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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Ambush Vipor 待ち伏せのバイパー (1)(G) C
クリーチャー・蛇
2/1 瞬速 接死
 
 瞬速接死の黄金コンボを小さな身体に宿したナイス蛇。この組み合わせで記憶にあるのは「翼のコアトル(ARB)」ぐらいなもんで、あちらは多色なので空にまで睨みを利かせていたが、こちらはコストの軽さと、あわよくば殴りに行けるパワー2で強さをアピール。あらゆるデッキで活躍が期待される優良コモンである。でもこれって、名前のイメージからして「ものすごい早さで出てくる」っていうよりは、「相手が気づかないところからこっそり現れる」って感じだよね。やっぱ「瞬速」っていう日本語名がおかしいんだよなぁ。
 
 
Avacyn’s Piligrim アヴァシンの巡礼者 (G) C
クリーチャー・人間、モンク
1/1
(T):あなたのマナ・プールに(W)を加える。
 
 シンプルながらも新機軸。新たな時代の到来を感じさせる、歴史の証人となる1マナの人間クリーチャーである。意外や意外、緑にはこうして「単体で白マナのみを生み出すクリーチャー」は存在していなかった。「ラノワールの死者(APC)」や「深き闇のエルフ(RAV)」のように黒マナだけを出せるカードはたくさんあったにも関わらず、だ。白マナを出せる場合、「アニマのドルイド(ALA)」や「スカイシュラウドのエルフ(TMP)」のように、「友好色なんで赤と一緒に」という場合がほとんどなのだ。友好っつっても、緑は何故か黒といちゃいちゃしているイメージの方が強く、白とはうわべだけの付き合いだったのである。そんな外交状態に待ったをかけるために現れたのが、この新たな「ラノワールのエルフ」である。「ラノエルが強いんだから、これだって強いよね」以外の褒め言葉が一切見付からないのが困ったものであるが、これでマナベースの汎用性が更に高まったのは事実。新たなセレズニア友情物語の幕開けと相成りますかどうか。
 
 
Boneyard Wurm 骨塚のワーム (1)(G) U
クリーチャー・ワーム
*/*
〜のパワーとタフネスは、それぞれあなたの墓地にあるクリーチャー・カードの枚数に等しい。
 
 自分の墓地だけを参照する、半分「ルアゴイフ(8ED)」。今回はこいつの能力をそのままオーラにした「霊の花輪」というカードもあり、緑は半分ゴイフ祭の様相となっている。2マナというコストでキャスト出来るのはありがたいが、序盤に出しても意味が無いという仕様は相変わらず。墓地云々のクリーチャー軍団は「出産の殻」との相性がやたら良いようなので、殻デッキで餌兼ファッティとして使っていくと面白いかもしれない。「虚無の呪文爆弾」みたいなカードを使われて即死するのもまた一興。
 
 
Bramblecrush 茨潰し (2)(G)(G) U
ソーサリー
対象の、クリーチャーでないパーマネント1つを破壊する。
 
 緑が壊せるものは、クリーチャーでないもの全てだ。このことをアピールするために、緑は様々なバリエーションを生み出している。最近では例えば構築でもたまに目撃する「テラストドン(WWK)」なんかが強かったし、現在は「非道な総督」なんて形でのカードもある。クリーチャーに依存しない形なら、「強酸の連鎖(ONS)」あたりのイメージだろうか。そして、そんな緑のお家芸をこれまでで最も純粋な形にしたのがこのスペル。単純明快、「帰化」のコストを倍加させたら土地とプレインズウォーカーが対象にとれるようになったのだ。やはり大きいのは、緑が労せずプレインズウォーカーに触れるという部分だろう。「忍び寄るカビ(10ED)」の完全上位互換となるスペルであるから、今後はこれが緑の代名詞となっていくのだろうか。まぁ、今の世の中には「内にいる獣」があるんですけどね。
 
 
Caravan Vigil 隊商の夜番 (G) C
ソーサリー
あなたのライブラリから基本土地・カードを1枚探し、それを公開して手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。
陰鬱 – このターンいずれかのクリーチャーが死亡していた場合、あなたは代わりにそのカードを戦場に出しても良い。
 
 このセットの土地スペル。1マナと最軽量で登場し、通常モードなら「地勢(APC)」と完全に一緒。これだけでもある程度の圧縮と色調整が出来るので、緑のデッキならとりあえず入れておいて問題無いレベル。そして陰鬱条件を満たせば、2マナも軽い「荒々しき自然(7ED)」にグレードアップする。マナを減らすことなく土地をのばせるってんだから、相当強力な1枚だ。ただ、序盤のマナ調整のタイミングで最も価値の高いこの手のスペルに陰鬱がついていても、なかなか条件をクリアしてマナ加速の恩恵を受けるのは難しいかもしれない。あまり期待せずにおまけ程度で。慌てて唱える必要が無いくらい土地があるなら、加速を狙って温存するのもありだぞ。
 
 
Creeping Renaissance 迫り来る復興 (3)(G)(G) R
ソーサリー
パーマネント・タイプを1つ選ぶ。あなたの墓地から、選んだタイプをもつ全てのカードを手札に戻す。
フラッシュバック・(5)(G)(G)
 
 墓地からカードを回収する専門家は、生命のサイクルを重視する緑である。黒や白はクリーチャーを呼び戻し、青はインスタント・ソーサリー限定で戻せる。緑は、そのどちらも可能な唯一の色であるが、それに加えて具象物であるパーマネントに限定した回収、というのも緑の特徴の1つになっており、「自然のらせん(M11)」では安価で墓地から回収することを可能にしていた。そんなカラーバイをダイナミックにレアっぽくしたのがこのカード。ソーサリーとか回収出来ちゃうと無限エンジンになってしまうので遠慮してもらうが、ある程度対象を絞ることで特大アドバンテージが獲得できるようになった。ほとんどの場合には「クリーチャー」と宣言することで自分だけ「地下墓地の総ざらい(RAV)」出来るのだ。リミテッドはもちろん、構築クラスでもかなりの影響力を持つ。また、やろうと思えば「プレインズウォーカー」と宣言するというマニアックなデッキも組めるだろうし、白と組み合わせてエンチャントデッキ、レガシー以下なら「土地単」もあるかもしれない。そして、現在の環境で意外に現実的なのがアーティファクトの回収。2種類の「水源」カードとか、ガンガン墓地に落として手数を稼ぎ、頃合いを見計らってこれで決定打を決める。なんか面白そう。
 
 
Darkthicket Wolf 暗茂みの狼 (1)(G) C
クリーチャー・狼
2/2
(2)(G):〜はターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。この能力は、各ターンに一度だけ起動できる。
 
 ルートワラ(10ED)」に非常に良く似た狼。ただ、あのトカゲが設置に3マナ、起動に2マナだったのに対し、この狼は逆の設定になっている。複数回支払う可能性がある起動コストが安いルートワラの方が使いやすいのは間違いないだろうが、2ターン目に置いて3ターン目に4点をたたき出せるかもしれないのはこの狼だけのセールスポイント。加えてこの世界には狼支援装置もあるので、序盤に置いておける手軽なビート戦力としてそこそこのニーズはありそうだ。
 
 
Daybreak Ranger 夜明けのレインジャー (2)(G) R
クリーチャー・人間、射手、狼男
2/2 変身条件・<狼男>
(T):〜は対象の飛行を持つクリーチャー1体に2点のダメージを与える。
 
↓(裏側)
Nightfall Predator 黄昏の捕食者 ー
クリーチャー・狼男
4/4 変身条件・<狼男>
(R)(T):〜は、対象のクリーチャー1体と格闘を行う。(それぞれが、自分のパワー分のダメージを与え合う)
 
 人狼クリーチャーたちは、全て同じ条件で変身する。そのパターンは、誰も呪文を使わない静かな夜に正体を現し、誰かが慌てて呪文をいっぱい使って騒ぐと、ばれちゃならねぇってんで大人しくなるというもの。コイツの場合は、普段は森でお仕事をする真面目な遊撃兵であり、空を駆る吸血鬼なんかを相手取ってバッスンバッスンと打ち落とす人間界の番人である。しかし、ひとたび夜が静かだと見るや、その正体を現して誰彼構わず襲いかかる凶暴な狼男となる。4/4で格闘能力持ちというと、あのレアだった「サイクロプスの剣闘士(M11)」と同じ能力であり、除去性能は相当なものだ。赤緑での使用が義務づけられるために多少窮屈なカードではあるが、表でも裏でもそれなりに使えるので、リミテッドでは渋い活躍を見せそうである。相手に出されたら、とにかく騒いでこいつが変身しないように頑張るしかないのだが、「各アップキープ」にチェックしやがるせいで、相手が何もしない場合、インスタントを持っていないと自動的に変身されてしまう。うむ、どうしようもないな。
 
 
Elder of Laurels 月桂樹の古老 (2)(G) R
クリーチャー・人間、アドバイザー
2/3
(3)(G):対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで+X/+Xの修正を受ける。Xは、あなたのコントロールするクリーチャーの数である。
 
 似たような環境だったオデッセイから無理矢理似た感じのクリーチャーを引っ張ってくるなら「ナントゥーコの導師(ODY)」あたりだろうか? いや、あんまり似てないな。とにかく「数の力(TSP)」的ななにかが使えるようになるお偉いさんだ。このクリーチャーの最大のポイントは、起動コストがやたら重たいので実はあんまり使いどころがないはずなのに、「立っているだけでうざい」という部分だろう。普通、自分のターンに「立っているだけ」なんてクリーチャーはあんまり歓迎したくないのだが、この世界の緑は、確実に「立っているだけ」をやらなければいけないタイミングが出てくる。それは、人狼が変身に費やすターンである。手札にプレイしたいカードがあったとしても、そこはグッと堪えて変身待ち。その際に無駄なマナが出ないように、こうした起動型能力で運営してやることで、人狼軍団も快適サポートである。ほら、使いたくなってきたでしょう。今ならこの狼トークンも3体つけて、お値段据え置き。分割払いはききまへん。
 
 
Essence of the Wild 荒れ野の本質 (3)(G)(G)(G) M
クリーチャー・アバター
6/6
あなたのコントロールするクリーチャーは、〜のコピーとして戦場に出る。
 
 よくもまぁ、毎回こんな突飛なデザインを考えるもんだと、尽きることのない製作チームの創造力に感心する1枚。緑神話ということで、6マナ6/6というシンプルなボディが素敵ではあるが、突っ立ってるだけだと完全にバニラ。「超大なベイロス(M10)」や「襞金屑ワーム」に負けるレベル。こいつの真価は、「お前一人じゃ行かせないぜ!」と死地に駆け付けてくれる仲間の数で決まる。なんと、こいつ以降に出てくるクリーチャーは全員こいつ。「極楽鳥」「ラノワールのエルフ」も、「さまようもの(CHK)」も「従者(TSB)」も「したたる死者(LGN)」も、みんな仲良く横並び一線。一世一代の6/6カーニバルである。クリーチャーを出すだけならまだいい。トークンと組み合わせた時のキチピーっぷりは実に見事で、ガラクが能力を起動すると6/6、「翡翠の魔道士」が3マナ払って6/6、うっかり「忌むべきものの軍団」でも唱えようもんなら、6/6が13体、地面の底からボコボコと現れ出でる。なんぞこれ。こいつがいれば、「出産の殻」で何をサクッても7マナのクリーチャーにアクセス出来るようになるよ! まぁ、出てくるのもこいつなんですけど。うっかり「残響する真実(DKS)」とか喰らうと別な意味で祭り。今回登場した「血統の切断」とのレア友情コンボに期待。
 
 
Festerhide Boar ただれ皮の猪 (3)(G) C
クリーチャー・猪
3/3 トランプル
陰鬱 – このターン、いずれかのクリーチャーが死亡していた場合、〜は+1/+1カウンターが2つ置かれた状態で戦場に出る。
 
 陰鬱がまるで狂喜のように作用する緑のデカブツ。4マナ3/3が条件を満たせば5/5になるということは、現在基本セットドラフトでコモンの王者とすら言われている「血まみれ角のミノタウルス」と同じということ。このクリーチャーはそこにトランプルまでついてしまったのだ。これがコモンで手に入るんだから、もう、無理に面倒な狼男なんか変身させずに何とかなっちゃうんじゃないかってレベル。4マナ3/3トランプラーの時点で何の不満も無いわけで、見事4ターン目に5/5トランプラーが舞い降りてきた日には、デッキを投げつけても文句は言われない。これ、すごいなぁ。ま、そんだけ陰鬱条件ってのは易しくないってことなんでしょうかね。
 
 
Full Moon’s Rise 昇る満月 (1)(G) U
エンチャント
あなたがコントロールする狼男・クリーチャーは、+1/+0の修正を受けるとともにトランプルをもつ。
〜を生け贄に捧げる:あなたがコントロールする全ての狼男・クリーチャーを再生する。
 
 ふるふるふるむーん。イラストの雰囲気が良いですね。なんだか「みんなのうた」のワンシーンみたいで。これって共食いしてんのか、じゃれあってんのか、それとも全然別方向に進軍してるのか。色々と想像がかき立てられるシチュエーション。月を見たら元気になるのはどこの世界の狼男も共通の特徴であり、イニストラードの人狼たちもご多分に漏れず。これで月の存在をアピールするとちょっとだけ元気が湧いてくるし、月をぶっ壊すと元の人間に戻る……じゃなくて、一時的に命を長らえることが出来る。「狼男デッキ」がもし存在するならば、悪くないサポートではある。「月霧」やこのカードで、是非ともイニストラードの霧深い月夜の雰囲気が堪能出来れば良いね。ただ、この世界ってやたらめったら月が多い世界らしいので、そこまでありがたみはないんだけどね。太陽が5つの世界の次に月が4つの世界って……マンネリか!
 
 
Garruk Relentless 情け知らずのガラク (3)(G) M
プレインズウォーカー・ガラク
【3】
〜が2つ以下の忠誠カウンターを持つ場合、それを変身させる。
<0>:〜は対象のクリーチャー1体に3点のダメージを与える。そのクリーチャーは、自身のパワーに等しいダメージを〜に与える。
<0>:2/2で緑の、狼・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
 
↓(裏側)
Garruk, the Veil-Curesed ヴェールの呪いのガラク ー (これは緑黒である)
<+1>:1/1で接死を持つ、黒の狼・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
<-1>:クリーチャーを1体生け贄に捧げる。そうしたなら、あなたはライブラリからクリーチャー・カードを1枚探し、それを公開して手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。
<-3>:あなたのコントロールするクリーチャーは、+X/+Xの修正を受けるとともにトランプルを持つ。Xは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードの数である。
 
 この世界を代表する2人目のプレインズウォーカーは、つい最近新作をリリースしていたばかりのガラク。闇の世界で活き活きと羽を伸ばすリリアナ姉さんを追いかけて、こんな薄暗くて象も獣もいないようなところにはるばるやってきたようだ(まぁ、狼はいるから機嫌は悪くなさそうだけど)。しかし、ホームグラウンドじゃないところにいるのはやっぱり無謀。リリアナさんとは過去にも因縁があったが、今回彼女が手にした「ヴェール」という謎のマジックアイテムに呪いをかけられてしまい、あの室伏もびっくりの筋肉だるまが、突然黒に転落してしまったのである。……なんかさ、プレインズウォーカーって色が変わると大体黒くなるよね。テゼレットもサルカンも黒化しちゃったし。
 で、そんな「黒への転落」っぷりが、今回は両面カードというギミックで表現されたわけだ。表の状態の場合、今までの彼を知っている人間から見ると、どうにも弱々しい能力が2つついているだけ。忠誠度を増やしながら3/3を出していた彼の勇姿は面影すらなく、コスト0で2/2が出てくるのがやっとだ(まぁ、それでも充分強いけど)。そしてもう1つは、直接クリーチャーをブン殴りに行くという選択肢。ガラクパンチのダメージは固定で3点。その代わり、クリーチャーとは「格闘」したことになり、パワー分のダメージは貰ってしまう。そうして自らカウンターを減らし、忠誠度が2以下になってしまうと、リリアナの魔力に抗いきれず、めでたく黒化してひっくり返るのだ。
 ひっくり返った後も、基本的には忠誠度が2以下からスタートするという事情を鑑みてか、そこまで派手な能力は用意されていない。プラスで接死持ちのトークンというのは、何はなくとも身は守らなきゃいけないガラクには丁度良い能力。そして、それでも不安なら、小マイナスを使って戦場にいるクリーチャーに仲間を探しに行ってもらうこともできる。なんとか自分でクリーチャーを用意して、ガラクにカウンターが溜まるのをグッと待つ。そして、めでたく3つに復帰した暁には、毎度お馴染みガラクオーバーランが炸裂。しかも、今回は最低でも3ターン目発動と多少時間がかかるため、修正値は限界知らずの青天井だ。なるほど、色々と大変であった。
 全体像としては、過去に生み出された2体のガラクほどパッとするものではない。最初に登場したモードで狼を延々出し続けているなら構わないのだが、裏も絡めたギミックを駆使しようとすると、数々の障害をクリアしてそこまで到達せねばならないのだ。最終奥義を使わない前提では、あまり期待出来るような能力も無いしなぁ。使うとしたら、手軽な狼生成エンジンとしてか、自軍にパワー1のクリーチャーを出すなどして調整してのオーバーラン。プレインズウォーカーは軽い方がいいとは言うが、ガラクの場合は4マナと5マナ、どちらに軍配があがるのだろうか。
 
 
Gatstaf Shepherd ガツタフの羊飼い (1)(G) U
クリーチャー・人間、狼男
2/2 変身条件・<狼男>
 
↓(裏側)
Gatstaf Howler ガツタフの咆哮者 ー
クリーチャー・狼男
3/3 威嚇 変身条件・<狼男>
 
 こちらのクリーチャーは、昼はいかにも温厚そうな羊飼いの男。「オラんとこのヒツジはみんなめんこくて、いい奴らダァ」といいながらのんびりと生活する一般ピープルのはずなのだが、誰も見ていないと分かると、突然「羊を狼から守る側」から、「狼になって人を狩る側」に大変身。3/3威嚇持ちって、普通の環境だったら大体5マナくらいのクリーチャーですよ。それが下手したら最速3ターン目に殴ってくるかもしれないってんだから、どうしていいのか分からない。ギリギリアンコモンで助かったっていうレベルですよ。もう、この世界をプレイしたら周りの人間達も信用できなくなりますよ。ひょっとして、隣で感染デッキをプレイしているあなたの知り合いも、ひょっとして人狼じゃないですか? もしくはブロブか。
 
 
Gnaw to the Bone 骨までの齧りつき (2)(G) C
インスタント
あなたは、自分の墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき2点のライフを得る。
フラッシュバック・(2)(G)
 
 花の冠(WTH)」の回復量が2倍になり、更にフラッシュバックまでついた。どんだけ元のスペルに魅力がなかったんだよ、とは思うが、このスペルにもそこまでの魅力があるように見えないのは悩みの種。いつだって緑のライフゲインは扱いが悪い。ただ、このスペルの回復量は流石に馬鹿じゃないかもしれない。自分一人の力ではどうにもならないが、仮にリミテッドのデッキにクリーチャーが15体いたとすれば、中盤以降は5〜6体は現実的な数字。だとすれば、一発撃てば10ライフゲイン、フラッシュバックでトータル20点。あれ、これって結構凄いぞ。……いけんじゃね? 案外メインからいけんじゃね?
 
 
Grave Bramble 墓所の茨 (1)(G)(G) C
クリーチャー・植物
3/4 防衛 プロテクション(ゾンビ)
 
 墓場に生えた植物なので、共生していたゾンビについては、生まれながらに耐性を持っているというよく分からない壁植物。エラくニッチなプロテクションやなぁ、と思ったが、一応緑だから敵対色である青と黒を代表するゾンビを虐めるのは理に適っているのだね。コストあたりのステータスは防衛持ちと考えてもそれなりで、何らかの「時間が必要なデッキ」ならばそこそこ使えるカードではある。でも、どっちかっていうとゾンビの方が時間が必要な種族な気がするので、サイドインとかしたらどういうマッチメイクになるのかはよく考えて使いましょう。
 
 
Grizzled Outcast 灰毛ののけ者 (4)(G) C
クリーチャー・人間、狼男
4/4 変身条件・<狼男>
 
↓(裏側)
Krallenhorde Savages 爪の群れののけ者 ー
クリーチャー・狼男
7/7 変身条件・<狼男>
 
 ふつーだなっ(CV:中原麻衣)。5マナ4/4は緑コモンの証。だから決して悪いことじゃない。むしろ素晴らしい。でも、ふつーなのである。変身すれば+3/+3の修正を受けて更にサイズアップ。どっかで見たことがあると思ったら、これって変身条件をスレッショルドに変えると「変態するワーム(ODY)」と大して変わらん。つまり、リミテッドなら割といいとこだ。
 
 
Gutter Grime 排水路の汚濁 (4)(G) R
エンチャント
あなたがコントロールするトークンでないクリーチャーが1体死亡するたび、〜の上にスライム・カウンターを1つ置き、その後「このクリーチャーのパワーとタフネスは、それぞれ〜の上に置かれたスライム・カウンターの数に等しい」を持つ緑のウーズ・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
 
 どうしても緑のレアに「ウーズ」と書いてあるとお馬鹿レアだと思ってしまうものだが、このカードは案外ヤバイ。設置しておけば、あとは陰鬱条件で最低クリーチャー1体は供給されるのだ。その後、2体目が死ねば2/2が2体になり、3体目が死ねば3/3が3体に……あぁ、これって「軟体の起源(ROE)」の時のウーズ算と同じなんですね。上手いことこれを置いた後に生き延びられる時間稼ぎが出来たなら、対戦相手は下水から溢れる汚泥に飲み込まれるに違いない。ちなみに、ウーズたちは常にコレの上のカウンターを参照し続けるので、割られると全ウーズが死ぬ。それもまた軟体のさだめでございますな。
 
 
Hamlet Captain 小村の隊長 (1)(G) U
クリーチャー・人間、戦士
2/2
〜が攻撃かブロックに参加するたび、他の人間・クリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。
 
 あぁそうだ、緑も人間をサポートしている種族だったんだ。ということを思い出して慌ててサポートに走ってみたカード。隊長を務めているので、こいつが頑張って戦っていると村民全員が「隊長に続けー!」と叫んで発憤してくれる。ただ、その場合にも隊長は2/2のまんま。部下がんばってんのに隊長2/2のまんま。もうここは、大量の隊長を一気に殴らせる「隊長ビート」を組むしかないだろう。隊長が隊長を強くし、凄絶なる隊長ラインを築くことが出来るぞ。結局誰が隊長やねん、っていう話になるけどな……ほんとにね、人間トークンがいればね。一応白を使っている人は彼のことを覚えておいて、タイミングが避ければ人間隊長ビートを狙ってみるのもいいかもしれません。
 
 
Hollowhenge Scavenger ホロウヘンジのゴミあさり (3)(G)(G) U
クリーチャー・エレメンタル
4/5
陰鬱 - 〜が戦場に出たとき、このターンにクリーチャーが死亡していたなら、あなたは5点のライフを得る。
 
 キーワード能力「陰鬱」のお披露目となった、がっちり安心エレメンタル。たとえ能力無しだったとしても、5マナ4/5の時点でかなりヤバいサイズである。こんなんがひょいひょい登場するのを見ると、ここ10年でクリーチャーのパワーってのはホントに上がったんだなぁ、ということを実感する。で、そんな素敵ボディに加えて、こいつは他人が死んだところに出てくると喜んでライフまでくれる。不謹慎な奴には違いないが、この世界の住人はみんな不謹慎だから気にしたら負けだ。うまく調整出来れば「強情なベイロス(M11)」に並ぶスペックなわけで、リミテッドでは必殺の1枚になるほか、「出産の殻」でサーチしてくるとなかなか面白いカードでもある。まぁ、「酸のスライム」優先でしょうけど。
 
 
Kessig Cagebreakers ケッシグの檻壊し (4)(G) R
クリーチャー・人間、ならず者
3/4
〜が攻撃するたび、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚に付き、2/2で緑の、狼・クリーチャー・トークン1体をタップした攻撃状態で戦場に出す。
 
 この世界の人間共はどうにも一枚岩というわけにはいかないようで、それぞれ幽霊と友好色の白にはスピリットに荷担する奴、狼と友好色の緑には狼側に荷担する奴がいるらしい。黒には仲間を食べちゃう人間なんかもいたし、イニストラード生活も苦労が多い。そして、こいつは村人たちが必死に捕らえて回った狼の檻をぶっ壊して「ヒャッハー! これが自由って奴だ!」と訳の分からない動物愛護精神を叫ぶ面倒な奴。壊せる檻の数は過去に死んだ仲間の数に比例し、ゲーム中盤以降ではワンパンチで5体以上のトークンが一気に湧いて殴りかかる脅威のジェネレーターとなる可能性もある。過去には同じように攻撃クリーチャートークンをまとめて出す「ナカティルの戦群れ(FUT)」なんてカードもあったが、リミテッドであれを使われた時の感想は、「どうしようもないがな!」である。こいつにも全く同じことがいえるだろう。ソーサリー除去が効かない人海戦術って、本当に対処法が無いのよ。これ、シングルシンボルだからタッチ上等やぞ。
 
 
Kindercatch 赤子捕らえ (3)(G)(G)(G) C
クリーチャー・スピリット
6/6
 
 なんだか童話に出てくる得体の知れない怪物みたいなクリーチャー。だって赤子を捕らえていくんですよ。夜な夜な村を回って生まれたばかりの子供をさらっていくんですよ。多分、食べるんでしょうかねぇ、でも、6/6なんてサイズがあるんだったら、別に成人だろうがプロレスラーだろうが捕らえて喰うことは出来ると思うんですけどねぇ。やっぱり赤子が美味しいからでしょうかねぇ。おっかないですねぇ。で、そんなおっかないバニラクリーチャーは6マナ6/6と、コモンなら破格の史上最大規模。狼? 吸血鬼? ゾンビ? 何それ知りません、結局勝つのはスピリットなんです。ただ「緊急の除霊」だけは勘弁な。


Lumberknot もつれ樹 (2)(G)(G) U
クリーチャー・ツリーフォーク
1/1 呪禁
いずれかのクリーチャーが死亡するたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。
 
 誰かが死ぬとその養分を吸収して膨れあがっていく、じゅぼっこ(妖怪)的なクリーチャー。この手のクリーチャーは大体の場合に「コストあたりの初期サイズは小さいんだから、やるなら大きくなる前に叩け」というのがセオリーなのだが、ご丁寧に呪禁で守りまで固めちゃっているので、傍らでドンパチやってこいつが大きくなっていくのを止めることは出来ない。いつしか山も飲み込む大怪物となり、相手を蹂躙してくれるはずだ。ある程度時間のかかる選択肢ではあるが、書いてあることは総じて強い。トークンなどと組み合わせて早期育成を狙っていきたいところである。ま、膨れあがってパンチしても「チフス鼠」とかに止められたらそれまでなんですけどね。
 
 
Make a Wish 願い事 (3)(G) U
ソーサリー
あなたの墓地にあるカードを2枚を、無作為に手札に戻す。
 
 まさにカード名そのまんま、願掛けするかのような無体な博打にチャレンジするカード。とにかく何か2枚に変身するのだからアドバンテージにはなるだろうが、手札に増えるのがなにかは神のみぞ知る。序盤に死んだショボいクリーチャーかもしれないし、相手がライブラリを削って落とした土地かもしれない。ひょっとしたら、たまたま削られたとても強いクリーチャーやプレインズウォーカーが戻ってくるかもしれない。緑は「なんでも墓地から回収出来る」という不可思議な能力を持っており、それがあの伝説の「永遠の証人(5DN)」を生み出す動機となったわけだが、まさかその利便性が、こんな形で微妙に不自由を生み出すとは思わなかった。さぁ、今日も善行を積んで、神様に嫌われないように励むのです。徳の高い人なら、このカード2枚で延々無限サイクルとか組めたりするんだぜ。
 
 
Mayor of Avabruck アヴァブルックの町長 (1)(G) R
クリーチャー・人間、アドバイザー、狼男
1/1 変身条件・<狼男>
あなたのコントロールする他の人間・クリーチャーは+1/+1の修正を受ける。
 
↓(裏側)
Howlpack Alpha 吠え群れの頭目 ー
クリーチャー・狼男
3/3 変身条件・<狼男>
あなたのコントロールする他の狼男か狼クリーチャーは、+1/+1の修正を受ける。
あなたの終了ステップの開始時に。2/2で緑の狼・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
 
 色々といじり甲斐のあるクリーチャーだ。普段は信頼される村の相談役。なんと史上初の「種族・人間をサポートするロード」であり、どれだけ周りの人からの信頼が篤いか、よく分かるだろう。magicの中で最も多く印刷されているカードは当然人間なので、こいつ1枚で色々な時代を変えられる可能性をもっている。そして、そんなカリスマ性を持つ中心人物までもが、この世界では裏の顔を持つ。ひとたび静かな夜を経過させると、こいつは完全に立場を変え、狼の頂点に君臨するクリーチャーとなる。あの「狼茨の精霊(WWK)」や「狼骨のシャーマン(MOR)」といったナイスクリーチャーよろしく毎ターン狼を呼び出し、さらにその全てに修正を与える。何がすごいって、人狼どもは変身トリガーが全員同じ「静かな夜」である。そのため、人狼デッキを組んだ場合には全員の変身が一度に行われるため、このおっさんは人間の時には周りの善人面した連中を、狼モードの時は一気に裏切った残虐な狼共を、常にサポートし続ける無敵の司令官となるのだ。こいつぁ上手く出来てやがる。もし相手に出されてしまった場合は、とにかく自分のターンに必死で呪文をプレイして、相手ターン中に狼面させないこと。トークンが出るのは自分のターン限定なので、人間状態を維持させられれば、脅威は半減する。まぁ、無理な相談だけどな! ちなみにごっつい余談だが、頭目の方のイラストが無駄にアグレッシブでなんか素敵。「最後のガラスを打ちやぶれ〜♪」
 
 
Moldgraf Monstrosity 黴墓の大怪物 (4)(G)(G)(G) R
クリーチャー・昆虫
8/8 トランプル
〜が死亡したとき、それを追放し、その後あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを2枚無作為に選んで戦場に戻す。
 
 バイボって、また訳の分からん日本語作りやがって……まぁ、なんかカビっぽいんだろう。そして墓に関係するんだろう。英語名にどこまでの含意があるかよく分からんのだが、どんな生態なのかはクリーチャーとしての性能を見て判断してくれ。7マナ8/8トランプルってことで、流石のレアとしか言いようがないシンプルなオワッテル感。圧倒の仕方が分かりやすい、緑のお手本のようなクリーチャーである。でも、この世界は割とサイズは大きいのが揃っている。8/8くらいなら頑張れば相打ちブロックに持っていくことは出来そうだ。ただ、そうすると今度は、墓地から代打が2人出てくる。誰が出てくるかは、使ってる当人も分からない。まぁ、ヤバいことにかわりはないと思うけどさ。レアなんだから何してもいいんだ。バイボー、バイボー、しーたいがすっきー。
 
 
Moonmist 月霧 (1)(G) C
インスタント
全ての人間を変身させる。このターン、狼男か狼以外のクリーチャーによって与えられる戦闘ダメージを全て軽減する。
 
 「ムーンミスト」っていうと何だかムーディーなのに、日本語名は「ツキギリ」。「げつむ」とかじゃないですよ。ちゃんとふりがなで「つきぎり」って書いてありますからね。いっそのこと「月霧」って漢字で書いて「ムーンミスト」ってふりがなをふる「軟体電極獣/じぇれくとろーど(GPT)」方式にしちゃえば良かったのに。さておき、昼と夜を入れ替えるギミックがあるのだから、当然それをいじるトリックは存在する。意外だったのは、この手の悪戯は青の専売特許だと思っていたのに、緑がやってのけたことである。夜の魔性を帯びた霧が辺り一面に立ちこめて……というフレーバーが「濃霧」なんかの緑のテイストにフィットしたおかげなんだろうけど、これでいきなり人狼軍団がわっふる出来るので、リミテッドレベルでもそこそこ有用。相手は一度変身した狼共を元に戻すのは結構重労働だし、そもそもこれが綺麗に決まればたった1回の戦闘で相手をガタガタに出来るはず。是非使いこなしたいカードだが、まぁ、あんまり無理を狙うようなもんでもない。1マナ重たい「濃霧」として使えれば御の字である。
 
 
Mulch 根囲い (1)(G) C (ストロングホールドから再録)
ソーサリー
あなたのライブラリを上から4枚公開する。その中にある全ての土地・カードをあなたの手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。
 
 また懐かしいところからの再録である。とは言っても、わたしゃストロングホールドの時はまだmagicやってなかったから知らないんですけど。当時は「マルチ」というカード名が某ゲームのメイドロボを連想させるためにちょっと話題に上ったとか、そうでもないとか。とにかく、不確定ながらも手軽にアドバンテージが狙える、緑にしては珍しいタイプの呪文である。これのクリーチャー版である「暴走の先導」がリミテッドで大活躍してるんだから、きっとこのカードだってそれなりに役に立つだろう。で、なんでひょっこりこんな世界に再録されたかといえば、やっぱり「墓地に落ちる」という点がかみ合ったおかげだろう。今回は緑もそれなりに墓地に言及するカードが多く、このカードを使えば確実に土地以外のカードが落ちるため、何らかのシナジーを見込んでの投入も充分あり得るだろう。ただ、相手が青や黒の場合は悪用されないように注意。
 
 
Naturalize 帰化 (1)(G) C (もうホント色んなトコから再録)
インスタント
対象のエンチャント1つかアーティファクト1つを破壊する。
 
 うん、そうだな! ……もう少し創作努力をしようよ……いや、強いけども。書くことがないのでせっかくだからフレーバーテキストに触れておくと、このカードの原文は「Stone and thought fade into ruin」とあるところを、日本語スタッフはちょっと洒落て「石も意志も崩れ去りぬ」と地口にしている。こういう心遣いはよろしいなぁ、と思ったのだが、考えてみりゃこれってセイクリッドセブンだ。
 
 
Orchard Spirit 果樹園の霊魂 (2)(G) C
クリーチャー・スピリット
2/2
〜は飛行も到達も持たないクリーチャーにはブロックされない。
 
 緑にたまに現れる、へんてこ飛行クリーチャーの新作。多分元になっているのは「エルフの騎手(10ED)」だと思うんだけど、その後登場した同型にもあんまり共通したコンセプトがないから、何をイメージした能力なのか分かりにくいんだよね。で、そんな似非飛行の新作は3マナ2/2とシンプルな出来。つまり「樹上のレインジャー(USG)」と同じだと思っていいな。3マナ2/2フライヤーなら他の色で考えても大体一線級。リミテッドなら貴重な回避能力持ち戦力である。いつものように、より高い空を飛んでいる他の色のクリーチャーを見上げて羨むがよかろう。
 
 
Parallel Lives 似通った生命 (3)(G) R
エンチャント
いずれかの効果であなたがトークンを自分のコントロール下で戦場に出す場合、それは代わりに2倍の量のトークンを出す。
 
 倍増の季節(RAV)」の簡略化エンチャント。カウンターを増し増しする効果を削った代わりに、コストが1だけ軽くなった。カウンター増量が無くなってしまったのでプレインズウォーカーなどの各種カードで悪戯が出来なくなり「倍増の季節」のような爆弾カードではなくなってしまったが、その分シンプルになったので用途は見えやすくなった。今回はゾンビと狼、スピリットなどの種族が多くのトークンを駆使する戦術をとっているため、どの色と組み合わせてもそれなりの効果が期待出来るだろう。構築でも何かコンボ的なデッキが作れそうな臭いもする。ちなみに、コレがある状態で生体武器を出すと、細菌トークンも2つ出たりするぞ。もちろん死ぬけど。
 
 
Prey Upon 捕食 (G) C
ソーサリー
対象のあなたのコントロールするクリーチャー1体は、対象の、あなたがコントロールしていないクリーチャー1体と格闘する。
 
 今回ようやくキーワード化された「格闘」を素材の味だけでお楽しみ頂ける基本コモン。似たようなギミックとしては過去にも「追い詰め(LRW)」があったし、具体的に格闘を引き起こすカードには「捕食者の衝動(ZEN)」なんかがあったが、このカードは緑にとっては念願の「軽量緑除去」としての意義が大きい。使用に若干の制限があるとはいえ、無事に効果が解決されれば「1マナ火力」として機能するわけで、緑が喉から手が出る思いで求め続けてきた「クリーチャーに触れるカード」が、今後のリミテッドでは安定供給されることになったわけだ。今回は狼男絡みでゲーム序盤からステータスに優れたカードも多く展開出来るようになりそうだし、見た目以上に価値の高い1枚になるのではなかろうか。
 
 
Ranger’s Guile レインジャーの悪知恵 (G) C
インスタント
対象の、あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともに呪禁を持つ。
 
 森の中や砂漠の向こう、極限状態での生存と闘争を本職とするのが、実戦遊撃部隊、レインジャーだ。秘密戦隊レインジャーだ。そんな連中が悪知恵なんか持った日には、もう目も当てられない。何せ、+1/+1しちゃうからね。……うん、大したことないんだ、すまない。でも1マナですからね。そして、呪禁付けちゃいますから。実を言うと、これってば緑に与えられたカウンタースペル。どんな火力が来ようとも、どんな黒除去飛ぼうとも、これさえあれば僕らは安心。絶対無敵、呪禁戦隊レインジャー! ポッケのわんちゃんかわいくね?!
 
 
Somberwald Spider ソンバーワルドの蜘蛛 (4)(G) C
クリーチャー・蜘蛛
2/4 到達
陰鬱 – このターン、いずれかのクリーチャーが死亡していた場合、〜は+1/+1カウンターが2つ置かれた状態で戦場に出る。
 
 くーもくーもくも到達の子。毎度お馴染み、蜘蛛でございます。今回は、素のステータスは大先輩「大蜘蛛」と全く同じなんですが、1マナ追加で払っているので、陰鬱効果で4/6になっちゃうんです。この蜘蛛は堅いですよ。「荒廃後家蜘蛛」もびっくりのサイズですよ。細かいスピリットや鬱陶しい吸血鬼がブンブン飛び回る音でお悩みの方、こちらの蜘蛛で夜も安心です。是非ご用命を。陰鬱トリガーは同梱しておりませんので、別途ご用意下さい。
 
 
Spider Spawning 蜘蛛の発生 (4)(G) U
ソーサリー
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき、1/2で到達を持つ、緑の蜘蛛・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
フラッシュバック・(6)(B)
 
 当方、虫が苦手なんです。足が6本以上あるとアウトなんです(少ない分には割とOK)。小学生の頃、登下校途中の田舎道には、溢れかえるほどの巨大な女郎蜘蛛が巣を張っていて、子供目線で見るあの不気味な巨体と、毒々しいカラーリングは今でもトラウマ。蜘蛛はゴキブリ以上の宿敵であり、大人になった現在でも、昼夜を問わず、蜘蛛を見付けたら全力で排除に動くんです。そんな人間からしたら、これは悪夢以外の何ものでもない。だって、湧くんですよ、蜘蛛が。しかもたくさん。もう、フラッシュバックとかいってんじゃねぇよ、って話ですよ。キモいなぁ。嫌だなぁ。使いたくないなぁ。でも、飛行対策を怠ることが出来ない緑からしたら、充分な選択肢ですよね。コストあたりの効果を考えると、大体3体くらいが損得分岐点か。3/3フライヤーが止められるならば問題なし。フラッシュバックする頃にはもっと劇的なクモのコチラス現象が拝めるでしょう。……やっぱり凄いネーミングだな、コチラス。ググったらいっぱいヒットする、流石。これを期に、少しでも蜘蛛が好きになれれば……いや、いいや。
 
 
Spidery Grasp 蜘蛛の掌握 (2)(G) C
インスタント
対象のクリーチャー1体をアンタップする。それはターン終了時まで+2/+4の修正を受けるとともに到達を得る。
 
 現在唯一の皆勤賞を保持したカードである「大蜘蛛(M12)」のおかげで蜘蛛どもはちょっとばかり態度が大きくなっており、今回は基本セットで3つのレアリティに蜘蛛を送り込んだ上、「アラクナスの蜘蛛の巣(M12)」なんてオリジナルギミックまで開発してやがる。ミラディン世界のリミテッドで「荒廃後家蜘蛛」が大活躍中なのも、蜘蛛たちを増長させる一因だろう。そこで、この世界の増強スペルは蜘蛛の力をお借りすることで「流れに乗ろう」という考えである。勢い盛んな蜘蛛の力をもってすれば、飛行を止めるのもタフネスを4あげるのも余裕余裕。まぁ、その割に3マナかかってパワーが2しか上がらないとかいう残念な面も無いではないが、奇襲ブロッカーが繰り出せるのでトリックとしてはそれなりのレベルである。でも、やっぱりジャイグロ系ってせめて2マナ圏内で抑えててほしいもんだよね。ニーズがあるかどうかは、五分五分。
 
 
Splinterfrright 裂け木の恐怖 (2)(G) R
クリーチャー・エレメンタル
*/* トランプル
〜のパワーとタフネスは、それぞれあなたの墓地にあるクリーチャー・カードの枚数に等しい。
あなたのアップキープの開始時に、あなたのライブラリを上から2枚墓地に置く。
 
 今回緑がやたらとプッシュする「半ゴイフ」能力の決定版。アンコモンの「骨塚のワーム」に比べると1マナ重くなっているが、その分トランプルと自給自足の増強能力が付与された。これがアンコとレアの違いという奴である。ゲーム序盤は出しても仕方ないくらいのステータスだが、とりあえず死なない状態で出しておけば、あとは自分で勝手にライブラリをガリガリやって、適当にパワーアップしてくれる。当然、墓地を肥やすことは他のカードとのシナジーも期待出来るし、放っておくだけで多方面からプレッシャーをかけられるはずだ。あとは、「俺のライブラリがこんなに薄いはずがない」にならないことを祈るのみ。そのためのトランプルですから。「平和な心」系での生殺しが一番怖いな。
 
 
Travel Preparations 旅の準備 (1)(G) C
ソーサリー
最大2体までのクリーチャーを対象とし、それらに+1/+1カウンターを1つ置く。
フラッシュバック:(1)(W)
 
 基本的な増強スペル。カウンターを1つ乗せるスペルとしての比較対象は、インスタントで1体にのせる「戦いの成長(MRD)」が1マナ、ルアー能力と抱き合わせ販売してるのが「残忍な競争(WWK)」で4マナ。うむ、あんまり比較出来ない。カウンターでない増強の「共生(USG)」が2マナインスタント、っていう方が近いか。とにかく、恒久増強出来るスペルがそこそこ軽量のコモンっていう時点で割と強い。それが更にフラッシュバックまでしちゃうっていうんだから大したもんだ。友好色で使う必要性はあるが、同じように色違いフラッシュバックを採用していた「狩りの興奮(TSP)」は行きだけのモードでもそれなりにニーズはあったし、フラッシュバックのおかげで当時の環境ではかなりの強スペルに認定されていた。このカードはソーサリーだから融通は利かないが、充分使われるレベルのカードではあるだろう。
 
 
Tree of Redemption 解放の樹 (3)(G) M
クリーチャー・植物
0/13 防衛
(T):あなたのライフの総量と、〜のタフネスを交換する。
 
 ある意味、今回の神話枠の最大の話題作と言っても過言ではないかもしれません。色んなところが新機軸過ぎるのに、この醸し出される適当さ加減ったらどうなんでしょう。まず、史上最もパワーとタフネスがアンバランスなクリーチャーなのは間違い無いだろう。過去にも「不屈の古樹(MOR)」(2/10)や「野蛮の怒り(FUT)」(8/0)など、アンバランスでぶっ倒れそうなクリーチャーは存在していたが、そんな過去の事例をぶっちぎる、13点の偏り。もう、安定感ってレベルじゃない。そして、そんなどっしりがっしりばっちりどすんと根をはった安定感を、「タフネスとライフの交換」という類をみない効果で活かしてくるその斬新さ。もうわけが分かりません。すげぇ……確かにこいつぁ神話だぜ……強いかどうかは別にしてな。リミテッドなら、鉄壁のブロッカーの任を果たしながら、ライフが尽きそうな時には優しく肩代わりしてくれるぞ。ちなみに、FAQを確認すると、タフネス修正はそのまま影響されるらしい。例えばこいつに+1/+1されるエンチャントを張っている状態(1/14)でこちらのライフが5の場合、能力を起動するとライフが14点、こいつのタフネスが5点+エンチャント分で6点になるらしい。うむ、よく分からんな! ってことは、エンチャントやカウンターを乗せた状態で毎ターン起動し続ければ、少しずつライフが増えていくことにっ!
 
 
Ulvenwald Mystics ウルヴェンワルドの神秘家 (2)(G)(G) U
クリーチャー・人間、シャーマン、狼男
3/3 変身条件・<狼男>
 
↓(裏側)
Ulvenwald Primordials ウルヴェンワルドの根源 ー
5/5 変身条件・<狼男>
(G):〜を再生する。
 
 いかにも緑らしい、サイズ重視のがっちり系人狼。人間の時点で4マナ3/3というリミテッドの雄となる条件を満たしており、時代が時代ならこのバニラでも充分出番があるというスペックである。そして、変身すれば5/5再生。そりゃでかいさ。あの「スラーン」さんと肩を並べちゃうくらいだからね。何が面倒って、基本的に狼男は相手のターンに変身状態になっていることの方が多い(自分のターンの方が呪文を唱える数は調整しやすいから)。相手が必死に呪文を重ねればこちらのターンにはまた人間に戻ってしまう可能性もそれなりにあるのだが、とにかく相手ターンには狼状態、というのが狙いやすい戦術。すると、こいつは最低限、鉄壁の再生ブロッカーの任は担えるのである。もちろん、「変身させたいけど、そうするとこのターンのアクションが……」という悩みはあるだろうが、手に入るのがここまでのスペックなら、そうそう文句も出ないだろう。
 
 
Villagers of Estwald エストワルドの村人 (2)(G) C
クリーチャー・人間、狼男
2/3 変身条件・<狼男>
 
↓(裏側)
Howlpack of Estwald エストワルドの吠え群れ ー
クリーチャー・狼男
4/6 変身条件・<狼男>
 
 ふつーだなっ(CV:中原麻衣・ラジオトータルイクリプスより)。なんだ、結局緑の人狼どもはコモンだとみんなバニラじゃないか。しかも3マナ2/3って、普通過ぎてどうしようもないわ。そのくせ変身後はやっぱり強いから、つまらんとかいいながらも結局デッキに入れたくなるわ。どうしたらいいのさ。
 
 
Woodland Sleuth 森林の捜索者 (3)(G) C
クリーチャー・人間、斥候
2/3
陰鬱 - 〜が戦場に出たとき、このターンクリーチャーが死亡していたなら、あなたの墓地からクリーチャー・カード1枚を無作為に手札に戻す。
 
 陰鬱能力でランダムに「墓暴き(M12)」するグレイブディガー。対象を選べない時点で「グレイブディガー」よりも能力が落ちるわけで、緑はクリーチャー回収の専門家ではないとはいえ、別にわざわざ陰鬱に設定する必要もなかった気がするのだが、どういうバランス調整なんだろうか。一応、「このターン墓地にクリーチャーが落ちる」ことと「それがトリガーになって墓地のクリーチャーを回収すること」が絡んでいると考えれば、フレーバー的には何か面白い繋がりはありそうな気がするんだけど、「グレイブディガー」を使い慣れた身としては、なんだか無駄に条件が多くて使うのが面倒臭い印象が強い。まぁ、タフネスは1多いわけだし、なんだかんだでアドバンテージカードなので、それなりに使えるカードなのは間違い無いんだろうけど。墓地に強いクリーチャーが落ちてるのに、陰鬱トリガーでショボいクリーチャーを墓地に落としちゃうと戻ってくる確率が下がるとかいう嫌らしいジレンマがたまりませんね。どうしても嫌な人はトークンを上手く使いましょう。
 
 
Wreath of Geists 霊の花輪 (G) U
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは+X/+Xの修正を受ける。Xは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードの数である。
 
 墓地参照のカードである。現在構築環境でもしばしばお呼びがかかる生体武器に「骨溜め(MBS)」がおり、その原型となったオーラが、墓地ギミックがテーマだったオデッセイブロックにいた「外骨格の鎧(JDG)」である。ルアゴイフっぽい能力が得られるために「ゴイフアーマー」などと呼称されていたが、このカードは「外骨格の鎧」のコストが半分になり、その分効果も半分になった、いわば「半ゴイフアーマー」である。修正値が半分になってしまう上、この手のカードは後半にならないと意味がないためにたった1マナのコスト削減はあまりプラスには感じられないのが残念だが、デッキ次第では1マナとは思えない修正値を叩き出すのも事実。緑青なんかでクリーチャーを詰め込んだデッキなら、がんがん命を落としてもらった後でフライヤーにこれをつけて特攻するプランなども組みやすい。なんだかんだで、ゴイフ効果はやっぱり強いな。

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