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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 どこをとってもクドさ満点、第3話。やっぱクセの強いクリエイターだよなぁ。原作者にしろ、アニメスタッフにしろ。

 というわけで、勢い衰えずに常にジェットコースターで走り続けるアニメになっている。感想は書けなかったが先週の2話も相変わらずのテンションで、そちらではこの世界における「子ども」が持つ意義、そして逼迫した世界情勢などが描かれ、トンチキだと思われていた三田と冬村の周りの環境も充分にトンチキであることが示された。さらには面倒臭いお友達第1号(第2号か?)である甘矢も導入され、気づけば男・女・男のスリーピースになった。何がすごいって、この3人の利害関係は大して同じ方向を向いておらず、「小野を見つけ出す」という目標を持った冬村が一番強固なモチベを持っているが、「実家を建て直す」が目標の甘矢については三田と絡む必要性がだいぶ薄いのでなんで一緒にいられるかよく分かってないし、当の三田に至っては「子供の頼みは断れない」というヤな本能から冬村に引っ張られているだけ。凸凹以前にバラバラの3人組であるが、それを冬村という強烈すぎる求心力が力技で引っ張っている格好だ。

 さらに、前回登場したもう1人のクドすぎキャラは学園長の大渋(おおしぶ)。ここ最近、CV関俊彦のキャラというと年齢の概念を超越した化け物ばっかりな気がするのだが、今作でもご多分に漏れず怪物じみたくせ者を怪演。ファンにはたまらないキャラクターになっている。この世の大人の歪みを一身に背負ったようなキャラ造形、そしてしわっしわの手に象徴される異質なデザインも相まって、「こんなやつが運営してる学校がまともな場所なわけないだろ」感は文句なし。「大人対子供」という(少なくとも現時点での)中心的な構造はかなり分かりやすくなった。

 そしてこの度第3話では、「信じてくれる子供が増えてきたから」という不可解な理由で三田に新能力が追加。元々「単に体がデケェだけの爺さんに変身しても大して役に立たんやろ……」と思っていたところに、先週はソリ(スキーでは?)能力が追加されたが、これもまぁ、結局は身体能力の一部に過ぎず、まだまだスペシャルな感じはなかった。しかし今回追加された能力はまさかの嘘発見器。三田のメンタルについては同情するしかないが、なるほど確かに強烈な能力に違いない。こうしてちょっとずつ活躍することで能力が付与されていくのがサンタの個性なのだろうか。何ともヘンテコな進化を遂げそうな主人公である。

 もひとつ気になるのは、前回は逃げおおせた形にこそなったものの、どう考えても目をつけられてしまった甘矢・冬村が学園長からどうやって逃げるんだよ、という部分。今回しっかり対話を求められたわけだが、そこは冬村が機転を効かせて(?)逃げ延びた。ただ、そんな行き当たりばったりな状態ではいずれ正面からの対話は避けて通れなくなるはず。現状でまだ学園長は三田=サンタは認識してない形かしら。でも今回狙撃手にバレちゃったしなぁ。狭いこの学園内で、三田はどこまで自由に立ち回れるんでしょうね。

 出てくるキャラが全員クドいおかげで退屈してる暇さえないアニメ。次はどっちに転がる?

 
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 今のところ一番の見どころは番組終了後にちょっとだけ映る石川由依の実写CM、第3話。あの枠、なんなん?

 さて、「面白いと思った作品の感想は書く」をモットーにしている当ブログであるが、ぶっちゃけてしまうと今作は今のところ面白くはない。第0話の衝撃展開に多少の期待は持ったのだが、そこから続くお話は何とも掴みどころがなく……3話(実質4話目)を経過してなお、引き続きもんにょりしている。じゃぁなんでこうして感想が書かれているかというと、まぁ、一応P.A.WORKS大好きおじさんとして、この作品の今後をどのように期待し、見定めるかの指標を新番チェックが一段落したこのタイミングで置いておくため。まぁ、その他の作品の面白さと比較するためのベンチマークとしても機能すればそれはそれで助かる。

 なんだろね、お話は滞りなく進んでいるはずなのだが、今のところ盛り上がりポイントは無い。一番の難点はやはり脚本そのもので、あらゆるパーツが展開のための展開を後押ししているに過ぎず、局面が前に進んでいるはずなのに驚きも興奮も伴わず、なんだか「オリジナルアニメの設計図」をそのまま見せられているような手応えのなさ。作中で多少なりとも刺激を得る部分があったとすれば、多分アモルちゃんの激エロボディと、およそこの時代に風紀なんてありゃしないことを示すようなクソエロ衣装くらいであろう。この子、奴隷だったんだぜ? 子安ももうちょっと別な使い方あっただろうに。

 それ以外の部分については、世界背景がよく分かってないアキラが旅を続けながら少しずつ現地民と触れ合い、真相に近づいていく物語なわけだが、こういうロードムービーをベースにしたオリジナルアニメって、どうにも面白くなった記憶がほとんどないんだよな……。各々の印象が薄いせいかあんまり具体例もパッと浮かばんのだが……必死に名前を思い出したところだと「LESTNERS」とか、あとはまだマシだったところでは「takt op」とか。「ローリングガールズ」も近いといえば近いかな。なんか、そういうアニメってなかなかストーリーにまとまりが出ず、場当たり的に「その土地で揉め事」っていう展開が繰り返されるので盛り上がりに重なりが出ないのよな。今作はその最たる例で、函館の事件、青森の事件が何一つ有機的に絡んでおらず、解決策も「ユウグレさん超強い」だけで終わっちゃって、変化が感じられない。あげく、この時代の統治者をいちいちボコってお尋ね者になっているはずのアキラさん御一行にさっぱり緊迫感がなく、今回はいよいよ地元の婚活パーティーに参加してしまうという。そこでもあれよあれよと問題が分かりやすい形にもつれており、小清水姉御は想像以上にチョロそうで、「どういうキャラの配置にしたいのか」が事件が起こる前から丸わかりである。まぁ、尺の都合を考えたらあんまり複雑な話は作れないのだろうが……流石に旧世界人であることが一発でバレる流れとか、出来の悪いコントを見てるみたいで興が冷めてしまうよ。

 まぁ、まだ旅も序盤なので「種まき」の段階だと信じて今後の盛り上がりに期待するしかないのだが……この設定で主人公がハーレム展開になる意味がマジで分からん。0話で生涯トワサ一筋宣言してるようなもんなんだから、一番ハーレム主人公に向かないタイプだろうに。

 
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 やっぱオープニングの疾走感は「葛藤Tomorrow」の方があったか……第15話。まぁ、こればっかりは好みの問題ですけども。カットがあらすじからオープニングに切り替わった時のあの感じはほんとに好きだったなぁ。

 というわけでガワはちょっと変わった第2期なわけですが、中身は何も変わらずこれまで通り。いや、これまで以上に酷いかもしれない。クライのやる気の無さは周りにおおごとが起これば起こるほど際立つわけで、今回のように狙い澄ました面倒ごとが一気に押し寄せる展開だと、全てをぶん投げて逃げ続ける卑劣な個性はより如実になる。どう考えても許されざる存在のはずなのだが、いかんせんラッキーマンなのでどんな畜生プレイでも勝手に伏線として機能していくというご都合主義。普通のなろうのご都合主義はイラっとするだけなのに、何故クライだけは許されてしまうのか。……それは、こいつが本当に何もできないただの雑魚だからなのよね。まぁ、宝具のおかげでびみょーに器用なスキルだけは増え続けているのだが……今回のイリュージョン能力はガチで便利そうなやつだったが、こんなもん独り占めしていいものなのか?

 いろんな要素が1期から引き継いでるもんで、私のような揮発脳では正直覚えてない要素も多いのだが、そんな時に助かるのがクライのてきとーな性格。彼が今回「全然知らん」と言っていた2人のキャラ、私もガチで1期でいたかどうかよく覚えてないんだけど、いましたっけ? 途中で出てきたギルドのエルフさんは別な人だよな。まぁいいや、クライが覚えてなくて何とかなるなら、視聴者サイドもなんとかなるだろ。適当視聴に優しい親切アニメだ。大丈夫、とりあえずスマート姉妹とティノちゃんさえ認識してれば何とかなるんだから。今回は特にティノの不幸体質がフル回転しててよかったですね。リィズとの絡みが最悪の不幸だけど、シトリー相手でも大して変わらんし、その姉妹2人同時に喧嘩ふっかけたら命は無いよな。生き延びてるだけでも相当ラッキーだぞティノちゃん。今回も「抱えられてるケツデケェの可愛いな」とか「引きこもりボサボサ髪でも充分可愛いな」とか、満足度の高いティノ劇場が見られて眼福です。ただ、今期はエンディングの「すくりぃむ!」も無いからね……きっちりティノ成分を本編から摂取できるように心がけたいですね。

 
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○「異世界かるてっと3」 ―

 15分枠だから新番チェック書かなくてもいいのかしら、と思って確認したら過去2回は律儀に書いていたので、今回も一応記録を残しておこう。

 直前に「銀八先生」で「学園スピンオフってあんまりメリットないよね」みたいなことを書いたのだが、今期はもう1本学園スピンオフが待ち受けていた。そして、こちらはちょっと面白いのが癪である。まぁ、「複合異世界もの大甲子園」っていう設定部分で明らかに差はあるからね。ちなみに今作は2期の制作が2020年と気づけば5年以上も前の作品だった(1期は19年)。毎度のことながら「そんなに前だっけ?」と愕然としている。ただ、愕然としてるってことは、今作のモチーフとなった作品との縁が切れずに接点を持っていたことの証明でもあり、なろう界のエース作品たちはこの5年間頑張り続けていたということでもある。

 でもまぁ、4作品全部がそうというわけにもいかず、アニメ化が継続的に続いているリゼロ・オバロ・このすばと比べると、どうしても「幼女戦記」だけ活躍度合いは1ランク落ちてしまうのは残念。別に作品自体の面白さで見劣りするわけではないのだが、混成チームになった時の影の薄さは、作品性に根ざすものなので如何ともし難い。そして、そんな幼女戦記の負担を軽減するためにも(?)、ずっと同じ座組みではマンネリ化してしまうってんで毎回「追加異世界」が登場することになるのである。

 確認したら、2期時点で「盾の勇者」チームが追加されており、最終回ではサプライズとして「慎重勇者」がゲスト出演。今回の3期はそこからスタートしたが、「慎重勇者」については流石に格が違うと判断されたのか、ほんとにゲスト扱いで退場とあいなった。その代わりに今期から新たに参戦するのは、なんと「陰の実力者になりたくて」である。まぁ、人気作品らしいからねぇ。1話時点ではシャドウのみの登場だったが、他作品とのバランスを考えると流石に七陰を引き連れての参戦だろう。確認したら、中の人が既存のキャラと重なってるのは2キャラだそうです(ラフタリア瀬戸ちゃん・レムいのすけ)。まぁ、いろんな絡みの期待しときましょう。ここまでギリギリで一応私もフォローできているなろう作品からのみの登場になっているのは助かります。まぁ、「陰の実力者」はすげぇ適当にしか見てないし、「盾」については今期を最後に見切る判断をしているのだけど……。

 個人的にはオープニングのフィーロwithハムスケみたいな作品を超えたいいコラボが見られればそれで割と満足です。ただ、「ガーフとアルベドが互角なのはおかしいやろがい」みたいな厄介な不満も出るのでコラボも楽ではありません。困ったら全部かじゅまさんに投げて誤魔化そう。

 

 
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○「キミと越えて恋になる」 5

 なんと今期3本目の中原ママン作品。もはやそっちが本業になったか……いや、年齢を考えれば別におかしなことはないのだが、なんかこう……時代の流れが切ない……。

 脇の情報からスタートしてみたが、色々と刺激が多くて評価に悩む作品。例によって「加点要素もあるが減点要素もある」というのでトータルはイーブンという判断にさせてもらったので、数字としては中庸に落ち着いてしまうのは申し訳ない。まぁ、新番チェックなんて4〜6点に集中するもんだから(身も蓋も無い)。

 今作は先に良い点をあげてしまおう。割とびっくりした要素なのだが、今作の制作はなんとミルパンセである。ミルパンセのくせつよ画風はここ数年で一気に存在感を増してきており、プラス方向への伸び代を感じたのは「蜘蛛ですが、なにか?」の時だっただろう。あまりにもビビットな原色ギトギトの濃い画面に、どっからどこまでがCGなのかよく分からないけどとにかくぬるぬるした謎の画面。前身として作られていた「ベルセルク」はどう考えてもCG風味が強すぎて受け入れられる土壌がなかったが、その後の展開で少しずつ「CGのクドさ」を調整し、さらに世間的にもCG作画への抵抗感が薄まっていることから、「蜘蛛」→「異世界チート」となろう作品2連発を展開したのち、先ごろ展開されたのは「沖ツラ」であり、こちらはもはやクドさすら武器にして新たな分野を開拓せんとする勢いだった。

 そして、そんなミルパンセのクセ強画風がついに現代アニメとの融和点を見出したのが今作であるようだ。正直、アバンではミルパンセだとは全然意識せず、私が「あれ?」と気づいたのはオープニングで音響名義に板垣伸の名前を見つけた時点である。ついにCGの不自然さを払拭し、今作は見事に「少女漫画の作風」が画面に載っている。当然、動きだってしっかりしているし、おそらく原作ファンもこの作画なら不満はないはず。ついに、このスタジオが一線級の「作画スタジオ」になる準備が整った感がある。ちなみに板垣伸と共同で監督にクレジットされている木村博美という人は来歴を辿るとミルパンセの生え抜きっぽく、これまで総作監やキーアニメーターをこなし、この度ついに監督名義に。ミルパンセの底力が見られるかどうか、なかなか楽しみな部分である。

 そうして映像的には刺激の多い作品だが、マイナスというほどでもないのかもしれないが、懸念点があるとすればシナリオそのものである。今作はオブラートをひっぺがして語るならば、ぶっちゃけ「被差別民との恋」を描いた作品である。別にフィクション内でそのような設定を出すこと自体は何の問題もなく、むしろ突拍子も無い「獣人」の設定は最初から引き込まれてしまうものだったのだが、やはりあからさまな「差別」の様子というのは見ていて気持ちの良いものではないし、軽々に扱いづらいテーマであるのは間違いない。今作は国レベルというか人類種レベルで獣人を「差別」している社会傾向がはっきりしており、この状況下での「被差別民との恋」というプロットは、単に「困難の多い恋路」というだけで終わらせてはいけないものになっている。ここで安直な「差別」の描写を繰り返したり、安易な解決を持ち出したりすると、「設定のコストとペイが見合っていない」という評価になりがちである。わざわざこの設定を持ち出したからには作者サイドで何かしらの大きな「決着」を用意しなければいけないわけだが、1話目の設定だけを見ると、まだそのように大きな志を持って展開している設定には見えなかった。単に「身分違い」を演出したいがための「差別」だとすると、ちょっと安易だし余計なストレスの種になりかねない。

 まぁ、全てはこれからの展開次第ではあるのだが、しばらくは様子を見守って「ちゃんと考えてこの設定を作ったんですよ」という部分が証明されていくことを願っている。ひとまず最初に「獣人と人間のSEX」についての設定を公開してもらおうかね。話はそこからだろ。そうだろ。

 
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 もっかいタイトルをしっかり見直してくれ、第2話。まぁ、最終的には笑顔になってたが、途中割と絶え果ててたから気をつけろよ。

 ふむ、思いの外がっつり重たい話も展開してくれる作品のようである。今回スポットが当たったのは、毒舌系ツッコミアシスタント・はーさんこと間瑞希。みっくボイスでどこか掴みどころのないキャラクターとして登場していたが、そのツッコミ道とクレバーな状況判断能力の裏には、やはり悲しき過去が存在していたという。いや、本人がそこまで「悲しき」と思ってるかどうかは定かじゃないし、双見のいう通り「まだ20歳なら決める必要ないじゃん」とは思うので全然気にしなくてもいいレベルなのかもしれないけど。ただ、視聴者である私の胸には結構刺さってしまったものでね。

 「何かをゼロから生み出す仕事」って、やっぱり偉大なのですよ。いろんなものを創造する業界でよく言われることだが、上手いだの下手だのと人様が作ったものに文句をいうのは簡単だが、じゃぁ自分がそれを作れるかと問われたらそれはとても難しい。最後まで「作る」ことができる人間、それはただ1点だけでも意味のある長所なのだ。双見はぎゃーぎゃーと喚きながらも今回だって最終的に求められたものを「完成させた」。残念ながら、はーさんはまだそのゴールラインに到達していない(と少なくとも本人は判断している)。本人が初めて目の前にその事実を突きつけられて己が不甲斐なさに打ちひしがれていたタイミングで、偶然にも双見がアシスタント仕事の助けを求めていた。都合のいいヘルプ要請ではあるが、たまたまそのタイミングで「作り上げること」の難しさを痛感し思い悩んでいたはーさんからすれば、「他人の創造を手助けする」というお仕事は自分の身の丈にあったぴったりの役目だと思ったのだろう。これから先もアシを続けるかはまだ分からないが、少なくとも双見が困っているというなら、助けてあげたいと思うくらいには感謝しているに違いない。

 一見するとドライな関係にも見えていたこの漫画家−アシスタント間にもなかなかじっとりとした良い関係性があった。前回は漫画家−編集間の関係性が一番濃いやつなのかと思っていたが……複数の関係性にたくさんの熱量が感じられるのは良いドラマである。もっと言うなら良い百合である。はーさんは絶対にあのスタンスを崩さないだろうから最終的にどこかにゴールインするってことはなさそうだが、傍で見守りつつ双見の幸福を最大限に願う「アシスタント」に努めてほしいところである。

 その他、はーさんには実は「姉はーさん」(CV早見沙織)がいることが判明したり、姉妹揃ってやたらとマッサージが上手い(姉は本職?)ことがわかったり、よりによってさらに濃密に若いおなご達がくんずほぐれつできる要素が追加されている。まぁ、今回のはーさんの同衾が最接近の距離な気もするが、漫画家稼業なんて他にどこで人と繋がるきっかけがあるかわかりませんし、できればこのまま狭い世界でみっちりと関係性を深めてほしいものですな。

 

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○「ちゃんと吸えない吸血鬼ちゃん」 5

 実は私は……吸血鬼もののコメディなんて山ほどあるだろうけど、テンション感はアレがやや近いかね。ただ、全体的な雰囲気でいうと阿波連さん。というか、単に座席位置が完全に阿波連さんとライドウ。

 というわけで学園コメディらしい作品。Wikiで確認すると掲載誌は「ドラゴンエイジ」で、すでにコミックは9巻で完結しているらしい。アニメ1クールで9巻やることはないだろうけど、「結末が分からなくてモヤモヤ」みたいな心配がないというのは安心できる要素だ。いや、この作品の「結末」が気になるかどうかは知らんが。

 ガワだけみれば割とありきたりだしそこまでパンチの効いた作品ではないので「これ以上の上がる要素が無いのでは?」と警戒して点数は据え置きだが、アニメーションとしてのクオリティだけ考えれば評価は良い寄り。制作のfeel.は去年は1本も無かったくせに、前クールの「Summer Pockets」に続いて今期はこれと「千歳くん」の2本体制。まぁ、単に放送時期の問題で制作時期は各々異なるのかもしれないけども。とにかくそんなfeel.の作る映像部分は比較的安定しており、何より重要なポイントであるメインヒロイン・石川さんの様子は可愛らしく描けている。また、「阿波連さん」を比較に出したのは「よく考えるとヒロインよりも野郎の方がイカレてないか?」という部分が共通していたからで、主人公の大鳥の様子もきちんと魅力的に描く必要があり、その要請もおよそクリアできている気がする。

 キーとなるのはデフォルメを使うタイミングで、本作は「石川さんが血を吸う時小さくなる」という(本人は自覚してないっぽいけど)謎現象が作品内部からも「デフォルメ化」を正当化できる珍妙な道具立てとして機能しており、ヒロインの愛らしさは文句なしだ。そしてこのデフォルメ化の波が外野にまで押し寄せ、大鳥もしょっちゅう顔のパーツが省略され、簡単な画でポヤポヤと進む雰囲気が統一されているのだ。ちなみに監督は「ファ美肉」「ダンジョンの中のひと」と2作続けて良い雰囲気の作品を提供してくれている山井紗也香氏で、今作もそのクレジットだけでちょっと期待してしまうし、なぜか「ひげのおじちゃん」こと池端隆史氏も「助監督」という立場でクレジットされている。これって意外に重厚な座組みになってるんじゃなかろうか。

 先述の通り、そこまで爆裂面白くなる気配はないのだが、ただ緩やかに、平和な世界が描けていればそれで良い作品なのだろう。ママになる喜びは分からないけど、ちっちゃくて可愛い何かを愛でたい気持ちは分かるのでね。

 

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 さぁ、「劇場アニメ観なきゃ月間」とか書いてたけど、実質、この作品をなんとかして観に行かないとなぁ、というモチベを上げるための標語だったりする。例によって気づけばあっというまに上映回数は減っていくし、なんとかエイヤッと観に行かないと取りこぼす危険があったので。今回は平日ど真ん中になんとか隙間を見定めて劇場に足を運べてよかったです。

 さて、そうまでして観に行った作品ですが、普段なかなか触れない文化の要素もあるためになかなか評価は難しい。ただ、視聴中にあれこれ好き勝手なことを考えることができたのは事実なので、何かしらの刺激を孕んだ作品であることは間違いないだろう。責任放棄なまとめ方をしておくと、「アニメを品定めしながら視聴したい人は、その1つのステージにちょうどよかろう」くらいに留めておきますね。

 

<というわけで折り返し。今作については一応ネタバレ注意>

 


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○「デブとラブと過ちと!」 5

 前クールには「ブス」アニメが放送され、続けて「デブ」アニメがスタート。こういうタイトルが堂々とまかり通るあたり、業界が病んでいるのか、それともこの国全体が病んでいるのか……まぁ、別に言葉狩りをする意味もないので、むしろ世界的に堂々とこういう言葉を使えるようになった方が気が楽だとは思うんですけどね。

 こちらも前の週に解説特番があったので概要はなんとなく把握した状態でスタート。Web連載なのでなんとも言い難いが、ジャンルとしてははやり「少女漫画」ということになるのだろうか。実写ドラマも成功したとかなんとか言ってたし、なんでわざわざアニメ化されたのかはよく分からんのだが、まだまだ掘り続けられるだけの鉱脈を感じてるってことなのかしら。メディア化の基準はいつも謎である。

 いわゆるシンデレラストーリーを展開するためにはスタート地点でヒロインが「灰被る」必要があるってんで、ブスだったりデブだったりから始まるというのもある種の定番なのかもしれない。「ブス」の方については「少女漫画テンプレだし、端々にどうにも受け付けない要素が……」とネガティブな感想しか出てこなかったが、こちらの作品は実はそういう要素が案外少なくて普通に見られてしまった。イケメンとのランダムエンカウントとか「おもしれー女補正」とか都合のいい部分があるという意味では同じようなもんなのだが、決定的な違いは「デブ」という要素の扱い方だろう。

 まず1つに、ビジュアルに割とこだわりがあるというか、結構あけすけに「デブ」を描いている点。どんなカットでも基本的に夢子の二重顎が解除されることはないし、面相のタプタプした感じとか、「絶対にデブであることを忘れるなよ」みたいな作画のこだわりは感じられる。そこに正々堂々とした「デブだと嘲られたものをそのまま描いてやろう」という姿勢が見えるのは評価点。そして、そんなビジュアルからくるヒロインの扱いについて、ヒロインがネガティブじゃないというのが最大の評価ポイントだろうか。別にネガティブなものを描くのが悪いってことじゃない。ただ単に自己肯定感の低い「自称ブス」が「報われる意味がわからなかった」のに対し、こちらのデブなら理屈抜きで「前に進む」エネルギーを持っているため、「これなら相応の見返りがあってもいいだろう」と思わせてくれるのだ。また、単なる「ひたすらポジティブハッピー」ではどこかに胡散臭さが漂ってしまうのだが、夢子の持つ大雑把なポジティブさって、いわゆる「おばちゃんのおおらかさ」なのよね。我々が現実レベルで見たことがある、理屈は通じないがどうにかしてくれそうなおばちゃんの理不尽なあのエネルギー。あれが見えると、そこまで「都合よくおもしれー女」ではない気がしてくる。結局、人類はおばちゃんのパワーには勝てないということなのだろう。

 また、シナリオが単なるざまぁ(?)やハッピーではなく、ちゃんとその裏に何かしらの縦糸が感じられるのも先々を気にさせてくれる要素で、同期のぶりっ子ちゃんや杉田課長などの不穏な要素がどういうアクセントになっていくのかは普通に気になるお楽しみ要素だろう。

 あとはまぁ、夢子役に遠藤綾っていうキャスティングがいい采配だなぁ、と思う。ほら、ブスの方は早見沙織だったわけじゃないですか。ブスだっつってんのに声で逃げるなよ、と思っちゃうわけですよ(別にみさおは悪くないやで)。遠藤綾の生み出すキャラクターの方向性が、しっかりと「ギャグ」に寄せてて現実感をかき消しちゃってくれているのでこのヘンテコ構造を楽しめるようになっているというのが、演技の作り方ってのはいろんな妙味があるもんだと感心してしまうのである。ただ、ここから記憶が戻った状態の夢子が現れた時にどうなるかは分からんけども。記憶喪失というかもはや「人格変化」なのでどこまでいっても「梓川花楓問題」は抱えてはいるのだが、多分そこまで深く悩んで観るような作品でもなかろう。あとはせいぜい最低ラインの作画クオリティを維持してくれることを祈るばかりである。

 
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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