最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「アブソリュート・デュオ」 4 ヤー、新番組の時間がやってきたよ! まだ前クールの評価も終わってないのに気の早い話だぜ! ちなみに、この冬の私は個人的に鉄火場っていうか、マジで修羅場になる予定だから、アニメ感想なんて大して書かないぜ! 書かないといいな! そんな記念すべき2015年一本目の作品は、タイトルだけ見て何となく「アルドノア・ゼロ」っぽいのを待ってたら、全然違うのが来た。いわゆるラノベだ。どっちかっていうとなんちゃら使いのなんちゃらとか、なんちゃらのなんちゃらに近いヤツだ(各人補完してくれ)。前クールからの印象だと「おっ、トリニティセブンの続きかな?」みたいな感じだ。単に主人公の声つながりだが、「美少女いっぱい学園」に入ってくる男主人公はやっぱり松岡キャラになるんだな。「俺の武器ってなんで弓なんだろう」主人公が前クールにいたけど、今回は「俺の武器ってなんで盾なんだろう」主人公だな。弓はミラクル起こせたけど、盾は難しそうだよなー。ティンベーで守ってもつくためのローチンがないとなー。いや、「鉄壁! よって無敵!」ってワンピースの初期のキャラも言ってるから多分大丈夫だよ。 典型的ラノベスタートながら、一応「入学式でいきなりつぶし合い」という部分はちょっとだけ新鮮。「今から皆さんに殺し合いをしてもらいます」ではないが、たまたま隣に座っちゃったっていう理由で殴り合い、「こいつがメインヒロインかー」って思った戸松がまさかの1話退場というのはちょっと面白かった。普通、あの導入だとアイツがモッピーポジションになると思うよね。あの地味な子はもう出てこないのかな。更にタイトルにもなっている「デュオ」とやらもたまたま隣どうしになった縁で素直クールなロシアっ娘に決定。適当過ぎる展開なんだが、まぁ、新学期の出会いとか友達付き合いなんて運ゲーなところもあるので、ある意味リアルといえるかもしれない。 いつも通りの導入ながらもそれなりに新鮮な部分もあり、「じゃぁ、ちょっと面白そうか?」と思う部分はありながら、でもやっぱり引っかかる部分ばかりが多くてスタートは渋め。まず、1話目だけどもそこまで画に求心力が無い。制作はエイトビット、監督はあんまり聞かない名前だけど、来歴を調べると撮影監督が主な業務で、そこからCG絡みなど全面的なコンポジッター業務を続けてきた人らしい。こういう来歴の監督ってどれくらいいるのかな。最近はちょこちょこ画作りの仕事もしていた人みたいで、同じエイトビットの「東京レイヴンズ」では副監督なんてクレジットもされている。ということは、とりあえず指標は「東京レイヴンズ」かな? あっちはまずまず可愛いキャラもいたけど、今作は本当に紋切り型の造形ばかりで、ずらっと「精霊使いの剣舞」や「星刻の竜騎士」と並べられると識別出来なくなりそう。一応メインヒロインだけは少し可愛かったけども……長続きするかなぁ。 あと、どうでもいいところではあるのだが、画面のディティールがかなり適当。一番気になったのは大切な入学式の戦闘シーンで、あれだけの大人数が狭いホールにぎゅうぎゅう詰めになっていたのに、戦闘が始まると突然誰もいないカットが出てきたり、あんだけ並んでた椅子が全て消え去ったり、どうにもやっつけ感の強い画面である。そういや「星刻の竜騎士」の時も「そんな狭いグラウンドで竜を寄せ集めて実戦練習とかすんなや」って突っ込み入れててたけど、大体同じスタートラインってことだよな。あと、どう見ても洋風の宿舎なのに何故か主人公の部屋にはちゃぶ台があるとこなんかはギャグなんですかね。ラノベ原作アニメって、「具体的に描かれていなかった部分をいかに画にするか」っていうのが勝負どころのはずなのに、そういうところでサボるのはあかんよな。全体的に駄目要素は多いです。 でもまぁ、とりあえずヒロインをモチベーションにしばらくは見学かな。一番驚いたのは、これのメインヒロイン、中の人がのじょさんなんだな。正直、普段からラジオテンションののじょさんしか聞いてなかったので全然分からなかった。やっぱり彼女は器用な役者なんだ。エンディングの歌唱も流石のシンデレラである。実はメインヒロインってすげぇ久しぶりだ(みならいディーバ除く)。のじょさんのためにも、なんとかいいアニメになってほしいもんです。 PR ○「寄生獣 セイの格率」 5 毎度お馴染み読売いじめのおかげで、BSでも問答無用の2週遅れ。いつも通りにこの枠が最後の新番チェックである。いや、実は「蟲師」をまだ書いてないんだけど、まぁ、前クールと大体同じだから省略。「蟲師」も合わせると今期新番は38本。最終評価を書いたのが35本だから……あれ? 増えてる? ……15分枠が2本あるから(震え声)。これで今期視聴本数は45本です(ふるふる震え声)。 さておき最後の作品は「寄生獣」というビッグタイトルである。ただ、これまた不思議なことに、わたしはこれの原作をまったく知らない。いや、「知らない」は嘘で、当然ネットなどで画像はいくつか見たことがあるのだが、知っているのはせいぜい一番有名と思われる、人の頭がかっさばかれて「くぱぁ」してる画像くらいのもので、一体どんな中身なのかは全然知らない。「進撃の巨人」も「テラフォーマーズ」もそうだったけど、どうしても青年誌の漫画ってのは興味がわかないのである。未だにジャンプなどの少年漫画のみに生きる、永遠の子供脳には致し方ないこと。しかもこれ、今確認したら既に「古典」と言ってしまっていい年代の作品やんけ。これの連載当時は実際に子供さんだったわ。しかもグロが極度に苦手な子供さんだわ。じゃぁ、知らなくてもしょうがない。 というわけで、まっさらな状態での視聴である。既に他の地域では話数が進んでいることもあり、「原作と違って不満」とか「原作と違うけど悪くない」などといった感想も漏れ聞こえてくるが、「原作を知らないからどうでもいい」身としては非常に気が楽である。純粋に新作アニメーションとして見ればいいだけなので。そういう視点から見ると、まずまず無難な滑り出しといったところだろうか。直前に放送していた「東京喰種」と基本設計が同じであり、特別新鮮味は無いのだが(順序から言ったらこっちが先達だけど)、容赦無いグロ展開に、面倒な設定を排除した分かりやすい「寄生」の描写は、1話目としてはかなり親切な部類なのではなかろうか。この枠の作品のお約束として映像はすっきりと見やすく出来ているし、話のテンポも悪くない。このまま視聴を続けたいと思わせるだけのものは充分に備えた作品だろう。グロ部分についても、現時点ではそこまで嫌悪感を示すようなものではなく、あくまでも「寄生する怪物」の存在を際だたせるレベルでの舞台背景として機能する程度に留まっているので特別拒否反応を示さずに済むのである(容赦無いG描写がある「テラフォーマーズ」の方がキツいくらい)。 そして、本作最大の見どころとなりそうなのは、自由奔放なミギーのデザインである。変幻自在の寄生生物のうねうね描写がなかなか魅力的で、基本パーツである「目と口」がそれなりのキモさを出しながらも、好き勝手に化けたり伸びたりする様子がスムースなアニメーションで描かれており、どこか小憎らしい愛嬌も持っている。「なんで今更こんな古い作品をアニメ化したんだろう」と不思議に思ったものだが、こういう部分でのぬるぬる感を見てると、確かに一昔前だったら描写が面倒な部分は多そうだ。人智を越えた「ヘンテコ寄生生物の変身ショー」が最大のセールスポイントになりそうなので、そのあたりのデザインが楽しめれば充分魅力は出るのではなかろうか。CVが平野綾というのも賛否両論あるようだが(原作ファンはこういう可愛い声でイメージしてなかったっていう意見が多い)、個人的には「右手が恋人(?)」ならこれでいいんじゃないかと思う。そもそも声の高さってのは体長に比例するのだから、あんな小さな「右手生物」は声が高くなって当然といえば当然。小憎らしい雰囲気も相まって、やっぱり平野綾は良い仕事をしてくれていると思う。こうして聞いてると、何となく「内田真礼って声質で言ったらこのラインだなー」ってどうでもいいことを思いました。 ○「ガールフレンド(仮)」 5 ソシャゲが元気な昨今、皆さんいかがお過ごしでしょうか。……潔さという意味では右に出るもののいない振り切れアニメではあるよな……。 実際、これのゲームがリリースされた直後は割とやばかった。そりゃまぁ、私みたいな人間を引っかけるためのゲームなわけで……若手声優大量起用、しかもCMのメイン音声で「検索検索♥」っていってる声が一番ヤバイときている。確実に課金課金である。ただ、幸か不幸か、わたくしガラケーユーザーでしてね……。危機一髪やで(なお、ニコ動アプリ「桃色大戦ぱいろん」はちょっとだけプレイしていた模様)。 で、そんな節操なしのソシャゲがアニメ化したわけだが、もう、放送前からその壮絶なキャスト陣の起用法ばかりが話題になっている。いや、でもしょうがないよ。公式側もそれを売りにしてるわけだし、未だかつてない「卒業名簿かなにか?」ってレベルのキャスト表は、現代の声優業界の販売方式の権化といえる。「こんだけいたら誰か1人くらいヒットするやろ!」という壮絶な思想。これが「1人くらいヒットする」レベルならいいけど、「どこを向いてもヒットする」人間にとってはこれこそがぱらいそ、エルドラド、シャングリラ、ユートピアである。もう、それだけで視聴し続けることが義務づけられる存在である。 案の定、1話目からキャストクレジットはエラいことになっている。本当にチョイ役程度で挨拶しかしてないキャラも容赦無く全員が名前ありの個別キャラであり、さながらそこは「声優学園」(なんと心実ちゃんのパパンまで関俊彦という周到さ)。私みたいな人間になってくると、「もうアニメとかいいから、全員顔出しの実写声優ドラマでやれや!」というレベル。ん? それだと離れるファンがいるって? ……坊やだからさ。実際、ダチャーンのキャラなんてのはほぼ中の人まんまであり、声の音域も珍しく原田さんの地声にかなり近いところで演じている。その他様々な声優ユニットの共演を堪能することが可能で、いっそこの設定で「どうぶつの森」みたいに「せいゆうの学校」っていうコンシュマーゲームつくってくれたらハードごと買うわ。課金課金は実入りが少ない気がするのでノーサンキューだけどな! もう、中の人のことしか頭に入ってこないのでアニメとしてどうだったのかはあんまり覚えてないのだが、「単に同じ学校で女の子を探すだけ」という、中身もなにもあったもんじゃない1話目である。もう、ひたすら大量のキャラを顔見せすることだけを目的としたチュートリアルであり、この1話でもってシナリオをどうこう言うことなど出来るわけがない。いや、多分これがずっと続くアニメなのだろうけども。作品最大の売りである「量」を押し出す作劇を忠実にやっているのだから、マーケティングとしては非常に正しい方向性。シリーズアニメとして正しいかどうかは知らんよ。「中の人には一切興味がありません」っていう人からしたら少しも面白くないんじゃなかろうか。シカタナイネ。 1話目で意外だったのは、最終兵器になるかと思われたクロエ・ルメールをフル回転させてきたことである。初回でぶっ込むにはちょっとアクが強すぎる気がするのだが、やっぱり看板商品ってことなんだろうか。個人的には「CCさくら」で人生を誤った人間なので、一時期やたら話題になっていた時期にも「おっ、少年たち、丹下桜ははじめてか? まぁ肩の力抜けよ」と見守っていたわけなのだが、今作で改めてキャスト表を見ると、押しも押されもせぬ最年長には違いない(一部キャストを17歳と換算した場合)。それでここまで入り込める存在感は流石である。ただ、あくまで今作の主人公は椎名心実さんやからな。肝に銘じて検索検索♥ ○「結城友奈は勇者である」 5 思てたんと違う! まぁ、ほとんどの視聴者がそうなんだろうけども。これ、明らかに番宣とかで意図的に隠してやがったからな。ただでさえまどマギフォロワー扱いされるであろう作品だが、まさかそんなところまでまどマギをパク……違う、リスペクトしてくるとは。 これ、アニメオリジナルなのね。だからこういうトリックプレーが可能になったわけだが、正直、「うん? ……どうしよう?」っていう気持ちが先に立ってしまった。予想と全然違っていたってのも理由なのだが、違うことは分かったが、そこから先はじゃぁどこへ行きたいんだ、っていうのがはっきりしてないのが一番大きな原因だろう。まどマギ方面に進むにしては、絵柄のふわっとした感じとか、各キャラの微妙なユルさがネックになって振り切れない。まー、まどマギだって3話まではそうだったわけで、ここからどうとでも展開出来るお話だけども(それこそここから日常系に戻ってくることだって簡単に出来るだろう)。多分、このざわざわした不安な感じは、「まどマギフォロワー」というか、「まどマギフォロワーの1つであるなんちゃらヲ駆ケルなんちゃらに見える」っていう理不尽な引っかかり方なんだろうな。さて、今後の戦闘は魔女との戦いになるのか、それともダエモニアが襲ってくることになるのか……。 出来ることなら、あんまりシリアス方向に強く向かわずにお仕事コメディ風味は残しておいてほしい。深刻な方向に持っていってしまうと、それこそまどマギと比較されてしまうことになり、多分お互いにあんまり良い結果にならない気がするからだ。それよりかは、「勇者である」メインヒロイン友奈の真っ直ぐなキャラクターを前面に出して友情あり、笑いありにした方が見やすくなるんじゃなかろうか。つまり、勇者っていうかプリキュア路線なんだけども。ただ、敵キャラの造形が今のところ完全に「異形」だし、相手が働く悪行も結構直接的にキツいのよね……まぁ、「目的地にたどり着いただけで世界が終わる」レベルの代物が残した災厄が「ちょっと交通事故」だけなのはどやねんとも思うけども。 設定そのものについては、1話2話だけではまだ何とも言えないので、しばらくはどのようなオリジナル要素を付与していくのか見守るしかないだろう。そうなると、1話目で見るべきは個々のキャラクターの魅力ということになる。メインヒロイン友奈は、割とシンプルな「真っ直ぐ良い子」系。あんまりシリアスになりきらずに、勢いだけでも平和の使者にはなれそうな設定は悪くない。今のところバトルスタイルが「ゲンコツ」ってのも大切なポイントだ。勇者パンチ、あんま強くないけどね。すべての元凶となったのは黄色髪のおねーちゃん、犬吠埼風。唯一の「先輩」キャラだし、受けが広くて突っ込み役に回るのかと思っていたら、意外にも案内役、解説役だった。そして、勝手に友達を「国防」に巻き込んだ結構ひどい奴でもある。まさに命懸けの大ごとに友達を巻き込んでしまったというのに、割とノリが軽かったのであまり精神面についての印象は良くないのだが、「剣をでっかくして面でぶったたく」というような大雑把なバトルスタイルは嫌いじゃない。今後、友達連中にどのように罪滅ぼしをしていくかが焦点となるだろう。そんなおねーちゃんについてくる妹さんは……キャラが薄いな……。まだよく分かりません。 そして、どっちかっていうと友奈よりも中心にいたような気がするのが、車椅子巨乳の東郷である。1話目の時点ではひたすら困惑し、逃げ惑い、怒り、発憤する彼女のメンタリティが一番まっとうだった気がするので、初回の印象が一番良かったのは彼女かもしれない。まぁ、実際は「変身シーンが抜群にエロい」というのが理由なだけかもしれないけども。なんなんですかね、あの中の人に対する当てつけみたいな巨乳は。そして触手は。今作で一番加点したいポイントは、と聞かれたら、間違いなく「東郷の変身」と答えるだろう。変身後の、足を使わずとも稼働できるコスチュームも斬新ではある(格好いいかは別にして)。 ま、そんなこんなで「まだ分からん」がてんこ盛りの作品。ぶっちゃけ「岸誠二監督のアニメオリジナル作品」というだけでビクビクものなのだが、上江洲さんもついてるし、なんとか形にはしてもらえるんじゃなかろうか。……そうなってほしいな。 中の人については、ニコ生特番の4人放送を先に見てしまったせいでその印象しかねぇな。ぱるにゃすのポンコツぶりはなかなか見事なのだが、小紅ちゃんに続く2人目のメインヒロインは、やっぱり「な〜んか気にさせる」力はある気がする。友奈のキャラクター次第でこの作品は大きく評価が変わりそうなので、この重責をなんとかこなしてほしい。あとは、ゆーみんの声が聞ければそれでいいや。相変わらずのポジショニングで安心した。ゆーみんが「見てろ、私の女子力」とか言ってるのを聞いて戦慄するのである。いや、女子力高いんだけどね、ある一分野を除けばね。 ○「曇天に笑う」 5 さっぱりだ。1話目でここまで目鼻がつかなかったアニメも最近珍しい。事前情報一切無し、そして1話目での誘致要因も見えてこない。こういうのが一番難しい。 1話で情報が出なかったわけではない。主人公の曇三兄弟がどのような存在なのかはきちんと説明されていたし、その3兄弟のメンタリティ、個々の性格の違い、立ち位置は明示されている。何より「こいつらが話の中心なのだ」ということも自明。これ以上無いくらいにきっちりした1話だ。ただ、その先、今後1クールの間にどんな物語が紡がれるのかが、まったく予想出来ない。悪の組織が出てくるでもなし、ラブロマンスが花咲くでもなし。強いて言うなら次男の成長物語が展開することになるのか……とにかく分からないのである。漫画原作らしいのだが、タイトルも聞いたことなかったしなぁ。 「分からないコト」は決して害悪ではない。そもそも「1話目から何か掴みを」ってのは視聴継続を考える視聴者側からの願望であって、全ての物語が最初の30分に山を用意しているとはかぎらないだろう(まぁ、最近はそうした視聴者のニーズに応えてセールスを伸ばすために、普通ならば制作側も気にかけてくるわけだが)。今作の場合、そうした「1話目でとりあえずの掴みを用意する」という姿勢を採らなかっただけである。必要な舞台設定、キャラ説明、全て過不足無く行われたのだから、なにも観ている側が文句をいう筋合いのものではないだろう。少なくとも画面の質は平均値であるし、キャラの相互関係に魅力が無いわけでも無い。「つまらない」なら切るのも個人の自由、「分からない」のだったら、「分かるようになるまで見ればいい」だけの話なのだから。 というわけで、とにかく「可もなく不可もなし」の権化のような作品。野郎の三兄弟、上から中村・梶・代永という強烈なキャスティングになっているので方向性としては「八犬伝」とか「緋色の欠片」側なのかと思ったが、狙いはそこまで先鋭化したものでもなさそう。監督はほぼ初仕事みたいなのでこちらもデータはないが、昨今話題の動画工房による作品であるし、しばらくは黙って追いかけてみるのがよかろう。普通なら流石にモチベーションは削れるところだが、個人的には三男の学校の先生がとてもとてもお美しかった(特に声がね)ので、それを理由に視聴を続けることになるだろう。なんか陰があるのも良い感じです。まぁ、俺のモチベーションなんて毎回そんなもんだな! ○「SHIROBAKO」 6 今期P.A.作品。それにしてもまたすごい方向に振れたもんだな。まぁ、過去にもP.A.×水島努という組み合わせは「Another」だったわけで。このタッグだと作品がP.A.のイメージから異次元に行くよな。 もう、スタジオ贔屓で今期も相変わらず期待大なわけだが、このテーマはなかなかの勝負である。前例がほとんど無いのでこの後どこへ向かうのかがさっぱり分からないからだ。一応「単なる職業物」といえばそれまでなので、努力で友情で勝利してしまう展開は割とベタベタに展開出来るのかもしれないが、それにしたってテーマがイロモノだ。 もちろん、アニメの製作をテーマにした作品というのは例が無いわけではない。しっかりした作品で先鞭をつけたのはやはり「アニメがお仕事!」だと思うが、その後も、萌えもの、実録ものなど、いくつかの漫画作品は展開されている。ただ、アニメシリーズでこのテーマを扱うのは流石にはじめてのことだろう。ある意味最も「真に迫った」描き方が出来るテーマなので、他のお仕事ものに比べれば比較出来ないくらいにリアリティを追求できるわけだが、問題は、追求されたとしても視聴者には分からないということだ。いや、別にファミレスだろうと少女漫画家だろうと警察だろうと、その職に就いてない人間は本当の意味で理解出来ないことは一緒だけども……やっぱり理解が及びにくい度合いはかなり高いだろう。そこに敢えてメスを入れるというだけでも、非常にチャレンジングな作品といえる。過去の実績で言うと、私の心のベスト10に入る名エピソード「マロミまどろみ」(「妄想代理人」10話)が同様にチャレンジングなアニメ制作の話だったけど、時代が変わっても、現場の苦悩は一緒やな……。 さておき、深夜アニメという媒体が非常にニッチな、文字通りに「オタク向け」な世界であることを前提とするならば、このハードルはいくらか低くなるだろうか。ある程度の向学心を持つアニメオタクであれば、当然「アニメってどうやって作るんだろう」という興味は持つはずで、最低限の制作過程くらいは知識として持っているはず。昨今はネット・ソーシャルメディアの発達のおかげで業界内部の人間の声も色々と漏れ聞こえるようにもなっているので、一昔前に比べれば、「アニメ制作」は透明度の増した世界ではある。実際、1話で流された内容なんかは殆ど「あぁ、そうそう、そうなってる(ってよく聞く)」ってな感じで全てすんなり理解出来てしまう。この辺りの「アニメの裏側と表側の境界」が薄くなってきたタイミングを見計らって、いよいよこのテーマを切り出してきたということなのだろう。嘘か誠か、虚実が入り交じって噂の飛び交う「業界の様子」について、今後はこのアニメがベースとなって語られることになるのだろうか。 もちろんこれを見て「リアルなアニメ製作現場やな」なんて納得することは出来ない。「お話ですから」っていうのも当然そうなんだけど、何しろ「監督が水島努」である。どこまで好き勝手やられるか分かったもんじゃない。脚本も水島監督とはツーカーの仲である横手美智子が担当しており、2人して「あること無いこと全部アニメにしちゃおうぜ」って悪だくみしてる図が容易に想像出来る。あくまで「ドキュメントの題材」ではなくて「アニメのネタ」である。そこんところは注意して観ていかなきゃいけない。そして、そこを理解してみれば、なんと活き活きした世界描写であることか。1話目から「えくそだすっ」という1本のアニメに携わる関係者が一気にあふれ出す容赦無い展開。この「人手が多いよぉ」ってのもアニメ制作を見せるための一工夫であるし、定番である「原画遅れ」からのスケジュール問題も、こうしてわちゃわちゃと画面をかき回されながら、若いスタッフの志と同時に描写されると、不思議とドラマが浮き上がってくるのである。このあたりの手練手管は本当に水島監督のしたたかさの表れである。 個人的には「声優」というテーマにどうしても目を引かれてしまうのでそのあたりの笑いどころも多い。冒頭の車内で流れている「なんかそれっぽいアニラジ」の無闇なリアル感。特にキャストとして呼ばれている御前(伊藤鈴鹿)のトークが、普段の御前そのまんまっぽいのが笑える。水島さん,割とこっち方面でもアンテナ張ってるので無駄に凝ってるのよね。他にも、監督がどう見ても水島(兄)だったりするのも笑える(いや、精二も努もどっちも相手のことを「兄」って呼んでるからよくわかんねぇけど)。デブキャラだから安定の檜山ボイスだ。他のスタッフ陣についてもキャストが充実してるのがたまらんな。キャストの面々も、「アニメ制作の人って改めて大変だなー」とか思いながらアフレコしてるのかしらねぇ。 中の人、メインは新人から抜擢された木村珠莉という人。当然全然知らないが、聞きやすくて良い仕事。いいところに仕事が貰えたようだ。 ○「俺、ツインテールになります。」 5 ラノベラノベアンドラノベ。タイトル見た時点でアカンやろ、と思ったけど、見終わったらそこまで悪くないと思ってしまう俺のチョロさ。 馬鹿である。ジャンルとしては、同じラノベなら「デート・ア・ライブ」、直近のアニメなら「ダイミダラー」に近い。世界の危機だかなんだかよく分からない状況を、これまたよく分からない力でもって防ごうとする正義のヒーローの物語だ。相手陣営のアホさ加減が「ダイミダラー」的で、全体的なパッケージイメージが「デート・ア・ライブ」に近いんだろうな。っつうか、主人公の変身後の姿が琴里に似てるっていうだけかもしれんけど。 主人公の「ツインテール狂い」っていう設定はたとえラノベ的だと言っても無茶苦茶であり、流石に理解は及ばない。「そんなヤツおらへんし、どうせ口だけでうやむやになる程度のキャラ付けじゃねぇの」と思ってたのだが、まさか変身がそういう風になるとはおもわなんだ。そして、実際に変身後の戦闘シーンを見ていると、アクション描写で動きを際だたせることが出来る「ツインテールの美しさ」が何となく理解出来る気がしてくるのがずるっこい。なるほど、これがあるからオタク文化の中でツインテールというものは発達してきたのかもしれないな(現実ではまったく見ないしな)。変身後の真っ赤なツインテールも、グラデがかかってキラキラ光るのがなんか綺麗。タイトル詐欺にならないように、その辺の描写にきちんと注意を払っていることが分かるだけでも好感は持てる。 あとはまぁ、どこまで馬鹿で振り切れるか、っていう勝負ね。1話目でいきなり玄田ボイスを使ってしまったが、次に襲ってくる怪人は一体どんなものか。ただ、今後登場する怪人は全部ツインテ好きってことだけは変わらないのか。なんだそれ。ペンギン帝国に行け。別に放っておいても何の問題もなさそうな悪の組織、っていうのもペンギン帝国っぽいよな。世界中からツインテールが無くなったら……別にどうでもいいなぁ。アニメ業界が困るだけやな。 今後も様々なツインテが登場することになるのだろうが、1話目で一番笑ったのは、単なる被害者役でツインテールを失った女の子が釘宮だったことである。くぎゅからツインテを奪うのはあかんやろ。色んな人が困るぞ。その他、主人公変身後はすみぺが担当。トバし気味のキャラなのでこれはこれでOK。幼なじみの黒髪ツインテは相坂優歌。「桜Trick」くらいしか代表作がないのであんまり知らん子である。マジで「桜Trick」ってどんな子がいたのか覚えてないな……。そして、なんといっても注目なのがトゥアール役の内田真礼である。なんでまれいはこんなに「特殊性癖を世界平和のために使う連中のアドバイザー」役が回ってくるんだろう。全部アキバレンジャーのせいなのか……。 ○「山賊の娘ローニャ」 4 意外なところから新番組、NHKで始まった不可思議な出自のCGアニメである。 話題はなんといっても「宮崎吾朗初監督作品」というところだろう。何かと大変な2代目監督、彼が初のテレビシリーズアニメ、しかもジブリ以外のスタジオでの作品にチャレンジするのだ。まぁ「彼」とか言うてる割に、私なにも知らないんですけどね。もう、ジブリ映画は観なくなっちゃって久しいので、当然彼が作った「ゲド」も「コクリコ坂」も知らぬのです。曲がりなりにもアニメファンを自称してるならそのくらい見ておけよ、とは思うのだが、ジブリは色々と合わない部分が多くてなぁ……更に評判が良くなかったら余計に足も遠のいてしまうのはしょうがないのである(正当化)。しかし、そんなところにまさかの朗報。わざわざ劇場まで行かずとも、「吾朗作品」がシリーズアニメとして見られるという。それならまぁ、ちょっと覗いてみようか、という気にもなる。宣伝を見る限りではフルCGっぽいので更に敬遠したくもなってくるが、そこは選り好みしないでひとまず視聴開始。 うむ、結論からいえば、決して悪くない。いや、むしろ技術だけを考えればかなりの高水準とも言える。制作は「シドニア」と同じポリゴン・ピクチュアズ。「シドニア」もかなり癖の強いCGキャラだったので抵抗があったが、今作はあちらよりもアニメ的なデフォルメが強く、再現を義務づけられた原作絵もないために、割と「やりやすい」デザインで素直に動かすことが出来ている。そして、CGアニメの中ではかなり細かい部分のモーションまで意識が行き届いている。評判の良かった「アルペジオ」なんかでも、どうしてもキャラが直立気味になったり、背景とのかみ合わせで機械的な浮き方が際だったりしてしまったし、それより更に前の「キングダム」だと、キャラが増えて統制が取れなくなるとグダグダになったりしたものだが、今作の場合、細かいモーションまでかなり自然な動きになっていたし、あまり画面に出ないような部分での「らしさ」は、下手したら今まで国内アニメでは見なかったくらいのレベル。おそらく、相当細かいところまで指示を出し、こだわって作り上げたものであろうと思われる。どうしてもアメリカンなアニメ(ディズニー・ピクサー)に一歩二歩先んじられている感のあるフルCGという分野だが、こんなところからもまた1つ新しいジャパニメーションクオリティの可能性が見えるのである。 ただ、言ってしまえば「そこで終わり」でもある。モーションのディティールは高水準であるが、それを塗り固めるテクスチャについても万全とは言い難い。常日頃CGアニメを見ていて何かが気になると思っていたのだが、おそらく、陰影の処理があまりにデジタル過ぎるところに違和感があるのだと思う。コンピューター処理しているので「影になる部分」「光の当たる部分」の処理は実に明確で、どんな動きでも「事実として齟齬のない」陰影はつけられるのだが、残念ながら今の技術でそこに濃淡まではつけられない。おかげではっきりくっきりと陰影が分かれてしまうために、なにもつけなかった時よりも余計に不自然さが際だってしまう。そのあたりの処理は、まだまだ今後の課題として残されているのである。また、そうして作られた映像で、どんな物語を作り上げるのか、という部分には正直あまり興味が湧かない。第1話(と2話)では「ローニャ生誕まで」が描かれたわけだが、言ってしまえば「単に子供が生まれた」だけのお話。そこにドラマは感じない。もちろん、お話はこれからなのだろうが、良くも悪くも腰の重い作品で、なかなか立ち上がらない部分にはどうしてもやきもきするし、退屈なことも多い。「お話」としてはこれで正しいのかもしれないが、「アニメ」としてはもう一工夫して目を引くシーンが欲しかったところである。 とはいえ、本作はそうした「安易な刺激」を求める客層に提供する作品でもないだろう。おそらく「名作劇場」みたいな系譜の枠になるわけで、正しい対象は昔話を純真な目で見られるお子様たちであるべき。それなら、こうして少しずつお話を作っていく作品があっても良いのではなかろうか。個人的には「向きじゃない」ので辛めに見ているが、こういうものが必要な層というのはあるのだと思う。出来れば、今後の展開でもっと掴みやすいキャッチーな物を期待したいというだけである。実際、1話目でも「鳥女」(ハルピュイア?)が親父さんと対面するシーンの緊張感とかは、実に良いものになっていた。あれは幼い頃に見たらいい感じでトラウマになったと思うよ。この映像スタイルでちゃんと「怖い」「怪しい」が再現出来るもんなんだ。 今後視聴を続けるか分からないし、見たとしてもここからぐんぐんハマるなんてことは無いと思うが、試しに色んな人に色眼鏡をはずして見てもらいたい作品である。ま、ぼくぁそもそも川崎ヒロユキ作品って苦手なんだけどね。 ○「棺姫のチャイカ AVENGING BATTLE」 6 待ってましたの2期目。1期目が割と気に入ったので、2期目のスタートも評価は甘めに。何より、1話目から安藤真裕コンテってサービスがたまらない。いい感じです。 1期が割とドラマティックなところで幕を閉じた本作。遺体集めはそれなりに順調だったが、ガヴァーニ公の事件は世界情勢にも、そしてチャイカチームにも大きな影響を及ぼした。旅の目的の再確認、そしてチャイカという存在の謎。虚ろな存在であるチャイカが、それでも亡き父の遺体を集める覚悟がためされるエピソードである。結局、チャイカの意思は強固なものとなり、トールたちとの関係性もより深いものになった。この状態で一体どんな2期目が展開されるかと思えば、なんといきなりの修行イベントである。うーむ、戦闘なんて割と適当な尺度で行われてる世界だと思っていたのだが、ちゃんとこういう段取りも踏むのだな。確かに、トールとアカリはそれなりに強いのでまだ良いが、チャイカの戦闘スタイルは実戦に即したものとは言い難く、これまでも基本的に「守られる側」であることが多かった。今後の激戦に備えて「主人公も戦える」ということを分かりやすくアピールすることは大事なことだろう。思いの外、地に足のついたシナリオ運びである。 八英雄の1人、クローディアが戦禍を乗り越えて事業主になっていた、っていう展開も興味深い。ここまで登場した八英雄は「そのまま領主」「残念ながら死亡」「隠遁して狂人」というなかなかのバリエーションだったわけだが、更にそこに「理解のある成功者」というキャラクターが追加。チャイカの目的に理解を示し、大先輩として修行をつけてくれるおまけ付き。サラッとこういうキャラクターが出てきて、違和感なく世界観に溶け込んでいるあたりは如才ない世界設定である。この辺りはベテラン作家の面目躍如か。ここからクライマックスへ向けて進むドラマには期待したい。 あとは画がしっかりしてる、っていうのと、キャラがぶれてない、っていうのが大事なところね。伝家の宝刀チャイカ節を操るチャイカの愛らしさは相変わらずだし、アカリのブレない兄様好きも、真面目くさった顔でいい感じに阿呆。とりあえずこの2人が元気だったらいいや。とんでもない運命に弄ばれているヴィヴィは災難だが、今後の展開の中心となることは間違いないだろうし、ジレット隊の面々にも注目である(死んだ人も含めて)。あとは、他のチャイカがどれくらい出てくるかも気になるところ。紫チャイカとか、黄土色チャイカとか出てきたらなんかヤだな。 |
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HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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