最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
終末世界に終わりなんていらないよ……第11話! もう、ほんとに序盤から涙腺がボッコボコになるお話でして……これまで数多のトンチキ回を垂れ流して絶賛の作品ではあるが、個人的には今回のお話が一番刺さったかもしれない。あの9話の後であの10話、そしてあの10話の後にこの11話……まじでシリーズ脚本家の脳はどうなってるんだ。 「私服ヤチヨさん可愛いじゃん!」からスタートした今回のお話。まるまる1話使ってヤチヨさんのパーソナリティに迫る、1話とならぶ濃密な「髄」みたいなお話だ。ポン子はにわか知識で「なんとなく労基ってのがあるし、ヤチヨちゃんも休んでみたら」と思いついただけだろう。500年以上連勤している(一時宇宙空間の放浪やグレてた時期あり)ヤチヨにとって今更1日2日休んだところでなんの足しにもなりゃしないだろうが、「休暇」とはそんな実際的なものではない。仕事という日常から強制的に切り離される、ある種の別世界探訪なのである。そしてそんな思いつきの休暇のタイミングでヤチヨさんはシーツやシャンプーハットに向けていた意識をそらす先が必要となり、「自分と向き合う」ことを強制される。まぁ、仕事が丁寧なヤチヨさんのこと、ずっと以前から分かってはいたのだろうが……自己メンテの末に現れる「耐用年数」の文字。今作はロボと長命宇宙人による無限の時を楽しむアニメだと思われがちだが(思いたくもなるが)、すでにムジナさんの一件でその「永遠」は許されないことがわかっている。何より、1話目時点でヤチヨさんはすでに多くの同胞を「休職」にしているという事実がある。むしろ1人だけその数倍の年数を稼動し続けたことが異常なのである(しかも途中で何度も激しい戦闘や大気圏突入を経ながら)。いよいよヤチヨにも「終末」が見える。 ……もう、この時点で泣いちゃうのさ。勘弁してくれよ。ヤチヨさんは永遠でいてくれよ。今までその特権的立場を享受してきたのだから、今更ひっくり返さないでくれよ……。どうやら耐用年数を過ぎたチップはどちらかというとソフト部分だったようなので「身体にガタがきた」というわけでもなさそうだが(一回ポン子によって一部ボディパーツは更新されてるんだよな)、だからこそ換えが効かない専用部品なわけで。ヤチヨさんは全力で交換品を探しながらも、半ば無理だろうと諦めていたきらいがある。数多くの仲間と同様、いつしか自分も「休職」するのだと、そう覚悟を決めていたんじゃなかろうか。 しかし、仲間たちの部品保管庫での偶然の発見。それはたった1冊のガイド本。「自分探し」+「休暇」→旅行。なんとここで、史上最も切なくて愛おしい「銀ブラ」がスタート。まさか数百年後の荒廃銀座でもぶらり旅を満喫できるとは思わなかった。変わり果てた銀座の街中でも、ガイドに従ってありふれた観光(?)を試みるヤチヨ。ウィンドウショッピング、観光地巡り、おしゃれなオープンカフェでお茶して、カラオケやパチンコ(?!)なんかにも行ってみちゃったりして。ポン子が教えてくれたから書店巡りだってしちゃうんだ。最後はなんとソロキャンプだぜ? これがおしゃれ女子の休暇の過ごし方。銀河楼が見守ってきた銀座の街は、この世界でもどこかに輝きを持っているかのよう。 ただひたすらに無音で、仄暗く流れいく銀座の風景。ヤチヨの「終わり」の示唆もあって流れるその情景はまさに「終末」。いくら探してもパーツの替えが見つかることはなく、他の生き物たちが繁栄し、大切な仲間たちと共にある中、ヤチヨが感じるのは残された孤独と、終わりへの諦観。待ち続けた結果が望んだものでなかったことは少し寂しいが、銀河楼を復興させ、地球人の帰還を待ち続ける体制は整えることができたのだ。ヤチヨさんは自分が止まっても、残したものがあるのだから大丈夫だと、それくらいは考えていたかもしれない。それでもやはり、野生の馬たちを見て「戻るべき家族」の存在を認識すれば胸のパーツもキリリと痛むのだ。 終わりの世界に終わりが訪れてしまうのか。最終回前に殊更に終わりを意識させやがるのか。そんな涙の先に、なんとまぁ、うっかり見つけてしまった代用パーツ。ヤチヨが最後に訪れたのはおそらく当時はライバルだったであろう別なホテル施設であり、そこにはハエトリロボさんやお掃除ロボたちの同型と見られる廃品が打ち捨てられていた。そしてそこで発見した1体のホテリエロボ。おそらくヤチヨさんほどの無敵の耐久性は持っていなかったのだろう、修理こそ絶望的ではあったが、その機構にはしっかりと求めるパーツが。死体漁りのようで多少の後ろめたさはあるものの、ヤチヨさんが今更そこに遠慮なんてするわけもなく。パーツは受け継がれ、少なくともあと数百年程度なら、ヤチヨさんは戦えそうである。 都合のいい偶然だと笑われてしまうだろうか。いや、ヤチヨさんが「人事を尽くした」からこそ、今回の延命は叶ったのだと思っている。ホテリエロボであるヤチヨさんの象徴的な仕草の1つに「礼」がある。オープニングの締めとしてあまりに印象的なその優美な仕草。ヤチヨさんは本当にいろんなところに頭を下げる。今回のお話だけを見ても、廊下で通りすがりのお客に(従業員の立場でもないのに)礼をする。ボロボロになった神社ではきちんと儀礼に則り二礼二拍手一礼。「人事」の後について回る「神事」。突然集まってきた野生のアザラシたちには一芸を披露してから恭しく一礼。そして貴重なパーツを提供してくれた「同胞」については、感謝の意を示すために深く二礼。彼女は自分の業務外であろうとも、世界に対して常に真摯である。そんな彼女の姿勢に対し、世界が応えない方が不義理というものだろう。ホテリエがその業務の報酬として受け取るものがなんであるか、みなさんご存知のはず。 そう、「チップ」だ。 PR 「履いてください、鷹峰さん」 4→4 人類にはだいぶ早いフェティシズムにチャレンジした作品。頑張る部分は頑張っていたが、残念ながらうちの宗派とはちょっと違うんですよねぇ……。 エロバカラブコメとしては、多分成立した。面白かったかどうかは別にして、ちゃんと1クール分の話があり、「この作品でなければ見られないあれこれ」もちゃんと存在してたので思いのほか触れるべき部分はあったんじゃなかろうか。普通に考えてエロ作品なんてのは「いかに脱がせるか」に全力を傾けるものであり、逆に「脱ぐ時は一瞬、その後、いかにして履かせるか」に全力を注ぐというコンセプトがエポックメイキングなのは事実。その発想は無かったという意味ではコロンブスの腐卵。このこだわりをなんとかして全人類に知らしめるべく、アニメ化までして発信した何者かの熱意は評価したい。 ……でもまぁ、やっぱ別に面白くは……。多分この妙な冷め方の一番の要因は「高峰さんのスタイルの良さ、なんか求めてるのと違う」というあまりに即物的な理由な気がする。特に今作で一番力を入れて描かれた「脱ぎかけ」、いや、「履かせかけ」の鼠蹊部がさ、やたら鍛え上げられてムッキムキなのがあんまり好みじゃなかったんだよな。そんなとこでperfect bodyを見せられてもなぁ。まぁ、多分その一点に情熱を注ぐ闇組織とかが存在してるのだろうし、「伝わる人には伝わったのだ」とポジティブに考えることにしようじゃないか。 高峰さん自身の魅力はそこそこ出せていたと思うし、特殊能力を振りかざすワンアイディアのネタ作品としてはちゃんと肉付けはできていたので「エロ枠の割には頑張った」というのが最終評価。この枠には「不徳のギルド」という秀作(?)があるので、クリエイターの方々は引き続き「バカエロだけど面白い」アニメを追求していただきたい。 「ボールパークでつかまえて!」 4→5 今期のアニメ、かなりの数が「途中から作画が……」というので評価をガクッと落としているのだが、今作に関しては、「作画は……まぁいいや!」となった貴重な枠。もちろん、これで良い作画だったらもっともっと上に行けたという意味ではやっぱダメなんだけども。 第一印象の時点で「作画がなぁ」で足を引っ張っていた作品だったのであまり良いスタートではなかったのだが、そこまで画面のクオリティに拘泥するような作品ではなく、次第に「まぁ、なんとなく球場の様子が流れてるだけでも安心するわ」という不思議な馴染み方になった。すげぇガバガバな基準で強引にくくっちゃうと、本作も「色んな人たちが1つの仲間意識で活動しているホームを描いている」という意味ではある種の長屋ものといえなくもない(いや、流石にいえない)。とにかく、こういうわちゃわちゃした群像劇は割と好きではあるんですよ。 「球場」というテーマ設定自体もきちんと責任を持った筋立てになっており、時に選手を筆頭としたわかりやすい「表の」職業のドラマで真正面から球場全体を動かし、時にあまり注目されない渋い職業を描いて「裏方」仕事をみせる。1クールという短期間とはいえ、その話作りはバラエティに富んでおり、意外に退屈せずにアットホームなヒューマンドラマを見ることができた。気づけば視聴者目線でもモーターサンズを応援しているような気になってくるし、ラスト2話の展開なんていい具合のドラマ展開でちょっと泣きそうになっちゃったもんね。 思い返せば、私もウン年前はそれなりに熱心に野球の応援をしていた時期があった。知り合いに球場に連れて行ってもらったこともあり、今作ではその時の不思議な熱気、高揚感を思い出せるような気がした。スポーツ観戦は楽しいし、多分好きな職場で働くことも楽しいのだ(こちらはまだ未経験ですが!)。人生なんて受け取り方次第でなんぼでもドラマに仕立てられるもんだな、とちょっと感心した次第。 まぁ、そうして「真っ当なヒューマンドラマ」をきちんと描ききれたのが嬉しい誤算だっただけに、「これ、もっとしっかりした制作に任せておけば傑作とまでは行かずとも佳作くらいまではランクアップできたのでは……」と悔しさもある。まー、チープだからこその味わいみたいなものがプラスに働いた可能性もゼロではないが……今確認したらコミックが既刊16巻と思いのほか長い作品みたいだし、万が一2期があるなら、いっそスタジオのレベルを一段階上げてみるのはいかがだろうか。そう簡単じゃない? そりゃそうだなぁ。 「ある魔女が死ぬまで」 5→5 さて、最終回シーズンですよ。今期はすでに「未ル わたしのみらい」とギルティギアという2作品が「終わって」いるので厳密にはこれが1本目というわけでもないのだが、ラッシュの口火を切るのはこちらである。ちなみに、今作の感想とは関係ないワーニングを1つ入れさせてもらうと、正直言って、今期は雑多なアニメの視聴体制がか〜なり適当になってしまっている。私生活でちょい忙しかったというのもあるにはあるが、一番の理由としては「……なんかクオリティ低い作品が多いな……」というのでモチベを上げる作品になかなか出会えなかったせいである。なんかね、本数削ってるけど、まだまだ上澄みをすくう作業はできるのかなぁ、って。 というわけでこちらの作品の話だが、多分今期作品群で相対評価をするならもう1つ点数を上げてもいい作品だったとは思う。ただ、それって「作画がそこまで落ち込まなかった」という消極的な理由であり、やはり積極的に加点しようというモチベーションにはつながらない。まー、そもそも未完の作品で、色々と「どうなるっちゅうねん」でほっぽり出されてしまっては印象がよくなるはずもないのだけど。それはアニメスタッフの責任というよりかは、アニメ化にゴーサインを出した制作側の問題なのよな。 「未完の作品の序盤の抜き出し」としても、可もなく不可もなくといったところか。やはり「100粒の嬉し涙」設定が色々と足を引っ張ったのがどうにも没入できなかった原因で、死の宣告を受けているとは思えないメグの性格設定は最後まで薄い壁が挟まっていたような距離感があった。むりくりおっさんみたいな話法で話す女の子の設定も、ノリきれれば楽しいんだろうけど、壁が撤廃できなかったせいでそこまで大きなプラスには転じなかったし。青山吉能は頑張っていたと思うのだが、それを踏まえてもプラマイはゼロ近辺か。 ただまぁ、そうして「プラスに振り切れる要素がなかった」というのが結論であり、ネガティブな要素も特に計上するつもりはない(最大のネガ要素は「未完」くらいである)。感動話を1本1本積み上げていく基本的な骨子は間違ったことをやってるとは思わないし、毎回のゲストキャラ、メグに協力してくれるサブキャラなんかも、「今後の絡みで面白くなってくれそうだな」という期待はあり、総じて人物描写には不快感もない。結局は、「ここから頑張って盛り上がる話を書いてもらわないとなんとも言えない」になってしまうので、あらためて「なんでアニメ化したし」という不満が残っちゃうことになるのだ。そんだけ期待されてる作品だったのか、原作が枯渇しすぎてるという話なのか……こんだけ制作本数が多くて何をか言わんや、とは思うけどね。なんか、「消費する」のは勿体無い作品だったのかもしれない。 田村少年! この人も意外と意識してないと話題に上ることが少ない人かもしれない。なんかね、少年ポジの人は自然とそうなりがちよね。今回もこうしてむっちゃんについては触れることができたが、他のショタ声優、具体的には三瓶由布子、藤原夏海、大地葉は本企画では漏れてしまいました。改めて確認してる時に「流石にたいちょーは入れたほうがいい気も……」とは思ったが、すでに100人の枠が埋まってしまっているのでご容赦願いたい。ちなみに少年のことは少年と呼び続けている気がするが、流石に今回の企画でそれは申し訳ないので、もう1つ慣れてる「むっちゃん」呼びを使わせてもらおうと思います。
なんか、栄子1人のアーティスト活動の方がウィッチーズよりも客入りそうな気がする、第11話。そりゃまぁ、生粋のアイドルだからな……(中の人的に)。 全てがリセットされた状況からの復興劇。まぁ、あまりにも予想通りというか、ベタとご都合の極みなので筋立てそのものには何一つ語るべき点はないのだが、そんなお約束展開にもしっかりとツイストをかますというか、どこか斜に構えたおふざけを混ぜ込んでくるのが今作なりの矜持。面白いかどうかは未だに悩んでいる部分はあるが、とにかく「イズム」であることは間違いない。 ひっくり返せないと思われていたユイナたちの窮状。しかし、冷静に考えればこの世界は「魔女が魔法で願いを叶えられる世界」なわけで、ユイナたちにも「他の魔女」から願いを叶えてもらえる権利はある。前橋ではなく東京に向かったユイナたちは都合よく新たな魔女に出会い、そこであっという間のブレイクスルー。かつての想いが強かっただけに、あっさりと(ユイナ以外は)記憶を取り戻すことができた。ただ、記憶の復活は本当に「スマホのバッテリー理論」が正しかったと思う他なく、多分今回登場した魔女さんが何かしたという形跡はない。当然ケロッペにもない。だとしたらアズたち4人が自力で思い出したと結論づける以外にないので、「まぁ、記憶の消去術自体が欠陥品だったんだろうな」でしまいである。一応の可能性として「東京の魔女さんのパワーが強すぎて店内に入っただけで魔力的に何かしらの干渉力が働いた」という(これまたご都合主義な)解釈は微レ存。なぜそう思ったかといえば、この魔女さんはあまりに魔力が高そうな声をしていたからである。個人的にはケロッペ杉田がしっかりこの声に反応しているところに最大級の共感を覚える。声優・桑島法子に関する事象については、私は杉田と魂レベルで繋がれる。 新たな魔女の力があれば、あとは願いは叶えるだけ。東京から前橋へ電車で直帰し、そのまま栄子の支配するお店空間へとダイレクト入線。この「東京・群馬間の電車移動」にやけにこだわってるあたりは一応タイトルに前橋を冠している作品の矜持か。ここまで「さっぱり前橋らしさが出てないやんけ……」と呆れていたが、「休みの日に小金をもらったJKが東京散策を満喫しにいく」ってあたりは「確かに北関東の田舎者っぽいな……」というのでようやく前橋らしさを感じることができた気がする(お前が関東の何を知っているというのだ)。 そうして直接対決のフェイズに移るかと思われた栄子VSウィッチーズの構図だったが、ここにきて作中最大の「スカし」が発動。「いや、別にもうお店いらんわ」というのでず〜〜っとカリカリし続けてる栄子へのカウンターを叩き込む。もはやユイナたちは魔女修行の必要などなく、自分たちの力で問題解決する精神力を身につけてしまっている。それぞれの生活は前を向いているし、マポを貯めるよりも実生活を充実させる方がなんぼか手っ取り早い。もはや栄子は置いてかれる側の無用の長物なのである。ここまで完膚なきまでに、対戦相手を蔑ろにしてけろっとしてるヒロインというのも珍しい。 これまでのシナリオラインでは、私はず〜〜っと「最後にはユイナの核心に触れる話をするんだろ?」とてぐすね引いて待っていた。Ave Mujica 11話の初華回みたいなのがくるのを期待してたわけだが、そんなものすらユイナには存在しなかったという。彼女の本質は「ぺらっぺらの薄さ」。何をされても暖簾に腕押し糠に釘。常にいーかげんにその場のノリでふらりふらりと快楽を求めるだけの本当の「享楽者」である。ウィッチーズはそんな無理無理の無理な存在から始まったチームであり、どこまで行っても「理屈抜きのユイナイズム」でしか成り立っていなかった。そんなものを律儀にぶち壊そうと思った時点で、栄子に勝ち目はなかったのである。 しかし、そんなやつをセンターにおいての最終回が感動的なものになるとはとても思えないが……もう、私の性格からするとなんとか栄子側が幸せになってほしいとしか思えない。……まぁ、不幸にはならんやろ。最後に今回登場した魔女さんがクソガエルを踏み潰して「fin」でどうや?(杉田もそれが一番幸せそう) こんだけハイカロリーなキャストが大挙してエラいことになってんのに、なぜか一番気になったのは酒場で働いてる久野ちゃん、第11話。酒飲む施設に置いたらあかん声なのよ。……一応、久野ちゃんは松岡くんとこの「息子」の猫の声を担当してるので単なる兼ね役だと思われる。 さぁ、新章スタートで一応公式には「クイーン編」と書かれていたが、ついに章と章の合間にはっきりした連環が見えてきた。これまで、ナイス編が終わったら「ナイスどこいったん?」になったし魂電編が終わったら「別な世界にワープしたか?」って思うくらいイメージがガラッと変わってたけど、今回はすでにラッキーシアン編で登場済みのヒーロー・クイーンにバトンがわたり、当然そのつながりでシアンも登場している。映像のテイストもシアン編に寄せているので、過去2章と比較してもきちんと「つながり」が見える展開。この辺りでぼちぼち1クール目の終わりなので、1回世界をまとめてくれることを期待しよう。 その他にも、ちらっと魂電の時の店長、っていうか社長なんかも登場しており、どうやら彼がヒーロープロダクション大手「マイティグローリー」(通称MG)の社長さんということで、いよいよ「トップ10ヒーロー」のあたりでのゴタゴタについて群像劇としての性質が意味を持ち始めた感じがするな。 そういう意味では、今回のエピソードは果たして「クイーン編」なのかはまだ分からないのだが、とにかく気鋭の女性ヒーローが登場していつも通りに信頼値と強さとランキングのよく分からない関係に振り回されている状態。どうやらこの世界において「信頼値とヒーロー」という概念が設定されてからそこまで日が経っていないらしく、なんか西暦じゃない暦で20年とか何年とか言ってるので、多分その辺りから世界の仕組み自体が変わってしまったということなのだろう。確定しているのは「信頼値を集める人間は特殊能力がその期待に合わせて強くなる」くらいの部分であり、今回はそれが「クイーンが女性ヒーローへの認知と期待を向上させたおかげで事務所の先輩がトップに立てた」という形で示されている。つまりヒーローというのは、どこぞで悪を討つ職業というよりは「いかにして自分の人気を稼いで影響力を高めていくか」を競う職業ということである。……配信者と大して変わらんな。 その上で、やっぱり肉弾戦を多く求められるヒーロー職は女性よりも男性上位だったようで、クイーンというスーパー逸材が現れ、その力で業界全体の底上げをするまでは女性ヒーローには不遇の時代だった様子。ようやく時代が変わり、ボワールがトップに立ったと思いきや……ついに出てきた「なんかよく分からんオープニングの人」。彼は名前すら知らされずにただ「X」とのみ表記されており、どうやら作中でも来歴不明の謎の人物らしい。そんなやつがホイホイ勝ち上がってくるってことは、これまで必死に学んできた信頼値システムがあっという間に無駄になってしまったということになるのだが……彼の能力に何かしらのペテンがあるのだろうか。クイーンが敗れたのは間違いない事実のようだが……。 まぁ、よく分からんという意味では「ヒーロートーナメント」自体がまだよく分かってないんですけどね。結局、この世界におけるヒーローって人気勝負のショーマンなのかしら? 今回クイーンはよく分からん化け物と戦ってる描写もあったし、倒壊したビルから人命救助してた例もあるので、間違いなくなんらかの実務がある職業だとは思うのだが、その上でヒーロー同士をばちばちで戦わせるイベントも併走している。うーむ、よく分からん話だ。ショーとして売り出した方が知名度も上がるし、結果的に信頼値が底上げされてより強力なヒーロー活動ができるとか、そういう理由なのかしら。 とにかく残念ながらクイーンさんは努力も才能も打ち砕かれて謎の男に完敗。ここから彼女が歩むべき道はどこなのだろう。彼女はやはり「X」にこだわっているんだろうか。その理由もよく分かってないし、下からは全力で足を引っ張ろうとしているボワールさんもいるので色々とハードルは高そうだが……最終的にケンガンアシュラみたいな作品になったらちょっと困るな。花澤・日笠・水瀬・松岡が絡む地獄の試合、単なる声優イベントなのでは? やはり鍵を握るのは部屋の薄暗さか……第10話。まぁ、肝心の鮫洲さんが薄暗い部屋でやってたのはエロいことでもなんでもなくて、スーパーハカーみたいな炎上工作だけでしたけど……考えてみりゃ、バエを意識する女子大生なんて、現代においてトップクラスにIT技術に詳しくてもおかしくないんだよな。 Aパート、鮫洲さんをめぐるエトセトラ。冒頭のラテマシンやらなんやらのシーンでは「ひょっとしてこいつ、マルチの片棒担いでるのでは?」とか不安になったけどそれは一応濡れ衣。ラテマシンはギャグだろうけど、一応ネッククーラーはそこそこ実用されてるんだよな(俺は欲しいとは思わんが)。気になるのは「携帯加湿器」だが……流石に屋外であんなことしても絶対意味ねぇだろうからあれもフィクションだと思いたいが……どうなんでしょうね。 取り巻きを活用して着実に発信力を強め、常に人々の中心にいる鮫洲さん。桜子との関係性はうまくいったりいかなかったり、なかなか発展はしないのだが、今回は桜子側からの接近もあり、ついに初のお卓訪問イベント。彼女がどれくらい友達を家に招いているかは分からないが、「人生是撮影空間」みたいな信念を持つ鮫洲さんのご自宅はいついかなる時でもバエを意識した完璧なもの。そこに取り揃えられたおしゃれ家電の数々を見れば、なるほど彼女が色々と詳しかったことにも頷ける。ニャボホンと呼ばれるロボットペット兼AIスピーカーも現代であればそこまで驚くような技術ではないのだが、桜子からしたら近未来に見えるだろう(まぁ、ムームーからしたら本来なら蛮族の文化なんですけどね)。彼女の表面的な部分を見れば桜子の憧れも強まるし、さらにその裏の「バエへの執念」を見せられたら更なる尊敬までも。 こうしてみると、バエを求める姿勢というのは我々おっさんからすると理解不能な異文化ではあるのだが、「何かしらの完成形を探して道を求め続ける姿」は、ある意味で実にオタク的で、ひょっとしたらリスペクトを持って受け入れるべきものなのかもしれない。私も上原ひまりさんや桐谷透子、千早愛音といったバエの探究者を長年みてきたが、確かに彼女たちの努力は並々ならぬものである。鮫洲さんのストイックすぎる姿勢は、桜子でなくとも見習いたいと思えるものかもしれない。 さらにさらに、そんな鮫洲さんの努力の裏には、なんと実家で家電店を経営しているご両親の存在があったことも明かされた。彼女の家電知識は幼少期からの教育の賜物。そして家庭への愛の賜物であろう。彼女はただバエて満足するのではなく、そこから情報を発信することでダイレクトに実家の通販サイトへと誘導し、なんとか家計を助けようと奮戦してきたという。「一見するとチャラいのに実は家族のために頑張ってる地元愛溢れる女の子」というのは本当に可愛らしく見えてしまうもので……私はこの状態を「祐天寺若麦現象」と呼んでいる(もっと昔の事例山ほどあるやろがい)。おかぁちゃ〜〜ん。 Bパート、そうして桜子が最新のSNS界隈の姿に憧れの眼差しを送っている一方で、いち早くよからぬ文化を学習して私利私欲のために使っているクソ猫が1匹。いつの間にやらYouTubeに個人チャンネルを立てていたムームーは、よりによってネットリテラシーを学ばない状態でのバズへと突入。現代社会で一番やっちゃいけないやつ。それにしても昨今の「動画配信」という題材の急拡大は本当に世相を表したものでして……。今期アニメではこれ自体をメインで扱った作品だけでも「前橋ウィッチーズ」「にんころ」「ウィッチウォッチ」などがあり、さらにタイミング的には「ワタル」でエンジョーダが大炎上を起こしているところである。そりゃ宇宙人だってバズりたくなるだろう。 そんなムームーの浅はかな行動に対して、よりにもよって最初の一石を投じたのが鮫洲さんだったわけだが、あの調子では遅かれ早かれ炎上はしていただろう。強いて気になることがあるとすれば、「なんで鮫洲さんが指摘するまで誰もファスナーのこと言わなかったんだよ」ってことなんだけど……以前鮫洲さんは桜子の家に突き刺さったロケットにも気づいていたし、もしかしたらなんらかの理由でムームーたちが施すジャミングに影響されない体質であることの伏線だったりするのかも。……いや、多分「ギャグやで」の一言で終わりだろうけども。 炎上し始めたらまさに「秒でBANだぜ!」の世界。そしてそのBANを決行したのは心労で胃に穴が空きそうな苦労人、シベリアさんでした。「潜入任務中のエージェントがその星のインフルエンサーになってどうすんねん!!!」という主張があまりにもっとも過ぎて返す言葉がない。せめてもうちょい早くデシマルが気づいて止めてれば大原部長みたいなシベリアを見ずに済んだかもしれないのに……ここまででうっすら分かってきたけど、デシマルも大概アホだな?(まぁ、そういう奴らしか地球に来てないはずだし)。 結果としてはムームーの手元に残ったのは余計なまでのちゅ〜るのみ。一応今回のテーマは「カメラ」ということで、「なぜ家電量販店にはカメラという店名が多いのか」なんて目から鱗の新常識も教えてくれてたけど、今回は正直あんまり重要ではなかった。そして物のついでみたいに変態行為に及んでいる天空橋とその被害者・花月さん。……今度はシミが落ちるといいですね……。 そしてラストで突然ぶっ込んでくる、「のび太の宇宙小戦争」みたいなデザインの怪しげな飛行物体。ここでも唐突に最終回っぽい流れになってきたな。……とりあえずアニメは軽く終わるみたいなニュアンスにして続編作れるようにしといてください。放送終わったらコミック買うかもしれないけども。 「女子高生とゆるゆる蕎麦打ち体験した程度で漫画のネタにならんやろ」と思った次の瞬間、「……そうか、そのネタで漫画描けてるんか……」という事実に気づくという完全なる自己完結、第10話。まぁ、どんな題材でも調理法次第でネタになるってことですな。 長かった旅行編もようやく最終回。今回は戸隠でまるまる1話使っているのでここまでのハイペース強行軍と比べるとだいぶ余裕がある日程。流石に春乃も後ろの方までギチギチに詰めず、多少遊びを持たせたスケジュールにしていたのかしら。それでも作品に求められる(?)要素は必ずぶっこもうってんで、なんと今回は非実在クロクマ先生まで動員して強引にオカルト要素を捩じ込んできた。個人的には「前回のあらすじをやってくれる敷島」の時点でだいぶオカルトだったので(?)もう結構だったんだが……今作は何かしらホラーなテイストも混ぜ込みたいっていう欲求があるのかしらね。今回はそこまで怖くなかったからいいけどさぁ……ほんと、過度なおどかしは勘弁してくれ。 ざつ蕎麦を食った後に本場の戸隠そばをわざわざ蕎麦打ち体験もまじえて味わう。そこはせっかくだからプロの打ったやつを食えよ、とは思うが、まぁ、こういうのは作った苦労も込み込みでのおいしさですからね。とはいえ、蕎麦打ちに技術が必要なことは自明であり、私は普通に職人が作った方が食べたいです。太さがバラバラの蕎麦なんて食感に甚大な影響を与えるだろうよ。ちなみに作中で「日本三大蕎麦」というタームが出てきたので気になって調べてみたが、「岩手のわんこ蕎麦、出雲そば、戸隠そば」の3つらしい。……1個だけだいぶジャンル違わない? あと日本全国にいろんなご当地蕎麦があるだろうから、この勝手な「三大」認定に納得しない人もいるとは思うけども。かくいう私も地元が割と蕎麦の名産地なのでご不満です。まぁ、ブランド名にはなってないからなぁ。……などと麺食いの矜持として蕎麦についてそれなりに触れてみたが、最終結論は「JKがゆるゆる蕎麦打ち体験した程度で漫画のネタにならんやろ」がファイナルアンサーです。 Bパート、戸隠の忍者屋敷。知らんかったので一応確認したが、実在の観光地みたいですね。「昔なんか似たようなレクリエーションを体験した気がする……」と思ったけど、多分幼い頃に行った日光江戸村だな。あそこもなんか忍者屋敷あったわ。単に傾いてるだけの屋敷もあった。正直、観てる時の感想は「……楽しそうだな、行ってみたいな」でした。我ながら少年の心を忘れないおっさんですので、正直こういうの好きなんですよね。ちょっと行ってみたいわ。ただ、そうなると今回のアニメで思いっきりネタバレくらったことになりませんかね? SNSどころか公共の電波に乗ってネタバレ喰らってますよ。いや、どこまで本当の描写か分からんけども。私も遊びに行った後に敷島みたいにテンション上がって屋敷のデザインがしてみたいですね。ちなみに公式HPによるとアスレチックなどの他のレクリエーションも色々とあるようですので、ご家族連れは是非夏休みにどうぞ。流石におっさん1人の観光で行ける場所じゃなさそう。 というわけで、春乃がいろんな漫画のネタを仕込んで満足したところで旅行は終了。華子は相変わらずのバイタリティ溢れる別行動だったが、その背景には「仕事を辞めた無敵のパワー」があったらしいです……全社会人の夢をアニメの中だけで叶えるのやめてもらっていいですか……。
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HN:
Thraxi
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男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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