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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「レプリカだって、恋をする。」 5→6

 綺麗なお話だったなぁ、と。ほんとにすっきり、1クールでできることをやってくれて気持ちの良い作品。まぁ、今確認したら原作小説は全6巻とあるので、アニメは色々と端折りまくってはいるのだろうが……それでもアニメのみを受容した人間からするとあまり不満はないです。

 暴論から書き出してみると、今作はマジで「思春期症候群の1つをがっつり掘り下げて1つのタイトルにしてしまった」お話である。双葉理央が悩んでいたドッペルゲンガーの症状。もちろん発症の経緯や状態、解決策に至るまで何もかもが違っているのでそこだけで比較する意味はあまりないのだが、それでも「何か不可思議な現象と思春期における少年少女たちの自我や恋心を絡め、独自設定から心の揺れ動きを描いていく」という手法自体は同じ設計プロセスである。その上で「青ブタ」シリーズは1人1人に異なる「思春期」を与えることで群像劇として見せる方向性をとり、今作は「現象」の方にスポットを当て、より詳細に描くことで機微を描いたということになる。方向性としては「SF(少し不思議)」路線で、それこそ藤子不二雄の短編とか、星新一が紡ぐ掌編にでも出てきそうなお話である。

 間違っても前代未聞の斬新な設定ではないし、似た発想の作品を探せばラノベに限らずいろんなものが見つかるとは思うが、これを現代の青春小説としてきちんと完成形を見せたことに大きな意義がある。また、「あくまでレプリカの方に焦点を当て、一貫してナオの視点から物語が描かれる」というのは明確に今作の特徴だったのではなかろうか。生まれの謎や「本体」との関係調整、偽物が抱える感情の実存性に至るまで、どこか俯瞰的な視点を取りながらも、あやふやな自己への不安に密接に寄り添いながら描かれる様が、かえって「本体」側の不安定さ、思春期の情動を描くことになるというのは面白い技巧だった。特殊設定ものとしての最低限の理知も保たれており、最後に明かされるネタは軽いどんでん返しの要素を孕んでいるというのもいかにも現代小説らしい気遣い。珍しく「核となるアイディアと完成形が調和した」ラノベになったんじゃなかろうか。

 アニメとしての質も終始安定しており、制作会社のVoilは「えがたえ」に引き続き見事な実績を残したことで私の中の評価は鰻登りである(その前の「アクロトリップ」も決して悪くなかったし)。画面に動きの少ない作品だが、ソフトフォーカスの枠を使った演出など、地味な中にも色々と世界を際立たせる工夫が散見される。振り返ってみると高柳滋仁氏や宮地昌幸氏など、結構贅沢なスタッフが参加してくれてたんだよな。新興のスタジオがどういうつながりで独立・運営されてるかが垣間見える面白い現象だ。

 中の人の話はもういい気もするが……やっぱ諸星すみれちゃんだよね。声の高低も、なんなら調子もほとんど変えずに「愛川素直」と「ナオ」をしっかり演じ分けるお仕事、当たり前のようにこなしてるけどやっぱ熟練の技ですよ。お見事でございました。終わってみると諸星すみれ・名塚佳織・日高里菜と、やたら子役上がりが躍動している作品だったな……。

 

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