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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「ばいばい、アース」 6

 へぇ、ここがブルームバロウかぁ……。この手のシチュエーションでさ、よく「なんだあいつ、毛が1本も生えてない……」みたいなこと言われることが多いんですが、あいつらは頭髪ってどういう認識なんでしょうね。言われたのに対して「生えとるわ!」って言って突然脱ぎ出す奴が過去にいなかったのかどうかは気になるところ。

 なんてアホな話題から入ってみたが、その実態はずいぶん硬派なファンタジー作品。原作は冲方丁の小説作品とのことだが、調べてみると2000年に出版され、その量は全2巻とだいぶコンパクト。アニメ化を前にコミカライズも完結しているらしく、こちらも全4巻と程よい分量。アニメが1クールか2クールかは知らんが、多分すっきり終われる分量の作品なんじゃなかろうか。

 制作はライデンフィルムで、1話目からかなりかっちりと世界を作りにきている丁寧な筆致が素直に魅力。とにかくキャラクターデザインが精巧で、多種多様なデミヒューマンのデザインなんかも1体ずつちゃんと描かれているし、ヒロインの女の子の真っ直ぐな表情も好みのタイプ。要となるアクションシーンも1話目ということで大盤振る舞いで言うことなし。シナリオラインだって冲方丁作品ってんなら最低保証はあると考えて良いだろう。トータルすれば「いい仕事してるアニメ」に分類してしまっていいのではなかろうか。まぁ、まだまだ分からん要素はてんこ盛りなので、勝手に期待して裏切られないようには気をつけなければいけないが……。

 面白かったのは、いろんなものがちゃんとオリジナルタームとして設定されているが、流石に音で聞いてもなんのことを言ってるかさっぱり分からん部分を漢字にルビを当てる形のテロップを入れることで処理してみせた部分。SF作品なんかでオリジナルのタームを連発されるとすぐに話についていけなくなっちゃうというのは困りもので、それを避けるためになろうアニメなんかは「なんでこの世界にそんな言葉があるんや」みたいのを脊髄反射的に使ってしまうことの免罪符にしているわけだが、今作はそこを臆せず遠慮なく知らん言葉として並べたて、そこに漢字での意味を表示することで視聴者への理解を同時に促す狙い。文字媒体とアニメという媒体の差を埋めるための苦肉の策ではあるのだが、実際にやられると目から鱗。どうしても作り手側としては「分からん言葉……なんとか理解してもらうために説明台詞を入れるか、なんらかのオブジェクトに書き出すことで文字情報として伝えるか……」みたいなことを悩むと思うのだが、「もう、そこはテロップでいいじゃん」と開き直って必要な情報は文字で堂々と提示してくれるこの姿勢、実は一番いいやり方なのかもしれない。

 そんな配慮のおかげで1話目での「入っていきにくさ」もほぼ無く、「いったいどんな冒険活劇が待っているんだろうねぇ」という期待が高まる。ファンタジー作品、こういうのでいいんだよ。

 
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○「異世界ゆるり紀行 〜子育てしながら冒険者します〜」 3

 タイトルから肝っ玉母ちゃんの異世界冒険譚みたいなのを想像して視聴を開始したら、冒頭から見慣れた黒髪黒服の冴えない野郎が出てきて絶望する。そしてその絶望が30分続くだけの時間に。文句なしで今期ナンバーワン純度のなろうである。……え? お前なろうじゃないの? 厳密には別な投稿サイトの作品? ……いいよ気にすんなよ、お前はなろうだよ。もっと自信を持てよ!

 というわけで視聴中にどんどん背筋が凍っていく感じがクセになるドラッグ系なろう。冒頭からステータスウィンドウ、鑑定スキル、収納スキルと役満クラスのセッティングが揃っているのだが、それ以上に筋運びのサイコパスっぷりが歴戦の「なんも考えない物語の書き出し」らしくて実にお見事。「転生したら危険な森にいました」→「その森で幼子が困っているのを見つけました」→「よし、施しをして名前つけて連れて帰ってあげよう」。なるか?! そうなるか!? いや、そりゃまぁ助けてあげようって慈愛の心があるのはいいよ? でもさ、その前にまず状況確認しろよ。「親の有無」とか一切確認せずに「とりあえず汚い服を着替えさせて連れて帰ろう」はもう犯罪者の思想なんよ。その後も各種設定を適当に作って都合のいい下地を整えていくため、この世界には「犯罪歴を調べる魔道具」とかいうミラクルな存在がなんの断りもなくいきなり登場したりする。すげぇ世界だな。徒歩数分で行ける森でいっぱい取れる草の採取任務が冒険者ギルドに依頼されてるのもちょっと面白い。一応全体的にふわっと「神様がそういう設定にしてるから文句言うなよ〜」みたいなフォロー(言い訳?)は用意されているのだが、もう、それを言い出したら全部神様のせいである。察しが良すぎて順応しすぎる超能力主人公を前に、我々はなす術がない。

 それもこれも、結局は「子育て」というイベントの上澄みだけを描写し、味わいたいという歪んだ願望の表れなのだろうとか考えちゃうとますますテンションが下がる。交際→結婚→出産みたいな人生のイベントを全部スキップし、インスタントに「なんか子供を愛でるくだりがやりたい」という即物的な願望から生み出された異常な世界。しかもご丁寧に子供は手がかからないようにチートを付与されており、ほんとに子育ての負の部分はゼロにして「かわいいねぇ」だけを抽出しようとしている。挙句、作画が大したことないし交流が薄っぺらいので別に可愛くもない。ほんとに抜け殻みたいな何かを見せつけられている。制作はEMTスクアードなんだが、同社が作成した「もふなで」以上の虚無が出てくるとは思わなんだ。

 これは流石に切れるだろう。一応「双子役のキャストが実姉妹」とかいうよくわからんネタはあるが……そこで引っかかる人間はおらんのよ。

 
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○「グレンダイザーU」 5

 知らない世界の知らない作品だ……。これも実にダイナミックな、リブートブームに乗ったリバイバル作品。

 あたしゃアニメオタク属の人間のはずなのに基本的にロボってものに興味がない。おかげでガンダムもあんまり熱心に追ったこともないし、たくさんのオリジナルロボアニメについてもロボ自体への興味がわかずにそこまで積極的な評価をしていない。そんな人間なので当然「マジンガー」シリーズなど興味が湧くはずもなく、色んなところで色んな理由からニアミスはしてると思うのだが、結局決定的な接触はないまま現在に至っている。過去にも確かマジンガーのリメイクみたいな作品はどっかにあった気がするのだが、視聴が継続することはついぞ無かった。

 しかしまぁ、こちらの作品は比較的見やすいのでとっかかりになる可能性は一応感じている。いきなりマジンガーが出てきたりして「知らん作品は知らん」とは思いつつも、「まぁ、そういうメカがいる世界ってだけの話か」と一旦納得。「かぶとこうじ」という名前のキャラもいることは知っているけどどんな奴かは知らんし「まぁ、そういう男がいる世界だな」と思うだけにとどまる。その上で、別軸の主人公が存在しているので既存の知識がそこまで求められることもないし、ふつーのSFとしてかえって先入観無しで見られた方が面白いのかもしれない。

 制作は「ガイナ」となっており、旧ガイナックスの関連会社ではあるようだが、なんかもう、ガイナ関係はめちゃくちゃになってしまってるのでこれまたあんまり先入観は持たないようにしたい。作劇はややもっさり気味であまり好みのタイプではないが、決して画がおざなりというわけでもなく、CGを交えて省エネできる部分はきっちり省エネ。その上で昭和ロボットらしさを残すためにあえてイモ臭いもったり感を出してる部分もありそうだし、もうちょい観てからの評価でも遅くはないだろう。福田己津央、大河内一楼というタッグで何やらかすのかもちょっと見てみたいし。

 あとはまぁ、キャストは割と賑やか(結局そこやないかい)。

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○「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 SeasonⅡ」 ―

 覚えてない系作品。このくらいのウェイトの作品で思いっきり間空けて再開するのキツいって。よっぽど熱心なファンじゃないと覚えてないやろ。

 とはいうものの、実は悪くなさそうな気がする再開1発目。覚えてないってのはマジのマジで、ノーヒントで何かを思い出そうと思ったら「確かミスミス先輩ってキャラがかわいそ可愛くて……」しか思い出せず、それにしても何がかわいそうだったのかもよく覚えてないし、ベースの設定がどうなってたかも記憶の彼方。せめて冒頭で復習でもしてくれれば助かると思ったのだがほぼ振り返りなしで容赦無く特殊設定や人間関係の前提盛り盛りで話が進み始めてご勘弁状態。視聴継続は困難かと思われたが……。

 なんか、見やすいですね。こんな感じだったっけ? いや、1期の時点でラノベアニメにしては印象も悪くなった記憶はあるのだが、とんとん拍子で話は進みつつ、露骨なハーレムもコメディ展開も混ぜ込みながら、なぜか抵抗なく知らん話が入ってくる。ストレスがほぼ無かったのよね。まぁ、私の場合は中の人の功績も大きいとは思うのだが……この流れで第2期も案外すんなり飲み込めてしまうかも。

 一応確認しておくと、1期は4年前でこれまたコロナパニック真っ只中。そんな中でもなんとか放送をやり切ったというだけでも今となっては評価できそうな気もするし、そこから体制を立て直しての2期がこの時期になったというなら情状酌量の余地は大いにある。以前はSILVER LINK大沼心&湊未来という最近では大量消費の代名詞みたいになってる座組みでスタートしていたのだが、2期目はこれがほぼ一新され、監督をはじめ多くのスタッフは挿げ替えられ、スタジオはSILVER LINKに加えてstudioぱれっとも参加。どうやら新監督はこちらのスタジオとの兼ね合いのようで、確認したら「かみかつ」の監督だった。……あれも作画が地獄だったことに目をつぶれば変なテンションでいただけちゃう不思議な作品だったし、今回も何か不可思議な力でもって摂取しやすい作品にしてくれれば嬉しい。なんだろね、余計なところでカロリーを使わずにサクサクいけるスナック感覚みたいな演出方向なんだよな(全く言語化できてない)。これだけキャラがたくさん出てくる群像劇の導入なら、これはこれで正しい路線なんじゃなかろうか。

 どうやら未だ原作は完結してないらしいので今期も何か大きな達成感が得られるような結果にはならないだろうが、4年も引っ張ったそのこだわりをなんとか発揮してほしい。あとミスミス先輩が具体的にどう可愛かったのかはちゃんと思い出させてほしい(お前の仕事やろがい)。

 
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○「恋は双子で割り切れない」 6

 双子ものとかだと「どっちの子が好きなんだよ〜」みたいな話題になるじゃないですか。先に言っておくと、僕は番組開始3秒で真っ先に声を出した子が好きです(安心のオチ)。

 フタコイである。双子をテーマにした恋愛ものといえばそりゃもう双恋が、フタコイが思い浮かんでしまうのが人間の業というものだが、タイトルだけ確認して「よくもまぁこんな手垢のついたテーマを」と思いながら観始めたら、なんか思ったよりも作り込んだ話が出てきて意表をつかれた。原作はラノベなのか。こりゃまたクセの強い作風が出てきたもんだ。

 まずもって新鮮なのは、双子というテーマを扱うに際し、普通だったら当然「似てること」に焦点を当ててそこから描いていくのがお約束だと思うのだが、本作はもう、最初から「似てない」ことで物語を進めている。二卵性ということもあってか、見た目は親でさえ区別がつかないくらいそっくりなのに性格が全然違う姉妹。因果なことに同じ男に惚れる部分だけは似てしまうわけだが、それでも2人の世渡りは全く別物。互いに通じ合い、譲り合う心がありながらもそれが時に力となり、枷となって絡み合っていく三角関係。このデザインはちょっと特別感があるな。「いや、ほんなら最初から双子設定じゃなくてよくね?」という話もあるわけだが、そこは今後の展開での腕の見せ所だろう。第一印象では「同じだと思わせておいて違う」を切り出したのだから、ここから先では嫌でも「違うはずなのに同じ」が出てくるはず。そうなった時に双子特有の苦悩とか、ならではのドラマ展開も出てくるんじゃなかろうか。

 描写のクドさもなかなかに目を引くもので、特に妹の方の「読書家キャラ」は具体的な作品名や引用を羅列するスタイルなのでなんとも押し付けがましく、ぶっちゃけアニメという音声媒体だと印象に残りにくいものになってしまっているのだが、それでもなおインパクトはあり、どこか「ラノベ用に作ったキャラ」という阿漕さを上回るヤな実存感もある。多分作者の読書傾向をそのまま垂れ流した結果なのだろうが、小学生で村上春樹から、なぜかそのままエルロイとかに傾く遍歴は「なんかありそうな傾向」で変な声が出る。ここまでキャラが固まったら、そりゃおねーさんもパーソナルな部分に立ち入りにくくなるだろうし、双子といえども別な世界に向かって進むことになるだろうよ。単に「スポーツ少女とインドア秀才」というキャラを置くだけじゃなくて、その実態を書こうとしてる感覚がある。

 また、それをあけすけな2部構成ではっきり対比させた1話の構造も、シンプルながら効果絶大。この導入はいかにも私好みですわね。個人的にグッと唸ったのは妹ちゃんが風呂の戸を開けて姉の様子を訝しむカット。これ、姉編の時は「主人公に告白しにいく日」に戸を開ける描写が入るんだけど、妹編では「主人公に別れを切り出す日」に戸を開けてるのよ。同じシーンを重ね合わせたような構造になっているのにしっかりと2人の視点を合わせないと完全な図が現れないようになっており、さらに個別の描写から2人が何を思っていたかまで想像させている。姉の場合は抜け駆けする罪悪感と緊張感、妹は姉の異状を察する共感と2人の交際が終わるという新たな時代の幕開けをかぎ取る嗅覚。そんなものをほぼ同じ映像でかき分けているデザインが面白い。

 惜しむらくは、制作スタジオがどうにも新興の小さいところのようで、正直いうと映像自体はそこまで好みではない。合間に挟まるラノベCMのキャラデザはだいぶ手がこんでいるようだし、可能であればそっちのデザインでアニメ化までこぎつけられればもっと良かったのだが……まぁ、そこはないものねだりか。この映像、このカロリーでできる最大限の絵をつけつつ、単なる画面コストではまかなえないような工夫でもってドラマを印象的なものにしてほしいものである。

 当然のような余談。キャストロールにガチ双子の某声優の名前があってちょっと笑ってしまった。「お前らがやるんと違うんかい」と思ったが、もしかして本人が一卵性だとダメだったとか?(そんなオーディション基準はない)

 
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○「菜なれ花なれ」 6

 谷川俊太郎の詩みたいなタイトルしやがって。「しかのこの ななれはななれ こしたんたん」。季語は「たんたん」。

 さておき、やぁ! 倒しても倒しても現れ続けるP.A.WORKS大好きおじさんだよ! でもほんとに今期のP.A.作品は「っぽくない」作品が揃い踏みですな。一番イメージが遠かったのが「サクナヒメ」でなんとなくわかるのは「真夜中ぱんチ」。そして今作はその間くらいに位置する「P.A.っぽくなさ」があるのだが、その理由は座組みそのものにある。何しろ監督・脚本が柿本広大である。さらにスタッフロール見てたら梅津さんの名前もあったし、「それってもうサンジゲンなんじゃね?」というラインナップ。実際、CGパートの作劇はサンジゲンの手も大きく入っており、個人的には「P.A.とサンジゲンのハイブリッド」みたいな印象。なんでこんなコラボが? と思ったら、元から柿本さんってP.A.と縁があったのね。「師匠が吉原正行」って書いてあるし(Wiki調べ)、すっかりサンジゲンの人みたいなイメージがついたのはその後の時代からか。なら古巣に繋がるこのコラボで何かしら大きなお仕事を成し遂げる期待はある。

 とはいえ、さぁどう見ていいものか悩ましい1話目。何しろテーマが「チアリーディング」。かつてチアを扱ったアニメというと「アニマエール」が筆頭だろうが、あれはもうちょい人数を絞ったいかにもきらららしいデザインだったから成立したもの。その後「チア男子」も野郎だらけの割にはいい具合にまとめてくれたが、どうしてもこれだけ人数が必要な団体競技となるとドラマが散逸的になりがち。どこからどうまとめ上げるか、かなり脚本の構成力が重要になってくる。1話目を見ての印象は「なんかラブライブみたいだな」というもので、とっ散らかった人間関係を集めて回るその姿勢と、主人公が大きな夢を抱えて現状をブレイクスルーしていくまっすぐな青春模様に繋がりを感じる(主人公が千歌ちゃんっぽいなぁ、と思ってみてたら別なとこに逢田梨香子がいてちょっと笑った)。あと、「違う学校の制服の連中が偶然集まって何かやってる」構図には一瞬だけ東ゆうの幻影が見えてちょっと怖かった。

 とっ散らかっているのでどこからみたものかと悩んでしまう部分もあるし、この先の収束性に不安はあるのだが、むしろあくせくストーリーを進めるのではなく、そのとっ散らかった現状をありのままに描いている方向性は興味を引く。まぁ、柿本さんはここ数年はバンドリアニメにつきっきりで、必死に「35人+α」の群像劇を牽引してきた人なのだから、今更この程度の人数で恐れることもないのかもしれない。どれくらいの尺の作品になるかは分からんが、なんとか最後には「良い部活ものだった」と言えるような決着を迎えてほしいものである。

 それにしても……パルクール女子のあの行動は確実にいろんな法令に違反してるよな……信号機の上に飛び乗るのは何罪と何罪と何罪にあたるんだろう。

 
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○「異世界失格」 6

 上 田 麗 奈 と 心 中 す る な。……ごめん嘘。再婚は認めないけど心中はOKです。心中映えするので(Do you understand?)。

 戦隊は大失格だけど異世界は失格ですみました。でも戦隊は合格ですが異世界は失格です。何を言ってるか分からない? 俺も分からん。今期はなんか多い気がするけど原作やや既読。もしかしたら我が家に電書が導入されて試し読みつまみ食いし始めた時期にアニメ化が追いついてきたってことなんでしょうかね。ただ、こちらの作品については明確に読む動機があって、それは今作の作者が「こいせか」と同じだということを知ったから。つまり読んだのは確実に「こいせか」のアニメ化よりも後だ。もしかしたら今作のアニメ化も決まってた時期かもしれんが、特に意識せずに読んだ。その結果はまぁ「やっぱ異世界転生ものだな」くらいではあるんだけど、少なくとも木っ端なろうとは違ってちゃんと読めるものになっていたし、やはりこの作者のネタ回しとキャラ作画は好きなんだよね。

 1回読めるとこまで読んだだけなので例によって詳細は覚えてないのだが、他のなろうと違う部分としては主人公がチートを持っていない(うん、持っていない)という要素が挙げられる。まぁ、見ての通り結果的に無茶な能力を持ってはいるのだが、癖があって使いどころは難しいのでチートというのとはちょっと違うし、モチベーションのどこかにちゃんと「心中」が残っており、死を見据えながらもなんだかんだで生きてしまっているという設定の帳尻はあっている。その上で周りのヒロイン勢が勝手にかき回してくれるドタバタ劇はなろう的文脈で見れば案外新鮮だ。ま、どこまで興味が持続するかは分からないが、少なくとも試し読みで進んだところまでは問題なく見られそうである。

 制作の「Atlier Pontdarc」というスタジオや監督の名前にはピンと来なかったが、確認したらなんと「異世界おじさん」を作った座組みらしい。ほな悪くないんちゃう? 「異世界おじさん」はかなり作画にクセとこだわりがあって面白い画面だったが、どうやらあれはスタジオの個性ではなく作品そのものの風合いだったようで、今作はきちんと「こっちの」作風に合わせた作画になっている。トータルで見たら並レベルではあるが、コロナも乗り越えて制作環境が整った今、今度こそスケジュールを守れる完璧な進行で最後まで走り切ってくれることを期待しよう。

 そして当然中の人の話もしておくと、実は「センセー役は神谷浩史」と発表された時点で「どう考えても糸色望やんけ」と思っていたのだが、そこは流石のレジェンド神谷。似たような造形のキャラでもこっちのセンセーはちゃんと死にたがり。あんな胡散臭い「死んだらどうする!」とは一線を画す表現ができている(まぁ、当たり前なんだけどさ)。ちょっとでもネタ被りを心配していたのは杞憂だった。他にもるみるみ・鈴代というやたらハイカロリーなヒロイン勢が脇を固め、ハーレムものとしても盤石の構え。是非とも良い異世界生活になっていただきたい。

 
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○「下の階には澪がいる」 4

 ってことは上の階には唯かムギがいるという理解でよろしいか? え? そこは律じゃないのかって? 律は澪と同じ部屋にいるに決まっとるやろがい!

 すみません酔ってました(アルコール摂取しないマン)。なんか変なテンションになってしまう、どうにもピントの合わせづらいアニメ。その理由はとても簡単で、国産じゃなかったからである。タイトルだけではさっぱりわからん状態で視聴を開始し、「なんかやたらもっさりしてんな」と思っていたらスタッフロールが流れてきて察した次第。ただ、確認したら原作は韓国漫画だって書かれてるんだけど、作中のLINEのメッセージは中国語なんだよな。どういうことなんだろ? その辺を調べてもよく分からなかったんだけど、日本でも配信してる人気のある韓国漫画を、中国でアニメ化して、それを日本語版にローカライズして輸入してると、そういう流れなのかしら? ただ、確認したら制作してるのは韓国のスタジオっぽい。「日本語版製作」のところにbilibiliがクレジットされているので、もしかしたら「韓国のアニメをまずは中国が自国で配信向けにローカライズ」→「それをbilibiliがさらに日本向けにローカライズ」っていう流れだったもんで画面に中国語が映ったのかもしれない。ますます分からん。

 まぁ、そんな不可解な流れの中にある韓国アニメだが、上述した通りにデザインはややもっさり。キャラクターデザインにやや古臭さがあり、アニメとしての全体的な動画の質感なんかものっぺりしているのであまり引っかかりどころがない。まぁ、つい最近まで「アストロノオト」を真剣に制作・発信してた国の人間が言える立場じゃないのだが……なんとなく90年代アニメっぽさがあるのは、韓国国内でもあえて狙ってやっていることなのか、それともふつーにこういうのが韓国ではウケるのか……それはまだサンプルが少なすぎるからよく分からん。少なくともボロボロだった中国アニメ「Re:STARS」に比べれば全体的なクオリティはそこそこ。

 一応の期待として、純粋に日常というか、ファンタジー要素を完全排除した韓国アニメってのはほぼ初めて接するジャンル。前クールの「喧嘩独学」はアニメが日本製だったのでローカライズは極力違和感のないレベルまで寄せていたが、中韓のあれこれに揉まれて出てきた完成形はもはや日本の面影はあるはずもなく、現代人の文化比較にはちょうど良い。今作を見れば平均的な大学生の生活イメージとか、向こうの国でのアイドルの扱いとか、色々と日常レベルで肌に感じることは可能かもしれない。……まぁ、どこまでいってもフィクションなんだから虚しく響くだけかもしれんが……。

 ただ、やっぱり視聴を続けるにはややモチベが不足気味。どうしても違和感がそこかしこで出てしまうだけに、細かい要素で視聴を阻害される体験があまり気持ちよくないのはどうにかならんかしら。多分これはずっと言い続けると思うんだけど、やっぱ人名だけ雑にローカライズして日本名にしちゃってるのがかえって違和感を増大させてるとは思うんだよなぁ。ほんと、謎の風習だよな。下の階にいる子の名前くらいそのまんまでもよかろうに。

 
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○「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」 5

 突発的ショート枠。なんか意外なとこから意外なものが飛んできた。

 実はショートアニメってのもちょいちょい視聴はしているのだが、面倒なのでここ最近は新番チェックも含めて感想は書かなくなっていたし、なんなら最初からスルーしてる場合も多かった。そこまで影響力がないやろ、というのもあるが、AT-Xでショート枠をまとめて録画予約する方法がなく、枠全部を観ようとすると毎週録画設定をいじらなきゃいけなくて面倒だってのが一番の原因。1回でも設定し忘れて見逃しちゃうとそこからモチベが一気に下がるしな。

 で、今期は久しぶりにショート枠にも一応1話目の録画設定を入れておいたんだが、今期は30分の分け方が「15分+15分」とそこそこ長い(いつもだと5分5分10分とかになってる)。どっちも録画して確認したら、こっちの作品は思った以上にちゃんとしたアニメになっていたので一応記事立て。ちなみにもう1本は「エグミレガシー」というこれはこれで問題作の枠だったので、来週以降どう処理するかは考える。

 さて、なんでこの15分アニメが引っかかったかといえば、単にアニメとしてちゃんとしていたから。制作はボンズで、タイトルにある通りに魔法少女を扱った作品。1話目では派手さはないが模範的な変身バンクなども披露し、短いながらもきっちり印象に残るスタートとなっている。なんでこんなちゃんとしたアニメがショート枠なんだろうと思って確認したら、原作はすでに完結した漫画作品で全3巻とのこと。あんまり尺を伸ばすようなもんでもなく、あくまで合間に挟む程度の小話としてまとめた方がいいってことなのだろう。まぁ、適材適所で色々と見やすいデザインを考えてくれるのはありがたい。

 「悪の幹部が魔法少女に一目惚れしちゃった」というのはここ最近ではもはや驚くこともない設定。かつての「こいせか」がまんまだし、悪の組織の殺伐としないほんわかコメディという意味では「休日のわるものさん」あたりも近いかも。まぁ、それだけだったら「ふーん」で終わってしまう作品なのだが……なんか、キャストがエラいことになっている。なんと魔法少女役が中原麻衣。令和の時代にこんな中原ムーブメントが拝めるとは思ってなかった。さらにちょっとだけ登場した悪の幹部連中のキャスティングがショート枠とは思えないぐらいにガチガチのガチで、裏で妙な金の流れでもあるんじゃねぇかと訝しんでしまうレベル。これは単なる推測だが、どうやら事前にドラマCDになっていたようで、その時のキャストをまんま継続させたらたまたまこうなってしまったような気がする(ドラマCDは制作コストが安いのでキャストに金を使えるから)。まー、今後のお話で幹部連中が出てくるかはわからないが、とりあえずはメインヒロイン1本でもしばらくは食っていけそうである。

 
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