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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「フェ〜レンザイ 神さまの日常」 6

 最近はコンスタントに入ってくるようになった中国からの輸入アニメ。前クールは視聴しきった作品がなかったので「Call Star」以来の新作ということになる。いや、「Re:STARS」っていうアニメはあったんだけどさ、実は途中で録画を立て続けにミスっちゃったことを理由に視聴をやめてしまったのよね。まぁ、ショボ作画の字幕作品とハードルがクソ高かったから遅かれ早かれ切ってたとは思うが……。

 今作は作画部分にはいささかの心配もない。むしろやる気を出した「中国の本気」側のアニメ。そして描かれるのは「万聖街」と似たような異形の者たちによるショートギャグである。これがまた……いい具合。なんでだろ、中華アニメ、こうして短めのネタ作品をバシバシ切り出された方が私は肌に合うな。今のところこのジャンルでハズレが無い。

 今作は「万聖街」よりもさらに細切れ、短ければ数秒程度、長くても1〜2分くらいのネタをアイキャッチを多数挟みながらテンポよく展開していく形で構成されており、1つ2つ分からないネタがあったとしても気にせずサクサク進めるのが最大の魅力。「万聖街」も軽くつまめる良さはあったが、あれよりもさらに勢い重視で、の流れで見せる傾向の強い作品。非常に興味深いのは、「万聖街」(および羅小黒戦記)は本当に「かわいい」キャラデザが徹底していて、マスコットのようなデフォルメになった時の愛くるしさについては間違いなくJapanese kawaii”をベースにおいたキャラデザになっていたと思うのだが、こちらの作品の場合、デフォのキャラデザはそこまで「かわいい」に全振りしたものになっておらず、どちらかというとユルかったり、キモかったり、中国が好んで作る(?)クリーチャー系のデザインに寄っていること。しかし、それでも主人公(?)のキュウゲツのもふモードは文句なしで可愛かったり、要所での萌えポイントは的確におさえてあるし、一見するとちょいキモいキャラでも、動きやカット割のテンポの良さで小気味よく見せることで愛嬌を発揮させている。この「気持ちよく見えるモーション」の妙は「万聖街」でも感じ取れた中国アニメの強さなのだが、そこにより焦点を絞って見せにきている感じ。この感覚、日本のアニメで発揮しているものは少ないんじゃなかろうか。

 これまでなかなか落ち着いてみられなかった「中国アニメにおける中国の日常風景」を見る良いチャンスにもなっており、冒頭、キュウゲツが乗ってる地下鉄のシーンとかみたら、やっぱり日本と中国の都市部の風景ってかなり似通ってる部分が多い。でも、端々でやっぱり違うと感じる部分も散見されて、そのあたりから異文化学習も捗りそう。一応「日本語版」ではあるが作中の文字情報などは変換されていない部分などもあり、その辺から強引に中国語学習に結びつけるのもありかもしれない。過去には知らん中国語情報が出てくると身構えてしまう部分もあったのだが、今作はその辺が全然気にならずに「ちゃんと中国が舞台になってるんだぁ」とかえって安心する感覚はなんなんだろう。九尾の狐とか龍とか玉兎とか、「そうだよな、こいつらのオリジンってお隣の国なんだよな」っていうリスペクトがそう感じさせるのかもしれません。ありがとう大陸文化。

 なお、たまちゃんのデザインに関しては初登場後からず〜〜〜〜〜〜〜っっっと「誰かにクリソツなんだが……誰だっけ……」って悩んでたんだが、ようやく思い出せた。ナッシェタニアや(もっと他にありそう)。

 

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○「好きな子がめがねを忘れた」 4

 突然のGoHands!!!!! 1つ前の「AYAKA」の感想でGoHandsの名前を出したのはまじで偶然。こんなところでぶつかるなんてつゆ知らず。

 相変わらず独自カラーを隠す気など1ミリも感じられないゴリゴリのGohandsテイスト。そのあまりにも細かく幾何学的な描画はチカチカと目に痛く、見る者を拒絶しているかのような病的なまでの解像度である。Gohands作品についての文句というか、問題意識は過去に「ハンドシェイカー」やら何やらを展開した時に何度か触れている。細かい描写力というのはアニメスタジオにとっては当然大きな武器になり、実際に「K」の時には他の追随を許さぬド迫力のバトルエフェクトなどに惚れ込んだものであるが、どうにもそこからの独自進化の方向が若干間違え気味なんじゃないかというのが肌感である。画を描いていれば「もっと細かく、もっと繊細に」という欲求が湧き、消費者側もそれを求める向きがあるのは疑いようのないところだが、アニメーションというのはあくまでも捨象の美学、捨象のコンテンツである。あれもこれもと盛り込み続けては、どこかで人間の認知の限界に至る。普通に手描きを続けている時代ならばその域に到達するまでには相当な労力を要したであろうが、世はまさに大AI時代。CG処理の迅速化によって、もはや人間に処理しきれないほどの情報を画面に載せることも簡単に出来るようになってしまった。

 もちろん、可能であっても「それをしない」を選択すれば済むこと。もしくは、盛り込んだ情報が最大限に魅力に映るように作品をコーディネートするという方法もある。アメリカのアニメスタジオは後者の選択肢も貪欲に追求する姿勢が強く、彼らは主にディティールを追いやすい大画面の劇場アニメで勝負するスタイル。特定の時間を拘束し、短時間で勝負を決める劇場アニメは集中力を持続させやすいというメリットもある。

 しかし、日本のアニメはまだまだそうした方向に特化させる土壌にはない。小さなテレビ画面(モニタ)で見る映像、視聴者は自ら進んで30分という時間で「どんな情報が出てくるのか」と受け身で視聴を行う。そうなると、この情報量は未だに過剰である。そして、この過剰な情報を、今作が必要としているようにはあまり思えない。確認したところ、そのユルいタイトルからもわかる通りに原作はふつーのラブコメ漫画。私なんかはこの画面でアニメが始まってしまったせいで、「いや、待てよ。普通に考えてここまでド近眼のヒロインがメガネを忘れるわけないよな。だとすれば、忘れたというのは嘘で、この後何か封印された力を持つ眼を駆使したバトル展開でも始まるのではないか?」というとんでもない邪推までしてしまった。だって、そういう筋じゃないとこんな画をつける必要がないから。ほんとに、描きたいものと描かれるもののギャップがでかいというのが第一印象。

 ただ、そうして「ユルいラブコメならもうちょいユルい画でもええやろ」というのは単なる先入観でしかないのも事実。実際、ちょっと前には「ユルい青春グラフィティ」を異常とも言える繊細な描き込みで輝かせた「明日ちゃんのセーラー服」というとんでもねぇ先例が誕生している。今作も、もしかしたらあそこまでの明度・彩度・解像度でもって青春グラフィティを描き切る覚悟があっての第一歩を踏み出したのかもしれない。……とてもそうは見えなかったけども。

 身の丈にあった映像表現ってのはあくまで後付けの表現であって、結果的に「この物語は面白かったなぁ」と思えるなら、その時についていた画が最良になるのだ。本作も終わってみたら何かしらのブレイクスルーが得られるのかもしれません。ただ、あんまり期待はしないよ。

 

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○「AYAKA -あやか-」 5

 タイトルの感じからミニスカでぱつんぱつんのおねーさんのスパイアクションアニメを想像していたのに(それは「AIKa」だ。誰が分かんねんそんなん)、全然関係ない野郎ばっかの作品が飛び出してきた。これだから予習ゼロのアニメ履修はやめられねぇぜ(やめた方がいいのに)。

 というわけでよく分かんない出自の作品。どうやらアニメオリジナル作品のようだが、これと言った掴みどころがなく「イメージとしては鳴かず飛ばずで終わった『忍びの一時』が一番近いが……」とか思いながら見ていたが、最後のクレジットを見たら原作にはGoRAが絡んでいるらしい。これまた知らん人の方が多いと思うのでフォローしておくと、GoRAって元々アニメ「K」の制作のために集まった製作者集団で、その内実はそこそこ有名な作家の集まりだったはず。GoRAが原作、そしてangelaによるオープニング。つまりは「K」の再来である。ただしスタジオはGoHandsではなくてスタジオブランというポッと出の新しいところで、最近だと私は切ってしまった「最強陰陽師の異世界転生記」を作っていたとか。なんで2作品連続で陰陽っぽい話になってるかは知らん。

 というわけで分からないことの多い作品ではあるが、導入はまぁ、異能力バトルに巻き込まれていく少年というジャンプ漫画の1話目テンプレ。すでに「父親がその能力の強者だった」ことも語られており、血筋補正で主人公がここから頭角を表していくことは約束されている。敵対組織などは特に明かされておらず、今後この能力で人類に仇なす荒御魂を調伏する物語になるのか、それとも闇の陰陽集団との対決になるのかは分からない。でもまぁ、すでに色々と伏線は貼られているので、少なくともこのまま農業に勤しむスローライフアニメにはならないだろう。オリジナルアニメのいいところはどう足掻いても先が分からないことなので、よく分からんことはむしろプラスと捉えて、今度こそ「忍びの一時」で溜まったフラストレーションを解消できるような作品になって欲しいとは思う。映像部分については可もなく不可もなくだけど、このままの品質が維持されるなら大きな失点はなさそうだしね。

 ちなみに本当にどうでもいい情報として、「あやか」という名前の読みの声優は結構多い。以前、Twitter上で謎のあやか軍団の接触が行われていることがあったが、あなたは何人ぐらい名前を挙げられるだろうか?

 

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○「おかしな転生」 4

 村瀬歩、今期早くも2度目の転生を果たす。現時点で新作2なろう目で2村瀬。村瀬率100%である。こういう被りってあるよね。

 というわけで特にひねりもなく第2なろう。いや、一応タイトルでもわかる通りに「お菓子」をテーマに設定しているところはオリジナル要素とも言えるだろうか。こうして改めて作品を並べてみると、原初にして「本好きの下剋上」の設定ってすでに出来上がっていたんだな、というのがよくわかる。「転生後も熱意でもって元いた世界の事象を再現し、夢を叶えようとする」転生者については、およそマインがやっていたことで答えが出てしまっている気がする。それが本だろうがお菓子だろうが、結局後追いに他ならない。もちろん、テンプレができたからとてそれを追いかけるのは悪ではないが、そこにちゃんとフォーマットを踏襲するだけの礼節と、それを打ち破るだけのクリエイティビティが見せられてこそである。

 そういう意味では、今作はきちんと設定をなぞる礼節は持ち合わせているように見える。1話時点では結局お菓子作りまで至らなかったが、最低限世界を描写しようとはしていたし、好き放題に作りたいものが作れる現代日本と違い、ナーロッパの文化レベルではお菓子作りも大変だネ! という段階の描写が一通り終わった。ここから転生者の強みを出していく際に、単なる知識マウントで終わらないだけのドラマ作りができればそこから面白さを生み出すことは可能なはずだ。これが万一、知識マウントすら取らずにすべて「超強力な魔力によって云々」とか言い出したらもう末期である。その匂いも若干漂っているので怖くはある。

 そして、いつものことながら「異世界」をどれくらい責任を持って描こうとしているかという姿勢については、1話目から懐疑的。私は毎度ピリピリしてしまう「異世界言語概念気にしちゃうおじさん」なので、この世界のものの名前の概念がどうにも整合性が取れていないことにイライラする。「小麦」「大麦」などの概念が同じ名前で呼ばれているのはいい。もしかしたら別な音素で呼ばれている現地語があるかもしれないが、そこはアニメスタッフが「視聴者のことを配慮して」わかりやすい名前に翻訳しているだけだと思えばいいからだ。しかし、それだとしたら「りんご」は「りんご」であるべきだ。そこだけ名前が異なることについて、納得のいく理由が提示できないのであれば、やはり異世界エアプの誹りは免れない(エアプじゃない人間って誰だよ、という疑問は置いといて)。そういう細かいところの積み重ねで、なろう作品は今日も信頼を失っていくのである。

 幸か不幸か、1話目時点で映像部分に大きな崩れはない。制作がSynergySPということで、順番で言えば「カワイスギクライシス」の次の作品ということになる。まぁ、別にカワイスギも映像部分が飛び抜けていいなんてことはなかったが……せめて見ていて気にならないくらいのクオリティを維持してくれればいいのだが。

 

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○「政宗くんのリベンジR」 ―

 またも信じられないところからの再アニメ化。なんと1期放送は2017年、実に6年以上、提供の一迅社によれば2,293日ぶりのアニメ化というとんでもねぇ2期目である。まぁ、最近だと9年もの時を超えた「はたらく魔王さま!」っていう天変地異みたいなタイトルもあるのでまだマシなようにも思えるが……何がすごいって、「魔王さま」と違ってこっちはスタジオとかスタッフとかもある程度保持した状態でマジで「再開」なんだよ。どんだけ気の長い人間が集まってるプロジェクトなんだ。

 残念ながら世間のオタクはそんな気の長い連中ばかりではないし、記憶力のいい人間ばかりではない。原作からの熱心なファンならまだしも、私のように右から来たアニメを左に受け流すタイプの視聴者は軽めのラブコメ作品など3ヶ月もしないうちに綺麗さっぱり忘れ去っている。今作については一応冒頭の説明とか聞いてて「あぁ、確かそういう設定だったっけ」くらいで基本設計(メインヒロインに対し、主人公が変な敵対心を持ってる関係性)は思い出せたものの、当然残るモブの連中なんて1ミリも覚えてないので「誰だこいつら?」ってなもんである。中でもいきなり1話目で女装少年だと明かされたあいつ……あんな奴いたっけ? マジで覚えてねぇや。早見ショタなんかは「あぁ、そう言えばそんな感じの配役あったなぁ」と思い出せたし、水瀬師匠については「なんか可愛かった記憶があるけど、この記憶はキャラについてのものか、はたまた中の人の記憶だったか……」と頭を抱える始末。もう何が何やら。

 流石にこれは俺の責任じゃないよね? 6年も空けてる方が悪いに決まってんだから、そこを埋める努力を制作側でやってもらわないとこちらも追いかける気は起きないのだが……まぁ、「小難しいことを考える必要がないラブコメだから気にすんな」ってんならそれくらいの気持ちで眺めてはみるけどね。こうしてみると、へご・いのすけ・みさお・ころあず・そして三森と並んだラインナップが6年前の旬の配置だったのかなぁ、というのでちょっとしみじみしてしまう。もちろん今でも一線級しかいないが、この6年で女性声優業界はどれくらい世代交代が進んでいるものだろうか。なお、男性の方は「花江主人公? まぁそうじゃね?」くらいなので世代交代などという概念は1ミリも存在しない。

 

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○「もののがたり 第二章」 ―

 きっかり1クールの休憩を挟んでの第2クール。まぁ、いわゆる分割2クールってやつだ。担当している監督は「おとなりに銀河」を挟んで3シーズン続けてのお仕事ということになるが、業界がどういうスケジュールで動かしてるかは知りようもなし。

 1期時点で大きな不満は無い作品で、私好みの「妖怪もの」であり「長屋もの」(?)であるという設定から大きく逸脱せずに、ジャンプ漫画らしいバトル展開も、不器用な若者どうしの恋愛要素もそこそこに進行してくれている(若者が大学生相当というのはジャンプ漫画としてはちょっと珍しいが)。ぶっちゃけそこまで飛び抜けて楽しいってほどではないのだが、きちんと「こういう展開が来るんじゃないかな」という流れに添いつつも期待は裏切らない程度の進行だ。

 2期目となる今回も、おそらくその堅実路線から大きく揺らぐことはないだろう。1期目時点で脇を固めるキャラもそれなりの数が登場しており、その辺の関係性を掘り下げていくだけでもあっという間に1クールくらい使い切ってしまいそうな気もするし、オープニング映像並びに1話目のラストを見れば、いよいよ主人公・兵馬の怨敵とも合間見えることになりそうで、盛り上がる部分も分かりやすい。唯一の懸念材料は1話目の時点で割と省エネ作画というか、あんまり「すげぇものを見せてやるよ!」みたいな気合いは感じられないというか……まぁ、その辺は程度問題だけどね。別に見ていて違和感とか不快感に繋がるほどではないからいいんだけど、どうせだったら楽しいアニメはより楽しくなる作画クオリティで観たいなぁ、とは思う。有限な業界のリソース、どこに注ぎ込まれるかはその時々の運次第ですかねぇ。

 

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○「無職転生Ⅱ 〜異世界行ったら本気だす〜」 ―

 知らないアニメハジマタ。俺はなろうアニメの2期を観ようと思っていたのに、気づいたらうえしゃまとかやのんがベッドいちゃいちゃするアニメを観ていた……何を言ってる分からねーと思うが、……何を言ってるんだ?

 というわけで、「うえしゃまからベッドに押し倒された上にいちゃいちゃさせられるなんて、こんなに幸せなことはないな」とか考えてたら30分が終わるアニメ。結局どんな内容だったのかはよく覚えていない。いや、覚えてるけど、これがタイトルにある通りに「無職転生」の2期目なのかどうかすらはっきりしてない。一応かやのんエルフが元々登場してたキャラなんだっけ? そのことすらだいぶあやふやなのだが……確か1期で主人公の杉田ゆーみんが変な魔力の暴走によってとんでもねぇ土地に吹っ飛ばされたところからカオスが始まったはずなので、多分今回のエルフっ娘もその転移で今回の顛末に繋がったということなのだろう。

 なるほど筋立てはそれでいいとして、2期スタートの1話目がこの話だった意味はやはりよく分からん……いや、クレジットは「零話」だったし、あくまで番外っていう扱いなのかしら? できればアニメ初見組にも優しい構成にしてほしかったもんだが……まぁ、覚えてない程度の視聴者の方が悪いってことなんだろう。むしろ覚えてない人間でもうえしゃま効果により30分があっという間だったのだからこれはこれで感謝するべきか。来週以降もめくるめく上田麗奈タイムが続いてくれれば最高なのだが……普通に考えて杉田ゆーみん側にターンが戻るよねぇ。なんか、詐欺みてぇな手で引っ張り込まれてる気がするな。

 作画のメリハリだけで勝負をかけてきた1期同様、今回もアニメーションのクオリティは自信を持ってお届けしてる様子の作品。そこだけでも満足できるなら大きな問題はないだろう。願わくは、お話自体も盛り上がって欲しいものだが……1期の時はそこまでハマった印象はないんだよなぁ。

 

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○「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」 5

 世に異世界アニメは多々あれど、異沼津作品は世界でこれただ1本である。異沼津って何さ(作中でそんな言葉は出てこない)。

 というわけで、事情を知らない身としては「どうしてこうなった」とぼんやり見守るしかない謎作品がスタートした。なんとあの「ラブライブ!サンシャイン!」の公式スピンオフ、ヨハネこと津島善子が主人公となったファンタジーアニメである。いや、でも1話目だけ見たらファンタジー要素あんまりなかったな? 一応魔法がちょろっと使えたこと、あとは犬がめっちゃ喋ること以外は単なる「異なる世界線の沼津」に見えないこともない。なんで善子主体で新たなスピンオフが紡がれることになったのかは想像するしかないが、まぁ、キャラの人気投票では割と上位だったはずだし、放っておいたら停滞してしまう旧タイトルに適当に刺激を与える作戦としては面白いのかもしれない。確かμ’sは事実上活動が終了してるはずだが、Aqoursに関してはそうしたアナウンスは無いからね。この新作にかこつけてもう1刺激2刺激与えられればラッキー、みたいな扱いだろう。

 残念ながら私はそこまでAqoursについては入れ込めなかったので今作のスタートについてもあまり思い入れは無いが、幸いサンシャインにそこまで悪感情を持っているわけでもない。世間的にはどうにもパッとしない印象の「サンシャイン」。事実アニメシリーズとしてはちょっと応援しづらかった部分はあったと思っているが、ユニットとしてのAqours自体に落ち度があったわけでもないし、キャラの作り方なんかは決して他のプロジェクトに見劣りするものではない。こうして「3本目のアニメ」というチャンスが与えられたことで、また別な方向性からAqoursの魅力が発信できるなら、それはそれでありなのではなかろうか。

 「ご当地アニメとしてのラブライブを異世界テイストで捻る」という無茶苦茶なプロジェクトも、前代未聞なだけに何が飛び出してくるか分からないドキドキ感はある。一応ナーロッパ的なファンタジーテイストで脚色されてはいるが、異沼津がどの程度の科学レベルの世界かも分からないし、魔法がどの程度認知されてる世界なのかもさっぱり分からない。多分、その辺の設定は「まぁ、パロディだから」ってんでなぁなぁで進みそうな気がするんだよな。悪く言えば適当だが、よく言えば何をやっても許される世界を作っている。ここから残り7人のメンバーが順次登場してくるはずだが、善子以上に好き勝手にやりたいことをやって、主人公の座をくっちゃうくらいに暴れてくれれば嬉しいですね。Aqoursについては、確かわたしゃ割と世間に迎合して曜ちゃん推しだった気がする。善子とずらまるも割と上位だったかな。推しをはっきり覚えてない時点であんまり熱心じゃなかったのがバレるな……。

 ま、何やってもある程度は許される世界だろうし、確認したら監督はこれが事実上の初監督作品のよう。サンライズの技術力(とラブライブというブランド力)があれば作品としての大崩れもなさそうだし、のびのびやってくれればそれでいいや。

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○「Fate/strange Fake-Whispers of Dawn-」 ―

 いつも参考にさせてもらっているアニメの新番組まとめリストに掲載されてたからとりあえず録画していたものの、確認したら新番組じゃなくて特番だったという。ほんなら別にこの形で記事立てする必要もなかったのだが、どうやら「今後シリーズアニメになるよ」とのことで、どうせ私のことだから実際にこのアニメが完成して放送される頃には今回の作品のことを2億%忘れてるだろうから、せっかくなので備忘録がわりに。ついでに、この機会に「ぼくとFateシリーズ」っていう作文もまとめておこうと思って。

 近年すっかりオタクの基礎教養みたいな顔をしているFateシリーズだが、私はこれが思いの外相性が悪い。相性が悪いっつうかあんまり興味が持てないというだけの話なのだが、多数の作品が発表されているにもかかわらず、刺さった作品の割合はそこまで高くない。一応覚えている範囲でまとめておくと、最高評価をしているのが「Fate/Zero」で、これは文句なしの傑作。次点はやっぱり原点たる「stay/night」になるのかな。ちなみに私の場合stay/nightと言ったらディーン版の方が印象が強い。新作の方はぶっちゃけあんまり覚えてない。あとそこそこ観てたのが「Apocrypha」で、「グレイたんかわいい」と言い続けてるのが「ロードエルメロイの事件簿」。この辺りはまぁ、一応最初から最後まで視聴したと言えるラインナップ。残りはもうあんま覚えてないけど、なんか塔を登るみたいなやつは途中で訳わかんなくなったし、そもそも聖杯戦争に絡まない上にソシャゲ作品に分類されるFGO関係は論外だ。

 こうしてみると、私は純粋にバトロワ形式の聖杯戦争というシステムに関しては非常に好意的である。バトロワ大好きなので、多分そのシステムに則り、最も正面から描ききったZeroが一番楽しく観られたのだろう。stay/nightに関しては、第1作であるにもかかわらずいきなりルールの横紙破りが多く、アーチャーの存在を筆頭にアサシン、そしてギルさんの登場、最後にひっくり返す聖杯の存在まで、「あれ、おもてたんと違う」という思惑とのズレが評価を下げる結果につながっているのだと思う。Apoがそこまで評価を上げなかったのも「真面目にルール守ってよ」という要求が強いかな。まぁ、後になって考えれば、第1作stay/nightの時点で「そういうシステムだと思わせといて色々驚かせたい」という作者の意図は理解できるもので、単なるバトロワで終わらせちゃぁ物足りないというサービス精神がああしたギミックに結びついたのだとは思う。おそらく、当時マジでノベルゲームとしてのFateをプレイした人間だったらそれなりに盛り上がって作品にハマるきっかけにもなったんじゃなかろうか。ただ、残念ながらシリーズアニメとしてはどうしても情報量が過多になってしまい、設定を飲み込む前に「その設定、ひっくり返そう!」と言われてしまうと「いや、ちょっと待て」が先に来る。その結果、そこまで印象が良くならずに「なんか裏切られた」という印象だけが残ってしまったんじゃなかろうか。

 そんなわけで、結局シリーズ全体の流れに乗ることが出来なかった作品には違いないのだが、そうした「元々のバトロワ設定でちゃんと見せてよ」派からすると、今回のこのスペシャル版は非常に魅力的に映った。はっきり言おう、めっちゃ面白そうだった。久しぶりにちゃんとサーヴァントを召喚して戦う聖杯戦争っぽいし、いきなりギルさんとエルキドゥをブッパしてちゃぶ台をひっくり返しかけて寸止めする手管も、「また設定そのものをうやむやにする気か!?」というハラハラ感をすんでのところで押し留めつつ、新たな聖杯戦争がどんだけ無茶苦茶になりそうかを暗示してくれている。居並ぶサーヴァント、そしてマスターの癖の強さも実に興味を惹かれるものになっており、ぶっ壊れアサシンの一筋縄で行かない関係性、よりによって一番似合わなそうなやつのところに行ってしまったバーサーカーのミスマッチ、そして一番闇(病み?)が深そうな日本の女の子のところのあれこれ。こうして「とんでもねぇ奴らが出揃ったぜ!」という名乗りを挙げているタイミングが、バトロワ設定の最大の花道である。ここから面白くできるなら言うことなしじゃん、って思ってたら、なんと原作は成田良悟だっていうじゃん。ぐちゃぐちゃ群像劇の第一人者が担当してるシナリオなら、ぐちゃぐちゃ聖杯戦争も面白くなりそうじゃない?

 アニメーションの方も幾らか野暮ったくある線の太いクセのあるデザインがかえって好印象。まぁ、特番だったからってのもあるだろうが作画クオリティはMAXを振り切っており、シリーズアニメが毎週このクオリティを出せたらとんでもないことになりそう。コロコロとカメラを切り替えながらも惹きの強いコンテワークも見事なもので、正直視聴中は「来週からこれが毎週見られるのかぁ」って勝手に期待しちゃった。だからこそ、「こんだけのことやっといてお預けなのかいッ!」っていうのは至極もったいなくあるが……フットワークが軽いんだか重いんだかよく分からんのもでけぇプロジェクトの宿命だなぁ……。

 というわけで、是非とも万全な形で完成させ、私に新たなFateシリーズの魅力を伝えていただければと思っております。

 最後に一言……グレイたんにしゃべらせろやぁ!!!

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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