最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「ニセコイ」 5 予想通りのものが予想通りに出てくるの巻。そうなれば、そうなるやろ。 シャフト+ジャンプアニメという組み合わせは一体どうなるものかと最初は驚いたが、別にシャフト演出だからといって中身が大きく変わるわけでもないのである。今作の場合は、ジャンプアニメであるという枷、つまり「見てる人が多いだろうし、ファンが多いだろう」という枷が働いており、あまりごてごてと演出で装飾しづらいというのはややデメリットになってしまうわけだが、だからといって何かが気になるというほど中身のある作品でもなし。個人的にはそこまで原作に思い入れが無いのでどっちでもいいのだが、一応は「原作ファンが見たいアニメ」と「シャフトファンが見たいアニメ」の間の無難なところに落とし込んでいるのではなかろうか。あー、でも個人的には「シャフトアニメ」としては物足りない部分があるからちょっと残念かな。監督は龍輪さんなので多分このまま安定して進むとは思うのだが、トチ狂ったような訳の分からない画面は出てこないだろうなぁ。 一応、意図的に強めに出しているであろうと思われる演出は「ベタなら徹底的にベタに」というところだと思われる。トーストくわえての遅刻遅刻シークエンスを改めて様式美として提示したり、「あー、お前はあのときの!」を臆面もなくストレートに出したりしているのは、むしろそこに紛れを生じさせるのではなく、この作品の骨子として真ん中に据えてしまおうという意図があるのだと思われる。だとすると、ここからは更に見ていてこっぱずかしくなるようなシーンが堂々と連発されることになるが……まぁ、それはそれで味わい深いかもしれませんな。これが温故知新ってやつですよ。「今のシャフトを形作っている基本的なパーツは何なのか」ということも復習するのに良い時期に来てるのかもしれません。 中の人については、東山・花澤という鉄壁の布陣を敷いているのに加え、外野の面子もここまでベタベタでいいのかよ、と思えるくらいに「しっくり来すぎて逆に怖い」面子。何故ヤクザものは檜山ボイスで叫ぶことになるのだろうか。広島県民の特権みたいなものなのかしら。後は今後活躍する内山夕実に期待しよう。しかしこのアニメ、何クールやるのか知らんが、原作のスピードだとあの九州娘は出番無いよねぇ。 PR ○「世界征服〜謀略のズヴィズダー」 6 ぅゎょぅι゛ょっょぃ。今期期待枠の1つ。1話目はその期待に応えたような、そうでもないような、はちゃでめちゃなスタートである。うん。 アニメオリジナルであり、売り文句は「監督:岡村天斎」。いやまて、何か騙されそうになるけど、岡村天斎って「DARKER」が当たったから良かったが、それ以外でそこまでめざましい活躍をしたクリエイターじゃないのでは? 個人的にはファーストインプレッションが「Wolf’s Rain」だったせいで余計にそんな気がしてしまう。いや、DARKERはそりゃ良かったですけども。そう考えると、この人って構成力で評価されるべき人材なのかしら。だとすれば、今回もアニメオリジナルであり、手ずからのシリーズ構成だ。よし、大丈夫。 個人的には、そんな監督のクレジットよりも、別な方向で大きな意味のある作品なので、そっちから期待していた。当然私が期待するということは中の人のこと。「主演・久野美咲」。昨年ごろに綺羅星のごとく現れたような気がしなくもない若手声優久野美咲。彼女のどこまでもロリロリしいボイスは、あまりに舌っ足らずなせいで演技としてはどうかと思ったもんだが、表舞台に躍り出た「ロウきゅーぶ」での活躍から、わずか半年で一気に「気になる存在」に格上げされた。そこから「ガリレイドンナ」「ログ・ホライズン」と活躍し、片や正統派幼女として素直さをアピール、片や不可思議金魚として愛らしさをアピールし、その声でファンを魅了して止まない。「ガリレイドンナ」の方はラジオで御本人登場もあったが、もう、声のイメージまんまの可愛い子だった。日高里菜をして「可愛くてしょうがない」とか言われちゃうのはどうかと思う。これでリアルロリっ子ならばまだ分かるが、日高里菜よりも年上で一応成人してるってんだから驚きだ。所属事務所はまさかというかやはりというか、そんな日高里菜と同じ大沢である。今作でも花澤香菜が競演、大沢事務所である。新たな幼女伝説の幕開けは、新たな幼女声優伝説の幕開けとなるのだろうか。 閑話休題。中の人の話ばかりで盛り上がるとアニメに全く触れられないが、アニメの方も、なかなか気になる幕開けとなった。世界設定はさっぱり分からず、作中のキャラクターが何をやりたいのか全然見えてこないことには驚きだが、それでもメインとなるコンセプトはガッツリと伝わってくる。もう、とにかく「世界征服」って言いたいだけだ。「征服」って言葉がゲシュタルト崩壊するほどに、とにかく何でも征服。「ピングドラム」で「生存戦略」と叫ぶよりも多い。「ヴァルヴレイヴ」で「革命」ってうなるよりも多い。このキーワードさえ分かってしまえば、あとは余計なことを考えずとも良いだろう。「幼女が世界征服したら楽しいよね」というその1点で全てが事足りるのである。何という潔さ。何という馬鹿馬鹿しさ。これは、サムライフラメンコが黙っちゃいない。是非とも垣根を越えてサムライ戦隊フラメンジャーとズヴィズダーを対決させて欲しいものだ。少なくともキングトーチャーよりも強いのは間違いないだろう。 「幼女による可愛い征服」というコンセプトは画面にもがっつり現れており、キャラデザは「キノの旅」の黒星紅白。それを、やや淡めで柔らかいアニメーションで包み、キャラの丸さを引き立てる。幼女は丸く可愛く、戦争兵器は無骨ながらもどこかコミカルに。このギャップを上手いこと繋いで、馬鹿馬鹿しいコンセプトを盛り立てていくのである。サブキャラたちも1話目から無駄に主張が激しく、スイーツ食べまくりのドクロ軍曹や、花澤ボイスで怪しげな広島弁をまくし立てる博士、斬撃女にロボ子と、どれが四天王最弱なんだろうと悩ましいラインナップ。ちなみにロボ子の中の人はフラメンコサファイアの中の人。ややこしい。 現時点ではやっぱり「訳が分からない」。でも、この訳のわから無さは楽しそうなものだ。同じく訳の分からない「サムメンコ」や「スペースダンディ」と併せて、今期はアホな悪の組織をたっぷり堪能するクールになるのかもしれません。 ○「ディーふらぐ!」 5 ワリトスキデスヨ。なんか捉えどころのないお話なので、どこをどう褒めたものかは定かじゃないのだが……少なくとも見てるあいだは割とニヤニヤ出来た作品。 原作未読。アライブ掲載ってことは流れとしては「のんのんびより」の後釜ってことになるのだろうか。製作はブレインズベース。監督は初作品のようだが、少なくとも1話のコンテ・演出を見ているかぎりでは至極真っ当だし、ギャグを加速させて画面を揺さぶるさじ加減は割とハマっていると思うので、今後のディレクションもそれなりに期待して良い気がする。最近はブレインズベースっていうと妙な作品が多くてなかなか「これぞ」っていうヒットが出ていなかったのだが、これはどのくらい伸びるだろうか(まぁ、爆発的にヒットする、って感じの作品じゃないが)。 一体どういう分類の作品なのか、判断に困る内容。「日常系」というには色々と無茶が多いし、かといって何か太い芯があるかというと、そうでもないようにも見える。「学園コメディ」というのが一番無難なコピーだが、近い作品というと……「男子高校生の日常」あたりか? いや、あれはあれでイロモノだし……はたしてここからあの部活動はゲームを作ることになるのでしょうかね。ヒロイン勢は充分にキャラの濃い仕上がりで、構成だけを見たら「GJ部」とか「生徒会の一存」に近いような組み合わせであるが、1話では徹底的に「属性」という部分を強調してネタにしているので、妙な団結力と統一感がある。確かに、最初はこうして何でもいいからレッテル張ってもらった方が覚えやすくていいかもしれない。その上で、無茶な設定がネタとして活きているからちゃんと笑いに繋がる。まぁ、一番ポイント高かったのは属性とか関係無い福山眼鏡でしたけれども。後は主人公の突っ込みがどれだけ冴え渡るかで勝負が決まりそう。画で押す作品ではなかろうし、このちょっとズレたようなギャグがどこまで笑えるようになるかだねぇ。 中の人は相当なボリュームになっている。何しろ、メインを張っているのは花澤・千和・小清水・美佳子という、全てヒロイン級のキャストである。この並びは、出演本数の多さを考えればどこかで揃っていてもおかしくないと思うのだが、多分初めての組み合わせだ。気付けば相変わらず千和がおねーさん方向のキャラで立っているのが凄まじい。すっかりガハラさんキャラが定着したなぁ。相変わらず過労死が心配される花澤の活躍は言わずもがなだし、これだけアホっぽい面子が揃っているなかでも一際アホっぽさを出せるみかこんぐ先輩も流石。そして、この並びで一番年上の役をやるのが小清水というオチもいつも通りである。かなり強力なチームだ。そして、負けじと気を吐くのが突っ込み役の小西ということになる。こにたんがすげぇ疲れそうな現場。主人公のツレのあの肉団子みたいな奴とか、キャラ立ってるけど特に何もしてないのがすごいよね。肉団子役の後藤ヒロキって人、今期は「鬼灯の冷徹」で猿もやってるね。ポスト矢部雅史みたいな立ち位置かしら。 ○「ハマトラ」 4 これはアニメオリジナルかな。ラノベなのか、漫画なのかを見分けるのが難しい昨今だが、更にこうしてオリジナルものも紛れてくるので更に難しい(メディアミックス作品なので漫画版が先行しているらしいが)。 オリジナルってことはアニメ視聴者としては楽しみな要素も多いわけだが、1話を見た時点での印象は「今ひとつ」。何が悪いってこともないのだけれども、どうも引っかかりが少ないというか、売り出し方のポイントが見えてこない。野郎が固まって行動している様子や、キャスティングをみれば、所謂女性向け作品ってことになるのかしら。ただ、その割にはキャラクターデザインがのっぺりしている気がするんだよな。キャラの顔に寄った作画でも、平坦なデザインであまり生気を感じないのである。その辺のあっさりした感じが、何となくマイナスの印象を与えるのかもしれない。 監督は「アルペジオ」の仕事も終わったばかりの岸誠二。個人的には引き続き「原作有りなら岸誠二は上手い」のスタンスを崩す事案に出会っておらず、ほぼアニメオリジナルとなる今作はやや不安な立ち上がりとなった。「NAZ」という制作スタジオの名前を見たことが無いと思ったら、「DEVIL SURVIVOR2」をやっていたチームの新設スタジオだという。うーむ、デビサバはあかんかったからなぁ……。脚本面については、割と売り込みの上手い人がやっているようで、「探偵もの」としての骨子を1話目できちんと見せようとしているところは好感が持てるのだが、流石に1話完結させるアニメでそこまで掘りさげられるものでもなく、あらすじをなぞるので手一杯。「探偵もの」としてなら別にこれでいいのだが、最終的には一人一能力を使ってのバトルものになるわけで、ドンパチやりたいなら地味な捜査パートは食い合わせが悪い。そして、能力バトル自体にもあんまり魅力が無い……色味が変わるエフェクトなんかは面白いといえば面白いのだが、何を表現したいが故の画面なのかが分からないんだよね。電撃ビリビリとか、能力自体もすげぇ普通だし。まぁ、目が能力っぽい奴が突然筋肉診断した後にデンジマンみたいなゲンコツ出したときはちょっと笑ったけども。なんかね、端々に見えるセンスが絶妙にダサいねん。この野暮ったさが売りになるのかなぁ。 ま、何はともあれキャストは豪華なので、狙ってるお客さんはそのあたりで拾えることを期待しましょうね。 ○「鬼灯の冷徹」 6 素直に笑った。なんやねんこれ。オープニングからエンディングまで徹頭徹尾この生臭い感じが貫かれている潔さは、ギャグアニメとしてはかなり正しい姿勢である。 もう、評価としてはどストレートにそのギャグの方向がはまった。本来ならば恐ろしいもの、禍々しいもの、時には神々しいものまでを下世話なギャグに落とし込んでネタにするっていう方向性はもちろんいつの時代だってあるものだろうし、強引に引っくるめたら「アザゼルさん」だって同じようなもんかもしれないが、徹底的に「地獄」というテーマを強調してるのが新機軸。オープニングなんてまさかの地獄数え歌である。非常に愉快で元気が出るため、さっさと死んで地獄を見に行きたくなること請け合い。地獄の方がインフラ整備とか良さそうだもんなぁ。だってテレビ番組のプレゼント当選したら送られてくるんだぜ。どこの業者だよ。まー、出落ちみたいな部分はあるのでシリーズを続けていくとどこかで飽きるタイミングはあるかもしれないけど、コミックスも割と出てるみたいだし、引き出しは多そう。やろうと思えばいくらでも広げられる設定だしね。何より嬉しいのは、1話を見る限り、これ、絶対シリアス方向にはいかんだろ、っていうのが分かるところ。最後の最後までずるずるやるんだろうな。「キューティクル探偵因幡」みたいにイロモノキャラをガンガンだしてはっちゃけてほしいものである。 もちろん、原作のギャグが売りというだけではなく、アニメとしても無闇に完成度が高い。監督は「となりの怪物くん」で良い仕事をしてくれた鏑木ひろ。製作は「進撃」のWIT STUDIOという万全の体制で、ディレクションの乱れ、作画の乱れとは縁がなさそうである。地獄のイメージをしっかりと残した墨絵調の背景は薄暗いはずなのにどこかコミカルにまとまっていて、割とシュッとしてるキャラデザとも奇妙に馴染んでいるのが不思議なところ。パロディネタとかの際どい作画もけっこうギリギリを狙って描いてくれてるし、画面を見てるだけでも刺激は多そうだ。こういう「あり得ないくせに無闇に所帯じみてる」雰囲気って、アニメならではの良さだなぁ。 中の人的にも、非常に楽しそうにやってるのが伝わってくる良いキャスティング。メインの鬼灯役、安元がバッチリはまっているのだが、安元ってこんなシュッとしたイケメン役なかなかやらないよなぁ。良い采配である。本当に情けない桃太郎がボロボロの平川大輔ってのも楽しい。やっぱりギャグやってるとキャストも活き活きするなぁ。他はどんなキャストが来ますかね。今から楽しみ。これ、アニメが終わるまで原作コミックス買わずに堪えられるかな。 ○「ウィッチクラフトワークス」 5 ラノベかと思わせて漫画原作。辛うじて書店で積んであるの見かけたことがあるから何となく知ってたけど。当然原作未読。 J.C.製作で水島努監督作品。J.C.との組み合わせは「じょしらく」以来だが、まー、慣れ親しんだ組み合わせだろうし、ある程度の品質は保証されるであろう作品だ。原作付きなのでそこまで悪さも出来なそうだし、真っ当な路線で無難に作る白水島が見られるんじゃないかと思ってたら、エンディングだけ何か漏れてた。一発で分かる水島ダンスである。まー、面白いから構わないけど。 第1話はゆっくりしたスタート……かと思ったのだが、とにかく脚本がキツキツである。もう、序盤から中盤にかけては、かなり無理して台詞を詰め込んでおり、音響にかなり負担がかかっているし、カットの切り方も非常に細かく、あまり「間」を持たせる余裕が無い。難しい話は一切ないし、ありきたりな設定なので何が進行しているのかが分からなくなる心配はないのだが、それでも「急いでんなぁ」ということが分かってしまうテンポはちょっと印象がよろしくない。1話であそこまでやってしまわないことには構成上の区切りが悪くなるのは分かるのだが……。おかげで、メインヒロインのでかい人の超越性がものすごく無茶な方向に出てしまい、ちょっと取っつきにくい印象を与える。もう少しゆっくりと前提段階の世界を作ってくれれば入りやすくなったとは思うのだが……あ、でもこれって漫画原作も同じなのかな。あれだけの描写だと、まず回りの女子からキャーキャー言われてる意味が全く分からないし、今まで主人公の回りをどのような顔でうろついてたのかも定かじゃない。やってることは単なるストーカーであり、少なくとも1話目を見ただけでは彼女に「良い点」を見つけることが出来ないのである。主人公の男の子は「怒っていては駄目だ、信じなくては」と反省していたわけだが、違う。君がしなきゃいけないのは、無闇に信じることではなく、対話である。なんであんな訳の分からない状態で放っておくんだよ。ちゃんと確認とって、どんなことに注意したらいいのか聞いておけよ。正直言って、シナリオ面はあまり良いスタートとは言えない。 その上で、これはしょうがないな、と思えたのは、上述の通りに「1話で何とかここまで詰め込む必要があったんだろうな」という苦肉の策が見て取れるため。そして、その1話のクライマックスが、相変わらずすげぇ画面だったため。ウサギ兵士が大挙する展開もそうなのだが、その前の第1試合のウサギの動きが凄まじかった。もう、そういう格ゲーを見てるかのような俊敏で、柔軟な動き。2匹まとめて遅いかかってくる時に、右と左で完全に同じではなくて微妙に違うモーションになってたりするのが芸の細かいところ。こういう動かし方、けれん味たっぷりの見せ方を作ってくるあたりが、白い水島努の憎らしいところである。「これを見せれば納得される」ってのが分かっててやってるんだよなぁ。それでこそ監督なんだろうけども。まぁ、これだけ無茶な脚本の詰め具合は1話だけだろうし、今後はもう少し、メインの2人の交流をしっかり見られれば良いね。「でかい女とお姫様男子」っていう設定自体は割と面白そうではあるのだし。今のところあんまり可愛く見えないけどね……。 その分、1話からしっかり可愛かったのは猫耳の敵キャラの方だろう。何が可愛いって、声が可愛い。やっぱり井澤詩織は猫キャラになる運命なのか(幻影ヲ駆ケル調べ)。彼女の声がたっぷり聞けるだけで割と満足です。まさかのエンディング歌唱グループにまで食い込んでやがる。というか、エンディング担当の最後に出てきた魔女軍団のキャスト、ほとんど新人なのよね。しかも、うち2人はミュージックレインだ。ミューレといえば、sphereの後は雨宮天を出して、そこからどう展開するのか分からないままだったのだが、ここでようやく、まとめて新たな2人を繰り出してきたってことか。さて、どうなりますやら。 ○「スペース☆ダンディ」 6 来た! ようやく来た! これ、馬鹿なやつだ! しかも、致命的に馬鹿なやつだ! こういう分かりやすい1話のインパクトを待ってたんだよ。いやー、馬鹿。 オープニングの岡村靖幸でいきなり吹いたが、そこから繰り出されるのはとにかく馬鹿馬鹿しすぎるスペースドラマ。スペースオペラっていうか、スペース新喜劇みたいなやつ。これを作っているのがあの「カウボーイビバップ」の渡辺信一郎ってんだから準備は万端だ。確かにやってることはスパイクとそんなに変わらない(?)し、ダンディはなんてったってダンディだ。いや、嘘だ。「適当に宇宙で生きてます」ってな雰囲気は「無責任艦長タイラー」なんかにも被るが、今作は間違いなくあんなドラマにはならない。1話目からガンガンメタな発言が飛び出して世界観崩壊しまくりだし、宇宙に生きる人々は馬鹿ばっか。敵組織が早々に登場したからその辺だけでも真面目にやるのかな、と思ったら、やっぱり無理だった。銀河なんちゃら艦隊を率いてるのは銀河万丈ですよ。ダンディのワープ航法にしてやられた変な博士(石塚運昇)は粛清されたけど、2話以降もちゃんと出番はあるんでしょうかね。 思いつきで適当に書き散らしたような本当に適当なお話で、観ている側としても「よし、これは真面目じゃない」と分かりやすいのが親切。そして、こんな一見するとアホな話なのに、アニメとしてはものすごく神経使って作っているのが分かるのがまた。個性を発揮する宇宙人たちの造形は、無駄に凝っている。背景でもにょろにょろ動いていたりするし、タコ型火星人みたいなベタなのもいれば、どこがどう動くのか想像もつかない変なのもいる。何しろおっぱいバーに亜人種のおっぱいもゴロゴロ転がってるくらいなのだ。それらが等しく動き回り、馬鹿馬鹿しさを助長する動きはそれだけでもワクワクするし、「多分意味ねぇんだろうな」と思うと、ますますおかしい。もちろん、力を入れる画には全力で挑んでおり、ダンディたちが星に降り立ってから死ぬまで(?!)のむやみやたらな背景動画とか、1話だからってやりきっちゃった感すらあるレベル。締めはやくしまるえつこ歌唱に、山本沙代のエンディングアニメーションがつくという。もう、何でも詰め込めばいいって思ってるだろ。正解だ。 まー、これは勢いの勝利だ。このまま何も考えずに突っ走ってもらえば何の問題も無い。ある意味「キルラキル」と双璧を成す作品になるかもしれないぞ。ちなみに中の人は、ダンディ役にべーさんというのはある意味必然として、猫型宇宙人のよっちんもはまっている。やっぱりよっちんはイケメン役じゃなくて、イロモノの方が僕は好きだな。そして、ダンディの相方の丸っこいロボットは、なんと本業声優じゃなくてアイドルだと? 佐武宇綺という名前らしいが……なんやこの子、上手いやないか。可愛いやないか。びっくりだ。このまま続けてくれ。でも、一番の衝撃はやっぱり矢島正明氏によるナレーションかな……こんな仕事して頂いて、ありがたいやら申し訳ないやら。この声で80越えてるねんで。声優って恐ろしい。 ○「未確認で進行形」 6 今期の日常系枠だろうか。ただ、日常系というには縦軸となるドラマはあるので、なかなか分類の難しいところである。まぁ、前期の「のんのんびより」だって掲載誌や連載スタイルはきらら系とは一線を画していたのだけど。 点数的には多少下駄を履かせた感はあるものの、今期の横並び一線のなかでは割と印象の良い作品。自分でも何がよかったのかが今のところはっきりしないのだが、絵がとても丁寧だったのが一番の要因だろうか。最近は動画工房の品質はかなり高水準なものになっており、おそらくシリーズを通じてこのままのクオリティでやってくれるだろうという期待感がある。監督の名前は記憶になかったのだが、「GJ部」の人だと分かってなんか納得。ここからどこへ伸びていくかは定かじゃないが、案外良い物が出てくるのではなかろうか。 こうしてみると、私はいわゆる日常系、萌えものに対するハードルがやたら低いような気はするのだけど、そこはフィーリングがかっちりはまるのだから仕方ない。ただ、今作の場合には「何が売りになるのか」というのを見極めるのがなかなか難しい。「日常系」は、基本的に時間経過の意味が乏しく、核となる物語というのは無い場合が多い。「のんのんびより」「きんいろモザイク」「ゆゆ式」のここ最近の三段活用をみてもそれは分かるだろう。そうした作品の場合、たとえば「田舎アニメと見せかけた狂気のにゃんぱすアニメ」とか、「外国人アニメのフリをしたガチ百合鬼畜こけしアニメ」とか、「何も無いけどなっつってっつっちゃったアニメ」など、一点突破出来るくらいに「異様な」設定で引っ張るのが基本。今作の場合、一応「小姑が幼女」というあたりにそうした「異様さ」はあるのだが、今のところ、(アニメ的には)そこまで常軌を逸したものにはなっていない。「突然の許嫁」も割とありがちであるし、「愛情過多な姉」もまぁ、分からなくはないレベルだろう。全体的に、そこまで尖った設定があるわけではないのだ。その上で、「どこかで観たことがあるものの集合体」が、総体としてどこか新鮮に見えるのが何とも不思議。掲載媒体を考えれば、ここから目の覚めるような展開などなく、何となく主人公カップルが接近していく様子が嬉し恥ずかしな感じで描かれていくに違いないことは容易に想像出来るが、「それだけでもいいかな」と思える世界観なのである。うーむ、やっぱりこの辺の感覚は分かりにくいところだが……ま、「絵が綺麗だからそれでいいや」っていうのが今のところの結論かな。この丸さが、今後吉と出るか凶と出るか。 そして、今作の特筆すべき部分として、メインのキャストがほぼ新人で固められているという点があげられる。メインヒロインをはじめ、その姉、そして幼女と、ほぼ新人といえるキャリアの浅い役者が担当している。おかげで、そこまで高密度で訴求するものは無いものの、実は案外悪くない。いや、頑張ってる方だと思う。まだちょっと必死さが先行して演技プランとしては粗も目立つが、この辺りは慣れの問題もあるだろうし、これが売れれば、代表作として華々しく表舞台に上がってきた、といえる日がくるのかもしれない。若手の頑張りを見るのも、声優ウォッチャーの楽しみの1つですからね。 色んなところで「まだ未知数」の多い作品だが、それだけに期待して見守りたい。 ○「中二病でも恋がしたい!戀」 6 実は先行上映会で既に観ていたので、初回の感想などはそちらを参照。 上映会のときと変わっていたのは、オープニング、エンディング、(確か)エンドカードである。オープニングは、上映会の時は「Sparkling Daydream」のままでした。新版は歌の捉えどころがなくなっているので慣れるまで時間がかかりそうだけど、六花のアクションの迫力が増したのは見どころ。エンディングは、上映会はなんと劇場版Liteから「弧濁覇王節」のアレだったのでちょっと得した気分だったのだが、新規エンディングも映像がやたらエロくなっていて見応えがある。歌の方は、多分1番だからなんだろうけど、六花と凸守が歌唱で、それに残りの2人が突っ込みを入れていくスタイルになっている。多分2番だとこれがひっくり返るんじゃないかな。早くフルが聞きたい曲。そしてエンドカードは……ある意味ここが本編といっても過言ではないな。今期も「Lite」ってあるのかなぁ。 |
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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