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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「最凶の支援職【話術士】である俺は最強クランを従える」 4

 【推しの子】と【パリイ】が終わったけどまだ隅付き括弧作品は続くぜ! ……なろうってもしかして隅付き括弧も好きなのかしら。

 タイトルの長さと内容で覚悟しながらの視聴だが、お話の展開には一応独自性が見出せるのでまだ切る判断には至っていない。最弱職とされるジョブなので追放待ったなしかと思いきや、パーティー崩壊の理由は単に主人公の性格が悪すぎたからという、「追放系」ではなく「コミュニケーション下手すぎ自業自得系」展開。冷静に考えると追放系以上に胸糞悪いだけなので、別にプラス要素としては機能してないのだが。

 ほんとに主人公のやってる行動と結果が自業自得だから少なくとも共感や憐憫にはつながらない。「そうなれば、そうなるやろ」という言動ばかりなのはわざとパーティーを壊滅させたかったようにしか見えないのだが、ラストの反応を見る限りではそういう意図があってやったことでもなかったようだし、だとしたらマジで単なるヤなやつである。多分、ヤなやつなのは間違い無いのだろう。そこに全く気持ちよさは感じられないので、どうしたって初期配点は辛くなる。

 また、支援職にスポットを当てるというなろうお決まりのパターンに「話術士」というよく分からん枠組みを導入したことこそが今作最大の眼目なのかと思ったが(普通タイトルを見たらそう判断するが)、この話術士というくくりに特に新奇性が見られないのも大きな問題だ。バフ・デバフかけるやつって、そんなんどこぞのナオフミさんみたいにこれまでも散々おったし、何なら魔法使いとかの下位互換なのでは? もちろんこの世界では「そうじゃない」理由があるのだろうから文句をつける部分ではないが、単に口頭で「攻撃力25%アップ!」とかいってるやつの戦闘が面白いはずもなく、レアな職業区分を持ち出してきた旨みは全くない。オープニング演出などを見る限りでは今後は多少なりとも「話術」というところにスポットが当たることを期待したいのだが……なろうで「巧みな話術」なんて書けることは期待してないんだよなぁ……。せめてモンスターとかの設定にもう少しお仕着せでない独自色を出してる状態なら可能性も繋げるのだが、蓋を開ければ単なるいつものなろう世界なのがなぁ。

 というわけで一考のため立ち止まりはしたが、そのままフェードアウトにまっしぐらの可能性は高いです。喧嘩別れ展開から、何か気持ちのいい展開になることあるんかね。こんなんで喜ぶのNTRフェチくらいやぞ(でも響いてないネ)。

 
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○「夏目友人帳 漆」 ―

 「漆」ってすげぇよな……。世に長寿アニメ数あれど、流石に7期目ともなるとなかなか……と思ったけど今やってるヒロアカが7期だった。あっちは2016年スタートで8年で7期、こっちはなんと2008年スタートで16年がかり(!)での7期だ。もう、伝統芸能だよね。

 何がすごいって、こんだけの長寿でもそこまで制作体制が大きく揺れてないこと。もちろん節目節目で変更は行われており、大きなところでは4期までブレインズベースの制作だったところが5期以降は本作専門スタジオみたいなスタンスの朱夏に変更。監督のクレジットだった大森貴弘氏もこの時に「総監督」名義にクレジットが変更されている。今期は2017年に放送された6期から7年ぶりの新作だが、制作スタジオや大森さんの「総監督」名義はそのままで、監督のポジションは変わっている。でもマジでそれくらいよ。今期1話目も大森さん自ら脚本担当までしているし、やはり氏にとってのライフワークなんだな、というのが伝わってくる。

 以前から大森氏に敬意を払っている私としてはこのライフワークをしっかり見守っていかなければいけないのだが、いかんせんスパンが長すぎる上、特殊な設定とはいえジャンルとしては「日常系」に寄ったオムニバス形式のお話なので、1つ1つのシナリオで一喜一憂というわけにもいかぬ。それでもゆっくりと見られる作品がこうしてずっと続いているという、それだけで感謝すべきことなのは間違いない。今期も肩肘張らず、のんびり見守らせてもらいたい。1話目からいきなり可愛い話で眼福でしたね。

 できれば多軌さんの出番多めでおなしゃす。

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○「鴨乃橋ロンの禁断推理 2nd Season」 ―

 まだまだあるよ続編アニメ。こちらは1期放送がちょうど1年前ということで分割2クールとしては現実的なスパン。あんまり覚えてなきゃいけない人間関係が多くはないアニメだからそこまで負担はないかな。

 スタッフも同じで純然たる「分割の後半」なので現時点で触れるべき要素は特にない。一応、1期目で作った大きな流れをしっかり再開1話目で確認させてくれるのは親切設計なのでありがとうという気持ちはあるかな。やはりシリーズアニメの形式でミステリを成立させるには何とかして「縦軸の物語」を繋いでいく必要があり、そこはちゃんと意識を持たせた上でお話を紡いだ方が興味を持続させやすい。最低限の配慮ができてるってだけで安心しちゃうもんでね。

 あとはまぁ、最近のミステリアニメの中では割とシンプルに「陰惨な殺人事件」を描いてくれるという古式ゆかしいスタイルもありがたい部分。やっぱミステリっつったらこれでいいんだよなぁ。最近は放送内容も変なとこで配慮が必要になったりなってなかったりするしねぇ。いや、流石に「殺人事件を描いちゃダメ」なんて規制はまだないだろうけども。

 
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○「ハイガクラ」 5

 「私は歌でぶん殴る!」 なるほど、だいたいシンフォギアだな!(だいぶ違う)

 というくらいにはよく分かってない作品ですが、確認したら原作は漫画作品で、掲載誌はゼロサム。あったなそんな雑誌。基本的にノットフォーミー寄りの作品が掲載されてそうだし、ぱっと見の雰囲気はそこまで惹かれることはないデザイン。まぁ、野郎ばっか出てくることは想定できるからね。一番印象が近いのは「最遊記」シリーズあたりかな(あれもゼロサムやね)。

 とはいえ食わず嫌いはよろしくない。試しに黙々と1話を見守ったが、中華ファンタジーをベースにした基本設計は嫌いじゃない。唯一にして最大の難点は「1話目にしていきなり専門用語が出過ぎてて何が何だか分からない」という部分で、展開も無難になんか適当な化け物退治とかにしときゃわかりやすかったのに、そうじゃなくて「1回自軍に降った使い魔みたいなやつが封印を解かれて暴走」→「もっかい調伏」という流れなのでこの世界の中心に何を置いたらいいのかがよく分からないまま話が進んでしまっている。専門用語が漢字ベースの「日本語っぽい」言葉なもんで音だけで聞くとたとえば「ケッサイ」なんてどう考えても「決済」になっちゃってややこしい、なんて問題もある。決してベストとはいえない形でのアニメ化かもしれない。

 とはいえ、たとえば漢字のタームについては最低限の説明は入れてくれているし、脚本を追えばギリギリこの世界のルールは飲み込むことができる範囲ではあった。あとは1人1人のキャラに魅力が感じられるようになれば多少なりとも視聴モチベは上がっていくかもしれない。ちなみに制作は「颱風グラフィックス」というあんまり聞かないスタジオで、「彼女が公爵邸に行った理由」に近い座組みらしい。言われてみれば画面全体にソフトフォーカス入れてるみたいな独特なこの風合いはどっかで見たことがあるかもしれない。雰囲気作りっていうだけなら、決してクオリティは低くないとは思う。

 あとはまぁ、変な二面性を発揮できるけどどこか永井豪テイストみたいな釘宮キャラとかでどれだけ興味を維持できるか。くぎゅうってこういう「男だらけの中にポンと放り込まれるキャラ」やってるイメージがあるんだよな。

 
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○「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ」 ―

 流石にエンディングの映像は頭がおかしいと思う。よくあれで90秒作ろうと思ったな。

 終わらない(のかよ)コンテンツ。気づけば6クール、5期目に突入。ついこないだまで同作者の「杖と剣のウィストリア」が放送されていたことを考えると相当な売れっ子作家、ラノベ業界のレジェンドクラスにまで成り上がった作品。今作はなろうではないが、「転スラ」の放送が終わったタイミングでこれと「リゼロ」がスタートし、「オバロ」が劇場公開中と、なかなかこの辺の重鎮どもが根強く生き残っているもんである。

 4期はタイトルの「ダンジョン」要素が圧倒的大部分を占め、そこで出会いもあったもんでタイトルが全く間違っていないが「そんなこと言ってる場合かァ!」ってなくらいの超シリアス展開と、壮絶な戦闘を描く映像制作の必死さでもってベテラン選手の矜持を守り抜いた。とはいえバトルバトルの展開にどうにも食傷気味だったのは事実で、「ダンジョンなんかほっといて紐神様が見たいだけやねん」という私のような不純な視聴者はちょいと期待外れの部分もあった。

 今期冒頭部分は無事に地上に戻ってきているベルさん御一行。そして見事に「出会い云々」の話を回してくれており、キャラがあまりに増えすぎたこの世界でも浮いた噂があればそれだけでみんなご飯が美味しいんだな、ということがよく分かる。ヘスティアさんとリリの呼吸を合わせた漫才も堂に入ったもので、ファミリアの仲間連中だけでどったんばったんしてればそれはそれで楽しい。というかずっとそれでいいじゃん。

 しかしそうもいかないんだろうなぁ……今期はどういう相手とどういう絡み方になるんでしょうね。フレイヤ組が云々とか言われてもその辺の設定をよく分からんで観ている身には「おんなのこいっぱいでてくるのたのしいです」くらいの感想しか出てこないが、とりあえずヘスティアが話に絡んでくれる展開ならそれでいいや。

 そういえば貴重なあっちゃんぺっちゃんの共演作なのね。

 
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○「嘆きの亡霊は引退したい」 6

 タイトルとしては「陰の実力者になりたくなくて!」みたいなやつだとわかりやすい。いや、このまんまでも別に分かりづらくはないが。

 「はいはい、なろうなろう」からスタートして適当に処理しようかと思ったが、別段悪い点が見つからなかったので減点はない。そしてギャグのテンポの良さですんなり見られてしまったので、なろう的逆印象からかえってプラスに転じて評価を上げてみた。この後どうなるかは知ったこっちゃないが、面白ければラッキー、すぐにヘタったら「まぁ、なろうですし」というので言い訳ができるという都合のいいスタンスを取らせてもらうことにする。

 制作はちょっと前に「怪異と乙女と神隠し」を担当していたゼロジー。ここは結構肌に合う作画体制を整えてくれることがあり、「つぐもも」シリーズなんかはヒット作ではあるのだが、フラットに見たら平均やや下くらいで見ておくと安心かもしれない。そんなスタジオなので1話目も何かが飛び抜けて綺麗ってことはないし、なんならなろう的ファンタジー像としては凡庸な部類ではあるのだが、あんまり気張った画を作ろうとしていないのは作品自体がギャグ寄りだからなのか、単に面倒だったのかはまだ分からない。でもまぁ、気の抜けた作画でも成立する空気の作品なら別にこれで構わないし、決して汚いとか、見づらいということはない。やはりギャグは緩急が肝要なので、締めるところと緩めるところが分かってれば問題はないはずだ。

 あとはこの作劇でお話が面白いかどうか。冒頭の「陰の実力者」的雰囲気から「はいはい俺つえーヤレヤレ系チートね」と思っていたら、主人公からは「自分は凡人でほんとに才能がない」というカミングアウト。まー、これが嘘で「やっぱ気づいてないだけの最強キャラでした」なら全てがおじゃんだが、演出意図をみる限りでは一応「実力がない」は本当っぽい。その上で「話を聞かない冒険者」に祭り上げられているだけ、という設定ならば、決してヘイトを貯めるようなものではない。むしろこれだけ適当な性格のくせしてなんだかんだで危機を乗り越えてクランリーダーとしての業務をこなせているなら、それはそれで見てみたいキャラクターにはなってるんじゃなかろうか。まぁ、最終的に一番の感想は「小野賢章を少し休ませてやったらどうか」だけども。

 ステータスオープン、鑑定スキル、無詠唱魔法などのダメなろう神器が出てきておらず、舞台としては「異世界転生」でもなんでもない真っ当な「ファンタジー冒険譚」。そこに加瀬あつし漫画的な「ダメなやつの成り上がり」をちょい足しして、馬鹿馬鹿しいお話が回っていけばそれでよし。これくらいで充分「ちゃんとしたお話だー」って思えちゃうからなろうは怖いんだよなぁ……。

 
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○「合コンに行ったら女がいなかった話」 6

 タイトルが冒頭から完全に嘘です。詐欺広告です。

 でも詐欺でよかったです。タイトルから「ははぁん、BLだな?」と(当たり前の)洞察を見せた俺氏は裏切られたことでとてもホッとした。安易に釣られた自分が恥ずかしいぜ。で、あとはまぁ「タイトル通りの話」(?)ではあるのだが、1話目から完全にギャグだと分かる方向性なので気楽に見られるのは助かる。そしてギャグアニメってのは雰囲気とかテンポとか、漠然としたものの相性がかなり重要なんだけど、少なくとも1話目ではその相性が割と合いそうだったので遠慮なく加点させていただいた。前クールの「女装アニメ」の評価が高かったことで「男装アニメ」への期待が高まってるのかもしれませんね(そんなことあるかい)。

 一応「フィーリングが合う」以上のことを言語化しておくと、まずキャラの造形が飲み込みやすい。「性的な倒錯」を扱う作品なので各キャラの描き方って下手したら妙なところでデリケートになる危険性もあったんだけど、今作はもう、「男装が云々なんてのは表層的な問題でしかないですから」というスタンスがはっきりしているので「男装もの」という縛りだってさっさと取っ払ってもいいくらいである。あとは「ちょっとクセのあるヒロイン勢を近距離から見守るラブコメ」であり、ヒロイン勢のキャラなんてのはクドければクドいほどいいんだから。真ん中にいるみかこし王子の容赦ない押し込みがチャームポイントなのはもちろん、脇を固めるヲタクっぽいおいちゃん、苦労性の奈央坊など、キャストも含めてヒロイン勢が充実しており、もう一話目から逆張りで「可愛いですね」と言ってしまってもいいかもしれない。

 また、男サイドの3人もそれぞれにキャラが立ってるというのも重要なポイントで、個人的には主人公視点のオーソドックスなやつとか天然でどっかハズレてるぼーっとしたやつをさておいて、間で挟まれてる変なテンションの男の子の方が気になる。彼の一人上手なボケ・ツッコミの両刀のバランスがよく、そういう部分で全体的なギャグのテンポを合わせてくれてるんだろうな、というのが見て取れる。あとはまぁ、この6人のキャラの愛嬌でどれだけ話を回せるかが勝負。ぶっちゃけ、この設定では出オチ感が強くてすぐにネタ切れになりそうな気もするので、点数を下げる気は満々だったりする。

 あとは中の人補正で引っ張ってもらえればラッキーですね。この3人で固めて全員が「男装キャラ」というのは……なんか一定以上の年齢の人間でないと思いつかなそうなキャスティングだったな。私はとても良いと思います。

追伸:このアニメを見て一番印象に残ったのが「カラオケで6人2時間か……1人頭4曲くらいしか歌えなさそうだから何を選ぶかだな……」ってことを真っ先に考えてしまうくらいにはカラオケに行きたい。

 
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○「メカウデ」 5

 ほれ、お前らの好きそうなオリジナルアニメだ。とかいって渡されそうな作品。ちなみに、今期は現時点ですでに30本以上の新番チェックを書いているが、続編じゃない完全新作のオリジナルアニメは「ネガポジアングラー」に続いてようやく2作目。……オリジナルアニメって難しいんだな。

 というわけで、オリジナルというだけで「頑張ってるね」と褒めてあげたいところだし、実際何かしら頑張ってる空気は感じられる作品。メカメカしいバトルものとか好きな人は多そうだし、メカで武装したクール系制服少女がドンパチやる設定なんていかにもだ。ちょっと捻って「ボーイミーツアーム」なんて通好みで……いかにも「オリジナルアニメの企画会議で出てきそうなやつ」だ。1話目をみる限りでは、「穏当なキルラキル」みたいなのがやりたいのかな、というのがふわっとした印象だが、穏当にした時点でキルラキルはキルラキルじゃなくなるな。

 キャラクターデザインとか設定とか世界造りとか、いろんなところで頑張ってる空気は評価してあげたいのだが、なんかね、動画が微妙に不自由なのが引っかかる。なんでだろ、具体的に「どこが」ってピックアップするのが難しいんだけど、全体的に動画が「見づらい」作品になってしまっている。例えば冒頭の塔の上の決戦シーン。いかにも現代アニメらしくカメラをブンブン振って息もつかせぬ大活劇を描いてるはずなのだが、カットとカットの繋ぎ目がよく分からず、なーんかコマ送りみたいに見える上に、あまりに構図が忙しすぎて、スピーディーさを演出したシーンが「何してるかよくわかんない」シーンになってる気がする。肝心の「メカウデ」の変形シーケンスとかも、もうちょっとカメラ引いて全体が見えるようにしないと変形の醍醐味がわかんなくない? 単に俺が眠い状態で視聴しちゃったから入ってこないだけかなぁ。他にも細かいシーンで「なんか中割りが1枚足りない」みたいな「コマが飛ぶ」感覚があったり、全体的に「見やすい絵を作りなれてない」みたいな印象。これは後から調べたことだけど、制作スタジオがまだ新しいところで、アニメの元請けは初めてみたい。また1話目のコンテも担当している人が監督・脚本も全部やってるらしく、どうやら個人制作の極みみたいな作品らしい。だとするとかなり個人レベルでの手癖みたいなものが影響してしまいそうだなぁ。まぁ、慣れれば問題ないのかもしれないが……残念ながらオリジナルアニメとして全ての個性がいい方向に働いているとは言い難いのでちょい評価は日和見。

 でもまぁ、腕型メカの発想とデザインとかは割と面白いし(寄生獣じゃねぇか、って言われたらそれまでだが)、決してサボりたい作品ではなさそうなので、今後も何とかその熱情を維持して良いオリジナルになってくれることを祈ってます。なんか「サクガン」のせいで「カタカナ4文字オリジナルアニメ」へのトラウマがなぁ……。

 
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○「ぷにるはかわいいスライム」 6

 タイトルの「スライム」という単語だけで「すわ、またスライム関係のなろう作品が?!」と身構えたら、斜め上……だか斜め下だかよく分からんもんが飛び出して確実な不意打ちを喰らった。なんか、色々と病巣の深いアニメだ……。

 予想外のものが飛び出してポカンとしていたら、掲載誌が「コロコロコミック」という衝撃の事実。ちょっと待て、俺はコロコロコミックに不意打ちをくらったのか? コロコロキッズでない(そもそもキッズじゃねぇ)私はコロコロ作品に触れること自体が稀で、アニメとなるとさらにその数は減少。過去を振り返ってみると、ここ10年スパンでコロコロ関係のアニメといったら「妖怪ウォッチ」シリーズと、あとは調べてみたら「ピカちんキット」が見つかったくらいだった。さらにこれが「深夜アニメ」となるとその数はゼロである。そりゃそうだ、コロコロ漫画が深夜に放送されるはずがない。されるはずがないのに……放送されてた。そしてこれは……深夜アニメかもしれん……。

 ねぇ、これ、コロコロコミックの本誌に連載されてるんだよね? いや、確かに冷静になればとても真っ当なコロコロスピリットを受け継いだ純然たる不条理ギャグだし、絵柄も、ネタ回しも完璧にコロコロだ。それなのに、何故か深夜アニメとして放送されてもなんら違和感がない。だって「押しかけ萌えキャラアニメ」だぜ? 要所にソフトソフトエロを盛り込み主人公の少年の性癖を捻じ曲げんとする魔性のスライム・ぷにる。この存在がコロコロキャラとして爆誕したというのは、現代日本の児童文化の爛熟を意味するのか、はたまた退廃を兆すのか。そして的確にその素材を拾って深夜に放送してしまうアニメ業界。モラルハザードも甚だしく、おっさんはコロコロキャラに一喜一憂させられる。なんて国なんだ、わー国は。

 まぁ、一回深呼吸をしてよくよく見ればアニメとして取り立ててみるべき点は無く、作画も至って平凡、コロコロテイストはちゃんと出してるけどそれが大きなプラスになるでもなし、ネタ回しがギリ子供向けなのだったら「まぁ、放送時間帯がおかしいだけだな」で終わりなのだが……1話目時点ではなんらかの可能性を見出してしまう……。

 「落ち着いたらそんなに褒めるもんでもないやろ」という見解を全面的に認めつつ私が加点してしまったのは、ひとえにメインヒロイン・ぷにるの存在感に飲まれてしまったため。汎用型の中須かすみさんのごとき「カワイイ」の権化。その貪欲さと不条理さ、そして所構わず振りまくコケティッシュな愛嬌は、放置したら数多くのキッズの将来に影響を与えかねない危険な存在だ。変身シーンの無駄な気合いの入り方など、今作はばっちり「とにかくぷにるを見せていくぞ」という方向性に迷いがない。そりゃま、そういう作品なんだからな。

 「でもでも落ち着いて見たらやっぱりそんなに褒めるもんでもないやろ」という見解をさらに全面的に認めつつ私がどうにもクールダウンできないのは、ひとえにメインヒロイン・ぷにるの中の人に呑まれてしまったため。最初に声を聞いた時点で誰だか分からなかったのだが、オープニング歌唱でクレジットされたそのキャストとは、篠原侑!!! また貴様か! なんかもう、私が心がムズムズさせられるとお前の名前が出てくるな! ……いやぁ、M・A・Oネキと並び立ち、より局地戦に特化したかのような得体の知れない声優・篠原侑。何度この人に足をすくわれたか……。今回もぷにるという埒外の存在にばっちりフィックスしてのキャラ設計。「いやいや、これくらいならまだ弾けキャラの一環として想定の範囲内だが……」と思っていたらトドメはエンディングテーマである。なんでこの声で歌う「唱」がピンズドでハマるんだよ! てかふつーに歌上手いなあんた! さらにアニメスタッフは本編映像そっちのけでぷにる版「唱」のPVを仕上げてきやがったもんで最後の最後にヤなクライマックスが訪れる。いいよいいよ、この1話目は俺の負けだよ。いっそここから先にも何か驚天動地の奇跡を拝ませてくれよ。

 
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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