忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9]

「小市民シリーズ(第2期)」 ―→6

 さて、最初に宣言をしよう。私は今作を認める姿勢を示す。長年にわたる「私とよねぽ作品」の劇的雪解けである。いや、こっちが勝手に意固地になってただけなんだけど。過去の感想は別に変わらないし、今回だってかなりビミョーなラインを攻めてはいるのだが、自己の変遷を可能な限り客観的に内省したところ、今作は面白かった。さて、何が変わったのか、今から無理やりでも理屈をつけていこう。

 改めて確認しておくと、私は米澤穂信作品が嫌いだった。その端的な例が「氷菓」であり、京アニ+佐藤聡美という対俺兵器として必殺の破壊力を持っていたにもかかわらず「なんだいこのエセミステリは」と受け付けないものになっていた。なんなら今作1期目でもその姿勢は維持されており、「なんだいこのエセロジックは」とどうにも気に食わなかった。ただ、その上で評価は「ぼちぼち」になっており、「ま、いうほど悪くないんじゃない?」とツンデレる伏線を張ってるみたいな状態。そしてこの2期にいたり、「まぁ、世間的な好評も納得できないわけじゃないんだからね」と手のひらを135°くらい返している。さて、その変心の理由やいかに。

 まぁ、まだ「羊宮要素4割、ラパントラック要素4割くらい?」と嘯いてはみるものの、小山内ゆきというヒロインを成立させたのは間違いなく手柄であるし、彼女を取り巻く不自然極まりない設定を丸め込んで成立させてしまったことは大きな加点要素だろう。「氷菓」の時点では「高校生の青春ノベル」要素がどうにも上滑りしていた感があるが、今作は青春は青春でも厨二じみたダーク路線での学園ドラマであり、こちらの方がミステリというガワを載せる時には当然座りがいい。小山内ゆきというありえない化生を最高到達点に置いておけば、そこまでのミステリ的展開に多少の疑問があっても、強引に踏み潰してまかり通ることができる。1期時点ではそんなハイパー素材・小山内ゆきを飲み込みきれていなかったが、2期に至って馴染んだこともあって、「品質がどうか分からない肉でもサンチュで丸め込んだらなんかうまい」みたいな食い方が可能になった。

 そして、この「小山内もの」と呼ぶべき構造をアニメに落とし込んだスタッフの手際も光る。常々「ミステリとアニメの相性は悪い」と言い続けているわけだが、その端的な理由の1つに「やってることが地味すぎる」というのがあり、丁寧で質の良いミステリになればなるほど、解明されるべき伏線は渋く、じわりと効くものであるべき。そんなもんアニメにされても画面映えはしないわけで、ミステリとしての完成度が高ければ高いほどに見せ場が渋くなるという矛盾を孕んでいる。

 今作においても、小鳩と小山内さんが解明すべき謎の本質は地味っちゃぁ地味である。画面に映える要素なんて特にない。ただでさえ「場持ち」の悪い映像になってしまうが故に、大抵のミステリアニメってのは適当な要素で画を盛った上で、丁寧にやらなければいけない部分でアクセルを踏んで雑にすっ飛ばしてしまったりする。今期は「謎解きはディナーのあとで」がこの部分に「ちょっとコミカルなテイストを混ぜ込むことでギャグのテンポに合わせていく」という技法でお茶を濁していたが、今作の場合「もう、間延びしたいならしたらええやんけ」という開き直りを見せるという斜め上の解決(?)策をぶっ込んできた。よほど画面の質に自信がなければ選べないこの姿勢、実は今作にドンピシャでハマっており、「なんかジリジリしてる空気は出てるけど、大した密度で話は進まない」という実態を一点ものの映像クオリティで乗り切っている。思わせぶりな小山内さんのワンカットを陳列することで鑑賞に耐えるものにしている。この「むしろ急がない」というきっぱりした判断が、これまでのシリーズに比べて今期の内容を際立たせる役割を果たしたのではなかろうか。

 まぁ、全ては偶然かもしれないし、「結局お前は羊宮ボイスの畜生ヒロインに満足しただけでは?」と言われたらそれまでなのだが、間違いなく言えることは、これの続編があるとしたら私はそれを楽しみにするということである。俺の手のひらは、まだ45°の回転角を残しているからな!

 

拍手

PR

「片田舎のおっさん、剣聖になる」 4→4

 剣聖になったならもう終わったらいいじゃん。なんで2期あるんだよ。

 一応の評価を残しているのは、今作に関してはなろう系の割に作画環境に恵まれていたから。コストの掛け方で言ったら今期なろうでは文句なしにトップだっただろう。ただまぁ、戦闘シーンで使われたCGバトルに関してはまだ賛否あるところだとは思うけどね。とりあえず「なんか綺麗に見える」というのがプラマイ両面ある状態だよね。「綺麗」は普通に考えたら褒め言葉なんだけど、なんかこう、バトルシーンだとその綺麗さって、「雑味のなさ」みたいな受け取り方になっちゃうことがある。まぁ、でもここは要検討かな。多分練度がもっと上がれば作画パートに負けない迫力を出せるようになる可能性もあるとは思う。

 とまぁ、作画クオリティだけでいえばやや加点でもいいくらいの作品だったが……まぁ、なろうだから……。何がすごいって、タイトルに冠している「片田舎のおっさん」要素が一番いらないってこと。今作が「剣聖、国の騎士団を育成する」だったら(それはそれでつまらなそうだが)成立してたと思うんだよ。単なる英雄譚だったら余計なこと考えずにバトルやらなんやらを楽しめる路線もあったと思う。それなのに、全ての要素に「片田舎のおっさん」というステータスが自虐風自慢という余計な調味料をぶっかけまくるせいで、全部のシーンに変な匂いがついて美味しくなくなっちゃう。なんでこの話の作り方しか知らないんだろう。そして、この造りにしたところで誰が得するんだろう。そりゃ俺もおっさんだけどさ、こんな作品をおっさんが見たところで気恥ずかしさとか情けなさが先立ってとても見てられないのだけど……。

 もう、本人が「片田舎のおっさん」って言いすぎてるせいでなんらかのミームなんじゃないかとすら思えてきたわ。俺もこの先の人生で「どうも、片田舎のおっさんです」って言い出したら半裸の女性の好感度が上がったりするんだろうか。多分オチは「厭世になる」。

Amazonアフィリンク

拍手

「この恋で鼻血を止めて」 6→5

 変なアニメで、面白いアニメではあった。funnyでもあり、interestingでもあり。ただ、これがauthenticかと言われると、うーん。

 シナリオラインのファニーさについてはもういいだろう。とっかかりの発想が面白くて「この方向でどう掘り下げていくんだろう」と思ったらとにかく思いついた方向にどんどんアクセルを踏み続けるような展開は、感心半分呆れ半分。どうしても色眼鏡で見ていた気がするのでなかなかフラットな評価は難しいのだが、やはり「日本人じゃなかなか振り切れない方向性だよなぁ」とは思った。小利口にまとめるよりも刹那的な享楽に任せているようなライブ感。これはこれで面白おかしく見られる部分はあるかもしれないが……終わって一歩冷静に引いてみると「結局何だったんだ?」という気持ちもある。ドタバタエイリアンサスペンスラブコメ。そこにサイコホラー風味(?)のネタも思いつく限り混ぜ合わせて……うん、やっぱりカオス。

 ぶっちゃけ、この要素だけだったらやっぱりファニーが勝っているので「なんだかんだで面白かった」で終わらせたかったところなのだが、どうしても俎上に上げなければいけないのは独特の作画方法だ。1話目時点で「作画はへたれてるのにAIやらなんやら(推測)で見られるにしている」と評したのだが、これが良くも悪くも12話の間ず〜〜〜っと維持されており、一時的な作画の保全手段ではなく、根本的に「これでアニメを作るんだ」という技術班が固定されている様子。AIっぽさ、と表現している部分は実際にどうやって作ってるのかよく分からないが、多分、そこに「動かそう」という意思はあっても「画面を作ろう」という意志は薄弱であるかのように感じる。これから先の時代のアニメーションはこうした作劇法が進化し、隆盛していく可能性は存分にあると思っているが、少なくとも現時点においては、私の求めている「アニメーション」という媒体の本質はそこにはないような気がしている。

 ただ、これはただ新技術にアレルギーを示しているというわけではなく、どっちかというと既存のツールでいえばフラッシュアニメに近い何かだ、と思っているだけである。評価軸を別に取り、「こういうアニメにはこういうアニメで表したい何かがあるのだろう」と、その事実は認めて然るべきだと思うし、今後の発展次第では充分に「見たいもの」に仕上がっていく可能性もあるだろう。この方向性にちゃっちゃと着手し、可能性を模索しているのが、たまたまよその国だったというだけの話である。

 引き続き、各人で動向を監視しておいてください。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「炎炎ノ消防隊 参ノ章」 ―→5

 「相変わらずよなぁ」と思うことだらけ。これについては「良くも悪くも」だけど。

 分割ってことなので現時点ではキリが良くないし、過去のシリーズの中でも一番座りが悪いというか、なーんも終わってない状態なので現状で評価をする意味はあんまりない。ただ、話が動いた規模で言えば特大なのでこれでなにも言えないってのも妙な話。まぁ、「世界がぶっ壊れてる〜」という大仰な節回しはこの作者の一番の持ち味だからね。それを言い始めると、今期2話目あたりで世界はグルンとひっくり返っちゃったから残りの10話が蛇足だったと言えなくもない。

 今期、アニメ試聴中に「もう倫理観がぐちゃぐちゃよ」とモラルをぶっ壊される作品が多かったが(そしてそれが楽しかったが)、ある意味で元祖倫理観ぐちゃぐちゃ作品と言えるかもしれないのがこちら。「正義とは何か」に分かりやすい答えなど出さず、単なる善悪の2極対立を描くのではなく、複数の勢力がそれぞれの「世界との関わり方」でぶつかり合うのが本懐。おかげで受容する側はなかなか単純な絵図が描けずにもやもやする部分も多く、設定をかき混ぜられると「そんなん言われても」と途方に暮れてしまうことも多いのだが、そうした厳しさというか、残酷さみたいなものも慣れてくるとクセになってくる。キャラの1人1人が濃すぎるくらいにミッチミチなのでどの絡みを見ても一筋縄ではいかず、よくいえば全編クライマックス。悪く言えばメリハリがどう付いてるのかがよく分からない。これ、アニメとして構成まとめるのも一苦労だし、どの部分に作画リソースを割くかも悩ましいところだよな。Davidはその辺りの舵取りも心得たもので、独特の「炎バトル」やクセ強すぎる「創世神話」の断片なども説得力のある画で展開してたのはありがたい部分。

 まぁ、こんだけクドい話だからこそ、「ブランク空いちゃう分割は勘弁してくれよ」とは思うのだけど。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「謎解きはディナーのあとで」 4→5

 何か得るものがあったわけではないが、そんなに邪険に扱うもんでもないかな、というのが最終結論。これはこれでメディア化の1つの正しい形かもしれない。

 ミステリアニメで毎度言及している「ミステリはアニメに向いてないんじゃないか問題」については特に変わりはしない。相変わらず、地味な部分は地味だし、あまりアニメにする旨味は感じない。ただ、本作の場合は画面のテイストに明確な方向性が定まっており、「こういうどこか抜けた雰囲気を最優先で出したかったんだろうな」というのは理解できた。1話目を観た時点では「なーんかチープで古臭いデザインだなぁ」と思ったものだが、最初から最後までそのチープデザインが安定していたし、この表現だからこそ許される雰囲気もあっただろう。あえていうならこのおふざけ混じりの雰囲気こそが「アニメ化した意義」だったのかもしれない。

 そこさえ認められれば、「ミステリアニメ」というよりは「ライトコメディアニメ」として成立してたんじゃないかとは思うわけですよ。いわゆる「キャラもの」ってやつで、麗子・影山のコンビが仲良く喧嘩してるのを見るのが主目的だと思えばそこに大きな不満は出ない。まぁ、この辺は中の人たちの頑張りも大きいとは思うけども。

 なんかこぅ、「中庸」が貴重に思えるシーズンだったんだろうなぁ。

Amazonアフィリンク

拍手

「最強の王様、二度目の人生は何をする?」 4→3

 分割らしいんですが、これ、2期はパスしていいでしょうかね。

 一応最後まで流していた(観ていたとは口が裂けても言えない)のは、「流石になろう系ばっかバシバシ切ってるし、1、2本くらい残してやらんとフェアじゃないよなぁ」ってんでなろう系の中でもいくらか可能性を残した作品は最後まで眺めてはいた。でもまぁ、そんな措置も別に必要ないかなぁ。

 今作の場合、作画状態はギリ。良くはない……いや、はっきりと悪いのだが、その落ち幅はギリ。いや、ギリアウト気味だけども……。加えて「一応純正のなろうではないらしい」というので中盤以降の展開に変化があることを(ほんのわずかに)期待していたのだが、もちろんそんな無謀な期待など叶うはずもなく。ほんと、なんでこんなに判で押したようななろうファンタジーが恥ずかしげもなく放送され続けているのだろう。

 もちろん、この流れは来期以降も止まるまい。砂漠で砂金を探すような試聴姿勢は流石にギブアップ宣言した方がいいのかもしれない。でもさ、そこを落としちゃうと現代アニメ文化の一端を取り逃がすのは間違いないのだよなぁ。清濁合わせ飲む際には「清」の方を多めに飲みたいなぁ……。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「履いてください、鷹峰さん」 4→4

 人類にはだいぶ早いフェティシズムにチャレンジした作品。頑張る部分は頑張っていたが、残念ながらうちの宗派とはちょっと違うんですよねぇ……。

 エロバカラブコメとしては、多分成立した。面白かったかどうかは別にして、ちゃんと1クール分の話があり、「この作品でなければ見られないあれこれ」もちゃんと存在してたので思いのほか触れるべき部分はあったんじゃなかろうか。普通に考えてエロ作品なんてのは「いかに脱がせるか」に全力を傾けるものであり、逆に「脱ぐ時は一瞬、その後、いかにして履かせるか」に全力を注ぐというコンセプトがエポックメイキングなのは事実。その発想は無かったという意味ではコロンブスの腐卵。このこだわりをなんとかして全人類に知らしめるべく、アニメ化までして発信した何者かの熱意は評価したい。

 ……でもまぁ、やっぱ別に面白くは……。多分この妙な冷め方の一番の要因は「高峰さんのスタイルの良さ、なんか求めてるのと違う」というあまりに即物的な理由な気がする。特に今作で一番力を入れて描かれた「脱ぎかけ」、いや、「履かせかけ」の鼠蹊部がさ、やたら鍛え上げられてムッキムキなのがあんまり好みじゃなかったんだよな。そんなとこでperfect bodyを見せられてもなぁ。まぁ、多分その一点に情熱を注ぐ闇組織とかが存在してるのだろうし、「伝わる人には伝わったのだ」とポジティブに考えることにしようじゃないか。

 高峰さん自身の魅力はそこそこ出せていたと思うし、特殊能力を振りかざすワンアイディアのネタ作品としてはちゃんと肉付けはできていたので「エロ枠の割には頑張った」というのが最終評価。この枠には「不徳のギルド」という秀作(?)があるので、クリエイターの方々は引き続き「バカエロだけど面白い」アニメを追求していただきたい。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「ボールパークでつかまえて!」 4→5

 今期のアニメ、かなりの数が「途中から作画が……」というので評価をガクッと落としているのだが、今作に関しては、「作画は……まぁいいや!」となった貴重な枠。もちろん、これで良い作画だったらもっともっと上に行けたという意味ではやっぱダメなんだけども。

 第一印象の時点で「作画がなぁ」で足を引っ張っていた作品だったのであまり良いスタートではなかったのだが、そこまで画面のクオリティに拘泥するような作品ではなく、次第に「まぁ、なんとなく球場の様子が流れてるだけでも安心するわ」という不思議な馴染み方になった。すげぇガバガバな基準で強引にくくっちゃうと、本作も「色んな人たちが1つの仲間意識で活動しているホームを描いている」という意味ではある種の長屋ものといえなくもない(いや、流石にいえない)。とにかく、こういうわちゃわちゃした群像劇は割と好きではあるんですよ。

 「球場」というテーマ設定自体もきちんと責任を持った筋立てになっており、時に選手を筆頭としたわかりやすい「表の」職業のドラマで真正面から球場全体を動かし、時にあまり注目されない渋い職業を描いて「裏方」仕事をみせる。1クールという短期間とはいえ、その話作りはバラエティに富んでおり、意外に退屈せずにアットホームなヒューマンドラマを見ることができた。気づけば視聴者目線でもモーターサンズを応援しているような気になってくるし、ラスト2話の展開なんていい具合のドラマ展開でちょっと泣きそうになっちゃったもんね。

 思い返せば、私もウン年前はそれなりに熱心に野球の応援をしていた時期があった。知り合いに球場に連れて行ってもらったこともあり、今作ではその時の不思議な熱気、高揚感を思い出せるような気がした。スポーツ観戦は楽しいし、多分好きな職場で働くことも楽しいのだ(こちらはまだ未経験ですが!)。人生なんて受け取り方次第でなんぼでもドラマに仕立てられるもんだな、とちょっと感心した次第。

 まぁ、そうして「真っ当なヒューマンドラマ」をきちんと描ききれたのが嬉しい誤算だっただけに、「これ、もっとしっかりした制作に任せておけば傑作とまでは行かずとも佳作くらいまではランクアップできたのでは……」と悔しさもある。まー、チープだからこその味わいみたいなものがプラスに働いた可能性もゼロではないが……今確認したらコミックが既刊16巻と思いのほか長い作品みたいだし、万が一2期があるなら、いっそスタジオのレベルを一段階上げてみるのはいかがだろうか。そう簡単じゃない? そりゃそうだなぁ。

 
Amazonアフィリンク

拍手

「ある魔女が死ぬまで」 5→5

 さて、最終回シーズンですよ。今期はすでに「未ル わたしのみらい」とギルティギアという2作品が「終わって」いるので厳密にはこれが1本目というわけでもないのだが、ラッシュの口火を切るのはこちらである。ちなみに、今作の感想とは関係ないワーニングを1つ入れさせてもらうと、正直言って、今期は雑多なアニメの視聴体制がか〜なり適当になってしまっている。私生活でちょい忙しかったというのもあるにはあるが、一番の理由としては「……なんかクオリティ低い作品が多いな……」というのでモチベを上げる作品になかなか出会えなかったせいである。なんかね、本数削ってるけど、まだまだ上澄みをすくう作業はできるのかなぁ、って。

 というわけでこちらの作品の話だが、多分今期作品群で相対評価をするならもう1つ点数を上げてもいい作品だったとは思う。ただ、それって「作画がそこまで落ち込まなかった」という消極的な理由であり、やはり積極的に加点しようというモチベーションにはつながらない。まー、そもそも未完の作品で、色々と「どうなるっちゅうねん」でほっぽり出されてしまっては印象がよくなるはずもないのだけど。それはアニメスタッフの責任というよりかは、アニメ化にゴーサインを出した制作側の問題なのよな。

 「未完の作品の序盤の抜き出し」としても、可もなく不可もなくといったところか。やはり「100粒の嬉し涙」設定が色々と足を引っ張ったのがどうにも没入できなかった原因で、死の宣告を受けているとは思えないメグの性格設定は最後まで薄い壁が挟まっていたような距離感があった。むりくりおっさんみたいな話法で話す女の子の設定も、ノリきれれば楽しいんだろうけど、壁が撤廃できなかったせいでそこまで大きなプラスには転じなかったし。青山吉能は頑張っていたと思うのだが、それを踏まえてもプラマイはゼロ近辺か。

 ただまぁ、そうして「プラスに振り切れる要素がなかった」というのが結論であり、ネガティブな要素も特に計上するつもりはない(最大のネガ要素は「未完」くらいである)。感動話を1本1本積み上げていく基本的な骨子は間違ったことをやってるとは思わないし、毎回のゲストキャラ、メグに協力してくれるサブキャラなんかも、「今後の絡みで面白くなってくれそうだな」という期待はあり、総じて人物描写には不快感もない。結局は、「ここから頑張って盛り上がる話を書いてもらわないとなんとも言えない」になってしまうので、あらためて「なんでアニメ化したし」という不満が残っちゃうことになるのだ。そんだけ期待されてる作品だったのか、原作が枯渇しすぎてるという話なのか……こんだけ制作本数が多くて何をか言わんや、とは思うけどね。なんか、「消費する」のは勿体無い作品だったのかもしれない。

 
Amazonアフィリンク

拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[07/09 とみしの]
[07/07 NONAME]
[07/07 NONAME]
[07/06 な]
[06/26 NONAME]
バーコード