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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 死体絡みのバイトって実在するんでしょうかね……第3話。←と思って調べてみたら「死体洗いのバイト」っていうWikiのページが存在してて笑った。結論としては「無いとは言えないがほぼ無い」ってとこですかね。偶然これを引き当てられたさとこはある意味で豪運だな。おそらく死体と何かしらの縁があるのでしょう。

 というわけで「働くとは何か」を考えさせられる社会派アニメ(ではない)。何も知らない無垢な少女にさまざまな外界刺激を与えて反応を見る社会実験アニメと言えるのかもしれない。まぁ、「アルバイトしてみたーい」は幼少期になんとなく通るルートではありそうだし、その際にはあんまり金銭的な側面は考慮してないというのも頷ける。秒で数百万稼げてしまうさとこたちにとっては一般のアルバイトなんてなんの意味もないものだが、社会経験を積み、情操教育を施す場としては決して悪くないものだ(死体洗いのバイトじゃなければ)。ただ、その際にも最低限の常識は必要だよ、というのが今回のゲスト忍者が教えてくれた厳しい現実なわけだけど……せっかくニートが社会復帰しようとしているのに、それを全力で止めにくるアニメ、容赦ない。

 そして今回はそんなさとこに加え、リーダーのとこも面倒なニートを抱えての2人暮らしであることが明かされた。リーダーのお相手はなんと女性。よく分からんところでガチ百合成分を提供してくれるありがたい作品だ。また相手の女性(CV大久保瑠美)がなんかエロそうなのがなぁ。るみるみの巨乳キャラはなぁ。まぁ、里抜けしたリーダーが楽しそうに日々をエンジョイしているなら何よりである。多分彼女に全部養ってもらってる状態だろうから、さとこもこんなやつにやいやい言われたくはないだろう。一瞬でも職を持ったさとこの方がカースト上位である。

 そして、もうこんな脳内お花畑な抜け忍は放っておけばいいのに、里は引き続き刺客を送り続ける。そして忍者の里の刺客、いちいちバラエティ豊かである。どうやらさとこの木の葉変化を筆頭にくノ一たちは個別のスキルを保有している事例が多いようなのだが、そのスキルがあまりにも多岐にわたっており、ほんとに念能力を開花させてるとしか思えない多様性。流石に学校では教えてくれてないだろうし、もしかしたら忍術学校の皮を被った能力者養成機関なのかもしれない。

 今回送られてきたのは無敵手甲を装備した状態でターゲットを絞るとステータスが急上昇するというよく分からない(微妙に使いづらい)スキル持ちで、一番のポイントは「CV:羊宮妃那」。こんなにくっきりハキハキしゃべる羊宮キャラは初かもしれない。そしてそんなコテコテのキャラでも1話で退場するのが今作の宿命。勿体無い気もするが、スーパー戦隊の怪人と同じ枠だと思えば諦めもつくか。怪人と大きく違うのは、死亡後にも「彼女が生きた足跡がそこ、ここにも……」みたい過度にアンニュイなエピローグが差し挟まる部分である。どゆことやねん、いちいち視聴後の感情をネガに落とし込んで終わるんじゃねぇよ。

 

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 エンディングを担当する「ハコニワリリィ」の「はにわり」の部分、第2話。……人間、語彙力がついてもろくなことないですね……。

 1話目の「なんやこれ」という不穏な印象をそのまま維持しているなんとも珍妙な2話目。今回のコンテは八瀬さんということで、前回よりも旧来のシャフト味がやや強く出ている印象がある。やっぱりクセの強い演出の方が脳が「シャフトっぽい」って思っちゃうよね。そういう意味で八瀬さんの演出はやっぱりシャフトに向いてる。背景の実写素材の置き方とかもそうだけど、わざわざ細かいところでシャフ度を演出してくれるのはもしかしたら単なるファンサなのかもしれない。

 さて、そんな画面で綴られるのは引き続き倫理観メタメタのアサシンコメディ。1話目はさ、「まぁ出だしで設定を説明しなきゃいけないし、ギャグとして無茶苦茶な設定をここで全部消化しちゃうつもりなんだろうな」くらいに思ってその不条理さを飲み込んだわけだが、なんと2話目でもまだこの世界における「殺人」というファクターに落ちた暗い影は残ったままである。いや、当たり前なんだけどね! 殺人は悪いことなんだけどね! ただ、そこはもう、まともな倫理観で視聴してても100%ギャグに落とし込めるわけもないんだし、なあなあで済ますと思うじゃん。もはや引き返せないところまで裏稼業に手を染めてしまったさとこは、これでいいって割り切ったと思うじゃん。

 でもそうじゃない。まずはリターンの大きさを「大金」という分かりやすいご褒美で示し、「何も考えずにこのまま殺し屋を続けてればニートくノ一も余裕やで」という事実をちらつかせる。そしてさとこが何の悩みもなく殺人サポートに回れるようにした上で、今度は逆ベクトルとして「ある程度まともな倫理観を持つ先輩」を引っ張り出してくる。まぁ、このリーダーも聖人君子のごとき清らかな精神を持っているわけではないのだが、何も考えずに「殺したら金がもらえたよ」と喜んでいるさとこを見たら、まー止めたくなるのも理解はできる。「それは汚い金なんだよ」と。「ずっとこんな生活してたらおかしなるやろ」と。

 そしてさらに、今度はさとこという便利アイテムを手放したくないこのはによって、「いやいや、稼いでなんぼでしょ。使えるスキルを最大限に使って生計を立てることの何が悪いんだよ」というアサシンマインドにコントロール。まぁ、どう考えてもこっちの主張が倫理的にアウトなのは論を俟たないところだが、リーダーだって元々そういう稼業の斡旋機関の忍びの里にいたわけで、一般人よりは「殺しという稼業」についての理解はある。おかげで最終的には「価値観の違い」という「んなわけないだろ」という結論に丸め込まれてしまうわけだ。

 まぁ、このはの理屈が通ってないことなんて別にどうでもいい。要はさとこがそれで納得するかどうかの問題なので、世間一般の尺度に照らし合わせる意味はないのだから。ただ、そうして改めて「再検討してみようか?」という流れを作り、「殺しの是非」を単なるギャグ漫画の一要素に落とし込まずに向き合ったのが意外だったのである。さらにさらにはCパートで殺されちゃった可哀想な追手さんたちについて「彼女らが存命だった頃のキラキラした思い出」なんてものを見せてきやがるので、視聴者目線では「これ、どっちに肩入れして観たらいいんだよ……」と情緒が不安定に。どこまで狙って描いてるんだこれ。

 まー、すぐにギャグに落とし込まれるよりもよっぽど不安だけど、その分気になる展開なのは間違いない事実なわけで……これ、放送が終わった時に幸せな気持ちになれるエンディングってあるんだろうか。

 
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 「混浴」の意味は男女が一緒に入ることであって、決して違う学年の女学生が入ることではない、最終話。この世界はバンドリ次元と違って比較的男性性が確認できる世界だと思うのだが……いや、でもバンドリ世界も男キャラって「美竹父」と「湊父」が確認できるから、学園長代行とか数名の上層部が男であると確認できるこの次元も大差ないか?

 さておき大団円となった最終話。あまりに潔いメリハリのつけ方で、Aパートでサービス精神旺盛なヒュージを極大規模のゴレンジャータイフーンで倒して圧巻のアクションシーンを見せつけ、Bパートは夢結様が過去と決別し、梨璃との新たな契りを結ぶことをしめやかに見せつける。緩急極まりすぎて、とんでもない駆け足で一気に2つもの偉業を成し遂げたことがどうでもよくなる展開である。今作はどうにも話運びが拙速になる部分が気になることはあったが、最終回となる今回は「やらなきゃいけないことをやりきったな」という達成感の方が大きいだろうか。

 Aパートは「結婚式」である。ダインスレイフを担いで駆けつけた夢結様と梨璃は、シュッツエンゲルになって初めての喧嘩をする。喧嘩といっても軽口程度のじゃれ合いだが、壮絶なハイスピード空中戦の最中に行われる言い合いは、ようやく何かが吹っ切れた夢結様が余計な身構えを解いてまっすぐに梨璃と目を合わせられるようになったことの表れ。そこに「列席した親友の方々」も祝辞を送り、学園全体が2人の初めての共同作業である「ヒュージ入刀」を演出してくれる。レギオン以外の学生たちがどこの誰なのかはよくわからんままではあるのだが、お祭り騒ぎのようにして学園中のチャームを渡り歩いたマギの塊は、なるほどタイトル通りの「ブーケ」となっているのだろう。次の展開を見るに、花嫁からのブーケを受け取った次の人間はミリすけだったようだ。

 鮮烈なアクション作画で最終回らしさを引き立てたAパートから一転、Bパートは「離婚式」だ。結婚式と違ってあまりなじみのないイベントだが、離婚式はそれまでの生活に別れを告げるためのもの。それまでの二人の思い出の品を粉砕したりもするらしい。夢結様はようやく顔を上げ、正面から梨璃を見ることができるようになった。ついに美鈴との決別を決心する時だ。彼女の遺品であり、此度の騒乱の元凶となったダインスレイフを携え、美鈴が産み落とした萌芽たるヒュージの元へ。そこで改めて、梨璃と二人での「入刀」を行い、ヒュージを粉砕し、ダインスレイフを水底へと沈めた。結局、美鈴の幻影は夢結に取り付いた最後の情念であり、美鈴だって別に夢結の不幸を望んでいたわけではない。梨璃の目から見た美鈴の姿は、ようやく夢結に夢から覚めるきっかけを与えてくれたのだ。最後の別れを告げた二人はまた違った未来像が見えている。梨璃は、悲しい別れをした「妹」たるユリの幻影を見る。そして、夢結はもう、美鈴の姿を見ない。向かう視線は、未来だけなのだ。

 まぁ、そうしてめでたく「結ばれた」シュッツエンゲルに対して、楓さんがどんな顔して付き合っていけばいいのかっていうのが今後の最大の課題なのだけども……。楓さん、ラストは今まで以上にスキンシップ狙ってたんだよな……夢結様がダイレクトに梨璃の所有権を主張するようになったので、それに対抗するために少しアクセルを踏んでもいいと判断したのだろうか。願わくは、楓さんにとっても幸せなレギオンでありますように。そしてミリすけはめでたくモユ様とのご婚約。最後にぶっこんできたな。いや、みんな幸せになれるのが一番良い最終回ですからね。どなた様も、末長くお幸せに。

 

 

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 よく出来たシュッツエンゲルは、狂気と区別がつかない、第11話。まぁ、夢結様がこうなるかな、って方向に行ってしまったけれども……結構いろんなところで核心を貫いて裏側まで行っちゃってる気がするぞ。

 川添美鈴とは結局なんだったのか。そこがすべての問題だ。彼女はどうやらリリィという存在の苦しみにいち早く気づいていた人間だったらしい。戦うために生み出されたかのような性質、そして人類の敵であるはずのヒュージとの共通点。自分はヒュージと何が違うのか。自分は将来に何を残すことができるのか。そんな疑問を胸に抱えた上で、さらに自分の妹である夢結に対して並並ならぬ感情を抱いてしまった。その感情の行く先は行き止まりであるとわかっていてなお、自分たちはリリィだけで何かできることはないかと考えた。その結果、リリィと同等の存在である(と思われる)ヒュージに爪痕を残し、その後の「革新」に望みを託した。ヒュージが外部から手を加えられてその性質を変えるならば、リリィもまた変われるのではないかと。そしてそれが、現在のヒュージの異常に繋がっている。

 なんとなく考えてみたけどこんな感じなんだろうか? 美鈴が「死んでいる」のは間違いのない事実として受け入れていいだろう。その上で夢結が見ているものは、ただの白昼夢なのか、夢結の妄念なのか、それともなんらかの美鈴の能力なのか。かなり具体的な部分にまで受け答えしている様子を見ると「夢結の中に思念体を埋め込んだ」という考え方もできなくはないのだが、あくまでレアスキルが1人1つという制限を信じるなら、彼女にできるのは記憶操作。となれば、死後に至るまで夢結を支配し続けるのは難しいのではないか。あくまで、「記憶の残滓」として夢結の脳裏にこびりつき、彼女をかき乱していると考えるのが自然だ。そうまでして亡霊に成り果てた美鈴という存在を、リリィたちは「今の力」だけで打ち破らなければならない。

 美鈴の唱えていた問題意識は、実はかなりセンシティブである。何しろソメイヨシノに自らとヒュージをたとえ、「何も残せない」ことを嘆いているのだ(実際には、ソメイヨシノは多種との交配が可能らしいが)。ヒュージはヒュージどうしで子を残せない。そして当然、リリィはリリィどうしで何も残せない。つまり、どこぞの議員が行っていた「生産性」の問題に踏み込みかねない考え方なのである。まぁ、実社会の問題とこの世界のリリィの存在はもちろん接続しないのだけども。

 とにかくそんな嘆きから彼女の妄念は末期に「残すこと」への執着を生み出し、チャームによるヒュージの革新へと足を踏み入れたのだろう。そんな美鈴の執着を知っているからこそ、夢結はその亡霊から逃れられない。自分が彼女を死地に立たせなければ、自分がシュッツエンゲルとして彼女と2人で何かを残せていれば、こんなことにはならなかったのかもしれない。そう考えれば考えるほどに、夢結は自分を責めてしまう。ひたすら内へ内へと入り込むその性質は、「ただ暴れるだけ」と評したルナティックトランサーに接続してしまう。自己さえ御しきれぬ自分の能力に自棄を起こせば、他者すら取り込む美鈴の能力、そして我が妹の能力は彼岸の存在。彼女の目に映る梨璃の背後に常に美鈴が現れたのは必然だったのかもしれない。自分がコントロールできない自己を、他人が操っているかもしれないという恐怖に、夢結は壊れてしまう。自分すら信じられない状況で、どうして他者を信じられようか。

 あとは、そんな夢結に対して梨璃がどのように踏み込むかの問題だ。ここで梨璃が強く信じるべきは、「美鈴はもういない」というその点に尽きる。そこさえ見間違わなければ、梨璃には「今」という強さがある。これまで頑なに立ち入ることがなかった夢結の自室の左側のスペースに、今回、梨璃と夢結はついに立ち入った。そこは美鈴の領域であり、彼女の支配下である。どうやら夢結はまだ呪縛から抜け出せてはいない。マギを失った彼女の頭によぎるのは、あの日美鈴に託し、舞い戻ってきた忌まわしきチャームの存在。これを打ち払うことで、夢結は初めて「自分」を手に入れられるのだ。どこまでが自分で、どこからが他人なのか。溶け合った百合には、もうそれすらもわからない。

 

 

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 楓さんの捲土重来! 第10話。ほらぁ、やっぱりいい女だよ。彼女の人間性が振り切れた素敵なお話でした。

 前回のユリちゃん特攻がさすがについていけず、「ちょっとお話が性急すぎるんだなぁ」と思っていたのだが、今回は一転してゆっくりと時を刻む。ただ髪飾りを探すだけのお話で1話ってんだから緩急の激しさにはびっくりだが、まぁ、あんだけ急転直下でどん底まで叩き落とされた梨璃が立ち直るためには、これくらいたっぷりと時間を費やしたケアが必要だっただろう。そう考えると、前回の5分間インスタントキルも、そのあまりに絶望的な世の無常を刻むための時間だったと考えることもできるな。安易に「悲しみから立ち直ったよ」というだけでなく、その悲しみが簡単に癒えるようなものではなく、今後の梨璃の人生には常に影を落とす事になるだろうが、ちゃんとその意味を考えながら生きていけ、という決着はなかなか含蓄に富んだものである。さらに、そうして「死者と向き合うこと」がテーマとして取り上げられたことで、ラストパーツである夢結のお姉様、川添美鈴へと接続していくことになるのである。うむ、良い引きだ。

 そして、今回はそんなことよりも何よりも、楓さんの独り舞台というのが最大の注目ポイントである。この人、見た目には割と破天荒な言動が多いのに、誰よりも他人のことを考えて、影から支える気遣いがあるんだよなぁ。今回の一件だって、もしことがバレてしまえば自分がレギオン全員から怒られるかもしれないということは最初からわかっていたし、おおごとになってしまい、下手したら学園全体からもフルボッコにされるリスクさえあったというのに、楓さんは当初の計画を曲げることがなかったのである。自分一人で背負い込むことによって、少しでも梨璃が救われればそれで良いと思っていたのである。これだけの無私の奉仕ができる人間はなかなかいないだろう。喜ばしいことに、彼女の頑張りに対して周りの人間はきちんと賛辞を送ってくれたし、最大のご褒美として、梨璃さんがちゃんと気持ちを受け止めて立ち直れそうだとまで言ってくれた(そしてハグしてくれた)。もう、これだけで楓さんは報われたはず。彼女の未来に幸多からんことを。まぁ、残念ながら夢結様がいるのでゴールインは出来ないんだけども……。大泣きし始めた梨璃を見たら、誰もが「最大の慰めチャンス! ここで抱きしめにいけば落とせる!」くらいに思いそうなものなのに、そんな最大級の餌を前にしても、楓さんはきちんと夢結の立場を考えて梨璃に近づかずに見守るだけにとどまっていたのである。鉄の精神と女神の慈しみを持つ女、それが楓・ジョアン・ヌーベルなのだ!

 とまぁ、楓さん一本で引っ張ってみましたが、個人的には工廠課コンビの関係性も割とツボ。モユ様はあんな調子だけど、不思議と二人で支えあってる感じが出るのがね。

 さて、クライマックスはどういう方向に転がっていくのかな……この感じだと最後に夢結様にもう一波乱か。ルナティックトランサーバチバチの姉妹対決みたいな展開が待ち受けてそうだけど、「単に暴れるだけ」のスキルで天下を取れるかどうか……。

 

 

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 エエェ……第9話……。その展開は生き急ぎ(死に急ぎ)過ぎじゃないか? いくらなんでももうちょい間に挟んだ方が……。

 うーむ、想定された展開の1つではあるのだろうが、流石に展開が急すぎてついていけない。普通に考えたら今回は「逃走劇+すったもんだの末に人権獲得→めでたしめでたし」までで終わらせるべきだったと思うんだけど、尺が詰まってるのかしら。それとも、ここからもう一回梨璃とユリのいちゃいちゃを描くのは時間の無駄だし、次の話数の冒頭で展開させると流石に勿体無いってことで無理やり詰め込んだんだろうか。ただ、どうしても最後のパートだけはユリの心情が理解できなくて……。

 いや、一応無理やり説明をつけられないこともない。彼女は逃走中、何度も繰り返し「自分はヒュージなのか?」ということを梨璃に尋ね続けていた。大人たちからそのような烙印を押され、もともと出自が分からず自己というものが希薄だったユリは、自分が梨璃に迷惑をかけているという罪悪感もあってか、自分の中に罪があるのかどうか、自分はどんな存在であるのかを問い続けた。それに対する梨璃の返答は「ユリはユリである」というシンプルなもので、もちろんそれで納得できればなんの問題もなかったのだろうが、残念ながら彼女はそれを支えるだけの後ろ盾が存在していない。ただ一つ出来ることがあるとすれば、梨璃に認めてもらうこと。梨璃が自分を見ていればこそ、ユリはユリであることが認められる。彼女がどこまで意識してそんな風に考えたかは定かでないが、「ユリはヒュージではなくリリィである」「気高いリリィの精神は夢結から受け継がれる魂である」という2点を理解すればこそ、彼女は目の前のヒュージを倒すことで自分の存在を示すことに躍起になったとも考えられる。数々のレアスキルをそのままコピーして突っ込んだ彼女は、最後にはまるでルナティックトランサーまでコピーしたかのように、ただ一心に敵を殲滅したのである。

 そう考えると彼女の暴走にもある程度の納得はできる……かもしれない。いや、でもやっぱり、残り5分でやる展開じゃねぇよ。なんで突然あんな特大ヒュージが飛び出してきたのか分からんし。港町を破壊した氷山ネウロイよりもでかくて、館山司令部を吹き飛ばしたファーストピラーのトールハンマーよりもエグい。そんな化け物が突然リリィが集まっている場所の近くに表れて、まるでユリを誘うかのように暴れまわった。そのことに、次回以降に何か理由はつけてくれるんだろうか。ネウロイさんは空気を読むことで有名だが、ヒュージさんの空気の読み方はあまりよろしくないようだ。

 まぁ、そもそも本当にユリの存在が消されてしまったかどうかもまだわかんない状態ではあるのだけどね。でもあのエンディングでしれっと帰ってきたらそれはそれで顰蹙もんだし、いきなり他のリリィを突き離しての圧倒的戦闘力を誇ったぶっ壊れキャラをそのまま放っておくのも問題があるし。そして、今回ユリがあれだけの化け物じみた力を発揮してしまったことは、考えてみりゃ開発側にはとんでもない情報を与えてしまったことになるんじゃなかろうか? ヒュージから培養したリリィは、仮に使いきりになったとしても、1体で世界を揺るがしかねない戦力になる……これ、誰が望んだことなんだ?

 なお、なんか不満げなことと楓さんが思ったほど活躍できなかったことには関係ありません。えぇ、ありません。

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 ユージアにコスプレさせるなら猫耳じゃなくて狐耳やろがい、第8話。まぁ、別作品に興味がない人にはさっぱりピンとこない話だろうが……ちなみにとのぴーは先日、さらに別なタイトルでも実写要素をとりつつのアーティスト活動が発表されていたりする。時代きてんなぁ。

 運動会(?)のお話ってことで突き抜けてアホな要素はアホに振り切れており、主にアホ要素はのじゃろりが担当してくれた。最初の風呂シーンでもまるで妖怪けうけげんかくらぼっこみたいになっており実にファニー。モユ様との謎の爛れた関係(?)も提示され、工廠科も色々と燃料の多い集団である。それ以外のレギオンの連中は割と空気なのも多かったが(鶴紗は相変わらずピンポイント登板で出番が少ないよな)、そんな中でもちゃんと楓さんが活躍できているのは嬉しい限り。楓さん、理想の狂言回しなのだよなぁ。お風呂シーンも輝いてたなぁ。そしてユリが出てきてしまったせいで、帰って夢結様の影が薄くなってる気もするのが気がかりだが……まぁ、今は中心にユリを置いとくのはしょうがないかね。夢結様が今の状態に何を思っているかはそのうちに明らかになるだろう。この程度で揺らいでしまうようなスールの絆じゃなければ良いのだけど……多分大丈夫だろ。

 そして、そんなユリを巡るお話は案外サクサクと核心に触れてくれた。事前に「ヒュージを全て倒したら……」なんて話が出てきたのも予想通りとはいえだいぶテンポが早くも感じるし、「ヒュージから生まれた個体」という衝撃の答え合わせも随分あっさりと。いや、予想はできていたのでそこまで驚きもないのだが、今回のお気楽なノリを引っ張るかと思ってたのにさっさとそこまで行くのか、っていうのがちょっと意外だった。「ヒュージ依存の個体なので突然ユリちゃんが暴走して涙の親子刃傷沙汰」っていう展開になるんじゃないかという読みもあったのだが、このままの流れだと、ユリちゃんは健やかに育って、むしろ外部組織との小競り合いから悲劇が進行するパターンかな。もう、この世界でヒュージのこと気にしてる人間があんまりいない説。

 そして、そんな外部組織に楓さんが関係しちゃってるというのがちょっと辛いところ。楓さんにはずっと脳内ピンクのままでギャグやってて欲しかった。まー、彼女のことだし、自分の家族が問題の核心に関わってるとなると、放っておくことはできないよなー。

 

 

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 猫缶は食いもんじゃねぇ、第7話。鶴紗さん、あんまり前に押し出す特徴が無いもんだから、レギオンの中では割と埋もれ気味だし、ここで一発やベー要素を見せないと単なるモブぞ。

 一週休んでの新展開。なんとまぁ、まだまだ成立して間もないカップルに、いきなり子育ての試練である。世に百合作品数あれど、女性カップルでの子育てをまっすぐに描いた作品なんてあの「リリカルなのは」くらいのものである(そうだろうか)。なのはさんたちと同様、梨璃と夢結さんもどこぞで拾ってきた人ならざるものを育てようとしているようだ。どうか、子供がどこぞの古代王の血を引いていませんように。

 しかしどうなんだろうね、今回の一件は途轍もないバッドエンドになる可能性がありすぎて怖いんだけど、このままユリちゃんはレギオンにいついて新メンバーになったりするんだろうか? 一応アニメオリジナルなので「舞台とかの別媒体におらんで」というのは証拠にならないとは思うのだが……普通に考えて、最初に結成したレギオン9人は崩しにくそうなんだよなぁ。そして、残念ながらユリちゃんの生まれを辿っていくと、どうやらロクでもない大人たちの陰謀がそこには潜んでいる様子。冒頭の船のシーンからして、繭の中でリリィを量産しようとしていたのは理事長(代行)と話をしてたゼーレみたいな連中の一派に違いない。マギを操るリリィを量産することが叶えば、そのまま自国の戦力を一気に高めることが可能になるだろうし、もしヒュージが根絶された暁には、それは国際世論において圧倒的な力を持つことになる。多少の汚れ仕事だったとしても、ここでのリリィ量産はやって損はない悪巧みなのである。

 しかし、そこで引っかかってくるのは「リリィもヒュージもマギで動くことに変わりはない」という例のお話。チャームを取り込み、リリィ同様に使いこなそうとするヒュージは、姿形のおかげでヒトと区別されてはいるものの、次なる進化の可能性という意味では紙一重の存在。そして今回“生み出された”ユリについては、純正の人類でなさそうという時点で、その紙一重を超えてしまう可能性もあるわけだ。幸いにして、誕生前に梨璃のマギを吸着したおかげで刷り込みみたいな状態になっているようだが……。

 このまま無事にリリィとして成長してくれるなら、純正百合姉妹子育てアニメになるし、失敗すれば壮絶な「親子」の別れが待っている。入れ込みすぎの梨璃さんのテンションが不安でしょうがないのである。できれば先回りして楓さんあたりが穏当に処理してくれればいいのだが……私の中で、「楓さんさえ頑張ればなんとかしてくれるんじゃないか?」という謎の信頼感が高まっています。何一つ根拠はありません。

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 当ブログの記事、「シグルリ」→「ストパン」→「これ」っていう並びはいくらなんでもどうかと思う、第6話。これじゃぁまるで、私がたくさんの女の子が集まって謎の敵性生物と戦うアニメばかりが大好きなおじさんみたいじゃぁないか。そうじゃないか。そうだよな? ……ピラーさん、ネウロイさん、ヒュージさん、みんながんばれ。

 しかし今回のお話は素直に大変良かったので記事を立てずにもいられまい。なんかね、非常にバランスがよくて鮮烈な構成だった気がするんですよ。うまく説明できないんだけど、シャフトっぽいあっさりした画面の余白みたいなものを残しつつ、アクションものとしても、百合ものとしても実にハイカロリー。シナリオ的にも「ヒュージもリリィも似たようなもんなんやで」っていう割と大事な話をしてはいるけど、まぁ、その辺はどうせソウルジェムが濁ってから考えるか置いときましょう。ちなみに、確認したらコンテの大谷肇氏という方は「3月のライオン」あたりからシャフトをメインに仕事してて、1つ1つの仕事の重みが違っている。「3月のライオン」は私の中では「新しいシャフトの出発点」と位置付けている作品だが、もしかしたらこういう人が支えてくれていたのかもしれない。

 今回メインになるのは夢結様の雪解けシーンと、そこから繋がるノインヴェルトの見せ方ということになるだろう。夢結様は前回のお話で完全に梨璃に陥落したのかと思われていたが、一応レアスキルがらみのお話で最後の一歩がまだ残っていた状態。そこに(ネウロイさん同様に)空気を読んで出てきたのが「かつての自分のチャームを埋め込んでる因縁のヒュージ」とかいうおあつらえ向きのやつで、体内で元気に活動していたチャームを見て、夢結様はまた壊れてしまった。過去の亡霊がフラッシュバックし、自分にはスールを持つ資格などない、それどころかリリィとして戦う資格すらないと暗黒面に落ちる。この時の夢結役・夏吉ゆうこの仕事は文句なしの聞きどころ。おなつさん、良いお仕事をされている。そして、そんな先輩の闇落ちに対し、「過去の女なんぞ知ったことか」と正面突破を図る梨璃さんはどこまで行っても梨璃さん。本人はさほど自覚してないのだろうが、かなり無茶なこと言ってるし、相手の心情もあまり考えていないような非常に身勝手な物言いばかりである。しかしまぁ、それこそが「カリスマ」なのだろう。黙って考えすぎる夢結様に対しての、考えなしの梨璃というわかりやすいデコボコ感。割れ鍋に綴じ蓋がしっかりとハマり、魂の交感を成立させた文句なしのスール爆誕の瞬間である。

 そして、今作の見どころは何と言ってもそうした関係性をバトルシーンとして具現化してくれるところ。どう見てもゴレンジャーハリケーンにしか見えないノインヴェルト、9人1組のバトルという無茶なデザインでも全員に見せ場ができるようにした結果の謎のリレー。いや、別に二水とか無理して出番作らんでもええんちゃうかとは思うのだが、訳のわからんことやってくれててもとにかくシャキシャキ動くので見ていて楽しい。そしてどんな時でも全力で愛を貫いてくれる楓さんの甲斐甲斐しいこと。最近は画面の隅っことか後ろで顔芸やってる楓さんを探すのが楽しみになってきましたね。

 こうしてみると、それぞれの使っているチャームの形状が異なるってのも実は注目できる要素になっており、いわばシンフォギアの1.5倍バージョンみたいなもんである。まぁ、流石にこのアニメシリーズで1人1人のチャームの用途まで掘り下げられることはなかろうが……もし可能であればそういう話作りも見てみたいもんである。

 えっ、ソシャゲをやればそういうところも楽しめるようになるんですか?! ……えぇ……勘弁してくださいよ……。

 

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