最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
放送中に入る京アニのCMがなんだかすげぇ13話。すげぇのはすげぇし、京アニらしさもよく出ているとは思うんだが……何が伝えたいんだろうな、あれ。ちょっと狂気じみたものすら感じられるのは、社風故だろうか。 と、全然関係無い導入から入ってみたが、今回のエピソードはこれまでのような「ひたすらに日常」というこの作品とは一線を画す複層夢構造。途中からは見ているうちに「どこから夢? どこまで夢?」という、中島みゆきでいうところの「あり、か」の歌詞のごとき不安に襲われる。多分分かる人はいないだろうからスルーしてくれ。 一応、夢から覚める前にはあからさまにそれと分かる要素(ムギの巨大なポケットティッシュや、律の焼きそばスライダーなど)が入っているのでつなぎ目は分かりやすいのだが、最後の花火のシーンでは意図的にその夢と現実の境がゆがめられており、画面に映っているものが現実なのかどうか、幻惑されてしまう。 今回メインモチーフとなっている「残暑」というのは不思議な季節で、思考力の低下を引き起こしやすいからか、その厳然たる暑さとは対比的に、古来より茫とした「不安定な」ものが描かれることが多い。それが高じれば「真夏の夜の夢」になるだろうし、今回のように夢に連なるエピソードなら、季節の縛りはないが「千夜一夜」になるのかもしれない。近いフィールドなら、「ARIA」の作中では、暑さに朦朧とした灯里がケットシーに導かれてネオ・ヴェネチアの不思議を体験するエピソードなどもある。そうした残暑特有の「夢うつつ感」と、あずさの持っている「夢のような楽しい時間」という感情を融合させたのが、今回のエピソードというわけだ。 夢パートをはずしてしまえば、今回あずさがやっていたことは、単なる高校2年生の夏休みだ。友達の家に行き、人のいない学校に遊びに行き、映画やプール、お祭りを堪能する。これだけならば、いつも通りの「けいおん」である。ただ、合間に夢が挟まることにより、そんな残暑の風景が奇妙に歪んだ景色に見え始め、一人称視点を多用した「異なる世界を見る視線」は、そのまま夢の中の諸先輩の登場に繋がる。 順番に「家でギターの練習をする唯」「ホラー映画を見る澪」「街で福引きをするムギ」「スライダーの上の律」という形で現れた「夢」だが、これらがそれぞれ、梓の持つ「先輩のイメージ」を象徴しているのが面白い、澪は分かりやすい「気になる先輩」として守って上げたいような弱い側面が前面に押し出されているし、ムギは「どこか世間の尺度とズレた馬鹿馬鹿しさ」、律はそのまま「あり得ない無茶をいう野放図さ」の現れ。面白いのは冒頭の唯の現れ方で、4人の中で唯一、画面上に姿を現さずにギターの音だけでその存在を表示している。これはおそらく、梓の中で唯のイメージを形作る要素に、「普段の言動から想定出来そうもない音楽への執着とセンス」が現れている。スイカを貰った喜びをギターの音調で表現するなどのキャラクター性は、「ギー太を肌身離さずに引き続ける天才肌ミュージシャン」としての唯のねじれた見え方というわけだ。 こうしてみてきた先輩との交流は、あくまですべて「夢」であり、梓の作った「虚構」、「願望」。実際には憂や純などの親友が付き合ってくれているのに、梓の中には、やはり軽音部がある。最後に1つだけ夢ではなく経験できた夏祭りの一夜こそが、「夢のような楽しい時間」であり、梓にとってのかけがえのない「軽音部」である。あまりの対比に、不覚にも今週も切なくなってしまいました。やっぱり学年比が4:1っていう組成は罪作りだよな。 もちろん、そんな「非現実感」をラストに持ってこないあたりが、この作品スタッフの統制の取り方。ラストは冒頭のネタを回収しつつ、食べ合わせの悪さから途方に暮れる唯のシーンで締め。これほど馬鹿馬鹿しい「現実」が、ものすごくホッとするものに見えるのは、今回のエピソードを覆っていた空気がきちんと「解除」されたから。やっぱりこうじゃないと「けいおん」じゃないからね。ちなみに、今回のエピソードのコンテは、6話の「お茶会!」と同じ内海紘子という人。なんか、他の回と違う微妙な「ズレ」が面白い人だ。たまたまかねぇ。 あ、今回は画像無いです。出番ほとんど無いんだもん。 PR |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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