、たとえば書き文字で補足されるギャグがいちいち滑っている印象。「オタクだけど強い魔のもの」という設定も最近ではすっかり使い古されていて新鮮味がなく、その見せ方も特に魅力が強くなるものではない。設定上仕方ないのだろうが、最初に女の子にエラく食いついていたのに、幽霊になった途端にいきなり冷たくなってしまう様変わりも、なんだかキャラとして薄情なだけに見えてしまって損している。進行上起こった必然だと言うことは分かるのだが、まだキャラが定着していない段階でやられると、それが理屈の上でしか処理出来ないので辛いのである。回りのキャラとの掛け合いについても、どうもギャグのテンポが1つずつずれているようなもっさりした印象があり、本当に「何か1つだけ足りない」。慣れればこれが「はたらく魔王さま」みたいに気持ちよくなるタイミングが来るかな。うん、充分可能性はあるけどね。

 中の人的には「今期の角川枠」。言い換えると「今期の野水伊織枠」と言っても良い。野水は毎回こうして角川枠だけで仕事をもらっているわけだが、そのたびにキャライメージが全然違うのが面白い。よく言えば「枠にとらわれない役者」であるが、今のところ残念ながら「なかなか印象が固定されない役者」でもある。黒ウサギやハルナあたりは好きだったんだけど、今回のおっとり系ヒロインはどうなるかね。その他の角川キャストには、クレジットに名前があるとやたら目立つブリドカットセーラとかがいる。まぁ、この子もイメージ固まらんけど、まだ固まるほど聞いてない、っていうのが正直なところ。そして千和はまた小動物である。こういうのを「良い意味で印象が固定されている」というのかね。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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