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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Lay Bare the Heart 心臓露呈 (1)(B) U

ソーサリー

対象の対戦相手は手札を公開する。その中から伝説でも土地でもないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーは、そのカードを捨てる。

 キルアVS解体屋ジョネスみたいなイラストがなかなかグロい。今の漫画だとワンピースのローの能力の方かな。さておき、なんかもう間違い探しみたいで色々と苦労している様子のハンデス呪文の新作。基本的に「見て選んで捨てる」系のハンデスは3マナと1マナに位置していることが多く、3マナ以上なら「強要(9ED)」をベースにして好きなものを捨てさせられる形、1マナなら「強迫」と「村八分」(最近なら「過酷な精査」)の2つに代表されるように、かなり対象を絞った捨てさせ方になる。間を取って2マナのデザインというと、最近はヒット作の「精神背信」があり、3マナ以上という制限はあるものの、大体のデッキは3マナ以上にキーカードを置いているし、ついでに環境にマッチした追放効果というボーナスもあったことで、コントロールの友として活躍を見せた。今回のカードはそうしたセット独自のギミックを応援はしないが、かなり手広く対象を拡大し、3マナの効果にギリギリまで迫ったもの。土地を捨てさせられないのは倫理的観点からしょうがないが、その脇にこそっと書かれたレジェンド無視の制限は現時点ではあまり大きな問題にはならないはず。現行スタンダードでこれを逃れられるのは「キランの真意号」とか、せいぜい「大天使アヴァシン」くらいじゃなかろうか。過去に作られた2マナハンデスの中でもトップレベルに広い対応能力があるため、スタンダードはもちろんだが、モダンクラスでもそこそこ採用を検討出来るスペックである。まぁ、まずは「思考囲い(THS)」が使えないかどうかを考えるのが優先だろうけども。墓地環境だし、多少はね。

 

Liliana, Death’s Majesty 死の権威、リリアナ (3)(B)(B) M

プレインズウォーカー・リリアナ

<+1>: 2/2で黒の、ゾンビ・クリーチャー・トークンを1体生成する。あなたのライブラリを上から2枚墓地に置く。

<-3>: 対象の、あなたの墓地に歩くリーチャー・カードを戦場に戻す。それは、本来のタイプと色に加えて、黒のゾンビでもある。

<-7>: 全てのゾンビでないクリーチャーを破壊する。

【5】

 新リリアナさんもお目見えだ。登場するたびに多方面に迷惑をかけるギデオンと違って、リリアナさんのカード化は空気を読んでほどよい場合が多い。ヴェールを使ったときはちょっとはっちゃけたが、その他のリリアナさんは「そこそこ構築で活躍」くらいのバランスを保ってくれる良い人なのだ(「リミテですらしんどい」とかいう1枚は置いとくとして)。さて、今回はどんな素敵な技を見せてくれるのだろう。

 5マナという設定はそこそこのハードル。このコスト域まで行くと、それなりにゲームを決める能力が無いとデッキインされにくくなる。そうしてみると、プラス能力のトークン生成はやや抑えめか。同じコスト域の「原初の狩人、ガラク(M13)」に劣っているのはちょっと気になるが、でもまぁ、墓地を肥やしながらという小技も効いているし、あんな脳筋馬鹿と比べる意味も無いか。初期忠誠度がそこそこあるので、プラス能力はとりあえず身を守れるというだけでもOKだろう。小マイナスは「ゾンビ化」。デザイン面を考えるとプラス能力でガンガン落としたカードをこいつで拾い上げるのが理想なのだろうが、そのためのコストとして3はやや辛い。どうせなら最初から墓地を肥やすタイプのリアニデッキを組んで釣り竿の1つとして使う方が正しいのかもしれない。プラス能力で時間を稼ぎ、少しずつアドバンテージが取れそうな大物を釣り上げていくムーブが理想的な展開だろう。となると速いデッキは難しいので、やはりじっくり腰を据えたコントロール、しかもクリーチャーがそれなりの数入ってるデッキとなると、おそらく「イシュカナ」あたりが入っている昂揚タイプのミッドレンジが相応しい居場所になるんだろう。現環境だとちょっと厳しいか? でもまぁ、やってやれないこともない。序盤に「最後の望み、リリアナ」を出して墓地サポートしてもらうなんてのも面白かも。大マイナスも一応他の能力と組み合わせることが想定されているが、普通の奥義と違って「使ったら勝ち」でないのは厳しいし、下手したら相手にも効かない可能性すらあるっていう。奥義を目指すムーブよりも、やはり何度も使えるリアニ役として、釣り名人を狙うべきカードだろうな。ウラモグ釣り上げてニッサにキレられるリリアナ。バラルを釣り上げてチャンドラにキレられるリリアナ。このおばちゃんならやりかねないから怖い。

 

Liliana’s Mastery リリアナの支配 (3)(B)(B) R

エンチャント

あなたのコントロールするゾンビ・クリーチャーは+1/+1の修正を受ける。

〜が戦場に出たとき、2/2で黒のゾンビ・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。

 ゾンビトークン2体といえば「ギサの招集(SOI)」をベースにすれば大体4マナ弱の効果。「闇の救済(EMN)」も2体のトークンなら5マナかかる。このカードは大体同じコストで2体のトークンを出すが、なんとサイズは3/3。しかも周りのゾンビを全部増強しているのだ。今回黒にはナチュラルにゾンビがたくさん生息しているし、白や青も含めれば不朽クリーチャーが全部強くなるのはかなり適用範囲が広い。流石に「永遠の見守り」のようなコワレでこそないが、これ1枚でも充分レアの貫禄がある。かてて加えて、ゾンビは他の種族に比べてもロード・クリーチャーが豊富な種族。またここに新たなゾンビ支援が加わったとなれば、リリアナさんの住み家であるイニストラード環境のカードとも手を組んで、何か楽しいデッキが組めそうではないか。「リリアナの誓い」も入れて、ついでに「守護フェリダー」でもなかなか面白いデッキが組めそう。ゾンビを動かす際は厚切り肉に気をつけてね。

 

Lord of the Accursed 呪われた者の王 (2)(B) U

クリーチャー・ゾンビ

2/3

あなたのコントロールする他のゾンビは+1/+1の修正を受ける。

(1)(B)(T):全てのゾンビは、ターン終了時まで威迫を得る。

 ロード! しかもアンコか! ロードというとレアのイメージが強いのだが、何故かゾンビはアンコロードにも恵まれており、過去には「アンデッドの戦長(TSB)」や「戦墓の隊長(DKA)」なんかが登場してその時代のゾンビデッキを盛り上げている。まぁ、ここ最近は「鋳造所の隊長」もアンコで提供されているし、ロード能力をリミテッドでも楽しんでもらおうという方向性にシフトしているのかもしれないが。3マナという平均的なコストにきっちり増強能力を備えたお手本のようなロードで、リミテッドで2枚3枚集まったときには祭りが発生しそう。そして、いつも通りに1つ追加された能力は、「墓の収穫(EMN)」のときに一切省みられなかった「ゾンビに威迫つけるよ」というギミックである。威迫は「すげぇおっかないもの」につく能力なのでゾンビにぴったりのはずなのだが(畏怖の後継能力だからね)、いかんせんイニストラードのゾンビはコントロール寄りののんびり種族だったのであまり噛み合っていなかった(そもそもイニストゾンビがクソ弱かった)。今回ゾンビが手を組んだのは白と青。頭数も増えたし、黒は暴勇方向への速攻デザインも狙っている様子。さぁ、ゾンビが火を噴くか。

 

Miasmic Mummy 瘴気ミイラ (1)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、ジャッカル

2/2

〜が戦場に出たとき、各プレイヤーは手札を1枚捨てる。

 得なのか損なのか分からない能力を秘めた黒熊。過去にもこうした能力を持つ黒クリーチャーはいくつか存在するが、興味深いことにその多くがネズミで、「耳裂きネズミ(JDG)」や「朽ちゆくネズミ(CON)」、それに「要塞の鼠(FUT)」なんかが近いデザイン。やはり2マナで手札を捨てるカードの始祖ともいえる「貪欲なるネズミ(M13)」の存在が大きいのだろう。こちらはネズミではなく、大先輩と違って形式的にアドは取れないが、その分2/2というまっとうなボディサイズを持っているのであまり考えずにデッキインしやすい。出来ればディスカード経由で自分だけ墓地を利用出来たり、自分の手札が残っていない状態で使ってアドを稼げれば満足度も高いのだが、おそらくこの環境で「自分だけ墓地活用」ってのは難しいだろう。となるともう1つは2マナでそこそこサイズのクリーチャーを出しつつ赤黒の暴勇ギミックをサポートするというのが狙い目になる。これなら潜在的に「得」も取れる。上手く居場所を見つけてあげたい1枚。

 

Nest of Scarabs スカラベの巣 (2)(B) U

エンチャント

あなたがクリーチャーの上に−1/−1カウンターを1つ以上おくたび、その数に等しいだけ、1/1で黒の昆虫・クリーチャー・トークンを生成する。

 黒らしさを発揮する−1/−1カウンター応援団。相手をいじめた上で更にトークンまで得られるというのはかなりの報酬で、なおかつこの手のカードには珍しく、「置いたとき1つ」ではなく「置いたら置いた分だけ」キャッシュバックされるので、例えば「黒の太陽の頂点(MBS)」みたいなカードが登場すれば、除去が莫大なトークン製造手段になり、勝ちに直結するカードになる。今回は自他を含めて様々なクリーチャーにカウンターを乗せるギミックが楽しめるし、過去のカードと組み合わせると色々と夢が見られそうな1枚だ。「真夜中のバンシー(SHM)」とかどうでしょう。

 

Never 不帰 (1)(B)(B) R

ソーサリー

対象のクリーチャーかプレインズウォーカーを破壊する。

------------------

Return 回帰 (3)(B)

ソーサリー

余波

対象の、墓地にあるカード1枚を追放する。2/2で黒の、ゾンビ・クリーチャー・トークンを1体生成する。

 カード名を組み合わせて「never to return」になると「決して戻って来ない」という「不帰」の意味だけになるが、今回はそれが別々になっているので、下半分は帰ってくる。……いや、本人はやっぱり帰ってこない。上半分は単純明快「英雄の破滅(THS)」のソーサリー版で、最近のカードなら「破滅の道(BFZ)」と大体同じ。これだけで値千金の効果で、すでにギデオンがどうなるか分からないと話題になっている環境だけに、黒がPWに触れるカードは本当に大事だ。構築クラスでの活躍も見込めるだろう。下の効果は「よろめく帰還(SOI)」と大体同じなので1マナ程度の効果なのだが、まぁ、上の効果が強すぎるのでそれにほんのボーナスとしてついていると認識するのが無難だろう。一応相手の不朽カードを叩くことが出来るし、上のモードと組み合わせて相手クリーチャーを「never to return」して下さいよ、ってことだ。メインで入れておくと万能除去+墓地対策になるので、実は現在の構築環境だと割とニーズが高いんじゃなかろうか。

 

Painful Lesson 痛ましい教訓 (2)(B) C

ソーサリー

対象のプレイヤーはカードを2枚引き、2点のライフを失う。

 こちらも間違い探しじみてきた黒のドロー呪文の新作。元々「ライフを払ったら何でも出来る」ってのが黒の特性だったが、これが純正ドロー呪文としてまとめられたのが「夜の囁き(5DN)」。2マナ、2ドロー、2ルーズと綺麗なデザインだ。これが相手プレイヤーも対象に取れるようになり、ダメージソースとしても使えるようになったのが「血の署名(M15)」だ。こちらは利用範囲が広がったのでダブルシンボルになっている。その後はこの手のドロー呪文は3マナコモンで提供されることが増え、ご存じの通り「骨読み(ORI)」「誘惑に負けて」などの佳作が多く作られている。今回はそんな中から「血の署名」と全く同じ効果になっており、コストがダブルシンボルから3マナシングルシンボルに調整された。まぁ、相手プレイヤーに使うタイミングはほとんど無いので、ぶっちゃけ占術を失った「骨読み」だな。手札調整の機能は低下したが、まぁ、いうてもドローですから。適材適所で。




Pitiless Vizier 冷酷な侍臣 (3)(B) C

クリーチャー・ミノタウルス、クレリック

4/2

あなたがカードを1枚捨てるかサイクリングするたび、〜はターン終了時まで破壊不能を得る。

 サイクル応援団の1人にして、かなりのやり手と思われる1枚。4マナ4/2は黒の定番ステータスであり、通したらヤバい存在感と、2マナクリーチャーあたりとも簡単に相打ちになっちゃう脆さがいかにも黒らしい刹那的な設計。「巨大ゴキブリ(9ED)」なんて長生きしてほしいカードではないので、黒らしい生き様はお似合いだった。しかしここで空気を読まないミノタウルス。なんとサイクリング一回で死ぬことを完全拒絶。それってずるくない? 相手がブロッカー出してきた後に決められるのもずるくない? サイクリングを仄めかして突っ込んでくるだけで対処に困るのずるくない? いっぺん死んでから戻ってくる「楕円競走の無謀者」でも充分強かったのに、死なずに殴り続ける4/2が弱いとは思えない。しかもこいつコモンなんですよ。2体で殴って、1回サイクリングするだけで両方生きるんですよ。ヤバくない? 唯一の懸念材料は−1/−1カウンターの存在だが、実は黒以外のデッキでは大して上手く使えないんだよ。リミテッドレベルならそこまで気にする相手じゃない。つまり、ヤバくない? サイクリングデッキを組むならまず中心にこいつで決まりだ。

 

Plague Belcher 疫病吹き (2)(B) R

クリーチャー・ゾンビ、ビースト

5/4 威迫

〜が戦場に出たとき、対象の、あなたのコントロールするクリーチャーに1/1カウンターを2つ置く。

あなたのコントロールする他のゾンビが死亡するたび、各対戦相手は1点のライフを失う。

 緑に多く与えられた「修行」ギミックを持つ黒クリーチャー。そしてその数値はレアなのであまりに無体、あまりに暴虐。緑クリーチャーは何らかの効果でカウンターを取っ払ってサイズを大きくするという特徴があるが、黒にはそんな腰を据えた進歩なんてありゃしねぇ。3マナ3/2威迫として殴るか、適当に味方をブチ殺して5/4威迫がゲームを決めに行くか。デメリットとして与えられてこそいるが、選択権はあくまでこちらにあるのだ。3/2威迫だって充分活躍圏内なわけで、それが大した手間もなく特大サイズで現れる可能性があるというだけでも割とミラクル。雑に強いので雑にゲームが終わる可能性も。そして、そんな腕っぷしだけでは終わらない器用さも持ち合わせているのがレアなりの心遣い。出た時の能力でゾンビが犠牲になればちょっと得した気分になるし、今回多めに用意されたゾンビトークンで軍団を結成してもいい。とにかく痒いところに手が届く、痒くなくても掻きむしる。そんな漢のレア。上手く1パック目から出た日にはレッツゴー黒。

 

Ruthless Sniper 無情な狙撃手 (B) U

クリーチャー・人間、射手

1/2

あなたがカードを1枚捨てるかサイクリングするたび、あなたは(1)を支払っても良い。そうしたなら、対象のクリーチャーに−1/−1カウンターを1つ置く。

 サイクリングデッキを渋く締める1枚。サイクリングはそれだけでカードが引けるんだから充分な能力のくせに、そこに更に除去の可能性まで見えてきたら? 流石にマナは必要になったが、それでもどんどん「傷跡(SHM)」が増えていって喜ぶ人間なんているわけがない。こいつが数ターン生き延びるだけでも、相手クリーチャーは壊滅のリスクがあるのだ。「苦しめる声」を唱えたついでにカウンターをプレゼントとかされたら、「いや、1人で苦しめよ」のツッコミ待ったなしだ。これまたデッキを寄せたくなる魅力的なサイクリング応援団である。今回、白除去も青除去もシステムクリーチャーを殺しにくいから、赤黒以外でこいつに対処するの難しいのよね……。

 

Scarab Feast スカラベの饗宴 (B) C

インスタント

いずれか1つの墓地にある、最大3枚までの対象のカードを追放する。

サイクリング(B)

 めちゃくちゃ強化された「記憶の彼方(ONS)」。コストは据え置きで効果が3倍になり、しかもレアリティはコモンだ。まぁ、この差が出た理由はカード自体にあるわけじゃなくて、オンスロートって別に墓地環境じゃなかったからこのカードがいっぱいあっても困る、っていうだけだったんだけど。1つ前のオデッセイ環境が墓地世界だったので、その対策手段を増やすために何となく追加されただけのカードだからね。今回ははっきりと墓地対策の姿勢を打ち出し、手堅く相手の戦術を叩くカードがコモンで、しかもサイクリングつきという安全設計で作られた。1マナサイクリングなので単にライブラリを圧縮するために使ってもいいし、不朽カードをしっかりと潰していく使い方もこの世界なら現実的。黒をやってるプレイヤーなら、たしなみで1枚くらいはデッキインしておいていいのでは。一応構築世界でも「屑鉄場のたかり屋」や「奔流の機械巨人」対策として検討出来るが、あまりに専門性が強すぎるので、カードスロットを割けるかどうかは今後のメタ次第だろうか。多分余波呪文は使われることになると思うし、サイクリングでごまかせるから入れてて損はしないと思うんだけどね。

 

Shadow of the Grave 葬送の影 (1)(B) R

インスタント

あなたの墓地にある、このターンにあなたが捨てたかサイクリングした全てのカードを手札に戻す。

 なんだか色々不穏な匂いが感じられるおっかない1枚。サイクリングだけなら問題無いんだ。普通はマナがかかるし、青の「新たな視点」でもおいてなければ、1ターンに出来るサイクリングの量なんてたかが知れている。この呪文自体にもマナはかかるのだから、ここから特大アドバンテージを狙おうってもそうはいかない。……でも、捨てるとなると? ルーターを使えばこれはキャントリップ相当。「トレイリアの風(7ED)」能力なら一気に手札は倍に膨れあがることになるし、「サイカトグ(ODY)」のような手札を食うタイプの生き物がいた場合、果たしてどれくらいのサイズまで引き上げられるか。「サイクリングは問題無い」と書いたが、世の中にはマナを払わずともサイクリング出来る「通りの悪霊(FUT)」みたいなカードだってあるし、長い歴史の中には捨てられるだけ捨てちゃうとヤバい連中だってきっといるはず。さて、過去のリストを漁ったら何かとんでもないパートナーが見つかる可能性が……久しぶりにマジテンションでこの言葉を書いてみるか。「さぁ、デッキを作ってみよう」。

 

Soulstinger 魂刺し (3)(B) C

クリーチャー・蠍、デーモン

4/5

〜が戦場に出たとき、対象の、あなたのコントロールするクリーチャーに−1/−1カウンターを2つ置く。

〜が死亡した時、あなたは対象のクリーチャーに、〜に置かれていた数に等しいだけの−1/−1カウンターを置いても良い。

 今度はサソリ・デーモンである。色んな謎が這い回るエジプト文明素敵。当然初めてのクリーチャータイプだが、そもそもサソリって過去のカードにほとんどいないのよね。調べて見たらこれまで7枚だけ。全部言えた人は明日からMagic博士を名乗ってもいいけど、ポータルのカードとかあるから多分無理。さておきそんなサソリ悪魔族だが、実にいやらしい毒の使い方をしてくる渋いコモン。4マナでトータル2/3とお世辞にも褒められたステータスではないのだが、いざとなれば4マナ4/5になれるのは他の「修行」系クリーチャーと同じ。そうしてナイスサイズを味わうのも良いが、こいつはむしろ率先して苦難に飛び込んでいくタイプのクリーチャー。2/3状態で死ねば相手に−2をたたき込むことが出来るし、緑と組んで自軍で生み出すカウンターを全部こいつに背負い込ませれば、最終的には衰弱死した上で相手にカウンターを5個たたき込むなんて荒技も可能。はじめからチーム全員のカウンターを押しつけて殺されることを宿命づけられた、自己犠牲の固まりのようなクリーチャーなのである。相手としてもこれを殺すのが嫌で攻撃を躊躇ってくれるタイミングなんかもあるかもしれないし、額面以上に影響力のでかいクリーチャー。これもコモンなのよね。まぁ、黒はゾンビ・サイクリング・カウンターと相変わらず幅広く色んなところに手を出しているので、コモンで上手いこと欲しいカードを集めきるのは結構な練習が必要な気がする。

 

Splendid Agony 華麗な苦悶 (2)(B) C

インスタント

対象の1体か2体のクリーチャーに、−1/−1カウンター2つを割り振って置く。

 このセットの基本除去。3マナで合計−2どまりというと最新の「残酷な決断」と同じ修正値なので今ひとつな印象もあるが、こちらはカウンターなので効果が残存し、さらに分割も可能という設定なので性能は一段上。そして、今回のセットは−1/−1カウンター絡みのギミックがいくつか用意されており、ゴルガリカラーなら自軍クリーチャーを対象に取るオプションまである。単なる除去ではなく、細かく戦闘結果を入れ替えるトリックや、新たなリソースの産出など、多用途に活躍が見込める1枚だ。

 

Stir the Sands 砂の攪拌 (4)(B)(B) U

ソーサリー

2/2で黒のゾンビ・クリーチャー・トークンを3体生成する。

サイクリング(3)(B)

〜をサイクリングしたとき、2/2で黒のゾンビ・クリーチャー・トークンを1体生成する。

 わらわらわらわら。ゾンビわらわら。アモンケットの砂漠には多数の死体が眠っているらしく、ゲートウォッチの面々も来訪時にいきなり手痛い歓迎を受けた。そんな砂の中の死体たちを一気に掘りだそうってのがこちらのカードで、今回のセットでは色々とキーとなりそうなゾンビトークンをまとめてお届け。6マナで合計6/6なら充分過ぎる支払いだ。そして特筆すべきはサイクリング能力。4マナインスタントのキャントリップで2/2が1体。1つ1つの要素は小粒かもしれないが、これがギュッとまとまると見事なかみ合わせ。インスタントブロッカーを構えられるし、上手いこと相打ちに取れればアドバンテージまで狙える。6マナまで待つのは大変だから、という現実的な事情もこちらのモードを後押ししてくれるだろう。どちらのモードでも充分楽しめる1枚、あなたはゆっくりたくさん襲ってくるゾンビ派? それともいきなりシャキシャキ驚かせにくるゾンビ派?

 

Supernatural Stamina 超常的耐久力 (B) C

インスタント

ターン終了時まで、対象のクリーチャーは+2/+0の修正を受けるとともに、「このクリーチャーが死亡した時、これをタップ状態で、そのオーナーのコントロール下で戦場に戻す」を得る。

 まずもってカード名が格好良い。何しろ「スーパーナチュラルスタミナ」ですからね。レッドブルなんかよりよっぽど効き目のあるエナドリっぽいですよ。そして、実際にそのエナドリの効果はでかい。パワーだけ+2するコンバットトリックは黒ではお馴染みのもので、さらにそこから再生する「エレボスの加護(THS)」や「異常な忍耐(OGW)」は戦闘結果を容易く書き換え、ダメージ増加にも貢献出来たのでリミテッドではかなり強力な1枚だった。今回は再生ではないが、死出の旅路を一時的なものにするという意味では大体同じだ。トークンの支援にこそ使えなくなったが、187能力持ちならば更なる運用が見込めるようになるし、きっちり墓地には行くので死亡応援団もみんなニッコリ。再生や破壊不能よりも使い道の多い愉快な能力だ。みんなでスタミナほとばしる戦いを繰り広げようじゃないか。

 

Trespasser’s Curse 侵入者への呪い (1)(B) C

エンチャント・オーラ、呪い

エンチャント(プレイヤー)

エンチャントされたプレイヤーのコントロール下でクリーチャーが1体戦場に出るたび、そのプレイヤーは1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。

 今回2枚だけ収録された呪いカードの2枚目。こちらはちゃんとカード名に「呪い/Curse」と書かれているので分かりやすい。相手がクリーチャーを展開するたびに1点ドレイン。その効果は微々たるものだ。全自動でやってくれるので設置後に手間がかからないのはありがたいのだが、盤面に影響しないカードなのでそこまで優先度は高くない。しかし塵も積もればなんとやら。まず、相手のデッキにどれくらいのクリーチャーが入っているかを考えると、リミテッドなら環境にも依るだろうがだいたい15枚強が相場である。その中の全部のクリーチャーが出てくるわけではないので、ざっとデッキの半分を使うと考えると、戦場に出るクリーチャーは7〜8体程度。つまり、このカードを2ターン目にいち早く設置出来れば、1枚で7〜8点のライフが吸える可能性があるということ。同じコストでドレイン出来た「奥の手」なんかでこれだけのライフを吸うのに、どれだけ苦労したかを考えればこの効率は馬鹿に出来ないだろう。2枚3枚と展開すればそれだけで相手の手は詰まっていくし、これにバウンスや除去を絡めれば相手は何もできなくなる可能性だってある。終盤以降に引いたらガッカリだが、大抵の2マナカードはそうなのだから文句を言うのも筋違いというものだ。とにかく軽いカードで固め撃ちたいという暴勇デザインの赤黒なんかなら、2マナ域の候補としてカウントしても良いのではなかろうか。これ、コモンかぁ。

 

Trial of Ambition 野望の試練 (1)(B) U

エンチャント

〜が戦場に出たとき、対象の対戦相手はクリーチャーを1体生け贄に捧げる。

カルトーシュがあなたのコントロール下で戦場に出たとき、〜をそのオーナーの手札に戻す。

 黒の試練は「残酷な布告(10ED)」。最近だと同じエンチャントだから「リリアナの誓い」っていった方が分かりやすいんですかね? 効果はコスト通りだが、最大のポイントはこのコストがサイクル中でもっとも軽いということ。つまり、それだけリキャストしやすく、試練のうま味が存分に味わえるということだ。色合いを考えるともっとも相性が良いのは青のカルトーシュ。カルトーシュでカードを引き、さらにこの試練で相手クリーチャーを減らしてウハウハ。これで合計4マナってんだからかなりの大奮発だ。また、格闘を行う緑のカルトーシュと組み合わせると、細かいクリーチャーをそっちで処理しながらこの試練で本命を叩く流れが作りやすいのでそちらもオススメ。まぁ、どういじっても「除去強い」っていう話にオチはねぇよ。

 

Unburden/荷降ろし(SCG)」 C

 何とも渋い再録である。スカージ当時から「荷降ろし」という日本語名にはなっているが、別に運送業者の労働を描いたカードというわけではなく、カードのニュアンスとしては「心の中身を打ち明けて気分を軽くする」、つまり「肩の荷を降ろす」という方の意味であろう。今回もフレーバーで「試練に挑む前には心の中から余計な疑念を消し去ってください」と言われているので、やっぱり心理的な話である(手札破壊は大体そういうニュアンスになる)。もうちょっとしっくり来る日本語がありそうなんだけど、まぁ、つけてしまったものはしょうがない。とりあえず「精神腐敗」のサイクリング版。「精神腐敗」はあらゆる環境にありながらデッキインするかどうか毎回悩み、結局入らないということが多い呪文。決して弱いわけではないのだが、やはりデッキとしての主張が明確にならないとカード1枚を費やす魅力が乏しいということだろう。このカードならばサイクリングデッキでの活躍が見込める他、中盤以降にアドバンテージが狙えない状況でも絶対に損は出ないという安心感がある。多少採用率は上がるんじゃなかろうか。まぁ、その結果使われるかどうかは分からないけども。なお、スカージ環境では特に目立った実績無し。

 

Wander in Death 死後の放浪 (2)(B) C

ソーサリー

最大2枚までの対象の、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを手札に戻す。

サイクリング(2)

 病的な略取(SOM)」にサイクリングがついた完全上位互換。しかもマナコストがシングルシンボルになって使いやすくなり、2つの面でのアップグレードになっている。この世界では墓地関係のカードがいくらか優遇されていることの表れである。「病的な略取」もそうだったが、リミテッドの場合、あまりこの手のリアニ呪文は省みられることのない存在だ。2枚のカードさえ回収出来れば量的にはアドバンテージを得ているのだし、決して弱いタイプのカードではないはずなのだが、序盤に引いた時に役に立たず、墓地のクリーチャーは序盤で死んだ小粒のものが多いため、あまり質的に得を取った気分になれないのがその大きな理由だろう。しかし、今回は違うのだ。青の「聖なる発掘」の項でも触れたが、今回は序盤からヘヴィークリーチャーをガシガシサイクリングしていくという展開が普通にあり得る動きで、その場合、そこそこ序盤から墓地には中盤以降に使うためのクリーチャーも眠っている。それなら、このカードで2枚を確保してもしっかり質的アドバンテージが維持出来ますよ、ということ。それすらままならない序盤戦なら、このカード自体をサイクリングしてしまえばいいのだから、どこまでも墓地との関係性は良好なままでカードを駆使する事が出来るのである。今回はかなりポイント高めだが……さて、出番はあるかな?

 

Wasteland Scorpion 不毛地の蠍 (2)(B) C

クリーチャー・蠍

2/2 接死 サイクリング(2)

 今回2体目のサソリ。こちらはデーモンなんて余計なクリーチャータイプがついていない正真正銘のサソリ。そして、サソリに不可欠な要素である接死をしっかり保持した教科書通りの性能である。ベースとなる2/2接死クリーチャーは色こそ違うが「短刀背のバジリスク(ROE)」。そこに純正メリットであるサイクリングをつけてもらえたのだから、黒のクリーチャーが緑のクリーチャーに完全勝利した珍しい事例と言える。まぁ、これだけしっかりと仕事が定まっているクリーチャーをサイクリングするのもどうかとは思うが……上気の「死後の放浪」があってすぐに墓地から戻せるあてがあるとか、とにかくサイクリングシナジーがほしいとか、今回は純粋にカードを引く以外にもサイクリングの役割があるので、こうしてデッキに入れやすい基本クリーチャーに併設されているのは本当にありがたい。しっかり守って、少しずつ戦線を押し上げていこう。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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