最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「ガンダム Gのレコンギスタ」 6 文句無し、今期アニメの最注目作と言ってしまっていいだろう、ガンダムシリーズの新作である。そして、ついにあの禿が、あの男が立ち上がった。富野由悠季その人が送るテレビシリーズは「キングゲイナー」以来実に12年ぶり。干支がぐるりと一周する間テレビシリーズと無縁だった巨匠が、現代アニメ界に渇を入れるために舞い降りたのである。 いや、正直言って、わたしゃ富野御大についてはよく知らないのである。世代的にガンダムをリアルタイムで見られたはずもない。その後も一般教養として初代やZなどは見たし、ターンAだってそれなりに見たはずなのだが、やはりいかんせん「リアルタイム視聴にプラスαで」見なきゃいけないスケジュールがきつかったこともあり、そこまで強いこだわりを持ったわけではない(Vガンダムに至っては録画だけしてるけど見てすらいない)。つまり、「巨匠」だとか「鬼才」として富野由悠季を祭り上げる資格を持ち合わせておらず、そこまで盛り立てるつもりもないのである。よりによって本作は宇宙世紀の延長線上にあり、ターンAの時同様、全てのガンダムシリーズをフォローしてないと理解出来ない可能性もあるとなればなおさらである(石像になってもリックディアスのフォルムは素敵だと思います)。 しかし、しかしである。やっぱり、そんな数少ない視聴経験の中でも、やはりこの男が異質であることは理解出来る。映像作家としての富野由悠季、脚本家としての富野由悠季は、「素晴らしい」かどうかはおいといて、「すげぇ」し「替えが効かない」のは間違いないことだろう。富野作品で唯一ちゃんと視聴出来た作品「キングゲイナー」一本で、その恐ろしさは充分に堪能出来た。どれだけ現代アニメに毒を吐こうと、どれだけトンチキなものを作り上げようと、唯一無二のこの感性は、アニメ史に残るものであるのは間違いないだろう。そういうわけで、私からするとこの作品は「ようやく2本目の、真正面から受け止められる富野作品」という、実にありがたくもチャレンジングな一本なのである。 そしてこの1話目(2話目)である。もう、序盤からお腹いっぱい。溢れ出る富野コンテ、襲い来る富野節。止められないこのオリジナリティ。富野リスペクトで彼の真似をしたり、パロディとして彼の芸風を模倣する作品も数多いが、やはり「本物」は密度が違う。誰が描いたか一発で分かるコンテワークと脚本構成は、本当に1秒でも油断すればおいて行かれそうな画面の密度を持ち、アニメ的な押しつけ、視聴者優先の「作られた画面」を良しとせず、徹底して「現実としてのドラマ」を作り上げる。オフ気味で流れるところに容赦無く状況を説明する重要な台詞が紛れ込んできたり、キャラクターのアクションと台詞がてんでバラバラで、その両方を合わせて見ないと意味が分からなかったり。この「不親切さ」がたまらない。1話目から圧倒的理不尽さを伴う「富野節」全開の台詞回しは、本当に訳が分からなくてゾクゾクする。個人的に最高だったのは「ビームサーベルを使います」「えっ、なんだってー!(迫真)」のところと、「あんたは、ベルをひっぱたいた!」のところ。すげぇ適当に何となくビンタするのが富野流。そして、それをわざわざ丁寧に解説してくれるのも富野流。オレらが知りたいのはそこじゃねぇよ! 吉田健一によるキャラクターデザインも(1話目ということもあるだろうが)完全な映像で構築されており、1つ1つのモーションにも容赦無く「イズム」が溢れ出る。ロボット戦闘に関しても、現代アニメの主流など知ったことかと昔ながらの技法を駆使しつつも、そこかしこに「今、新しいガンダムを作る」ことへの野心のようなものもきちんと感じられ、まさに温故知新、新旧の不可思議な折衷っぷりが強烈なインパクトになっている。モビルスーツデザインなんかは本当にバタ臭くて昔ながらのものなのに、さりげなくコックピットの中はタッチパネルが採用されているところなんかが、どうにもおかしくて笑ってしまう。このドキドキ感がこれから毎週楽しめるかと思うと、この時代まで衰えずに荒ぶり続けているじいさんには本当に感謝である。すでに今年で73歳かよ。元気だなぁ。73歳がはっちゃけるとあのエンディングテーマの歌詞を書くわけですね。妖怪体操以上に流行らせなきゃ。みんなで踊ろう、Gのレコンギスタ。 富野といえば、いわゆる「声優」嫌いの文脈でも有名。「最近の声優の声は娼婦の声」と宣った宮崎駿と同様、彼の作品は舞台関係者などから本人のコネクションで引っ張ってくる場合が多い。しかし今作はメインを務めるのはほぼ「声優」であり、唯一主役を任された「石井マーク」なる謎の人物だけよく分からないが、一応スペースクラフト所属なので「新人声優」のカテゴライズと見て良いのだろう。全体的には安心して見られる配役になっている。まぁ、実際のところ、富野と宮崎で決定的に違うのは、後者が「別に嫌いなのは構わんけど、それならせめてまともに演技出来る人間連れてこいよ」と思ってしまうのに対し、富野の場合は純粋に「演技が出来る人間」だから声優枠以外から引っ張ってくるし、もし見込みがあると思えば、一からたたき上げて(本当に殴るように)、きちんと「一人前の声優」を育て上げてくれることだ。阪口大助の逸話もそうだし、朴璐美なんかも富野の文脈から登り詰めた人材だろう。彼は別に「声優嫌い」というわけではなく、あくまで「下手な奴が嫌い」「不自然な声が嫌い」なだけである。そういう意味では、今回キャスティングされた面々は実に貴重な経験を得る機会を持ったと言える。件の石井マーク然り、ヒロイン役の嶋村侑然り。個人的には、チアガールの中心人物に寿美奈子がいたことに注目したい。彼女は御大の前でどのような悪戦苦闘をしているのだろう。あと、何故かハロ(的な何か)に彩陽もキャスティングされており、チアガールの子も兼ね役で担当。スフィアからこの2人だけの参加作品って珍しいかも。まぁ、一言でいうなら「GJ!」である。他にも1話目でまさかの森川死亡など、相変わらず容赦無い展開で今後はキャスト面でも目が離せない。富野作品といえば? そう、子安はどこにいるかな! PR ○「テラフォーマーズ」 5 さぁ、まだ前期の感想も全部終わってないのに、10月になったから容赦無く新番組はやってくるぞ! 今期は一体どれくらいの数になるのか、オラすげぇワクワクすっけど勘弁して欲しいぞ! そんな不安な秋の幕開けを飾るのは、秋の夜長に相応しいゴキブリアニメである。……マジ勘弁して下さい。だから俺、虫ホントに駄目なんだってば。あんまり自宅でゴキブリとの遭遇は無いけど0ではないから、たとえアニメの映像でもアレが這い回ってる映像は見たくないんだってば。もー、悪趣味なアニメねー。原作はちょっとだけ既読。接し方としては「進撃の巨人」と全く同じで、おもろいと話題になってから、その時点で出ていた既刊分のコミックを知り合いに読ませてもらったのだが(確か3巻くらいだった気がする)、正直「つまらなくはないけど、俺は別に追いかけなくていいなぁ」と思ったのでそのままほったらかしになった。それが今やヤンジャンを代表する大ヒット漫画となり、今週なんてジャンプに出張してきたのだから分からないもんである。そんなに一般受けする内容だったっけか。 まぁ、そんなおかげで放送序盤はどういう展開になるか知ってる……はずだったけど、もう読んだのがだいぶ昔のことだからあんまり覚えてねぇな。こんなスタートだっけ? 虫関係無いな。いきなりの格闘イベントで「掲載誌つながりで東京喰種と被るな」とかいう印象から始まった。映像部分は可もなく不可もなく。ヒット作のアニメ化なのだからそれなりに気合いは入っているのだろうが、1話目で度肝を抜かれた「進撃の巨人」のような衝撃は一切無く、淡々と進む画面、特に押し出しのない構成に、「もう、売れ筋って分かってるから余裕で構えてるのかな」とちょっと不安がよぎる。わざわざ売るためのアピールを1話目から強くせず、原作を忠実にフォローすることだけを心がけてるのかな。初見の人間(私も似たようなもんだが)はそこまで引き込まれない気がするぞ。冒頭、地下闘技場の観客の表情を描く部分が、なんていう技術だか分からないけど「ダイショーグン」と同じぐにゃぐにゃ演出だったのでちょっとイラッとした。あれ、手抜きな上に画面の効果として違和感しか出てこないからあんまり好きじゃないんだよなぁ。そう言うところでリソース削るのはどうかと思う。製作会社の名前に覚えが無かったので確認したけど、なんや、ショートアニメ専門だったところやないか。看板となる長編アニメはほぼ初めて? 大丈夫なんかな……。 色々と不安を覚えるスタートにはなってるが、まー、火星についてからが本番なんで、とりあえずは様子見かな。中の人は割と充実しているので、しばらくは御前の罵詈雑言を聞いて心癒されてれば何とかなるのでは。メインで2人がしゃべってると連勝さんと野ばらさんのコンビだ。そのままデュエットどうぞ。 ○「ばらかもん」 6 ようやくたどり着きました、今期最後の新番チェック。相変わらずの読売いじめのおかげで日テレ系アニメは不自由が続き、「それせか」の後枠としてようやくこの作品が入ってきた。これでもかつてTBS系が1ヶ月遅れだったのに比べれば随分改善はされてるんだけど。この枠が最後の砦なんだよなぁ。ちなみに今期新番チェックは33本。最終感想が29本だったってことは単純計算で4本増えている。長短全ての枠を引っくるめると、なんと史上初、週間視聴本数が50本を越える泥沼状態である。これでも、実は1話目の録画をミスったことを理由に一本だけ完全に諦めた作品があるくらいなのだ(暇な人はどの作品か探してみようネ!)。さぁ、明日はどっちだ?! いや、そんなやるせない俗世間への愚痴はいいとして、この最後の作品。ジャンルとしては「田舎アニメ」のカテゴリに入るだろうか。「のんのんびより」とか「銀の匙」みたいに、ある程度都会的な生活に慣れた人間が異文化に飛び込んで戸惑うところにまずおかしさがある。本作の場合はどうもそれでずっと引っ張るというわけでもなさそうだが、1話目ではなかなか高純度の田舎成分が醸し出されている。便所はまだしも、あの風呂は確かに見たこと無い。こんだけの田舎暮らしに戸惑ってカルチャーショックを受けまくる主人公を見ているだけでもそれなりに楽しい。しかし、おそらく本作の真骨頂はもうちょっと先にあるんじゃなかろうか。これまでの田舎アニメではあんまり出てこなかった「人」の方の要素である。ずけずけと新居(?)に上がり込むおっさんとロリっ子。都会人からするととんでもねぇ非常識であるが、田舎ではこれくらいは日常茶飯事。そもそも鍵をかける文化だってろくすっぽない地域だってあるのだし、郷に入ったらすごく普通。この「田舎の距離感」ってのは、案外丁寧に描かれると新鮮である。そして、主人公の属性が「書道家」というのも新しい設定で、彼の抱えた悩みはおそらくそのまま「都会なりの窮屈さ」に置換出来る要素となっているのだろう。「基本に忠実」「型にはまった先生のような」性格が「都会」であり、そこに立ちはだかる「壁」を取っ払ったのが田舎文化。この生活に馴染むことが出来れば、きっと本業でも新たな道が拓ける。つまり、「お仕事もの」「田舎暮らしもの」、そして「人間交流を描いたドラマ」という3つの要素が、互いに補完し合いながら綺麗につながりを形成するのである。なんだか色々楽しそう。 1話目のあらすじだけを見てもこの「人間交流」の物語はちゃんと描かれており、村人代表のロリっ子、なるちゃんのパワーによっていきなり主人公は1つ目の壁を乗り越えることが出来た。「夕日が綺麗」なんてまたベタなお話ではあるのだが、なるちゃんの天真爛漫なガイドによってもたらされた「壁の向こうの景色」は、なんだか実際以上に綺麗に見えたものだった。今後もこうやって、「田舎なりの良さ」を探し歩きながら、ゆっくりと人間的に成長していくことになるのだろう。なかなか良いテーマではないですか。 そして、本作の重要な鍵を握るのは、作中最大の異分子、なるちゃんである。まとめてしまえば単なる「遠慮のない子供」なのだが、その遠慮の無さが実に子供らしく、エネルギーに満ちあふれていて不快感がない。確かに都会人から見たら礼儀知らずではあるだろうが、元来子供ってのはこうしてずけずけと人の領域に入り込んで暴れていくものだ。それが許されるだけの風土がそこにあり、許されることで子供が伸び伸び育てるならば、おそらくそちらの方が自然な姿なのである。子供を管理しすぎる都会生活の方が歪んだ社会像なのだ。そんなある種の憧憬を持ちながらなるちゃんの天衣無縫っぷりを見ていると、なんだかどんどん楽しくなってくる。こういう「がきんちょ」的子供像って、最近みないから随分新鮮だ。キネマシトラスによるアニメーションも、このなるちゃんの可愛らしさを前面に押し出すのに貢献しており、ちょこまかと動き回りながらなんだか悪そうな顔をしてはしゃぐなるちゃんがとても可愛く描けている。冒頭のダイナミック書道のシーンなんかも非常に面白い画が作られており、今後は動画面での楽しみも充分期待出来る。ロリっ子モーションに気合いを入れろ。 こうしてなるちゃんのキャラを思い切り打ち出すのがこのアニメの最大の眼目なのだろう。キャスティングには思い切ってリアル子役を起用。どうやら他の子供キャラも多くは子役を起用して「リアリティ」を形成している。普段ならば「別にアニメのリアルってそういうことじゃないんやで」と噛み付くところだが、今作に関しては、この試みは成功していると思うのでありがたく受け止めよう。なるちゃんの遠慮の無さは、おそらく「ナチュラル子供トーン」だから得られる恩恵が大きいと思う。もちろん、「演技」という部分では当然ある程度のビハインドが生まれるはずなのだが、なる役の原涼子ちゃんという子が割と達者であることに加え、純度の高い九州方言をしゃべらせていることで、どこか吹っ切れた演技になっているのが結果的にプラスになっているのだ。「子供の演技」は違和感に繋がるが、「不慣れな長崎方言」の違和感までもがそこに加味されており、もう、どっちがどっちの不自然さなのかがよく分からなくなっているのである。おそらく演技指導の方法としては、方言指導の人間が一度全ての方言を収録し、その音源を聞いてその他のキャストが再現するという「いなこん」方式を採っていると思われる。その難度を考えれば、この子役はかなり立派に仕事をこなしているのではなかろうか。ちなみに、方言指導をしているのは若手声優の古木のぞみである。「どっかで見た名前だな……」と思ったら、「犬猫アワー」の問題児、かにえ役のあの子だった。なんと、ちょうど長崎県は五島列島の出身らしい。やっぱりどんな地方でも出身声優っているもんなんだなぁ。あ、当然長崎犬も出演してますね。色々と「方言バラエティ」としても楽しめそう。方言好きは要注目。 ○「みならいディーバ」 5 そういや以前ニュースになったときに「なんやこれ?!」って思ってたのに、始まってたの全然気付いてなかった。「まよデリ」のアーカイブでのじょさんが言ってたの聞いて思いだしてようやくニコ動で過去分視聴。うわぁ。 「生放送アニメ」の時点でカオスだが、流石の石館組というかなんというか。ここまでてさぐりで、gdgdなものを公開生放送するというその神経がすさまじい。主にニコ生のおかげで「生放送する」ことについてのハードルは世間的に下がっているとはいえ、それでもやはり生放送の敷居は高く、ここまで手探りで事を成すのは生半可な覚悟ではなかろう。これを実現するために、石館組は少しずつその下地を整えていたわけだ。gdgd、ロボットアニメと続く「声優によるアドリブ放送」をベースとして、より中の人の存在に近づける実験は「てさぐれ」に引き継がれ、もうこの時点で「これラジオやんけ」と言われていた。そして今回、それが更に一歩も二歩も進んだ「生放送ラジオアニメ」が実現したわけだ。素人目にはどこがどう凄いのかはなかなか分かりにくいが、これだけ技術の進んだご時世においてもあれだけのバグが発生するということは、やはり大変な作業なのだろう。確かに、モーションキャプチャーをのせて流すだけではなく、音声などの放送機材全てにこれまでの経験が通用しないわけで、よくもまぁ、放送までこぎ着けたものだと思う。正否はまだ分からないが、とにかく「現在あるものを使えるだけ使う」という、常に進化を止めない姿勢は本当に素晴らしいと思う。 でまぁ、アニメになったわけだが……いや、まだアニメにはなってないな。事故も含めてネタにしてしまえるだけの土壌を整えてしまっているので全部笑いになるのはOKだが、是非とも最終回までには事故の無い完璧な生放送を達成して欲しいものである。いや、事故も含めて全部仕込みっていう可能性もあるけどねー。あの脱げイラストによる誘致は割と卑怯。 そして、この恐るべきアニメに抜擢された「新たな被害者」となったのが、現代声優界の最終兵器である村川梨衣、そして「その度胸はどこから来るんだ」でお馴染み、ネジの外れ方が危険極まりない山本希望の2名というわけだ。……思った以上に天職だったな……。りえしょんがこうなることは分かっていた。正直、「いつも通り」以外のなにものでもないから。「声優とラジオパーソナリティの間くらいのスタンスだからな、どこに落としてくるか……」と思ったら、100%中の人じゃねぇか。これでOKですね。そして、のじょさんの怖いもの知らずなクソ度胸は、思いの外この媒体にはまっていた。元々動いていないと死ぬタイプの人間であるし、生まれ持ってのアニメオタク根性のおかげでメタネタとの相性もかなり良い。まさか自分が西明日香に続く「この世界の中心」になるとは思っていなかっただろうが、ちゃんと「りえしょんの隣」という難度の高いポジションで負けないだけのパワーを発揮してくれている。なかなかの新時代感。しかし、毎週50分あるとしたら……末法ぜよ。 ○「東京ESP」 5 びびった。めちゃめちゃびびった。なんやねんこれ。まさかまさかの黄泉さんたちのご尊顔……今の時代に再び会えるとは思っていませんでした。 もう、第1話の印象は全部そこに持っていかれてしまった。調べてみると単に作者が「喰霊」と同じってことのようだが、その上で、原作でも意識してクロスオーバーはさせているようだ。そして、そんな漫画がアニメ化するにあたって、今や伝説となった「喰霊-零-」の第1話「葵の上」から、アニメオリジナルのあの人たちが再集結。もう、ホントに懐かしい。「喰霊」1話はマジですり切れるほどに見直したお話であり、あの6人が出そろっているのを全く違う映像で再びみられるというのは衝撃であった。あのときにも「頼りになるなぁ!」と思っていた隊員たちの勇ましい姿、ドヤ顔、軽い口調に和気藹々としたチームの雰囲気。それもこれも覚醒黄泉さんを前には児戯にも劣る存在だったわけだが、なんと、今回も大して役に立たなかったという大サービス。やっぱりこうでなくちゃ! 彼らは格好いい。格好いいけど役に立たない。視聴者に絶望のみを植え付けるそのお仕事が似合っている。今回は残念ながら絶望するところまではいかなかったが(まぁ、そりゃ今回も死ぬわけにはいかないからね)、ここまで印象深く、確実に旧作とのリンクを表現出来る人材も他にいなかっただろう。さぁ、みんなで一緒に「先に涅槃で待ってますから♥」 というわけで、5年以上の時を越えた再会に感動してしまった本作であるが、作中の骨子は至って普通である。超能力者集団のイデオロギーの違いによる戦争。能力者のパワーは圧倒的で、人類なんて相手になりゃしないが、同業者ならなんとか戦える。まー、「兵部京介」と大体同じ。製作は「喰霊」とは違ってXEBECになっている。今期は「アルジェヴォルン」と同時進行だが大丈夫か。監督は「神知る」以来のお仕事となる高柳滋仁。まぁ、彼ならばきっとあおきえいの出世作となった「喰霊」に負けない作品……とまではいかないかもしれないけど、下手なものは出してこないだろう。1話目を見る限りでは映像の質は安定しているし、印象は悪くない。個人的に残念だったのは、今回はグリコに許可を取る手間を惜しんだのか、ポッキーが作中で登場出来なかったことくらいである。 中の人については、正直1話目を見ただけじゃ誰がメインなのかすら定かじゃないので分からん。万に一つの可能性でここからキタエリ隊員たちが大活躍する可能性もあるわけだし。まー、流石に最後に出てきた木戸ちゃんがヒロインだと思うけども。ん? 木戸ちゃん? キタエリ? 「おにあい」かな? ○「六畳間の侵略者!?」 5 わぁい押しかけ長屋ラノベ! わたし長屋もの大好き! ちょいと前に「テンプレ過ぎるラノベ」を唾棄しておきながらのこの手の平の返しようである。いや、いいんですよ。ありきたりであるかどうかよりも、突発的に笑わせてくれるかどうかですから。 「引っ越した先の寮に可愛い女の子の幽霊が住んでいた」の時点で「おっ、冒険部か?」と思うのは致し方ないところ。都合のいいことに(わるいことに)髪の毛の色が紫で被ってるし。ついでに大家さんがステゴロ最強っぽいところまで一緒である。まぁ、残念ながら冒険部ではなく編み物研究部みたいだけども。なんやねん、編み物研究部って。手芸部とちゃうんかい。 長屋ものにもいくつかのパターンがあるが、当然基本線は「狭いながらも一つ屋根の下、個性的な面々が集まってドタバタするよ」というのが楽しさの中心となる。せっかくなので過去の長屋ものをクイズ風にしてまとめてみよう。さて、一体なんという建物でしょうか(一部家族もあり)。正解は末尾に。 1,宇宙人・正義のヒーロー・マッドサイエンティスト・SMコンビ・姫っぽい幼女 2.多重人格大家・最強細目女子高生・貧乏母子・パペット親父・飲んだくれ女子大生 3.魔族の神・その夫・ヤクザの跡取りオカマ・ライオン・ロボ・幼女・クラゲ 4.ロリ社長・ドケチ女子高生・脳天気パティシエ・ガチ百合・ロリコン飲んだくれ 5.SS・メニアックおねーさん・唐変木・背伸び小僧・マイペース少女 6.ゾンビ・魔装少女・ネクロマンサー・吸血忍者 7.天才画家・声優志望の女子高生・天才クリエイター・その彼氏・天才プログラマ・教員 8.世界征服幼女・ヤクザのおっさん・刀剣女子高生・半裸博士・ロボ・チンピラ 9.ドM・最低行きおくれお姉さん・腹黒ブリッ子・大家のおばあちゃん・ぼっち美少女 10.お嬢様・近所のおねーちゃん・外国の姫・外国の姫2・男の娘・幼なじみ・ロボ・ロリ 多分まだまだあるな。そして、並べて見るとカオス過ぎるな。まー、そう考えると「幽霊」「魔法少女」「地底人」「宇宙人」はまだまだ常識の範囲内かもしれません。 製作はSILVER LINKで、こちらに監督として大沼心の名前がクレジットされていた。この感じだと、「プリズマイリヤ」よりもこっちの方が大沼さん的にはメインかな。序盤、セッティングが整うまでは割と大人しくてあんまり大沼さんっぽくないな、と思っていたのだが、幽霊少女を家の外に放り出すあたりからジワジワ変な雰囲気が漏れ始める。あとはもう、単に意味不明なキャラを出していくだけの「出オチの連発」みたいな流れなので、何やっても面白くなる展開である。1話目のインパクトとしては充分だけど、はたしてこれ、2話目以降に面白くなるのかどうか……こけても全然不思議じゃないし、ここから盛り上がっても別に意外ではない。一番雰囲気が近いのは「これはゾンビですか?」のあの無茶苦茶な感じかなぁ。流石にあそこまでぶっ壊れてはいないだろうけど。なるべくカオスな方向への展開を期待したいです。 中の人は、なんとヒロイン勢がほとんど新人で、名前を見たことのないキャストばかりである。その割には案外そつなく出来ており、魔法少女の子以外は割と基礎もしっかりしている。そして、唯一ちょっと引っかかった魔法少女の子(大森日雅という)も、声質が非常に印象的で、なんだか癖になる危険性がある。懐かしい、初めて「恋のミクル伝説」を聞いた時のようなインパクトだ。ここからどんだけいじってもらえるかだなー。大家さんの中の人は最近羽ばたきすぎだな。 クイズの答え 1.コスモス荘 2.鳴滝荘 3.乱崎家 4.風新新聞 5.メゾン・ド・章樫 6.相川歩宅 7.さくら荘 8.ズヴィズダー基地 9.河合荘 10.クエスト寮 ……クエスト寮はやっぱり人数が多すぎると思うの。 ○「戦国BASARA Judge End」 5 なんと3期目。確認すると1期が2009年、2期が2010年ということで、これも「黒執事」と同じくらい間が空いたことになる。よくもまぁ、帰ってこられたこと。しかし、この4年間で一体何があったのか、作品の性質は大きく様代わりしている。たくさんの変更点があるが、一番大きいのは何故か放送局が変わったことだろう。かつては局の看板として推されていた日曜5時枠すら飾った作品であり、1期だってアニメシャワーってことはTBS系列ではそれなりに重用されていた作品だったはずなのだが、それが何故か読売系列での帰還。しかも関西では「番組編集がしにくくて見づらいから何か微妙」でお馴染みのマンパ枠である(しかもHUNTER×HUNTERよりも後ろの時間帯という)。なんだか全然違うイメージになる。当然、製作スタッフも総取っ替えであり、監督が替わるだけならまだしも、I.G.ではなくテレコムになっている。あれだけ人気だった作品でこうもがらりと変わるのはなんだか不思議な感じ。ユルユル作ってた「みなみけ」が変転するのとは訳が違う。どうしてこうなったかは定かじゃないが、色々難しい大人の話があるんだろうなぁ。 そんなわけで大きく製作体制が変わり、それに伴ってもちろん中身も変わっている。パッと見て一番の印象は、CGを多用するI.G.ではなくなったことで、随分手描きのイメージが強くなり、演出も地味に、線がアナログっぽくなった(実際は現代アニメでアナログ要素なんてあるわけないので、あくまでイメージの問題である)。分かりやすいのは冒頭のお馴染み、幸村と信玄のどつき漫才のところで、2期までだったらものすごい勢いの殴り合いから幸村がジャイアントスイングされて星になるところまでが大仰すぎるアニメになっていたのだが、今回は非常に落ち着いて、地に足のついた殴り合いである。全体的にシリアス強めになってることも影響しているのだろうが、ファンタジーSF戦国時代の情景が売りだったBASARAワールドとしては、「なんだか随分丸くなっちゃったなあ」という感じ。キレッキレの雑兵ダンスなんかで見せていた当時の番組スタイルを期待してしまうと、ちょっと肩透かしの感は否めない。オープニングも看板だった西川さんじゃなくなってがっかりしてたら、何故か最後にキャストロールで名前が載ってて笑った。なにしてんねん。 ただ、こうした変更が決して悪いというわけではない。シナリオに合わせた演出方向ってのはもちろんあるのだし、画にキレが無くなったかといえばそうでもなくて、クライマックスとなった家康と秀吉の殴り合いシーン、三成が暴れ回る正宗との決闘シーンなど、かなりの枚数を割いたバトルシーンは間違いなく見どころ。これならば多少「スタイリッシュ馬鹿」度合いが減ったとしても、別方向から魅力を掘りさげられる期待はあるだろう。まぁ、個人的にはシリーズ構成高橋ナツコっていうだけで拒否反応を示してしまう部分はあるのだが……。 ゲームの「3」をベースにしているようなので、中心となるのは秀吉の死後、関ヶ原である。つまり一度は劇場版で描いたことをもう一回やることになるが、まぁ、劇場版は完全に「ダイナミック関ヶ原」という別世界の中の更に異次元だったので、今回は新キャラとの絡みを増やして、ゲーム準拠の形になるんだろう。三成、というかセキトモの喉がぶっ壊れそうでちょっと心配。でも、今回の秀吉・半兵衛の最期を見せられると、あのあんちゃんがぶっ壊れてしまうのも分かる気はするわねぇ。今作の主人公は三成なのかな? その他、オープニングを見る限りでは女の子もちょっと増えたし、「3」はゲームをプレイしてないので、どういうキャラが雁首ならべるかを楽しみにしていよう。まー、個人的には孫一が頑張ってくれりゃそれでいいんですけどね。雑賀衆の活躍シーンだけやたら見たことがあったので「あれ、俺ひょっとしてゲームの3ってプレイしたんだっけ?」って気持ちになったが、多分孫一の活躍シーンだけ動画サイトとかで追っかけてたからだと思うわ。その程度の中の人ファン。今期ほんまに当たりやで。 ○「精霊使いの剣舞」 3 本作1話の良かったところ。「学園長のCVが中原麻衣である」「メインヒロインの所持武器が鞭である」。……以上だ! 「ダイミダラー」から引き続き柳沢テツヤと吉岡たかをのコンビ。製作も当然ジェンコ絡みであり、「ダイミダラーは良かったんだからこれも面白いんだな!」ということに。ならない。絶対ならない。「絶対ならないから安心していいよ」ということが、視聴開始からすぐに分かる親切設計である(いいところ3つ目)。作画、シナリオ、キャラクター。どれをとっても期待するところは思いつかない。そろそろこの国は本気でアニメの数を抑制して品質管理に回した方がいいと思う。なんでこれが始まることになるのか。 いやぁ、分からんけどね。ここからもしかしたらすごく面白くなるのかもしれないけどね。「星刻の竜騎士」の時も一応同じことを言ったけどね。なかなか人生甘くない。この「どっかで見た要素(しかもあまり良いものじゃない要素)をかき集めた何か」は、この後どこへ向かうのだろうか。誰の期待を背負って、何を使命に戦っていくのだろうか。「作画」「シナリオ」「キャラクター」と並べたが、まだモチベーションそして維持出来る可能性があるのはおっぱいスタッフの頑張りがあるかもしれない作画面だろう。一応1話目だって何のてらいもなく冒頭から全裸幼女(16歳)であり、それなりにサービス方向への意識はあるのだろうから、そっち方向に振りきれるのが一番の近道。しかし、同監督の担当した「ハイスクールD×D」や「ダイミダラー」などと言った大きすぎる先達を前に、はたしてこれがどんな貢献に繋がるというのか。現時点では「もうD×Dの3期に全力そそげよ」としか。 また、1話目で脚本が詰め込み過ぎなのもダイミダラーと同じで、主人公はこの短い時間の中で2回失神してるわけだが、気を失ってから戻ってくるまでが、なにが起きたのか分からないくらい短い。いや、せめてブラックアウトしたことくらいはちゃんと表現しようよ。他にも、何がどう怖かったのかよく分からない「剣の精霊」とのバトルとその後の処理や、メインヒロインのデレを免罪符とした理不尽極まりない暴力行為の数々など、全く物語をキャラに帰着させる意識のないシナリオ展開は、私の思う理想の「ライトノベル」のそれである。このアニメの足下には、数多のラノベアニメの亡骸が転がっているのである。おぉ、機巧少女よ、死んでしまうとは情けない。 というわけで、今期ダントツで「どうでもいいアニメ」。いや、そりゃ放送されるアニメが全部正座視聴必須だと身体がいくつあっても足りないからむしろ助かるんだけどね。いや、観るけどね。今作のヒロインは木戸ちゃん、そしてサポートにはダイミダラーから引き継ぎで石上静香の名前も。後は今期注目の大西沙織とかね。若手頑張れ。お仕事に貴賤無し。 ○「普通の女子高生が【ろこどる】やってみた。」 5 またこんなタイトルのラノベで……と思ったら、ラノベじゃなくて漫画原作だった。最近ありがちな現象。これまでのアニメ業界の話題といえば「アニメで町おこし!」だったわけだが、今度は「町おこしでアニメ!」である。こいつぁ新しいぜ! と一瞬思った気もするが、中身は特に新しいわけじゃない。当たり前といえば当たり前。 監督が名和宗則、製作がfeel.というちょいと懐かしい組み合わせ。「おとぼく」が嫌いじゃなかった私は名和さんに対しては悪い印象は持ってなかったのだが、「R−15」という奇跡的な作品で信頼が瓦解。どうしたらいいかと困っていたところに「なかいも」がぶっ込まれ、もうこれはこれでいいや! と吹っ切れ気味。しかし今作は割と堅実な出来である。もちろん何か飛び抜けて面白いってわけじゃないのだが、最近では珍しいくらいに、地味に手堅くまとまっている印象。この華は無いがそつもない感じは懐かしいかもしれない。「アイドルアニメ」といえば現在は3つのタイトルがパッと思い浮かぶ寡占市場になっているジャンルであり、なかなか新規で参入しにくいイメージがあるが、別にあの連中ほど本気にならずに、ゆるく穏健に片足だけ突っ込んでる程度の設定。そりゃね、本職アイドルでもスクールアイドルでもなく、あくまで「ろこどる」だからね(こんな言葉初めて聞いたけど)。やってることは素人に毛が生えたようなもんだし、そこまで熱烈な出世欲、自己顕示欲もなければ、財政難や廃校の危機なんて切羽詰まった事情もない。1話目の演出から考えると、この仕事はあくまで学校の部活選びの延長線上にあるくらいのノリだろう。これだけ軽ければ、他の作品と比較して「アイドルとは」とか小難しいことを考えたり、「ライブシーンのクオリティが!」などと正座して見守る必要も無い。あくまでも「日常もの」の延長として、主人公奈々ちゃんの努力と受難の物語を観ていけばよい。 素人の女子高生がいきなりアイドルステージに立たされるなんてのは無茶苦茶な設定ではあるのだが、割とハイテンポなシナリオながらもその無茶苦茶さをきちんと意識して話を進めているため、段取りが観やすくなっている。それに加えて、奈々ちゃんの性格に好感が持てるのは大きくプラス要因だろう。最近の女子高生なんて、本当にやる気が無いザッツゆとりみたいな性格か、無闇に意識高い系のありえへん性格ばかりであるが、奈々ちゃんの場合、無理なものは無理と駄々をこねながらも、責任感があり、「やるからにはちゃんとやらないと!」と、自分の利益以外の部分で他者との関わりを考えることが出来ているのが偉い。望外な望みを持っているわけでもないので、あくまで身の丈に合った環境で「出来ること」を一生懸命やっている女子高生というだけでも良いものである。また、彼女に仕事を押しつけた叔父さんも割と良いキャラしてる。普通に考えたらかなりの外道のはずなのだが、何故か不思議と嫌悪感はない。全体に漂う「あくまでローカルっすから」という内輪の感じが、大ごとにならずに笑い飛ばせるだけの余裕を与えているのかもしれない。ギャグのテンポもそれに見合ったものになっているし、ここからユルい感じでも、「頑張る女の子」が観られればそれなりに満足出来るのではなかろうか。 中の人については、主人公奈々子役には、「StylipSの最後の1人」こと伊藤美来が抜擢された。「最後の1人」とは言ったものの、スキルの方は歴代StylipSメンバーの中でもかなり上の方だと思う。新人っぽい堅さがなくて、非常に良いあんばいで「普通の女の子」を演じてる。どっちかっていうと、相方に選ばれた三澤紗千香の方が慣れないキャラ配置でぎこちなく聞こえるくらいだ。まぁ、三澤だからな。最近は事務所とのもめ事なんかで苦労してそうな三澤さん。これ以上暗黒面に落ちないことを望むばかりである。あと、クラスメイト役に井澤詩織がいたのは嬉しいのだが、キャストロールで何故か「井澤詩織」→「井澤美香子」と井澤性が並んでいるよく分からない奇跡。まぁ、「井澤美香子」が誰なのかはさっぱり分からないのだが。 |
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(07/19)
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カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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