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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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ストレングスパーンチ、第7話。ブラックとかゴールドとか色の名前が入っている奴らが多い中で、なんで「ストレングス」なんでしょうね。その名前だと貨物船に乗ったオランウータンをイメージしちゃうから悩ましいんだけど。

 前回の話数分の感想を書かなかったのは、ちょいと忙しかったってのもあるんだけど、いきなりの転換で話が理解しきれなかった部分が多かったため。そして、その不可解さは今回も続いている。一番分からないのは、結局サヤちゃん先生が何をしたかったのか、っていう部分。一応説明としては「あっち側の世界をブラックロックシューターから守るために、必死で少女たちに揺さぶりをかけて戦力を増強していた」ってことになるらしいのだが、それって本末転倒なんじゃないかって気がするんだよね。

 異世界というのは、少女達がこっちの苦しみ、悩みを解決するためにシンプルな「代理戦争」を行っている世界。あちら側の生命体に人格を見いだすことさえしなければ、あちらで少女が生まれようが殺されようが、基本的にどうでもいいのである。「生まれること」は「悩みがあること」に対応し、「殺されること」が「忘れること」に対応している。わざわざ「殺されること」を危惧して「悩ませる」ってどこかおかしいと思うんだけど。

 ただ、そんな悩みが少しだけ氷解したのが今回のお話である。ストレングスとユウの奇妙な関係性は、どこか捻れたこの世界においても一際おかしな存在。現世に嫌気がさしたユウが、明瞭さを求めてあちらの世界のストレングスといつの間にか入れ替わっていたというのだ。視聴者目線から見れば、この事実はどうだっていいものだ。どちらがユウでどちらがストレングスであろうと、今まで見てきた明朗快活な方の人格が「外」にいた「誰か」であり、今回初めて口を開いたあちら側のどす黒い人格が「誰か」であるという認識だけが得られている状態なので、どちらが「人」でどちらが「人ならざるもの」であっても、さしたる問題はない。強いて言うなら、サヤちゃんの記憶の中の「忍足ユウ」が現在のユウの姿と重ならないという疑問があったくらいだろう。

 しかし、このことこそが、サヤちゃんをあんな悪逆非道な行為に導いた原因だったというのである。「あちらの世界はどうなってもいい」というのが基本的な『人』の思考であるはずなのだが、サヤちゃんだけは、あちら側にも自分の大切な「人」がいるということを知っているのだ。自分が一瞬でも裏切ってしまい、「何でもする」と誓った不幸な少女、ユウ。彼女は今や、現実から逃げ出してあちらの世界で戦い続けている。そんな彼女を「破壊者」であるブラックロックシューターから守るには、何とかして少女たちのゆがんだストレスから「援軍」を生み出すしかない。たとえそれが、幾人もの少女達を不幸にしてしまうことだったとしても。

 ふむ、理にかなっているようだが、やはりちょっと費用対効果がおかしいお話。そして、何が釈然としないって、カウンセリング中のサヤちゃんがノリノリだったことである。心理療法士の視点から、ああいう「演技」をしないとカガリやヨミ、こはっちをぶっ壊せなかったということなのだろうか。いくらなんでもそれはちょっと。最近の真面目で悩み多きサヤちゃんを見ていると、あのときの謎テンションはどこへ行ってしまったのか、と訝しんでしまうのも仕方ないだろう。まぁ、演出重視の作品なので、そのときそのときの勢いに任せた描写を優先しているためなんだろうとは思うのだけれども。おかげでずっと記事の中でサヤちゃんを「悪の枢軸」だと思い続けてたものなぁ。いや、悪いことしてるのは確かだから間違っちゃいないんだけどさ。

 そんなサヤちゃんの苦悩もどこ吹く風で「最高にハイッてやつだぁ!」とばかりに戦うのが、ストレングス改め本物の忍足ユウ。彼女のトバシ気味のテンションは、なかなか普段の阿澄ボイスでは聞けない貴重なキャラ。どこまでいっても阿澄声では「あら可愛らしい」という印象なのでなかなか「悪者」にならないのは悩みどころなのだが、これはこれで味がある。

 そして、最終的にラスボスポジションに落ち着いたのが、無言のキルマシーン、ブラックロックシューターだったわけだ。幼い頃から抑圧された黒衣マトの絶対正義から生み出された秩序の化身。彼女の傍若無人な強さは、強力なマトの「規範精神」からきたものであった。果たして、今後ブラックロックシューターは打倒されるのか。打倒されたとしたら、マトはどうなってしまうのか。ついに記憶の楔を解き放ったヨミ(ブラックゴールドソー)も参戦し、物語はクライマックスに向かっていくのである。

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鬱々どよめく第5話。諸事情でちょっと視聴が遅れてしまったが、遅れたのはひょっとしてこの衝撃に備えるためだったのかとも思える。これでもかと積み上げられる黒い固まりが、視聴中に呼吸困難に陥らせるようなどうしようもない感情を生み出してくれる。多分、私のツボはこのへんにあるんでしょうね。

 「壊れて」しまったヨミ。そのことは実に分かりやすい事実で描出されており、出迎えに行った際の明るい声と、対比される恐ろしいブレスレット、朗らかな声と、授業中の自傷行為。誰の目から見てもその状態は同じ一言、つまり「壊れた」で説明出来る。奇しくも「壊れてしまった」と表現したのはあのカガリなわけだが、ヨミに何の執着もなくなったカガリが「客観的に」語った言葉であるから、これが一番の真実だろう。

 問題となるのは、「何故ヨミは壊れてしまったのか」である。サヤの暗躍により、その事実は最悪の手段でマトに伝えられ、マトは「自分がヨミを壊してしまった」と後悔する。しかし、正確に脚本だけを追えば、「マトがヨミを壊した」は日本語として正しくない。あえて言うならば「マトでヨミが壊れた」。もっと突き詰めてシンプルな答えをあぶり出せば「サヤがマトでヨミを壊した」となる。その周りにはカガリやユウなどの他の要因もあるが、今回のエピソードで狙っているプロットはあくまでもマトとヨミの二者関係に落とし込まれるものであるから、とりあえずはそうまとめるのがいいだろう。

 そして、現時点ではその正体をなんとたとえていいのか分からないユウというイレギュラーが現れたわけだが、ひとまず分からないことはおいておくとして、彼女の力により、ついに長年の懸案であった「2つの世界の接続」が果たされたのである。ブラックロックシューターはマトの「分身」として確立し、同様に「緑色の少女」はヨミの分かち身となった。今回は描かれなかったが、当然「赤の女」はサヤに対応していただろう。そして、この接続を果たした直後の異世界において、ブラックロックシューター(=マト)は、文字通りに緑の少女(=ヨミ)を破壊する。こちらはそのものずばり、「マトがヨミを壊した」のである。ただ、ユウの言を信じるならば、異世界での「死」は現実での「執着の死」を意味し、ひょっとしたら「死んだ」ことによって、ヨミは救われるのかもしれないという。「現実世界でヨミが壊れたことの行為者はマトではないが、異世界ではマトがヨミを救うことの行為者たり得る」というのが現在の結論。この写し鏡のようでねじれた関係性は、どのようにつながりを見せることになるのか。

 今回も、鬱々とした中にいくつもの暗示と含意が込められている。悪い方へ悪い方へと転がり続ける物語を彩るように、今回はとにかく「下り坂」のシーンばかりが描かれる。冒頭でヨミを迎えに行った通学路もそうだし、マトがユウを探すために駆け回る町並みも全て「下り」。決して上には上がれない泥沼の状態である。

 異世界でブラックロックシューターを襲う緑の少女は「双頭の巨人」を操っており、2つの巨大な頭は、カガリとマトの間で揺れ動き、真っ二つになったヨミの心情を暗示しているようだし、彼女が生み出した分身ともいうべき多数の亡者たちが1つに集まって巨体を構成する様子は、現実でささやかな自傷行為に没頭して髪の毛を飛散させるヨミの行動の逆になっている。

 今回積極的に前面に出始めたサヤ先生の動きも面白く、彼女はこれまでずっと使い続けてきたトレードマークともいえる「コーヒー」について、「実は大っ嫌い」であると言ってのけた。「何かと便利」だったのに「嫌い」という漆黒のコーヒーは、「他者を破壊して回るために重宝するが、敵対する関係である」ところの「ブラック」ロックシューターに対応している。これまでカガリやこはっち先輩を実際に壊して回ったのはブラックロックシューター。それは全て、サヤ先生の狙い通りであったということ。最終的には、ヨミが自ら描き上げた画の中で「漆黒のマト」を打倒することで、その対立関係は完成を見る。

 相も変わらずのすばらしい動画は言わずもがなの迫力。今回のコンテ演出は初めて今石さんが関わっていないのだが、ポスト今石と名高いらしい雨宮哲氏が参加しているのである。画面の奥行きで見せるダイナミックなアクションが、爽快感とは別にどこか「ぞわっ」とくる迫力を提供してくれる。そして、ついに口を開いた異世界の住人達の声も漏れだしたわけだが、緑色の少女の叫び声は、耳をふさぎたくなるようなおぞましさ、生々しさを伴う。「CANAAN」の時にも思ったのだが、沢城みゆきは、きっと実際に思い切りぶん殴られたり、殺されたことがあるに違いない。でなきゃどこから出るんだ、あんな声。

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バルティック通りに大してペンシルバニア通りをあげるのはさすがに割に合わない気がする第4話。しょうがないなぁ、この電力会社もつければいいんだろ。ちなみに僕の好きな土地はマービンガーデンです。280$のお得感!

 さておき、今回もいつにもまして酷い(ほめ言葉)内容となっておりますこの作品。少女達を巡るドロドロのあれこれを見ているだけで脊髄がうずくような何とも悪趣味な高揚感が得られるのです。特に沢城先生演じるヨミがお手本のように綺麗な地獄にたたき落とされてぶっ壊れるさまは、背徳感含みの加虐的な楽しみがあります。演出するスタッフ陣も、そのあたりを徹底的に醜く、醜く描いてくれているので、救いのなさにも拍車がかかるってもんです。

 今回、新しく判明した事実が大きく1つある。それは、かの仮想世界における支配力が、どうやら現実世界でもイメージ以上のレベルで介入している部分がありそうだ、ということ。具体的には能登カウンセラー・サヤ先生の象徴たる赤い人の精神操作が、超常的なレベルで現実世界の女生徒たちのメンタルにも影響しているということ。現実世界で直接接触があったこはっち先輩の場合には、あのカウンセリングの影響ととることも出来るのだが、カガリの場合はサヤ先生と直接の接触はなかった。この2人に同じような症状が現れているということは、サヤ先生ではなく、あくまで異世界の赤い人の影響が現実に出ていると考えるのが妥当だろう。

 サヤ先生の生み出す影響力は、一言で言うなら「感情の喪失」。こはっち先輩は憧れの男子生徒への幼い恋心を失っており、「好きでも嫌いでもない、とにかく分からない」という状態になってしまっている。そして、病的ともいえるほどにヨミの執着していたカガリも、その感情を完全に喪失し、記憶ごと改変されてしまっている。異世界で赤い女が「少女の雛」をつぶしたことがこはっち先輩を砕き、「戦車の少女」が打倒されたことが、カガリの破壊を招いたのだ(まぁ、戦車の少女に直接手を下したのはブラックロックシューターだった気もするのだが)。

 先生の目的は、以前も書いた通りに「女生徒たちを自分の理想通りの状態で手元に置くこと」。名簿にマークされたユウとマト、前回完全に「壊して」しまったこはっち先輩に続き、今回は周りから絡め取ることでヨミを「完成」させた。彼女の手の中で踊るヨミの惨状は、彼女が提供したコーヒーのマグカップに1対1対応で表示されている。また、彼女が全く手をつけずにカウンセリング室を飛び出すことになった「コーヒー」のモチーフも、「ブラック」がそのままマトを表示することにもつながっており、彼女が既にマトと相容れない関係性になってしまったことも含意されるだろう。
 全てが崩れ去ったヨミの世界。せっかく手に入れた「親友」のマトは、彼女の思うような接し方をしてくれず、より大切な友人であるユウに奪われていく(とヨミは思っている)。彼女の目からは、既にユウが「敵」としか映っておらず、彼女から「友達」というメールが送られても、「マトは自分の方がより強い友情を持っているのだ」というひけらかしにしかみえない。そうなると、彼女に残されたのは過去の思い出であるカガリだけなのだが、そのカガリも、既にあの病室の一件で思い出を打ち砕かれている。ヨミの思惑とは裏腹に、カガリが望むのは「解放」でしかなかった。

 ヨミの象徴たる仮想世界の緑色の少女は、登場当初から「鎖」というイメージにとらわれ続けていた。最初のうちは、カガリに縛られ続ける彼女の身の不幸を体現するものだと思われていたが、どうやら鎖の持ち主はあくまでヨミ本人だったようだ。マトを自分の望み通りに縛りたいと願う鎖。そして、望まざる世界の変容を受けて、がんじがらめの自分を縛り付ける鎖。その鎖の存在に目をつけたサヤ先生が、より強力な束縛を生み出し、新たなヨミを「完成」させたというわけだ。八方ふさがりで高々と立ちふさがるヨミの周囲の「壁」を、はたしてマトとブラックロックシューターは打ち砕くことが出来るのだろうか。

 相変わらず高度な緊張感が持続し続ける本作。今回は部屋に閉じこもったヨミがカガリによって完全に壊されるまでのシーンの盛り上がり方が壮絶きわまりない。沢城劇場に終わり無し。暗躍する能登ボイスもたまりません。至福の作品です。

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声で人が殺せる声優能登麻美子、第3話。あれだけのことをされたらチョコラータ先生ですら興味を持つレベル。

 カガリの一件はなんだかすっきりしないままに片がついたマトの周り。ヨミは気兼ねなく学校で笑顔を見せられるようになり、当面の問題が片付いたマトは部活へ。最近の花澤キャラはよくバスケをするのである。しかし、あの異世界での動きは穏やかになったわけではなく、ブラックロックシューターは次なるフィールドへと歩を進めている。大量の少女を「育成」する巨大角の女性。今度の相手は、謎の赤目だ。

 メインの敵だと思われていたカガリを打倒してしまって次はどこへ向かうのかと思ったら、どうやら次の火種は学校にあったらしい。こはっち先輩は非常に良いキャラなのだが、いかんせん環境に恵まれておらず、告白した相手はヘタレで、その周りには人道にもとる悪友が取り巻く。それでも気丈に自分を貫き通した中学生らしからぬ強靱な精神を持つこはっちも、残念ながらスクールカウンセラー・サヤ先生の手練手管の精神破壊にまでは耐えられなかった。哀れ、快活を旨とした女子中学生は、すべてを失い卒倒してしまうのである。ひどい。

 どうやら今後の敵は能登カウンセラーということでいいのだろうか。彼女の持つ名簿の記述などを見る限り、彼女の目的は女子中学生の捕食であろう。いや、具体的にどこまで進みたいレベルの人なのかは定かでないが、様々な次元で「女の子を自分のものにしたい」人なのは間違いなさそう。既にマトとユウちゃんは二重丸がついているのである。そして、今回狙われたのが、どこか影のあるヨミと、何とか一人で頑張ろうとしていたこはっち先輩だったわけだ。およそカウンセラーなど必要なさそうなこはっち先輩だったが、あの攻撃を受けてしまえばさすがに耐えられない。今後サヤの軍門に下ることになるのか、はたまたカガリのように病んだ状態で退場してしまうのか。できることなら、また元気に戻ってきて笑顔を見せてほしいものであるが。

 サヤ先生が次の敵キャラということになるなら、異世界でブラックロックシューターと戦う巨大角の女性はサヤ先生の化身ととらえて問題なさそうだ。種をまいて少女たちを育む姿は、中学校という舞台で若い芽を物色する彼女の姿と重なる。そして、そこにメスを入れに来たブラックロックシューター。最初は「救うもの」なのかと思って見ていたら、意外なことにこはっち先輩の象徴たる「若い芽」を一刀に切り伏せてしまっている。現実世界でも、それにリンクする形でこはっち先輩がダウンした。これはサヤ先生はもちろんだが、マトにとっても望まざることである。となると、ブラックロックシューターの行動は、必ずしもマトの意志の体現というわけでもないようである。いったいどのようなリンクを見せるのか、今後の対決シーンも気になるところだ。

 今回は異世界でのバトル要素はそこまで多くなかったので最大の売りである動画面は控えめだったが、その分、現実世界での絡みの執拗さが見せ場として用意されている。最初は妙だと思っていたキャラクターデザインにも次第に慣れてきて、こはっち先輩なんかは可愛く見えてくるレベル。そして、ヨミさんがあっという間にアカン娘になってきてるのも気になる部分。せっかくお友達になれたのに、即ヤンデレっつうのは問題ありまくりだ。今期の沢城キャラは平和というものをしらんのか。

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テンション落ちずにさらにあげてきた第2話。このアニメ、すげぇな。理屈抜きでアニメーションだけで見せようとする作品ってのは、最近の地上波では希有な方向性な気がします。

 物語の中心は当然マトとヨミの関係性に収束する。その間にカガリが挟まり、友情物語に軋轢と懊悩が混ざる、筋立てとしては実にシンプル。カガリの怪我の原因が明かされた部分に関しては「なんじゃいそら」と思う部分はあったものの、わずか8話で走りきる作品なので、削れる要素はサクサク削って描きたい場面だけに絞り込んでいるのは潔い判断ともいえるだろう。ヨミに対して激昂するマトの台詞回しなんかはどう考えてもおかしいし、厨二病とも違うどうしようもない痛々しさを伴っているのだが、この作品が体現したい「象徴性」の妙を鑑みれば、こうしたどこかズレが感じられる脚本も味わいの一部といえるかもしれない。マトがどれほど素っ頓狂な発言をしたところで、所詮は女子中学生の吐いた言葉に違いは無く、異世界で大活劇を広げる謎のヒロインほどのギャップは生まれないのだから。

 今回のエピソードのおかげで、夢世界でバトルを繰り広げるブラックロックシューターとマトたちの世界の対応関係はおおよそ確定したといえる。もちろん前回からほぼわかりきっていたことではあるのだが、一応ブラックロックシューターがマトに対応しており、それぞれヨミやカガリにも対応する「人物」がいる。そのことが、ヨミに彫り込まれたハートの入れ墨によって確定し、アウトラインはずいぶんすっきり見られるようになった(一応前回までのお話だと、「何の関係もない2つの平行世界」の可能性があったのでね)。また、マトが夢世界のことをきちんと「夢として」見ていることも明かされたことで、彼女は夢世界のブラックロックシューターの影響を直接的に受けることがある、という事実も明示され、2つの世界間のつながりも見やすくなっている。まだ「マトが寝ていないタイミング」で夢世界の描写が現れる部分などについては想像の余地は残るが、あとは感覚で処理出来る部分だろう。

 などとシナリオラインについてはくどいともいえる確認をとっているが、それもこれも、細かい考察を抜きにして動画面を楽しみたいがため。1話目は今石洋之コンテだったからすごかったけど、2話目はどうだろう、と心配していたら、なんと2話目も今石さんだった。それだけで脳汁吹き出すってもんですわ。はったりを効かせまくった夢世界バトルのアニメーションの気合いの入り方が尋常じゃなく、今回は鎖を使った一連のモーションや、謎のマカロン砲を特大マシンガンでぶち抜いていく様子などがけれん味たっぷりで楽しめる。現実世界とのリンクが明示されたことによって、彼女たちが持つ諸々の武器やアクセサリの意味を考えることが出来るようになった部分も楽しく、作中ではほとんど触れられていないにも関わらず、「2つの世界が密接にリンクしながら動いている」というのが画の力だけで伝わってくるのがすばらしい。アニメーションという媒体を使って「少女たちの心の戦い」を描くというコンセプトが、実に見事に結実しているのである。

 夢パートと比べるといくらか地味な印象の現実パートだが、マトが多用する「色」を主題とした思考パターンや、「小鳥遊」という名前に込められたいくつかの含意など、なかなか細かい部分にも労力が裂かれていることが伝わってくる。カガリの吠えたける表情なども真に迫って描けているし、全く毛色の違う2つの世界にも、通底した信念があることが伝わってくるのだ。

 そして、わずか2話で強引にクライマックスまで持ち込んだ無茶なシナリオを必死でくみ上げているキャストの面々のパワーといったら。沢城・喜多村。この2人だったら「こういうシチュエーションでこういうイメージが作りたいので、全部アドリブでお願いします」っていってもものすごいものを作ってくれそう。この2人について行けるようになっているだけで、花澤香菜も大したものだと思う。これ、ずっと聞いてたい作品だなぁ。

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ふざけたタイトル、ふざけられない最終話。これが1年間この作品を追いかけ続けた集大成。言葉も無い。

 これまでのエピソードでも要所要所で圧倒されてきた今作であるが、最終話はやはり最大の「決め所」。手抜かりは許されない晴れ舞台だ。原作がまだ続いている作品を途中で終わらせるアニメ化というのは大体において最終話あたりでうやむやになって尻すぼみになるものだが、このアニメの場合、「千利休の生涯」というはっきりしたテーマで39話を駆け抜けて来たおかげで、最後の最後まで気を抜かずに作り込むことが出来ていた。ラストシーンは多少なりとも抽象的な表示に逃げたきらいはあったが、それでもこの最終話を見終わった余韻の出し方としては文句も付けられない。このドラマを作り上げた原作もきっと凄いものなのだろうが、それを真に迫った造形美を伴って作り上げたアニメスタッフも同様に凄い。結論、凄い。

 わざわざ細かい部分を切り出してエピソードを語るのも野暮なことだろうが、いつにも増して見事だった「へうげ」ワールドの有終の美を、少しずつピックアップしたい。開始直後、辞世の歌をしたためて満足した後、謎の殺戮マシーンとなった利休が控え室から登場し警戒に当たっていた上杉の面々を黙々と殴り倒していくというシーン。もう、面白くて仕方ない。元々利休はばかでかくておっかないジジイだったわけだが、この当時の70歳なんて、現代でいえばどれほどの高齢者になるというのか。普通に考えたらしわくちゃのよれよれであろう。しかし、利休は違うのだ。諸肌を脱いで現れ出でた彼の肉体は、確かに年相応のみすぼらしさではあるのだが、それでもがっちりと筋肉が締まり、並み居る武士たちを殴り倒すのに不足はない。ご丁寧にバンデージまで巻いてひたすら顔面に鉄拳を見舞う利休は、これまでで最も「へうげた」姿であった。

 そんな利休の介錯を務めることになってしまった、本当の主人公、古田織部。彼の苦悩も1つの見どころではあるが、今回最も苦悩していた男は、そんな織部にすがりついた秀吉ではないだろうか。力無く俯きながらも、どうにもならない非情の決断を告げる秀吉は、最後の最後に、あの織部に「友であって欲しい」と本音を漏らした。野心に燃え、乱世を謀略でくぐり抜けてきた山猿も、最愛の主君を失い、信頼ある弟を失い、尊敬する師をも失い、寄って立つものが何も無い状態。ただの一家臣である織部に弱い部分を見せるなど、天下人たる秀吉にはあってはならぬことだが、もう、そんな虚勢も限界だった。浅黒い彼の顔には諦めと懇願があり、古田織部は自らの義を通すにも、そんな「主君」を捨て置けるほどに計算高い男ではないのである。

 そしてクライマックスとなる、茶室での利休と織部の師弟対決。本当にどうかしちゃったんじゃないかと思えるほどに罵詈雑言を吐く利休と、最後の最後まで見透かされていることにぐうの音も出ない織部。真っ直ぐに切腹を終えるかと思われたギリギリのタイミングで、織部は利休の真の「もてなし」に出会う。茶人としての死とは、茶室で死ぬことでも、茶を点てながら死ぬことでもない。あくまで、自分が対する客人をもてなすことにあった。それに気づいてしまったら、やはり織部は師を切ることなど出来ない。

 そして、利休はそんな織部の心中すら理解し、自ら道化を買って出ることで、織部の「自分」をそっと差しだしてやった。「それがあなたなのです」。師は最後の最後まで師であり、弟子はその末期にまで、学び続けなければならない。希代の大茶人の最期は、弟子に全てを伝えた、一片の悔いも無い晴れ舞台であった。
 

 本当に素晴らしい。こういうシーンのことを「名シーン」と言うのだろう。シナリオの含みの持たせ方も凄いのだが、これを映像にしたときのビートレインの力の入れ方が見事。利休の横顔を映し込んで一切音を入れずに数秒保たせる無音の「情感」や、織部が涙を溢れさせた際に、実際に涙が流れるカットは一切入れずに、ぐしゃぐしゃの顔を映すことで感情の溢れ方を見せる切り替えの妙。これに田中信夫の絶対的な「利休の声」が込められ、全てが完成する。圧倒されることの多かった今作のラストに相応しい、歴史に残る名演だったのではなかろうか。

 お見事。いやさお見事。

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残すところいよいよあと1話、第38話。この期に及んでがっつり話が進む。この作品最大の見どころは、真下作品であるにも関わらず、きっちり話が進んで全く退屈しないところにあったのかもしれない。

 前回の利休の堂々たる挑発行為に対しても、秀吉は苦しみながら決断を下せずにいた。自分が慕い、焦がれていた人間に手をかけるという行為は、既に信長討伐で体験しており、その苦しみは嫌というほど理解している。そして、信長の亡霊に襲われたときに必死に助けを求めた先こそが利休なのだ。そんな父親同然の人間の命を奪うことなど、出来るはずもない。そんな秀吉の判断を確認すると、利休は全てのことが終わったことを確認し、静かに大阪を去ることになる。「全ては失敗に終わった」というメッセージを愛娘に残して。偉大なる侘び数寄の退場に、細川・織部の2人も粛々と見守るしかなかった。

 しかし、事態は誰もが望まぬ方向へと動く。明智の意志を継ぎ、次代を作らんと意気盛んな徳川、そして、利休の意志を不幸な方向へと解釈してしまった愛娘のお吟。利休を亡き者としようとする三成の陰謀とも絡み、秀吉の不安は最高潮へ。しつこく斬首を進言する三成に、弱々しく切腹の報だけを命じてしまった。ついに、この物語の主人公である千利休に終わりの時が来てしまった。

 
 これまでの物語の積み重ねが、一気に崩れて、なだれ込むように「最後」へと向かう。最大のトピックスは当然利休の最期ということになるだろうが、その他にも、細川家のドタバタやお吟の情念、茶々の思慕、三成の陰謀とそれを見守る徳川勢の狙いなど、あまりに多くの思いが渦巻いている。そしてそれが、最終的には豊臣秀吉・千利休という2人の男に収束するのだ。「豊臣の世」への思い、それを打破せんとする思い。2つの流れが急激にぶつかり合い、その中心で、利休が打ち立てた「侘び好きの世」がもみくちゃになっている。これこそがまさに「大河ドラマ」なのだなぁ、と圧倒される。これだけの内容でありながら「もう終わってしまう」ことが勿体無くてしょうがない。

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本命は誰だ? 第36話。この作品って、確か39話の予定だよね……もう終わってしまうんだなぁ……これだけキワキワな状態なのに、何をどう終わらせればいいやらな。

 もう、ろくに隠そうともせずにガンガン回り始めた運命。秀吉は老け込んだせいなのか、それとも生きいそいでいるせいなのか、国内の統治については次第に疎かになりつつあり、何とか三成に治世を任せようとしている。遠方の伊達の様子などは気にしているみたいだが、足下でジリジリと迫る利休達の一派については、どうも一切気づいていない様子。もし不穏な空気をちゃんと現実の危機感に結びつけられていたら、いくら忠臣とて完全に三成に任せたりはしないだろう。

 そして、利休の方もいよいよ念願のゴールに向かってのラストラン。坊さんたちとの会話でも平気で「我らが企み」とか言っちゃうし、反逆の意志がある人間の名簿を平気で持ち歩いちゃってるあたりに、危機感の薄さすら感じられる。ここまで来たら生きるか死ぬかだし、細かいことは気にしなくていいという判断なのだろうか。枕を送ったこと+娘を配置したことで、そろそろ最後の一手を打つか、という状態だ。

 そして「本命」として選び出されたのが、かの徳川家康であった。後の世の「正解」を見れば、利休が毛利ではなく徳川に世を託そうとしたことは流石である。きちんと「任せることが出来る」人間を選び抜いたわけだし、侘び好きがどうこう、という目先の事象に囚われず、とにかく世界が変わる方向、という狙いに搾って動き始めたのはお見事。これで家康が本当の意味での野心家で、利休の誘いにほいほいついていく人間だったら、それはそれで世界が変わっていたのかもしれない。

 しかし、誤算だったのはただ1点。家康が京に上洛する際に履いていた足袋のことだ。家康は、あの仁君である明智の志を強く強く受け継いだ男だったのだ。光秀の持つ気位については利休も承知していたこととは思うが、あの時点では直接結びついていた秀吉の持つ「野心」と「利権」の方に手っ取り早い利益を見いだしてしまい、更に信長という化け物を片付ける必要性もあったおかげで、利休は光秀を単なる織田討伐の道具として使い捨ててしまっていた。しかし、ここに至って、光秀を打倒したという事実が、家康との間に大きな壁を作ってしまっていたのである。家康だって、今の徳川の世には疑問が無いではない。うまく事が運べば、全てとはいかずとも、どこかで利休と通じ合い、秀吉の天下を打ち崩すチャンスがあったかもしれないのだ。しかし、ここで過去の行いが牙を剥いた。最も大きな利休の罪、最も大きな秀吉の企み。それが、「侘び好きを自らの手で葬り去ってしまった」という事実とともに、利休に重くのしかかる。この構図は、徳に篤い人柄ながらも、信長打倒の折に人の道を踏み外し、前回のエピソードであっけない最期を遂げた秀長の末路に通じるものがある。

 今回の最大の見どころである、利休と家康の茶室での対峙。相変わらず陰影の使い分けが見事で、薄闇にぬっと現れる離宮の顔は、未だに不気味さがある。「天下にかける最後の一輪」として探し求めた家康の姿と、茶室にかけられた花がリンクするカメラワークも面白い。そして、「黒」を貫き通した利休が、光秀の辞世の句を伝えられた時に真っ白になってしまうという、画面のメリハリもインパクトが絶大だ。本当に、言葉少なにたっぷりと伝えてくれる作品だ。

 そして、そんな忙しい利休のゴタゴタとは別に、相変わらずの織部さん。彼の場合は……うん、まぁいいや。なんだかんだで政宗とのコンビは良いコンビだと思います。

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 多蕗だ! 龍之介だ! いや、ヘラクレスの棍棒だ! 最終話。龍之介があんだけはっちゃけた後で出てきた石田彰に絶妙なネタの絡み方。今期最大の苦笑ポイントが待ち構えていましたよ。

 なんかもうね、この作品にまともな角度からの突っ込みは一切通用しないってのは分かってるんですが、それでも突っ込みたくなってしまう容赦無い勘違いっぷりがたまりません。「出る杭は引っこ抜いてしまえばいい」というヘラクレスの棍棒さん(以下、石田彰)の策略により、なんとオルトロス姉妹は一切バトルをせずに弁当を入手出来る特権階級になってしまうことに……こいつぁ手も足も出ない完璧な作戦だぜ! ………………って、どうでもいいやん! 取れるならありがたく頂けよ!
 自由に取れる半額弁当を前に殴り合いを望む意味はないやろ! そもそも、その対抗策は何なの?! 力を駆使して弁当を手にするのが狼の矜持なんだったら、みんなして手を組んでオルトロスに道を譲ってる時点でルールもクソも無いやろうが。そのくせ石田彰ボイスのせいで石田彰が「ものすごく狡猾で格好良い負け犬」みたいになってるのが理不尽過ぎるよ! ラジカル過ぎるよ! 悪魔の罠だよぉぉ! 

 ふぅ……いや、いいんですよ。作中での感情は理解出来ますからね。オルトロス姉妹の夢は「立派な狼になること」であって、戦いの場を奪われることは何よりも心苦しいものであると。元々金に困って半額弁当を狙ってきたわけじゃないのだから、そこから戦いが失われることは、望んでいたものをむしり取られることだって。分かる。言いたいことは分かる。でもさ、やっぱり「はははははは! どうだ、ざまあみろ! 自由に好きな半額弁当を選ばせてやる! 悔しかろう!」っていうのは、感覚的に一切理解出来ないんだよ。この無茶苦茶を「何となく感動の克己ストーリー」に仕立て上げたんだから、この作者のストーリーテリングは相当なもの……って、いや、欠片も仕立て上げられてないよ! 理不尽だよ! シリアスなギャグだよ! すげぇな、もう、どうやって突っ込むのが正しいのか分からないよ! 誰か助けて!

 というわけで、なんやよぅ分からんネタでこのアニメの馬鹿成分を全て絞りだしたような最終回でしたとさ。最終回なのにメインヒロインの活躍の場が一切無いというのも切ない話だが、今回のバトルでもオルトロス姉妹の謎のカゴコンボが素敵だったので良しとしよう。あのプラスチックカゴの硬度を上手い具合に表した反作用によるバウンドとか、よくもまぁ、あんなところに力を入れられるものだ。当然、今回はコンテが板垣監督自身であるし、アクションシーンもしっかり監督の手が入っている。「Fate」のような流麗な動きというわけではないが、動きを見せるアニメ独自の崩しや自由な構図の取り方が、最終回にふさわしい素晴らしい見どころを作ってくれている。やっぱ板垣さんのアクションは見てて楽しいし、笑える。オルトロス姉(ゆかりん)の流した歓喜の涙のシーンとかの作画も最高。贅沢な作品だったよ。ほんとに。唯一の心残りは、花ちゃん・梅ちゃんが最後にあんまり活躍出来なかったことくらいかな。Nick海堂って、誰だよ。

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