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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「アイドルマスター シンデラガールズ U149」 6→6

 私は常々「やりたいことが伝わってくる」ことは評価の対象だという姿勢を表明している。成功するにしろ失敗するにしろ、「なるほどこういう新しいことにチャレンジしようとしたのだ」ということが伝わる作品作りが好きだ。そして、今作においては伝えたいメッセージはあまりにも明確すぎた。「こどもは可愛い」。

 はるか昔に作られた、オタクとイケメンの差を揶揄する画像で「俺、子供とか好きだから」って言うセリフをイケメンが言えば子供好きな好青年になり、オタクなら犯罪者予備軍になる、みたいなやつがあったが、さて、今作を見て楽しさを見出す人間はどちらであろうか。まぁ、犯罪者予備軍になる可能性を決してゼロにすることはできないのだが……今作が訴えかける「子供の愛らしさ」は決して犯罪者育成を目的としたものではない(当たり前だ)。ただ純然たる「無垢」に、正しさと崇高さを見出したものだ。

 かつてキリスト教社会では、子供というのは大人になる以前の「足りない」存在として一方的に教示されるべき存在だったという。子供は愚かであり、未熟であり、未完成なものだった。しかし、そんな流れに変化が訪れたのは近代における児童文学の勃興期。そこではキリスト教的な教義を解体、純粋無垢な子供は神に近い存在として再解釈され、時に大人を導く存在としても描かれるようになったという。これが、fairytale(御伽話)である。

 今作は、まさに現代に甦ったフェアリーテイルである。子供を徹底して無垢にして善なる存在として描き、対比的に大人が汚く、歪んだ存在として描いた。あまりにも明快かつ単純すぎるその構図はあまりに露骨で閉口してしまう部分もあるが、今作は起点からしてもうその部分を揺るがせにはしない。誰が何と言おうと、主役は子供で、子供は正義なのだ。小さなアイドルが最後には最も輝かしい姿を手にし、大人たちを教導する存在となる。偏執的とも言える圧倒的な作画力でもって描かれたライブシーンは、新たな時代の宗教画(icon)。そう、かつては禁止された偶像(idol)の姿に違いない。

 新たなる宗教観の到来。これはまるで、新大陸に新たな神を持ち込み全てを塗り替えたかつての西欧諸国の宣教の如くある。コロンブスがアメリカ大陸を発見したあの時代の、価値観の支配の物語。「under 1490」とは、歴史に打たれた楔を模した名称なのだ。

 注1・表記の歴史観は、個人の独断によるもので根拠は何もありません。

 注2・クスリとかやってません。

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