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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<赤>

 赤のコモンクリーチャー数は、意外にも白と同じ11体で結構多い。そして赤の奇妙なところは、コモンクリーチャーの戦術が大きく分けて3つも存在しているという部分である。他の色は基本的に「待つ」「攻める」の2択だったのだが、赤はこれに「壁る」という第3の選択肢が発生する。勿論きれいに3つに分かれるわけではないが、とにかく見ていこう。

 まず、まっとうなビート戦術をとるならば、なんと言っても「戦装飾のシャーマン」だ。普通のステータスだが、攻撃時に好きなところに+2のボーナスが入るため、あらゆる戦術とかみ合いやすい柔軟なカード。赤単体でも、パワー2以下にアンブロッカブルを与える「ゴブリンのトンネル掘り」とのシナジーが強烈。「トンネル掘り」は他にも「窯の悪鬼」とのシナジーが手軽に狙えるため、赤の先兵として鍵となるかもしれない。

 他方、待ちの戦術というのは当然エルドラージ絡み。その代表格は落とし子3体を引き連れる「エムラクールの孵化者」で、数あるドローンの中でも高効率な部類に入るだろう。当然、待ちの戦術なのだからがっちり防御の「オーガの歩哨」とのかみ合わせは抜群である。

 そして、こうした待ちの戦術に変化を与える赤特有のギミック・クリーチャーが、「孔の歩哨」である。なんと壁を並べるだけで勝ててしまう。白の「断固たる盾持ち」や緑の「草茂る胸壁」と組み合わせて、完全砲台デッキを作るのも夢じゃない。赤単体でも、前述の「オーガの歩哨」に加えて「戦闘塁壁」と3体の壁がおり、それなりに現実的なプランであることを予期させる。おそらくは落とし子と絡めて、エルドラージを目しながら、余裕があったら壁砲撃というのが赤なりの「待ち」戦術と言うことになるだろう。

 その他スペル部門では、1マナ4点とおかしすぎる「炎の斬りつけ」を筆頭に、変幻自在の「熱光線」、二倍二倍の「よろめきショック」、1点ばらまきブロックすんなの「炎の覆い」と、コモンとは思えないスペックで様々な状況をぶちこわせる。そして待ちの戦術にもきちんとフォローが出来ているのが赤のスペルの凄いところで、手軽な邪魔をしながら落とし子を増やす「産卵の息」に始まり、これを一気に増量する「群れの誕生」もコストあたりのスペックはコモンとは思えない。更に更に、落とし子・ゴブリンのどちらとも絶妙にかみ合う火種である「略奪の爆撃」は、トップクラスのダメージ効率が期待できる恐ろしい砲台。

 アンコモンにだってきちんとゲームを作れるカードが多く、クリーチャーで言うならばやはり「硫黄石の魔道士」が怖い。これに「二股の稲妻」「爆発的天啓」と容易にアドバンテージが稼げるカードが2枚加わり、赤の火力は万全の体制だ。個人的には地味ながらもかなり嫌らしそうな「戦いへの欲望」も気になるところ。

 レア以上では、トークンを美味しくいただくエルドラージ寄りのカードが増える。突然ヘリオンだらけの世界を実現させる「乱暴者の噴火」、ダメージに変換する「溶口」、一方的なラスゴ「災難の範囲」と、構築レベルで危険な臭いもちらほら。コンボってくださいと言わんばかりの「欠片の双子」なんかは如何だろう。あとは「カルガの竜王」がどこまでいけるかが気になるところかな。現行のジャンドに追加で入りそうなカードは少ないのだが、各種火力はどれもこれも新風を巻き起こしそうである。打倒「コーの火歩き」!


Akoum Borderfoot アクームの岩足 (4)(R)(R) U

クリーチャー・巨人、戦士

4/5

〜が戦場に出たとき、〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に1点のダメージを与える。

 大きな体に似合わぬ小さな芸。いうなれば「火花魔道士の弟子」がビルドアップした姿だが、6マナもかかるんだったら2点くらい飛ばしてもバチは当たらないんじゃなかろうか。6マナ出る時点で1点飛ばして嬉しいことって……あぁ、落とし子が1体つぶせる。この世界では対象には困らないので悪くない能力なのかも。6マナ4/5も赤という色を考えれば充分なステータスだし、「でかいクリーチャーは欲しいけどエルドラージとかはちょっと……」という穏健派のための1枚。

 

Battle Rampart 戦闘塁壁 (2)(R) C (マスクスより再録)

クリーチャー・壁

1/3 防衛

(T):対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで速攻を得る。

 マスクスからの復帰を果たした地味壁。ちなみにマスクスコモンには「タップで色特性を発動する壁」がサイクルを成していた。白はプリベンターの「石膏の壁(MMQ)」で、防御任務と軽減能力がかみ合い、当時のリミテッドでは重宝したブロッカー。後にラヴニカでは「尊い祖霊(RAV)」という同型クリーチャーも登場している。青は問答無用、最強コモンの名をほしいままにした「有刺障壁(MMQ)」。実は青のコモンティムの歴史に幕を閉じるカードだったりする。同様に構築レベルだったのが、基本セットにも再録された緑の「ぶどう棚(8ED)」だ。これら3体はそこそこだったが、手札を捨てさせる黒の「ひずみの壁(MMQ)」は、壁のくせに起動型能力がソーサリータイミングというちぐはぐな部分が災いしてほとんど使われず、かろうじてリミテッドで見かけたのが、この赤の「戦闘塁壁」である。同ブロックのネメシスで「鞭打ち兵長(NEM)」という使いやすい後続が登場するという妙なほされ方をした可哀想なカードだ。完全に上にいるはずの「ぶどう棚」に上位互換クリーチャーが現れたこの世界に、この壁は何を思って帰ってきたのだろうか。まぁ、クリーチャー単体がでかいこの世界だと、相対的に速攻の価値はあがってるけどね。

 

Battle-Rattle Shaman 戦装飾のシャーマン (3)(R) C

クリーチャー・ゴブリン、シャーマン

2/2

あなたのターンの戦闘の開始時に、あなたは「対象のクリーチャー1体はターン終了時まで+2/+0の修正を受ける」ことを選んでも良い。

 攻撃時限定ではとりあえず4マナ4/2と考えることが出来るので、最低限の性能は埋め合わせている。その上で、こいつならば一番増強したい部分に自分のパワーを「預ける」ことが出来る。トランプラーや回避能力持ちなどがいるならば、毎ターン+2の修正は結構貴重だ。アラーラのリミテッドで賛美戦術が強かったことからも分かるように、マジックはその構造上、「強さを分散させて、いざというときに集中させる」という戦術はかなり有効なのだ。2体並んだ時にはかなり色々と戦術の幅も広がるし、面白い伏兵となりそう。お勧めパートナーはアンブロッカブルを付けられる青の「ひずみの一撃」。

 

Brimstone Mage 硫黄石の魔道士 (2)(R) U

クリーチャー・人間、シャーマン

2/2 Lvアップ・(3)(R)

LV 1-2> 2/3 (T):〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に1点のダメージを与える。

LV 3+> 2/4 (T):〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に3点のダメージを与える。

 出世ティム。ティムは世界を左右する重要な存在なので、起動に至るまでが7マナとかなり重たい仕上がり。2/3というステータスはそれなりのものだが、どうせかわせる除去も大してないし、ティムとしては弱い部類に入るだろう。流石に出しただけで何も出来ないというのは寂しい。まぁ、それでもティムなんだから弱いわけじゃないんだけど。爆発する可能性があるのは、更に8マナを費やした時点。ここまで来るとなんと「稲妻造り士(MOR)」になるので、ようやく「手塩にかけて育てた甲斐があったなぁ」と実感出来る。是非とも育ててあげたいレベルアッパー部門ではトップランクだ。あとは、到達できるくらいの時間的余裕を相手が与えてくれるかどうか。マストで殺さなきゃいけないクリーチャーなのは間違いないので、やっぱり強いんだな。結論→強い。

 

Brood Birthing 群れの誕生 (1)(R) C

ソーサリー

あなたが【落とし子トークン】をコントロールしているならば、3体の【落とし子トークン】を戦場に出す。

 なかなか面白い制限がついた落とし子量産スペル。2マナでトークン3体というのは、「ドラゴンの餌」すら上回るかなりの高性能。うまく使えばコモンとは思えないスペックである。問題は準備段階だが、この世界ならばそこまで意識せずとも条件を満たすことは可能だろう。準備に時間がかかると2マナといううま味は活かせないかもしれないが、それでも高水準であることにかわりはない。マナ加速スペルとしてみてもかなり優秀なので、赤が絡むエルドラージデッキでは必須のスペルになるのではなかろうか。

 

Conquering Manticore 征服するマンティコア (4)(R)(R) R

クリーチャー・マンティコア

5/5 飛行

〜が戦場に出たとき、ターン終了時まで、いずれかの対戦相手がコントロールする対象のクリーチャー1体をアンタップし、コントロールを得る。それはターン終了時まで速攻を持つ。

 187で「反逆の行動」するファッティ。「反逆の行動」が3マナソーサリーなので、それに5/5フライヤーで6マナは実にお得な買い物。リミテッドでプレイすれば相手もゲンナリだ。でも、なんか凄く地味。やっつけ感たっぷりのレア。わざわざクリーチャータイプにマンティコアなんて地味なカテゴリーもって来ちゃってねぇ。ちなみに、現時点で存在しているマンティコア・クリーチャーは3体だけで、「ノコギリ・マンティコア(MIR)」、「真紅のマンティコア(5ED)」、「打ちすえるマンティコア(MMQ)」と、実にどうでもいいラインナップ。こいつらの存在意義ってなんだろう。マジックの場合「マンティコア」と「マスティコア」でカテゴリが違うからややこしいんだよなぁ。似たような現象は「オーガ」と「オーグ」にも確認出来ます。何とかしろよな。

 

Devastating Summons 壊滅的な召喚 (R) R

ソーサリー

〜をプレイするための追加コストとして、土地をX枚生け贄に捧げる。

X/Xで赤の、エレメンタル・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。

 心魂波(10ED)」などの流れを汲む、赤の「後戻り不可能」ギャンブル。この効果でコストが1マナというのが実に嫌らしくて素敵だが、おおよその場合において,自分の土地を全て生け贄に捧げて特大トークンを2体出すことになるだろう。確かに7/7や8/8が2体も登場すれば、かなり勝てる確率は上がる。除去耐性も速攻もないので不安ではあるが、これをプレイしたいくらいに土地がたまっている中盤以降ならば、ある程度相手の手の内は予測できるはずで、ベストのタイミングというのは(デッキ次第では)存在する。軽さを利用して、何か大きなクリーチャーなどと一緒にプレイすれば,突如デカブツ3体が増えるわけで、相手も対処しにくいだろう。もちろん、バウンスや「審判の日」があるデッキに対しては自殺行為以外の何物でもないので、きちんと使えるデッキは見極めないと駄目だが。リミテッドならそれなりの確率でエンドカードになりうるだろう。一応下の環境では「第二の日の出(MRD)」とのシナジーとかがあるんだけど、そこまで頑張りたいようなもんでもないな。

 

Disaster Radius 災難の範囲 (5)(R)(R) R

ソーサリー

〜をプレイするための追加コストとして、あなたの手札からクリーチャー・カードを1枚公開する。

〜は、あなたの対戦相手のコントロールする各クリーチャーにX点のダメージを与える。Xは、公開されたカードの点数で見たマナコストである。

 「手札チラ見せ」シリーズの赤は、シリーズトップの重さを誇る全体除去だ。イメージとしては、手札から巨大なエルドラージが暴れ出して敵陣営にゴジラのごときメガ粒子砲を叩きつけるカード。カードイラストでも、ウラモグ様がぺんぺん草も生えなくなった焼け野原で元気に吠えていらっしゃる。コストはともかく「相手だけ全体除去」となれば「疫病風(10ED)」クラスなわけで、単純な比較でも2マナ軽い。手札に手頃なクリーチャーがいないとプレイ出来ないという制限はあるものの、普通の用途だったらパワー4〜5程度でも事足りるだろうし、カードのテイストを重視して「ウラモグ」様を公開すれば、吹き荒れるのは「チャンドラ・ナラー」ばりの10点殺戮劇。まぁ、流石に強いと思う。もちろん、「どれだけ火力がでかくなっても『コーの火歩き』は死なねぇんだよ!」というクレームはあると思うが、それはウラモグ様のせいじゃない。大人しく「全ては塵」でも使ってくれ。

 

Emrakul’s Hatcher エムラクールの孵化者 (4)(R) C

クリーチャー・エルドラージ、ドローン

3/3

〜が戦場に出たとき、【落とし子トークン】を3体戦場に出す。

 赤ドローン。緑が4マナ3/3で2体なのでこのくらいでも普通に見えてしまうが、同じように農奴トークン3体を生み出していた「センギアの従臣(TSB)」が4マナ2/2だったわけで、それを考えれば恐ろしい進歩である。エルドラージ繋ぎ役としても実にバランスが良く、これが出た次のターンには確実に8マナが使えることになる。そう、コモンエルドラージである「ウラモグの破壊者」に繋がるのだ。普通の環境ならば5マナはマナカーブの締めの役割を果たすくらいのマナ域だが、この世界ではまだまだ中堅。このくらいの能力のコモンならニーズは充分あるだろう。この手の世界では「エルドラージなんてしらねぇから軽量クリーチャーでさっさとビートしてやるぜ!」みたいなデッキが当然生まれるだろうが、そうした速攻デッキに対しても、トークンのチャンプブロックで時間が稼げるのは大きなセールスポイントだろう。

 

Explosive Revelation 爆発的天啓 (3)(R)(R) U

ソーサリー

土地でないカードが公開されるまで、あなたのライブラリを公開する。〜は、対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に、このカードの点数で見たマナコストに等しい値のダメージを与える。そのカードを手札に加え、残りのカードを任意の順番でライブラリの下に置く。

 うつろう爆発(ONS)」で爆発したカードが、ボトムではなくて手札に入るようになった。これによって単なる不安定火力だったカードが、「うまく使えばアドバンテージを稼げるカード」にパワーアップ。2マナも重くなってしまったが、このくらいの変化は致し方ない部分だろう。無駄に重たいカードも平気で出回る鈍重な世界では、ダメージの期待値も跳ね上がる。また、現環境には「ムル・ダヤの巫女」「ハリマーの深み」「思案」などのライブラリトップが分かるカードも多いので、それらとのシナジーもある程度期待していいだろう。当時は「ドラコ・エクスプロージョン」で16マナの「ドラコ(PLS)」と組み合わせたわけで、ここは是非、15マナの「エムラクール」とのタッグをブロック構築で炸裂させるべきである。

 

Fissure Vent 地割れの孔 (3)(R)(R) C

ソーサリー

以下の2つから、1つまたは2つを選ぶ。「対象のアーティファクト1つを破壊する」「対象の、基本でない土地1つを破壊する」

 「破砕」に似た2つの効果が双呪型式になり、うまくいけばアドバンテージが狙えるようになった。ただ、残念ながらこの世界にはノンベーシックランドがほとんどないので、リミテッドではあり得ないくらい重たい「粉砕」としての役割しか果たさない。本当にウィザーズ社はランデスにとどめをさしたくて仕方がないらしい。土地破壊好きは、年々減っていく赤のランデススペルに涙が止まりません。今最強のランデススペルが「広がりゆく海」っていう現状を本当に何とかしてほしい。

 

Flasme Slash 炎の斬りつけ (R) C

ソーサリー

〜は対象のクリーチャー1体に4点のダメージを与える。

 クリーチャーインフレが続く中、クリーチャーの質とは切っても切れない関係にある火力のスペックも、ついにここまで来た。なんと、コモンの1マナ火力で制限無しの4点。これまでの世界の常識は「稲妻」があるのでタフネス3と4の間には大きな壁がある、というものだったが、ついにそんな壁までが時代の流れとともに崩れ落ちようとしている。確かに、クリーチャー限定のソーサリーというのは使いづらいものだ。しかし、流石に「掃射(PLS)」が可哀想ではないか。とにかくリミテッドでは盤石の1枚。さて、このスペックでプレイヤーにも飛ばせるようになるのは、何年後のことだろう。

 

Forked Bolt 二股の稲妻 (R) U

ソーサリー

2つ以下のクリーチャーとプレイヤーの組み合わせを対象とし、〜はそれらに2点のダメージを望むように割り振って与える。

 ありそうでなかった基本火力。言うなれば「火/氷(APC)」の「火」だけを1マナ軽くしてソーサリーにしたスペル。これが3点まで上がると「弧状の稲妻(USG)」になるわけだ。現在は1マナ火力の基本が「稲妻」になってしまっているのでちょっと見劣りするが、「ショック」と比べれば「分割できないインスタント」か「分割できるソーサリー」かという棲み分けはきれいに出来ている。この環境は大量の0/1ドローンが発生することは確定しているし、モードが多いに越したことはないだろう。アンコモンなのはちょっと納得いかないが、見たらやっぱり引いておけば良いと思う。

 

Goblin Arsonist ゴブリンの付け火屋 (R) C

クリーチャー・ゴブリン、シャーマン

1/1

〜が戦場から墓地に置かれたとき、あなたは「〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に1点のダメージを与える」ことを選んでも良い。

 微妙に形を変えた「モグの狂信者(10ED)」。自発的にサクれなくなり、全く融通が利かなくなっているので弱体化したように見えるのだが、実は案外そうでもない。何せ戦闘ルールの変更により、モグファナは弱体化を極めた代表格のクリーチャー。ブロック後にサクっても戦闘ダメージが与えられないモグファナに、誰が振り向いてくれようか。しかし、このカードならばそれも可能なのだ。タフネス2のクリーチャーとの相打ちや、タフネス1のクリーチャー2体を道連れにする戦術など、在りし日のモグファナの雄姿がほんの少しだけ蘇ってくる。1マナクリーチャーとしては充分な選択肢と言えるだろう。積極的に運用したいなら、何かのサクりエンジンと併用するしかない。今回の環境で言ったら「血の座の吸血鬼」あたりかねぇ。

 

Goblin Tunneler ゴブリンのトンネル掘り (1)(R) C

クリーチャー・ゴブリン、ならず者

1/1

(T):対象の、パワー2以下のクリーチャー1体は、このターンブロックされない。

 空民の鏡守り(CHK)」同様の能力を持つゴブリン。2マナ1/1は「ゴブリンの近道抜け」の2/1ステータスになれてしまった身には少し寂しいが、効果はこちらの方が優れているので、致し方ない部分ではある。能力の解決時にパワーが2以下であればいいので、上記の「戦装飾のシャーマン」のパンプ能力との相性がいいし、起動してから装備品で強化してやるなんてギミックも可能。そうでなくとも、数多のブロッカーを乗り越えて2点ずつ刻めるだけでもそれなりのものだろう。決して自分では殴りに行かないのであまり多く集まっても困ってしまうが、1体混ぜておくと、それなりに戦術の幅は広がりそうである。

 

Grotag Siege-Runnerグロータグの包囲抜け (1)(R) C

クリーチャー・ゴブリン、ならず者

2/1

(R)、〜を生け贄に捧げる:対象の、防衛を持つクリーチャー1体を破壊する。〜はそのクリーチャーのコントローラーに2点のダメージを与える。

 壁を目の仇にしていた「ゴブリン穴掘り部隊(7ED)」の上位後継機。出したターンに起動できるようになった上に、プレイヤーにおまけのダメージも入るようになった。壁をぶっ壊して更にダメージも入れるのは「倒壊の言葉(MMQ)」でも用いられていたギミックで、赤はそうした先輩たちからも分かる通りに、タフネスの高い壁はあの手この手で対策しようとしていた歴史があるのだ。無駄なタフネスを誇る壁には、火力を注ぎ込むのも面倒。こうしたスマートな対策カードでさっさと薙ぎ払ってしまいたい。一応「護衛の任務」とはプチシナジー。

 

Heat Ray 熱光線 (X)(R) C (ウルザズ・サーガより再録)

インスタント

〜は、対象のクリーチャー1体にX点のダメージを与える。

 12年ぶりの復活を果たした古参火力。「猛火(10ED)」をプレイヤーに撃てないようにした代わりにインスタントにしただけの簡単なスペルだが、リミテッドで使う分にはプレイヤーを狙うニーズはそれほど多くない。インスタントで伸縮自在に狙ったクリーチャーを殺せるのだから、こちらの方が圧倒的に汎用性は高いはずだ。コモンでこれと「炎の斬りつけ」が手に入るということで、赤はそれなりの保証を得たことになる。ただ、この世界はマナも出るけどデカブツも出る世界。相手だけが落とし子でマナ加速に成功して5ターン目に8/8とかを出してしまうと、このカードでは対処不可能になってしまうわけだ。どんなデッキでも、常に相手よりも多いマナを生み出せるよう、落とし子をキープする努力は必要なようである。

 

Hellion Eruption 乱暴者の噴火 (5)(R)

ソーサリー

あなたのコントロールする全てのクリーチャーを生け贄に捧げ、生け贄に捧げた数だけ4/4で赤のヘリオン・クリーチャー・トークンを戦場に出す。

 全てのクリーチャーを均質なヘリオンへと変化させる謎の儀式。これでドラゴンになるんだったらサルカンが嬉しくて発狂するところなのだが、彼はもう発狂しちゃってるのでそんなことは気にも留めてくれない。とにかくクリーチャーの数が物を言うスペルなので、当然落とし子トークンとの組み合わせが必須。3体もいれば充分なところだろうから、条件はさして厳しくないだろう。リミテッドならば、適当にプレイしても勝てるクラスのスペルである。構築では……「ゴブリンの突撃」とのコンボとか? 無いかな。余談だが、何食わぬ顔して書いてある「ヘリオン」というタイプだが、これがタイプとして独立したのは「火山の乱暴者(PLC)」であるから、実は3年程度の歴史しかない(それまで「Hellion」の名を持つクリーチャーはみなビーストだった)。一応火山地帯にすむミミズみたいな生き物の総称であるが、正直なんなのかよく分からない。

 

Kargan Dragonlord カルガの竜王 (R)(R) M

クリーチャー・人間、戦士

2/2 Lvアップ・(R)

LV 4-7> 4/4 飛行

LV 8+> 8/8 飛行 トランプル (R):〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。

 竜王と言っておきながら、本人は人間である。まぁ、ドラクエの竜王は人間っぽい格好もしてたけど……さておき、普通の熊ボディに、4マナを注ぎ込むと「大気の精霊」にランクアップ。合計6マナ、しかも(R)(R)(R)(R)(R)(R)で「大気の精霊」ってのはどうかと思うが、まぁ、赤だからこれでも悪くはない。そして、更に頑張って4マナを注ぎ込めば、めでたく「ヘルカイトの暴君」クラスに到達することが出来る(でもクリーチャータイプは人間のまま)。……うん、あんまり神話っぽく無いね。普通に「若き群れのドラゴン」とか「ヘルカイトの突撃者」でいいんじゃないかな。当然このクリーチャーのメリットは「分割払いが出来る」ってところなんだけど、分割払いのペイがあるのが6マナ目という時点で、流石に現環境のスピードに追いついているとは言い難い。他のレベルアッパーたちよりも成長の手間がかかる分、こんがり焼かれるタイミングも多くなってしまうのはちょっとフォローしにくい部分か。まぁ、最悪熊と割り切っていれば悪いカードではないのだろうが、せっかくの神話なんだからもう少しはっちゃけてもよかったのに。個人的には「竜使いののけ者」の神話感の方が好きです。

 

Kiln Fiend 窯の悪鬼 (1)(R) C

クリーチャー・エレメンタル、ビースト

1/2

あなたがインスタント呪文かソーサリー呪文を唱えるたび、〜はターン終了時まで+3/+0の修正を受ける。

 スペルに反応して成長する、赤には珍しいタイプのクリーチャー。2マナパワー1で何かのトリガーを利用してパワーが増えるというのは、現環境では「板金鎧の土百足」に完全に喧嘩を売っている形。で、百足とこいつでどちらが強いのかという部分だが、流石に百足だろう。このクリーチャーの長所は、土地と違ってスペルならば1ターンに何枚でも、インスタントタイミングでプレイしやすいので、相手の計算を狂わせやすいという部分。もしパワーが4上がる「金床の拳(10ED)」を2連発すれば、それだけでインスタントで+14である。この世界にも「大群の力」という増強スペルがあるし、下手をしたら即死ダメージがあるかも、という緊張感がこのクリーチャーにはある。しかし、百足もフェッチランドのおかげで柔軟なサイズアップが可能であったし、タフネス上昇と先制攻撃という二重の壁に守られていたので、攻撃してもそれなりの安心感があった。残念ながら、こいつはどれだけパワーが上がってもタフネスは2のまま。「栄光の探求者」クラスが平気で相打ちを取れてしまう。また、デッキに含まれる枚数で考えたとき、どう考えても土地の方がインスタント+ソーサリーの数よりも多い。特にリミテッドの場合、こいつをパンプする機会というのは相当限られてしまうだろう。ま、コストを考えればパワー4で1回殴れればそこそこというレベルだが、もし使うなら、それなりの準備をしてサポートはしてやりたいところだ。

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